博士課程用(甲)
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(様式6-A)A. 雑誌発表論文による学位申請の場合
吉田 くに子 氏から学位申請のため提出された論文の審査要旨
題 目 Effect of sex differences on the association between stroke risk and left atrial anatomy or mechanics in patients with atrial fibrillation.
(心房細動患者における心原性脳塞栓リスクと左房の解剖学的構造と左房機能の関連に及ぼす性差 の影響について)
Circulation. Cardiovascular Imaging 9(10), 2016
Kuniko Yoshida, Masaru Obokata, Koji Kurosawa, Hidemi Sorimachi, Masahiko Kurabayashi, Kazuaki Negishi
論文の要旨及び判定理由
心房細動における心原性脳塞栓は、男性よりも女性においてリスクが高いことが知られている が、この性差の要因は明らかでない。心房細動患者の心原性脳塞栓のリスク層別化としては、
一般にCHADS2スコアやCHADS2-VAScスコアが広く用いられているが、これらには血栓が形成
される左房に関する情報は含まれていない。本研究は、心原性脳塞栓症のリスク層別化指標と左 房機能または解剖学的構造との関連に性差があるか否か検討した。
本研究では、発作性または持続性の心房細動を有する患者414人(女性156人および男性258 人)において、左房機能を検討した。また、年齢、心拍数、調律が一致した284人の被験者(142 人の女性および男性)において左房機能の性差を比較した。左房機能の指標として、左房の
emptying fraction、およびスペックルトラッキング法を用いた左房ストレインを評価した。その
結果、CHADS2-VASc スコアは女性において高値であったが、CHADS2スコアおよび性別の因子
を除いたCHADS2-VAScスコアは男女で有意差を認めなかった。女性において左房容積が大きく
左房ストレインが低下していた。 CHADS2スコアが高値になるにつれ、左房emptying fractionと 左房ストレインが低下し、この関係は女性においてより顕著であった。推定の心原性脳塞栓発症 率および性別を除いたCHADS2-VAScスコアと左房機能指標との間にも同様の性差を認めた。
以上より、本研究は、女性において心原性脳塞栓症の発症リスクが高くなる要因として、左房 機能の低下が寄与する可能性を明らかにし、博士(医学)の学位に値するものと判定した。
(審査年月日)平成29年4月19日
審査委員
主査 群馬大学教授(医学系研究科)
臨床検査医学分野担任 村 上 正 巳 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
分子細胞生物学分野担任 石 崎 泰 樹 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
脳神経内科学分野担任 池 田 佳 生 印