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4 入力地震動

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Academic year: 2022

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(1)平成26年度土木学会関西支部年次学術講演会. 第 I 部門. 鉄道組積造橋脚の耐震安全性照査に関する研究. 京都大学工学部地球工学科 学生会員 ○花房 陸斗. 京都大学大学院地球環境学堂 正会員 清野 純史 京都大学大学院地球環境学堂 正会員 古川 愛子. 1 研究の背景と目的. 4 入力地震動. 組積造橋脚には 100 年以上経過しているものも多いが,. 4.1 設計地震動. 地震時の安全性がほとんど照査されていない.また,大地. 滋賀県甲賀市のボーリング結果より甲賀市は道路橋示方. 震発生時には橋脚の被害例も報告されており,補強が必要. 書 3)が定めるⅠ種地盤であると考えられるため,同書の定. である.さらに,将来的に発生が予測される,南海トラフ. める TYPEⅡ-Ⅰ-1 地震動を入力地震動とした(ケース 1).こ. 巨大地震に対する耐震安全性が未知であるためこれを検討. れを図 2 に示す.. する必要がある.組積造橋脚の被害記録例において最も多. 4.2 想定される南海トラフ地震. い被害形態は橋脚の切断・横ずれであるため,解析手法と. 中央防災会議の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」. してはこのような大変形に対応できる解析手法が望ましい. において検討された,南海トラフ巨大地震の工学的基盤面. と考えられる.そこで,本研究では,改良版個別要素法. の地震動(解放基盤波)を入力とした等価線形化手法に基づ. 1). (Refined DEM) を用いて,実在する組積造橋脚を例に,地. く 1 次元地震応答解析を行い,地表面の地震動を得た.地. 震時の挙動を解析する.また,提案する補強案の効果の検. 震応答解析にはプログラム DYNEQ4)を用いた.DYNEQ で. 証を行う.. は式(1)を用いることで材料特性の周波数依存性を考慮でき. 2 改良版個別要素法の概要. る.. 個別要素法では,構造物を剛体要素の集合体としてモデ. 𝛾𝑒𝑓𝑓 = 𝛾𝑚𝑎𝑥 {1 − (. 𝑙𝑜𝑔 𝑓𝑒 −𝑙𝑜𝑔 𝑓𝑝. ル化し,接触要素間にばねとダッシュポットを配置し相互. 𝑚. ) }. 𝑓𝑝 ≤ 𝑓 ≤ 𝑓𝑒. (1). ここで,𝛾𝑒𝑓𝑓 は等価平均ひずみ,𝛾𝑚𝑎𝑥 は最大せん断ひ. 作用力をモデル化する.改良版個別要素法では,接触面を 離散化することでばね定数を理論的に導出できるようにな. 𝑙𝑜𝑔 𝑓−𝑙𝑜𝑔 𝑓𝑝. ずみ,𝑓は周波数を表す.. っている.要素ごとに独立した運動方程式をたてて,これ. 本研究では滋賀県甲賀市と和歌山県田辺市における地表. を差分近似し方程式を解くことで要素の挙動を追跡するこ. 面の地震動を作成した(ケース 2,3).両地点における加速. とができる.. 度時刻歴波形を図 3,4 に示す.. 3 対象構造物のモデル化と諸元. 上記 3 ケースの地震動の最大加速度を含む数秒間を作成し. 本研究では滋賀県甲賀市に位置する JR 草津線(三雲,貴. たモデルに入力する.入力は橋軸方向のみとした.. 生川間)の東荒川橋梁について研究を行った.東荒川橋梁は. 5 解析と補強モデル. 1900 年に竣工されてから現在まで 100 年以上もの間,その. 5.1 解析結果. 役割を果たしている.筆者らは現地調査を行い,橋脚の固. 解析結果例として,ケース 1 の破壊解析結果を図 5 に示. 有振動数を明らかにした.モデル化に際し以下にまとめる. す.赤線が破壊した箇所を表している.図 6 には頂部付近. 仮定を行った.また,解析に用いた諸元を表 1 に示す.. の変位を時刻歴で示した.破壊が生じるのは基礎の周辺と,. (1) 石やレンガ1つずつを1つの要素でモデル化. 橋脚の真ん中付近(レンガと石の継ぎ目)であることが確認. (2) 地盤は破壊しない. できる.また,入力から 1.50 秒付近で橋脚の基礎において. (3) 上部工荷重の半分と等価な質量を持つ要素を載荷. 破壊が生じ,同時刻に頂部の振幅が大きくなり始めたこと. (4) 桁と橋脚は剛接していない. が分かった.破壊はすべて引張破壊であった. そこで,補. (5) 要素表面のばねの間隔はレンガの 1/4 間隔. 強モデルの作成において基礎の変位を制限することを考え. 作成したモデルを図 1 に示す.実験を行うことが出来て. る.ケース 2 は最大加速度が小さ,破壊が生じなかった.. 2). いないものについては既往の研究 の値を用いた.. ケース 3 ではほぼケース 1 と同じ破壊の進展が見られた.. Rikuto HANAFUSA,Junji KIYONO,Aiko FURUKAWA [email protected]. Ⅰ- 41.

(2) 平成26年度土木学会関西支部年次学術講演会 90cm 310cm 補強のモデルとして図 7 に示すモデルを作成した.補強. Acceleration(gal). 5.2 補強モデル 190cm. した部分はすべてコンクリートを仮定しており,その諸元 はすべてコンクリート標準示方書により定めた.また,補. 1000. TYPE II-I-1. 500 0 -500. 132cm 110cm. 強部分と橋脚の接合部にはコンクリートの強度をそのまま. 330cm. -1000 0. 10. 20. 与えた.作成した補強モデルに,上述したケース 1 の地震 図 1 解析モデル Acceleration(gal). Acceleration(gal). 動を入力する. 5.3 解析結果. 1000. 補強後は基礎と石,レンガ間の接合部の両方において破. 500. 壊が生じなくなり(図 8),また頂部の最大変位も補強前と比. 0. 較すると 1/30 以下になったことが確認出来る.その際の頂. -500. 部変位の結果を図 9 に示す.. 30. 40. 50. Time(sec). 図 2 ケース 1 地震動 1000. Kouga. Tanabe. 500 0 -500. -1000. -1000 0. 50. 100. 6 結論. 150. 200. 250. 300. 0. 50. 100. Time(sec). 本研究では,実在する橋脚をモデル化しその地震時の挙. 150. 200. 250. 300. Time(sec). 図 3 ケース 2 地震動. 図 4 ケース 3 地震動. 動を明らかにした.倒壊に至るほどの破壊ではないものの, 対象橋脚は基礎や,レンガと石の継ぎ目において引張破壊 が生じる可能性があることが分かった.また,5.2 で示した 補強を施すと破壊の発生がなくなった為,全体を補強せず とも初めに破壊が発生する場所を適切に補強できれば.そ の他の部分においても破壊の発生を制限することできると 考えられる. 参考文献. 1) Aiko Furukawa,Junji Kiyono,and Kenzo Toki:Proposal of a Numerical Simulation Method for Elastic, Failure and Collapse 図 5 ケース 1 破壊解析結果. Behaviors of Structures and its Application to Seismic Response. Displacement (cm). Analysis of Masonry Walls,Journal of Disaster Research Vol.6, No.1,2011.. 8. 2) 東海旅客鉄道(株):大府・尾張森岡間石ケ瀬橋りょうレ. 4. ンガ橋脚材質劣化調査作業報告書,2001. 0. 45cm. 3) 社団法人 日本道路協会:道路橋示方書・同解説 V. -4. 耐震設計編,2012.. -8 0. 4) 吉田望・末富岩雄:DYNEQ:等価線形法に基づく水平 成層地盤の地震応答解析プログラム,佐藤工業(株)技術研. 表 1 物性値. レンガ 石 地盤 モルタル. 2. 3. 4. 5. 6. 弾性係 数(MPa). ポアソン 比. 密度 (t/m3). 引張強度 (MPa). 5000 5000 46 5000. 0. 07 0.20 0.44 0. 20. 1.8 2.45 2.5 -. 0.95. 60cm. Time (sec). 図 6 頂部変位 Displacement (cm). 究所報,pp.61-70,1996.. 1. 図 7 補強モデル 0.2 0.1 0 -0.1 -0.2 0. 1. 2. 3. 4. Time (sec). 図 8 破壊解析結果. Ⅰ- 41. 図 9 頂部変位. 5. 6.

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