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松山市経済における道後温泉観光産業影響等基礎調査

平成25年3月 株式会社 日本経済研究所

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はじめに 本調査は、道後温泉本館の保存修復工事を迎えるにあたり、その工事期間中 の影響が大きいことから、松山市経済における道後観光産業の位置づけを把握 し、適切な対応や影響緩和策を講じていくための経済的な基礎考察を行うもの である。 また併せて、今後の在り方として、道後観光産業をどのように捉えていくの か考察するものである。 具体的には、下記内容につき考察を行う。 第1章 松山市経済における道後温泉観光産業のマクロ経済調査: 平成18年に実施した「道後温泉本館保存修復工事影響調査((財)えひめ 地域政策研究センター)の結果を踏まえ、道後温泉を核にした観光産業がもた らす松山市経済の位置づけを直接的・間接的にその影響力を調査・検証し、マ クロ的な経済分析を行う。 第2章 松山市の観光産業の需要影響分析: 今後、松山市が持続的に成長していくために、産業構成や経済規模などの視 点から、道後温泉を中心とした観光産業の在り方について、都市経営や産業政 策上からどう捉えていくのか考察を行う。 なお分析に当たり、日本政策投資銀行「中予地域 地域づくり健康診断」(平 成 21 年)を参照している。

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目 次 第1章 松山市経済における道後温泉観光産業のマクロ経済調査 1.松山市観光における道後温泉 (1)松山市観光における道後温泉の重要性 ……… 1 (2)他地域と比べた道後温泉の魅力要素 ……… 1 2.データからみる愛媛県観光客 (1)観光客の居住地 ……… 2 (2)観光客の同行者 ……… 3 3.観光入込客数にみる道後温泉の現状と課題 ……… 4 4.松山市の観光客消費が与える経済効果(試算) ……… 5 5.道後温泉本館工事による経済的影響(試算) ……… 8 第2章 松山市の観光産業の需要影響分析 1.工事による影響を減じるための工夫「2つの方向性」 ……… 11 2.工事による影響を減じるための工夫「先進事例」 (1)オーベルジュ土佐山(高知県土佐市(旧土佐山村)) ……… 12 ~食材生産者等と連携し、選び抜かれた旬の地物等を提供する宿泊施設~ (2)ゆふいん料理研究会(大分県由布市(旧湯布院町)) ……… 13 ~地元食材の消費拡大、地域全体の食レベルアップを目指し、料理研究会を運営~ (3)観光客ホスピタリティカレッジ(長野県松本市)……… 14 ~地域全体のおもてなしで顧客満足度を向上~ (4)山代温泉(石川県加賀市) ……… 15 ~地域全体でコンセプトを共有し観光振興~ 3.工事による影響を減じるための工夫「経済効果(試算)」 (1)域内自給率アップがもたらす経済効果(試算) ……… 16 (2)観光客の消費単価アップがもたらす経済効果(試算) ………… 17 第3章 分析により示唆される松山市の観光産業発展の課題と可能性 18

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1 第1章 松山市経済における道後温泉観光産業のマクロ経済調査 1.松山市観光における道後温泉 まずアンケート調査を使い、「松山市観光における道後温泉」の位置づけ等を 考える。 (1)松山市観光における道後温泉の重要性 (財)日本交通公社は、平成 19~23 年に宿泊観光客を対象とするアンケート調 査(約 2 万 4 千件)を実施し、都道府県別の観光動向を集計している。 これによれば、愛媛県を訪れる観光客の主要目的(ひとつのみ回答)は、温 泉(回答率 27.9%)、周遊観光(同上 24.7%)で高く、特に温泉は全国(同上 19.5%)に比べ相当高い。(図表1-1) これから、松山市観光における道後温泉の重要性は極めて高いと推察される。 図表1-1 観光客の来訪目的(平成 19~23 年アンケート) (ひとつのみ回答) (単位:%) 温 泉 周遊観光 スポーツ 祭り・ イベント グルメ 旅 行 わいわい 過ごす 自然を 楽しむ ゆったり 過ごす テーマ パーク 都市観光 その他・ 無回答 (A)愛媛県 27.9 24.7 6.6 6.3 5.4 4.7 4.0 3.7 3.7 2.5 10.6 (B)全 国 19.5 23.9 6.7 4.0 6.0 8.3 4.2 5.4 9.3 5.2 7.5 (A)-(B) 8.4 0.8 ▲ 0.1 2.3 ▲ 0.6 ▲ 3.6 ▲ 0.2 ▲ 1.7 ▲ 5.6 ▲ 2.7 3.1 (注1)上記数値は、平成 19~23 年の宿泊観光客を対象としたアンケートの平均値 (注2)作成に当たり日本政策投資銀行「中予 地域 地域づくり健康診断」(平成 21 年)の 内容を参照 (資料)公益財団法人 日本交通公社 「旅行者動向2012」 (2)他地域と比べた道後温泉の魅力要素 (株)リクルート じゃらんリサーチセンターは、平成 23 年に「じゃらんne t」会員または「じゃらんnet」予約者を対象に、温泉地利用に関するイン ターネット調査(有効回答数 11,031 人)を実施している。 全国の主要な温泉6箇所(道後、箱根、由布院、草津、登別、別府)につい て、もう一度行きたい理由(複数回答5つまで)を尋ねたところ、「街の雰囲気 が好き」と回答した割合は 道後温泉(回答率 80.9%)が最も高い。(図表1- 2) こうした中、今後は松山市の観光振興に向け、「街づくり」が一層重要になっ てくると思われる。

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2 図表1-2 もう一度行きたい理由(平成 23 年アンケート) (複数回答5つまで) (単位:%) 街の雰囲 気が好き 温泉の効 能・泉質 交通の便 が良い 手ごろな 料金 観光スポ ットが充実 観光スポ ットが充実 温泉以外 も楽しみ 宿泊施設 (気に入り) 料理が美 味しい 特産品 宿泊施設 (興味あり) その他 道後温泉 80.9 35.5 18.8 16.5 13.7 13.7 9.8 4.7 4.5 2.0 1.7 9.4 箱根温泉 53.3 26.8 58.7 35.7 20.4 20.4 11.6 6.2 2.8 1.5 4.2 4.5 由布院温泉 78.7 35.9 16.0 11.8 12.9 12.9 12.1 7.8 7.2 1.5 5.4 6.3 草津温泉 68.1 67.1 19.9 23.2 9.6 9.6 10.9 5.6 1.7 1.0 2.7 4.9 登別温泉 35.9 55.9 19.6 23.0 9.2 9.2 7.3 8.7 8.3 0.6 4.4 6.5 別府温泉 59.0 55.4 21.9 21.0 18.1 18.1 9.0 5.7 7.0 1.1 2.8 9.1  1位の項目(6温泉中)  2位の項目(6温泉中) (注1)「じゃらんnet」会員または「じゃらんnet」予約者を対象にインターネット調査、 有効回答数 11,031 人 (注2)分析に当たり、日本政策投資銀行「中予地域 地域づくり健康診断」(平成 21 年)を参照 (資料)㈱リクルート じゃらんリサーチセンター 2.データからみる愛媛県観光客 どのような観光客が道後温泉に来ているか把握することは、マーケティング を進めるうえで重要である。ここでは、データの制約上、愛媛県観光客につい て考察を行う。 (1)観光客の居住地 (財)日本交通公社は、平成 19~23 年に宿泊観光客を対象とするアンケート調 査(約 2 万 4 千件)を実施し、都道府県別の観光動向を集計している。 これによれば、愛媛県を訪れる観光客の居住地は、近畿(シェア 23.1%)、関 東(同上 20.5%)、中国(同上 18.0%)の順に多い。(図表1-3) 関東のシェアは現在2割だが、最近 10 年間の動向をみると、11.1%(平成 13 年)、15.3%(18 年)、20.5%(19~23 年)と、増加傾向が顕著である。

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3 図表1-3 愛媛県観光客の居住地(平成 19~23 年アンケート) (単位:%) (居住地) 北海道 東北 関東 甲信越 東海 北陸 近畿 中国 四国 九州 沖縄 シェア 2.7 0.3 ※20.5 1.3 9.7 0.4 23.1 18.0 14.3 9.8 ※関東のシェア: 平成 13 年は 11.1%、18 年は 15.3% (注1)上記数値は、平成 19~23 年の宿泊観光客を対象としたアンケートの平均値 (注2)分析に当たり、日本政策投資銀行「中予地域 地域づくり健康診断」(平成 21 年)を参照 (資料)公益財団法人 日本交通公社 「旅行者動向2012」 (2)観光客の同行者 (財)日本交通公社のアンケート調査(平成 19~23 年)によれば、愛媛県を訪 れる観光客の同行者は、子育て後の夫婦旅行(シェア 17.7%)、子育て後の友人 旅行(同上 16.8%)、ひとり旅(同上 13.2%)の順に多い。これらのシェアは、 全国(各シェア 15.0%、13.4%、7.0%)に比べても高い。(図表1-4) 一方、小学生連れの家族旅行(同上 7.3%)、3世代の家族旅行(シェア 1.9%)、 未婚女性の友人旅行(同上 1.8%)は、全国(各シェア 10.7%、6.7%、4.8%) に比べ低い。 図表1-4 愛媛県観光客の同行者(平成 19~23 年アンケート) (単位:%) 子育て後の 夫婦旅行 子育て後の 友人旅行 ひとり旅 大人の 親子旅行 カップル (夫婦)旅行 小学生連れ の家族旅行 幼児連れの 家族旅行 3世代の 家族旅行 未婚女性の 友人旅行 無回答 (A)愛媛県 17.7 16.8 13.2 10.9 7.9 7.3 3.6 1.9 1.8 19.1 (B)全 国 15.0 13.4 7.0 11.8 9.0 10.7 4.7 6.7 4.8 16.8 (A)-(B) 2.7 3.4 6.2 ▲ 0.9 ▲ 1.1 ▲ 3.4 ▲ 1.1 ▲ 4.8 ▲ 3.0 2.3  全国に比べ高い  全国に比べ低い (注1)上記数値は、平成 19~23 年の宿泊観光客を対象としたアンケートの平均値 (注2)分析に当たり、日本政策投資銀行「中予地域 地域づくり健康診断」(平成 21 年)を参照 (資料)公益財団法人 日本交通公社 「旅行者動向2012」

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4 3.観光入込客数にみる道後温泉の現状と課題 ここでは道後温泉の現状と課題を、観光入込客数等から考える。 平成元年~23 年の動向をみると、道後温泉の観光入込客数は、概ね 500 万~ 600 万人で推移している。 一方、宿泊者数は平成 11 年(130 万人)をピークに一貫して減少し、直近の 23 年(77 万人)はピーク時の4割以上の減少となっている。 また、「観光入込客数に占める道後宿泊客数の割合」は減少傾向(平成元年: 22.5%、23 年:13.5%)にある。(以上、図表1-5) こうした中、今後は、道後温泉等に宿泊してもらえるよう一層の魅力度アッ プが重要となる。 図表1-5 松山市観光入込客数等の推移(平成元年~23 年) (単位:百万人) (注)分析に当たり、日本政策投資銀行「中予地域 地域づくり健康診断」(平成 21 年)を参照 (資料)「松山市観光客推定表」 570 610 483 588 571 128 126 130 82 77 22.5% 20.4% 22.1% 21.8% 21.3% 17.9% 17.0% 13.5% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 0 100 200 300 400 500 600 700 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 観光入込客数 道後宿泊者数 入込客数に占める道後宿泊客数

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5 4.松山市の観光客消費が与える経済効果(試算) ここでは、松山市の観光客消費が与える経済効果を、産業連関表を使い試算 する。 (1)産業連関表 食品加工業者は、農家、他の食品加工業者等から原材料を仕入れ生産を行って いる。つくられた食品は、鉄道・トラック・航空等の交通手段を使い、卸売業 者、小売業者あるいは消費者等に届けられる。 こうしたさまざまな産業間の取引関係(販売・購入ほか)を整理した表を「産 業連関表」という。 (2)経済効果、産業連関分析 「産業連関表」を使うと、「経済効果」~ある産業の需要増が他の産業へ次々に影 響を及ぼす効果 ※どの位「お金」「雇用」が生み出されるかの目安~ が試算できる。 具体的な試算内容としては、例えば「生産誘発額※1」、「付加価値額※2」、「雇 用者誘発数※3」がある。(図表1-6) こうした分析は「産業連関分析」と呼ばれている。 図表1-6 生産誘発額※1、付加価値額※2、雇用者誘発数※3 ○生産誘発額※1: 産業の波及効果を通じ生み出される「生産額」 さまざまな産業間の取引関係(販売・購入ほか)を整理した 表(「産業連関表」)を使い、データ(観光客の数・消費単価 など)に基づき、試算 ○付加価値額※2: 生産をとおして生み出される新たな「価値」 (例)原材料仕入れ ⇒ 調理 ⇒ 料理+サービスの提供 新たな「価値」 が付加される 付加価値額※2 = 生産誘発額※1 - 原材料・商品仕入 れ額など(付加価値額には、企業の利潤、 従業員給料などが含まれる) ○雇用者誘発数※3: 生産をとおして生み出される「雇用機会」 ⇒ 生産に必要となる(理論上の)雇用者数 産業連関表より算出される割合を乗じ、生産誘発額※1 を元に産出

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6 (3)松山市の観光客消費が与える経済効果(試算想定、試算結果) 産業連関表(平成 17 年愛媛県)を使い、松山市の観光客消費(平成 23 年) が直接的・間接的に与える経済効果を試算する。 ①松山市の観光客消費額 ~試算想定~: 試算に際し、「平成 23 年松山市観光客推定表」より、松山市内での観光客推 定消費額(平成 23 年)を約 633 億円と想定する。 ②生産誘発額※1 (注)「生み出された生産額」から捉えた経済効果 ~試算結果~: 松山市の観光客消費が生み出す「生産誘発額(1 年間の合計額)」は約 647 億 円となる。これは、松山市内総生産の約 4.3%に相当する。(図表1-7) 約 647 億円の内訳を、効果の内訳別でみると、 ◎直接効果 約436億円 (注)松山市の観光客消費が、直接、生産を誘発する効果 ◎第 1 次波及効果 約129億円 (注)松山市の観光客消費により、材料調達等が増える効果 ◎第2次波及効果 約 82億円 (注)松山市の観光客消費により、所得⇒消費⇒生産が増える効果 となる。(以上、3つの効果の合計金額が約 647 億円) ③付加価値額※2 (注)「新しく生まれた価値」から捉えた経済効果 ~試算結果~: 松山市の観光客消費が生み出す「付加価値額(1 年間の合計額)」は約 334 億 円となる。これは、松山市内総生産の約 2.2%に相当する。(図表1-7) 約 334 億円の内訳を、効果の内訳別でみると、 ◎直接効果 約219億円 (注)松山市の観光客消費が、直接、生産を誘発する効果 ◎第 1 次波及効果 約 66億円 (注)松山市の観光客消費により、材料調達等が増える効果 ◎第2次波及効果 約 49億円 (注)松山市の観光客消費により、所得⇒消費⇒生産が増える効果 となる。(以上、3つの効果の合計金額が約 334 億円)

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7 ④雇用者誘発数※3 (注)「新しく創出された雇用機会」から捉えた経済効果 ~試算結果~: 松山市の観光客消費が生み出す「雇用者誘発数(現況)」は約6千人となる。 これは松山市内の雇用者の約 3%に相当する。つまり、現在働いている人 100 人のうち、約 3 人が観光の恩恵を受けていることになる。(図表1-7) 図表1-7 松山市の観光客消費が与える経済効果 試算結果要約

生産誘発額

約 647億円

・市内総生産の約4.3%に相当

付加価値額

約 334億円

・市内総生産の約2.2%に相当

雇用誘発数

約5,992人

・松山市で働いている人100人のうち、約3人が観光の恩恵を享受

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8 5.道後温泉本館工事による経済的影響(試算) 道後温泉本館工事による経済的影響を、産業連関表を使い試算する。 (1)道後温泉本館工事による経済的影響(試算想定) 「道後温泉本館工事影響調査」(平成 18 年)を踏まえ、産業業連関表(平成 17 年愛媛県)を使い、 《ケース1》完全閉館(工事期間8年) 《ケース2》一部閉館・一部開業(工事期間11年) の両ケースにつき直接的・間接的な影響度を試算する。 観光客消費単価は、「平成 23 年松山市観光客推定表」に基づき下記の通り想 定する。 ◇県内客 : 5,800 円 (おみやげ 2,100 円+雑費 3,700 円) ◇県外客(日帰り): 8,700 円 (おみやげ 4,100 円+雑費 4,600 円) ◇県外客(宿 泊): 17,500 円 (宿泊費 8,800 円+おみやげ 4,100 円+雑費 4,600 円) 「入浴者数の見通し(市内、市外)」増減率等は、「道後温泉本館工事影響調査」 (平成 18 年)に基づき想定する。(図表1-8、9) 市外入浴客の増減 ≒ 観光客の増減と仮に設定し、「平成 23 年松山市観光客 推定表」における県内・外の割合を参考に「観光客数(日帰り・宿泊別)」の増 減を設定する。 図表1-8 道後温泉・入浴客数推移の想定(工事着手前、工事期間中、完工後) 《ケース1》完全閉館(工事期間8年) (単位:万人) (区 分) 工事着手前 Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期 完工後 (期 間) <2.5年> 本館・市内客 20.5 0.0 19.5 本館・市外客 51.7 0.0 54.8 椿の湯・市内客 31.8 33.3 32.7 椿の湯・市外客 3.6 3.7 3.7 入浴客数 合計 107.5 37.1 110.7 着手前との比較 100% 34% 103% 47.0 <5.5年> 0.0 0.0 42.2 4.7 44%

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9 図表1-9 道後温泉・入浴客数推移の想定(工事着手前、工事期間中、完工後) 《ケース2》一部閉館・一部開業(工事期間11年) (単位:万人) (区 分) 工事着手前 Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期 完工後 (期 間) <3.0年> <3.0年> <5.0年> 本館・市内客 20.5 14.3 14.3 0.0 19.5 本館・市外客 51.7 38.3 36.7 6.2 54.8 椿の湯・市内客 31.8 33.3 34.0 42.2 32.7 椿の湯・市外客 3.6 3.7 3.8 4.7 3.7 入浴客数 合計 107.5 89.7 88.8 53.2 110.7 着手前との比較 100% 83% 83% 49% 103% (2)道後温泉本館工事による経済的影響(試算結果) ①完全閉館(工事期間8年)のケース ◎生産誘発額※1 (注)「生み出された生産額」から捉えた経済的影響 : 道後温泉本館工事による「生産誘発額※1」への影響は、8年間(工事期間) で合計▲約 592 億円となる。 ◎付加価値額※2 (注)「新しく生まれた価値」から捉えた経済的影響 : 道後温泉本館工事による「付加価値額※2 」への影響は、8年間(工事期間) で合計▲約 305 億円となる。 ◎雇用者誘発数※3 (注)「新しく創出された雇用機会」から捉えた経済的影響 : 道後温泉本館工事による「雇用者誘発数※3 」への影響は、8年間(工事期間) で延べ▲約 5 千 5 百人となる。(以上、図表 1-10) ②一部閉館・一部開業(工事期間11年)のケース ◎生産誘発額※1 (注)「生み出された生産額」から捉えた経済的影響 : 道後温泉本館工事による「生産誘発額※1」への影響は、11年間(工事期間) で合計▲約 466 億円となる。 ◎付加価値額※2 (注)「新しく生まれた価値」から捉えた経済的影響 : 道後温泉本館工事による「付加価値額※2 」への影響は、11年間(工事期間) で合計▲約 240 億円となる。 ◎雇用者誘発数※3 (注)「新しく創出された雇用機会」から捉えた経済的影響 : 道後温泉本館工事による「雇用者誘発数※3 」への影響は、11年間(工事期 間)で延べ▲約 4 千 3 百人となる。(以上、図表 1-11)

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10 図表1-10 道後温泉本館工事による経済的影響 《ケース1》完全閉館(工事期間8年) 図表1-11 道後温泉本館工事による経済的影響 《ケース2》一部閉館・一部開業(工事期間11年) ▲ 800 ▲ 700 ▲ 600 ▲ 500 ▲ 400 ▲ 300 ▲ 200 ▲ 100 △ 0 ▲ 90 ▲ 80 ▲ 70 ▲ 60 ▲ 50 ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 △ 0 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 生産誘発額(左軸) 付加価値額(左軸) 雇用誘発数(右軸) (億円) 8年で 合計▲約305億円の影響 8年で 合計▲約592億円の影響 8年で 延べ▲5千5百人の影響 Ⅱ期+Ⅲ期(5.5年) ▲ 700 ▲ 600 ▲ 500 ▲ 400 ▲ 300 ▲ 200 ▲ 100 △ 0 ▲ 80 ▲ 70 ▲ 60 ▲ 50 ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 △ 0 生産誘発額(左軸) 付加価値額(左軸) 雇用誘発数(右軸) (億円) 11年で 合計▲約240億円の影響 11年で 合計▲約466億円の影響 11年で 延べ▲約4千3百人の影響 Ⅱ期(3年) Ⅲ期(5年) ▲約67億/年

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11 域内各産業間の連携を 強化することで波及効果 の増大を図るとともに、 “松山ならでは”のブラ ンド価値を創出する 農業・食品生産者等と連携 地元食材調理法等の共同研究 地域全体で顧客満足度を向上 産業間連携の促進 【参考事例】オーベルジュ土佐山(高知市) 【参考事例】ゆふいん料理研究会(大分県由布市) 【参考事例】観光ホスピタリティカレッジ (長野県松本市) 【参考事例】山代温泉(石川県加賀市) 地域全体でコンセプトを共有 第2章 松山市の観光産業の需要影響分析 1.工事による影響を減じるための工夫「2つの方向性」 道後温泉本館工事による経済的影響を、産業連関表を使い「第1章5.道後 温泉本館工事による経済的影響(試算)」で試算した。 試算結果によれば、工事期間中は、長期にわたる負の影響は避けられない。 こうした影響度を減じるためのソフト面の工夫として、例えば ① 松山における各産業間の連携を強化 ⇒ 域内自給率※4アップ ② “松山ならでは”のブランド価値を創出 ⇒ 観光客の消費単価アップ が考えられる。 域内自給率※ 4 : 原材料・商品のうち、自地域内で調達されるものの割合(金額ベース)。 域内自給率※ 4=(国内他地域や海外からではなく)自地域から調達 される金額 ÷ 原材料・商品仕入額 上記①の場合、域内自給率※4がアップすると、例えば飲食店で(海外や国内 他地域ではなく)地元の食材をより使うようになり、その分、地元産業(農業、 食品加工ほか)への波及効果は大きなものとなる。 また上記②の場合、観光客の消費単価がアップすれば、(観光客数は不変でも) その分、より大きなお金が地元に落ちることになる。 2.工事による影響を減じるための工夫「先進事例」 上記①、②の取り組みを推進する上で参考となるよう、「食材生産者等と連携」、 「調理法の共同研究」(以上①に主に係るもの)、「顧客満足度の向上」、「地域全 体でのコンセプト共有」(以上②に主に係るもの)をキーワードとする4つの先 進事例を検討する。(図表2-1) 図表2-1 4つの先進事例

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12 (1)オーベルジュ土佐山(高知県土佐市(旧土佐山村)) ~食材生産者等と連携し、選び抜かれた旬の地物等を提供する宿泊施設~ 当施設は、平成 10 年に開業したオーベルジュ(都心部から離れた郊外や田舎 にある宿泊施設を備えたレストラン)である。9年に開業したマッカリーナ(北 海道真狩村)等とともに、第三セクター方式オーベルジュの嚆矢、そして成功 事例として知られている。 オーベルジュの場合、交通の悪さを補う高いレベルの食を提供することが重 要となる。 当施設は、食材生産者等と連携し、ここでしか食べられない選び抜かれた旬 の地物を提供している。食材の自給率は、高知県では約 95%、土佐山地区では 80%以上に及ぶ。 また食材のみならず内装も、県産スギ材や土佐和紙、土佐漆喰等の地元産を 使用している。 サービスにおいても、女性のニーズを汲んでくれる宿として雑誌・専門誌で も紹介され、年間約8千人泊のうち約7割が女性客である。 本件は、官も関与した、食材生産者-食材使用者等の連携強化の事例として 注目に値する。

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13 (2)ゆふいん料理研究会(大分県由布市(旧湯布院町)) ~地元食材の消費拡大、地域全体の食レベルアップを目指し、料理研究会を運営~ 湯布院のまちづくりの中心人物で、観光カリスマでもある中谷健太郎氏(亀 の井別荘代表取締役)の指摘により、地場産素材を活用する重要性に気付いた 一部の旅館が、地元農家を説得し農産物の提供を受け地産地消を始めた。 その後、農産物を捌くには多くの旅館の協力が必要だったため、購入を広く 声掛けしたところ、「地元食材の使い方が分からない」という声があったことか ら、平成 10 年に、地元食材の消費拡大、地域全体の食レベルアップを目指し当 会が発足した。 現在、域内の旅館から約 80 人(18 軒)の料理人が集まり、互いのレシピを交 換しながら、食材の使い方や調理法、盛り付け等について共同で研究している。 また年4回程度、イベント等に参加し料理を提供している。 こうした活動を通じ、地産地消の意識の浸透、食のレベルアップに加え、お もてなしの心の醸成等にも寄与している。 当会を参考に、全国に同様な組織が 5 ケ所程度設立される(阿蘇市、古湯温 泉(佐賀市)、浜名湖温泉(浜松市)、雫石町、山形県庄内地方)等、こうした 取り組みの嚆矢と言える。

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14 (3)観光客ホスピタリティカレッジ(長野県松本市) ~地域全体のおもてなしで顧客満足度を向上~ 現市長は、平成 16 年就任の際、観光産業を松本市のリーディング産業とする 方針を打ち出した。 17 年、市町村合併により、松本城に加え新たに上高地や白骨温泉も市の観光 資源となったことを契機に、市全体として観光客の受入れ態勢を整備すること が急務となった。 こうした事を背景に、市、商工会議所、松本大学、観光コンベンション協会 の連携により、リピーターの確保を促すひとづくり(=観光客を地域全体でも てなす人材の育成)を主目的に、17 年に「観光ホスピタリティカレッジ」が開 設された。(平成 24 年度で8回目の開催)。 大学教授を中心に、「心にしみる言葉遣い」「外国人から見れば」等、現場で 役立つ講義を年間 12 から 15 講程度開催している。(参加費は年間1万円) 観光関係者のみならず、20 代から 70 代まで幅広い世代の一般市民が参加して おり、受講後、その多くが市民ガイドとして活躍している。 本件は、一般市民も巻き込んだ地域全体のおもてなし強化の事例として注目 に値する。

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15 (4)山代温泉(石川県加賀市) ~地域全体でコンセプトを共有し観光振興~ 2000 年(平成 12 年)以降、観光客の中心が、団体客から小グループ客等に徐々 に変化する中、当時の山代温泉の旅館等の対応は不十分であった。 こうした中、観光協会が旅館関係者の同意を得たうえで、外部専門家を使っ て覆面調査を実施(13、14 年)。著しく低い評価に関係者はショックを受け、若 手経営者(30 代 40 代中心)を主体に本気で改革を進める契機となった。 まず地域として進むべき方向を「CIコンセプト」として取りまとめた(15 年)上で、市や県とも連携し、そぞろ歩きが楽しい温泉街を目指してハード等 の整備を行った。各旅館も、それぞれのターゲット(例:若い女性)を意識し た取り組み(ハード・ソフト)を強化してきた。 ちなみに、上記の取り組み前(14 年)、取り組み後(23 年)の入込客数(山 代温泉)を比較すると、石川県、加賀地域※5より減少率は大きいが、関係者に よれば、こうした取り組みがなければもっと減少していてもおかしくなかった とのことである。(図表2-2) 加賀地域※ 5 : 山代温泉、山中温泉、片山津温泉、粟津温泉ほか 本件は、地域全体がコンセプトを共有し、同じ目線を持ちながら観光振興に 効果的に取り組む事例として注目に値する。 図表2-2 山代温泉・入込客数の変化(取り組み前、取り組み後) (資料)山代温泉観光協会

2002年

2011年

平 均

(取組前)

(取組後)

増減率

石川県全体

22,596千人

20,985千人

▲0.8%/年

※加賀地域

6,021千人

5,376千人

▲1.3%/年

(うち山代温泉)

1,222千人

924千人

▲3.1%/年

(20)

16 3.工事による影響を減じるための工夫「経済効果(試算)」 域内自給率アップ、観光客の消費アップによる「経済効果」が実際どの位か を考える材料とするため、産業連関表を使い試算する。 (1)域内自給率アップがもたらす経済効果(試算) ①試算想定 p.6~7 で試算した「第 1 章4.(3)松山市の観光客消費が与える経済効果」 ~基本ケース~に比べ「各部門の域内自給率※4は 10%アップ」すると想定 する。例)飲食料品: 32.1%(基本ケース) ⇒ 42.1%(試算ケース) ただし域内自給率(基本ケース)が 90%超の部門は、(限度いっぱいの)「域 内自給率 100%」と想定する。 例)不動産 : 95.0%(基本ケース) ⇒ 100% ②試算結果 上記の基本ケースに比べた試算結果は、下記の通りである。(図表2-3) ◎生産誘発額※1 (注)「生み出された生産額」から捉えた経済的影響 : 約 647 億円(基本ケース) ⇒ 約 752 億円(約 16.2%アップ) ◎付加価値額※2 (注)「新しく生まれた価値」から捉えた経済的影響 : 約 334 億円(基本ケース) ⇒ 約 387 億円(約 15.9%アップ) ◎雇用者誘発数※3 (注)「新しく創出された雇用機会」から捉えた経済的影響 : 約 5,992 人(基本ケース) ⇒ 約 6,783 人(約 13.2%アップ) 図表2-3 域内自給率アップがもたらす経済効果 試算結果要約

<域内自給率が10%アップした場合>

生産誘発額

約 16.2%アップ

付加価値額

約 15.9%アップ

雇用誘発数

約 13.2%アップ

(21)

17 (2)観光客の消費単価アップがもたらす経済効果(試算) ①試算想定 p.6~7 で試算した「第 1 章4.(3)松山市の観光客消費が与える経済効果」 ~基本ケース~に比べ、「県内客、県外客(日帰り)、県外客(宿泊)の観光 客の消費単価は 10%アップ」すると想定する。 ◇県内客 : 5,800 円(基本ケース) ⇒ 6,380 円 ◇県外客(日帰り): 8,700 円(基本ケース) ⇒ 9,570 円 ◇県外客(宿 泊): 17,500 円(基本ケース) ⇒ 19,250 円 ②試算結果 上記の基本ケースに比べた試算結果は、下記の通りである。(図表2-4) ◎生産誘発額※1 (注)「生み出された生産額」から捉えた経済的影響 : 約 647 億円(基本ケース) ⇒ 約 712 億円(10%アップ) ◎付加価値額※2 (注)「新しく生まれた価値」から捉えた経済的影響 : 約 334 億円(基本ケース) ⇒ 約 367 億円(10%アップ) ◎雇用者誘発数※3 (注)「新しく創出された雇用機会」から捉えた経済的影響 : 約 5,992 人(基本ケース) ⇒ 約 6,591 人(10%アップ) 図表2-4 観光客の消費単価アップがもたらす経済効果 試算結果要約

<観光客消費単価が10%アップした場合>

生産誘発額

付加価値額

10%アップ

雇用誘発数

(22)

18 第3章 分析により示唆される松山市の観光産業発展の課題と可能性 ここでは、以上の分析結果を踏まえ、松山市の観光産業発展の課題と可能性 につき、3点指摘する。 (1)地域全体のコンセプトづくり アンケート調査によれば(p.1~3)、松山市の場合、「強み:温泉、街の雰囲 気、関東方面からの観光客、子育て後の夫婦旅行・友人旅行、ひとり旅」、「弱 み:小学生連れの家族旅行、3世代の家族旅行、未婚女性の友人旅行」である。 観光振興をより戦略的・効果的に展開するうえでは、こうしたデータも参考 に、今後、地域としてどういう方向を目指すかのコンセプトをつくり、関係者 で共有することが重要であろう。 例えば、主にどういうターゲットを対象に誘客を図るかについては、強みの 強化、弱みの補完の双方がありえよう。 例1)60 才以上の夫婦・グループ客が楽しめる街づくり (強みの強化) 例2)小さい子連れ客、若い女性同士も楽しめる街づくり(弱みの補完) 山代温泉の場合(p.15)、主に小グループ客を念頭に、地域として進むべき方 向性を「CIコンセプト」として取りまとめ、地域全体でコンセプトを共有し たうえで、観光関係者は市や県と連携し、そぞろ歩きが楽しい温泉街を目指し てハード等の整備を行い、これを併行し、各関係者も独自の取り組み(ハード・ ソフト)を進めることで相応の効果を挙げている。 松山市では、道後温泉活性化計画に向け審議会を開催している。こうした 場も活用しながら、中長期視点から「地域全体のコンセプト」を検討するのは 観光振興に有効であろう。 (2)域内自給率の一層のアップ 試算によれば(p.16)、「域内自給率がアップ」すると相当の経済効果が生ま れる。 道後温泉本館工事が予定される中、工事による影響(p.8~10)を減じるため の工夫として「域内自給率の一層のアップ」は有効と思われる。 例えば「食」の場合、海外産、国内の他地域産ではなく地元の食材を使うこ とで、域内自給率はアップする。 地元食材の消費拡大のためには、まず食材生産者(農業・漁業・食品加工等) と食材使用者(旅館・飲食店等)の連携強化が不可欠である。

(23)

19 また、食材の使い方や調理法、お客さまが満足する提供法(盛り付けも含む)、 人材育成等も重要である。 こうした問題意識から、ゆふいん料理研究会は(p.13)、旧湯布院町の旅館の 料理人が定期的に集まり料理の研究会を実施し、今では全国各地に同様な組織 も設立されている。 またオーベルジュ土佐山(第三セクター)では(p.12)、食材のみならず、内 装等においても積極的に地元産を使用している。 松山市においても、域内自給率アップに向け、食材生産者と食材提供者の連 携強化、料理研究会等の立ち上げ(⇒食の自給率アップ)、公的部門での先導的 対応(食以外の分野も含む)等が考えられよう。 (3)観光客消費単価の一層のアップ 試算によれば(p.17)、「観光客消費単価がアップ」すると相当の経済効果が 生まれる。 道後温泉本館工事が予定される中、工事による影響(p.8~10)を減じるため の工夫として「観光客消費単価の一層のアップ」は有効と思われる。 松山市ならではのブランド価値が創出されれば、その分多くのお金を払って もよいと思う観光客が増え、消費単価アップは可能であろう。 こうしたブランド価値を創出するうえでは、①地域資源(道後温泉ほか)の 有効活用に加え、②口コミ(顧客満足度)も重要である。 スマートフォン、ツィッター等の普及により、「口コミ(顧客満足度)」の影 響力は増している。 例えば「あの店は美味しい」という口コミ(高い顧客満足度)が広がれば、 店側も強気の価格設定が可能となる。 観光客の顧客満足度をアップするには、観光関係者のみならず地域全体の取 り組みも重要である。 例えば松本市は(p.14)、「観光ホスピタリティカレッジ」を通じ一般市民も 巻き込み、地域全体のおもてなしを強化している。 松山市においても、観光客消費単価アップに向け、地域資源(道後温泉ほか) のブラッシュアップとともに、アンケート等を使った定期的な顧客満足度のチ ェック(観光施設)、草の根レベルのおもてなし度の強化等が考えられよう。

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