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公共建築物における設計・利用の社会的評価システムに関する研究 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)公共建築物における設計・利用の社会的評価システムに関する研究. 河島 重行. 1 はじめに. 2 社会的評価システムの新しいフレーム. 1.1 研究の背景と目的. 現在の公共建築物の整備は、企画・設計者選定・計. 都市空間において質の高い建築物と優れた生活環境. 画・設計・施工・使用の 6 つの段階に区分できる。し. の整備は最も重要な課題である。高度経済成長期には. かし、この一連の整備プロセスは一方的・独立的に実. 建築、都市共に著しい量的な拡大が図られ、公共建築. 施されるため、以前の建築物の反省や知見が次の建築. 物においても量的な整備が指向された。しかしこれら. 物に活かされないまま整備されている。このような問. の公共建築物の中には、実際の空間が使いにくいもの. 題に対して、社会的評価システムを構築するためには、. が多く見られる。一方、少子高齢化の進展、人間環境. 次の 6 点を現在の整備プロセスに組み込む必要がある。. に対する意識の高まりといった現在の社会状況に対し、 ① 評価の段階の構築 構造的改革の必要性が認識されており、従来型の画一. 利用後の使われ方調査により、完成建物の事後評価. 的な社会資本の整備手法が反省されている。国民の価. を行う段階を設ける必要がある。. 値観の変化や利用者の多様化するニーズに充分に応え. ② 評価→計画へのフィードバック. るためには、その要求の把握が不可欠である。しかし、. 建築プログラムを構築する際、事後評価の結果から. 現在の公共建築物では利用後の使われ方調査が実施さ. 利用者のニーズを蓄積し、次の計画に反映するシステ. れることは皆無であり、例え学術研究などによって使. ムが必要である。. われ方調査が実施されても、その調査結果が事後評価. ③ 評価→設計へのフィードバック. の情報として次なる建築行為に反映される評価サイク. 事後評価の結果から矛盾点を明らかにしてその矛盾. ルのシステムが形成されていない。このような公共建. を解決するための技術をテクニカルマニュアルとして. 築物の評価システムの構築は重要な研究課題である。. 一般化し、次なる設計に反映するなどのシステムが必. 以上の問題意識から、本研究は福岡市の公民館整備. 要である。. を対象として、建築物の事後評価を行いその結果を次 なる建築行為に反映される「社会的評価システム」の 構築を行う。公民館のように繰り返して建築行為がな. 発意 ・ 企画. 使用. される公共建築物は特に社会的評価システムの構築が 必要であると考えられる。さらに、このシステムの実. 発意 ・ 企画. 使用. 施において現在の公民館整備の具体的な問題点を検証. ①. し、その課題を明らかにする。. ⑥. 1.2 福岡市公民館整備の方針. 施工. 施工. 福岡市の公民館整備は昭和 27 年に始まり、原則的に. ③. 1 校区に対して 1 公民館を整備してきた。現在は大半 の校区で公民館の整備が完了しており、年間 10 館程度. 設計. 評価. ②' ④. 設計者 選定. 設計者 選定. ⑤. ② 計画. の割合で老朽・狭小化した公民館の改築が行われてい 設計. る。市の公民館設計基準では床面積のみが規定され、. 計画. 設計の自由度が高いため設計者の経験や知識に委ねる 部分が大きい。また、近年では原則的に公民館と老人. ④ 評価→設計者選定へのF・B ① 評価の段階の構築 ② 評価→計画・企画へのF・B ⑤ 設計者選定→計画へのつながり ③ 評価→設計へのF・B ⑥ 評価→施工へのF・B. 憩いの家が複合して建設されており、地域拠点として の重要性が大きくなっている。 図1. 24- 1. 社会的評価システムの新しいフレーム.

(2) ④ 評価→設計者選定へのフィードバック. 立場の人間が評価を行う事で、一定の客観的な事後評. 事後評価の結果をその設計者の実績として採用し設 計者指名のための根拠とするなど、評価を次なる設計. 価が可能であると考えられる。 3.3 評価結果. 者選定に反映するシステムが必要である。. 以上の評価を点数化したものが表 3 である。7 割未. ⑤ 設計者選定→計画へのつながり. 満の得点を付けられた設計者が 2 割を超えており、い. 設計者選定方式の根拠として設計者の資質や能力を. かに使いにくい公民館がつくられているかが理解され. 加味し、提案としてそれらの技術や案が計画に反映さ. る。これまでは事後評価がなされていなかったために、. れるシステムが必要である。. こうした貴重なデータが設計者サイドに与えられるこ. ⑥ 評価→施工へのフィードバック. とはなかったが、今後. 建築の持続可能性に対する評価を実施し、結果を施 工の段階へ反映するシステムが必要である。. は適切な事後評価を行 う事で設計者の公共建. 以上の 6 点を社会的評価システムとして整備プロセ. 築物に対する責任を明. スに組成すると図 1 のようになる。一方的・独立的で. 確にし、また評価によ. あった各段階及び一連の整備プロセスが螺旋状に繋が. って得られた知見をそ. り、またサイクルが繰り返される事が重要である。. の後の計画・設計に活. 3 福岡市公民館の第三者による使われ方調査. 写真 1 現地調査(H14.6.11.). 表 1 評価項目. 公共建築物に対して評価を実施している例はほとん. 大項目. 評価項目. ど見られない。設計業務に対する評価を行っている自 治体はいくつか見られるが、完成建物に対する空間に. 後評価が行われた。本調査の目的は設計者選定のため. 福祉整備の充実度 設備計画への配慮. バリアフリーな計画. 各室配置の妥当性. 用途・機能に応じた平面計画、使いやすい共 有施設、多目的利用に対応した計画 ロビーの配置・形態の適切さ、各室の形態・ 出入り口の位置・家具配置. の資料作成であったが、これは第三者として様々な立. 室内計画の妥当性. 場の評価者が同一の評価項目に基づいて現地調査を実. 内部 断面計画の妥当性 空間 福祉整備の充実度. 施し主観評価を行うもので、使われ方調査の一つの方 総合 合計. 3.1 評価項目・評価方法. 優れた景観、シンボル性や存在感、デザイン 的工夫、目立つ位置に配置された館名表札な ど 敷地条件を活かした配置計画、隣地境界から の後退距離や建物高さなどへの配慮 適切な駐車場位置、分かりやすい建物入り 口、歩車分離などによる安全確保 地域拠点として相応しい形態・仕上げ、狭い スペースの有効活用、外部・内部の一体利用. 空地の確保及び活用. 館の完成した公民館を対象として、現地調査による事. 法である。. 効果的に対応した計画. 敷地特性の活用及び対応 外部 空間 動線計画の妥当性. 福岡市においては平成 13 年に 6 館、平成 14 年に 9. 10 10. 的確な設計方針の提案. デザインの質. 対する評価は行われていない。. 配点(点). 主観的な評価内容. 設計 設計方針の内容及び実現度 方針 地元要望への対応. 20. 10 5 35. 5 5 5 5. 見苦しくない位置に配置された設備関係施設. 10 5. 天井高の確保. 5. 高齢者・身障者に配慮したスケール、多目的 便房の適切な計画. 5. 設備計画への配慮. 効率・維持管理に配慮した平面計画. 5. 案内表示などの分かりやすさ 総合評価. 見やすく分かりやすいサイン標示. 35. 5 10. 相対的な建築物としての評価. 10 100. 表 2 評価者. 表 1 は事後評価における評価シートの項目である。. 評価者 地域住民. 役職. 地域住民Ⅰ. 人数. 学識経験者. 公民館館長会 会長 館長・公民館準備委員・ 自治連合会役員 大学教授. 価項目は「デザイン的工夫」 「使いやすい」など主観的. 専門家. 建築系関係団体 役員. 4. なものとなっており、評価者による体験の差異が主観. 大学生. 建築系大学 学生 教育委員会・都市整備 局・建築局 関係職員 区役所 関係職員. 2. 大きく外部空間・内部空間・総合評価の 3 つに分かれ. 地域住民Ⅱ★. ており、その中で項目が細分化されている。個々の評. 建築専門家. 行政職員. 判断に影響されるため、細項目の精錬化が求められる。. 行政職員 区役所職員★ 合計. また、公正・公平な評価を行うためには、客観的な評. 合計. 割合. 6. 30.0%. 8. 40.0%. 6. 30.0%. 20. 100.0%. 1 5 2. 5 1. ★印は評価者の関係する公民館のみの評価をする。. 価項目による評価が望まれるが、この際、社会性・安. 表 3 評価結果. 全性・環境保全性といった評価軸による評価も必要で. 点数 (点). ランク. あると言える。. A. 3.2 評価者 表 2 は今回の事後評価での評価者である。行政職員 だけでなく、地域住民や学識経験者・学生などを含む. B C. 80-. 立場によって異なった評価結果となっていることがヒ アリング調査によって確認できた。このように様々な 24- 2. 0. 平成14年度. 割合. 割合. 設計者数. 0. (0.0%). (0.0%). 75- 79. 11. (37.9%) (75.9%). 11. (39.3%) (78.6%). 70- 74. 11. (37.9%). 11. (39.3%). 65- 69. 4. (13.8%). 5. (17.9%). 60- 64. 3. (10.3%) (24.1%). 1. 0- 59. 0. (0.0%). 29. (100.0%). 建築専門家等も評価者としてほぼ同数が組み込まれて いる。その結果、同じ公民館に対する評価であっても. 平成13年度 設計者数. 合計 平均* 1. 72.2. -. (3.6%) (21.4%). 0. (0.0%). -. 28. (100.0%). -. 72.7. -. -. -. 注) この結果は現地調査を行った公民館に加えて、H5∼12に完成した公民館と幾つか の市有の建築物の評価(行政職員と地域住民による図面上での評価)を含んだ物であ る。評価項目は、現地調査による評価に準じている。 同一設計者が複数の建築物を設計している場合には、最近の評価を採用している。 また平成14年度の結果は評価を行った9館の設計者の得点を更新した物である。.

(3) 表4. 用していく必要がある。. 公民館建設準備委員会のスケジュール 行政 参加. 設計者 参加. 6月 28日 ◆ 建設準備委員会の設置・第1回建設準備委員会. ○. −. 7月 21日 ◆ 第2回準備委員会(他150坪公民館の視察). −. −. 8月. −. −. 日付. 4 計画フローの検証. スケジュール. 4月 24日 ◇ 改築スケジュールの決定. 公民館整備では、設計の段階以前に「公民館建設準. ◆ 準備委員会委員の招集. 備委員会」が設けられる。この委員会は行政・設計者・ 地域住民の三者が一同に意見交換ができる唯一の機会. 5日 ◆ 第3回準備委員会 下旬 ◇ 設計業者の決定. である。そのため、設計者はこの意見交換によって利. 24日 ◆ 第4回準備委員会(設計者の紹介) 10月. 用者のニーズを把握し、これを基に建築プログラムの. 9日 ◆ 第5回準備委員会(平面プランの協議) 24日 ◆ 第6回準備委員会(平面プランの協議). 11月. 作成を行っている。 委員会ではまず、設計者から提案するプランのプレ. 12月. ゼンテーションが行われ、これに対する地域住民の質. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. 11日 ◆ 小委員会(家具決定). ○. ○. 25日 ◆ 第8回準備委員会(最終的な承認). ○. ○. 5日 ◆ 第7回準備委員会(平面プランの最終決定・公園の提案). ∼. 3月. ◇ 実施設計(構造計算・立面・パースなどの作成) ◇ 設計の終了 ◆…公民館準備委員会のスケジュール ◇…行政・設計者のスケジュール  . 疑・意見陳述が行われる。この時に設計者は利用者の 表5. ニーズを把握できる。しかし、設計者が委員会に出席. 学習室における配慮項目(設計要領による). システムキッチン(標準L=2,400)を3台設置し、そのうち1台を車椅 ① 子対応型キッチンとする。また、一般用システムキッチンの高さは 高齢者の使いやすさを考えて高さ800のタイプとする。 料理教室の内容や進め方を地元によく確認し、冷蔵庫などの家具設 ② 置について十分配慮する必要がある。 流し台前床仕上げ材はフローリング貼りが考えられるが、その場合 ③ 張り替えに対しての工夫が必要である。. するのは 6 回程度であり、そのうち実際に協議が行わ れるのは 3 回程度である(表 4)。不特定多数の利用者 となる公民館において、このわずかな時間の協議だけ で利用者のニーズを十分に把握することは困難であり、 その結果、使いにくい公民館が設計されることとなる。 公民館のように繰り返し建設がなされる公共建築物 では、完成した建築物の使われ方調査及びヒアリング 調査によって多くの利用者のニーズを把握することが. 写真 1. 可能な建築物である。さらに、これらを整理したドキ. 学習室における配慮項目の根拠. ュメントを作成することによって設計者はこれを計画. めにレンジフードが普通よりも高い位置に設置され. の指針とすることが充分に考えられる。. る。そのため、換気扇・電灯のスイッチの位置が高. 5 設計テクニカルマニュアルの構築. くなり、女性や高齢者の手では届かないものとなっ てしまい、適切な考慮が必要である。. 事後評価によって得られた矛盾は、その後の設計で 同じ過ちを繰り返さないように配慮項目として整理さ. ○学習室は講堂と隣接して計画される場合が多いが、. れ、また評価できる点は設計技術として蓄積されなけ. その場合、効率的なキッチン利用のために講堂との. ればならない。福岡市公民館ではこれらを「設計要領」. 間仕切り壁の一部に直接出入りのできる開口部を設. としてまとめられている。表 5 はその一部であるが、. けるといった考慮が必要であると考えられる。. 実際の利用を照査すると不十分な点が多い。. 以上の指摘は、使われ方調査などによって明らかに. そこで、近年完成した公民館を対象として、現地調. なったことである。即ち、完成した建築物を評価し、. 査とヒアリングによって、この設計要領の再構築を行. それらの結果を配慮項目としてテクニカルマニュアル. った。例えば学習室にはキッチンが設置されており配. を作成することが重要であり、これらは毎年更新され. 慮項目として表 5 の 3 点が挙げられているが、①を検. る必要がある。更に建築物の完成後、これらの配慮項. 証すると、公民館ではイベントや会食会などの開催が. 目に対して、適切な処理を行ったかについて設計者自. 多いため大量調理を行う機会が多く、その場合家庭用. 身が自己評価するためのチェックシートを作成し、事. のシステムキッチンでは大鍋が乗らないという矛盾が. 後評価データの一つとして活用することも不可欠である。. 生じ、公民館の配慮項目としては適切ではない。また、. 6 設計者選定方式(福岡市公民館型)の検証. 車椅子でのキッチン利用の機会は極めて希であるため、 6.1 設計者評価制度の検証 建築物を評価し設計者選定にフィードバックする方. 実際にはキッチン下のスペースが物置となっている例. が多く見られ、項目そのものの必要性が小さいと言える。 法として、福岡市公民館において平成 13 年度から設計 その他にも次のような事が学習室の配慮項目として. 者評価制度が発足した。完成建物に対する評価(3 節参. 挙げられる。. 照)と業務遂行能力に対す る評価により 設計者に点数. ○家庭用のシステムキッチンをそのまま公民館に導入. をつけ、一定得点以上の設計者に対してのみその後の. した場合、公民館は一般家庭よりも天井高が高いた. 設計者選定での指名を行う。またこの制度では一定得. 24- 3.

(4) 点未満であった設計者や公民館設計の実績のない設計 者は設計機会を得ることができなくなるため、そのよ. 評価. うな設計者を対象として公募による設計者選定を併せ. Cランク (指名されない). A・Bランク (指名される). 実績のない 新たな設計者. て行うこととしている(図 2)。 指名による 設計者選定. このように、あらかじめ設計者の資質を第三者の事 後評価によって把握し、その評価に基づいて設計者を. 公募による 設計者選定. H14まで入札方式 H15よりプロポーザル. 選定することで、施設整備の目的と内容により適した. H14より プロポーザル. 設計. 契約. 設計者を選定することが可能である。. 完成公民館. 施工. 6.2 公募型プロポーザルの検証 設計者の資質や能力を踏まえて設計者を選定する方. 評価. 法として、設計競技方式・プロポーザル方式・QBS 方 式がある。福岡市公民館の場合、地域の拠点施設とし. 図2. 設計者選定方式(福岡市公民館型)の流れ. て機能する建築物とするために、平成 14 年に 2 件の公. 表6. プロポーザルの内容と流れ 北崎地区複合施設. 募プロポーザルが実施された。さらに、平成 15 年度か. 公民館・老人いこいの家に消防団分団車 庫・行政連絡所を含めた複合施設である が、整備に当たりワークショップ手法を 特徴 導入し、地域住民と行政が共同で計画立 案を行って具体的な設計を進めていくこ ととしている。 北崎地区の地域特性を踏まえたコミュニ ティの拠点施設のあり方について 技術提案 建築物のライフサイクルコストを考慮し 書にて求 た計画について. らは全ての設計委託に対してプロポーザル方式が採用 されることとなっている。表 6 は平成 14 年度に実施 された公募プロポーザルの内容であるが、ワークショ ップ手法を導入する、公園などの地域拠点施設と一体. 大原地区複合施設 公民館・老人いこいの家と幼児公園を一 体的に整備している。縦割行政の壁を乗 り越えて、地域住民にとって相応しい魅 力がある空間として形成することとして いる。 建築物と公園が一体となった地域拠点施 設のあり方について. める課題 ワークショップ実施にあたっての住民参 環境負荷低減を考慮した施設計画につい 加の全体プロセスと具体的な運営プログ て ラムについて. 的に整備を行うといった特徴的なプロポーザルとなっ ている。従来、プロポーザル方式は大規模な建築物、. 公示. H.14.4.1. H14.7.1. 一次/ 二次審査. H14.5.下旬 / H14.5.下旬. H.14.8.26 / H.14.9.2. もしくは文化性・芸術性等を要する建築物に適用され. 委託契約. H14.5.下旬. H14.9.上旬. ていたが、公民館のような小規模な建築物であっても. 当選者 二次選考に. A 設計事務所. B 設計事務所. B 設計事務所 / C設計事務所. C 設計事務所 / D設計事務所. 残った設計者. / D設計事務所. E設計事務所 / F設計事務所. 敷地条件や地域の特性が異なるため、それらの条件を. ⅱ)事後評価結果の蓄積から、不特定多数の利用者のニ. 踏まえた設計者の選定が重要である。. ーズを把握し、それをドキュメントとして構築する. 7 評価の施工へのフィードバック. 事で、設計者はそれをその後の計画の指針とする必. 地球環境に対する建築の持続可能性が重要な視点と. 要がある。. なってきている。特にリサイクル・リデュースなどの 建築資材の循環の問題は大きく、その評価結果を施工. ⅲ)事後評価による知見から設計マニュアルを構築し、. の段階に反映するシステムが必要である。. また それ らの 配慮 項目 につ いて 適切 に処 理が 出 来. 8 評価システムと IT 化. たかどうかを自己評価する必要がある。. 公共建築物の評価システムを適正に運用するには、. ⅳ)事後評価結果をもとに して設計者を 選定する必要. 事後評価の結果やテクニカルマニュアルといった情報. がある。しかしその評価は出来るだけ客観的かつ効 率的に行うべきである。. の精査及び更新と入力、閲覧、出力の簡易化が求めら れる。従って、事後評価の内容やテクニカルマニュア. ⅴ)小規模な公共建築物であっても敷地条件や地域特性. ルは貴重な設計資料としてデータベース化し、IT の活. は異なるため、設計者選定の際には設計者の資質・. 用によって広く利用できるような運用システムを構築. 能力を判断して最適な設計者を選定する必要がある。 ⅵ)建築の持続可能性に関する評価を行い、建築資材の. する必要がある。. 循環 など を施 工の 段階 に反 映す るシ ステ ムが 必 要. 9 総括. である。. 本研究では社会的評価システムの新しいフレームを 構築し、そのためには以下の 7 点が必要である事を明. ⅶ)以上のシステムを効率的・効果的に行うために、IT を用いた運用システムを構築すべきである。. らかにした。 ⅰ )完 成 し た 建 築 物 に 対 し て 設 計 者 自 身 あ る いは第三 者により使われ方調査などによる事後評価を行い、 そ の 評 価 結 果 を 次 な る 建 築 物 に 反 映 さ せ る事 で 社 会的評価システムを構築する事が必要である。. 参考文献 1. 日 本 建 築 学 会「 良 い 建 築 と 環 境 を つ く る た め の 社 会 シ ス テ ム 検 討 特 別 調 査 委 員 会 中 間 報 告 」 2002.8. 2. 「 設 計 入 札 反 対 !?公 共 建 築 の 設 計 者 選 定 」 建 築 雑 誌 2003.1 3. 日 本 建 築 家 協 会「 入 札 に か わ る 設 計 者 選 定 方 式 の 提 言 - 質 の 高 い 公 共 建 築 を つ く る た め に - 」 1999.8 4. 「 福 岡 市 公 民 館 設 計 要 綱 」 2001.7. 5. 竹 下 輝 和 「 公 共 建 築 賞 と 公 共 建 築 の 事 後 評 価 」 公 共 建 築 2003.1. 24- 4.

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参照

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