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認 定 課 程 名 防衛医科大学校医学教育部医学研究科

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Academic year: 2021

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(1)

氏 名 西

にし

紘一郎

こういちろう

学 位 の 種 類 博 士 ( 医 学 ) 学 位 記 番 号 第 4 6 2 号

認 定 課 程 名 防衛医科大学校医学教育部医学研究科

学 位 授 与 年 月 日 平成26年2月13日

論 文 題 目 出血性ショック蘇生に対する治療的低体温:必要な蘇生輸液量,

輸液量と凝固障害, 低体温・アシドーシス・凝固機能障害を 伴う重症出血性ショックに注目した実験的研究

審査担当専門委員 (主査)杏 林 大 学 教 授 吉 野 秀 朗

東 京 大 学 教 授 飯 野 正 光

大学評価・学位授与機構 教 授 中 原 一 彦

審 査 の 結 果 の 要 旨

出 血 性 シ ョ ッ ク に 対 す る 蘇 生 の 際 の 治 療 的 低 体 温 に つ い て は , 予 後 改 善 効 果 を 期 待 す る 報 告 も あ る が , 未 だ , 実 験 動 物 を 用 い た 研 究 を 含 め 十 分 な 研 究 が 行 わ れ て い な い 。 本 論 文 は , 重 症 出 血 性 シ ョ ッ ク に 対 す る 蘇 生 を 試 み る 際 の 治 療 的 な 低 体 温 療 法 の 有 効 性 に つ い て , 必 要 と な る 輸 液 量 お よ び 輸 液 に 伴 う 凝 固 機 能 障 害 の 発 生 を 観 察 し , さ ら に 重 症 出 血 性 シ ョ ッ ク 時 の ア シ ド ー シ ス , 酸 化 ス ト レ ス , 凝 固 機 能 障 害 に 及 ぼ す 治 療 的 低 体 温 の 影 響 と 効 果 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 に 行 わ れ た 研 究 を ま と め た も の で あ る 。

ラ ッ ト を 麻 酔 後 ,脱 血 し て 出 血 性 シ ョ ッ ク モ デ ル を 作 成 し た 。第 一 の 実 験 で は , 平 均 動 脈 圧

(MAP)30mmHg

60

分 間 維 持 し た 後 ,常 温 群 (38℃ )と 低 温 群(

34℃ )

2

群 に 分 け ,MAP75mmHg に 維 持 す る よ う

60

分 間 輸 液 し た 。 生 存 率 に 両 群 間 に 差 が な か っ た が , 低 温 群 で , 輸 液 必 要 量 は 有 意 に 尐 量 で あ り , 抗 酸 化 作 用 の あ る ビ タ ミ ン

E

の 血 中 濃 度 は よ り 高 値 で あ っ た 。 第 二 の 実 験 で は , 脱 血 に よ る 出 血 性 シ ョ ッ ク の 後 , 尾 部 切 断 に よ る 不 安 定 出 血 を 作 成 し , 常 温 下 に 制 限 輸 液 群 , 標 準 輸 液 群 ,大 量 輸 液 群 の

3

群 に 分 け

45

分 間 輸 液 の 後 ,輸 血 し 後 覚 醒 さ せ ,凝 固 機 能 を 測 定 し た 。 制 限 輸 液 群 で は , ア シ ド ー シ ス が 進 行 し , 標 準 輸 液 群 と 大 量 輸 液 群 で は 凝 固 機 能 が 悪 化 し て い た 。 凝 固 障 害 の 程 度 は 希 釈 率 が 高 い ほ ど 悪 化 し て い た 。 制 限 輸 液 群 の 生 存 率 は 最 も 低 か っ た 。 第 三 の 実 験 で は , ラ ッ ト を 麻 酔 の 後 , ま ず

32℃ に 体 温 冷 却 し , そ の 後 , 間 欠 的 脱 血 に よ る 出 血 性 シ ョ ッ ク 作 成 の 後 , シ

【 19 】

(2)

ョ ッ ク 状 態 を 維 持 し な が ら ,復 温(37 ℃ )と 低 体 温(32 ℃ )の 2 群 に 分 け

90

分 間 観 察 し た 。 低 体 温 群 で は , 復 温 群 に 比 し て , 出 血 性 シ ョ ッ ク 後 に 発 生 し た 凝 固 機 能 障 害 が さ ら に 悪 化 し た が 出 血 量 や 生 存 率 に 差 が な か っ た 。ま た ,低 体 温 群 で は , 終 了 時 に は , 出 血 性 シ ョ ッ ク 後 に 発 生 し た ア シ ド ー シ ス は 改 善 し , 酸 化 ス ト レ ス の マ ー カ ー で あ る %CoQ9 は 低 値 で あ っ た 。

以 上 よ り , 本 研 究 に よ っ て , 外 傷 に 伴 う 重 症 出 血 性 シ ョ ッ ク に 対 す る 蘇 生 の 際 に , 早 期 か ら 治 療 的 低 体 温 を 導 入 す れ ば , 輸 液 量 を 最 小 限 に と ど め て 出 血 量 を 抑 制 で き , か つ 復 温 と 比 較 し て 悪 影 響 を 及 ぼ さ な い と い う 治 療 的 低 体 温 に 関 す る 新 た な 知 見 が 見 出 さ れ た 。

本 研 究 で 得 ら れ た 知 見 は , 今 後 の 出 血 性 シ ョ ッ ク に 対 す る 治 療 的 低 体 温 の 有 効

性 を 示 す 有 用 な 情 報 で あ り , 将 来 の 臨 床 応 用 に も 期 待 で き る も の と し て 評 価 で き

る 。 本論文の学術的価値は高く,博士(医学)として合格と判断した。

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