編 集 後 記
所員各位のご協力で「社会福祉研究所年報」第16号をお届けすることができました。さて 私が前任所長の残任期間を引き継ぎ,平成24年 4 月から平成26年 3 月までの任期で所長を務 めさせていただきました。平成25年度は,平成24年12月の衆議院解散総選挙で民主党政権か ら自民党政権にバトンタッチされ,国民は長引く不況からの回復と東日本大震災の速やかな 復興を期待しました。安倍政権の掲げる「三本の矢」は,円安,株高,輸出好調の流れを生 み出し,大企業を中心に業績回復に結び付いたとの観測がなされています。但し数の上では 圧倒的に多い中小企業にまでその効果が届いていないというのが実感です。久々のベースアッ プ論議も政府主導で行われていますが,非正規労働者問題はいまだ解決の糸口さえ見えませ ん。一方では,数にものを言わせた憲法改正,秘密保護法案,相互不信感増大中の日中,日 韓関係など国民が憂慮すべき問題も拡大の方向を向いているようです。さらにいつ不安を解 消できるか先の見えない原発問題など平成25年度は多難な 1 年となりました。研究所の今年 度の活動は,新規プロジェクトとして,中村プロジェクト,保正プロジェクトの 2 本が始ま りました。成果が期待されます。溝口プロジェクトは,平成25年度終了し,その成果は第16 号に発表されました。継続中の蟻塚プロジェクトは,中間報告を行いました。平成25年12月 14日には中村尚子准教授の社会福祉研究所と社会福祉学部共催による公開講座が行われ,93 名の参加者がありました。文化サロンは,安達映子准教授,村上美奈子講師,志村聡子准教 授がそれぞれの専門研究分野について興味深い報告を行いました。他方研究所の事業や運営 面に目を向けるといくつかの課題があるように思います。その一つは,法学部移転に伴い熊 谷キャンパスの研究環境をさらに発展させるために何をなすべきかであります。例えば地球 環境科学部の研究所との連携を強め,共同テーマに基づく研究事業の展開なども視野に入れ て検討する必要がありそうです。いま一つは研究所年報への所員の皆さんの投稿数が減少し てきたことです。背景には学部の繁忙さがあると思いますが,多くの投稿を期待します。そ して研究所会議でも審議にかけました大学院生の研究論文発表の場として,年報がその役割 を担えないかどうかという課題です。次年度も引き続き検討したいと思います。次年度は更 なる研究所の運営改善,年報の充実を図りたいと思いますので,所員の皆さんの御協力,ご 支援をお願いします。
2014年(平成26年) 1 月29日
立正大学社会福祉研究所 所長 山口忠利