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第1学年美術科学習指導案 日 時:平成23年9月29日

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Academic year: 2021

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第1学年美術科学習指導案

日 時:平成23年9月29日(木) 対 象:第 1 学 年 ○ 組 授業者:杉 並 区 立 ○ ○ 中 学 校

1 題材名 「私の描く鳥獣人物戯画」 A表現(1)(3) B鑑賞 2 題材の目標

日本の伝統的な表現形式である絵巻物の鑑賞を通し、そこに描かれている表現の特性や美意識の理解と その価値に気付き、日本の美術文化に関心と愛着をもたせる。また、墨と筆による表現技法の特性を生か した制作を通して表現する能力を育てる。

3 題材設定の理由

教育の今日的課題の一つとして、自国の伝統的文化の価値を理解することが挙げられる。学習指導要領 においても、我が国の美術についての学習を重視し、美術文化の継承と、創造への関心を高めることが重 要であると述べられている。これから大人になり日本の社会にとどまらず、国際社会の一員として生きて いく生徒たちには、先人たちが作り上げてきた日本の美術文化に関心をもち、それらに愛着と誇りをもつ ことが必要とされる。また、公教育においてその場を提供することは、美術教育の重要な役割でもあると 考える。しかし多くの生徒は日本の美術というと難しく、関心をあまりもっていないように感じる。そこ で、昨今、中学生にとって身近な存在であるマンガやアニメーションのルーツとして注目され、親しみや すいキャラクターが登場する「鳥獣人物戯画(甲巻) 」を題材として選択することにした。白描で描かれ た絵巻物の世界に出会うことで、水墨の濃淡の階調や、毛筆の独特な筆運び、にじみやぼかし等の多様な 表現技法に触れ、そのよさを十分に味わわせた後、それらを生かした生徒独自の制作を行わせる。こうし た鑑賞と技法の習得、そして、それを生かした表現という学習の流れの中で、水墨を用いた日本の伝統的 な表現に親しみをもち、日本の美術文化に愛着と関心をもたせたいと考え、本題材を設定した。

4 題材の内容

本題材はB鑑賞とA表現の2つの内容で構成される。初めに「鳥獣人物戯画」を味わい、その文化的 価値を理解した後、それをきっかけにした水墨による表現活動を行う。

(1)鑑賞「鳥獣人物戯画」

「鳥獣人物戯画(甲巻) 」のレプリカを生徒一人一人に作らせ、実際に巻子を巻き取りながら鑑賞 を行わせる。これにより、絵巻物のもつ時間的空間的広がりを体験させ、絵巻物ならではの世界観を 感じ取らせる。 「鳥獣人物戯画」に登場する擬人化されたキャラクターは、現代のアニメーションに 通じるものがあり、生徒にとっても、その世界観はイメージしやすいのではないかと考える。また墨 一色によって表される濃淡の階調のもつ豊かな色彩や空間性、質感などの表現に触れ、白描画のよさ を十分に味わわせる。

(2)表現「私の描く鳥獣人物戯画」の制作

上記の鑑賞活動をきっかけに、 「鳥獣人物戯画」のもつ世界観を生かしながら、生徒独自の物語を 発想し、毛筆で表現する。絵巻物的な表現を行いながら、ストーリーだけでなく、墨一色や毛筆によ る表現のおもしろさを感じ取り、鉛筆や水彩画とは異なる新たな表現を生徒たちに体験させる。

5 指導観 (1)題材観

学習指導要領の第1学年の目標に「身近な地域や日本及び諸外国の美術の文化遺産などを鑑賞し、

そのよさや美しさなどを感じ取り、美術文化に対する関心を高める」とある。授業の中でもピカソや ゴッホは知っているが雪舟や北斎は知らない、という生徒の声を多く聞く。このことは、学校教育の 中で日本の美術の魅力を十分に生徒に伝えきれていないことも一因であると感じている。日本の美術 に関する題材の十分な教材研究を行い、鑑賞題材として年間指導計画に位置付け、さらに日常の授業 の様々な場面で話題に取り上げ、我が国の美術に誇りと親しみをもてるよう指導する。

(2)教材観

生徒の学習意欲に応じた指導が行えるよう、鑑賞については、実際に巻子を巻き取っての鑑賞体験 を取り入れる。絵巻は絵巻の形で鑑賞してこそ、その独特なよさを味わうことができる。自分で広げ、

巻き取りながらの鑑賞は、絵巻の鑑賞をする上では大変重要である。作品の鑑賞では自分なりに感じ たことを大切にしながら、友達の意見も聞き、より深く味わわせたい。そのため、班単位での発表会 を行い、気軽に意見交換をしながら、自分なりの価値観をもたせる。また、互いの作品について評価 し合うことを通して、互いの作品よさを認め合えるように指導したい。

また、表現については、生徒個々の理解内容及び興味・関心に応じた方向性に沿って制作の支援を

行う。さらに、筆による表現の基本的な技法を理解させ、墨と筆による表現のよさを十分に味わわせ

た後、自分なりの価値観をもって生き生きと表現させる。

(2)

こうした鑑賞と、それをきっかけにした表現の一連の学習活動が、生徒の心の中に日本の美術の文 化的価値を定着させ、より身近で愛着をもてるようにする。

(3)生徒観 <省略>

6 評価計画

ア 美術への

関心・意欲・態度 イ 発想や構想の能力 ウ 創造的な技能 エ 鑑賞の能力 題

材 の 評 価 規 準

「鳥獣人物戯画」に ついて関心をもち、日 本の伝統的美術のよ さを感じ取り表現や 鑑賞に生かそうとし ている。

「鳥獣人物戯画」の よさを生かし、独自の 物語を考え、豊かに構 想している。

毛筆表現の特性を 生かし、墨と毛筆を使 って工夫して表現し ている。

「鳥獣人物戯画」を 味わい、絵巻物の世界 観や、墨と毛筆による 表現に興味をもち、そ のよさを感じ取って いる。

第 一 次

(

鑑 賞

)

①説明をしっかり聞 き、学習内容を理解 し、意欲的に授業に 参加している。

②模写を通して「鳥獣 人物戯画」に関心を もち、日本の伝統的 美術のよさを感じ 取ろうとしている。

①絵巻物の特長を理 解し、そのよさを味 わい、感じ取ってい る。

②模写を通して墨と 毛筆の特性を理解 し、線の強弱や濃淡 のよさを味わい、感 じ取っている。

学 習 活 動 に 即 し た 具 体 的 な 評 価 規 準

第 二 次

(

表 現

)

③説明をしっかり聞 き、学習内容を理解 し、意欲的に授業に 参加している。

④表現活動に愛着を もち、毛筆のよさを 生かしながら、意欲 的に表現しようと している。

①「鳥獣人物戯画」の 世界観を生かし、独 自の物語を発想し ている。

②「鳥獣人物戯画」の 1シーンをイメー ジして、アイデアス ケッチをしている。

①毛筆表現の特性を 生かし、墨と毛筆を 使って生き生きと 表現している。

③「鳥獣人物戯画」か ら感受したことを、

自分の言葉で述べ ている。

④話合いを通して、互 いの作品のよさを 感じ取ったり、自分 の言葉で感じたこ とを述べたりして いる。

A 評 価

題材全般を通じて、

積極的な取組ができ る。

「鳥獣人物戯画」の 世界観を理解し、独自 の物語を発想し、イメ ージを膨らませなが ら、1シーンを構想し ている。

墨の濃淡や筆運び による表現の違いを 理解し、線の強弱や濃 淡を工夫して、生き生 きと表現している。

日本の伝統的美術 についての理解と独 自な価値観をもち、感 じたことを適切な言 葉でまとめ、発表して いる。また、他者の意 見から自分のイメー ジを広げている。

7 材料・用具

授業者: 「鳥獣人物戯画(甲巻) 」から抜粋した6シーンのコピー資料(複写用)、和紙(画仙紙) 墨汁、面相筆、絵皿、筆洗、厚紙台紙、クリップ、ワークシート、付箋紙

生 徒: 「鳥獣人物戯画(甲巻) 」1/2 大レプリカ(画集からコピーし、つなぎ合わせたもの)

筆記用具、彩色筆、新聞紙

(3)

8 指導計画(全5時間)

第1次(鑑賞)

①「鳥獣人物戯画(甲巻) 」の鑑賞(1時間)

→1/2 版レプリカ、ワークシートによる鑑賞を行う。

②「鳥獣人物戯画(甲巻) 」の模写及び筆による表現の練習(1時間)

→抜粋した一部分を模写し表現の豊かさを体験するとともに、筆による表現の練習を行う。

第2次(表現)

①「私の描く鳥獣人物戯画」の下絵制作(1時間)

→「鳥獣人物戯画」のもつ世界観を基に、独自の物語を構想し、下絵を描く。

②「私の描く鳥獣人物戯画」本制作(本時)

→下絵の上に画仙紙を置き、毛筆のよさを生かしながら、白描によって描く。

③「私の描く鳥獣人物戯画」の鑑賞(1時間)

→それぞれの作品をグループ内で発表し合い、感じたことなど意見交換する。

9 本時の指導計画

(1)本時のねらい

・墨と筆による表現に興味をもち、意欲的に制作に取り組む姿勢をもつ。

・「鳥獣人物戯画」の世界観を感じながら、自分なりの表現を行う。

(2)本時の展開

学 習 内 容 指導上の留意点 評価

導 入 5 分

1.前時の学習を振り返る。

2.本時の学習目標や制作の手順を確認す る。

※入室時に下絵、用具の配布を行う。

○「鳥獣人物戯画(甲巻) 」のレプリカ を提示し、これまでの学習を振り返さ せる。

○板書とワークシートを使って、本時の 学習内容を理解させる。

○前時に学習した「筆づかいワークシー ト」を必要に応じて制作中に利用さ せ、筆づかいを確かめるよう伝える。

○絵皿、筆などの用具の置く位置を板書 で分かりやすく指示する。

ア③

35

3.下絵の上に画仙紙をのせ、墨で描く。

・厚紙ボード、下絵、和紙の順に重ねて、

クリップで上部2か所を固定する。

・筆の動く方向(筆が入る方向)と筆を抜 く方向を意識し、画面を動かしながら、

和紙の上から透けて見える下絵をなぞり 描く。

・下絵を全てなぞり終わったら、さらに描 き足したい部分や新たに加えたいものを 描く。

・薄墨を作り、画面の必要な部分にのせる。

○下絵が見えない時は和紙をめくって 確認させる。

○下絵をなぞって描いてはいるが、筆の 勢いや、強弱を大切にさせ、伸び伸び と描くように指導する。 (勢いから下 絵をはみ出したり、変更することも可 能であることを伝える。 )

○描き足す場合で、前時に使用した「動 物ポーズプリント」を活用する場合 は、和紙の下に用紙を差し込み、描く ようにさせる。

○薄墨は筆洗の水を利用させ、塗る前に 必ず試し塗りをしてから行うように させる。

ア③ ④

ウ①

ま と め 10 分

4.片付けを行う。

5.自分の作品の仕上がり具合、よくでき た点などを振り返り、ワークシートに 記入する。

○作品、教卓に返却する用具、個人で持 ち帰るものなどを指示してから片付 けに入るようにする。

○「鳥獣人物戯画」は長い年月の間に修 復を繰り返し、再構成された可能性も あり、生徒が考えた場面設定も、あり 得ることを伝え、余韻を残す。

ア③

(4)

10 板書計画

11 教室配置

黒 板

教 卓

出入口

出入口 流

作 品 棚

『私の描く鳥獣人物戯画』 クリップで上2か所を固定する

筆づかいを意識して、伸び伸びと表現しよう。

《今日の作業のながれ》

①道具の確認

厚紙・新聞紙・絵皿・筆・下絵(前時制作)

②筆づかいの確認

③厚紙に下絵と本番和紙をセットし、

本描きスタート!! 机の上は☝のようにセットしよう 厚紙ボード

下絵

清書用和紙

新聞紙 水

(5)

参照

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