111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111I111111111I1II11II1II1III11IIIIltllttltttlttllttltttllttllttllttltttlltttlttltttltttIlttlttlltttlltlllttlltllttlllllllllllltllllllllllllll111111111111111111111111111111tllllllllllllllllllllll111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111
は じ め に
︹ 特 集 ︺
東日本大震災からの復興の槌音
「東日本大震災から 1 年余、
復興は進んだか」
放送大学岩手学習センター所長 岩手県東日本大震災津波復興委員会 総合企画専門委員会委員長
徳 美 寮 藤
r、園
3 2
i
皇
言 己
(3) (2) (1) (5)( 4 )
(3) (2) (1) (3) (2) (1)・は
、園園,
イ 求 国
jG体治自
使 い 水 産 加 ま ち 復 輿 進 ま 復 興 詰 柱は策定岩 手 じ
ーーー可
し 、 ン め の 1
草八
わ て フ ら 援 フ れ 域 支 地 づ づ の ぬ
「生 の 県
目の
自 ら い 工 妻 え く 現状糧 轟
宋 を る の の の 業 裏 護 復 め
来 つ 著 ビ 現 状 ビ 次
た
L ヨ ジ 李 受 を ジ ョ 喜 志 興 に
Vく り 計
コ ン ン し わ 五
面一一I
機 ぶクの を ど
構 ) の
L一一
趣
r
、 ト有共 る つ 特 区 と
kEヨs。〉 ン
か 描
f
一jp一女』L二k 『寸
と
冥 月
フィーく 概
待 を カ
L一一要
光陰︑ヒトを待たず︒東北全体で 2
万 人 近 く
︑
岩手県内だけでも6千人近くの人々を飲み込ん
だ ︑
﹁
平成の大津波災害﹂から早くも 1 年 3 カ
月が過ぎた︒海が︑街を︑そして住処を襲った
あの衝撃を乗り越えようと歩み始めた私たちで
あ る が ︑ 時 の 流 れ の み が 何 と も 速 く 感 じ ら れ る ︒ その一方で︑復興への歩みはのろい︒
地元岩手で︑地域防災の研究と実践に関わっ
てきた一人として
﹁き っ と 来 る ﹂
﹁
来
る
﹂ ﹁
必ず
来る﹂と警鐘を鳴らし続けてきて遭遇した大津
波︒力及ばずして︑多くの方が犠牲になられた
ことに世促たる思いである︒枯れた高田松原の
一本松の足元に件み︑弱音を許していただける
なら・・・できれば生きている聞に巡り合いた
く は な か っ た と の 心 情 で あ る ︒
そして︑津波史研究の第一人者であり︑敬愛
する大先輩であった山下文男氏が︑昨年ロ月日
日に釘歳で亡くなった(図表
1 )
︒津波に襲わ
れた県立高田病院の 4 階で首まで水につかりな
がら﹁老いの一徹︑執念﹂で生き抜いたのであ
4
・ ・ ・ 園 田 ・ ・ ・ ー ・ 圃 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 圃 置 ・ 圃
4・・."圃...・・・・・~・...1圃・.--
・ 園 圃
L U .圃
d・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 : 0 . 0 ・ . ; : : ョ . . ・
L孟孟. . ~llllllllllllllrllllllllllllllllllllllllllllllllllllll1111111111111111111111111111111111111111111111111111川1111川川H川l川11川川11川H川11111111I1111111111I11111111111111I11111111111111111I111111111111111111111111111I111111111111111111I11111111111111111111111I1111111111111I1I1111111111111 川 111111111111 川 111I11111111山下氏の言卜報を伝える新聞
ー へ
治 部 信 昭 和 総 持 日 付 時 謀 容 器
皿 山 世
諮 問 問 一 臨 時 島 内 円 一 一 治 結 仙
一 治
l件 一 段
通 し 対 策 訴 ︑ ぇ
!
咋
此
圃
﹄ 住 民 意 識 の 前 世 発 に 尽 力 肝
盟f川市E
量滑 沖地 持1 E
沼且
明︑
時刻 出ぷ 品位 州四
﹂ん
器縦 船出 吋闘 能川
一
T
︑はパ マ? への 山幸 れん
1 M
旦油胤 甘E
諮問 抑制 即時 問機 体
﹂海岸
次代の地域づくり、
防災対応ヘ、「組織 J
で取り組むべき転 換点。
最大級の大津波の 襲来、「てんでんこ J
を訴え続けた山下 文男さんの逝去。
岩手日報、2011年12月14日
る 図表 1
が ︑
ついに力尽きた ︒
約加年前の︑釜石市での全国津波サミット以
来親しくさせていただいて︑氏が唱える﹁津波
てんでんこ﹂が︑究極の津波対応と小生も確信
し た
︒
い か
に ハ
l
ド ︑
ソフト対策を進めても︑
人が逃げなければ命は救われない︒時に︑バカの
一つ覚えと那撤されたこともあったが︑津波防
災は﹁避難のみが命を守る﹂に尽きるのである ︒
この想いは変わらない︒
一方で︑多くの犠牲
者を出す大津波に現実に遭遇したこと︑そして
一生をかけて津波から身を守ることを訴えてき
た津波研究家の逝去を︑組織的な津波防災の取 り組みへの大きな転機にしなければならないと 考
え る
︒
人々が集う街をどう再建するのか︑近い将来
に繰り返して襲うであろう津波に犠牲者を出さ
ないために安全な街づくりをどう進めるかが︑
私たちに課せられた大きな︑息の長い課題なの
で あ
る
︒
なお︑本稿は︑震災 一 周年の節目に︑放送大
学岩手学習センタ ーで開催された所 長特別セミ
ナ
l(
回)として行った講演の内容を 緊急第 2
基に︑修正︑加筆 したものである ︒各種のデ
lタは今年
5月現在の数値である ︒ その後の復興
が大きく前進していることを期待しつつ︑ここ
では遅れている復興の課題を主に取り上げさせ
ていただいた ︒筆 者の私見ということでご容赦
をいただきたい ︒
1 .
岩手県津波復興計画の趣旨と概要
川策定の意義
リアス式海岸の限られた低地に広がった集落
は︑ほとんどが津波に飲み込まれた︒岩手県で
は沿岸ロ市町村に居住する約お万人のうち約
8
・
8万人が浸水の被害を受け︑避難者は最大
4 ・
8万人に達した ︒震 源に近い陸前高田市︑ 大槌町︑山田町などは市街地がほとんど壊滅し た︒昭和 三 陸地震津波で全滅に近い被害を受け
た宮古市田老地区(旧田老町)も平地の住居は
ほとんどが流失した︒津波で商庖やビルが立ち
並んでいた市街地から周辺をぐるりと見渡す
と︑はるか山裾から海まで見渡せるのはまさに
異 様
な 光
景 で
あ る
︒
被害は甚大かつ広域で︑単一の市町村や県の
力で復興に当たれるたぐいのものではない ︒ ま
た︑多くの市町村では︑被災者の救援や復興の
中心となる役場が浸水し︑職員そのものが被災
し︑大槌町のようにリーダーたる町長が亡くな
った自治体すらある ︒
復興に必要なものは︑資金である︒日本国の
借金がいくらあろうと︑それは国に面倒を見て
もらう以外に方法はない︒そして︑要請にはど
のような復興を行うのかの計画が立てられてい
なければならない︒ 一 方︑街づくりの基本は︑
住民が自分たちのまちをどのようなまちとする
岩手経済研究 2012年7月号
かの住民の意思であるものの︑被災した地域に
その力は無い︒よって︑県が各界の代表者や学
識者の知見を結集し︑復興計画のいわばメニュー
づくりを急ぎ︑国への支援要請と地域の復興計
画策定の叩き台とすべく策定を急ぐこととした
ものである ︒
5
111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111I1111111111111111111111111111111I11111111111111111111111111I11111111111111111111111
復興計画の全体を取りまとめる﹁岩手県東日
本大 震 災津波復興委 員 会﹂が岩手県商工会議所
連
ム、β
、
AA 、
長
A岩 県 手
漁 業
協 同
組
A、口
連
ム、ムロ、 AA 、
A
長 な
ど叩名の各界代表によって構成され︑その下に
防災対策を検討する﹁津波防災技術専門委員 会﹂︑復興計画全体の起 草
を行う﹁総合企画専 門委員会﹂が昨年
4月末までに立ち上げられた︒
﹁ 生 業 ( な り わ い こ と
﹁ 安 全 ﹂ 凶 柱 は
津波復興計画の素案を検討する﹁総合企画専
門 委
員 会
﹂
の委員長として︑筆者が特にこだわ
った柱は﹁生業の再生﹂と
﹁安全を守るまちづ
である(図表
2 )
︒ モノを生み出す仕事
が興され生活が成り立たなければ︑人々が集う
まちは存在し得ない ︒ 人が住まなければまちを
守る堤防も︑道路も︑鉄道も︑学校も︑病院もな
んにもいらないことになる ︒ まずは生業である ︒ 一 方︑遡上高却メートルクラスの大津波は︑
過去 110
年間で 三 度も 三 陸沿岸を襲っている ︒
千年に一度の災害なら︑それはその時と割り切る
ことも出来ようが︑子供か孫の時代にはほぼ確 実 に襲来する災害である ︒ 防潮堤の整備などハ
lド対策と共に︑浸水地の住居の高台移転︑土地の
かさ上げなどによる新たな街づくりが︑地域に
住む人々自らの協議で描かれなければならない ︒
図表
2総合企画専門委員長のこだわり
「太く、揺ぎない柱 J
ちまちま言うな、基本は 仕事(生業)興す 安全を守る街づくり 緊急事態である、リーダーは めざす方向のフラッグを明確に!
2 、
同復興計画の概要
昨年
8
月日日に県議会で
8年間にわたる
﹁岩
手県東日本大震災津波復興基本計画﹂と平成お
年度からお年度までの﹁第
1
期復興実施計画
﹂
9
月日日の県議選︑知 が了承された ︒
そ し
て ︑
事 選を経て︑再選された達増拓也岩手県知 事 の 下で︑実質的な復興への取り組みが始まった ︒ 基本計画では︑復興への
3原則として︑生 業 の再生︑安全の確保︑ 暮 らしの再 生 が掲げられ
ている(図表
3 )
︒
今回の災害の教訓から︑防 潮堤・湾口防波堤など効果はあったものの︑
ハードのみでの防御は困難である一方で︑避難
訓練︑地域や学校での防災教育は 一 定の寄与が
復興に向けた
3つの原則 図表
3~~可田園津波により再び人命が失われる
・
E帯 型 司 ・ ことのないよう、多重防災型ま ーー・〓 遺伝ヨーー ちづ〈りを行うとともに、災害/'¥ 通 交
川住民の安全在確保する.強 ヰ ト
つ を 概←→鵬 彊
生産者が意欲と希望を持って生産活動 を行うとともに、生産体制の構築基盤 整備、金融面や制度面の支援などを行う ことにより、地域産業の再生を図る.
さらに、地域の特色を生かした商品やサ ピスの創出や高付加価値化などの取 組を支援することにより、地域経済の活 性化を図る.
住宅の供給や仕事の確保など、地 域住民それぞれの生活の再建在図 る。
さらに、医 療 福 祉 介護体制な ど、生命と心身の健康を守るシス テムや教育環境の再構築、地域コ ミ斗ニティ活動への支援などによ り、地域の再建を図る.
岩手県東日本大震災復興計画、復興基本計画(岩手県、平成23年8月)
あったとしている︒そして︑津波は必ずまた来
るとの認識のもとに︑再び人命が失われること
がないように︑地域にふさわしい海岸保全施設
(ただし︑今回の津波を防御する高さの防潮堤
は計画されていない)や︑街づくり︑ ソフト対
策を組み合わせた多重防災型まちづくりを行
い︑災害文化を醸成して継承することとしてい
る ︒主 な取り組み項目は︑以下のとおりである ︒
① 安全の確保
‑防災の街づくり
災害に強く安全安心な暮らしを支える防災都
市・地域づくり︑故郷への思いを生かした 豊
かで快適な生活環境づくり︒
4
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 圃
4
・
・
・
・ . . . . . . . ̲ . . . , . ー‑ ー 『 ・ ・ ・ . ‑ ‑ ‑ ‑
・
・ ・ ・ 且
a・ ̲ . ・ ・ ・ ・ ・ ・
Eニ
4・
hニ ョ . ‑ ‑ ‑ " ・ ・ ・ ・ ・ ・
111111111111111111111111111111111111111111111111111111川111111111111111111111111111111111I11111I1111111111111111111I11111111111111I11111111111111111111111I11II1II11I111I1111I111I111I1川111111111111111111111川1111I11I111I111I111I1111111J111I1川1111111111111111111111111111111111111111111111‑交通ネットワーク
災害に強い交通ネットワークの構築︒
②暮 らしの再建
‑ 生
活 ・
雇 用
被災者の生活の安定と住環境再建への支援 ︒
雇用 維持・創出と就
業 支
援 ︒
‑保健・医療・福祉
災 害 に強く質の高い保健・医療・福祉提供体
制の整備︒健康の維持・増進や心のケアの推
進や要保護児童などへの支援︒
‑ 教
育
・ 文
化
きめ細かな
学校教育
の 実 践と教育環境の 整
備・充実︒文化芸術環境の整備や伝承文化な
どの保存と継承
︒社会教育・生涯学習環境の
整備︒スポーツ・レクリエーション環境の整
備
‑地域コミュニティー
地域コミュニティーの再生・活発化 ︒
‑市町村行政機能
行政機能の回復 ︒
③ 生業(なりわい)
の 再
生
‑水産業・農林業
漁業協同組合を核とした漁業・養殖業の構築︑
産 地魚市場を核とした流通・加 工
体 制
の 構
築 ︑
漁港などの整備︒地域特性を生かした生産性・ 収益性の 高 い 農業 の 実 現
︒地域の木材を活用
した加工体制などの再生 ︒
‑ 商
工 業
中小企業への再建支援と復興に向けた取り組
み ︒ ものづくり 産業
の 再
生
︒
‑ 観
観光資源の再生と新たな魅力の創造︑振興 光
の動きと連動した全県的誘客への取り組み ︒
ま た
︑
8
年間の災害復旧の先を見据えた長期
的視点での 三 陸創造プロジェクトとして︑リ
アコライダーなど
﹁国 際
研 究
交 流
拠 点
形 成
﹂ ︑
﹁ さ
ん り
く エ
コ タ
ウ ン
形 成
﹂ ︑
﹁ 津
波伝承まちづくり﹂
などが掲げられた ︒
県の各部局から復興計画として提示された事
業は多岐にわたり︑中には長期的な総合計画の
中で対応しても 実 現困難なものも含まれてい
た ︒ このたびの災 害 は戦後最大の非常 事 態であ
る ︒復興 に求められることは迅速さと 実 現性で
あり︑政治(行政)力とは提案の高尚さではな
く︑よりましなことを
﹁実行
﹂する力である ︒
ありていに 言 えば︑百の理屈より 一 歩前進︑と
の認識で︑委 員長 は 事業 を絞るべきと考えてい
た ︒
一 方
で︑国の支援を仰ぐには復興計画に掲
げられていることが必須となる ︒ 結果として︑復興計画に基づいて県が作成し
た第
1期復興実施計画には
441の 事業 が盛り
込 ま
れ ︑
いささか総花的になったとの指摘は甘
受せざるを得ないと思う︒
2 .
進 ま ぬ 復 興 は な ぜ
?
川復興の現状
初めて経験する巨大な自然災害に︑多くの日
本人は被災者と同じ悲しみを共有し︑全国的な
支援の輸が広がった︒ 一方で︑国の危機管理へ
の認識は余りに心許無かった ︒ いまだ党利党略
の抗争に明け 暮 れ︑国民の生命を守る 責務 を放
棄した体たらくは論外である︒
9
カ月を過ぎて︑ようやく︑ようやく︑第
3次補正予算が成立した ︒震 災対応へ
9・
2兆円
が積み上げられ︑復興は急激に進展することが
期待された ︒今年
3月には 養殖
ワカメの
震 災後
初めての合同入札が行われ︑
5月には山田町の
岩手経済研究 2012年7月号
5
水産加工業者が共同でネット販売を始めるな
ど︑浜の人々はたくましく前に進もうとしてい
る状況は散見される ︒ しかし︑‑年を過ぎても
﹁根本的﹂な復興の歩みは 著 しくのろいと 筆者
の目には映る ︒
7
111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111I11111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111I1111111111I11111111111I11I11111111
市街地の目に付くところからは︑がれきはこ
の
1年でほとんどが撤去された ︒ しかし︑放射
線の安全性に対する疑念や政府の指針への不信
などが︑被災地以外での速やかな処分を妨げる
要因となり︑焼却などの処分率は
1割程度に過
ぎ な い
︒壊滅 的被害を受けた陸前高田市・大槌
町・山田町・宮古市田老地区などでは撤去され
た 市
街 地
も ︑
コンクリートの土台のみが連なる
広大な更地のままである(図表
4 )
︒降雪のあ
とは︑何も遮るものがない雪原であった︒
建物の
2
階部分まで浸水した釜石市の中心部
商庖街は︑居酒屋や美容院など修復再開した商
更地のままの大槌町 (2012 年 4 月 20日)
図表
4庖が散見されるものの︑大多数の庖舗は昨年の
夏とほとんど状況は変わらない(図表
5 )
︒
1階部分ががれきで埋まっている庖舗もあり︑再
開 の 目 途 は な い ︒
岩手県が総合企画専門委員会の提案に基づい
て実施している﹁復興ウオッチャ
l調 査
﹂ ( 今
年
2月時点)によれば︑生活の回復度で﹁回復
していない﹂﹁あまり回復していない﹂との回
答が約貯%︑地域経済の回復度で同じく約問%
であり︑安全なまちづくりの達成度では﹁達成
していない﹂﹁あまり達成していない﹂が初%
に上っており︑復興の実感が薄い ︒
図表
5一部は再建されたが、多くは破壊された
ま ま の 釜 石 市 商 庖 街
(2012年
4月
20日)
号グ
凶 ま ち い つ く り へ の 障 害
岩手県の復興計画を叩き台に︑被災市町村で
は地域ごとの住民との協議を踏まえて︑浸水地
域の高台移転を含めた安全なまちづくりの計画
策 定
を 進
め て
い る
︒
いうまでもなく︑地域づくりにおいて重要な
ことは︑地域の声・住民の声を重視することで
あ る
︒ また︑自治体が国の補助で高台などへ住
居を移転する﹁集団移転促進事業﹂を進めるに
は︑移転元の土地は建築制限がかけられること
もあり全世帯の合意が必要である ︒ この合意は
容易ではない(図表
6 )
︒
さらに︑新しい土地の取得︑家屋の新築費用
は移転者が負担することになる ︒後 述する﹁生
業の再興 ﹂が 早期に図られた場合でも高齢者が
新たな住宅ロ
lンを組むことは不可能に近い︒
浸水した移転元の土地を公的機関が買い上げ
る︑あるいは借り上げるなどの措置がなければ︑
街づくりそのものの進展は勿論︑実施計画も確
定できない︒よって︑将来のまちづくりの目途
が描けないのである ︒ 私 事 に な る が
︑
U
歳の筆者は盛岡市内の雫石 川の辺りに住む ︒ 洪水で土地ごと流失したら︑
定年退職後の者に銀行は住宅ロ
lンを組ませて
はくれない︒いわんや組めても返済のメドがな
4・・・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
h̲
"園
・・
4・ ・ ・ ・ ・ .
,...・ . ・ . .
ー‑・ ・ ・ ・
ha
・ ・
UL;;..‑"・4・ ・
E過 ご . . " .
ニーニ・ ・ ・
111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111I1111111111111111111111111111I111[11111111111111111111111111111111111川111111111111111111111111111111111111111111111111111111山 川 川111川 川 山1111111111111111111111111111111111111111111I111111111111I11111111111111い︒老妻といっ消えるか不安な年金を当てにし
て公営住宅に閉じこもり︑人生の終罵を待つし
かないのではないか︒
ヒトゴトではない︒
阪神淡路大震災後︑
2500万人の署名活動
で︑自然災害被災者への国家的支援を行う被災
者生活再建支援法が制定された︒その後︑改良
を経たが︑全壊家屋でも最高
300万円の支給
で︑生活の再建は不可能である︒せめて移転地
と移転元の土地との等価交換などの手段で土地
だけでも供与できる道は模索できないものか︒
高地移転・まちづくりの課題を伝える新聞、その後進展はわずか
「 司... 司 司
‘ τ~固
いニー~ニょ~竺1弘ぷ主孟註ー
何事』ーモタ-ープ品,三手当器量定乏宜 ~l
‑ ‑
‑
‑ 、. 二 一 . . . .
ザキ較司園田̲..".;.:.::. .咽・ い‑ 可 '圏・E聖子'""罵冨画面ー~"I・
一
[ 、 圃 " ̲..,;;廻園
図表
6同水産加工業への支援不足
‑章で述べたように︑ひとが集うにはモノを
生み出す産業が不可欠である︒いうまでもなく︑
漁業︑水産加工は三陸沿岸の産業の柱である︒
津波によって︑約
1万
3千 隻
の 漁
船 ︑
144
カ
用 所
す の る 水
漁 産 船 加 な 工 ど 施 整 が の 設 備 損 支 壊 援 し 事 た 業
に 漁 よ 業
約 が
り 者 3共 千 同 隻 利
以上の漁船が新造されるなど一定の前進は見ら
れるものの︑水産加工施設の再建は遅れている︒
まちづくり計画の遅れにより︑浸水区域内の
工場の再建計画が立てられないことと共に︑資
金援助の仕組みが適切でないことも要因であ
る︒膨大かつ級密な計画書の作成︑公的資金の
支援は工場が完成した後になることなど中小企
業には使いづらさが目立った︒このままでは失
業手当が切れ︑働き手の地域からの流出は急増
し︑沿岸のまちそのものが喪失する危倶すら感
じられる︒個人住宅への公的支援が法的に可能
であり︑民間企業の工場への支援を行う制度の
拡充と柔軟な運用ができないものかと思う︒
…
(4)莱 使 かし、
G づ 照ら
語 い
崩 復
T. E田 豆 興は 守
宗金 息荷
星 特
長 区
し か
も省庁ごとに枠をはめられている︒第
3次補正
による復興財源もしかりで︑
5省庁(国土交通
学 省
)
省・経済産業省・環境省・厚生労働省・文部科
の判事業に限定されている︒なぜ︑
5省
庁で判事業なのか(図表
7 )
︒
復興に必要な事業は被災自治体ごとで異なっ
ているのに︑自治体・住民の主体性を尊重でき
る形になっていない︒そして︑各省が平常時の
法律や規則の中で厳しく査定するため︑非常時
の対応に応えきれていない︒自治体は︑地方に
金と人がない中で︑必事業に該当するように事
業内容のねじ曲げや計画書の整合性作りに徒労
を重ねざるを得ない︒まして︑未来を見据えた
復興交付金の使いにくさを指摘する新聞
図表 7
申請手続きがやっかい、
事業が限定、縛り多し。
改善は?
朝日新聞、2012年1月22日
岩手経済研究 2012年7月号
9
[[[[[[[[[[[[11[[[1[[11[[111111111[111111[11111[11[111111111111111111111111[111[11[111[11111111111[111111[[111111[1111111111111[[11111111111111111111111111111[111111[111[1111111111111[111111111111111111111111111[11111111111111111111[1111111111111111111[11111111111111111111111111111111111[11[[11111111111111111111111[111111111111111111111111111[11111111[11111111111111111[111111111111I11111
ビジョンは描けない︒
一例を挙げよう︒防潮堤の完成や︑高台移転︑
かさ上げなどで安全なまちが構築されるまで︑
地域づくりを待っていられない︒壊滅的被害を
受けないであろう比較的安全な土地を盛土し︑
複合施設を建設してまちの再生を図る試案が検
討されている︒
1階は警察と消防︑
2階は商庖 街 ︑
3
階は医療施設︑
4階は地域交流施設︑あ
るいは
1・
2階 は
学 校
︑
3
階は老人福祉施設︑
4
階は万一の避難場所といった建物を核として
つくる︒周辺に公的住宅を配置してもいい︒再
生可能エネルギーでの自活を目指せば︑国の環
境未来都市構想の一翼を担うことにもなる︒こ
うした構想は︑人口減少で疲弊している地域を︑
安全と福祉と地域活性化を融合したコミユニテ
ィーとして再生できるかもしれない︒しかし︑
土地のかさ上げは国土交通省︑商庖街は経済産
業省︑医療福祉は厚生労働省︑再生エネルギー
は環境省︑学校は文部科学省の所轄であり︑壁
を乗り越えて横断的に事業を推進するすべはな
い と
聞 く
︒
その弊害を取り除くための切り札が︑省庁を
統括して一元的に復興を進める復興庁の創設
と︑既存の縛りを解きほぐすための復興特別区
域(特区)の認定であったはずである︒ しかし︑現実には︑復興庁の創設は復興支援 の査定に屋上屋を架したに過ぎずとの批判もあ り︑特区で緩和される規制の効果も限定的であ る︒例えば︑本県の﹁産業再生特区
﹂で認めら
れた被災地に進出する企業の法人税の免除も︑
全額控除を受けるためには︑本県に本庖を置か
なければならないなど細かな制約があり︑新規
企業立地の妨げになっている︒
3 ( 5 )
11 ~ム自大 体 震の
奈申 な 面 か に
宇る つ な
t 財 ,
5 客
地 域 の 活 力
は右肩下がりである︒その線上にどうにか﹁復
興﹂しでも先の展望はない︒震災をパネとして︑
地域が自立する政策のもとに︑新たな地方と国
の関係が築かれなければならない︒
昭和の大津波からの復興に際しても︑地域振
興 を 名
目
模 規
水 力
XR ブロ
電 支 援 な ど の 施 策 が 講
じられたが︑電力は首都圏に供給された︒高度
経済成長期には︑地方は︑大規模電源開発によ
るエネルギー︑さらに労働力の供給基地となっ
た︒その代価としての補助金・交付金漬になり︑
自活する力を失った︒今の原子力発電所の課題
もその延長線上にある︒
首都圏で使用するエネルギーから野菜・肉
魚を安価に供給しているのは地方である︒地方 なかりせば首都圏はもとより︑わが日本は成り 立たない︒固と地域の良好な関係を発展させる には︑住民の自治を国が支えることを基本に中 央主権から地方自治への転換を図ること︑被災 地に生業を作り出すために自治体が自由に使え る資金を支援することが必要である︒
被災地域から未来地域への復興の本質は︑新
たな固と地方との関係の創出にあると︑筆者は
考えるのである︒
3 .
沿岸地域のビジョンをどう描くか
( 1 ) 定 国
露 支 の の 詳 援
縁 台
の 毛 見
手 状 当 を
t二J: .I!1. 品I ::Sι
22 石室
の も か
の 資
金は現場まで流れていない︒国の対応はあまり
に遅く︑政局絡みの混迷のままでは︑被災地の
未来は見通せない︒生業の再興がいつまでも滞
り︑人が流出する危倶は拭え切れないのである︒
架空の物語ではあるが︑岩手には﹁吉里吉里
国
﹂の例もあれば︑
﹁