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小 鹿 洋 子

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Academic year: 2021

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青森県東部の夏季気候 区分

小 鹿 洋 子

Ⅰ はじめに

東北地方 の太平洋岸は夏 の

〝ヤマセ 〝と呼ばれ る偏東風 が卓越す る。筆者は藷気候要素 の 分析 によりヤマセ の影響範囲 を明 らかにして,青森県の気候 区分 を したい。

∬ ヤマセの概念

ヤマセ風 は「殻 に初夏から盛夏にかけて吹 く癌東風で,東北地方 の太平洋岸 とむつ湾岸 の一 部 に著 しく冬季間は非常 に少 ない。ヤマセ風 は小雨や霧雨 を伴 い,低温で 日原 も非常 に短 くな

る。またヤマセ風 はI T没に高 さが低 く山脈や丘陵, あるいは防風林 でも風 を防げる効果 がある。

青森県で は吹趨丘陵,奥羽山R T R ,夏泊半島,浄垂 山地などがヤマセ風 に対する壁の役割 をな し, 気温や日照時間に大 き く作用 しているC設楽氏 (196r 4) は三本木平野における夏季気温の 風向性 を洋陸両気流の支配萌象 とみなし三戸付近 にその黄界 を認めたCそこで筆者は設楽氏 の 助言 と三本木平野 における中気候区分 を参考に し,青森県東部 を気温の不連続分布から区域 を 設定するこ とにす る。

旺 資料 と方法

資料 は最近 3 年間 (昭和 43‑45 年 )の6‑8 月 の3 ケ月鞄 計 276 日分の青森県農業 気象観測資料,八戸測侯所の風向および青森気象台の資料 を利用 した。青森県における義盛 の 観測所 は 38 ヶ所 で,親潮時刻は 1日9 時 1 回 である。また等温線 を引 く場合の縮尺は客親性 が高いものとして150 万分の 1 の縮尺 の地図 を利用する。その際海面更生は行 なわず,休屋 は資料 が少 ないため省略する。

ヤマセ 日の抽出 については九戸測候所 の時間毎 咽 向 (1日24回 )を東風の日を海 陸風 の 交替 の存在する 日を2 集 団に分け,夜間でも東風 の吹いた 日を典型的 なヤマセ 日とす る。なあ 風 向に関 しては 16 風向中ヤマセ り風向 を N‑SE 間 (東風系 )とする。それ によるとヤマセ 日は276日中51日 (18 . 47 0) 存在す る。その他韻棟的に24 回申 3 分 の 2(16 回 )以 上 が東風系 の 日54日を選び」合せて 105日(38 7 0)をここではヤマセ 日とした。

また各観謝値 の うち 9 時の気温 天気,風向,お よび最高最低気温, 日原時間などの各気候 要素 で気候区分 をす るが, まず各 謝 点 の天気 が一 議であ る必要がある

。 9

時の天気 を晴 ,義 雨の3 種痛に分け,ヤマセ 日で青森県全体 が‑様 な天気 の即 ま晴 の 日5日,鼻の日3日,雨の日

日6日の計 14日である。その他天気 が2 産額 で も地域区分ができるもの14 日分 を含め,県

全体 の比顔 が可兼 な・ f = ま28 日であ り, 日義 としては少 ない。 また, 2〜3 地点間のみ の比較

(2)

の湯合 はその地点 間 のみが同天気 であれ ばよいので 105 日中か ら選び分析 する。

Ⅳ 天気分布 が‑東 な湊合

青森県全 棒の天気 が‑様な場合宿,轟,雨の 日に分けてみ ると,痛 の日は県 の東西における 気温差が大 き く(第 1囲 )雨 の日に お いて少 ない。多 くの藤 倉津軽半島 中央部,青森 お よび奥羽 山脈 の東側 を結 んだ線 と三戸付近 を境に北東部 で低 く,南西部 で高い気 温 を示 し, 北東部に比べて南西部内 の気温差は 少 なく不連続線はなだ ら' 7 5 1 で ある。

また,風 向が異 なる場合 よ りも同風 系 である京風系の時に不連続 を生 じ, 大 局

,

横浜,車力 が掛 こ高温 になる。

小田野沢 は常 に県全体の最低気温 を 示す 。 日照時間 の分布 は気温分布 と 異 な り複雑 な分布 を示 して区分 は簸 しい。 また' これ らのことはヤマセ 日における特色 であ り, ヤマセ 日以外 の日の気温分布 は晴 の 日でもあ ま り差 がない。

また 最高気温 と日薫時間 の相関は あま りな く, 日枚差 と日照時間の相関は高い が地域 的 な符 特長 が認め られ ない。

Ⅴ 各地点 間の気温不連続分布 1 下北半 島

横浜 は太平洋 岸の六 ヶ所,小田野沢や, むつ湾岸 の野辺地 むつよ りも高温 になる藤倉があ る.天気 が異な る場合 も太平洋側 も太平洋

が雨の時 でも横浜 は晴 とな り, か な りの良天 を記 録 しているQ太平洋岸 と摘東の瀞 こは 500 m旗 の吹越丘 陵 があ り, ヤマセ風 に対す る壁 とな り,頑浜 がそ の嘉 になるた めと思 われ る。横浜 と小田野沢 の 2 J n L点が

j

司天気 の時 47 日 ( 4 4 . 8

横 浜

小 野 釈 田

I 東 風 系 東 風 系 西風系 天気 (日数 ) 晴 ( 8 日) 卓 ( 8 日) 雨 ( 1 0日) 痛 ( 9 日)

9 時 の気温 1. 3 ℃ α8 ℃ 1 . 4℃ 2 .4

最 高 気 温 i 3 .4

2 .4

2 .2 ℃ 5 .

0 ℃

育 風

系 天気 く日数 ) 晴 ( 9 時の気温 3. 6 0 ℃

L

垂 (1旦) 2 .8

g o)の (蘭 集‑小 田

野沢 )の気温差 の平

均 を天気,風 向別 に

衷 める ( 薦 1表 )0

横浜 が高温 になるの

は晴 の日において畳

(3)

や雨 の悪天 よ りも差が大 きい。 また 9 時 の気温で差 が生 じない時で も2 地点が東風系 の時 と, 横浜 が西風系 で小 田野沢が東風系 の時は最高気 温における気温差が大き くなる。 これは東風系 が低温であ るのと吹越丘陵 の壁の効果 が大 きいためと思われ る。 また東浜 が東風系 で′ J 、 田野沢 が西風系 の時 でも9 時の気温 と最高気温にお いて も差が生 じ,いずれの蕩合 も太平洋岸 の小 田 野沢が低温 となる。

大南で気温 が高 くなる時はヤマセ日の中で21 7 0とかな り少な く, 2 地点 とも東風系 の時 で 気温差 も3℃前後 である。

平舘,脇野沢,川内, むつの4 地点 は風向がまちまちで,気温差 も少 なく同一 とみ なせる。

また六ヶ所 と三沢 においては2 地点 とも東風系 の時差が大 きく,陰湿なヤマセ風 の支配 が強 い 時 は六ヶ所 の気温が三沢 よ りも低い。

2 三本木平密

馬淵 川 の河谷 に沿 う八戸,名久井,三戸 の断面に沿 ってみ ると各地点間に2℃以上 の気温差 を生 じる率は八戸 一名久井瀞Q ? 方がかな り高 く,南風支配 が強い三戸, 田子間 には気温差 はな

い。

奥入鹿川 の河谷 に沿 う百石,三本木,小沢 口においては三戸 のごとく東風系 の海風に対す る 強 い気流がないため 3 地点 ともヤマセの支配に入 って しまい,気温 の不達歳 をあま り生 じない0

3 夏泊半島

青森,小湊,野辺地 の 3 地点 よ り夏泊半島 の東西差 を比穀す る。 2 ℃以上 の気温差 を生 じる 率 は青森 ‑′ j 、 湊間に東風系 の湯合に多 く,小湊 一野辺地周 は異風系 の時に多いが,′ j 、 湊,野辺 地掛 こおけ る差は小 さい。青森 ‑′ ト湊間に気温差 が大きい痔は夏泊半島の影 になると患われ る が,五所川原 と青森 を比萩 し,青森 五所川原 間にのみ不連続 が生 じる日が7日み られ る。こ の時 だけヤマセ側 に入 ると見 なされ るが,青森 は京風系 であ っても気温が高 くヤマセ 側 に入 ら ない 日の方が多い。

4 津軽半島

津轟半島の 6 断面に分けて気温の不連続 を生 じる場合 についてみると小泊 ‑今別,小泊 一蟹 田,金木 一章田間に不連続 を生 じる割合 が80ヲ ち前後でかなり高い。その第‑ の要 因は500 m 級 の津軽山地がヤマセ風 に対 する壁 とな り,小 泊,金木における東風系は蟹乱 今別 におけ

る東風系 よりも高温 をもた らす もの と考 えられ る。

小泊 と今別, 蟹田間においては清 の日よ りも垂 の 日において気温差 が大 きい。

また,今別,平館,蟹田においては気温 の不連続 を生 じる場合が少 ない 。9 時の気温 におい

ては今別が平館,壁田よ りも底い湯合があるが,最高気迫 においては逆 に今別 が高 くな り,今

別ではヤマセ風 の者肇はない と思 われ るが,今別 は小泊 との不達歳がよ り高 く,風向 と天気分

(4)

布 だけからはは っきりしない

Ⅵ ま と め

気温 の不連続分布 をも って青森県にお けるヤマセ 日の気候区分 を してヤマセ の影響範囲 を明 らかに したのである前 結果は次のよ うになる (第 2 図 )。

1 ヤマセの穿響 のあ る地域 とな い地味の轟は実線で示 した所 であるD 今別は地形的にみてヤマセ の影響 は ない と考えられ るが小泊 との不連続 度 が平館 よ りも高 く, また蟹田 との 不連続度 も低 くなり風 向と気温 の不 連続度 か らは断定で きない ため破線 で示 した。

2 ヤマセの影響 がみ られ る地域 は大 き く

6

地 区に分 け られ る。

大間地 区

大間はヤマセ 日において曇 あ るいは雨 の陰湿 な天気 の 日に周 辺 よ りも3℃位高温 になる時がある。

② 太平洋岸地 区

ヤマセ Q # 響が最 も強 く,海風 の進入時刻 が早 いため気 温 上昇 が低 く小田野沢 で最政気 温 を示 す。 この地区 と西側 との差 は帝の 日にお いて不連続度が高いが,六 ヶ所 と三沢 間は 曇 ない し雨 の陰湿 な天気 の日に不連続 を生 じ,三沢 で高 くなる。

③ むつ湾岸地区

太平洋岸 より多少繋轡 が努 ま り,演浜 が吹越丘濠 のかげで極端に高温になる場合 を除い て はあま り差がな い 。

④ 青森 地区

むつ湾岸 に あ りながら夏泊半 島や奥羽山地 の影響 でヤマセ の支配を受 けない 日が多い。

三本木地区

ヤマセ の影響 を受 けながらも海風 の進入時刻が遅いた めに太平洋 岸 よ り高温 にな る.

㊦ 三戸地区

北上谷 か らの南風気流 の彦導 でかな りの高温域 を形成する。

(5)

最後 にこの論文 を進 めるにあた り,終始多大なる御指導 をいただいた東北大学の設楽先生, 弘前大学 の水野先生 ならびに地理学研究室 の後輩諸君に感謝 の意 を表 します。

参 考 資 料 お よ び 参 考 文 献

1 日本気森脇会青森支部 ;青森県気象月報昭和 43 年 〜45 年, 6‑8 月 2 和 達 靖 夫 (1958);日本 の気候 東京堂刊

3 福 井 英一郎編 (1962); 自然池 亀 応用地理第 2 巻気候学 古今書院 4 設 楽 寛 (1957);青森県三本木平野 におけ る夏季気温 の不連続分布 につ

いて 東北地理 Vol .9凪3

5 S H ITARA ,I t( 1 9 6 4); Sae‑BreezeAi r‑ M i ssBoundar y i n a Coas t lpl ai n asan Exampl e of

Mes o‑Cl i mt i c Sci .Rep.oft he Tohoku

Un i v. 7t h 。 恥13

参照

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