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物体の固有反射スペクトルを利用した多チャンネル光 ID システム 1211001

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Academic year: 2021

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高知工科大学システム工学群電子・光工学専攻 学士論文要旨 2019228

物体の固有反射スペクトルを利用した多チャンネル光 ID システム

1211001齋藤 嶺 (光制御・ネットワーク研究室)

(指導教員 小林 弘和 准教授)

1.研究背景・目的

近年、LEDの普及から可視光通信が実用化されている。可 視光通信では人の目に見える可視域の波長(約 400nm~

700nm)を持った電磁波を通信の媒体とする。可視光通信は 電磁波による生体や電子機器への影響がなく、電波法の規制 外である為扱いやすい。

この可視光通信の実用化例として光 ID 送信というシステ ムがある。光ID送信システムのイメージを図 1に示す。こ のシステムでは LED 照明の光を人の目に見えない速度で変 調し、その光に固有のID情報を搭載して物体に照射する。受 信側は LED 照明光の照射物をスマートフォンなどのカメラ で撮影する。次にカメラから得られた情報を元にデバイス上 で復調し、ID情報を得る。得られたIDをもとにクラウドな どの外部にアクセスし、IDに対応するホームページや画像な どを表示することで物体固有の情報が配信できる。

しかし従来のシステムでは情報源の数だけ光源が必要とな る。そこで本研究では物体の固有反射スペクトを用いて、単 一光源で複数の物体に対しそれぞれ異なる情報を送信可能な システムの構築を目的とする。

図 1 IDシステム 2. LED変調

目標とする光ID送信システムを構築するにはLEDの変調 方法を確立する必要がある。そこでまず、光源のスペクトル を変化させたときの物体の固有反射スペクトルを観測する。

観測された物体ごとの反射スペクトルを行列Λとして扱い、

LED光源から照射する波長の光強度をベクトルI⃗⃗⃗⃗ in で表すと、

図 2 に示すように、各物体からの反射光強度I⃗⃗⃗⃗⃗⃗ out はI⃗⃗⃗⃗⃗⃗ out

=ΛI⃗⃗⃗⃗ in と表せる。行列Λは正方行列ではないが、一般化逆行

列Λ−1は求めることができる。したがって反射光として受信 したいデータ列I⃗⃗⃗⃗⃗⃗ out (t)を得るためにはΛ−1を用いて各波長 の照射強度をI⃗⃗⃗⃗ in (t)=Λ−1 I⃗⃗⃗⃗⃗⃗ out (t) とすれば良い。

図 2 固有反射スペクトルと反射光強度 3.実験構成

実験構成を図 3に示す。 まず白色LED光源の光を回折格 子でスペクトルごとに分光する。続いてデジタルマイクロミ ラーデバイス(DMD)と呼ばれる多数のマイクロミラー(一

10μm)が配列した素子を用いて任意のスペクトル領域の

みを反射して変調を行う。今回はTexas Instruments社のDLP Lightcrafter DMDとして使用した。この光を物体の反射ス ペクトルを模したカラーフィルタに通しフォトダイオードを 用いて観測する。今回はDMD をパソコンから操作して変調 を実現するためのプログラミング環境を構築した。一般化逆 行列を用いたLEDの変調プログラムを作成し、その動作結果 を測定した。

図 3 実験構成 4.実験結果

4.1 資料の構成

3 つの物体に対して異なる情報を送ることを仮定とし、以下 3種のカラーフィルタの条件でLED変調を実行した。

カラーフィルタ 送信データ

FGL495 (495nmLPF) 4KHzON/OFF切替 FGL550 (550nmLPF) 2KHzON/OFF切替 NoneFilter (フィルタなし) 1KHzON/OFF切替

図 4 3つの物体に対するLED変調 5.まとめ

物体の固有反射スペクトルを利用した多チャンネル光 ID ステムの構築を目的とした。目的の LED 照明光変調による 情報送信システムを実現させた。

0 1

0 1 2 3 4 5

正規化強度

0 1

0 1 2 3 4 5

正規化強度

0 1

0 1 2 3 4 5

正規化強度

時間[ms]

FGL495

FGL550

NoneFilter

参照

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