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小中高校生の「おもいやり的行動」

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(1)

原著論文

小中高校生の「おもいやり的行動」

と日常生活との関連

─平成 26 年度青少年の体験活動等に関する実態調査をもとに─

石井雅幸・阿部風花

大妻女子大学家政学部児童学科

Relationship between “Compassionate Behavior” of Elementary School Student, Junior High School Student, High School Student and Daily Life

―Based on Actual Survey on Experiencing Activities Etc of Youngsters Conducted in FY 2014― 

Masayuki Ishii and Huuka Abe

Key Words : 小学生,中学生,高校生,思いやり的行動,向社会的行動 

要旨

小学生の「家の人との関わり」が多い人ほど「向 社会的行動」、「思いやり的行動」が見られ、それぞ れ「家の人との関わり」との相関関係が見られたが スマートフォン等を触れる時間が長いと言った「生 活習慣」は「向社会的行動」、「思いやり的行動」と 負の相関が見られた。これには家庭環境や生活経験 が関係しているといえる。また、中高生も、「家の 人との関わり」と、「向社会的行動」とは正の相関 が見られる。一方、「家の人との関わり」と「思い やり的行動」とは、中学生は正の相関が見られる が、高校生になると両者の相関関係は見られなくな る。スマートフォン等に触れる時間が長いと言った

「生活習慣」と「思いやり的行動」とは中高生にな ると正の相関が見られる。「向社会的な行動」との 相関は見られなかった。「家の人との関わり」が少 なくなる中高生は、部活動や青少年団体活動などの 社会との関わりとの影響を大きく受けると考えた が、本調査からはそれを裏付けるような結果は得ら れなかった。また、中高生は「家の人との関わり」

が少なくなるが、祖父母との同居や自分の部屋の有 無、兄弟姉妹の有無によって「向社会的行動」、「思 いやり的行動」の差が見られた。

1 はじめに

平成

23

3

11

日に起こった東日本大震災に 関連する出来事として、日本経済新聞(2011年

10

26

日)

1)

では、「多数の死傷者を出したトルコ東 部の地震被災地では避難生活を送る人々がお互いに 助け合い、落ち着いた行動を呼び掛け合っている。

『日本人を見習いたい』。東日本大震災で注目された 日本人の忍耐強さ、秩序を守る姿勢が教訓となって いる。」と報じられた。今後の日本もいかなる時に も思いやりの心をもつという、よさを継承していく 必要がある。そのためにも、思いやりの心を育てる わが国の土壌を明らかにすることは必要である。ま た、平成

27

年に小学校学習指導要領が一部改訂さ れ、「特別の教科 道徳」の項目が設けられ、内容 項目の

B

主として人との関わりに関することの中 に[親切・思いやり]の項目が位置づけられた。そ のため、「思いやりの心」を育てることは、学校教 育ではますます重要視されていくと言える。

「向社会的行動(思いやり的行動)」はアイゼン バーグ(1993)

10)

によると、思いやり行動の真の思 いやり行動の部分に当たると論じている。アイゼン バーグは「向社会的行動」「思いやり的行動」を同 じように扱っている。

また、村上・西村・櫻井(2016)

2)

は、「向社会的 行動は,その対象の違いによって生起頻度が示され

(2)

てきた。」と述べている。また、村上・西村・櫻井

(2016)

3)

は、「実際,子どもは家族の成員のような,

彼らの生活の中で比較的重要な人を助けることをよ り好む傾向があり(Killen&

Turiel, 1998),青年は,

仲の良い仲間や家族以外の大人をより助ける傾向が ある(Amato, 1990 ; Eberly&

Montemayor, 1999)。」

と先行研究を基に論じている。

さらに、村上・西村・櫻井(2016)

4)

は、「向社会 的行動の生起頻度の対象差が生じる背景には,その 対象との関係性の重要度の相違がある。例えば,親 しい友人や家族に対して向社会的行動が行われやす いのは,それらの対象との関係が重要であり,関係 を維持したり,改善したりすることが必要とされる からである(Chap-

man, Zahn

-

Waxler, Cooperman,

Iannotti, 1987)。」と先行研究を基に論じている。

押谷(1991)

5)

は、「思いやりの心をもつためには、

他者理解が必要不可欠である。」と述べている。一 方「向社会的行動」は具体的対象となる人がいない 場合でも、見られる行動と考えられる。そこで本研 究では「向社会的行動」と「思いやり的行動」は異 なる背景をもつ、異なるものとして扱うことにし た。

「思いやり的行動」を示す傾向の高い子どもは、

小学生時代の家庭生活や中高生の部活動や青少年団 体における活動の影響を大きく受けている可能性が あると考えられる。そこで本研究の目的は、様々な 生活環境や生活体験の程度によって「向社会的行 動」と「思いやり的行動」の出現に差が見られるの かを明らかにすることである。

そこで、本研究の目的で、小学生、中学生、高校 生の、「向社会的行動」と「思いやり的行動」を示 す傾向の高さと、家の人との関わり方や生活習慣が 関係しているのかを検討することである。さらに青 少年団体や部活動所属の有無などによって「向社会 的行動」、「思いやり的行動」を示す傾向の高さに差 がみられるのかについて、検討することである。以 上のことより、「向社会的行動」や「思いやり的行 動」を示す傾向の高さと「生活習慣」、「家の人との 関わり」、「部活動の所属の有無」、「青少年団体の所 属の有無」との関係を明らかにすることである。

なお、本研究は平成

26

年度青少年の体験活動等 に関する実態調査(2016)

9)

を使って、進めていく。

2 研究を進める上での仮説

研究の目的を達成するために、以下で研究を進め

る上での作業仮説を設定し、この作業仮説を確かめ る形で研究を進めていく。

 仮説 1

小学生は、多くの時間を家庭で過ごすと考えるた め、「家の人との関わり」が多い人ほど「向社会的 行動」や「思いやり的行動」を示す傾向が高く、

「家の人との関わり」が多い人ほど「生活習慣」で ゲームやスマートフォンをする時間が少なくなると 考える。そのため、小学生は、家の人との関わりが 多い人や、生活習慣でゲームやスマートフォンをす る時間が少ない人ほど、「向社会的行動」や「思い やり的行動」を示す傾向が高いであろうと仮説を設 定した。

 仮説 2

中学生、高校生になると、「家の人との関わり」

が小学生に比べて減り、その分社会との関わりが増 えるため、「家の人との関わり」が少ない人ほど、

「向社会的行動」や「思いやり的行動」を示す傾向 が高いであろうと仮説を設定した。

 仮説 3

中学生、高校生は、「家の人との関わり」を知る ために、「家の人との関わり」の

1

つとして、「祖父 母と同居している人」は「祖父母と同居していない 人」より「思いやり的行動」や「向社会的行動」を 示す傾向が高いと考えた。また、「兄弟姉妹がいる 人」は「兄弟姉妹がいない人」より「向社会的行 動」、「思いやり的行動」を示す傾向が高いであろう と仮説を設定した。

 仮説 4

中学生、高校生は、小学生以上に「家の人との関 わり」より、「社会との関わり」が増える。このこ とから学校の中の社会的な部分であると言える。

「部活動に所属している人」は「部活動に所属して いない人」より「向社会的行動」、「思いやり的行 動」を示す傾向が高いであろう。また、「青少年団 体に所属している人」は「青少年団体に所属してい ない人」より「向社会的行動」、「思いやり的行動」

を示す傾向が高いであろう。

以上のような

4

つの仮説を設定した。

3 研究方法

(1) 調査対象

国立青少年教育振興機構が平成

26

年度に実施し た青少年の体験活動等に関する実態調査の基本デー タを国立青少年教育振興機構より借用して調査分析

(3)

を行った。

なお、本機構の報告書(2016)によると、調査対 象は以下の通りである。

全国の公立小学校

4

年生・5年生・6年生、全国 の公立中学校

2

年生、並びに全国の公立全日制高等 学校

2

年生であった。

調査対象の抽出は、同報告書(2016)によると、

以下の通りである。

調査対象者の抽出には、学年ごとに、学校を第一 次抽出単位、学級を最終抽出単位とする層化二段確 率比例集落抽出法を用いた。まず、2014年版全国 学校データに基づき、全国の公立学校を学校規模と

6

種類の都市規模に層化した。学校数は、全体で小 学校は各学年

100

校(全学年で

600

校)、中学校は

150

校、高等学校は

150

校とした。各層ごとに、確 率比例抽出により割当学校数分を抽出した。

小学校については、本調査が対象とする学年の中 から、学級数を基にした乱数表に該当した学級(1 学級)に在籍する児童全員の保護者(小学校

1

年生 から

3

年生のいずれかが対象の場合)、あるいは児 童全員とその保護者(小学校

4

年生から

6

年生のい ずれかが対象の場合)を調査対象とした。中学校及 び高等学校については、2年生の中から、学級数を 基にした乱数表に該当した学級(1学級)に在籍す る生徒全員を調査対象とした。

尚、調査対象人数についても同報告書によると以 下の通りである。

小学校

4

年生

2,705

人、小学校

5

年生

2,788

人、

小学校

6

年生

2,726

人、中学

2

年生

4,493

人、高等 学校

2

年生

5,319

人であった。

(2) 方法

① 分析対象項目の選択

平成

26

年度青少年の体験活動等に関する実態調 査の質問紙を用いて、4つの作業仮説に基づいて、

「思いやり的行動」、「向社会的行動」、「生活習慣」、

「家の人との関わり」にそれぞれ該当すると考える

質問項目をアイゼンバーグ(1993)

10)

の考えや、菊 池(2014)

7)

の「向社会的行動は、他人との気持ち のつながりを強めたり、それをより望ましいものに しようとする場合にとられたりする行動である。」

という考え、押谷(1991)

8)

の「思いやりとは相手 とのかかわりの中で、出てくるものである。」とい う考えから、国立青少年教育振興機構が平成

26

年 度に実施した青少年の体験活動等に関する実態調査 の質問項目から選択し、小学生、中学生、高校生の 質問項目から抽出した設問項目に関する調査結果の 基本データを因子分析(資料

1)にかけ、因子負荷

量を基に質問項目の抽出を行っていった。その際に 因子負荷量の小さいものを外していった。その結 果、最終的に表

1

と以下の②のようになった。

なお、以下の分析に「向社会的行動」、「思いやり 的行動」、「生活習慣」、「家の人の関わり」に設問項

目の(表

1)の尺度値の各数値を等間隔の尺度と仮

定して各設問項目に反応した値の全体値を「向社会 的行動」、「思いやり的行動」、「生活習慣」、「家の人 との関わり」の値とした。

② 最終的に分析に使った設問項目 ア.「思いやり行動」

3

(d) 弱い者いじめやケンカをやめさせた- り、注意したこと

3

(f) 小さい子どもを背負ったり、遊んであ- げたりしたこと

3

(g) 体の不自由な人、お年寄り、困ってい- る人などの手助けをしたこと

4

(a) 買い物のお手伝いをすること-

4

(b) 新聞や郵便物をとってくること-

4

(c) 靴などをそろえたり、磨いたりするこ-

4

(d) 食器をそろえたり、片付けたりするこ-

4

(e) 家の中のお掃除や整頓を手伝うこと-

4

(f) ゴミ袋を出したり、捨てること-

表 1 尺度について

問題 尺度段階 選択肢

問3 三段階

1

何度もある

2

少しある

3

ほとんどない

問4 四段階

1

いつもしている

2

時々している

3

あまりしていない

4

全くしていない 問5 四段階

1

必ずしている

2

だいたいしている

3

あまりしていない

4

全くしていない

問6 四段階

1

よくある

2

時々ある

3

あまりない

4

ない

問7 四段階

1

とても当てはまる

2

少し当てはまる

3

あまり当てはまらない

4

全く当てはまらない

問11-

4

五段階

1 3

時間以上

2 3

時間未満〜2時間

3 2

時間未満〜1時間

4 1

時間未満

5

全くない

11

-

10

四段階

1

よくある

2

時々ある

3

ほとんどない

4

全くない

(4)

4

(g) お風呂洗いをしたり、窓ふきを手伝う- こと

4

(h) お料理の手伝いをすること-

4

(i) ペットの世話とか植物の水やりをする- こと

5

(g) バスや電車で体の不自由な人やお年寄- りに席をゆずること

イ.「生活習慣」

6

(a) 夜ふかしして、遅くまで起きているこ-

6

(g) 放課後や休日に友だちと遊ぶこと-

11

-

4(c) 携帯電話やスマートフォンを利用

すること

11

-

10(a) 特にすることがない時、とりあえ

ず携帯スマートフォンを操作している

11

-

10(b) 食事中やだんらん中でも携帯電話

やスマートフォンが気になる

11

-

10(d) メールや SNS

のメッセージがき

たらすぐに返信しなければいけないと思う 問

11

-

10(e) メールや SNS

のメッセージを送っ

た相手からすぐに返信こないと不安になる ウ.「向社会行動」

7

(b) 周りの人に迷惑をかけずに行動する-

7

(c) 自分でできることを自分でする-

7

(h) 誰とでも協力してグループ活動をする-

7

(i) 困っている人がいたときに手助けする-

7

(l) ルールを守って行動する-

.「家の人との関わり」

6

(h) 家の人にその日の出来事などを話すこ-

6

(i) 家の人に悩みや相談を聞いてもらうこ-

6

(j) 家の人に叱られたり、注意されたりす- ること

6

(k) 家の人にほめられること-

③ 相関関係の分析

以下の目的を達成するために、小学生、中学生、

高校生別で、それぞれに以下の組み合わせの相関を 見ることによって、「家の人との関わり」や「生活 習慣」と「向社会的行動」や「思いやり的行動」と の関係を見た。

・ 「家の人との関わり」と「向社会的行動」のク ロス集計をかけた。

・ 「家の人との関わり」と「思いやり的行動」の クロス集計をかけた。

・ 「生活習慣」と「向社会的行動」のクロス集計

をかけた。

・ 「生活習慣」と「思いやり的行動」のクロス集 計をかけた。

④  家の人の関わりの程度や青少年団体所属有無 との関係

中学生、高校生は家の人との関わり方として、祖 父母との同居の有無、自分の部屋の有無、兄弟姉妹 の有無別で、それぞれ以下の組み合わせの相関を見 ていった。

・ 「祖父母と同居している人」は「祖父母と同居 していない人」より「向社会的行動」、「思いや り的行動」に差が見られるのか

t

検定を用いて 検討した。

・ 「自分の部屋を持っている人」は「自分の部屋 を持っていない人」より「向社会的行動」、「思 いやり的行動」に差が見られるのか

t

検定を用 いて検討した。

・ 「兄弟姉妹がいる人」は「兄弟姉妹がいない人」

より「向社会的行動」、「思いやり的行動」に差 が見られるのか

t

検定を用いて検討した。

また、中学生、高校生の社会との関わりとして、

部活動所属の有無や青少年団体所属の有無別で、以 下の組み合わせの相関を見ていった。

・ 「部活動に所属している人」は「部活動に所属 していない人」より「向社会的行動」、「思いや り的行動」に差が見られるのか

t

検定を用いて 検討した。

・ 「青少年団体に所属している人」は「青少年団 体に所属していない人」より「向社会的行動」、

「思いやり的行動」に差が見られるのか

t

検定 を用いて検討した。

4 結果・分析

(1) 小学生

①  「家の人との関わり」と「向社会的行動」の 相関関係

(表

2)から「家の人との関わり」と「向社会的

行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

0.321

であった。このことから「家の人との関わり」と

「向社会的行動」は相関関係が見られる。

②  「家の人との関わり」と「思いやり的行動」

の相関関係

(表

3)から「家の人との関わり」と「思いやり

的行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

0.356

であった。このことから「家の人との関わり」

(5)

表2 クロス表 度数

向社会的行動 合計

7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28

家の人との関わり

4 3 5 11 17 53 114 161 143 122 79 69 43 20 11 5 2 0 1 0 0 1 0 860 5 0 0 6 13 46 99 138 146 114 110 79 57 30 13 7 1 2 0 0 0 0 0 861 6 0 0 3 9 35 86 155 174 189 138 99 69 41 15 15 4 1 1 0 0 0 0 1,034 7 0 0 2 8 32 88 156 178 177 170 154 94 50 22 15 6 4 0 1 0 0 0 1,157 8 0 0 1 9 26 53 140 165 198 192 163 106 63 38 16 12 4 2 0 0 0 1 1,189 9 0 1 0 5 14 43 80 129 142 151 157 104 67 31 14 6 5 2 0 1 0 0 952 10 0 0 1 6 10 20 78 88 102 133 116 98 61 38 17 13 11 1 2 0 0 0 795 11 0 0 2 2 5 11 29 44 61 67 73 63 51 24 13 8 2 2 1 1 0 0 459 12 0 0 0 1 3 12 18 12 25 29 44 39 30 21 15 2 3 2 1 0 0 0 257 13 0 0 1 2 1 4 6 16 17 15 13 17 21 15 16 9 2 0 2 0 0 0 157 14 0 0 0 0 0 2 2 3 7 10 7 6 11 4 1 2 2 0 0 0 0 0 57 15 0 0 0 0 0 0 2 1 1 1 2 3 1 1 1 3 1 0 1 0 0 0 18 16 0 0 0 0 0 3 0 1 0 0 2 2 2 2 1 1 1 0 2 1 0 0 18

対称性による類似度家の人との関わり*向社会的行動 値近似有意確率 相関係数

0.321 0.00

(6)

表3 クロス表 度数

思いやり

12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45

家 の 人 と の 関 わ り

4 19 20 33 25 27 29 33 30 67 49 61 69 57 53 52 48 42 32 19 25 18 13 10 4 3 4 3 1 2 1 0 0 0 0 5 7 7 12 11 33 22 39 51 54 38 56 56 67 65 53 41 56 44 34 23 28 19 10 3 5 6 5 1 3 2 1 1 0 0 6 6 13 14 20 17 24 34 51 51 52 72 81 75 73 70 62 58 60 42 26 25 28 18 17 7 5 8 6 2 0 1 0 0 0 7 5 7 10 14 21 24 26 35 56 65 66 79 85 84 76 77 80 70 72 44 32 28 15 16 16 14 7 1 4 5 4 1 1 0 8 1 3 5 11 13 22 25 30 34 43 53 70 90 95 73 93 70 83 66 51 59 40 42 21 21 17 7 9 8 3 1 2 2 0 9 2 1 6 11 11 16 15 19 34 31 47 45 62 65 64 67 68 61 66 55 44 46 33 14 18 14 6 8 2 8 4 1 0 1 10 1 3 5 7 7 11 8 15 16 26 27 41 42 40 62 52 53 48 55 39 49 41 29 22 26 19 9 8 2 10 3 1 1 1 11 2 1 3 1 3 2 4 9 5 7 15 15 27 24 25 31 21 39 34 27 35 23 22 19 16 6 11 11 8 4 0 0 3 0 12 0 0 0 4 1 4 1 5 2 8 3 6 14 13 8 15 10 12 17 17 19 13 13 9 12 8 7 8 4 6 6 7 1 0 13 0 0 0 0 1 0 0 3 3 2 5 2 4 8 7 11 6 11 9 10 9 10 5 8 5 4 5 6 8 5 3 5 2 3 14 0 0 0 0 1 0 0 1 3 0 1 0 2 3 1 5 1 4 2 4 2 2 4 3 4 1 4 2 4 0 2 3 0 0 15 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 1 1 0 1 2 1 2 0 0 0 1 1 1 0 1 1 1 0 1 16 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 1 0 1 0 2 0 2 0 1 0 1 3 2 0 0 0 1 0

対称性による類似度家の人との関わり*思いやり 値近似有意確率 相関係数

0.356 0.00

(7)

と「思いやり的行動」は相関関係が見られる。

③  「生活習慣」と「思いやり的行動」、「生活習 慣」と「向社会的行動」、の相関関係 以下、クロス表は省略して、 分析結果のみを示し ていく。

(表

4)から「生活習慣」と「思いやり」並びに

「向社会的行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

=−

0.05

であった。このことから「生活習慣」

と「思いやり」並びに「生活習慣」と「向社会的行 動」は共に負の相関関係が見られる。

以上のことから、小学生の「家の人との関わり」

は「向社会的行動」、「思いやり的行動」とは相関関 係があり、「生活習慣」は「向社会的行動」、「思い やり的行動」とは負の相関関係が見られた。・・・

(結果

1)

(2) 中学生

中学生の「家の人との関わり」と「向社会的行 動」並びに「思いやり的行動」、「生活習慣」と

「向社会的行動」並びに「思いやり的行動」の相 関関係

(表

5)から「家の人との関わり」と「思いやり

的行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

0.359

であった。「家の人との関わり」と「向社会

的行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

0.312

であった。このことから「家の人との関わり」

と「思いやり的行動」並びに「家の人との関わり」

と「向社会的行動」はいずれも相関関係が見られ た。

中学生は、「生活習慣」と「思いやり的行動」の クロス集計を行って、相関係数

R

0.062

であっ た。「生活習慣」と「向社会性」のクロス集計を 行って、相関係数

R

0.016

であった。このことか ら「生活習慣」と「思いやり的行動」には、相関関 係が見られた。また、「生活習慣」と「向社会的行 動」は相関関係が見られなかった。     

以上のことから、中学生の「家の人との関わり」

は「向社会的行動」、「思いやり的行動」とは相関関 係があり、「生活習慣」は「思いやり的行動」とは 相関関係が見られ、「向社会的行動」とは、有意な 関係が見いだせなかった。・・・(結果

2)

表 4 中学生

相関係数 近似有意確率 生活習慣と思いやり的行動 −0.053

0.000

生活習慣と向社会性 −0.053

0.000

表 5 中学生

相関係数 近似有意確率 家の人との関わりと思いやり的行動

0.359 0.000

家の人との関わりと向社会性

0.312 0.000

生活習慣と思いやり的行動

0.062 0.000

生活習慣と向社会性

0.016 0.178

表 6 高校生

相関係数 近似有意確率 家の人との関わりと思いやり的行動

0.001 0.967

家の人との関わりと向社会性

0.270 0.000

生活習慣と思いやり的行動

0.079 0.000

生活習慣と向社会性

0.001 0.967

(8)

(3) 高校生

高校生の「家の人との関わり」と「向社会的行 動」並びに「思いやり的行動」、「生活習慣」と

「向社会的行動」並びに「思いやり的行動」の相 関関係

(表

6)から「家の人との関わり」と「思いやり

的行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

0.001

であった。「家の人との関わり」と「向社会

的行動」のクロス集計を行って、相関係数

R

0.270

であった。このことから「家の人との関わり」

と「思いやり的行動」は相関関係が見られない。ま た、「家の人との関わり」と「向社会的行動」は相 関関係が見られた。

高校生は、「生活習慣」と「思いやり的行動」の クロス集計を行って、相関係数

R

0.079

であっ た。「生活習慣」と「向社会性」のクロス集計を 行って、相関係数

R

0.001

であった。このことか ら「生活習慣」と「思いやり的行動」には、相関関 係が見られた。また、「生活習慣」と「向社会的行 動」は相関関係が見られなかった。     

以上のことから、高校生の「家の人との関わり」

は「向社会的行動」と相関関係が見られた。また、

「思いやり的行動」とは、 有意な相関関係は見いだ せなかった。「生活習慣」は「思いやり的行動」と は相関関係が見られ、「向社会的行動」とは、有意 な関係が見いだせなかった。・・・(結果

3)

(4) 中学生

①  「祖父母と同居」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

7)から

・ 祖父母と同居している人はしていない人より

「思いやり的行動」が有意に高い。

・ 祖父母と同居している人はしていない人とでは

「向社会的行動」に有意な差が見られない。・・・

(結果

4)

②  「自分の部屋」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

8)から

・ 自分の部屋を持っている人は持っていない人と では「思いやり的行動」に有意な差が見られな い。

・ 自分の部屋を持っていない人は持っている人よ り「向社会的行動」が有意に高い。・・・(結果

5)

③  「兄弟姉妹」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

9)から

・ 兄弟姉妹がいる人はいない人より「思いやり的 行動」が有意に低い。

・ 兄弟姉妹がいる人はいない人とでは「向社会的 行動」に有意な差は見られない。・・・(結果

6)

④  「部活動所属」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

10)から

・ 部活動に所属している人はしていない人とでは

「思いやり的行動」に有意な差は見られない。

・ 部活動に所属している人はしていない人より

「向社会的行動」は有意に低い。・・・(結果

7)

⑤  「青少年団体所属」の有無と「思いやり的行 動」、「向社会的行動」の差

(表

11)から

・ 青少年団体に所属している人は所属していない 人より「思いやり的行動」は有意に低い。

・ 青少年団体に所属している人は所属していない 人より「向社会的行動」は有意に低い。・・・

(結果

8)

(5) 高校生

①  「祖父母と同居」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

12)から

・ 祖父母と同居している人はしていない人より

「思いやり的行動」は有意に高い。

・ 祖父母と同居している人はしていない人とでは

「向社会的行動」に有意な差が見られない。・・・

(結果

9)

②  「自分の部屋」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

13)から

・ 自分の部屋を持っている人は持っていない人と では「思いやり的行動」に有意な差は見られな い。

・ 自分の部屋を持っている人は持っていない人と では「向社会的行動」に有意な差はみられな い。・・・(結果

10)

③  「兄弟姉妹」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

14)から

・ 兄弟姉妹がいる人はいない人より「思いやり的 行動」は有意に低い。

・ 兄弟姉妹がいる人はいない人より「向社会的行 動」は有意に低い。・・・(結果

11)

(9)

表 7 中学生

祖父母と同居 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 住んでいる

1,061 29.2875

 3.257

4,287 .001

住んでいない

3,228 28.4845

向社会的行動 住んでいる

1,083 9.6667

−1.231

4,377 .218

住んでいない

3,296 9.7800

表 8 中学生

自分の部屋を持つ 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 持つ

2,870 28.6296

−.736

4,290 .462

持たない

1,422 28.7961

向社会的行動 持つ

2,930 9.6471

−3.895

4,380 .000

持たない

1,452 9.9759

表 9 中学生

兄弟の有無 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 兄弟姉妹有り

3,826 28.5125

−4.585

4,286 .000

兄弟姉妹なし

462 30.0823

向社会的行動 兄弟姉妹有り

3,901 9.7367

−1.244

4,377 .214

兄弟姉妹なし

478 9.8954

表 10 中学生

部活度の所属の有無 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 部活動所属あり

3,847 28.6525

−.779

605.713 .436

なし

492 28.9268

向社会的行動 部活動所属あり

3,925 9.6764

−5.823

4,427 .000

なし

504 10.3988

表 11 中学生

青少年団体所属の有無 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 青少年団体に所属

723 27.9751

−2.994

4,337.000 .003

なし

3,616 28.8252

向社会的行動 青少年団体に所属

734 9.4537

−3.442

4,427 .001

なし

3,695 9.8192

(10)

表 12 高校生

祖父母と同居 度数 平均値

t

値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 住んでいる

1,418 29.7849

3.756 5,169 .000

住んでいない

3,753 28.9915

向社会的行動 住んでいる

1,444 9.7486

.032 5,247 .974

住んでいない

3,805 9.7461

表 13 高校生

自分の部屋を持つ 度数 平均値

t

値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 持つ

3,943 29.1950

−.308

2,163.678 .758

持たない

1,229 29.2612

向社会的行動 持つ

4,003 9.7112

−1.891

5,248 .059

持たない

1,247 9.8637

表 14 高校生

兄弟の有無 度数 平均値

t

値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 兄弟姉妹有り

4,644 29.0532

−4.531

641.101 .000

兄弟姉妹なし

529 30.5217

向社会的行動 兄弟姉妹有り

4,713 9.7102

−3.071

5,249 .002

兄弟姉妹なし

538 10.0576

表 15 高校生

部活度の所属の有無 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 部活動所属あり

428 27.3995

−5.743

506.825 .000

なし

4,779 29.3593

向社会的行動 部活動所属あり

437 9.3158

−3.800

5,282 .000

なし

4,847 9.7869

表 16 高校生

青少年団体所属の有無 度数 平均値

t

の値 自由度 有意確率(両側)

思いやり的行動 青少年団体に所属

4,010 29.2870

 1.647

1,835.295 .100

なし

1,197 28.9006

向社会的行動 青少年団体に所属

4,073 9.6752

−3.907

5,282 .000

なし

1,211 9.9926

(11)

④  「部活動所属」の有無と「思いやり的行動」、

「向社会的行動」の差

(表

15)から

・ 部活動に所属している人はしていない人とでは

「思いやり的行動」に有意な差は見られない。

・ 部活動に所属している人はしていない人より

「向社会的行動」は有意に低い。・・・(結果

12)

⑤  「青少年団体所属」の有無と「思いやり的行 動」、「向社会的行動」の差

(表

16)から

・ 青少年団体に所属している人は所属していない 人より「思いやり的行動」は有意に低い。

・ 青少年団体に所属している人は所属していない 人より「向社会的行動」は有意に低い。・・・

(結果

13)

5 考察及び全体の結論と今後の課題

(1) 考察と結論

結果

1

から結果

3

を整理すると、表

17

のように まとめることができる。この表

17

から最初に立て た仮説を検証していく。

仮説

1

で、小学生は、「家の人との関わり」が多 い人は、「向社会的行動」や「思いやり的行動」を 示す傾向が高く、「生活習慣」であげているゲーム やスマートフォンをする時間が少ない人ほど、「向 社会的行動」や「思いやり的行動」を示す傾向が高 いであろうと仮説を設定した。

17

から小学生は、「家の人との関わり」と「向 社会的行動」、「思いやり的行動」の相関関係が見ら れたため、「家の人との関わり」が多い人ほど「向 社会的行動」、「思いやり的行動」が見られると言え るが、「生活習慣」と「向社会的行動」並びに、「思 いやり的行動」の相関関係が見られなかった。これ

は、設問項目の「生活習慣」に分けられた

7

項目の うち、5項目が携帯電話やスマートフォン、SNSに 関する項目であった。そのため、本研究の「生活習 慣」は日常生活で身近にある、携帯電話やスマート フォン、SNSに関係する時間が多くを占めており、

「生活習慣」は「向社会的行動」、「思いやり的行動」

とは関係がなく反応したと考えられる。

結果

4

から結果

13

を整理すると、表

18

のよう にまとめることができる。この表

18

や表

17

から最 初に立てた仮説を検証していく。

仮説

2

について、中学生、高校生になると、「家 の人との関わり」が小学生に比べて減り、その分社 会との関わりが増えるため、「家の人との関わり」

が少ない人ほど、「向社会的行動」や「思いやり的 行動」を示す傾向が高いであろうと仮説を設定し た。

17

から中学生は、「家の人との関わり」と「向 社会的行動」、「思いやり的行動」の正の相関関係が 見られた。高校生は、「家の人との関わり」と「向 社会的行動」とは正の相関が見られた。一方、高校 生は「思いやり的行動」と「家の人との関わり」の 相関関係は見られなかった。

また、小学生と比較するため、「生活習慣」につ いても検討したが、「生活習慣」と「思いやり的行 動」には正の相関関係が見られた。一方、「向社会 的な行動」と「生活習慣」とは相関関係が見られな かった。

以上のことから、「向社会的な行動」と「家の人 との関わり」に関しては、小中高校生を通して関係 していると言える。「思いやり的行動」と「家の人 と関わり」は、小中まではあるにしても高校生にな ると関係が見えなくなってくる。また、「向社会的 な行動」と携帯電話やスマートフォン、SNSに関 する項目を多く含む「生活習慣」と関係はあまり見

表 17 結果 1 から 3 を整理した結果

学校種 家の人との関わり 負の生活習慣

小学生 思いやり的行動 正の相関 負の相関

向社会的行動 正の相関 負の相関

中学生 思いやり的行動 正の相関 正の相関

向社会的行動 正の相関 なし

高校生 思いやり的行動 なし 正の相関

向社会的行動 正の相関 なし

(12)

られなかった。一方、「思いやり的行動」に関して は、携帯電話やスマートフォン、SNSに関する項 目を多く含む「生活習慣」と負の相関関係が見られ たが、中高生になると、正の相関関係が見られた。

このことは、携帯電話やスマートフォン、SNSに 多くの時間を使うといった生活習慣をもつ子どもは

「思いやり的行動」に対して否定的な反応をする傾 向が見られたと解釈できる。

仮説

3

について、中学生から高校生になっていく と、表

17

から「家の人との関わり」と「思いやり 的行動」に相関関係が見られなくなっている。そこ で、これらの傾向を細かくみる為に祖父母との同 居、自分の部屋の有無等との関係をみた。中学生、

高校生ともに、表

18

から祖父母と同居している人 はしていない人より「思いやり的行動」を行う人が 多く見られる。「向社会的行動」には差がみられな かった。表

18

から、中学生は自分の部屋を持って いる人は持っていない人より「向社会的行動」が見 られる。中学生、高校生ともに、「思いやり的行動」

に関しては自分の部屋の有無との差は見られなかっ た。表

18

から兄弟姉妹がいない人はいる人より

「思いやり的行動」が多く見られる傾向があると解 釈できる。「向社会的行動」は、中学生、高校生と もに兄弟姉妹の有無とで差が見られなかった。

「祖父母との同居」の有無は中学生、高校生どち らも「思いやり的行動」に差が見られた。これらの ことから、ある意味での「家の人との関わり」が小 中高生いずれも「思いやり的行動」と正の相関的な 関係が見られる傾向があることが想定され、仮説

4

とは異なる結果が出たと考えられる。ただし、「向 社会的行動」に関しては、「祖父母との同居」、「自 分の部屋をもつ」との相関関係が見られなかった。

また、「思いやり的行動」と「兄弟姉妹」の有無と の関係は想定と反対の傾向が見られた。このこと は、兄弟姉妹の有無の人数の差が大きいことも関係 しているので今後検討が求められる。

仮説

4

について、中学生、高校生の社会との関わ りとして、中学生、 高校生ともに、表

18

から部活 動に所属していない人はしている人より「向社会的 行動」が見られる。「思いやり的行動」は部活動の 所属の有無とで差が見られない。表

18

から青少年 団体に所属していない人は所属している人より「思 いやり的行動」、「向社会的行動」が見られる。

「部活動の所属の有無」、「青少年団体所属の有無」

の項目は中学生、高校生どちらも想定していたよう な結果が得られていない。このことは、「部活動の

表18 結果4から13を整理した結果 学校種祖父母自分の部屋兄弟姉妹部活動青少年団体 同居なしあるなしあるなし所属なし所属なし 中学生

およその人数

1,000 3,200 2,900 1,400 3,800 500 3,800 500 700 3,700

思いやり的行動○有意差無し○有意差無し○ 向社会的行動有意差無し○有意差無し○○ 高校生

およその人数

1,400 3,800 3,900 1,200 4,600 500 4,000 1,200 400 4,700

思いやり的行動○有意差無し○有意差無し○ 向社会的行動有意差無し有意差無し有意差無し○○   凡例 ○

:

有意に平均値が大きい

(13)

所属」や「青少年団体所属」の有無に関しては有無 の人数の差が大きいことも関係しているので今後検 討が求められる。

(2) 今 後の課題

小学生は、「家の人との関わり」が多い人ほど、

「向社会的行動」や「思いやり的行動」が見られる。

これには家庭環境や生活経験が関係しているといえ る。また、中高生においても、「家の人との関わり」

と「向社会的行動」は関係している。「思いやり的 行動」に関しては、 高校生になると関係が見られな くなってくる。このことは、小中段階での家の人と の関わりが、「思いやり的行動」や「向社会的行動」

をとることに大きく関係していることが想定され る。中高生の部活動や青少年団体における活動の影 響に関しては、本調査結果から明確なことを論じる ことはできない。また、「家の人との関わり」が少 なくなるが、祖父母との同居の有無によって「向社 会的行動」、「思いやり的行動」の差が見られる。以 上のことから「向社会的行動」、「思いやり的行動」

が育つには「家の人との関わり(生活習慣、生活経 験、家庭の環境、など)」が関係していると言える。

小学生をもとに既存の質問項目を抽出したため、

本調査の限界があり、より個々の子どもが特定され た上での質的分析を用いて、筆者らが考える。「思 いやり的行動」が「子ども」対「社会」ではなく

「子ども」対「家庭」に質問項目が偏っていた。小 学生、中学生、高校生の対象の質問項目が同じもの になるよう再度見直し、「向社会的行動」、「思いや り的行動」がどのように育って行くかなどの成長過 程も明らかになるのではないかと考える。さらに、

地域を紐付けることで、地域差についても検討し、

調査を行うことにより、「子ども」の「向社会的行 動」、「思いやり的行動」の傾向がより明らかになる だろう。

謝辞

この度の研究を進める上で、国立青少年教育振興 機構より「青少年の体験活動等に関する実態調査」

(2016)の調査データをお借りして研究を進めるこ

とができたことに感謝申し上げます。

引用文献

1)

日本経済新聞(2011年

10

26

日 10 : 01)「ト ル コ 地 震  被 災 地『 日 本 人 見 習 い た い 』」

Retrieved from http://r.nikkei.com/article/

DGXNASDG26009_W1A021C1000000

(2017年

12

3

日閲覧)

2)

炭谷靖子 笹野京子 成瀬優知「高校生の社会 的スキルおよび自尊感情の状況と思いやり行動 の関連−課程別(看護科,普通科)比較−」富 山医科薬科大学看護学会誌 第

5

1

号(2003)

p. 62

3)

村上達也 西村多久磨 櫻井茂男(2016)「家 族,友だち,見知らぬ人に対する向社会的行動

−対象別向社会的行動尺度の作成−」『教育心理 学研究』第

64

巻(2号)p. 157

4)

村上達也 西村多久磨 櫻井茂男(2016)「家 族,友だち,見知らぬ人に対する向社会的行動

−対象別向社会的行動尺度の作成−」『教育心理 学研究』第

64

巻(2号)p. 157

5)

村上達也 西村多久磨 櫻井茂男(2016)「家 族,友だち,見知らぬ人に対する向社会的行動

−対象別向社会的行動尺度の作成−」『教育心理 学研究』第

64

巻(2号)p. 157

6)

押谷由夫・立石喜男(編著)(1991)『小学校道 徳 内容項目の実践 7 思いやりの心を育て る』明治図書,p. 20

7)

菊池章夫 (2014)「さらに/思いやりを科学す る−向社会的行動と社会的スキル−」川島書店,

p. 3

8)

押谷由夫・立石喜男(編著)(1991)『小学校道 徳 内容項目の実践 7 思いやりの心を育て る』明治図書,p. 17

参考文献

9)

国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等 に関する実態調査」(2016)

10) N.

アイゼンバーグ・P.マッセン(1993)『思い やり行動の発達心理』金子書房.

参照

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