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柔道選 手 の組 み方 と一側優位性 につ いて - 等速性筋力に よる検討 -

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(1)

埼玉大学紀要 教育学部 第

35

巻 増刊号

(1985)93‑106

柔道選 手 の組 み方 と一側優位性 につ いて

‑ 等速性筋力に よる検討 ‑

野瀬清書 *・今泉哲雄 **

I.緒言

スポー ツ種 目には、 その運動特性 によって左 右 どちらかの体側 を極端 に多 く使用す る種 目や 両側 を均等 に使 う種 目な どさまざまであるが、

柔道 は全 身 を動かす種 目であ り後者 に属す ると 考 えられている。 しか し、柔道の構 えには右 自 然体 と左 自然体 が あ り、 その構 えによって右組 み ・左組み が決定 され、右組 みでは右手、右 足 の使用頻度が 多 く、左組 みでは左側が 多いこ と

も広 く知 られている。左右 どちらの組み方か ら も技 を施す こ とが可能で あれば理想的であるが、

現実 に片側の組み方のみで競 技 を行 う者がほ と ん どで ある。浅見3 ) 4 ) らによれば、柔道選手 は右 組 み ・左組 み とも右手右 足利 き意識が強 く、利 き体側 では石組 みの者が左体側利 き、左組みの 者 は右体側利 きの傾 向が ある とい うこ とである。

しか し、ア ンケー ト方式の 自覚 的優位側 の調 査 と形態機能測定の比較 では、柔道選 手の組み 方 と優位側 の実態 を十分 に把握 で きた とは言 え ない。 そこで本研究では、国内で開催 され る主 要柔道大会の出場選手の組み方 を分析 し、アン ケー ト法 に よる組み方 に関す る意識 と比較す る もの であ り、これ らの調査 と自覚 的優位側 との 関 りを明 らか にす るこ とによ り、スポー ツ活動 に参加 す る うえでの利 き手、利 き足の性質 と日 常生活での一側優位性 との関連 を明確 に しよ う

とす るものである。

さらに、柔道選手の競技力 ・競技通性 として の基礎体 力の中で、最 も大 きな意味 を持つであ ろ うと考 えられ る筋力 を取 りあげ、組み方 との

書保 健体 育 学科

目明治生命体 力医学研究所

関 りか ら優位側 を検討す る。柔道競技の技術 ・ 動作 は複雑かつ 多様であ り、筋力の発揮状態 も 動的状態 ・静 的状態 と多様 であるが、 これ まで 筋 力 測 定 の 方 法 と して は、主 に

Isometr

i c・

Concentr

i cの方法が用 い られて きた。 これ らに 対 して、最近、全可動範囲において運動速度 を 規定 し、力 を発揮 す る とい う

Isokinet

i cの方法、

いわゆる等速性筋力の測定が行 われ るようにな って きたが、本研究では、組み方 と等速性筋力 の関 りを明 らかにす るこ とも試みた。

I l.研 究方法

1.国内主要大会の競技分析

1984

4

月か ら

9

月 までに開催 された下記の

6

大会の会場 で

733

名の選手の組み方 ・ 施技数 ・ 決 ま り捜 ・試合結果等 を調査 し記録 した。

全 日本柔道選手権大会

4

29

日 全 国警察柔道選 手権大会

6

1

日 全 日本学生柔道体重別選手権

6

2・3

日 全 El 高校総体 ・柔道競技

8

11・12・13

全 日本女子柔道体重別選 手権

9

9

日 関東警察柔道大会

9

14

E l

2.

組 み方 に関す る意識 ・自覚的優位側調査

1984

9

月か ら11月 まで に柔道選手の組み方 と利 き手 ・利 き足 に関す るアンケー トと浅見の 調査 カー ドを参考 に した利 き手

25

項 目 ・利 き足

15

項 目 ・利 き側

10

項 目か らなる調査用紙 を用い、

大学柔道選手

69

名、埼玉 ・栃木 県国体選手

14

名、

全 日本女子選手

13

名 を対象 に調査 を行 なったが、

結果か ら両手利 きであった

6

名 を除外 した。( 刺 き側調査 カー ド.表

1

参照)

3.

等速性 筋力の測定

ー 93‑

(2)

襲 1 調 査 カ ー ド

利 き 手

養 カ ‑ ド 利 き 足 、 利 き 鰍 濁 在 か ‑ ド

利 き 手 に つ い て 毒草ね ま す 凸R( 右 手 利 き ) 、しけ r 三 利 き足 、 利 き榔 こつ い て 尋 ね ます 。 R (右 ) 、L 手 利 き ) 、A (両 手 i ‑ 1 3 き ・ Am bl dext er l t y L N ( わ U引 、A ( 河 ・ i方)、N (わ か ら な い )の どれ か に か ら な い ‑No ans wer うの ど れ か に O を つ け て rjを つ け て 下 さ い 。

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に 合 わ せ て 、 汁 目す つ り を つ む っ て み て 多t 音節 とそi ‑ ̲とか ぴ た り と 衣 な っ て み え る 方 を 利 き

Elと し た

(1)

測定期 日 第

1

1985

2

9日

2 19

85

2

月1

7日 (2)

測定場所 明治生命体 力

医学研究所 ( 3) 被験者 全 E l 本強化選手

3 名

S

大学 レギュラー選手 11 名

(4)

測定方法 形態測定‑‑‑身長、体重、

胸囲 上院困 ( 左 ・右)、大腿囲 ( 左 ・右)、上

腕皮脂 厚 ( 機能測定‑‑ 左 ・右)、大腿皮脂厚 ( 左 ・右)

体捻転度 ( 左 ・ 右)、等速性筋出 刀 ( 腕 力 ・脚 力)腕

力 につ い て は

、CybexII (Lumex

社製)を用いて抑臥姿勢で上腕部 を固 定 し、肘

を屈曲 させ、その位置か ら最大努力の

伸展 を行 なった。 また、伸展後はで きるだけ速

(3)

写 真 2 日.結果 と考察 1

.国内主要大会の組み方 表

2

は、全 日本柔道

選 手権 など国内主要

6

大 会 に出場 した選 手の組 み方である

。733

名の出場 者 の うち、 石組みで競技 を行 なっている者が 名

(59.6%)

で左組みは

296

(40.4%) 473

であっ た。各大会での左組みの割合 をみ る と全

日本学

表 2 右組み ・左組みの実態 生

体 重別

(48.8%)

、全国高校総体

(47.3

%)

は 半数近 くの者が左組みで、次いで全 日本

選手権

(38.9%)

、全国警察

(34.40

/

.

)

、関東警察

(3

1.

3%)

の順であ り、

全 日本女子

(26.6%)

が最 も 少 ない。竹 内

1

8)

らの

1983

年度全 日本選手権 ・ 全 E l 本学

生体 重別の競 技分析の左組みの割合 よ り低 い数

字であったが、国内主要大会では約

3

割 か ら

5

割の者が左組 みである といえるであろう。

柔道

の組み方の基本 は石組みであ り、柔道着の 左前

合せ とい う構造か らも右手で襟 を持つのが 自然

である。 また、今 回の研究 にあた り調査 し た柔

道技術解説書

48

編の うち石組み ・右技で解 説 し

た ものが

44

編、左右の組み方 ・投技 での解 説

4

編、左組み ・左技 での解 説は一編 も見 ら れ なか

った。文部省選定の学校体育 用スポー ツ 採録 で も右

組 み ・右技の解説 しか行 われていな いこ とか らも、今 回の

調査結果 における左組み の割合 は高す ぎるよ うに思 われ る。成 人男子の 約

5%

前後 が左利 きである とい う

多 くの報告や 阿久津

2)

の運動選 手 は一般学生 よ り若干左利 き が 多い とい う報告 を考慮 して も、 これ らの選手 が全 て左利 きである とは考 え られ な

い。尾形 16)

らの全 日本柔道選手権出場選手 大学柔道部員の左

大 会 名 階 級

全 体 計

全 日本選手権

(6

1.

R22

1

)

L

l4

(38.9) 36

学 生 体 重 別

‑60 ‑65 71 78 ‑86 ‑95 +95

107

(51.2) (48.1028) 209 7 L18 14 1

0

17 12 16

1

5

17 13 19 15 17 19

全国高校総体

27

1

9

2

0 早

重 車

i (52.987) (47▲883) 186

26 28 1

9 2 3

24

全 国 警 察

(65.426) (3422

.

4

)

6

(4)

組みの者のほ とん どは 日常生活では右利 きであ る とい う報告か らも今 回の調査結果 にお ける

40

%の左組み選手 たちのほ とん どは、何 らかの影 響 で左組みで競技す るよ うになった もの と考 え

られ る。

2.

組み方 に関す る意識 ・自覚 的優位側 ( 1 ) 組 み方 に関す る意識調査

3

は、 アンケー ト調査 に よる組み方 ・現在 の組み方 になった理 由 ・組み方 による有利 さに 関す る調査結果 である。現在 の組 み方 は右組み で ある と答 えた者が

58

(64.4%)

、左組み

32

I(36.6%)

で国内主要大会の失態 とほぼ 同様の 結果で あった。

G) 現在の組み方 になった理 由

どうい う理由、原因で現在 の組 み方で競技 を 行 うよ うになったか とい う質 問に対 して、右組 みの者 は、右利 きだか らとい う回答が

69%

、次 いで、初め に指導 して くれた人が右組みだか ら

(12.1%)

、 なん とな く

(10.3%)

、先生 に勧め られて

(6.9%)

の順 であった。柔道技術習得過 程 においては、基本動作 を学 び、姿勢、組 み方、

進退体 さば きの順 を踏んでい くのであるが、 こ の時点では競技 に対す る知識 も乏 しく、外 的な

3

組み方の意識

要 因か ら受 ける影響 が大である といえよ う。 し か し、上位 を占め る理 由 に漠然 とした決定が 多 く、 自発 的、意図的な ものが少 ない点は、指導 の観点か らも問題 が あ り、最初 に選 んだ組 み方 が継続 され る傾 向か らも石組みの者 には、組み 方の選択方法 に、 さらに検討の余地がある とい えよ う。左組みの者が、左組み になった理由 と してあげているのは、先生 に勧 め られてが最 も 多 く

(53%)

、次 いで、左が有利 だ と思 って

(12.

5%)

・怪我 な どで組み方 を変 えた

(12.5%)

の 順 であった。指導者のア ドバイス、個 人の意志、

競技開始後の変化 などが大部分 を占め、右 とは 対照的 な結果 であった。左組み になるには何 ら か意図的 な理 由が 多 く、それは格 聞技では左利

きが有利 とい う通説 と関 りが ある と考 えられ る。

②組み方 による有利 さに関す る意識

左右 どちらの組 み方が有利で ある と思 うか と い う質問 に対 して、右組みが有利で ある と回答

した者 は全 くいなか った。 それ に対 して左組 み が有利である と答 えた者 は

57.8%

で、 どち らも 差が ないが

25.5%

で あった。 右組みの者では

60.

3%

、左組みの者では

53.1%

の者が左組みが有利 であると回答 している。尾形 1 6 ) らは全 日本柔道選

組み方 右 組 み 左 組. み

全 体 現 荏 の

級 み ち に な た っ

哩 由 右 ( 左)利きだか ら

4

0 2 42

なん

とな く

6 2 8

右 ( 左)組みが有利だと思って

1 4 5

先生に勧め られて 初めに指導 して くれた人が右 ( 左)組みだか ら

47 173 2101

怪我などで組み方を変えた

0 4 4

組 き み に 方

関 に よ る る 意 す

有 識 刺 右組み

が有利である

0 0 0

左組みが有利である

35 17 52

(5)

手 ・学生柔道選手 ともに60%近 くの者が、左組 みが有利である とい う意識 を持 っていると報告 してお り同様の結果であった。柔道選手には、

左組みが有利であるとい う共通 した意識がみ ら れ右組みが有利であるとい う意識はない。 この ことか ら柔道選手は左組みに対す る苦手意識が あ り、左組みは精神的に有利であると言 えるが 左組みに対す る対戦頻度の少 なさ、利 き側 にお ける動作、機能 との関 りも考 えられ る。

( 3) 自覚的優位側 と組み方

4

は、 自覚的優位側5

0

項 目につ いての対象 者90 名の調査結果である。

G) 利 き手 との関係

右手利 きは8

6

(95.6%)

、左手利 き4 名

(4.

4%)であ り、これは浅見の大学スポー ツ選手の 右手利 きは9

0.6%であるとい う報告 よ り若干 多

い結果であ り、両手利 きの

6

名 を加 えると成人 男子の割合 とほぼ一致 している。組み方 との関 係 をみ ると右組みのほ とん どの者は、右手利 き で

1

名のみが左手利 きであ り、左組みでは

、3

名が左手利 きと若干 多い ものの9

0%以上が右手

利 きであった。敏捷性、巧毒 致性のある右手 を釣 手 として使 わず、左組み となっていることは精 神的な有利 さ、対戦頻度のみではな く、何 らか のプ ラス要素があると考 え られ る。射手矢 9) ら は左組みの者 には、左腕力優位の傾向があ り技 術習得過程 において右組みの者 と組む機会が多 く、それが左腕力にプ ラス していると指摘 して

表 4 自覚 的優位 則

いるが、使用頻度 との関連か ら筋力が獲得 され、

利 き手の役割 を果 たす とも考 えられ る。

②利 き足 との関係

利 き足の判定法は必ず しも一致 した ものでは な く、ボール を蹴 るなど器用に動 く足 と体 を支 持 した り跳躍の とき踏み切 った りす る強い足 と は必ず しも同 じ側ではない。今 回の調査 では浅 見 3 ) 4 ) らの方法 に よ り器用 足 と支持 足 を判定 し 利 き足 を

2

つの観点か ら考察 を行 なった。器用 足では、右足利 きが9

0%であ り、藤 田 ・芦原 ら

のボール コン トロールの利 き足 と同様の結果で あ り、阿久津 1) の表面筋電図 と仕事 量か らみた 利 き手 ・利 き足の関係 で も、右手利 きの者は右 足利 き、左手利 きは左足利 きとい う同側傾 向が 見 られこれ らの結果 とほぼ一致 した傾向であっ た。器用足 と組み方の関連では、左組みに左足 利 きが若干 多い ものの右組み ・左組み とも右足 が器用足であるとい う傾 向がみ られた。左組み の者は、器用足でない左足 を使用頻度の多い作 用足 として用いてお り、競技面か らみて不利 な 場面 も多い と考 えられ る。次いで支持足 をみ る と右足が支持足の者 と左足が支持足の者が約同 数であるが、器用足が右で支持足が左の者が半 数近 くを占め、浅見

3)

のスポー ツ選手の利 き側 と類似 した結果であった。 これは競技特性 によ る機能の分化であると考 えられ、右組みの者で 左支持足が多く、左組みの者で右支持足が多いこ

とか らも組み方 による姿勢の影響 と考 えられ る。

利 き 手 利 き 足

器 用 足

支 持 足 右手利 き 左手利 き 右 足 左 足 両

足 右 足 左 足 両 足 右 組 み

57 1

55 1 2 23 34

1

58

左 組 み

29 3 26 5 1 23 8 1

(6)

これ らの結果 か ら柔道選 手 の利 き手 は、組み 方 よ りむ しろ 日常生活習慣 の影響 が大 き く、利 き足、特 に支持 足は技術 習得過程 において獲得 され る特徴 的 な もので ある と考 え られ る。

3

.形態測定 と等速性 筋出力 ( 1) 形態測定

5

は、柔道選 手 の形態測定結果 で あ り、右 組 み を得 意す る者 8名、左組 み 6名 で ある。被 験者の段位 は

2

2

、 3

7

、 4

3

名、

5

・6

段 各

1

名 で あ り、経験年数

9.8

年 ・年齢

22.2

歳 ・身長

171.9cm

・体 重

76.6kg

・胸囲

96.7 cm

が対 象者 の平均 で あ った

。 5・6

段各

1

名 が 加 わ ってい るため、平均年齢 が若干高 くな って い るが、一般 的 な柔道競 技者 としての特性 を具 えてい る といえ る。形態 に関す る測定項 目で は 上記 の

3

項 目の他 に上肢長 ・下肢長 ・上腕 囲 ・ 前腕 囲 ・大腿囲 ・下 腿囲 ・腹部皮脂厚 ・背部皮 脂 厚 ・上腕皮脂厚 ・大腿皮脂厚の

10

項 目を取 り

5

形態測定結果

右 組 み ( 8 名 ) 左 組 み ( 6 名 )

あげ、機能 測定 として握 力 ・体 捻転 を取 りあげ た。以上 の項 目は いずれ も左右差 のみ られ る も ので あるが、今 回の研 究で は比較的左右差 が顕 著 に見 られ る と思 われ る上腕囲 ・大腿囲 ・上腕 皮脂厚 ・大腿皮脂厚 ・体 捻転の

5

項 目につ いて 検討 を行 な った。

( 丑上腕 囲

右組 みの者 では

7

名 が右 上腕 園が大 きい値 で あ り

、 1

名 は左右 とも同 じ値 で左右差 の最 も大 きい者 は

M.N

1.9cm

で あった。左組 みで右上 腕 園の大 きい者 は 3 名、 同 じ値 2 名 、左上腕 国 の値 が大 きい者

1

名 で あ り、左右差 は少 ない傾 向が見 られ た。右 組 み ・左組 み平均値 では、両 組 み方 とも右 上腕 園の方 が大 きい傾 向がみ られ 自覚 的優位側 の右 利 きが

90%

以上 とい う結果 に 一致 す る もので あったが、左右上腕 園 において 統計 的 に有意 な差 は認め られ なか った。

( 参大腿国

名 前 年 令 (オ ) 身 長

(cm)

体 重

(kg)

胸 囲

(cm)

上 腕 囲(c 右 左

m)

大 腿 右

困(cm)

上抗皮月 巴厚

(mm

) 大腿皮月

厚(

mm

) 体捻転(

°eg)

左 ■右 左 右 左 右 左

W .H

19 172.0 68.2 93.0 30.0 29.0 55.5 5

5.4 6.5 6.5 12.0 10.5 120 119

T.T

19 165.7 68.5 95.9 31.6 3

0.5 57.0 56.9 10..0

l

l.0 16.5 17.5 125 125

Y.H

19 174.7 64.9 85.6 27.5 27.5 52.3 50.7 7.0 6.5 10.0 10.5 140 117

K.N

22 162.2 55.0 86.2 28.0 27.0 47.6 47.7 5.0 5.0 8.5 7.5

113 128

M .N

22 170.2 82.0 101.4 33.5 32,8 59.8 58.9 6.5 7

.0 13..5 16.0 127 135

T.A

22 169.2 84.5 101.4 35.7 33.8 60.2

61.2 6.5 6.0 10.5 10.0 141 127

T.K

22 179.3 94.0 101.1 35

.2 34.5 62.6 63.0 12.5 12.0 21.5 21.0 110 110

T.A

23 172.1 75.0 94.2 34.6 33.5 54.5 54.5 ll.5 10.5 16.0 16.5 11

0 110

平 均

21.0 170.7 70 94.9 32.0 31.1 56.2 56.0 8.2 ◆8.1

13.6 13.7 123.3 121.4

S.Ⅰ

0.6 1.9 4.4 2.3 1.1 1.1 1.7 1.

8 1.0 0.9 1.5 1,7 4.4 3.2

M.S

20 171.0 82.0 103.3 34.8

34.8 58.3 58.6 10.0 7.0 ll.0 10.5 132 125

H.N

21 173.6

65.0 86.8 30.0 29.0 53.2 53.3 5.0 3.5 ll.0 10.5 112 107

Y.T

24 170.6 68.0 89.8 31.0 31.0 53.2 51.7 7.5 6.0 7.5 7

.5 126 120

S.N

32 176.1 88.9 104.9 36.3 36.5 62.8 60.2 6.0

4.5 8.0 8.0 111 115

M.K

26 179.3 96.1 111.0 37.1

(7)

右組みの者では

3

名が右大腿園が大 きく

、 4

名が左大腿園が大 きい値で あ り、他の

1

名は左 右 同 じ値であった。左大腿因に支持足 としての 機能の分化が表われているともみれ るが、左右 大腿園の値の差は少 ない。左組みで左大腿岡の 大 きい者

3

名、右大腿国の大 きい者

3

名で最 も 大腿因の差が大 きいのは

S.N

2.6cm

であった。

右組み ・左組みの各平均値では、 どちらも右大 腿園の方が大 きく、組み方 との関 りはみ られず 自覚的優位側の支持 足 と同 じような傾 向であっ た。左右大腿園において有意差は両組み方 とも み られなか った。

③上腕皮脂厚

着組みで右上腕皮脂厚の値が大 きい者

5

名、

左の値が大 きい者

2

名、同 じ値 1名がで、左組 みでは

6

名全員が右上腕皮脂厚の値が大 きく、

左腕の使用頻度の多きがみ られた。左組みの左 右上腕皮脂の平均値 では、右上晩が

2mm

厚 い が、左組み ・右組み とも有意差は認め られない。

④大腿皮脂厚

右組みで右大腿皮脂厚の値が大 きい者

4

名、

左の値が大 きい者

4

名で大腿国 と同様 に支持足 と似 た傾 向がみ られた。左組みでは、右大腿皮 脂厚の値が大 きい者

2

名で他の

4

名は左右 同 じ 値 であ り、左組みの支持足の分化が考 えられる

6

腕伸展 ・腕屈曲

が、組み方 による左右大腿皮脂厚の平均値 に差 は少 な く、有意差 も認め られなかった。

⑤体捻転

右組みで右体捻転度の大 きい者

3

名、左の値 が大 きい者

2

名、同 じ値の者

3

名であ り、左組 みでは、右の値が大 きい者 ・左の値が大 きい者 とも

3

名であった。組み万別の左右 の平均値で は、 右組みで右体捻転度が

1.9

度大 きく左組みは 左右差は少ないが、有意差 はなかった。

以上の形態測定結果では、 自覚的優位側 と同 様の傾 向が見 られ るものの全項 目で統計的な有 意差 は認め られず、形態における左右差 はない と考 えられる。柔道は全身運動であ り、動作、

技術 も投技 ・国技 と複雑 多様 に変化す る対人競 技であるため、組み方の左右 に関 らず全 身に均 整の とれた発達 をうながす とも考 えられ るが、

被験者個有の特性である可能性 もあ り、今 回の 測定結果のみで組み方 と左右差の関 りがない と はいえないであろ う。

(2)

等通性筋力

①腕伸展 ・腕屈曲

6

は、右組み ・左組みの被験者

14

名の晩伸 展 ・腕屈曲における等速性最大筋力の平均値お よび標準誤差 を表 した ものである。等速性最大 筋力は各動作 における試技回数

3

回の うち最 も

伸 展

屈 曲

5rpm 10 20 30 40 50 5rpm 10

20 30 40 50

石 組 み N

8

l 1 右 平 均

25.6 23.2 22.1 21.1 19.2 17.5 17.3

16.7 15.9 15.2 14.9 12.6 S.Ⅰ 9 1.1 1.2 0

.8 0.9 0,9 6 1.0 0.8 1.0 1.1 0.7

左 平 均

23.8 22.9 21

.0 20.2 19.3 17.6 15.7 15.1 14.8 14.9 13 12

. 4

S.Ⅰ 1.9 1.9 1.6 1.4 1.0 1.1 1.3 1.1 1.1 1.3 1.3 1.0

左 組

み N l 1

6

右 平 均

29

. 4

27.9 26.2 23.9 22

. 4

19.7 21.8

21.4 20.8 18.0 16.7 14

.

4 S.Ⅰ 2.3 2.0 1.7 1.7 1.8 1.5

2.8 2.5 1.9 2.2 2.3 1.7

左 平 均

2.82 26.5 2

4.5

(8)

等 速性 筋力

kg

20

M.S.E.

手 左腕

M.S.E.

'

号 ∴ :

0 5 10 20 30 .0

図 1 右担みの等速性最大筋力( 腕伸展)

等 通性 筑力

kg

30

25

VeLoCI5Pty(rpm)

一ヒ

E

S S M M

椀 腕 右 左

T ● ⊥ ▼・{ 1

0

5 10 20 30 0

2

左組みの等速性最大筋力 ( 腕伸展)

高い値 を代表値 とした。 また、図

1‑

4

は、

右腕伸展 ・右腕屈曲 ・左腕伸展 ・左腕屈曲の平 均値お よび標準誤差 を右組み ・左組みに分類 し 図示 した ものである。

a)右組み と左組みの腕伸展

1

は右組みの被験者の左右腕伸展時におけ る各測定速度 ごとの等速性最大筋力を示 した も のである。黒丸は右腕、 白丸は左腕 を表 してい る。右腕 と左腕の等速性最大筋力 を比較す ると、

5rpm

の速度 における等通性最大筋力は、左腕 よ り右腕の方が

1.8kg

大 きか った

。20rpm

30

Velocity(rpm)

rpm

の速度における等速性最大筋力は、それぞ れ右腕の方が

1.1kg

大 きい値 を示 した

。10rpm

40rpm ・50rpm

の速度 における等適性最大筋力 は、左右差がほ とんどなかった。 しか し、全て の測定速度 において統計的に有意な差はみ られ なか った。

2

は左組みの被験者の左右腕伸展時におけ る各速度 ごとの等速性最大筋力 を示 した もので ある。黒丸は右腕、 白丸は左腕 を表 している。

右腕 と左腕の等速性貴大筋力を比較す ると

、 5 rpm・10rpm・20rpm・40rpm

の速度における等

‑ 10(

(9)

等速性筋力 垣

圭 右腕

M.S.E.

至 左腕

M.S.E.

畑 手

壬壬

0 5

1 0

20 30 40

3

右組みの等速性最大筋力( 腕屈曲)

等速性筋力

kg

25

20

15

50 VelocTty(rpm)

壬 右腕 M

.S,E.

"i'…●E'

0 5 10 20 30 40

4

左組みの等速性最大筋力 ( 腕屈曲)

通性最大筋力は、それぞれ左腕 よ り右腕の方が

1.2kg

1.4kg

1.7kg

1.5kg

大 きい値 を示 し た

。30rpm・50rpm

の速度 における等適性最大筋 力は、左右差がほ とん どなかった。 しか し、す べ ての測定速度 において統計的に有意 な差 はみ

られなかった。

以上 よ り、腕伸展時における等速性最大筋力 は、右組み ・左組み ともすべ ての測定速度 にお いて左右差は認め られなかった。

b)石組み と左組みの腕屈曲

3

は右組みの被験者の左右腕屈曲時におけ る各測定速度 ごとの等速性最大筋力を示 した も のである。黒丸は右腕、 白丸は左腕 を表わ して いる。右腕 と左腕の等速性最大筋力 を比較す る

50

VeloCTty(lpm)

、 5rpm・10rpm・40rpm

の速度 における等速 性最大筋力は、左腕 よ り右腕の方が、それぞれ

1.6kg

大 きな値 を示 し

、20rpm

の速度では、右腕 の方が

2.1kg

大 きな値 を示 した

。30rpm・50rpm

の等速性最大筋力は、左右差がほ とん どなか っ た。 しか し、全ての測定速度において統計的な 有意な差 はみ られなかった。

4

は左組みの被験者の左右腕屈曲時におけ る各速度 ごとの等速性最大筋力 を示 した もので ある。黒丸は右腕、 白丸は左腕 を表 している。

右腕 と左腕の等速性最大筋力 を比較す る と

、30 rpm

の速度 における等速性最大筋力は、右晩 よ

り左腕 の方 が

1.3kg

大 きな値 を示 したが

、 5 rpm ・10rpm ・20rpm ・40rpm ・50rpm

の速度 に

‑ 101

(10)

7

脚伸展 ・脚屈曲

伸 展

屈 曲

5rpm 10 20 30 40 50 5rpm

1 0

20 30 40 50

右 組 み 右 平 均

S.I 73.4.59 66.3.73 53.2.30 43.1.3 37.5 30.9 41.2 43.4 38.5 33.2 28.0 23.4

9 2.3 2.1 2.6 3.4 3.5 3.0 2.1 1.3

N

8

l 】 左 平 均

66.1 57.7 5

0.0 41.2 33.9 28.2 41.7 43.7 38.9 34.2 27.7 2

3.2

S.Ⅰ 5.7 3.7 3.1 2.8 2.3 2.2 2.9 3.3 2.8 2.0 1.5 1.3

級 み

N 6 l l 右 平 均

76.5 64.9 52.9 40.8 33.9 27.6 41.

0 42.7 38.8 33

. 4

28.1 24.5

S.Ⅰ 4.5 4.2 4.3 4.4 3.4 2

.1 3.2 3.4 2.9 2.1 2.5 2

. 4 左 平 均

70.7 62.5

50.5 41.6 36.1 30.8 41.2 44.1 37.9 33

. 4

2

7.6 24.8

S.i 3.9 3.3 2.4 1.9 2

. 4

2

. 4

3.1 3.5 2.3 1.8

1.6 2.1

速性協力

kg

壬 壬 右脚 左 M. S . E .

脚 M. S . E .

0 5 1 0 2 0

30 図

5

右組みの等速性最

大筋力( 脚伸展) お

ける等適性最大筋力は、左右差がほ とん どな か

った。 また全ての測定速度 において統計的に 有

意差 はみ られなかった。

以上の結果 よ り、腕曲屈 における等通性 最大 筋力は、石組み ・左組み とも

すべ ての測定速度 において左右差 は認め られな

かった。

②脚伸展 ・脚屈曲 表

7

は、右組

み ・左組みの被験者の脚伸展 ・ 脚屈曲における

平均値お よび標準誤差 を表 した

ものである。等速性最大筋力は、腕 と同様 に各

4

0 Veloc5

;

0

t y(

rpm

)

動作の試技回数

3

回の うち最 も高い値 を代表

値 とした。 また、図

5‑

8

は、右脚伸展 ・右

脚 曲屈 ・左脚伸展 ・左脚屈曲の平均値 および標準

誤差 を右組み ・左組み別 に分類 した ものである。 a)右組み と左組

(11)

等速性筋力 k g 壬 右脚 M. S. E

.

壬 左 脚 M. S.

E.

0 5 1 0 2 0 3 0

図 6左 組 み の 等 速 性最大 筋 力( 脚伸展)

等速性筋力k g 7 0 5

3 30

10

卓 S 卓 壬

車 重

i + 0

50

V ei

ocity(rpm)

壬 右脚

EvLS.E.

壬 左脚

M.S.E.

さ卓

卓亘

0

5 10 20 30

7

右組みの等速性最大筋力( 脚屈曲)

は、 それ ぞれ左脚 よ り右脚の方が

7.4kg・9.0kg

大 きな値 を示 し

、20rpm・30rpm・40rpm・50rpm

で も

3.3kg・2.1kg・3.4kg・2.7kg

右脚の方が大 きい値 を示 した。 しか し、すべ ての測定速度 に おいて統計的に有意 な差 はみ られなか った。

6

は左組みの被験者の左右脚伸展 時におけ る各測定速度 ご と等速性最大篇力 を示 した もの である。黒丸 は右脚 ・白丸 は左脚 を表 している。

右 脚 と左脚 の等速 性最 大 筋 力 を比較 す る と

5 rpm・10rpm・20rpm

の速度 にお ける等通性最大 筋力は、それ ぞれ左脚 よ り右脚の方が

、5.8kg

2.4kg・2.4kg

大 きい値 を示 した

。40・50rpm

の 速度 における等通性最大筋力は、右脚 よ り左脚 の方が

2.2kg・3.2kg

大 きい値 を示 し

、30rpm

の 速度 における等適性最大筋力では、左右差がほ

ー I ●

40 5r)

VeL ocT t y( r pm)

とん どなか った。 しか し、すべ ての測定速度で 統計的に有意 な差 はみ られ なか った。

以上 よ り、脚伸展 における等速性最大筋力は、

右組 み ・左組み とも、すべ ての測定速度 で左右 差 は認め られ なか った。

b)石組み と左組みの脚屈 曲

7

は右組みの被験者の左右脚屈 曲時におけ る各測定速度 ご との等速性最大筋力 を示 した も のである。黒丸 は右脚、 白丸は左脚 を表 してい る。右脚 と左脚の等速性最大筋力 を比較 す る と、

30rpm

の速度 にお ける等速性最大筋力は、右 脚 よ り右 脚 の方 が

1kg

大 きい値 を示 したが

、 5 rpm ・10rpm ・20rpm ・40rpm ・50rpm

における 等通性最大筋力は、左右差がほ とん どなか った。

統計的 に も有意 な差 はみ られ なか った。

‑ 103‑

(12)

等速性筋力 k g

70 50

3

1

00

壬 壬 壬 王 右 脚

M

.

S. E.

壬 左脚

M.S.E.

卓二

手工

0 5 10 2C 3CI 4

0 50

馴 左組みの等速性最大筋力( 脚屈曲)

VeiocT

ty(pm)

8

は左組みの被験者の左右

脚屈 曲時 におけ る各測定速度 ご との等速性最大

筋力 を示 した も のである。右脚 と左脚の等速性

最大筋力 を比較 す ると

、10rpm

の速度 における

等速性最 大筋力 は、右脚 よ り左脚 の方が

1.4kg

きい値 で あ り、

20rpm ・40rpm

で は右 脚 の 方 が、

それ ぞれ

0.9 kg1.5kg

大 きい値 を示 した

。 5rpm

30rpm

50rpm

にお ける等通性最大筋力

は、左右 差がほ とん どなか った。組み方 と脚屈

曲にお いては、

すべ ての測定速度 において有意 な差 はみ ら

れ な か った。 以上の結果 よ り、右組み ・左

組み における左 右等通性最大筋力は、すべ ての

測定速度 に統計 的 な有意差 は認め られず、組み

方 による等速性 最大筋力へ の影響 はみ られなか った。

I V.要約 柔道選手の組 み方 と一側優位

性 に関 して、競 技 内容、組 み方の実態 と意識、

自覚 的優位側 の 調査 を行 い、右組み ・左組みの

等速性最大筋力 の測定結果 と

比較検討 した。

結果 は次の よ う

に要約 で きる。

1.国内主要大会 にお ける出

場選手の組み方 の割合 は、右組み

473

(59.6%)

左組み

296

(40.4%)

であ り、各大会の左

組 みの割合 は、

26.1%

か ら

48.

8%

で あった。

2.

現在の組み方 になった理

由は、石組 みで は、 右利 きだか ら

(69%)

、 初めて

柔道 を教 えて く れ た人が石組 み だか ら

(12.1%

)

、 なん とな く

(10.3%)

の順であった。左組みでは、先生 に 勧め られて

(53%)

、左組みが有

利 だか ら・ 怪我 などの理 由

(12.5%)

が 多 く、

左右 の組み方で 対象的 な回

答が得 られた。

3.

自覚的優位側 では、右手利 き

(

95.6%)

、 右器用足

(90%)

が 多 く、支持

足では、右支持 足 ・左支持足 ともほぼ 同 じ

割合 であった。

4.

組 み方 と自覚的優位側で

は、右組み、左 組み とも右手利 き ・右器用足が

多いが、支持 足 では、右組みで左支持 足、左組

みで右支持足の 者が 多 く、 同側傾 向はみ

られなか った。

5.

形能測定では、右組み ・

左組 み とも左腕 よ り右腕 の方が大 きい値 を示す

傾 向がみ られた が、脚では左右

差 はなか った。

6.

右組み と左組みの腕伸展

時における等速 性最大筋力では、左腕 よ り右腕

の方が大 きい値 を示 したが、統計的に有意 な差 は認め ら

れ なか った。

7.

右組みの腕屈 曲時におけ

る等速性最大筋 力は、左腕 よ り右腕が大 きい値

を示 したが、左 組 みでは、左右差 はみ

られ なか った。

8.

右組みの脚伸展時におけ

る等速性最大筋 力は、左脚 よ り右脚の方が大 き

い値 を示 し、左 組みでは、低速度 において右脚

の方が大 きい値 を示 し、高速度 においては左脚

の方が大 きい値 を示 したが、左組み ・右組み と

も有意 な差 は認 め

られなか った。

9.

着組み と左組みの脚屈 曲

時の等速性最大 筋力において左右差 は、み

られなか った。

10.

柔道選手は、石組み ・左

組み とも等速性

最大筋力にお いて左右差 は認め られず、組み方

表 7 脚伸展 ・脚屈曲 脚 伸 展 屈 曲5rpm10203040505rpm10 2 0 3 0 4 0 5 0右組み右平 均S.I73.4.5966.3.7353.2.3043.1.337.530.941.243.438.533.228.023

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