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日本 企 業 の 国際競争 力 一 北 海 道 企 業 の グ ロー バ ル 対 応一

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第4章 グ ロ ー バ ル 時 代 に お け る

日本 企 業 の 国際競争 力

一 北 海 道 企 業 の グ ロー バ ル 対 応一

小樽商科大学商学部商学科教授 李 濟民

はじめ に

こ れ ま で 北 東 ア ジ ア ー サ ハ リ ン研 究 会 の 研 究 調 査 に お い て い くつ か の テ ー マ を 別 々 な 形 で 毎 年 報 告 書 に ま と め て き た 。 第1回 目 に は 「サ ハ リ ン で の 住 宅 産 業 の 現 状 と北 海 道 企 業 の 進 出 可 能 性 」、 続 い て は 「韓 国 の 釜 山 港 の 躍 進 と北 海 道 港 と の 連 携 可 能 性 」、 そ し て 昨 年 度 に は 「北 海 道 観 光 の 国 際 化 と韓 国 か ら の イ ン バ ウ ン ド観 光 客 の 増 進 方 策 」 に つ い て で あ る 。 一 見 す る とバ ラ バ ラ の テ ー マ に 思 え る か も しれ な い が 、 実 は グ ロ ー バ ル 化 と北 海 道 経 済(産 業)の 活 性 化 と い う 一 貫 した テ ー ゼ に 則 っ て こ れ ま で 調 査 研 究 を 続 け て き た 。 今 回 は3年 間 の 科 研 費 調 査 の 完 結 版 に 相 応 し く、 これ ら の 個 別 の テ ー マ を グ ロ ー バ ル 化 と い う視 点 に 一 潜 りに して み よ う と 思 う

。 そ こ で 北 海 道 の 将 来 を 担 う 産 業 と し て 注 目 さ れ て い るIT産 業 と物 流 部 門 を 中 心 に グ ロ ー バ ル 化 へ の 対 応 策 を 考 え て み る こ

と に し た い 。

第 一 節 グ ロー バ ル 化 の 再 考 察

(1)民 族 一 国 家(nation‑state)の 影 響 力 の 弱 体 化

貿 易 や 為 替 取 引 で 見 られ る よ う に 、 国 際 的 規 範 や 国 際 機 構 の 決 定 が 特 定 の 国 の 行 動 を

制 約 す る 。 さ ら に は 、 国 境 を 越 え て 発 生 す る 汚 染 の よ う な 環 境 問 題 、 麻 薬 と 国 際 的 な 組

織 的 犯 罪 、AIDSの よ う な 伝 染 病 、 不 法 移 民 、 貧 困 問 題 な ど た くさ ん の 難 題 が 民 族 国 家

の 範 疇 を 超 え て 、 そ の 解 決 策 を 求 め られ る 。 ま た 、 国 際 舞 台 で の 影 響 力 を 高 め る た め 、

自 らの 主 権 を 相 当 部 分 犠 牲 しな が ら も 、 経 済 共 同 体 を結 成 す る 。 グ ロ ー バ ル 化 は こ の よ

う に 民 族 国 家 の 力 が 相 対 的 に 弱 くな り、 国 境 が 低 くな る過 程 と して 理 解 す る こ とが で き

る 。 こ の 意 味 に お い て グ ロ ー バ ル 化 は ボ ー ダ ー レス と 同 義 語 に な る 。

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す な わ ち 、 グ ロ ー バ ル 化 は 国 境 が な くな り、 領 土 の 概 念 が 薄 れ て い く過 程 で 、 そ の 結 果 、 人 々 の 間 に距 離 と 国 境 を 越 え る 関 係 が 形 成 さ れ る よ う に な る 。(J.Scholte,2000)も ち ろ ん 現 実 的 に い う と 、 国 境 が 消 え て な くな る の で は な く、 低 くな る と 言 う こ と を 意 味

し、 領 土 の 重 要 度 が 過 去 の よ う に 絶 対 的 な 物 で な くな りつ つ あ る こ と を 現 す 。 と りわ け ボ ー ダ ー レ ス とは 規 制 緩 和 と深 い 関 わ りを も っ 概 念 と して 理 解 で き る 。 国 境 の 経 済 的 意 味 は 商 品 と 資 源 の 移 動 を 制 限 す る こ と で 、 貿 易 お よ び 投 資 に お け る 規 制 緩 和 や 自 由 化 は 商 品 、 資 源 、 人 間 の 移 動 に 対 す る 規 制 を 低 く し、 国 境 の 意 味 を 弱 くす る 。

グ ロ ー バ ル 化 の も う 一 つ の 側 面 は 、 時 間 と 空 間 の 短 縮 現 象 と して 理 解 す る こ とで 、 こ れ は 他 な ら ぬ 技 術 革 新 に 起 因 す る 。90年 以 降 爆 発 的 に 進 歩 し た 情 報 通 信 技 術 は 破 格 的 な 通 信 コ ス トの 低 廉 化 を も た ら し、 地 球 の 反 対 側 で の 出 来 事 を 瞬 時 に 把 握 す る 事 が で き 、 遠 隔 地 間 の 情 報 の や り と りや コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 容 易 に な っ た 。 い ま で は 言 語 と時 差 だ け が 唯 一 残 さ れ た コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 障 害 と な っ た 。 社 会 学 で は 、 グ ロ ー バ ル 化 を 次 の よ う に 定 義 す る 。 「グ ロ ー バ ル 化 は 社 会 的 な 関 係 と 取 引 に お い て の 空 間 構 図 の 大 転 換 プ ロ セ ス で 、 国 家 間 、 地 域 間 の 資 源 移 動 、 ネ ッ トワ ー ク の 拡 張 と権 力 の 相 互 作 用 を 伴 う も の で あ る 。」(Heldetal,1999)

これ ら の 概 念 を ま と め る と グ ロ ー バ ル 化 は 以 下 の よ う に 定 義 づ け られ る 。

「グ ロ ー バ ル 化 は 国 境 が 低 くな り、時 間 と空 間 が 宿 小 さ れ 地 域 と国 家 間 に 相 互 関 係 が 増 加 し、 取 引 及 び 往 来 の 頻 度 と量 が 急 増 し、 こ れ に と も な い 多 様 な ネ ヅ トワ ー ク が 構 築 さ

れ 人 間 関 係 、 経 済 社 会 構 造 及 び 国 際 秩 序 が 大 き く 変 化 す る 過 程 で あ る 。」

(2)グ ロ ー バ リ ゼ ー シ ョ ン の 背 景

い ま ま で 部 分 的 に指 摘 した よ う に グ ロ ー バ ル 化 が 現 れ る 理 由 と して い くつ か の 要 因 を 挙 げ られ る 。 ま ず 一 っ に 、 規 制 緩 和(deregulation)が 取 引 、 特 に 貿 易 と投 資 を 促 進 さ せ た 点 で あ る 。1993年 のGATTの ウ ル グ ワ イ ラ ウ ン ドで は 従 来 の 貿 易 及 び 投 資 障 壁 の 撤 廃(低 下)に 加 え 、 特 許 、 登 録 ブ ラ ン ド、 著 作 権 な ど の 智 識 財 産 権 に 対 して も よ り 強 力 な 保 護 が 約 束 さ れ 、 こ の よ う に 拡 大 さ れ た 国 際 取 引 を 監 督 す る た め にWTOが 創 設

さ れ た 。こ の よ う な 努 力 の 結 果 、先 進 国 の 平 均 関 税 率 は1950年 代 の20%水 準 か ら2000 年 に は3.9%に 低 下 さ れ 、 多 くの 国 家 が 外 国 人 投 資 に 対 す る 規 制 を 大 幅 に 緩 和 して い っ た 。 こ れ ら の 法 的 ・制 度 的 な 規 制 緩 和 は 市 場 の グ ロ ー バ ル 化 と生 産 の グ ロ ー バ ル 化 を 促 進 さ せ た の で あ る 。

二 つ 目 の 理 由 は 技 術 、 と りわ け 情 報 通 信 技 術(IT)が 時 間 と空 間 を 短 縮 さ せ た 点 で あ る 。貿 易 障 壁 の 緩 和 が 市 場 と生 産 の グ ロ ー バ ル 化 を 促 進 さ せ た と し た ら、IT革 命 は そ れ を 現 実 の も の に す る 土 台 を 作 っ た 。 マ イ ク ロ プ ロ セ ッサ の 登 場 は 低 価 格 で 高 性 能 の 計 算 を 可 能 に し、 これ が 基 盤 とな り コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン技 術 が 急 速 に 発 展 、現 在 は 衛 星 通 信 、 光 フ ァ イ バ ー 、 イ ン タ ー ネ ッ トの 基 盤 と な っ た 。 そ の 中 で も イ ン タ ー ネ ッ トの 発 展 は 凄

ま じ い も の で 、1990年 に 焼 く100万 人 の ユ ー ザ が 接 続 して い た の が 、2000年 に は1億

5千 万 人 が 世 界 各 地 で 接 続 して い る 。(Hill,2000)こ の イ ン タ ー ネ ッ トの 発 達 で 世 界 を

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一 つ に 束 ね る 情 報 の 大 動 脈 が 形 成 さ れ た

三 つ 目 の 理 由 と して 、 冷 戦 の 終 息 を あ げ られ る 。 第2次 世 界 大 戦 後 の 資 本 主 義 と社 会 主 義 の 対 立 は1990年 代 に 入 り社 会 主 義 国 家 の 没 落 で 幕 を 閉 じ、 社 会 主 義 の 盲 主 だ っ た ソ 連 は15の 独 立 国 に 分 解 さ れ る よ う に な り、 残 りの 社 会 主 義 国 家 は 急 速 に 和 解 さ れ た 。 そ の 結 果 、 自 由 市 場 経 済 の 理 念 が 支 配 す る 新 しい 世 界 秩 序 は 唯 一 の 超 強 国 の ア メ リカ に

よ っ て 主 導 さ れ る よ う に な っ た 。 冷 戦 時 代 か ら の ア メ リ カ の 主 張 で あ る 「オ ー プ ン な 覇 権 主 義 」 に基 づ き 、IMFやWTOの よ う な 多 者 間 機 構 を 通 して 規 律 が つ く ら れ 、 一 方 で はG7の よ う な 集 団 意 思 決 定 が モ ノ を 言 う よ う に な っ た 。い ず れ に して も21世 紀 初 め の 世 界 秩 序 は ア メ リ カ の 価 値 観 や 伝 統 に 基 づ くル ー ル に 乗 っ 取 っ て ゲ ー ム が 進 行 さ れ て い

る 。

グ ロー バ ル 化 の 促 進 要 因 と して 多 国 籍 企 業(MNE)を 抜 き に して 議 論 す る こ とは で き な い 。MNEは グ ロ ー バ ル 化 に 影 響 を及 ぼ す 反 面 、 グ ロ ー バ ル 化 に よ っ て ビ ジ ネ ス チ ヤ ンス を迎 え る 。例 え ば 、規 制 緩 和 と情 報 化 はMNEに と っ て 格 好 の 事 業 機 会 を 意 味 す る 。 特 に 競 争 力 の あ る 企 業 は 自社 の コ ア コ ン ピ タ ン ス を 海 外 で 活 用 す る 絶 好 の チ ャ ン ス で あ

る 。 情 報 化 社 会 で の 企 業 の 競 争 力 は 智 識 べ 一 ス の 無 形 資 産 で あ る 。 こ の よ う な 知 的 資 産 を コ ア コ ン ピ タ ン ス と して 持 つ 企 業 は 海 外 市 場 に て あ ま り費 用 を か け ず に 事 業 を 拡 大 で き る 。 バ ー ノ ン が か な り以 前 に 指 摘 し て い る よ う に 、 ボ ー ダ ー レ ス 化 す な わ ち 、 権 力 が 民 族 国 家 か ら多 国 籍 企 業 へ 移 転 さ れ る こ と を 意 味 す る 。(Vernon,1971)し か し競 争 力 の 弱 い 企 業 で 、 特 に 関 税 や 政 府 の 保 護 に 大 き く依 存 して き た 企 業 に と っ て グ ロ ー バ ル 化 は 大 き な 脅 威 と な る 。

一 方 、MNEは 規 模 の 経 済 を 通 して コ ス ト優 位 を 実 現 さ せ る た め に 国 際 的 な 標 準 化 戦 略 を追 求 し 世 界 各 国 に お い て 同 じ製 品 、 ブ ラ ン ド、 広 告 を 流 す 。 そ の 結 果 、 世 界 各 国 で 同 じ商 品 や 広 告 に 出 会 う 消 費 者 は 消 費 パ タ ー ン が 均 質 な も の に な る 。(Levitt,1983)言 い 換 え る と、 マ ク ドナ ル ドの ハ ン バ ー ガ ー が 世 界 市 場 で の 需 要 の 均 質 化 とい う グ ロ ー バ ル 現 象 を さ ら に 促 進 して い る の で あ る 。

少 数 の 競 争 力 の あ る 企 業 が 世 界 市 場 を 席 巻 し、 い くつ も の 産 業 に て 寡 占 状 態 を 引 き 起 こ す 。 こ の 意 味 に お い て 、 鄭 は 「世 界 市 場 で10大 企 業 が50%以 上 の シ ェ ア を も つ 産 業 を グ ロ ー バ ル 産 業 」 と 言 う 。(鄭 球 鉱,2002)競 争 力 の あ る 企 業 は よ り高 い 収 益 を 上 げ 、 そ うで な い 企 業 は 相 対 的 に 失 敗 と 貧 困 の 奈 落 に 落 ち る の が グ ロ ー バ ル 化 の も う 一 つ の 側 面 で も あ る 。

(3)グ ロ ー バ ル 化 の 機 能 と 逆 機 能

国際金融 市場 の活性化

1970年 代 に は い っ て 、各 国 が 比 較 的 に 閉 鎖 的 な 経 済 運 用 か ら脱 皮 し、資 本 統 制 装 置 を

徐 々 に撤 廃 して い く。 そ の 結 果 、 技 術 、 金 融 、 情 報 の 国 際 化 が 進 展 して い き 、 冷 戦 後 に

は 資 源(資 本)移 動 に お け る 人 為 的 な 障 壁 が 大 幅 に 取 り除 か れ た 。 そ し た ら全 世 界 に 散

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ら ば っ て い た投 資 家 集 団 が 一 緒 に な っ て 活 動 し始 め る よ う に な り、 巨 大 な グ ロ ー バ ル 金 融 市 場 を誕 生 さ せ た 。 現 在 は こ の 巨 大 資 本 が イ ン タ ー ネ ヅ ト とい う タ ー ボ エ ン ジ ン を装 着 し、 サ イ バ ー ス ペ ー ス に そ の 活 動 領 域 を 広 げ て い っ た 。

こ の よ う な 土 台 の 上 に 世 界 金 融 市 場 は 過 去15年 間 爆 発 的 な 成 長 を 遂 げ た 。1985年 以 降 世 界 の 為 替 と 国 際 有 価 証 券 の 取 引 額 は10倍 増 え 、 現 在1日 の 取 引 額 は1兆5千 億 ド ル に 達 す る 。 こ の 巨 大 金 融 市 場 で 最 先 端 の 電 子 装 備 で 武 装 し た プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル な 投 資 家 集 団 が24時 聞 体 制 で よ り高 い 収 益 を 求 め て 地 球 を 何 周 も 回 る 。 例 え ば 、 米 ドル を 円 に 替 え 、 ま た ス イ ス フ ラ ン と交 換 し た 後 、 ドル に 替 え る と い う こ と を 数 分 間 で や っ て の け る 。 あ る 統 計 に よ る と、 一 般 貨 幣 以 外 に も7万 種 類 の 有 価 証 券 が ネ ッ ト上 で 取 引 さ れ て い る と 言 う 。(Martin,1997)

こ の よ うな 過 度 な 流 動 性 の 増 加 が 国 際 的 な 投 機 者 を 呼 び 寄 せ て 世 界 経 済 を不 安 に 陥 れ る 。1997年 に東 南 ア ジ ア 、韓 国 、 ロ シ ァ な ど に 起 き た 金 融 危 機 は こ う した 短 期 流 動 資 金 (hotmoney)が 引 き金 と な っ た こ とは 周 知 の こ と で あ る 。

② 民 族 と 文 化 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ

グ ロ ー バ ル 化 は 人 々 の 故 郷 、 家 族 、 国 家 に 対 す る 帰 属 感 を減 少 さ せ 、 競 争 を 促 進 さ せ る の で ス ト レス を 誘 発 す る 。 世 界 に は 多 様 な 習 慣 、 伝 統 、 夢 を も つ 人 々 が い る 。 各 民 族 に と っ て 彼 ら固 有 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ と帰 属 感 とは 生 き る と い う根 本 に 関 わ る 部 分 と し て 、世 界 の 中 で 彼 らが 示 して い る位 置 と意 味 を 与 え て くれ る 。人 々 が 所 属 して い る 家 族 、 地 域 社 会 、 民 族 、 宗 教 な ど は 個 々 の 人 々 に と っ て 安 ら ぐ場 を 提 供 し、 他 民 族 と対 立 す る 時 や 、 協 力 し合 う 時 に 自信 と 安 堵 を も た ら す 。

こ の よ う な ア イ デ ン テ ィ テ ィ が 剥 奪 さ れ た 時 、 人 々 は 強 い 怒 り と苦 痛 を 感 じ る 。 も ち ろ ん 心 の 拠 り所 を 守 る た め に 人 々 は 努 力 を 惜 し ま な い 。 な ぜ な ら ば 、 ア イ デ ン テ ィテ ィ は 、 肉 体 に と っ て 食 べ 物 の よ う に 、 人 間 の 心 に と っ て 無 くて は な ら な い 栄 養 素 と して 、 プ ラ イ ドと帰 属 意 識 を も た ら して くれ る か らで あ る 。 し た が っ て 、 グ ロ ー バ ル 化 の う ね りの 中 で 国 家 の 存 在 や ア イ デ ンテ ィ テ ィ が 弱 ま る こ と は 確 か だ が 、な くな る こ と は な い 。

レ ビ ッ トの 主 張 の よ う に 、 長 期 的 に は グ ロ ー バ ル か は 世 界 需 要 の 均 質 化 を も た ら し、

世 界 文 化 の 収 敏 を 促 進 さ せ 、 ア イ デ ン テ ィ テ ィ が 脅 威 に さ ら さ れ る よ う に な る か も 知 れ な い が 、 ま っ た く ア イ デ ン テ ィ テ ィ が な くな る と は 考 え られ な い 。 む し ろ そ の 反 動 と し て 、 他 の 人 と は 違 う物 を 消 費 し た い 欲 求 が 強 ま り、 よ り個 性 化 を 主 張 す る 集 団 が 登 場 す

る も の と思 わ れ る 。 し か し な が ら、 ア メ リカ の 大 衆 文 化 が 急 速 に 世 界 の 若 者 に 浸 透 して

い る こ とや 、 ま た 中 ・上 流 社 会 の 消 費 文 化 が 世 界 各 国 で 差 が な くな りつ つ あ る と い う現

実 を 見 て も 、 グ ロ ー バ ル 化 が そ の 国 の 文 化 や ア イ デ ン テ ィ テ ィ を 変 え る と 言 う 主 張 は 納

得 で き る 。 加 え て 、 麻 薬 、 国 際 犯 罪 、 売 春 、 伝 染 病 な ど 人 々 に 害 を 及 ぼ す モ ノ ま で が 、

グ ロ ー バ ル 化 の 進 展 と と も に 急 速 に 拡 大 す る 。 こ の よ う な グ ロ ー バ ル 化 の 負 の 遺 産 も 伝

統 社 会 と価 値 観 を 脅 威 に 陥 れ る 。

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③ 公平性 と所得格差

1990年 代 以 降 、 即 ち 、 グ ロ ー バ ル 体 制 が 冷 戦 体 制 に 取 っ て 代 わ っ た 時 以 来 、先 進 国 で の 所 得 格 差 が む し ろ 広 が っ た と主 張 さ れ て い る 。 そ の 理 由 と して 様 々 な こ とが 考 え られ る 。効 率 性 を 求 め て 企 業 が リス トラ を 実 施 す る 。技 術 革 新 に伴 い 非 熟 練 労 働 者 に く らべ 、 ホ ワ イ トカ ラ ー の 報 酬 が 高 くな る 。 労 働 組 合 が 弱 体 化 す る 。 開 発 途 上 国 か ら先 進 国 へ の 移 民 が 増 加 す る 等 々 。

特 に あ ら ゆ る 産 業 に お い て 、 勝 者 だ け が そ の 産 業 を 支 配 す る 一 人 勝 ち 「winnertakes all」現 象 が 益 々 顕 著 に な っ て く る 。特 定 の 産 業 に お い て の 一 位 の 企 業 は 巨 大 な グ ロ ー バ ル 市 場 を 確 保 で き る よ う に な り莫 大 な 利 益 を あ げ られ る 。 一 方 、 競 争 力 や 名 声 が 及 ぱ な い 企 業 は 少 な い 売 上 と利 益 に 甘 ん じる こ と を 強 い られ る 。 こ の 意 味 に お い て グ ロ ー バ ル 化 は 、 世 界 規 模 の 勝 者 独 占 市 場 を 作 り出 し、 所 得 不 均 衡 現 象 を 引 き起 こ して い る 。

お そ ら く こ の 所 得 不 均 衡 が グ ロー バ ル 体 制 を 最 も 不 安 定 な も の に す る 最 大 の 負 の 副 産 物 で あ る 。1998年5月30日 の 「エ コ ノ ミス ト」 に よ る と 、ア メ リカ の 億 万 長 者 は1982 年 の13人 か ら1998年 に は170名 に増 え て い る と 報 じて い る 。 ま た 、1999年 のUN報 告 書 に よ る と、世 界 で 最 も所 得 水 準 が 高 い 国 に 住 ん で い る20%が 世 界GDPの86%、 海 外 直i接投 資 の68%、 世 界 電 話 回 線 の74%を 所 有 して い る と い う 。 一 方 、 世 界 で 最 も貧 しい 国 に 住 ん で い る20%の 世 界 人 口 は こ れ ら を そ れ ぞ れ1%だ け 所 有 して い る に す ぎ な い 。(Friedman,1999)さ ら に1999年 のUNHD報 告 書 に よれ ば 、 イ ン タ ー ネ ッ トは 確 か に グ ロ ー バ ル ネ ッ ト ワ ー ク と して 世 界 の す べ て の 人 々 を 高 速 で つ な げ て い る け れ ど 、 そ の 利 用 者 は 依 然 と して 一 部 の 先 進 国 に 集 中 して い る と い う 。 例 え ば 、OECD加 盟 国 は 全 世 界 人 口 の9%し か な い が 、 イ ン タ ー ネ ッ トの 使 用 で は91%を 占 め る 。世 界 人 口 の23%が 住 む 東 南 ア ジ ア 地 域 で イ ン タ ー ネ ヅ トの 使 用 者 は 全 世 界 の イ ン タ ー ネ ッ ト使 用 者 の1%に 満 た な い 。 さ ら に 言 う と、 技 術 先 進 国 は 全 世 界 の 特 許 の97%を 保 有 して い る 。 こ の よ う な デ ジ タ ル 格 差 は 今 後 さ ら に 広 が る よ う に な り、 そ れ と と も に 世 界 の 貧 富 格 差 も 益 々 広 が る よ う に な る 。

こ の よ う に グ ロ ー バ ル 化 は 貧 富 の 差 を 広 げ る 役 割 を は た し て い る こ と は 事 実 だ が 、 我 々 の 生 活 水 準 を よ り豊 か な も の に して くれ た の も 事 実 で あ る 。 言 う ま で も な く、 グ ロ ー バ ル 化 に よ っ て

、MNEに よ る 開 発 途 上 国 へ の 投 資 が 増 え 、 雇 用 が 促 進 さ れ 、 所 得 が

高 くな る 。 従 っ て 、 グ ロ ー バ ル 資 本 主 義 は 世 界 の 貧 民 層 を 中 産 層 に 引 き 上 げ た と も い え

る 。 た だ 、 グ ロ ー バ ル ゲ ー ム で の 優 勝 者 は そ うで な い 人 々 か ら さ らな る 遠 い と こ ろ に行

っ て し ま っ た とい う こ と に な る 。 言 い 換 え る と、 相 対 的 貧 困 は 多 くの 国 や 地 域 で 益 々 深

化 して い る が 、 絶 対 的 貧 困 は 小 さ くな っ て い る の で あ る 。

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第 二 節 グ ローバ ル 産 業 と日本 企 業 の 対 応

グ ロ ー バ ル 産 業 は 様 々 な 定 義 が 可 能 だ が 、 一 つ の 方 法 と して 「一 物 一 価 」 の 原 則 を 適 応 す る 事 が で き る 。 も し も 全 世 界 で マ ー ケ ヅ トが 統 合 さ れ て い る な ら ば 、 同 一 の 製 品 に 対 して 同 一 の 価 格 が 適 用 さ れ る 。 ボ ー イ ン グ 社 が 作 る航 空 機 が こ れ に 相 当 す る 。 マ ッキ ン ジ ー 社 の 推 定 に よ る と、 世 界 的 に こ の よ う な 「一 物 一 価 」 の 原 則 が 適 用 さ れ る 産 業 は 20%未 満 で あ る と指 摘 す る 。(Lowell,1999)グ ロ ー バ ル 産 業 を 定 義 す る も う 一 つ の 方 法 は 市 場 の 集 中 度 に よ る も の で 、 世 界 的 に 少 数 の 企 業 が 多 くの 国 の 市 場 を 支 配 して い る 場 合 を グ ロ ー バ ル 産 業 と定 義 す る も の で あ る 。例 え ば 、 グ ロ ー バ ル 産 業 と は 、10個 の 企 業 が 世 界 市 場 の50%以 上 の シ ェ ア を 持 つ 場 合 と して 定 義 す る こ と が で き る 。乗 用 車 、半 導 体 、 製 薬 、 会 計 監 査 、 石 油 、 携 帯 電 話 、 コ ー ヒ ー 、PC等 が こ の よ う な 産 業 に 当 て は ま る 。

例 え ば 製 薬 産 業 の 場 合 、 製 薬 会 社 の 競 争 力 は 新 薬 の 開 発 能 力 に よ っ て 左 右 さ れ る の だ が 、 新 し い 薬 が 市 場 に 出 る ま で に は 、 数 億 ドル の 開 発 及 び テ ス ト費 用 が か か る 。1990 年 に こ の よ う な 新 薬 の 開 発 と販 売 能 力 を 持 っ 企 業 は 世 界 で 約25社 あ っ た が 、2000年 に は10社 に 減 っ て い る 。 そ の 理 由 は 、 バ イ オ 分 野 で の 技 術 革 新 の 加 熱 と 世 界 市 場 の 統 合 の 加 速 化 に よ っ て 、90年 代 を 通 して 多 国 籍 製 薬 会 社 間 のM&Aや 戦 略 的 提 携 が 相 次 い で 行 わ れ た か らで あ る 。 今 で は 約10社 が 世 界 市 場 を 支 配 す る 寡 占 産 業 に な っ た の で あ る 。

この よ う な 現 象 は 乗 用 車 の 分 野 で も 同 様 に 現 れ て い る 。1995年 に は 世 界 全 体 で 、小 型 か ら大 型 ま で の 製 品 ラ イ ン を も ち 、 新 車 の 開 発 能 力 を有 す る 自 動 車 会 社 は21社 あ っ た が 、2000年 に は そ の う ち9社 がM&Aや 戦 略 的 提 携 に よ っ て 経 営 権 が 弱 くな っ て し ま っ た 。 日産 の ル ノ ー へ の 買 収 は ま さ に 自 動 車 立 国 日 本 に と っ て 、 シ ョ ッ キ ン グ な 出 来 事 で あ っ た と と も に 、70年 代 や80年 代 に 通 用 し た 日 本 企 業 の グ ロ ー バ ル 効 率 化 や そ れ を 支 え て き た 日 本 的 な 経 営 環 境(終 身 雇 用 、 年 功 序 列 的 な 賃 金 ・昇 進 制 度 な ど)が も は や 世 界 で そ の 神 通 力 を 失 っ た こ と を 余 日 に 表 す 例 と な っ た 。

90年 代 に 入 っ て グ ロ ー バ ル 化 が 加 速 さ れ た 理 由 は 次 の よ う に 考 え られ る 。先 ず 、人 為 的 な 参 入 障 壁 の 撤 廃 が 挙 げ られ る 。 例 え ば 、 通 信 産 業 は 従 来 殆 ど の 国 で 自 国 企 業 に の み 事 業 機 会 を 与 え て き た が(日 本 のNTTの よ う に)、90年 代 に 入 っ て 外 国 企 業 に 門 戸 を 開 放 す る よ う に な る 。 同 様 に 、 港 湾 、 道 路 、 電 力 、 鉄 道 な ど の 産 業 イ ン フ ラ 産 業 も90年 代 に は 大 幅 に 民 営 化 さ れ 、 規 制 緩 和 さ れ て い る 。 も う 一 つ の 原 因 は 、IT革 命 に よ り既 存 の 産 業 に お い て も 技 術 革 新 の 競 争 が 促 進 さ れ 、 そ の 結 果 、 企 業 に と っ て 研 究 開 発 の コ ス トが か な り の 負 担 とな っ て き て い る 。 そ の 負 担 を 軽 減 す る た め にM&Aを 組 む 。 ま た 一 方 に お い て は 、 空 問 の 克 服 コ ス トが 減 少 し、 グ ロ ー バ ル 経 営 が 比 較 的 に や りや す くな っ た こ とが 挙 げ られ る 。例 え ば 、世 界 的 に 数 百 、数 千 の 企 業 を ネ ッ トワ ー ク と して 連 結 し、

い わ ば グ ロ ー バ ル サ プ ラ イ チ ェ イ ン を 運 営 す る 事 が 今 で は イ ン タ ー ネ ヅ ト と通 信 技 術 の 発 達 に よ っ て 比 較 的 少 な い コ ス トで で き る よ う に な っ た 。

世 界 経 済 の な か で グ ロ ー バ ル 産 業 が 占 め る 割 合 は ま だ20%弱 だ が 、今 後 の 規 制 緩 和 の

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ス ピ ー ド、 技 術 革 新 、 そ して 各 の 企 業 の 戦 略 如 何 に よ っ て は 、 そ の 比 重 が 大 幅 に 増 え る 可 能 性 は あ る 。 従 来 は 典 型 的 な ロ ー カ ル 産 業 で あ っ た ビ ー ル 業 界 や 食 品 産 業 で もハ イ ネ ッ キ ンや コ カ コ ー ラ の よ う な グ ロ ー バ ル 企 業 が 登 場 し た の は レ ビ ッ トも 指 摘 した と お り だ が 、 リ テ ー ル 分 野 の カ ル フ ー ル や ウ ォ ル マ ッ トが す で に 世 界 的 な ネ ッ トワ ー ク を 構 築

して い る し、 電 力 や 港 湾 な ど の 社 会 間 接 資 本 分 野 に お い て もABBの よ う な 超 国 籍 企 業 が 台 頭 して い る 。 こ の よ う な 例 は 後 を 絶 た な い 。 従 っ て 、 企 業 に と っ て グ ロ ー バ ル 化 へ の 対 応 は 自社 が 属 して い る 産 業 が グ ロ ー バ ル か 否 か を判 断 す る の で は な く、 ど ん な 産 業 に お い て も ど の よ う に し た ら グ ロ ー バ ル 化 を い ち 早 く推 進 して 先 発 優 位 を 確 保 す る か 、 あ る い は こ の よ う な 戦 略 を 遂 行 す る 資 金 的 、 人 的 余 裕 が な い 企 業 に と っ て は 、 ど う した

らグ ロ ー バ ル 企 業 に 対 抗 し て 競 争 優 位 を 確 保 す る か に 絞 られ る 。

企 業 が グ ロ ー バ ル 寡 占 産 業 で 生 き 残 る の は 容 易 で は な い 。 既 に 指 摘 し た よ う に 自動 車 産 業 で は 世 界 的 な 競 争 社 が12社 しか 残 っ て い な い 。 結 局 は6社 程 度 が 将 来 生 き延 び る だ ろ う と言 う 予 想 も 出 て い る 。 こ の 厳 し い 状 況 の 中 で 、 第2、 第3の 日産 に な ら な い た め に は ど の よ う に した ら良 い の か 、 答 え は 簡 単 で は な い 。 お そ ら く今 ま で の 競 争 力 と は 遙 か に 異 な る プ ラ ス ア ル フ ァ が 必 要 と さ れ る 。 特 に こ こ 数 年 間 の 日本 企 業 の グ ロ ー バ ル 対 応 はIT分 野 で の ブ ロ ー ドバ ン ドの 遅 れ で 見 られ る よ う に 、 世 界 の 変 革 ス ピー ドに つ い て い け な い 場 面 が 多 くみ られ る 。80年 代 に 「ボ トム ア ッ プ 経 営 」 や 「参 加 型 経 営 」 と して 賞 賛 さ れ て い た 日 本 企 業 の 「満 場 一 致 型 」 意 思 決 定 シ ス テ ム や 根 回 しの 仕 組 み が い まで は 足 手 ま とい に な り、 置 い て き ぼ りを 食 っ て し ま う ケ ー ス が 続 出 して い る 。

本 稿 で は 、 と りわ け 北 海 道 企 業 の 例 を と っ て 、 こ の 難 問 の 糸 口 を模 索 して み る こ と に す る 。 筆 者 は 昨 年 度 に 「韓 国 等 ア ジ アIT企 業 と の 連 携 方 策 調 査 委 員 会 」 と 「北 海 道 と 極 東 ロ シ ア 、 韓 国 間 の 経 済 ネ ヅ トワ ー ク の 構 築 に 関 す る 調 査 委 員 会 」 の 委 員 と して 韓 国 とサ ハ リ ン に 調 査 に 行 き 資 料 収 集 や ヒ ア リ ン グ を 行 っ た 。 こ こ で は そ の 調 査 結 果 を 踏 ま え てIT産 業 と 物 流 部 門 の ふ た つ の 分 野 に お い て 北 海 道 企 業 の グ ロ ー バ ル 対 応 を 検 討 し、

そ の 対 応 策 に っ い て 提 言 す る こ と に す る 。

第 三 節 北 海 道 企 業 のグ ロー バ ル 対 応

(1)IT産 業 で の 連 携

こ れ ま で 多 くの 北 海 道IT企 業 は 、 国 内 、 特 に 道 内 の 市 場 や 企 業 を 視 野 に 入 れ た 戦 略

を 展 開 して き た 。 しか し、 近 年 の グ ロ ー バ ル 化 や ボ ー ダ ー レ ス 化 が 急 速 に 広 が り、 多 く

の ア ジ ア 企 業 の 参 入 が 増 加 して い る 。 と りわ け 台 湾 や 韓 国 の 企 業 の 躍 進 が 顕 著 と言 え よ

う 。 韓 国 ・台 湾 企 業 は 日米 欧 か らの 技 術 移 転 と 自 ら の 研 究 開 発 に よ っ て 、 製 品 開 発 や 生

産 技 術 の 競 争 力 を 大 幅 に 高 め て い る 。 生 産 コ ス トが 小 さ い こ とか ら 世 界 市 場 へ の 進 出 は

目覚 ま し く、 半 導 体 、 パ ソ コ ン、 携 帯 電 話 、 家 電 製 品 と い っ た 組 立 生 産 に お い て は ア ジ

(8)

ア 地 域 に お い て 著 し く大 き な も の に な っ て き て い る 。

こ れ ま で 海 外 に 殆 ど 目 を 向 け る こ と が な か っ た 北 海 道IT企 業 に と っ て 、 ア ジ ア 地 域 の 企 業 を 筆 頭 に 海 外 か らの 参 入 は さ け られ な くな っ た 。 しか も 早 い う ち に そ の 対 応 を 求 め ら れ て い る と も 言 え る 。 対 応 と して は 、 大 き く言 っ て 、 対 決 か 協 調 す る か の 選 択 肢 が あ る 。 勿 論 ど っ ち を と っ て も 個 々 の 企 業 の 戦 略 如 何 に よ っ て 結 果 が 異 な る と 思 う が 、 こ れ ま で ど ち らか と い う とニ ッ チ 分 野 に 特 化 し、 東 京 を 中 心 と した 国 内 マ ー ケ ッ トに 限 定 した 競 争 を して き た 大 多 数 の 北 海 道IT企 業 に と っ て 、 グ ロ ー バ ル な 競 争 の 中 で 成 長 し て い る 韓 国 ・台 湾 等 の ア ジ ア 企 業 を う ま く活 用 して ア ラ イ ア ン ス を くむ の が よ り得 策 の よ う な 気 が す る 。 例 え ば 、 技 術 開 発 ・製 品 お い て は 韓 国 企 業 と の 連 携 、 ま た 生 産 活 動 に お い て は 台 湾 企 業 との 連 携 を模 索 す る 。

① 台湾IT産 業 の実体

台 湾 は 国 を 挙 げ て の 産 業 政 策 と して 、 家 電 製 品 か ら始 ま り、 半 導 体 を 中 心 と し た コ ン ピ ユ ー タ 部 品 及 び 情 報 機 器 製 品 の 生 産 基 地 と して 、 既 に 日米 欧 メ ー カ ー のOEMを 担 っ て い る 。 例 え ば 、 世 界 の ノ ー トパ ソ コ ン の 半 分 以 上 が 台 湾 で 生 産 さ れ て い る 。 工 業 団 地 と して 、1980年 に 新 竹 科 学 工 業 園 を っ く り、 現 在300社 以 上 のIT企 業 が 集 積 し、9000 億 元(約3兆6千 億 円)の 売 上 げ を 生 み 出 して い る 。 ま た 、2000年 に は 南 港 ソ フ ト ウ ェ ア パ ー ク を 開 発 し、 コ ンテ ン ヅ や ソ フ トウ ェ ア に も シ フ ト しつ つ あ る 。

図1台 湾からの情報機器輸出動向

300

250

200

150

100

50

0 億 ドル

239.1

280.6 ロその 他

ロ 日本 ロ欧 州 ロ米 国

58.8

46.8

85.2

89.8

21t3211.8

51.4

29.2

72.4

86.1

44.4

18.6

41.1

16.8

}

69.3

84.6 154.8

182.7

38.6

22.2

56.5

65.4 92 106.7

33.9

18.4

62

86.3

=

31.5

47.5 2.7

24.1

= 33.9

42 6.7

1

45.7

56.8

. , 1

1993年1994年1995年1996年1997年1998年1999年2000年 出所;台 湾 財 政 部

(9)

図2台 湾 の情 報 機 器 生 産 台 数 の世 界 に 占 めるシェア(2000年)

ノー トPC モ ニター デ ス クトップPC マ ザ ー ポ ー ド CD/DVD/RW

電 源供給器 筐体 スキ ャナ ー デジタルカメラ

0102030405060708090

'

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70.2

ミlg2.5

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一 一"一

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100

%)

出 所:台 湾 情 報通 信 工 業 推 進会 市 場 情 報セ ンタ ー

5年 後 を 目標 に して 、 ワ イ ヤ レ ス デ ー タ 通 信 端 末 は 世 界 シ ェ ア1位 、TFT・LCDは 世

界 シ ェ ア2位 、 半 導 体 と 情 報 家 電 製 品 は 世 界 シ ェ ア3位 以 内 を 掲 げ て い る 。 特 に 中 国 大

陸 に お け る 生 産 と開 発 を マ ネ ジ メ ン トす る 事 に 台 湾 の 優 位 性 を 引 き 出 し、 低 コ ス ト実 現

に よ る 競 争 力 発 揮 が 方 向 性 と して 示 さ れ て い る 。 北 海 道IT企 業 と して は 、 生 産 委 託 先

と して 台 湾 企 業 と の 関 係 を 作 る こ とは 十 分 可 能 だ し、 そ れ 自体 に 敷 居 は 低 い 。 仲 介 企 業

も 多 く、 日本 語 に よ る 情 報 提 供 も 少 な くな い 。 ち な み に 、 社 団 法 人 台 北 市 コ ン ピ ュ ー タ

協 会(TCA)で は 、 台 湾IT産 業 の 動 向 、 企 業 情 報 、 製 品 情 報 な ど を 発 信 す る た め に 日

本 語 ウ ェ ブ サ イ ト を運 営 、 台 湾 企 業 と の 仲 介 役 を 務 め て い る 。

(10)

図3台 湾 の 情 報 通 信 産 業 の 発 展 ビジョン(国 内 生 産 額 予 測)

2500(

2000

1500

1000

500

0

̀

億 ドル)

}

ロネットワーク・マルチメデ ィア(ソフ ト)産業 ロ通 信 産 業

ロIC産 業 ロLCD産

ロIA(ハ ー ドウェア)産 業

172 183

850

41 ,200

1

224

一43

32

1ナ ・ ・'・1

こ..窄9・ ・,・ 〆

'1㌧

レ ゴ 魯 ・・ソ 〆 、ピ…1

2000年2006年

出 所:台 湾 経 済 部 情 報産 業 発展 推 進 グル ー プ

図4台 湾の情報機器生産における中国大陸での生産 比率(2000年)

0102030405060

ノー トPC

モ ニ ター

デ ス クトップPC

マ ザ ー ポ ー ド

出所:台 湾経済部情報産業発展推進グループ

(11)

② 韓 国IT産 業 の実体

韓 国 のIT産 業 で 注 目 さ れ る の は 技 術 系ITベ ン チ ャ ー 企 業 で あ る 。 創 業 者 が 修 士 ・博 士 号 を も つ 高 学 歴 者 で 、大 学 や 公 的 研 究 機 関 及 び 大 企 業 の 研 究 所 で 自 ら 開 発 し た 技 術(情 報 通 信 、ソ フ トウ ェ ア)を 有 して ス ピ ンア ウ ト した ケ ー ス が 多 い 。そ の 背 景 と して 、1997 年 に 訪 れ た 韓 国 経 済 のIMF危 機 以 降 、財 閥 企 業 の 解 体 や 倒 産 に 伴 い 優 秀 な 研 究 者 ・技 術 者 の 流 出 と、 政 府 に よ るIT産 業 へ の 重 点 投 資 が 挙 げ られ る 。2000年 に 入 っ て 、ITバ ブ ル 感 が あ っ た も の の 、2001年 か らは 再 び 高 い 技 術 力 に 裏 付 け られ た 製 品 開 発 型 ベ ン チ ャ ー 企 業 が 頭 角 を 現 して い る 。 また 、韓 国はADSLに よ る イ ン タ ー ネ ッ トの ブ ロ ー ドバ ン ド化 が 世 界 で 最 も早 か っ た こ と か ら、 ネ ッ トを 利 用 した 多 様 な ビ ジ ネ ス モ デ ル が 続 々 と 事 業 化 さ れ る 市 場 で も あ る 。

図5プ ロー ドパン ド世 帯 普 及 率(2000年4月 〜9月 時 点)

0%5%10%15%20%25%30%35%

日本

韓 国

台湾

米 国

コ1.・%

29.9%

三 ・ 藩鍵難 蓑i霞 隻難灘 譲 難 懇 羅難霧'麺1鋸 爆難繋

ヨ 、!

雛 轟}5.3%

,1

出所:電 通 総 研 編 「情 報 メ デ ィア 白書」のDSL/CATVイ ンター ネ ッ ト世帯 数 よ り推 計

ITベ ン チ ャ ー 企 業 の 集 積 地 と して は 、ソ ウ ル の 江 南 に 位 置 す る テ ヘ ラ ン バ レー と筑 波

の よ う な 科 学 学 園 都 市 と し て 開 発 さ れ た 大 田 市 の 大 徳 バ レ ー が 有 名 で あ る 。 特 徴 と して

は 、 テ ヘ ラ ン バ レ ー は ネ ッ ト ビ ジ ネ ス 展 開 の 拠 点 と して 固 有 の ソ リ ユ ー シ ョ ン の 提 示 を

売 り に す る 、 い わ ば マ ー ケ テ ィ ン グ 的 ベ ン チ ャ ー が 多 く、 一 方 大 徳 バ レ ー に は 技 術 系 ベ

ンチ ャ ー が 多 く集 積 して い る 。大 徳 バ レ ー に は 中 小 企 業 庁 が 移 転 し、IT研 究 部 門 の 最 高

峰 で あ る 電 子 情 報 通 信 研 究 院(ETRI)、 技 術 系 大 学 院 と して 多 くの 有 能 な 技 術 者 を 排 出

(12)

して い る 韓 国 先 進 科 学 技 術 研 究 所(KAIST)、 こ の 他 に も 三 星(サ ム ソ ン)電 子 を は じ め と す る 大 手 メ ー カ ー の 研 究 所 が 数 多 く立 地 して い る の で 、 技 術 系 企 業 の 製 品 開 発 に と っ て 打 っ て つ け の 環 境 が 整 っ て い る 。 大 徳 バ レー に 関 す る 様 々 な 情 報 を(日 本 語 で)提 供 し て い る 大 徳 ネ ッ ト(ベ ン チ ャ ー 企 業39社 余 りが 出 資 ・設 立 した 民 間 企 業)の 最 新

ニ ユ ー ス を 見 て も 、 成 果 を 挙 げ て い る ベ ン チ ャ ー 企 業 が 増 え て い る こ と が 伺 え る 。

表1大 徳ITベ ンチャーの輸 出 実 績(過 去4ヶ 月 間)

企業名 主 要製品 輸 出先 輸 出額 一

ジ ェ ニテ ツ ク

半導体 工程装備技術

オ ラ ンダ

数百万 ドル

オ ー デ イ ー テ イ ー

液晶画 面製品

GE、 モ ト ロ ー ラ 、HP等 700万 ドル

ジ ー シ ー テ ッ ク ア ー ケ ー ドゲ ー ム 米 国 、 日本(国 際 産 業 開発)

欧州 、 ア ジ ア

3000万 ドル ネ ッ トピジ ョ ンテ レコ ム イ ン タ ー ネ ッ ト接 続 装 置 米 国 、 中国 2200万 ド ル シ ミ ュ ラ イ ン ト レ ー ニ ン グ シ ミ ュ レー タ ー 日本(天 竜 工 業、 日本 タイ トー) 500万 ドル

イ マ ー シ ス 3D音 響 ソ フ トウ ェ ア 日 本(ラ ン ドボ ー ト 、 ヤ マ ハ) 130万 ドル

レイ トロ ン

赤外 線通信受信部 品 中国

500万 ドル

アイ セ ミ コ ン 半 導 体 欠 陥 分 析 ソ フ トウ ェ ア

台湾

100万 ドル

マ イ ク ロ ウ ェ ッブ ネ ッ トワー クカ メ ラ 日 本(松 下)、 米 国 、 ボ ルトカ'ル 20万 ドル (試作 品)

チ ュ ウ ンネ ッ ト 超 高 速 公 衆 イ ン タ ー ネ ッ ト

カナダ

200万 ドル

ジ ー ジ ー21 車 両 用GPS端 末 日本(伊 藤 忠 商事)

北海道企業 との連携 可能性

韓 国IT企 業 、 台 湾IT企 業 そ れ ぞ れ の 強 み を 勘 案 して 、 北 海 道IT企 業 に と っ て 、 連 携 の 狙 い は 次 の よ う に 整 理 で き る 。

● 韓 国 企 業 と の 連 携 の 狙 い=ユ ニ ー ク な 製 品 に よ る 競 争 力 向 上

・ 韓 国 か ら製 品 を も っ て きて 日本 市 場 向 け の カ ス タ マ イ ズ

・ コ ン テ ン ツ(ゲ ー ム な どの 共 同 開 発)に よ る韓 国 市 場 進 出

● 台 湾 企 業 と の 連 携 の 狙 い=生 産 コ ス トダ ウ ン に よ る 競 争 力 向 上

・ 製 品 の 生 産(小 ロ ッ ト可)を 委 託 生 産

・ 中 国 市 場 進 出 に 向 け て の 前 段 階 の 先 行 投 資

(13)

以 上 、 韓 国 と台 湾 で は 、 そ れ ぞ れ の 強 み が 異 な る こ とか ら違 っ た狙 い の 連 携 を くな こ とが 可 能 に な る 。

そ の 際 の 一 番 の 問 題 は 、 い か に し て 信 頼 を 置 け る 連 携 の パ ー トナ ー を 見 つ け だ す か で あ る 。 既 に 指 摘 した 通 り、 台 湾 に は 既 に 多 くの 日 本 企 業 が 進 出 して お り、 向 こ うで の ビ ジ ネ ス の 仕 組 み に 熟 知 して い る商 社 や コ ー デ ィ ネ ー タ ー 企 業 も 多 い 。 既 に 北 海 道IT企 業 で も 小 ロ ッ トで 委 託 生 産 して くれ る こ と と ロ ー コ ス トの メ リ ッ トか ら 台 湾 企 業 に 生 産 を 委 託 し た 経 験 を 有 す る 企 業 が 複 数 い る 。 しか し韓 国 の 場 合 に は 事 情 が 少 し違 う 。 お 互 い の 情 報 が 基 本 的 に 不 足 して い る 様 に 思 え る 。 こ れ ま で 北 海 道IT企 業 は 国 内 市 場(特

に 東 京)の み に 目 を 向 け て ビ ジ ネ ス して き た こ と に よ り海 外 に(特 に 韓 国)殆 ど知 られ て い な い 。 さ ら に 言 う と、 道 内 企 業 は も ち ろ ん の こ と、 日本 企 業 全 体 と して プ レゼ ン ス の 弱 さ 、 あ る い は プ リ ゼ ン テ ー シ ョ ン の ま ず さ を 指 摘 しな け れ ば な ら な い 。 ま た 、 日 本 の 中 に は ど う して も韓 国IT産 業 に つ い て 過 小 評 価 す る 傾 向 が 見 ら れ る 。 従 っ て 、 両 者 間 の 情 報 ギ ャ ッ プ を 埋 め る こ と が 何 よ り も 大 事 で 、 筆 者 は こ の 業 務 を 当 面 の 間 、 韓 国 の コ ー デ ィ ネ ー ト企 業 に 委 託 す る こ と を 提 案 す る 。 そ の 理 由 は 日本 語 が で き 、 さ ら に はIT 技 術 の 専 門 用 語 や ビ ジ ネ ス の 仕 組 み を 分 か っ て い る 有 能 な コ ー デ ィ ネ ー タ ー が 、 結 構 育

っ て きて い る か らで あ る 。(例 え ば 大 手 企 業 の 日 本 支 社 勤 務 経 験 を も っ て ス ピ ン ア ウ ト し、 設 立 し た ビ ー トヒ ル 社 な ど)勿 論 、 将 来 に 向 け て は こ れ らの コ ー デ ィ ネ ー タ ー 機 能 を 北 海 道 で 育 て 上 げ な け れ ば な らな い 。 高 い 専 門 知 識 と卓 越 し た 語 学 力 が あ っ て 、 抜 群 の フ ッ トワ ー ク と幅 広 い 人 的 ネ ッ トワ ー ク を 有 す る ひ と を 長 期 的 な ビ ジ ョ ン の 元 で 育 て 上 げ る 。 グ ロ ー バ ル 化 の 中 で 北 海 道 企 業 が 生 き延 び る 、 も し くは 飛 躍 的 に 成 長 す る た め に欠 か せ な い 財 産 に な る と思 わ れ る 。

(2)物 流 ネ ッ トワ ー ク の 構 築

① サ ハ リ ン プ ロ ジ ェ ク トの 動 向

筆 者 は こ れ ま で 、 こ と あ る 度 に 、 北 海 道 と極 東 ロ シ ア(サ ハ リ ン)そ して 韓 国(釜 山) を 結 ぶ 物 流 トラ イ ア ン グ ル の 構 築 を 主 張 し て き た 。 既 に 韓 国 釜 山 港 の 現 状 や 韓 国 船 社 の 動 向 は 以 前 詳 し く紹 介 して い る の で こ こ で は 省 略 す る こ と に して 、 サ ハ リ ン の 物 流 動 向 を 中 心 に3地 域 間 の 協 力 可 能 性 を探 っ て み る 。 現 在 サ ハ リ ン で は 、 す で に1999年7月

よ り原 油 生 産 を 開 始 し、2005年 の 原 油 の 通 年 生 産 や 、2006年 のLNG生 産 開 始 を 目指 す サ ハ リ ン ー2、 及 び2005年 の 原 油 生 産 を 目 指 す サ ハ リ ン ー1の 両 プ ロ ジ ェ ク トを 軸 に

して 、 活 発 な 動 き を 見 せ て い る 。

こ れ ら計 画 に 伴 う 物 流 の 概 要 に つ い て は 、 サ ハ リ ン ー2プ ロ ジ ェ ク トで 公 表 さ れ て い

る ほ か 、 主 な 入 札 予 定 案 件 か ら類 推 す る こ とが で き る(表2〜4)。 つ ま り、2つ の プ ロ

ジ ェ ク トで 、2003年 か ら、 量 的 に 多 い も の と して パ イ プ 、LNGプ ラ ン ト関 連 の 資 機 材

が 考 え られ る ほ か 、 多 様 な 物 資 が サ ハ リ ン 州 に輸 送 さ れ る こ と に な る 。 こ う し た 中 で 、

(14)

北 海 道 〜 サ ハ リ ン 州 間 で は 、2005年 ま で 次 ペ ー ジ に 示 す よ う な 物 流 が 発 生 す る と考 え ら れ る 。

ま た 、 パ イ プ やLNG関 連 の 資 機 材 の 保 管 、 中 継 、 組 立 、 輸 送 業 務 も発 生 す る が 、 サ ハ リン 州 港 湾 の 能 力 不 足 か ら、 サ ハ リ ン州 外 の 港 湾 を使 用 す る と予 想 さ れ る 。 こ の 役 割 を 北 海 道 港 湾 が 担 う 可 能 性 も あ る が 、 国 際 的 な 競 争 の 中 で ど の 港 湾 を 使 用 す る か が 決 定 さ れ る こ とか ら、 道 内 港 湾 と して 、 い か に 優 位 性 を確 保 して ポ ー トセ ー ル ス を 行 っ て い

くか が 鍵 とな る 。

な お 、 サ ハ リ ン ー3以 降 の プ ロ ジ ェ ク トの 展 開 に よ る 物 流 に つ い て も考 え られ る が 、 当 面 は 、 サ ハ リ ン ー1及 び サ ハ リ ン ー‑2プ ロ ジ ェ ク トの 実 績 を い か に 積 み 上 げ る か 、 あ る い は サ ハ リ ン ー1及 び サ ハ リ ン ー2プ ロ ジ ェ ク トへ の 関 わ りの 経 験 を 将 来 的 に ど の よ う に 活 か して い くか が 、 将 来 の 物 流 量 の 増 大 に 大 き く影 響 して い く も の と考 え られ る 。

表2サ ハ リンー1及 び サ ハ リン ー2プ ロ ジェク トに関 連 す る物 流

要 因 物流拡 大の可能 性等 品 目例

探 鉱 、開 発 、生 産 の各 種 事 業

・ 採 掘 現 場 への近 接 性 という優 位 性 を活 か し、日本 国内 ・海 外 で生産 ・ 加 工 され たプロジェクト関連 資 機 材 を中 継 ・ 加 工 ・ 修 理 するなど、道 内 港 を基 地 として採 掘 現 場 と直 結 した後 方 支 援 機 能 を担 う。

・ ただ し、距 離の近 接 性のみではなく、サハリン州 内港 湾 、海 外港 湾 との 比 較 優 位 性 を確 保 する必 要 あり。

・ サハリンー2の 石 油 ガスパイプライン整 備 については整 備 距 離 が 長 大 であ るため 、大 きな 物 流 が発 生 する。

リグやプラン トパイプラ イン等 の資 材 、部 品 プラン ト、パ イライン 建 設 ・ 各 種 工 事 用

重 機

後 方 支 援 を担 う サ ハ リン 州 内 港 湾 の整 備

・ サハリン州 内 の港 湾 は 、狭 硲かつ水深 が浅く、後 方支援 港としては不十 分 であるため、港 湾 の整 備 事 業 が行 われる。ホルムスク港 における淡 涕 の実 績 あり。

・ 特 に重 機 やその部 品 供 給 は増 大 することは間 違 いない。

港 湾 の整 備 工 事 関 連 の資 材 、重 機

プ ロジェク ト関 連 雇 用 者 向 けの生 活 物 資

・ プロジェクト関 連 雇 用 者(欧 米 人)は 今 後 ますます増 えることは間 違 いな く、彼 らが求 める品 質 を持 った生 活 物 資 は、サハリン州 内 で賄 うことがで きないため、道 内 産 の生 鮮 食 料 品 や各 種 製 品 に対 する需 要 が期 待 で きる。

・ 韓 国 や 中 国 などとの価 格 競 争 力 が課 題 となるが、質の高いものに狙 いを つけるといった工 夫 が必 要 。

食 料 品 、 日 用 雑

貨 、電 気 製 品 、自

家 用 車 等

(15)

表3サ ハリンー2プ ロジェクトに伴 う物 流 に関 連 する事 項

〈資機材輸送量 〉

① 建 設 機 材:4,000ト ン 、② 組 立 式 建 造 物:各500〜1pOOト ン、③ パ イプ:150,000本 、55万 トン、④ 消 費 財 ・ 燃 料(月10,000ト ン)

〈 インフラ整 備 予 定 〉

項 目 概 要

(1)自 動 車 道 路 、橋 、 水 道 管 の近 代 化

① パ イプライン土 壌 処 理 用 常 設 道 路(30ヵ 所)、 ② パ イプライ ン土 壌 処 理 用 仮 設 道 路 (100ヵ 所)、 ③47km新 設 道 路 、④ 水 道 管 敷 設 、⑦360,000m3の 砂 利 の 需 要(2003

〜2005年)

(2)鉄 道 ・ 支 線 整 備

(鉄 道 管 理 局)

①400m保 管 用 支 線(18ラ イン)、② 港 湾 方 面 支 線(4,000m)、 ③ 対 象 地 域 の鉄 道 整 備 、④ 対 象 地 域 の架 橋 ・ 水 道 管 の近 代 化

(3)港 湾 整 備 ① 湊 漂 作 業 、② ドックの近 代 化 もしくは整 備 、③ クレーン設 備 の近 代 化 、④ 保 管 用 地 の整 備 、⑤ 自動 車 ・ 鉄 道 への 引き込 み線 整 備 、⑥ 保 管 施 設 の近 代 化 もしくは整 備 (4)関 税 施 設 税 関用施 設及び保 税施 設(港湾 地域)

(5)空

1)ノグリキ空 港

① 離 発 着 場 の整 備 、②1LSシ ステムの設 置 、③60名 用 待 合 室 の設 置 、④ 航 空 管 制 、⑤Mト8ヘ リコプター2機 用 格 納 庫 、⑥ ヘリコプター駐 機 施 設 の整 備

2)ユ ジノサハ リンスク空 港

① 滑 走 路 、プラットフォーム等 の補 強 、②ILSシ ステムの近 代 化 、③ 貨 客 取 扱 規 模 の拡 大

〈仮設施設 〉

項 目 概 要

(1)パ イプ保 管 施 設

①18ヵ 所(最 大84,000m3、 最 小30,000m3)

② 必 要 施 設=引 き込 み 道 路 、鉄 道 支 線 、保 管 用 地 、排 水 整 備

(2)燃 料 保 管 施 設

(鉄 道 管 理 局)

① 地 域=コ ルサコフ、ポロナイスク、ノグリキ

② 保 管 と輸 送 、③ 高 品 質 燃 料 、④ 高 度 な 安 全 対 策 及 び環 境 保 全 策 を要 する

〈主な入札案件 〉

案 件 備 考

LNGプ ラン ト、輸 出 ター ミナ ル 、道 路 整 備 、ピル建 設 、仮 設 住 宅 建 設 、荷 役 ドック、大 規 模 ガ ス加 工 施 設 、原 油 貯 蔵 施 設 (約35万m3)、 タンカー 荷 役 施 設(15万 トンタンカー 、積 み 込 み 速 度8,000m3/時)

入 札 中であり、2002年4月 に落 札 者 決 定 予 定

臨 海 テクノコンピナー トの設 計 ・ 建 設 資格審 査の段階

ル ンスコエAプ ラットフォーム の 建 設 ・設 計

資格審 査の段階

ピル トン ・アス トフBプ ラッ トフォー ムの 建 設 ・設 計 テンダー アナウンスメン ト済 み

海 中 パイプラインの設 計 ・ 敷 設

陸 上 パイプラインの設 計 ・ 敷 設

事 務 所(従 業 員200人)、 住 宅(100部 屋)の 設 計 ・建 設 テンダー アナウンスメン ト済 み

道 路 ・橋 梁 ・ 港 湾 ・保 管 区 域 建 設 工 事 ・ 作 業 区 域 ・ 施 設 整

備 工 事 資格審 査の段 階

(16)

表4サ ハリンー1プ ロジェク トに関 する主 な入 札 案 件

案 件 備 考

デカス トリ原 油 出 荷 設 備 、原 油パ イプライン、陸 上 処 理 施 設

主な 案 件 については、2002年6月 頃 までに入 札 が行 わ れ る予 定 である。以 下 、同 様 。

掘 削 プラットフオー ム"オ ー ラン"の 改 修 アラスカか らソ ピエツキー ・ガ ワニ港 に輸 送 済 み

全 天 候 型 車 両 ・ 上 陸 用 舟 艇 型 船 舶 ・ バージ・ 住 宅モジ

ュール ・ 本 社 ピル ・2ヶ所 の現 場 事 務 所

自 走 式 クレー ン2基 、各 種 車 両 、デ ィーゼ ル ・ジェネ レー ター4台 、その 他 資 機 材

建 設 作 業 用 燃 料 、チャイウォ横 断 橋 梁

各 種 車 両 、ヘ リコプター、チャーター使 用 飛 行 機 、砕 氷 船 、原 油 汚 染 除 去 設 備 、各 種 事 務 機 器 、S‑1コ ンソ ーシアム用 住 居 コンプレックス建 設 等

② サ ハ リ ン プ ロ ジ ェ ク ト関 連 の 物 流 の 見 通 し

先 に 見 た よ う に 、 サ ハ リ ン ー2の フ ェ ー ズII計 画 に お い て 様 々 な 入 札 案 件 が 公 表 さ れ て い る が 、 こ の う ち 大 き な 物 流 が 発 生 す る 案 件 と して 注 目 さ れ る の は 、 ノ グ リキ 〜 プ リ ゴ ロ ドノ エ の パ イ プ ラ イ ン 敷 設 で 使 用 さ れ る55万 トン も の パ イ プ で あ る 。 商 社 、 オ ペ レ ー タ 等 へ の ヒ ア リ ン グ に よ る と

、 パ イ プ の 輸 送 に っ い て は 、 現 段 階 で は 、 お お む ね 以 下 の よ う な ル ー トが 想 定 さ れ る 。

図6想 定 されるパイプの輸 送 ルー ト

サ ハ リ ン州

パイプの敷設現場

灘 雛 イ睡 一 場 確 保

ホル ム ス ク港 つ(コ ル サ コ フ港 ほ か も検 討)

道 内 港?(中 継 基 地 と して)

ガ ス パ イ プ主 体

パ イ プ コ ー テ ィ ン グ (マ レ ー シ ア ・ク ァ ン タ ン)

‑一一‑}r‑‑醐 ■■■一一一一■一一一

て「

パ イ プ 製 造

(日 本 の4大 高 炉 メ ーカ ー)

て}貨軌 リ薄

ワ ニ ノ 港(一 時 保 管 つ)

倉 鉄道(貨車)

パ イ プ 製 造 ・コ ー テ ィ ン グ (ロ シ ア 製 の も の)

原油パイプ主体

ロー カル コンテ ンツ

も あ り、使 わ ざる を

得 な い

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ま た 、 パ イ プ 以 外 で も、 堀 削 プ ラ ッ トフ ォ ー ム 、LNGプ ラ ン ト と い っ た 生 産 設 備 、 各 種 車 輌 や 住 宅 ・事 務 所 と い っ た 関 連 資 機 材 な ど の 入 札 案 件 が 公 表 さ れ て お り、 こ れ らの 物 流 需 要 も膨 大 な も の に な る と考 え られ る 。 た だ し、 ヒ ア リ ン グ で は 、 パ イ プ 等 の 輸 送 に 関 して 、 以 下 の よ う な 問 題 点 も あ げ られ て い る 。

表6パ イプ等 の輸 送 に関 わる問 題 点

● サハリンの港 湾 には後 背 地 がな く、大 型 船 が入 れ ないため、はしけを使 うなどデスデマ(dispatch&demurrage、 早 出 料 、滞 船 料 のこと)がかかる。それな ら、例 えば石 狩 港 等 にいったん下 ろして、3,000tクラスの船 で現 地 まで行 っ た方 がよいと考 える。

● 保 管 場 所 については、ブロックに分 けた場 合 、あるブロックは稚 内 、網 走 港 を使 う、あるブロックはワニノ港 を使 うとい ったことが考 えられ る。

● サハリンでコーティングを行 った場 合 、コーティングの検 査 する場 所 も問 題 である。特 にガスについては不 良 品 が致 命 的 なダメージとなって しまう。

●パイプを落 としたりした場 合 、補 修 をどこでやるかといった問 題 もある。

●(サ ハリン州 内 で)貨 車 を集 められ るかが 問 題 である。

● ホルムスク港 、コルサコフ港 には確 かに場 所 がな いが、これ は早 く通 関 するという業 者 の質 が 問 われ ることになる。つ まり、港 に置 かな いでどんどん通 関 して現 地 に運 んで しまうということである。

●コルサコフ港 の荷 役 施 設 の5SOfOは 、減 価 償 却 は終 わっている(老 朽 化 している)。

一 方 、 ホ ル ム ス ク 商 港 ㈱ 、 コ ル サ コ フ商 港 ㈱ へ の ヒ ア リ ン グ で は 、 パ イ プ 等 の 保 管 場 所 、 荷 役 能 力 に つ い て は 、 ソ 連 時 代 の 実 績 を あ げ て 問 題 な い と して い る 。 しか し、 実 際 に は 、保 管 場 所 に つ い て は 後 背 地 に 限 界 も あ り、荷 役 能 力 も 施 設 の 老 朽 化 が 著 しい た め 、 十 分 な 機 能 を 果 た す だ け の 能 力 を 持 っ て い る か は 疑 問 で あ る とい わ ざ る を 得 な い 。

ま た 、 今 後 、 新 た に 港 や 用 地 、 荷 役 施 設 等 を 整 備 す る コ ス トを 考 え る と 、 サ ハ リ ン 州 の 港 湾 、 鉄 道 を は じめ と す る 輸 送 イ ン フ ラ の キ ャ パ シ テ ィ を 超 え る 部 分 に つ い て は 、 サ ハ リ ン州 以 外 の 港 湾 を 使 用 し た 方 が 良 い と い う 見 方 も な さ れ て い る 。 い ず れ に せ よ 、 パ イ プ を は じ め と す る サ ハ リ ン プ ロ ジ ェ ク ト関 連 の 大 き な 物 流 の ル ー トや 場 所 、 手 段 な ど に つ い て は 、輸 送 に 関 す る 案 件 を 落 札 す る 企 業(国 際 的 な フ ォ ワ ー ダ ー と 目 さ れ て い る) に よ っ て 決 定 さ れ る こ と と な っ て い る 。

道 内企業 の取組み 方策

以 上 み て き た よ う に 、 サ ハ リ ン プ ロ ジ ェ ク ト等 の 本 格 的 な 進 展 、 及 び そ れ ら が も た ら す サ ハ リ ン 州 に お け る 経 済 的 な 発 展 に 伴 っ て 、 サ ハ リ ン 州 を め ぐる 物 流 が 大 き く増 大 し て い こ う と して い る 。 しか しな が ら、 サ ハ リ ン 州 へ の 道 内(日 本)企 業 の 進 出 は 決 して 活 発 で あ る と は 言 え ず 、 サ ハ リ ン 州 行 政 府 へ の ヒ ア リ ン グ で は 、 日 本 の 合 弁 企 業 は120 社 ほ ど あ る が 、 営 業 率 は30%以 下 と言 わ れ て い る 。 ま た 、 商 社 へ の ヒ ア リ ン グ に お い て

も、 日本 企 業 は サ ハ リ ン へ の 進 出 に 及 び 腰 に な っ て い る と の こ と で あ る 。

こ の 原 因 と して は 、 サ ハ リ ン州 に お け る 合 弁 企 業 の 失 敗 の 経 験 、 現 在 の 日 本 ・道 内 企

業 の 経 営 状 況 、 価 格 、 賃 金 、 港 湾 使 用 料 な ど の 面 で 国 際 的 な 競 争 力 を 持 つ 韓 国 や 中 国 と

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い っ た 国 ・地 域 と の 国 際 競 争 な ど が 考 え ら れ る が 、 こ れ ま で の 道 内 企 業 の サ ハ リ ン 州 に お け る ビ ジ ネ ス の あ り方 と して 、 リス ク を 軽 視 した 安 易 な 取 組 み 方 で あ っ た とい う 指 摘 も な さ れ て い る 。 と は い え 、 道 内 企 業 と して は 、 諸 外 国 ・地 域 の な か で 最 も サ ハ リ ン 州 に 近 い 地 域 で あ り、 物 流 ・人 流 に 対 応 で き る 国 際 定 期 フ ェ リー の 運 航 と い っ た 優 位 性 を 活 か し、 サ ハ リ ン 州 を め ぐ る 大 き な 動 き を 「追 い 風 」 に す る た め の 取 組 み が 期 待 さ れ る と こ ろ で あ る 。 具 体 的 に は 、 以 下 の よ う な 取 組 み が 考 え られ る 。

●2002年 中 に 実 施 さ れ 、 落 札 企 業 が 決 定 す る サ ハ リ ン ー1、 サ ハ リ ン ー2プ ロ ジ ェ ク トに 関 す る 入 札 の 動 向 を注 視 し、落 札 企 業 や 、 関 連 す る サ ハ リ ン 州 企 業 、 国 内 企 業 に 対 す る 情 報 収 集 と 営 業 を展 開 。

● 北 海 道 事 務 所 、北 海 道 ビ ジ ネ ス セ ン タ ー の 開 設 と い っ た ビ ジ ネ ス を 展 開 す る 環 境 も 整 い つ つ あ る な か 、サ ハ リ ン プ ロ ジ ェ ク ト関 連 の み な らず 、新 た な ビ ジ ネ ス チ ャ ン ス に 関 す る 情 報 収 集 と 、サ ハ リ ン州 で の ビ ジ ネ ス に お け る リス ク を 十 分 に 考 慮 した ビ ジ ネ ス 展 開 。

韓 国や 中国等 との国際 的な競 争 を見据 えたコス トダ ウンや技術 開発 とい っ た取組み。

④ 北 海 道 、 サ ハ リ ン 州 、 韓 国 間 の 物 流 ネ ッ トワ ー ク に 関 す る検 討

こ こ で は 、 想 定 さ れ る 北 海 道 、 サ ハ リ ン 州 、 韓 国 間 の 物 流 ネ ッ トワ ー ク の 将 来 展 望 を 示 す 。

表7北 海 道 、サ ハ リン 州 、韓 国 間 の 物 流 ネ ットワー クの 現 状 と将 来 展 望 コンテナ 航 路

【現 状 】 ● 釜 山 一 北 海 道(苫 小 牧 、石 狩 湾 新 港 、室 蘭)航 路

● 釜 山 一 ワニノーコル サ コフ ー(マ ガ ダン)航 路

【将 来 展 望 】 ※ 新 た な就 航 ル ー ト、運 航 便 数 の 増 加 、使 用 船 舶 の 大 型 化

● 釜 山 一 北 海 道(石 狩 湾 新 港)一 コル サ コフー マガダ ン航 路

● 釜 山 一 ワニノーホ ル ム ス ク航 路

フェリー 航 路

【 現 状 】 ● 稚 内 一コルサ コフ航 路

● 小 樽 一ホ ル ム スク航 路

【 将 来展 望} ※ 運 航 便 数 の 増 加 、使 用 船 舶 の 充 実(コ ンテ ナ 、乗 客 対 応) (航 路 は 現 状 と同 じ)

その他 の海 上輸送

【将 来 展 望 】 ※プ ロジェクト関 連 物 資(パ イプ等)の 新 たな 輸 送 ル ー ト

● 北 海 道 一 サ ハ リン州 ・ プ ロジ ェクト生 産 現 場 航空路

【 現 状 】 ● ユ ジノサ ハ リンスク ー函 館 ・ 新 千 歳

● 新 千 歳 一 仁 川

● ユ ジノサ ハ リンスク ー仁 川 ・ 釜 山

【 将 来 展 望 】 ※ 運 航 便 数 の 増 加 、使 用 船 舶 の 充 実(大 型 化)、新 たな 航 空 会 社 の 参 入

(航 路 は 現 状 と同 じ)

参照

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