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論文審査の結果の要旨

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Academic year: 2021

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論文審査の結果の要旨

Evaluation of Neuronal Protective Effect of Xanthine Oxidoreductase Inhibitors on Severe Whole Brain Ischemia in Mouse Model and Analysis of

Xanthine Oxidoreductase Activity in the Mouse Brain

重篤な全脳虚血マウスモデルにおけるキサンチン酸化還元酵素阻害薬による 神経保護効果の検討とマウスの脳におけるキサンチン酸化還元酵素活性の解析

日本医科大学大学院医学研究科 侵襲生体管理学分野 大学院生 鈴木 Neurologia medico-chirurgica 平成 26 年掲載予定 重篤な脳虚血再灌流障害は神経学的に転帰不良となるが、その際にキサンチン酸化還元酵素(XOR)は重 要な役割を果たす酵素の一つである。XOR はプリン代謝の最終段階において、ヒポキサンチンからキサンチ ン、キサンチンから尿酸への変換を触媒する酵素である。脳虚血再灌流障害を受けた組織の XOR は脱水素酵 素型から酸化酵素型に変換がおこり、その際に産生された活性酸素が組織障害を及ぼすとことが知られてい る。そのような機序を阻害する XOR 阻害薬であるアロプリノール、フェブキソスタットが活性酸素を減弱さ せるという報告があり、その役割を検討した。

方法はマウス脳虚血モデルを用い、プラセボ群、アロプリノール群、フェブキソスタット群の 3 つのグル ープで比較検討した。各群ともに脳虚血、非脳虚血それぞれ 10 匹ずつで合計 60 匹作成した。XOR 阻害薬の 投与量、投与時間の検討の結果、それぞれ 50 ㎎/kg、実験開始 30 分前に経口投与とした。脳虚血時間の検 討で 6 分、8 分では安定した神経細胞の脱落が得られず、14 分を超えると死亡率が著しく高くなるため、脳 虚血時間は 14 分とした。病理学的評価は脳神経細胞の形態変化が安定して観察できた脳虚血 4 日後とした。

評価部位は海馬 CA1,CA2 領域とし、残存神経細胞数の統計学的評価をおこなった。

結果は海馬 CA1,CA2 のいずれも 14 分脳虚血モデルで神経細胞数の減少が認められたが、アロプリノール、

フェブキソスタットの両薬剤投与群ともにプラセボ群と比較して、過去の報告から予想されるような神経細 胞保護効果は確認されなかった。そこで、両薬剤の神経細胞保護効果が確認されなかった原因に関して検討 した。その結果、免疫染色で XOR は脳神経細胞、血管内皮で発現確認がされたが、ウェスタンブロット法で は脳虚血、非脳虚血では十分な発現は認められず、マウス脳における XOR の分布と XOR 阻害薬、脳虚血程度 の差が影響しているものと推察された。

学位論文第二次審査においては、脳虚血再灌流障害の程度、マウスにおける XOR 体内分布、病理学的考察、

脳虚血再灌流障害におけるストレスマーカーや遺伝子解析などの研究の発展性に関して議論され、いずれも 的確な応答がなされた。本研究は脳虚血再灌流障害における神経細胞の脱落の評価、XOR 阻害薬の効果、XOR の局在と活性に関して検討されており、今後の脳虚血再灌流障害の複雑な病態の解明の発展に寄与するもの と考えられた。以上より本論文は学位論文として価値あるものと認定した。

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