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平成18年3月

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(1)

平成17年度

「IP-WEBカメラ活用による 住宅地防犯システムの調査研究」

報告書

平成18年3月

財団法人ニューメディア開発協会

(2)

この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。

(3)

はじめに

この報告書は、財団法人ニューメディア開発協会が平成17年度事業として、日本自転 車振興会の補助を受けて実施した「IP-WEBカメラ活用による住宅地防犯システムの 調査研究」について、その一部を株式会社中海テレビ放送の支援を受けて成果をまとめた ものである。

全国的に犯罪状況の悪化を受けて、安全・安心をキーワードに「安全・安心な街づくり の推進活動」が盛んであり、各自治体においては犯罪防止に配慮した街づくりの実現を目 指す取り組みとして、条例制定化の動きがみられる。

そのような中、平成16年度の鳥取県内の市町村別犯罪発生状況によると、米子警察署 管内は県全体の34.4%(人口比23%)となっており、鳥取警察署管内の29.0%

(人口比25%)を上回っている。

米子市内では既に、積極的な市民ボランティアによる防犯パトロール(通称「青パト」)

の運用がなされるなど、自主的な地域防犯活動は活性化してきている。

しかし、住民全体の防犯意識・防犯活動の気運を今以上に高めることができれば、相乗 効果により、より強力な犯罪抑止力が発揮されると考えられる。

その方策として、具体的には「IT技術の革新」や「CATV含めて通信インフラの発 展」の技術・設備を駆使する事により米子市とその周辺地域の犯罪発生率の高い地域(特 に住宅地)等に、「IP―WEBカメラを利用した防犯システム」を設置することを提案し たい。

この「IP-WEBカメラシステム」の可能性は幅広く、防犯のみならず、通常時には

「住民と住民」、「住民と行政」、「行政と行政」をつなぐ地域情報網としても活用できる。

本調査はそのような状況を踏まえて、最新のIT技術により「安全・安心な街づくり」

の実現性について可能性を調査し、モデル事業化に向けて自治体及び関連団体へ提案する ことを目的とする。

最後に、この調査に貴重なるご意見を賜った委員各位、ならびに調査・取材に多くのご 協力を頂いた個人、団体等の皆様には改めて御礼申し上げます。

平成18年3月 財団法人ニューメディア開発協会

(4)

目次

第1章 調査事業の概要

1.調査事業の内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

(1) 事業の目的と内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

(2) 現状把握のための調査と分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

(3) 防犯カメラ設置テスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2.米子地域の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

(1) 位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

(2) 地形、気候・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

(3) 人口・世帯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

(4) 経済基盤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

(5) 労働・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

(6) 福祉・社会保障・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

第2章 「犯罪の発生状況」「災害の概況」に関する報告 1.米子市及び周辺地域の犯罪・事件他実績データ ・・・・・・・・・・・・・・6 2.犯罪の発生状況、そこから読み取れる課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・6 3.米子市及び周辺地域の災害データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 4.災害の発生状況、そこから読み取れる課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・6

第3章 住民へのアンケート・ヒアリング

1.アンケートの目的及び内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

(1)目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

(2)内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 2.アンケート集計データ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 3.分析結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9

(1)対象者の分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9

(2)回答の分析・考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

(3)まとめ・課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

第4章 IP-WEBカメラ設置テストの調査

1.IP-WEBカメラ設置目的及び調査内容の説明・・・・・・・・・・・・・20

(1)IP-WEBカメラ設置の目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 (2)設置内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

(5)

2.アンケート集計データ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 3.分析結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 (1)傾向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 (2)プライバシー、映像データの撮影・管理・保存・公開等について・・・・・28 (3)課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

(4)IP-WEBカメラ設置テストにおける考察・・・・・・・・・・・・・・29

第5章 「安全・安心な街づくり」のニーズ調査

1.地域住民からのご意見(アンケートからの抜粋)・・・・・・・・・・・・・30 2.自治会等の地域団体等々の活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31

(1)米子地域住民の防犯への取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・31

(2)米子地域での自主防犯ボランティアの活動状況 ・・・・・・・・・・・・31 3.行政、教育等々の公的機関の関与について ・・・・・・・・・・・・・・・34

(1)米子市就将校区の「子ども緊急通報装置」について ・・・・・・・・・・34

(2)「米子市安心・安全情報ネットワーク」のテスト運用について・・・・・・34

(3)教育委員会の防犯ブザーの貸し出し ・・・・・・・・・・・・・・・・・35

第6章 IP-WEBカメラ活用による

住宅地防犯モデル設計 1.他の地方自治体による取り組み・動向について・・・・・・・・・・・・・・36

(1)事例報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36

(2)「防犯カメラ」「個人のプライバシー」「肖像権」についての裁判例 ・・・・40

(3)安全・安心な街づくりに関する動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・41

(4)課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 2.カメラ設置テスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44

(1)対象地域の選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 (2)設置ルール作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45

(3)カメラ設置テストにおけるルールについて・・・・・・・・・・・・・・・45

第7章 「安全・安心な街づくり」に向けた事業モデル提案 1.「コミュニティ形成を促す」ことについて ・・・・・・・・・・・・・・・・50

(1)住民のコミュニティ意識の高揚に努める・・・・・・・・・・・・・・・・50

(2)地域における自主防犯ボランティアの結成・参加を促す・・・・・・・・・50 2.「住民ニーズに的確にこたえる」ことについて ・・・・・・・・・・・・・・50

(1)住民の望む形での防犯システム検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・50

(6)

(3)維持・管理・運営の関係者を選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50

(4)米子地域においては・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51 3.「信頼できる防犯システムを作る」ことについて ・・・・・・・・・・・・・52

(1)維持・運営・管理のルール作り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52

(2)便利なシステムを構築・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52

(3)運営する組織・機関・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52 4.防犯システム導入後の将来像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53

(1)システムの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53

(2)導入時のイメージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54

(3)安全・安心な街づくりの具体例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54

<別添資料>

参考資料1:米子市町別人口世帯数統計(平成 18 年 2 月 1 日現在)

参考資料2:平成 13 年事業所・企業統計調査資料 参考資料3:平成 14 年工業統計調査資料

参考資料4:平成 14 年商業統計調査資料 参考資料5:平成 12 年度国勢調査資料

参考資料6:米子地区の犯罪概要(平成16年、米子警察署発行)

参考資料7:災害概況(平成17年、西部広域行政管理組合消防局発行)

参考資料8:「防犯カメラを使った安全・安心な街づくりアンケート」用紙 参考資料9:「防犯カメラを使った安全・安心な街づくりアンケート」データ 参考資料10:防犯カメラ設置の場所を示す地図

参考資料11:「防犯カメラの試験的設置アンケート」用紙 参考資料12:「防犯カメラの試験的設置アンケート」データ 参考資料13:防犯ボランティア団体一覧

参考資料14:防犯カメラシステム概略構成図 参考資料 15:委員会名簿

参考資料 16:委員会議事録(第1回~第6回)

(7)

第1章 調査事業の概要   

  1.調査事業の内容   

(1) 事業の目的と内容 

①目的 

米子市とその周辺地域において「IP−WEBカメラ【以下防犯カメラと略称する】を 活用した防犯システム」を構築した際の、「住民」「行政」等への影響及び運用管理含めて 具体的課題・施策を調査・検証する事を目的とする。 

②内容 

(ⅰ)防犯カメラ設置の有効性を証明するための課題抽出  (ア) 人権への配慮の必要性

(イ) 映像データの管理や公開の問題・課題 A) データの保存方法、保存期間

B) 信頼して画像を安全に管理できる者を選定 C) 管理にかかる費用を算定

D) 管理方法、管理ルールを作る

E) 犯罪発生時に、犯罪当事者及び警察・公的機関へ画像等のデータを提出するか どうかの判断基準を定める

F) 苦情が出たときの処理手順 (ウ) 防犯カメラの設置方法の問題

  ネットワーク環境としてのCATV網等の通信インフラをどのように利用するのか。

(2) 現状把握のための調査と分析

住民の防犯意識、防犯システムに対する印象をアンケート調査実施 調査結果から傾向の分析と課題抽出

(3) 防犯カメラ設置テスト

プライバシーなどの問題の克服のための課題抽出

抵抗感のある住民への配慮を盛り込んだ防犯カメラシステムの構築を目指す

(8)

  2.調査対象の米子地域概要 

「米子市」は2005年(平成17年)3月31日(木曜日)に、それまでの「米子市」

と「淀江町」が合併して新たに誕生した市である。 

 

(1) 位置 

 米子市は鳥取県の西側、山陰のほぼ中央に位置している。 

 地理上では、東には「伯耆富士」とも呼ばれる国立公園大山、北に日本海、そして西に は汽水湖として日本で 5 番目の大きさの中海という豊かな自然に囲まれている。 

紀元前からの歴史を持ち、弥生時代の大規模集落跡や古墳時代の遺跡も数多く発見され、

江戸時代には城下町として繁栄し、その城下町に住む商人によって「商都米子」の礎が築 かれた。その文化や気質を受け継ぎながら、現在では、高速道路や鉄道、さらには空路・

海路の要衝として「山陰の玄関口」の顔も持っている。 

 

(2) 地形、気候 

市の大半は平坦な地形で、東にある標高751.4メートルの孝霊山とそれに連なる大 山の山裾、また南部には標高100メートル程度の山が点在する。その一帯には大山や中 国山地に源を発する日野川のほか、法勝寺川、佐陀川、宇田川などが流れ、日本海へと注 いでいる。 

大山山麓から湧き出た水は、名水として広く認められている。 

日野川を中心とする地帯の地質は、主として花崗岩、角閃石安山岩および第 3 期水成岩 で、弓ヶ浜一帯から日野川河口周辺、そして市の東部は沖積層となっている。 

 

米子市の過去 30 年間の月旬別平均気温は、最高が8月上旬の 26.9℃で、最低が1月下旬 の 3.7℃である。月旬別平均降水量は、7月上旬が最も多く 96.1mmで、最も少ないのが 5月上旬の 33.1mmである。日照時間は、最多が 8 月上旬の 73.9 時間、最小が 1 月中旬の 24 時間である。 

このように、米子市の気候は、月平均気温がほぼ日本の平均気温を示しており、梅雨期 の降水量が比較的多いが、日照時間は太平洋側とほぼ同じであり、温度差の少ない穏やか な気候であるといえる。 

 

(3) 人口・世帯 

面積は132.21平方キロメートル。 

平成17年国勢調査(平成17年10月1日時点)における人口 人口:149,575人

男:71,036人

(9)

女:78,539人 世帯数:55,441世帯

 

※米子市町別人口世帯数統計(平成 18 年 2 月 1 日現在)は、県のHPから検索した別 添資料(参考資料1)を参照してください。 

 

(4) 経済基盤 

 当地域の経済基盤に関わる現状は、県のHPから検索した別添資料の通りである。 

※参考資料2:平成 13 年事業所・企業統計調査を参照してください。 

参考資料3:平成 14 年工業統計調査を参照してください。 

参考資料4:平成 14 年商業統計調査を参照してください。 

 

・ 平成13年事業所・企業統計調査は、平成15年10月1日を調査期日として実施され た。

・ それによると、米子市内の事業所数は8,154事業所で、従業者数は78,466人である。

・ 事業所数でみた場合、最も多いのが3,689事業所の「卸売・小売業、飲食店」で、次い

で2,408事業所の「サービス業」となっている。

・ 平成14年工業統計調査は、平成14年12月31日を調査期日として実施された。

・ それによると、米子市内の「製造業」に属する事業所数は 220 事業所で、従業者数は

7,056人、製造品出荷額等:2,775億1,826万円である。

・ 製造品出荷額等でみた場合、最も多いのが「飲料・たばこ・飼料製造業」で、次いで「パ ルプ・紙・紙加工品製造業」となっている。

・ 平成14年商業統計調査は、平成14年6月1日を調査期日として実施された。

・ それによると、米子市内の「卸売・小売業」に属する事業所数は2,293事業所で、従業

者数は16,860人、年間商品販売額:4,848億6,176万円である。

・ 年間商品販売額でみた場合、卸売業で最も多いのが1,485億7,868万円の「飲食料品」

で、小売業で最も多いのが560 億 727 万円の、燃料・書籍・文具販売をはじめとした

「その他(日本標準産業分類による区分)」となっている。

 

(5)労働  

※ 平成 12 年度国勢調査資料(参考資料5)中の「国勢調査による旧米子市の産業」を参 照してください。 

 

(10)

(6)福祉・社会保障 

①高齢者福祉の取り組み 

・我が国の人口の高齢化は世界に例をみない速さで進んでおり、米子市でも、平成17 年3月現在、65歳以上の高齢者の人口は総人口の 20.6 パーセントを占めています。

今後も老齢人口の増加が続き、平成22年には 31 パーセントに達することが見込まれ ます。 

 このような状況を踏まえ、高齢者の皆さんが、健康で生き生きと暮らすことのでき るまちづくりを進めるために、「健やかに 幸せに みんなで豊かなまちづくり」とい う将来都市像の目標を掲げ、平成12年に米子市老人保健福祉計画及び米子市介護保 険事業計画を策定し、高齢者保健福祉施策推進と介護保険事業の円滑な導入に努めて きました。 

・ また、平成15年には 1 回目の見直しを実施し、第 1 期計画の目標値に対する実績の評 価分析を行った上で、これからの米子市における高齢者の保健福祉施策に関する政策目 標を定め、その実現に向かって取り組むべき施策を明らかにすることによって、高齢者 保健福祉行政の更なる充実及び介護保険事業の円滑な実施を図っています。 

 

②児童福祉の取り組み 

・ 米子市でも、少子化が進行し、子育て環境の整備や児童の健全育成が求められています。 

その中で、これまで「米子市児童育成計画」、「米子市母子保健計画」、「淀江町健やか親 子21計画」を策定してきました。 

・ そして、平成17年度から平成21年度までの5か年計画で、米子市次世代育成支援行 動計画「よなごっこ未来応援プラン」を策定しました。これは、これまでの「児童育成 計画」、「母子保健計画」などの成果を生かしながら、新しい米子市として、地域の特性 を生かし、地域での子育て支援の充実や母子の健康の確保、教育環境や生活環境の整備、

仕事と子育ての両立の推進など、次代を担う子どもを健やかに育てるための行動指針で す。 

・国民健康保健の推移

年 度

 

全体の被保険者数(人)

 

老人保健医療給付対象者数(人) 1人当たりの保険料(円)

 

1人当たりの医療費(円)

5

 

38,231 8,895 75,591 308,474

6

 

38,069 9,472 77,742 326,270

7

 

38,226 10,100 80,488 348,397

8

 

38,424 10,775 74,766 376,495

9

 

39,013 11,625 75,550 394,595

 

(11)

 

(米子市HPより抜粋) 

 

(12)

第2章 「犯罪の発生状況」「災害の概況」に関する報告   

1.米子市及び周辺地域の犯罪・事件他実績データ 

※詳細のデータは別添資料(参考資料6)を参照してください。 

 

2.犯罪の発生状況、そこから読みとれる課題 

平成16年度の鳥取県内の市町村別犯罪発生状況によると、米子警察署管内では県全体 の34.4%(人口比23%)となっており、鳥取警察署管内の29.0%(人口比25%)

を上回っている。

平成16年度の犯罪総数は7年ぶりに減少したものの、強盗など凶悪事件が続発したほ か、空き巣などの侵入窃盗が増加しており、依然として厳しい情勢が続いている。

こうした情勢の中「自分の安全は自分で守る」「地域の安全は地域で考える」という自主 防犯の重要性が強く叫ばれている。

「安全・安心な街づくり」は住民共通の願いであり、より安全で豊かな街づくりの実現 は、健全な地域コミュニティ育成の前提であり必須の課題である。

したがって、警察や関係機関・団体、各種ボランティアと連携を取りながら積極的に犯 罪の抑止対策を進めていく必要がある。そして、いかなる施策でもってそれを実現するか は、当該地域の特性に合わせて検討の必要性がある。

(平成16年度 米子地区防犯協議会・米子警察署発行の「米子地区の犯罪概要」より)

3.米子市及び周辺地域の災害データ 

※詳細のデータは別添資料(参考資料7)を参照してください。 

4.災害の発生状況、そこから読みとれる課題 

火災発生件数は平成16年に比べて24件増加しており、出火原因は「放火・放火の疑 い」が引き続き第1位である。放火を未然に防ぐ環境づくりが必要である。

(平成17年 鳥取県西部広域行政管理組合消防局発行の「災害の概況」より) 

         

(13)

第3章 住民へのアンケート・ヒアリング   

1.アンケート目的及び内容 

(1) 目的

地域の事情を踏まえて防犯カメラを活用した防犯システムのあり方を考え、方向性を見 出すにあたり、住民の意識を把握するためアンケート調査を実施した。

(2)内容

アンケート実施の場所は、委員会で討議し決定された。

決定基準は、米子市内の窃盗等犯罪発生件数の比較的多い地域、及び、最近の子どもを 狙った犯罪の多発を受けて防犯対策に関心の高い学校付近。

以下の3箇所が選定され、アンケートが実施された。

※ アンケートの質問項目は、別添資料(参考資料8)を参照してください。 

なお、路上アンケートと配布アンケートの質問項目数が異なり、2種類あります。

①米子駅前サティ 路上アンケート調査

②東山中学校区

東山中学校区防犯推進連絡協議会のご協力を得て、校区の米子市立東山中学校、米子市 立車尾小学校、米子市立啓成小学校の保護者を対象にアンケート調査

③福生東公民館区域

福生東公民館区域で班長をしている方を対象にアンケート調査  

(14)

[表2 各ご家庭配布アンケートの概要]       

実施場所 配布枚数 対象 時期 実施・回 収方法 

質問項目

数  回収枚数 回収率

(%) 

福生東公民館区域  180  各班長さ ん 

2005 年 12 月 13 日よ り配布 

返信用封 筒にて郵 送、また は公民館 へ集める

114 63.3 

東山中 東山中   

311 117 37.6 

         

啓成小 啓成小   

321 211 65.7 

         

車尾小 車尾小   

365 170 45.5 

東山中学校区 

啓成小 学校区・

車尾小 学校区 

 

保護者の 皆さま 

2005 年 12 月 19 日よ り配布 

生徒・児 童により、

各学校へ 持参して もらう 

18 

        計      1177      612 52  [表1 路上調査の概要]       

実施場所 配布枚数 対象 時期 回収方法 質問項目

数  回収枚数 回収率

(%) 

米子駅前サティ1F出

入り口付近  334  買い物客 

2005 年 12 月17日

(土)11:

00〜17:

00、18日

(日)10:

00〜15:

30 の2日 間 

アルバイト 係員 7 人 がその場 で回収 

15 334    

(15)

[表3 総計]       

   配布枚数  対象  時期  実施・回 収方法 

質問項目

数  回収枚数 回収率

(%) 

総計 1511       946    

2.アンケート集計データ 

※別添のアンケートデータ資料(参考資料9)を参照してください。 

 

3.分析結果 

(1)対象者の分析

①米子駅前サティ

・ 対象者が若年層に偏った。20歳未満が43%(グラフ1・2)。

1−2)あなたの性別は?

①男 36%

②女 62%

③無回答 2%

①男

②女

③無回答

1-3)あなたの年齢は?

①20歳未満 43%

②20代 16%

③30代 13%

④40代 7%

⑤50代 6%

⑥60代 8%

⑦70代 5%

⑧80代以上 2%

⑨無回答 0%

①20歳未満

②20代

③30代

④40代

⑤50代

⑥60代

⑦70代

⑧80代以上

⑨無回答

        グラフ1(米子駅前サティ)       グラフ2(米子駅前サティ)

②東山中学校区(東山中、車尾小、啓成小) 

・ 保護者が回答しているので、年齢が30〜40代(グラフ4)。 

・ 女性の回答者が圧倒的(グラフ3)。 

(16)

1−2)あなたの性別は?

10%

90%

0%

①男

②女

③無回答

1-3)あなたの年齢は?

②20代 0%

⑦70代 0%

④40代 68%

①20歳未満

2% ⑨無回答

0%

⑥60代 1%

⑧80代以上 0%

③30代

⑤50代 21%

8%

①20歳未満

②20代

③30代

④40代

⑤50代

⑥60代

⑦70代

⑧80代以上

⑨無回答

グラフ3(東山中)      グラフ4(東山中)

     

③福生東公民館区域

・ 男女比はほぼ同じ。

・ 年齢層は、40代と30代が多い(グラフ4・5)。

1−2)あなたの性別は?

①男

②女 49%

48%

③無回答 3%

①男

②女

③無回答

   

1-3)あなたの年齢は?

①20歳未満 2%

②20代 7%

③30代 18%

④40代 37%

⑤50代 36%

①20歳未満

②20代

③30代

④40代

⑤50代

グラフ5(福生東)      グラフ6(福生東)

(2)回答の分析・考察

問2:治安の悪さについての印象について

・ 車尾・啓成の保護者からは治安の悪化を「大いに感じる」、または「感じる」両方合わ せて70%いる(グラフ7・8)が、米子駅前サティ及び福生東公民館区域では、60%

以下にとどまる(グラフ9・10)。

・ 啓成・車尾の地域からは、犯罪被害のコメントとして、「不審者の出没」を挙げる人が 他の2つに比べると多いことが特徴的だった。

(17)

2-1)最近、治安の悪さを感じますか?

25%

52%

21%

1%

1%

0%

①大いに感じる

②感じる

③あまり感じない

④全く感じない

⑤わからない

⑥無回答

 

2-1)最近、治安の悪さを感じますか?

18%

56%

22%

1%

3% 0%

①大いに感じる

②感じる

③あまり感じない

④全く感じない

⑤わからない

⑥無回答

グラフ7(車尾小)      グラフ8(啓成小)

2-1)最近、治安の悪さを感じますか?

22%

35%

28%

5%9% 1%

①大いに感じる

②感じる

③あまり感じない

④全く感じない

⑤わからない

⑥無回答

2-1)最近、治安の悪さを感じますか?

20%

42%

30%

3%

4%

1%

①大いに感じる

②感じる

③あまり感じない

④全く感じない

⑤わからない

⑥無回答

    グラフ9(米子駅前サティ)        グラフ10(福生東)

問3:防犯カメラへの印象(嫌であるか否か)について

・ どこの地域でも「何も感じない」、または「良いと感じる」が合わせて約70%台を占 める(グラフ11)。主な理由は、「防犯対策がしっかりしていて良い(総集計で36%)」

という点だった(グラフ12)。

・ 防犯カメラそのものへの評価というより、管理者の防犯意識への評価ともいえそうであ る。いずれにせよ、防犯対策としてのカメラ設置に抵抗のない意思の表れと思われる。

3-1)訪れた所にたまたま防犯カメラがあって、映されているときに、あなたはどんな気持 ちがしますか?

①何も感じない→3- 2へ

②良いと感じる→3-2 49%

25%

③嫌な感じがする→

3-3へ 25%

④無回答

1% ①何も感じない→3-2

②良いと感じる→3-2

③嫌な感じがする→3- 3へ

④無回答

グラフ11(総集計)

(18)

3-2)3-1で、「①何も感じない」または「②良いと感じる」と答えた方にお聞きします。それはどうしてだと 思いますか?(複数回答可)

29%

36%

16%

11%

6%

2% ①何となく安心な気がするから

②防犯対策がしっかりしていて良いと 思うから

③防犯カメラがあるのが当然だと思う から

④防犯カメラがよくあって、慣れてし まったから

⑤その他

⑥無回答

グラフ12(総集計)

・ 反対に、嫌だと感じる人の理由は、「モニターでだれに見られているかわからない(総

集計で 25%)」、「監視されているようで不愉快(同 25%)」、というのが多い(グラフ

13)。

・ 嫌だと感じる人は、「誰かわからない人に見られる」ことに抵抗があるようである。

3-3) 3-1で、「③嫌な感じがする」と答えた方だけにお聞きし ます。 それはどうしてだと思いますか?強い理由を上位3つお

答えください。

24%

18%

25%

8%

4%

19%

1%

1%

 ①モニターで誰に見 られているかわからな いから

 ②プライバシーが守ら れないような気がする から

 ③監視されているよ うで不愉快だから  ④物騒な世の中を連 想させるから  ⑤防犯対策を機械に 頼りすぎているような 気がするから  ⑥映像データがどの ように使われているか わからないから  ⑦その他(具体的に は?)

 ⑧無回答

グラフ13(総集計)

(19)

問4:印象と、防犯カメラの必要性との関係について

・ ここでは、防犯カメラに対する気持ちについて問う質問の回答を、「①何も感じない、

及び②良いと感じる」又は「②嫌な感じがする」の二つに分け、それぞれカメラの必要 性を問う質問にどう回答しているか検討できるように集計したデータ(クロス集計①)

からの分析を中心にしている。

・ まず、全体的に見ると、約80%の人が防犯カメラを必要、または場所によっては必要、

と思っていることがわかった(グラフ14)。

4-1)あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要だと思う、ま たは、場所によって は必要だと思う

→4-2へ 82%

②あまり必要だとは 思わない、または不 要だと思う    →

4-3へ 16%

③無回答 2%

①必要だと思う、または、場所 によっては必要だと思う  →4- 2へ

②あまり必要だとは思わない、

または不要だと思う    →4- 3へ

③無回答

グラフ14(総集計)

・ 次に、「嫌な感じがする」人だけに必要性をたずねた場合、東山・啓成・車尾の地域で は約80%の人が、必要性を感じている(個別のクロス集計①で、東山83%、車尾83%、

啓成79%、グラフ15〜17)。

4-1) あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要、または、場所 によっては必要4-2へ

83%

②あまり必要だとは思 わない、または不要4-

3へ 17%

③無回答

0% ①必要、または、場所によっては必

要4-2へ

②あまり必要だとは思わない、また は不要4-3へ

③無回答

グラフ15(東山中クロス①)

(20)

4-1) あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要、または、場所 によっては必要4-2へ

83%

②あまり必要だとは思 わない、または不要4-

3へ 12%

③無回答 5%

①必要、または、場所によっては必 要4-2へ

②あまり必要だとは思わない、また は不要4-3へ

③無回答

グラフ16(車尾小クロス①)

4-1) あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要、または、場所 によっては必要4-2へ

79%

②あまり必要だとは思 わない、または不要4-

3へ 21%

③無回答

0% ①必要、または、場所によっては必

要4-2へ

②あまり必要だとは思わない、また は不要4-3へ

③無回答

グラフ17(啓成小クロス①)

・ これに対し、米子駅前サティ及び福生東公民館区域では、それぞれ 37%、56%(個別 のクロス集計①)と落ちる。総集計のクロス集計①では、61%となった(グラフ 18〜

20)。

4-1) あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要、または、場所 によっては必要4-2へ

37%

②あまり必要だとは思 わない、または不要4-

3へ 63%

③無回答 0%

①必要、または、場所によっては必 要4-2へ

②あまり必要だとは思わない、また は不要4-3へ

③無回答

グラフ18(米子駅前サティクロス①)

(21)

4-1) あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要、または、場所 によっては必要4-2へ

56%

②あまり必要だとは思 わない、または不要4-

3へ 36%

③無回答 8%

①必要、または、場所によっては必 要4-2へ

②あまり必要だとは思わない、また は不要4-3へ

③無回答

グラフ19福生東クロス①)

4-1) あなたは、ご自分のまちに防犯カメラが必要だと思いますか?

①必要、または、場所 によっては必要4-2へ

61%

②あまり必要だとは思 わない、または不要4-

3へ 37%

③無回答 2%

①必要、または、場所によっては必 要4-2へ

②あまり必要だとは思わない、また は不要4-3へ

③無回答

グラフ20(総集計クロス①)

・ 啓成・車尾の地域のように、生徒・児童の保護者中心に聞いたアンケートでは、最近の 子どもに対する事件を受けて、必要性を強く感じる人が多かったのかもしれない。

・ この点、設置場所として「通学路」が一番要望が高かった。(グラフ21)

(22)

設置場所

0 100 200 300 400 500 600

設置場所 374 552 249 222 443 362 383 323 148 28 28

①公園 ②通学路 ③校庭・校舎 ④公共の道路 ⑤地下道 ⑥駐車場・駐 輪場

⑦現金自動預

払機付近 ⑧商店内 ⑨住宅地 ⑩その他 ⑪ 無回答

グラフ21(総集計)

・ また、カメラが嫌に感じる人であっても、必要性は別に考える、という傾向はある。

・ 必要性を感じない人の理由としては、「防犯効果はあまりないと思う(総集計で32%)」、

「防犯カメラにより守られているという安心感が持てない(同 41%)」、というのが多 い(グラフ22)。

・ これは、防犯カメラの効力に対する不信感がある人の回答と分析できる。

4-3)4-1で、②あまり必要だとは思わない、または不要だと思う と答えた方だけにお聞きします。どうしてそう思われましたか?

(複数回答可)

32%

41% 11%

12% 4% ①防犯効果はあまりないと

思うから

②犯人の逮捕にはつながら ないと思うから

③防犯カメラにより守られて いるという安心感を持てない から

④その他(具体的には?)

⑤無回答

グラフ22(総集計)

(23)

・ 必要と思う、又は場所によっては必要と思う人の理由として最も多かったのは、「防犯 効果が高い(総集計で42%)」、ついで「犯人の逮捕につながる(同35%)」。この傾向 はどこでも同じ。

・ そして、ややポイントに差があって「防犯カメラにより守られている安心感を持てる(同

20%)」という理由が続く(グラフ23)。

・ 必要性を感じる人にあっては、カメラの犯罪抑止効果や犯罪解明につながることへの評 価・期待度が高いといえそうである。

4-2-1) どうして必要だと思われましたか?(複数回答可)

42%

35%

20%

1%

2%

①防犯効果が高いと思うから

②犯人の逮捕につながると思う から

③防犯カメラにより守られてい るという安心感を持てるから

④その他(具体的には?)

⑤無回答

グラフ23(総集計)

問5:カメラの必要性と、運営主体や方法との関係について

・ 管理主体は、警察が最もポイントが高い(総集計で38%)。次に民間の警備会社(同21%)。

民間警備会社と拮抗するのが県や市町村の行政機関(同20%)。この傾向は、どの場所 でも大体同じ。

・ 民間であっても、防犯専門家への信頼度は高いということが伺える(グラフ24)。

・ ルールの必要性については、全体の80%の人が必要と考えている。その理由としては、

「目的をはっきりさせるため(総集計で31%)」、と、「映像をルールに従い管理させる

ため(同36%)」、というのが多い(グラフ25・26)。

・ カメラが必要だとしても、カメラの濫用・映像の流用を懸念している人は多いといえそ うである。

(24)

5-1)カメラの運営(映像の管理など)は誰に任せればいいと思いますか?(複数回 答可)

①警察 38%

②県や市町村 20%

③地域の自治会 8%

④公共的サービスを行っ ている一般企業

7%

⑤民間の警備会社 21%

⑥その他(具体的に は?)

1%

⑦無回答 5%

①警察

②県や市町村

③地域の自治会

④公共的サービスを行っている一 般企業

⑤民間の警備会社

⑥その他(具体的には?)

⑦無回答

グラフ24(総集計)

5-2)防犯カメラを取り付けるためには、何らかのルールが必要であると思います か?

①必要である→5-3 80%

②不要である 3%

③わからない 14%

④無回答 3%

①必要である→5-3

②不要である

③わからない

④無回答

グラフ25(総集計)

5-3)5-2で、 ①ルールが必要である と答えた方だけにお聞きします。どうしてルー ルが必要だと思ったのですか?(複数回答可)

31%

12%

10%

36%

1%

10%

①防犯カメラを取り付ける目的 をはっきりさせるため。

②防犯カメラをむやみに取り付 けさせないため。

③防犯カメラを設置していること を明示させるため。

④防犯カメラの映像を、ルール に従ってきちんと管理させるた め。

⑤その他(具体的には?)

グラフ26(総集計)

(25)

(3)まとめ・課題

最近の事件を受けて、米子地域においても防犯意識が高まっているといえる。

防犯カメラに対する抵抗感が相当数あるにもかかわらず(総集計で25%、グラフ 11)、

それを上回って必要性を感じる人が多い(同80%、グラフ14)。このことは、約8割の人 が現実を厳しく受け止め、監視されることへの不快感をある程度我慢してでも、防犯カメ ラの必要性を認識していると分析できるのではなかろうか。

もっとも、防犯カメラが必要といっても、運営方法や、設置・管理する人・組織に対す る不信感が払拭され、信頼性が維持された上での防犯カメラでなければならない。

また、アンケートを実施した場所や回答者の年齢によって、治安に対する危機意識に多 少の差があることが明らかになった。

したがって課題としては、

① モニターの管理をする主体の選定には、住民の了解を得ること。

② プライバシー侵害等を心配する住民に安心してもらうこと。

③ 防犯カメラによる監視が必要とされるような具体的場所を特定すること。

④ 目的をはっきりさせるために、システム導入に至る経緯から明らかにし、

住民の理解を得ること。

⑤ システム運営ルールを策定し、運営者がそれを遵守すること。

⑥ 設置後は、犯罪抑止効果を実証するために、犯罪発生状況などを追跡調査 すること。

が挙げられる。

(26)

第4章 防犯カメラ設置テストの調査   

1.防犯カメラ設置目的及び調査内容   

(1)防犯カメラ設置の目的 

目的は、防犯カメラを設置する際の、プライバシー等の問題含めて住民の感情を克服す るために課題を洗い出すことである。そして、第3章の「住民へのアンケート・ヒアリン グ」から明らかになったように25%は存在する、カメラを嫌と感じる人でも納得できる ような(許容できるような)配慮を盛り込んだ防犯カメラシステムを具体的に構築するこ とである。

市街地の防犯目的でのカメラ設置が比較的少ない米子地域においては、「仮に防犯カメラ が設置されたら」という前提でしか意識調査できない部分がある。

そこで、現在防犯カメラのない地域で、防犯カメラを試験的に設置することとした。

その結果住民の気持ちにどんな変化があったか、再度アンケート調査をし、よりリアル な体験に基づいた感想を得られると考えられる。さらにそれらの結果を分析することで、

住民のプライバシーというデリケートな問題を解決する糸口がより明確に見えてくるので はなかろうか。

また、設置する過程と、管理・運営を体験することで、技術的な課題も浮き彫りになっ てくると考えられる。

以上の主旨に基づき、当該地域において、防犯カメラ設置テスト調査を実施した。さら に今回は、「実際にカメラがあるか無いか」の違いに着目し、防犯カメラの「設置前」と「設 置後」の2回にわたってアンケートを実施することにした。

(2)調査内容

設置テスト実施の場所は、委員会で討議し決定された。

決定基準は、米子市内の窃盗等犯罪発生件数の比較的多い地域、及び、最近の子どもを 狙った犯罪の多発を受けて防犯対策に関心の高い学校付近。

以下の2箇所が選定され、設置テストを実施した。

(設置テストは、当委員会の委託によって株式会社中海テレビ放送が行った。

問い合わせ先は、株式会社中海テレビ放送内にある委員会事務局とした。)

① 米子市文化ホール(米子市末広町)前広場の街灯柱(写真1参照)に、駅前サティと 文化ホールとの間の公道が見渡せる角度にて、1週間設置(平成 18年2月20 日〜

27日)。

② 米子市車尾2丁目(車尾6区)の民家のベランダ(写真2参照)に備え付けることを 依頼し、東山運動公園駅付近の公道と米川、東山陸上競技場が見渡せる角度にて、2 週間設置(平成18年2月27日〜3月13日)。

(27)

※ 場所を示す地図は、別添資料(参考資料10)を参照してください。 

※ アンケートの質問項目は、別添資料(参考資料11)を参照してください。 

アンケートは、防犯カメラの「設置前」と「設置後」とに実施したので、2種類ありま す。 

 写真1

文化ホール前広場の街灯(高さ約5m)にカメラ・看板

 写真2 車尾のカメラ設置状況

(28)

[表1 カメラ設置前アンケートの概要]

実施場所  配布

枚数 対象 時期 実施・回収方法 質問 項目 数 

回収

枚数  回収率(%)

駅前文化ホ ール・サティ

付近 

    通行人・

買い物客 

平成18年2月19日

(日) 

アルバイト係員 5人がその場で 回収 

128   

東山運動公 園駅付近車 尾6区・7区 

200 住民  平成18年2月17日か ら配布 

自治会の協力で 配布し、返信用 封筒にて郵送し てもらう 

81 40.5 

計     209    

 

[表2 カメラ設置後アンケートの概要] 

実施場所  配布

枚数 対象 時期 実施・回収方法

質問 項目 数 

回収

枚数  回収率(%)

駅前文化ホー ル・サティ付近     

通行人・

買い物 客 

平成18年2月26日

(日) 

アルバイト係員5 人がその場で回 収 

125   

東山運動公園 駅付近(車尾

6区・7区) 

200 住民  平成18年3月1日から 配布 

自治会の協力で 配布し、返信用 封筒にて郵送し てもらう 

21 10.5

計     146    

2.アンケート集計データ 

※別添のアンケートデータ資料(参考資料12)を参照してください。 

なお、東山運動公園付近(車尾 6・7 区)で実施したアンケートは、回収率が低いため、

総集計データのみとします。 

 

(29)

3.分析結果 

東山運動公園駅付近は、回収率が低いため、駅前文化ホールに設置したカメラについて のアンケートの分析をする。

(1)傾向

・ 何も感じない、または、関心がない、との回答が、設置前は2%だった(グラフ27)

のが、設置後には29%と増加した(グラフ28)のが目立った。実際に設置されてい ても何とも思わない、という意味での回答と考えるなら、否定的な意思ではないと評価 できると思われる。

どう思うか?

75%

18%

2% 5% 1.良いことだ。

2.不愉快だ。

3.何も感じない、また は、関心がない。

問4の1〜3を無回答

グラフ27(設置前)

どう思うか?

49%

22%

29%

0%

1.良いことだ。→問5

2.不愉快だ。→問6へ 3.何も感じない、また は、関心がない。

無回答

 グラフ28(設置後)

・ 不愉快に感じる場合の理由付けについて。前後共に「カメラのモニターを誰が見ている かわからないから」という回答が多かった(前32%、後25%)。ただ、設置後は、「カ メラに映るのが嫌い」というのが若干増え(前15%、後25%)、実際に映っている ことを意識した回答と思われる。(グラフ29、30)

(30)

不愉快だ・理由

15%

23%

32%

15%

5%

10% 0% ア.自分がカメラに映るのが嫌いだ

から。

イ.防犯効果・犯罪抑止効果はな いので無駄だ、と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰が見てい るかわからないから。

エ.撮影された映像の取り扱い方 に不安を感じるから。

オ.設置された場所の周辺が、「治 安の悪い地域」ということでイメージ が悪くなると思うから。

カ.その他        

無回答

グラフ29(設置前)

不愉快だ・理由

25%

18%

25%

14%

18%

0%

0%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ

エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ

オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

グラフ30(設置後)

・ 不愉快に思う回答(前18%、後22%、グラフ27、28)を、男女別、年齢別(2 0歳未満、20・30代、40・50代、60代以上の4区分)で分析。概ねどの分類

(31)

でも、理由としては「カメラのモニターを誰が見ているかわからないから」が、ポイン トが高かった。若干の傾向として、年齢が高くなるにつれ、「カメラに映るのが嫌い」

という回答が多い、と言える。(グラフ31〜38)

理由

28%

15%

19%

15%

23%

0%

0%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

グラフ31(不愉快・男性)

理由

22%

22%

30%

13%

13%

0%

0%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

 グラフ32(不愉快・女性)

(32)

理由

17%

49%

17%

17%

0%

0%

0%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

グラフ33(不愉快・20歳未満)

理由

26%

21%

11%

21%

0%

0%

21%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

グラフ34(不愉快・20・30代)

(33)

理由

18%

28%

27%

18%

0%

0%

9%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ

エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ

オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

グラフ35(不愉快・40・50代)

理由

50%

0%

0%

0%

0%

0%

50%

ア.自分がカメラに映る のが嫌いだから。

イ.防犯効果・犯罪抑止 効果はないので無駄だ、

と思うから。

ウ.カメラのモニターを誰 が見ているかわからない から。→問7へ

エ.撮影された映像の取 り扱い方に不安を感じる から。→問7へ

オ.設置された場所の周 辺が、「治安の悪い地域」

ということでイメージが悪 くなると思うから。

カ.その他          

無回答

(34)

・ 事後のアンケートでは、不愉快に思う回答に関し、2つの理由(「カメラのモニターを 誰が見ているかわからないから」<前32%、後25%>、「撮影された映像の取り扱 い方に不安」<前15%、後14%>)につき、ルールが決められていた場合をたずね た。結果、半数が「信頼性が増すルールであれば良いと思う」と回答(51%)(グラ フ37)。なお、不愉快という回答は、男女別では男性49%、女性45%。年齢別で は、20歳未満25%、20・30代57%、40・50代34%、60代以上回答な し(年齢によりサンプル数に偏りあり)。

問7

51%

21%

14%

14%

ア.信頼性が増す ルールであれば、良 いと思う。

イ.あまり意味を感じ ない。

ウ.よくわからない。

無回答

グラフ37

・ なお、東山運動公園駅付近でのアンケート結果は、回収率が低いながらも、駅前文化ホ ールでのアンケートの傾向と大きく違うところはなかった。

(2)プライバシー、映像データの撮影・管理・保存・公開等について  以下の①〜③の要領で実施したが、テスト期間中、問い合わせは無かった。 

① 予め定めた自主ルールによって、(株)中海テレビ放送で管理保存を行う。 

② 映像は通常録画しない。(サンプルとして計36時間録画) 

③ 公開については、要求があればルールに則って応じる。 

(3)課題

①信頼性あるルールを決めて、それに従って運営すること。

信頼できるルール策定のために、

(ⅰ)モニターの取り扱いと、

(ⅱ)映像データの管理に重点を置く。 

特に上記2点について、透明性を確保できる制度を作る。

②ルールは、わかり易い文章で表現すること。

(35)

(4)防犯カメラ設置テストにおける考察

アンケートの回答からは防犯カメラに対して否定的な意見が出されたが、テスト設置し た際には住民から問い合わせや苦情は無かった。

 したがって活用化に当たっては、今回の設置テストを踏まえつつより住民にオープンな 形で運営できればよいと考えられる。 

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