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130s 一般演題 ( 口演 ) C1-001 検診による一般住民における 認知度の変化 大垣市民病院呼吸器内科 / 西濃 COPD 対策委員会 安藤守秀 背景と目的 COPD は我が国でもその重要さに比して一般の認知率が低いことが問題となっている. 健康日本 ₂₁( 第二次 ) では認知率を ₂₀

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C1-003

三重県在住医師に対する COPD の意識調査

松阪市民病院呼吸器センター₁),三重大学附属病院呼吸 器内科₂)

○平野有香₁),畑地 治₁),岡本貴江₁),齋木晴子₁), 坂口 直₁),伊藤健太郎₁),西井洋一₁),小林 哲₂), 田口 修₂)

【背景】一般人におけるCOPDの認知度は ₂₀%前後といわれ ているが,医師において調査したデータはない.

【目的】三重県医師会員におけるCOPDの認知度,COPDに 対する投薬内容などを調査する.

【方法】平成 ₂₆ 年 ₉ 月 ₂₂ 日-同年 ₁₀ 月 ₆ 日までの間,三重 県医師会並びに松阪市民病院倫理委員会の承認を得て,三重 県医師会に所属する医師 ₂₇₀₇ 名にアンケートを実施した.ア ンケート内容は(COPD認知度について)(呼吸機能検査の 施行の有無)(Physical Activity認知度について)(COPDに処 方している薬剤について)の ₄ 項目である.

【結果】アンケート回収率は,₂₇₀₇ 名中 ₁₂₁₇ 名で,(COPD 認知度について)は医師の間で三重県内の地域別・科別で提 示するが,医師のCOPDの認知度は ₉₇%であり,₁₀₀%とは いえなかった.(呼吸機能検査の施行の有無)(Physical Activ- ity認知度について)(COPDに処方している薬剤について)

は,会場にて提示を行う.

【結語】COPDの認知度は,医師においも ₁₀₀%ではなく,更 なる認知度の向上に向けての取り組みが必要である.

C1-002

住民健診受診者における COPD-Population Screener 用いた COPD 検診の試み

自治医科大学呼吸器内科₁),常陸大宮済生会病院内科₂), 茨城東病院呼吸器内科₃)

○中山雅之₁,₂),坂東政司₁),大石修司₃),斎藤武文₃), 河野幹彦₂),伊東紘一₂),杉山幸比古₁)

茨城県常陸大宮市は ₂₀₁₄ 年度に ₄₀ 歳以上の住民健診受診者 を対象とし,COPD-Population Screener(COPD-PS)とCOPD assessment test(CAT)を 用 い たCOPD検 診 を 導 入 し,

COPD-PSの点数が ₄ 点以上であった者に対して医療機関を受 診してスパイロメトリを行うことを推奨した.COPD検診受 診者の中で,COPDと診断された患者の割合を算出し,その 患者の臨床的特徴を検討した. COPD検診受診者 ₅₁₉₀ 名の うち ₁₈₁₈ 名(₃₅.₀%)がCOPD-PS ₄ 点以上であった.その 後スパイロメトリを施行した ₅₄₁ 名(₂₉.₈%)のうち,₉₁ 名

(₁₆.₈%)がFEV% ₇₀%未満であった.同時に気管支拡張試 験も施行した ₂₂₇ 名のうち,₃₂ 名(₁₄.₁%)がCOPDと診 断され,COPD検診受診者におけるCOPD患者の割合は

₄.₉%であった.今回診断されたCOPD患者 ₃₂ 名の特徴は,

年齢 ₇₄.₀±₆.₁ 歳,全例男性,GOLD分類(₁/₂/₃/₄)₂₀/₁₀/

₂/₀,COPD-PS点数 ₄.₇±₁.₃,CAT点数 ₇.₃±₆.₄ であった.

₃₂ 例中 ₂₇ 例(₈₄.₄%)はかかりつけ医に他疾患で定期受診 していたが,全例COPDと初めて診断された. 住民健診受 診者に対してCOPD-PSを用いたCOPD検診を行うことによ り,潜在しているCOPD患者を早期発見できる可能性がある と考えられた.

C1-001

COPD 検診による一般住民における COPD 認知度の変化

大垣市民病院呼吸器内科/西濃

COPD

対策委員会

○安藤守秀

【背景と目的】COPDは我が国でもその重要さに比して一般の 認知率が低いことが問題となっている.健康日本 ₂₁(第二次)

では認知率を ₂₀₂₂ 年までに ₈₀%とすることを目標としている が,実際には全国調査において認知率はここ数年 ₃₀%前後で 停滞している.私達はCOPDの早期発見と一般への啓発をか ねて,平成 ₂₄ 年度より大垣市において特定健診に組み込んだ 形でCOPD検診を実施してきている.この検診に合わせ受診 者に対してCOPDの認知度調査を行い,検診による認知度の 変化を追跡したので報告する.

【対象と方法】検診対象者は大垣市に在住の ₄₀-₇₄ 才の国保加 入者で,このうち調査に対して文書による同意の得られた者

(平成 ₂₄ 年度 ₄₈₇₂ 人,平成 ₂₅ 年度 ₄₉₉₃ 人,平成 ₂₆ 年度 ₄₈₉₄ 人)を集計対象とし,COPDの認知率を追跡した.

【結果と考察】何れの年度も回答者は女性が約 ₆ 割を占め,ま た年齢構成では ₆₀ 才以上が大半を占めた.COPD認識率は,

平成 ₂₄ 年度は知っている:₆.₃%,聞いたことがある:₁₇.₂%

の合計 ₂₃.₅%で全国調査値よりやや低いレベルであった.し かし平成 ₂₅ 年度はそれぞれ ₁₅.₉%,₂₉.₁%の合わせて ₄₅.₈%,

₂₆ 年度は同 ₁₉.₈%,₃₃.₉%の ₅₃.₇%と認知率は ₅₀%を超え,

全国調査値とは全く異なる推移を示し,検診実施による啓発効 果であると考えられた.

C1-004

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者における口腔内乾燥自 覚症状,味覚感度の検討

新潟医療福祉大学健康栄養学科₁),国立病院機構西新潟 中央病院呼吸器内科₂)

○永井 徹₁),齋藤泰晴₂),大平徹郎₂)

【目的】安定期慢性閉塞性肺疾患(COPD)の重要な薬剤であ る吸入薬は,口渇や口腔カンジタ症をきたすことがある.安 定期COPD患者の栄養治療に繋げることを目的として,口腔 内乾燥自覚症状,味覚感度について,横断的に検討した.

【方法】₂₀₁₄ 年 ₄ 月 ₁ 日より ₂₀₁₄ 年 ₁₁ 月 ₃₀ 日まで国立病院 機構西新潟中央病院に呼吸リハビリテーション入院した ₆₀-

₈₀ 歳代男性COPD患者 ₁₅ 名を患者群とし,非喫煙の男性健 常高齢者 ₂₀ 名を対照群とした.

【結果】口腔内乾燥自覚症状を比較したところ,「食物が飲み 込みにくい」(p<₀.₀₀₁),「口の中がネバネバする,話しにく い」(P=₀.₀₁₆)の ₂ 項目において,患者群と対照群の間に 有意差が認められた.口腔内乾燥自覚症状の総得点の比較で は,患者群は ₇.₀ 点,対照群は ₃.₀ 点と,患者群で高かった.

味覚感度は,両群間で有意差は認められなかった.

【結語】COPD患者では,高率に口腔内乾燥自覚症状を有す ることが確認でき,味覚感度は,最も高い味質濃度を認識で きない者が ₂₀%にみられた.口腔内乾燥及び味覚異常は,正 常な食事摂取を困難にし,栄養障害を惹起する可能性が考え られるため,自覚症状を有する患者には多面的な問診を行い,

口腔内通過が容易な食事の提供,補水などの栄養補給法の立 案が必要である.

(2)

C1-005

女性 COPD 患者の身体的特徴

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーショ ン部₁),聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション 部₂),聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科₃)

○松嶋真哉₁),横山仁志₂),武市梨絵₂),渡邉陽介₂), 駒瀬裕子₃)

【目的】女性は男性と比較しCOPD発症リスクが高いことが 報告され,本邦でも今後女性COPD患者の増加が予測され る.しかし,性差によるCOPD患者の特徴は明らかではな い.そこで,本研究では女性COPD患者の身体的特徴を明ら かにすることを目的とした.

【方法】対象は当院のCOPDパスを利用した者とし,女性 ₃₅ 例(年齢:₇₄±₁₀ 歳,%FEV: ₈₈.₂±₁₉.₄%)をF群,年齢 と%FEVを調整した男性 ₄₀ 例をM群と分類した.測定項目 は%理想体重,等尺性膝伸展筋力体重比,₆ 分間歩行距離の 予測値に対する実測値の比(% ₆ MWD),およびCOPD Assessment Test(CAT)とし ₂ 群間の比較を行った.

【結果】F群はM群と比較して%理想体重(₉₆.₃±₁₆.₅ vs.

₁₀₅.₈±₁₄.₀%),等尺性膝伸展筋力体重比(₄₁.₀±₁₂.₆ vs.

₅₀.₄±₁₂.₆%),% ₆ MWD(₆₇.₉±₁₉.₂ vs. ₈₇.₃±₂₃.₂%)

が有意に低値を示し,CAT(₁₃.₅±₇.₈ vs. ₉.₈±₆.₃)が有意 に高値を示した(各p<₀.₀₅).

【考察】女性COPD患者は,気流障害が軽度でも,痩せ型,

運動機能が低値,呼吸困難等の症状が強いという特徴を有し ていた.よって,女性COPD患者は気流障害の重症度に捉わ れず早期から栄養・運動療法等の包括的な呼吸リハビリテー ションが必要と考えられた.

C1-006

COPD 患者の運動時脳皮質酸素化と呼吸困難感の関連

近畿大学医学部₁),田附興風会医学研究所北野病院₂)

○東本有司₁),本田憲胤₂),杉谷竜司₁),白石 匡₁), 岡島 聡₁),前田和成₁),沖本奈美₁),山縣俊之₁), 西山 理₁),東田有智₁)

【目的】COPD患者の運動時における,脳皮質酸素化及び活性 化と呼吸困難感の関係を検討する.

【対象】運動時低酸素をきたさないCOPD患者(非低酸素群 n=₁₆),運動時低酸素をきたすCOPD患者(低酸素群n=₁₁),

コントロール患者(n=₁₁)

【方法】エルゴメータによる低負荷運動(ピークの ₄₀%)中の 脳皮質酸素化及び脳活動を近赤外線分光法(NIRS)にて測定 した.還元型Hbの増加が酸素化の障害,還元型Hb低下を脳 活動の活性化とした.

【結果】コントロール及び非低酸素群では,運動時に還元型Hb が低下し,前運動野領域(PMA)の脳活性化が呼吸困難感

(Borg scale)と相関していた.低酸素群では,還元型Hbが増 加し,呼吸困難感はSpO低下とは相関なかったが,還元型Hb の増加と相関していた.酸素投与後,低酸素群でも呼吸困難感 とPMA領域の活性化が相関していた.

【結論】COPD患者の,運動時呼吸困難感はPMA領域の活性 化と関連しており,低酸素群では脳皮質酸素化の低下と関連し ていた.酸素投与により,低酸素群でも非低酸素群と同様の脳 活動と呼吸困難感の関連を示すようになることが分かった.

C1-007

慢性閉塞性肺疾患の抑うつに関わる因子の検討

津山第一病院リハビリテーション科₁),津山第一病院呼 吸器内科₂),鳥取大学医学部分子制御内科₃)

○安部大昭₁),倉田和範₁),渋谷 諒₁),松本和久₁), 河崎雄司₂,₃)

【目的】慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)は喫煙を背景とし,

労作時の息切れや呼吸困難感の出現により,日常生活におけ る動作が制限されていく.また,日常生活の制限は身体のみ ならず,社会的,精神的にも悪影響を及ぼし抑うつ状態や QOLの低下をきたすことが知られている.本研究では,

COPDによる抑うつと関連する環境因子等について検討した.

【対象と方法】外来通院中の男性COPD患者 ₂₂ 名(平均 ₇₆.₉ 歳).抑うつはGDS-₁₅ を用い,抑うつ群(₅ 点以上)と非抑 うつ群に分け,₁ 日の歩数および家族数等との関係を両群間で 比較した.₁ 日の歩数は,加速度計(ライフコーダー)を用い

₁ 週間の平均を ₁ 日の歩数とした.また環境評価として,国際 標準化身体活動質問紙環境尺度(以下IPAQ-E)を用いて ₁ 日 の歩数と景観要素との関係性を検討した.

【結果】抑うつ群は非抑うつ群と比較して ₁ 日の歩数および家 族数は有意に低値を示した (p<₀.₀₅).景観要素が良いほう が ₁ 日の歩数は高い傾向を示した.

【考察】COPD患者の抑うつは,患者の背景因子より推測する ことができる可能性があり,また外出の際,歩行環境へ目を 向けることで抑うつの予防になるのではないかと考えられる.

C1-008

うつ病治療による COPD 患者の呼吸困難感改善の経験

立川綜合病院看護部呼吸器病棟₁),立川綜合病院呼吸器 内科₂)

○原 千陽₁),佐藤英夫₂),村松周子₁),山口美沙子₂)

【目的】COPDでは高率に不安や抑うつを合併することが指摘 されている.うつ病性障害診断の補助ツールであるPHQ-₉

(Patient Health Questionnaire)を利用してCOPDに合併する 抑うつの検索を行う.

【対象・方法】COPD₈₈ 例からCOPDアセスメントテスト

(CAT)とPHQ-₉ を回収した.診療録から増悪頻度や関連薬の 処方頻度等を集計した.

【結果】男性 ₈₅/女性 ₃ 例,平均 ₇₄.₂ 歳.CATスコア≧₁₀ は

₆₀ 例(₆₈.₂%),増悪頻度は ₀.₆₄/年であった.PHQ-₉ で ₂₇ 例(₃₀.₆%)にうつ病性障害の合併をみとめ,₂₆ 例はCAT≧

₁₀(GOLD-B/D)の 群 で あ る.う つ 合 併 群 はCATが 高 く

(₁₆.₁ vs ₂₂.₄,p<₀.₀₀₁),よりハイリスク(増悪頻度)で あった(₀.₅₉ vs ₁.₁₁,p<₀.₀₅).処方頻度も睡眠薬(₁₃.₅%

vs ₅₀.₀%),抗不安・うつ薬(₅.₄% vs ₁₅.₃%)と差があっ た.在宅酸素を使用中の ₆₂ 歳男性はSpOは維持できるが呼 吸困難感が増強して入院した.CAT₃₄・PHQ-₉ は ₁₃ と高く,

呼吸リハと抗うつ薬(NaSSA)の処方を開始したところ,₄ 週 でCAT₂₁,PHQ-₉ は ₃ に低下し呼吸困難感の軽減が得られた.

【結論】COPD患者の ₃₀.₆%にうつが合併していた.CATと増 悪頻度はうつ合併群で高く,睡眠薬などの処方率も高かった.

抑うつに対するマネジメントは呼吸困難感の軽減に寄与する.

(3)

C1-009

COPD 患者における労作時低酸素血症が認知機能・脳循 環動態に与える影響

近畿大学医学部附属病院リハビリテーション部₁),近畿大 学医学部呼吸器・アレルギー内科₂),聖隷クリストファー 大学リハビリテーション科学研究科理学療法開発学₃)

○杉谷竜司₁,₃),東本有司₂),前田和成₁),白石 匡₁), 岡島 聡₁),山縣俊之₂),西山 理₂),大城昌平₃), 東田有智₂),福田寛治₃)

【目的】COPD患者における労作時低酸素血症と認知課題の成 績,脳血流反応の関係を明らかにする.

【方法】対象は当院の外来呼吸リハビリテーションに通院中の COPD患者 ₁₀ 名.労作時低酸素血症は,連続パルスオキシメ トリを用いて ₂₄ 時間でのSpO₉₀%未満低下時間(Time of SpO<₉₀%:T₉₀)にて評価した.認知課題は,N-Back Task

(NBT)を実施し,正答率を算出した.また光トポグラフィー 装置で,NBT時の酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)変化量を脳 の賦活として評価した.

【成績】NBTの正答率は,₆₃.₇±₂₆.₂%.NBT時のoxy-Hb変 化量は,₀.₀₃±₀.₀₆mM・mm.T₉₀ とNBTの正答率には,負 の相関を認めた(r=-₀.₇₄,p<₀.₀₅).T₉₀ とoxy-Hb変化量 には,正の相関を認めた(r=₀.₆₃,p<₀.₀₅).

【結論】日常生活の中で低酸素状態に晒されるCOPD患者では,

NBTの成績が低く,認知課題による脳賦活量が大きかった.

C1-010

COPD 患者におけるサルコペニアの検討

要町病院₁),日本大学内科学系呼吸器内科学分野₂)

○山下徹也₁),飛嶋孝昭₁),平井菜穂子₁),吉澤孝之₁,₂), 橋本 修₂)

【背景】COPDは全身性炎症に伴う骨格筋障害など様々な併 存症を有する全身疾患である.サルコペニアは加齢や様々な 疾患を原因とする筋量や筋力の減少でありADLやQOLに影 響を及ぼす.近年COPDにおけるサルコペニアの併存が指摘 されているが関連を検討した報告は少ない.今回COPDとサ ルコペニアの関連について検討した.

【対象と方法】呼吸リハビリ通院中の慢性安定期COPD患者

₂₈ 名(男性 ₂₇ 名)においてサルコペニア簡易基準により該 当群と非該当群に分類し,GOLD stage,BMI,筋肉量,握 力,歩行速度,CAT,mMRC scale,NRADL,MNA-SFにつ いて比較検討した.

【結果】該当群は ₁₀ 名(₃₆%),非該当群は ₁₈ 名(₆₄%)で あった.mMRC scaleは該当群で高い傾向を認め,BMI,下 腿周囲長,歩行速度,MNA-SFは該当群で低下を認めた.そ の他の評価項目について変化は認めなかった.

【考察】今回COPD患者の ₃ 割以上にサルコペニアの併存が 疑われた.GOLD stage ₁~₂ 期においてもサルコペニアを認 め,気流閉塞の程度に関わらず呼吸困難感や低栄養との関連 が示唆された.サルコペニアの併存は身体活動性を低下させ 予後に影響を与える可能性があり早期発見,介入が重要であ ると考えられた.

【結語】呼吸リハビリにおいてサルコペニアを評価することは 有用と考えられた.

C1-011

COPD 患者における四肢筋肉の分布に関する研究

日本医科大学呼吸ケアクリニック₁),日本医科大学内科 学(呼吸器内科学)₂)

○古舘隆子₁),石井健男₁,₂),茂木 孝₁,₂)

服部久弥子₁,₂),楠 裕司₁,₂),弦間昭彦₂),木田厚瑞₁,₂)

【目的】骨格筋の減少および機能障害は,COPDの全身的影響 として知られているが,COPDの重症度と四肢筋肉分布の関 連性の報告はあまりない.閉塞性障害の程度と四肢筋肉分布 の関連,また,上肢筋割合と呼吸困難感との関連を調査した.

【方法】安定期COPD患者 ₉₁ 名(₇₃.₇ 歳,男性 ₈₄ 名)が対 象.BIA法にて体組成分析を実施し,骨格筋総量,上肢筋量,

下肢筋量を測定.身長で調整した骨格筋index,上肢筋index,

下肢筋indexを算出.骨格筋総量に対する上肢筋量を上肢筋 割合とした.これらと,閉塞性障害を示すFEV%predとの 関連を調査.呼吸困難感を示すMMRC,OCD,₆ 分間歩行検 査のBorg scaleと上肢筋割合の関連を評価.

【結果】骨格筋index,上肢筋index,上肢筋割合は,FEV% predと有意な相関があったが(順に,p=₀.₀₀₁,₀.₀₀₁,

₀.₀₁₁),下肢筋indexとはなかった.呼吸困難感に関し,上 肢筋割合は,OCD,Borg scaleと有意な相関があったが,(順 に,p=₀.₀₀₁,₀.₀₁₂),MMRCとはなかった.

【結論】安定期COPD患者では,閉塞性障害の重症化ととも に骨格筋総量,特に,上肢筋の減少が認められた.上肢筋量 を増やすことが,呼吸困難感の緩和に有用である可能性が示 唆された.

C1-012

胸部 CT から読み取る COPD 患者の新たな臨床指標―抗 重力筋評価の重要性―

京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学₁),京都大学医 学部附属病院リハビリテーション部₂)

○谷村和哉₁),佐藤 晋₁,₂),佐藤篤靖₁),大島洋平₂), 長谷川浩一₁),小熊 毅₁),長谷川聡₂),平井豊博₁), 三嶋理晃₁),室 繁郎₁)

【背景】COPDにおいて骨格筋機能障害は重要な徴候であり,

特に抗重力筋は身体活動性低下により萎縮しやすい.また,身 体活動性は重要な予後因子として注目されている.胸部CTで 評価可能な抗重力筋である脊柱起立筋群の横断面積(ESMCSA) のCOPD患者における臨床的意義を検証した.

【方法】京都大学病院呼吸器内科で観察研究参加中の安定期男 性COPD患者を対象とし,胸部CT画像で気腫性病変(LAA%)

と共にESMCSAを測定し,呼吸機能の関連,さらに生命予後と の関連を検討した.

【結果】解析対象者はCOPD患者 ₁₃₀ 名(GOLD stage I/II/

III/IV=₂₄/₆₀/₃₄/₁₂)と年齢・身長を適合した健常者 ₂₀ 名.

ESMCSAはCOPD患者で有意に低値を示し,さらに呼吸機能

(%FEV,DLCO),症状(mMRC),LAA%等のCOPDの臨 床指標と有意かつ強い相関を示した.ESMCSAによる層別化 生存時間解析では低値群で有意に生存期間が短縮し,Cox比 例ハザード解析によりESMCSAは有意な予後規定因子である と示された(HR=₀.₈₄,p<₀.₀₀₀₁).

【結語】ESMCSAはCOPD患者の種々の臨床指標と関連し,身体 活動性も同時に反映する有用な予後予測因子であると考えられる.

(4)

C1-013

COPD における労作時の吸気筋疲労が動脈血酸素飽和度 の低下に及ぼす影響

市立秋田総合病院リハビリテーション科₁),市立秋田総 合病院呼吸器内科₂),秋田大学大学院医学系研究科保健 学専攻₃)

○大倉和貴₁),柴田和幸₁,₃),岩倉正浩₁,₃),川越厚良₁), 菅原慶勇₁),高橋仁美₁),柏倉 剛₁),本間光信₂), 塩谷隆信₃)

【目的】慢性閉塞性肺疾患(COPD)における,₆ 分間歩行試験

(₆ MWT)後の吸気筋疲労と経皮的動脈血酸素飽和度(SpO) の低下との関係を明らかにすることを目的とした.

【対 象 と 方 法】安 定 期COPD患 者 ₁₂ 名(年 齢:₇₁±₈ 歳,

BMI:₂₂.₈±₃.₃ kg/m,FEV:₅₄.₈±₂₂.₁%)を対象とした.

ATSのガイドラインに沿って対象に ₆ MWTを実施し,その前 後にPOWERbreathe KH₂(HaB社製)を用いて最大吸気口腔 内圧(PImax)を測定した.実施前後のPImaxの差の絶対値を 実施前の値で除した百分率(ΔPImax%)を吸気筋疲労とした.

また,₆ MWT中に連続パルスオキシメトリーを実施し,SpO

平均値(mean SpO),₄%以上SpOが低下した時間の割合

(%TED ₄),₉₀%を下回った時間の割合 (%TB₉₀) を測定した.

各測定値の関係性は,Pearsonの積率相関係数にて検討した.

【結果】ΔPImax%は,mean SpO(r=₀.₇₅₀,p=₀.₀₀₅),%TED

₄(r=₀.₆₅₄,p=₀.₀₂₁),%TB₉₀(r=₀.₇₀₈,p=₀.₀₁₀)と有 意に相関した.

【結論】吸気筋疲労とSpOの各測定値は有意に相関し,吸気筋 疲労が大きいと労作時SpO低下も大きいという関係がみられた.

C1-014

睡眠時低換気合併 COPD は,推定収縮期肺動脈圧の上昇 と肺動脈拡張を認める

公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院呼吸器セン ター

○北島尚昌,井上大生,高松和史,片山優子,

糸谷 涼,丸毛 聡,櫻本 稔,福井基成

【背景】COPDにおいて,肺高血圧の合併は急性増悪と生命 予後に関連する.しかし,COPD患者の睡眠時低換気の有無 と肺高血圧との関連は明らかでない.

【方法】₂₀₁₄ 年 ₁ 月から ₂₀₁₅ 年 ₄ 月に入院し,夜間経皮的二 酸化炭素分圧(PtcCO)測定を行った安定期COPD患者 ₁₆ 名を対象とした.睡眠時低換気は,PtcCOがbaselineから ₃ mmHg以上上昇し,₁₀ 分間以上持続するものと定義し,睡眠 時低換気あり群(₉ 名)と睡眠時低換気なし群(₇ 名)に分類 した.₂ 群間において,肺動脈径/大動脈径(PA/A)比,推 定収縮期肺動脈圧,対標準 ₁ 秒量,日中のPaOとPaCO, CAT(COPD assessment test)score,過去 ₁ 年の増悪回数を 比較検討した.

【結果】PA/A比は睡眠時低換気あり群で有意に高値(₁.₀₈±

₀.₁₂, ₀.₈₃±₀.₁₁ p<₀.₀₀₅)であった.また,推定収縮期 肺動脈圧も睡眠時低換気あり群で有意に高値(₅₅.₁±₁₈.₇,

₃₆.₂±₇.₅ p<₀.₀₅)であった.一方,対標準 ₁ 秒量,日中の PaOとPaCO,CAT,過去 ₁ 年の増悪回数は ₂ 群間で差を認 めなかった.

【考察】COPD患者において,睡眠時低換気が肺高血圧に関 連している可能性が示唆された.

C1-015

慢性閉塞性肺疾患における運動耐容能と右室機能の関連性

化学療法研究所附属病院リハビリテーション室₁),埼玉 県立大学院保健医療福祉学部₂),化学療法研究所附属病 院検査室₃),同呼吸器内科₄),同リハビリテーション科₅)

○善田督史₁,₂),野島永司₃),馬島 徹₄),清藤晃司₄), 武原 格₅),丸岡 弘₂)

【背景】慢性閉塞性肺疾患(COPD)において,右室機能障害 は運動耐容能低下を及ぼし予後不良とされる.簡便な右室機 能評価として,心臓超音波検査による右室収縮期圧(RVSP)

の測定があるが,RVSPと ₆ 分間歩行距離(₆ MWD)に関す る報告は少ない.

【目的】本研究は,COPD患者においてRVSP ₃₅ mmHg以上 をPH群,₃₅ mmHg未満を非PH群とし,運動耐容能や心機 能を比較検討した.

【方法】対象は,外来通院中のCOPD患者(非PH群 ₉ 名,PH 群 ₉ 名)とし,重症度,運動耐容能,呼吸機能,心機能を測定 し比較した.運動耐容能の評価として ₆ MWDを測定し,労作 時低酸素血症の評価としてSpO最低値も測定した.心機能評 価として,心臓超音波検査にてRVSP,EF,E/e等を測定した.

【結果】両群間で年齢,重症度,罹患期間に有意差はなかった が,PH群で ₆ MWD,DLco,E/e,労作時SpOが有意に低 値であった.

【考察】WatzらはE/eと ₆ MWDと関連性について報告してい る.また,肺拡散能はCOPD進行に伴う肺胞破壊を示し,運 動耐容能に関与している.これより,非PH群に比してPH群 でE/eや肺拡散能低下しており,低酸素血症が著名であった.

C1-016

多職種の呼吸ケアサポートチームによる回診は医療の質 の向上に寄与するか?

市立伊丹病院呼吸ケアサポートチーム

○菊池弘恵,細井慶太,高田哲男,森川 宏,

山根正也,閔庚火華

【背景と目的】当院の呼吸ケアサポートチームは ₂₀₀₇ 年に発 足し,₂₀₁₀ 年より ₇~₈ 名による多職種チーム回診を開始し た.₅ 年間の回診の問題点を検討した.

【対象】医師と臨床工学士が対象患者を選定し,週 ₁ 回の回診 をした.コメディカルは輪番制で,業務中に部署内で時間調 整をした.回診前に院内メールで患者情報を伝達し,電子カ ルテの専用の回診録に記入した.回診後に医師が総括を記載 し,看護師のメンバーが病棟看護師へ伝達した.この回診に

₁₀ 回以上参加した ₇ 職種 ₂₅ 名のメンバーを対象とした.

【方法】メンバーを ₄ グループに分け,「現在のチーム回診は 医療の質の向上に寄与しているか?」をテーマとしてKJ法 によるワークショップを行った.

【結果】₁.回診が週 ₁ 回のため,現場のニーズに適時に対応 できていない.₂.業務内の時間調整に工夫がいる.₃.相互 教育のテーマを具体的に発見できた.₄.総括の情報を現場で 役立ててもらうための取り組みが必要である.

【結語】多職種チームによる回診は医療の質の向上に寄与でき ているとほとんどのメンバーが感じていたが,総括された情報 を現場で活かすための支援に工夫が必要である.多職種メン バーが回診に参加するには部署ごとの時間調整が必須である.

(5)

C1-017

当院における呼吸ケアサポート委員会ホームページ作成 の試み

鹿児島共済会南風病院

○飯田直行,川原妙子,佃屋 剛

鹿児島県内で唯一,DPC病院II群を取得している当院では,

重症かつ多岐にわたる疾患の呼吸管理を要することが多く,

呼吸ケアに対しても迅速な対応が求められる.特に呼吸ケア に関する物品は種類が多く,様々なサイズのものが院内に存 在するが,物品管理上,全病棟に全物品を具備することは困 難である.各病棟に散在した呼吸ケア物品は,院内の職員が 所在場所を正確に把握できず,特に急変時や夜間の応援対応 の際に物品の調達時間が遅延するという問題が生じる恐れが ある.また,状況によっては専門病棟以外に入院を強いられ ることもあり,呼吸ケアに遭遇する機会の少ない看護師には 過度の業務負担になり得ると思われる.当院では ₂₀₁₃ 年より 電子カルテシステムを導入し,病棟内のパソコン端末から患 者情報や各種マニュアルなど院内情報の閲覧が可能となった.

₂₀₁₄ 年からは院内に呼吸ケアサポート委員会を発足させ,「呼 吸ケアの院内統一をめざす」というビジョンの下,呼吸ケア に関する知識の向上と質の高いケアの提供に努めている.今 回,病棟内にパソコン端末が多数導入されたことに伴い,パ ソコン端末から随時閲覧できるよう呼吸ケアサポート委員会 のホームページを開設し,呼吸ケア物品の種類や所在病棟,

呼吸ケアに関する各種マニュアルを掲載したので紹介する.

C1-018

RST 回診シートの変更はスタッフの教育や知識の共有に 有用である

社会医療法人大成会福岡記念病院リハビリテーション科

○奥野将太,貞方麻希,原口一也

【背景】当院のリハビリスタッフを対象にRSTの回診シート や人工呼吸器のリハビリへのアンケート調査を行った.その 結果,回診シートの目的の不明確さや鎮静剤への知識不足,

離床への意識不足などの問題点が指摘された.そこで目的を 早期離床と合併症予防という ₂ つの大項目として,回診シー トを変更した.また知識不足が指摘された鎮静剤の項目も追 加して担当スタッフと適宜,情報共有を行った.回診シート を変更して ₆ヶ月後に同様のアンケートを実施した.

【結果】回診シート変更の前後において,人工呼吸器患者への リハビリの目的を早期離床と回答した割合が ₄₀%から ₆₇%へ と向上した.人工呼吸器のリハビリと鎮静剤の種類とが関係 すると答えたスタッフは ₄₀%から ₇₆%へと向上した.しか し,実際に人工呼吸器装着中の座位や立位の実施率は変化し なかった.離床が進まない要因としては,医師の安静指示と の回答が ₄₆%と比較的多い結果となった.

【考察】回診シートの変更はスタッフの教育や知識の共有化を 図ることに有用であることが示唆された.しかし,実際の離 床は進行しなかった.そのため早期離床にはリハビリスタッ フの知識の共有だけでは不十分であり,医師との連携をさら に深めていくことが重要である.

C1-019

RST 超急性期からの介入の必要性~現状を振り返って~

大垣市民病院看護部₁),大垣市民病院呼吸器内科₂)

○齋藤修平₁),日比美智子₂),中島治典₂),安藤守秀₂)

【目的】当院は岐阜県西濃地域における急性期医療を担う基幹 病院である.₂₀₁₄ 年 ₄ 月に呼吸ケアサポートチーム(以下 RST)が発足し, 週 ₁ 回の頻度で人工呼吸器装着患者のラウ ンドを行っている.発足後 ₁ 年間のラウンドの現状を明らか にする目的で後方視的に診療録に基づいて解析を行った.

【対象】₂₀₁₄ 年 ₄ 月 ₂₂ 日~₂₀₁₅ 年 ₃ 月 ₃₁ 日までの期間にラ ウンドを行った患者 ₁₁₆ 名(のべ ₂₅₈ 件).一般病棟における 人工呼吸器装着患者だけでなく集中治療室及び救命センター 入室中の人工呼吸器装着患者を対象とした.

【結果】経口挿管された患者の初回ラウンド時に,人工呼吸器 離脱・抜管を目標にした患者は ₃₇ 名.そのうち,実際に抜管 出来た患者は ₂₇ 名(₇₂.₉%)であった.平均人工呼吸器装着 期間は ₁₀.₄ 日であった.気管切開となった患者は ₁₀ 名で あった(₁₇.₁%).気管切開されたもののうち,後に ₈ 名が人 工呼吸器離脱可能,₂ 名が離脱出来ないまま原病死した.

【考察】早期からRSTの介入により,非呼吸器専門家の主治医 に対して連続的アドバイスが可能となり多くの症例で比較的 スムーズに人工呼吸器の離脱が可能となっていたと思われる.

【結語】今後も超急性期からの介入を継続して行うことでス タッフのレベルアップを図り質の高い医療を提供していきたい.

C1-020

当院における呼吸ケアサポートチーム(RST)の 7 年間 の活動成果と今後の課題

浜松医療センター呼吸ケアサポートチーム

○新屋順子,中村光宏

【背景】当院では,呼吸療法全般における安全性と質の向上を めざし,平成 ₂₀ 年にRSTの活動を開始した.過去 ₇ 年の活 動成果と,今後の課題について検討した.

【活動内容】構成メンバーは医師(呼吸器内科,消化器外科,

感染症科,歯科口腔外科),看護師,臨床工学技士,理学療法 士である.活動内容は人工呼吸器装着患者に対する回診,院内 勉強会,呼吸管理マニュアルの整備,新規機器選定及びその勉 強会である.平成 ₂₆ 年からは近隣施設との連携も開始した.

【計画外抜管に対する取り組みと成果】人工呼吸管理中の計画 外抜管が平成 ₁₉ 年度は ₅₀ 件(自己抜管 ₂₈ 件,事故抜管 ₂₂ 件)であった.このため,計画外抜管防止に対する取り組み を重点的に行ってきた.事故抜管に関しては体位変換時の手 順の見直しを行い,院内でシュミレーショントレーニングを 開催した.自己抜管に関しては, Richmond Agitation Sedation Scaleを用いて鎮静度の評価を統一した.その結果平成 ₂₀ 年 度から計画外抜管は減少し,平成 ₂₆ 年度は ₈ 件(自己抜管 ₅ 件,事故抜管 ₃ 件)となった.

【今後の課題】鎮静,鎮痛,せん妄管理に関するマニュアルの 充実と普及をはかり,院内すべての病棟における呼吸管理の 安全確保をめざしていきたい.

(6)

C1-021

人工呼吸管理の自己(予定外)抜管を予防する EBP 

(Evidence Based Practice)の検討

滋賀県立成人病センター呼吸ケアチーム

○猪飼やす子,大野 進,松本修一,石床 学,

武田晋作

【目的】所属施設における自己(予定外)抜管の要因(抑制中,

夜間,鎮静深度が ₂₄ 時間同程度(RASS-₁~₀))からEBP

(Evidence Based Practice)に基づく呼吸ケアチーム(RCT)

回診での自己(予定外)抜管予防の対応策を検討する.

【方法】研究デザイン:アクション・リサーチ,調査方法:自 己抜管の要因調査の結果をもとにエビデンスの検索と文献検 討を行い,RCT回診項目を追加し実施,評価した.EBPのプ ロセスは,アイオワ大学のIOWAモデルを使用した.対象:

RCT回診患者 ₅₃ 例,調査期間:₂₀₁₄ 年 ₄ 月~₂₀₁₅ 年 ₃ 月.

【倫理的配慮】所属の倫理委員会で承認を得た.

【結果・考察】「抑制」,「鎮静・鎮痛」に関して文献検索を行 い,RCT回診項目に抑制,鎮静・鎮痛,チューブ固定を追加 して実施,評価している.病院組織へは医療安全管理室と協 働して活動し,広報誌を使ってアプローチを実施した.RCT 回診項目追加後の自己(予定外)抜管は ₁ 件発生しており更 に対策を検討している.また,要因調査において再挿管不要 は ₅₅%であったため,主治医と協働し挿管管理の見通しの支 援を行っている.病態のアセスメントと個別性のある安全な 呼吸管理を支援することでRCT回診はさらに安全な人工呼吸 管理に寄与できると考える.

C1-022

新規 RST 治療支援チームによる人工呼吸器離脱,離床 が進んだ一例

前橋赤十字病院リハビリテーション課₁),前橋赤十字病 院呼吸器内科₂)

○田中真理子₁),堀江健夫₂)

【背景・目的】人工呼吸器装着はICUのみでなく一般病棟管 理となることも多い.早期リハビリテーション介入やRSTラ ウンド等を継続しても主科による人工呼吸器離脱への手法の 違い,病棟スタッフの管理面への不安や離床困難等の問題が あった.そこで,従来の活動に加えRST治療支援チームを結 成し,昨年より活動を始めた.今回長期人工呼吸器装着患者 に対し,人工呼吸器離脱,離床が進んだ症例を報告する.

【方法】RST治療支援はRST医師が主治医の依頼にて,一般病 棟でウィーニング困難な患者を対象として人工呼吸器の設定変 更,呼吸管理を行う.リハビリテーションはPTとRST医師,

病棟看護師で連携し,積極的な離床を進めることとした.

【症例】₇₇ 歳男性.敗血症性ショックにて当院転院,ICU入 室となり,PTは第 ₂ 病日から介入.第 ₅₆ 病日に一般病棟に 転棟.転棟後,RST治療支援も介入し,意識障害遷延もあっ たが全身状態,ウィーニング進行状況に応じリハビリテー ションを進め,第 ₈₄ 病日から歩行練習開始可能となり,第

₉₁ 病日で人工呼吸器終日離脱,第 ₁₀₅ 病日に転院となる.

【結論】RST治療支援チームと多職種連携にて人工呼吸器を 離脱・離床が可能となった一例を経験した.今後症例の蓄積 を行いその有効性の検討を行う予定である.

C1-023

食道癌術後患者の早期離床―他職種への働きかけの必要 性―

社会医療法人財団新和会八千代病院

○本多雄一,河井広大,右田大介,松山太士

食道癌術後患者は侵襲の大きさ等の問題から早期離床を妨げ,

術後合併症を呈しやすい.今回,他職種への働きかけにより 術前からリハビリ依頼を頂き,術前介入,早期離床を行った 症例について報告する.₇₀ 歳代前半の男性,バレット食道癌

(T₂N₀M₀).病前ADL自立,喫煙(₂₀ 本/日),呼吸機能は FEV₁.₀%:₈₃.₆%,術前の最大等尺性膝伸展筋力は右 ₂₄₅ N,

左 ₂₄₄ N,₆ 分間歩行試験は ₅₀₅ m であった. 術前指導とし て深呼吸・排痰指導実施.手術は右開胸開腹・食道亜全摘・

胃管再建術を施行.術後 ₁ 病日(₁ POD)に人工呼吸器抜管 し,歩行訓練まで実施.₂ PODにはICUから一般病棟へ転 棟.₃ PODから下肢筋力強化,エルゴメーター等の訓練開始.

₇ PODに食事開始され,₂₁ PODに退院となった.退院時の 最大膝伸展筋力は右 ₁₆.₃%,左 ₁₈.₁%低下したが,₆ 分間歩 行試験の距離は維持された.なお,早期離床による有害事象 はなく,術後合併症はなかった. 今回,他職種との連携で市 中病院においても術後翌日から歩行訓練が実施でき,早期退 院,運動耐容能の維持に繋がった.当院では食道癌術後患者 に対する早期のリハビリ依頼がなかったが,リハビリカン ファレンスの実施,外科回診への同行により他職種からの信 頼を得ることができ,早期介入に繋がったと考える.

C1-024

外科系集中治療部門(SICU)での呼吸チーム活動内容の 検討

久留米大学病院看護部

○加藤新吾,井寺真美,小川キク子,柴田瑛美,

郷田佐代子,林ゆかり,吉川朱実

【目的】A病院では,平成 ₂₆ 年 ₄ 月に外科系集中治療部門

(SICU)病棟が開設され,手術後の呼吸管理と呼吸不全の呼 吸ケアのサポートを行う為に,看護師のチームを立ち上げた.

しかし,チームメンバーは呼吸ケアの経験を活かしながら個 人で活動し,チームとして介入できていない現状があった.

それは,チーム活動内容が具体的ではないという問題があっ た.そこで,チームが何を求められているのかを把握するた めにアンケートを実施した.その結果が活動内容の具体化の 為の一貫となったので報告する.

【方法】A病棟ICU看護師 ₄₉ 名を対象にアンケート調査を実 施し単純集計し分析した.

【結果】呼吸ケアの知識・技術向上が必要と答えたのは ₈₀%,

関心度は ₉₁.₄%であった.しかし自信をもって行えているか は ₃₄.₈%と低値を示した.また症例を通し呼吸ケアの考え方,

実践を教えて欲しいという意見が多かった.

【まとめ】チームの役割は,知識や技術の向上を図る為の活動 を行い,呼吸ケアの実践を共に行う事で成功体験させ自信に 繋げる事が重要である事が示唆された.

(7)

C1-025

Interdisciplinary team approach による肺切除術前包括 的呼吸リハビリテーション~体重が標準体重の 90%以下 である患者における評価~

国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター周術期 呼吸リハビリテーションチーム

○原田洋明,楠 雄斗,高濱みほ,松田眞弥,

小倉千明,中尾淳一,坪川典史,北原良洋,

林 宏則,山下芳典

【背景と目的】当院では肺切除予定患者に対して術前(週 ₂ 回:₂~₄ 週間)外来にて理学療法と強化栄養療法(高容量分 岐鎖アミノ酸投与)を弊施する包括的呼吸リハビリテーショ ンを,多職種が情報共有しつつそれぞれの専門性をもとに評 価・指導を行う体制(Interdisciplinary team approach)で実 施してきた.今回,サルコペニアを背景とする患者に対する 本法の有効性を評価した.

【対象と方法】₂₀₀₆ 年~₂₀₁₃ 年における肺切除施行例のうち,

₇₀ 歳以上で体重が標準体重の ₉₀%未満であった ₄₆ 例を対象 とした.本法施行群(₁₉ 例)と非施行群(₂₇ 例)の ₂ 群で術 後合併症発生率を比較した.

【結果】合併症は本法施行群で ₂₁%,非施行群で ₆₃%に発症 した(p=₀.₀₀₇₁).標準手術である肺葉切除に限定すると,

本法施行群で ₂₅%,非施行群で ₇₅%において合併症発生を認 めた(p=₀.₀₂₄₈).

【まとめ】サルコペニアを背景とする高齢の肺切除患者におい て,本法の臨床的有効性が示唆された.今後さらに多面的な 解析を行い,より効果的なプログラム作成に繋げたい.

C1-026

地域での世界 COPD デー2014 ならびに COPD 啓発のイ ベント実施

市立堺病院₁),堺市健康福祉局健康部健康医療推進課₂)

○郷間 厳₁),近藤しのぶ₂),東口三容子₂),大濱雅子₁), 松川訓久₁),藤原光樹₁),竹志友裕₁),高畑裕美₁), 西田幸司₁),大田加与₁)

【目的】市立堺病院の受診患者状況から堺市の喫煙率が高いと 推測されるが,一般住民の喫煙率についてのデータは乏しい.

一方で,健康日本 ₂₁(第二次)においてCOPD対策が重視 された.住民の参加しやすい企画を計画し,COPDの啓発お よび潜在的COPDの調査を目的とした.

【方法】₁₀ 月の日曜日 ₁ 日の日中 ₆ 時間,地域のショッピン グモールのイベントスペースにおいて,医療相談およびミニ 講座の実施およびスパイロメトリー肺年齢測定会を実施した.

スパイロメトリーはFVC測定のみで,年齢・性別・身長・

mMRC scale・喫煙歴を匿名化して併せて記録した.

【成績】参加者数は ₅₅₆ 名(男性 ₂₂₆/女性 ₃₃₀),平均年齢

₅₁.₂ 歳(男 性 ₅₁.₇ 歳 / 女 性 ₅₀.₈ 歳),喫 煙 歴 は 現 喫 煙

₁₉.₇%過 去 喫 煙 ₂₆.₀%(合 計 ₄₅.₇%,男 性 ₇₁.₄% / 女 性

₂₈.₀%).閉塞性障害は男性 ₁₄.₂%,女性 ₉.₄%で認めた.

COPDと診断されている人は ₁ 名のみであった.

【結論】肺年齢測定会への一般市民の興味は大きいと考えられ た.地域の喫煙歴が全国平均以上である可能性が考えられ,

未診断のCOPDが潜在していることが推測された.このよう な機会を今後も増やすことにより,COPDへの対策推進が可 能になると考えた.

C1-027

慢性呼吸器疾患看護認定看護師の活動課題「アンケート 調査により得られた現状」

松阪市民病院呼吸器内科病棟₁),松阪市民病院呼吸器セ ンター₂),三重大学附属病院保健管理センター₃)

○澤村千佳子₁),畑地 治₂),伊藤健太郎₂),岡本貴江₂), 田口 修₃)

【背景と目的】慢性呼吸器疾患看護認定看護師分野は,₂₀₁₂ 年に日本看護協会より ₂₀ 番目に認定された看護専門分野であ り,₂₀₁₄ 年 ₇ 月現在全国で ₁₇₁ 名が活躍している(認定看護 師Certified Nurse:CN).慢性呼吸器疾患看護CNが病院と 地域へ連携した活動を広げるためには,どのような活動を期 待されるのか今後の活動課題の一助にしたいと考えた.

【方法】三重県下全域の医師会に所属している医師 ₂₇₀₇ 名を 対象とした郵送による無記名自記式アンケート調査を行った.

調査の同意は,アンケートの返送をもって得られたものとす る.アンケート調査の内容は,CN制度の認知度と,慢性呼 吸器疾患看護CNに期待する活動についてである.

【結果】回収率は ₂₇₀₇ 名中 ₁₂₁₇ 名の回答を得て,₄₅%の回収 率を示した.CN制度の認知度は ₄₀%,慢性呼吸器疾患看護 CNの認知度は ₆%であった.また,期待される活動内容は,

「予防活動」「薬物療法の指導」「日常生活動作の指導」が上位

₃ 位を占めていた.

【考察】慢性呼吸器疾患看護CNの認知度を上げるためには,

病院内だけの活動にとどまらずに,病院と地域へ連携した活 動について検討する必要がある.

C1-028

RST の施設訪問による病病連携構築にむけた取り組み

独立行政法人国立病院機構関門医療センター呼吸サポー トチーム₁),同消化器外科₂)

○楫野允也₁),柴野 創₁),福本知子₁),古永智子₁), 河本香織₁),内田恵梨₁),村田聡樹₁),西川 準₁), 井上 健₁,₂)

【はじめに】当院呼吸サポートチーム(以下,RST)は平成 ₂₃ 年より発足し,人工呼吸器装着症例のケアや教育などの情報発 信を行っている.今回新たな取り組みとして,RSTを中心とし た病病連携の構築を目的とした活動を実施したため報告する.

【導入経過】RSTは早期のウィーニングを目指した活動である が,人工呼吸器装着が長期化する症例も少なくない.長期人工 呼吸器装着はdeconditioningを引き起こし,予防や改善には多 くの介入量を必要とする.長期化し苦慮した症例を検討し,急 性期病院のみでなく地域の医療資源を把握し回復期病棟や療養 病棟などへのシームレスな移行を支援する必要性が挙げられた.

【活動内容】医師,看護師,MSW,臨床工学技士,理学療法士 によりRSTを構成し,同一診療圏の回復期病棟などを有する

₅ 施設を訪問した.各施設で可能な診療範囲やリハ資源などを 直接情報交換し,状況把握を行った.

【今後の課題】転院搬送におけるスタッフの同行での直接的な 情報共有や病態の変動に対する当院での診療体制の円滑化な ど,施設内のみならず地域連携での人工呼吸器装着症例のケア が可能になることで地域包括ケアに寄与していくと思われる.

(8)

C1-029

当科における病診連携充実を目指した試み

JA

長野厚生連篠ノ井総合病院呼吸器内科₁),甘利内科呼 吸器科クリニック₂),JA長野厚生連篠ノ井総合病院地域 医療連携課₃)

○松尾明美₁),曽根原圭₁),甘利俊哉₂),北原剛浩₃), 坂口ひろみ₃),酒井京子₃)

【目的】当科では約 ₂₀ 年前から慢性呼吸器疾患患者に対し,

患者教育,呼吸リハビリテーション,服薬指導等のほか,平 成 ₁₁ 年からは患者会も設立し,包括的呼吸リハビリテーショ ンを行ってきた.また,地域の中核病院として呼吸器疾患全 般を扱い病診連携も積極的に進めているが,当院周辺の呼吸 器科専門医を持つ開業医はたった ₁ 名であり,病診連携をさ らに充実させるための方法を模索する.

【方法】当院の近隣医師会の開業医 ₁₁₃ 名に当科への期待や要 望されることなどのアンケートを郵送し,その内容に答える 形で勉強会も含めた連携の会を開催した.

【結果】参加者は ₁₉ 名で,内容は忙そうで紹介する時に気が ひけるため増員,具体的な治療内容や診断方法,効果判定な どであった.開業医のほとんどは病院勤務を経験しているゆ え勤務医の気持ちをある程度察することができ,勤務医が考 えている以上に遠慮をしていることや,ちょっと聞けば済む ようなことであっても,メールなどでは伝えにくく,顔を合 わせ直接伝えなければ理解していただくことが難しい内容も あることがわかった.今後さらに病診連携を充実させるため には,きめの細かい配慮が必要と思われる.

C1-030

和歌山地域における COPD 地域連携ネットワークの構築

日本赤十字社和歌山医療センター呼吸器内科₁),日本赤 十字社和歌山医療センター第 ₁ 外来₂)

○池上達義₁),栗田喜代子₁,₂)

【背景】和歌山県はCOPD死亡率が全国的に高く,一方で呼 吸器内科専門医数は少ない.こうした地域特性からCOPD診 療において医療連携が不可欠である.平成 ₂₆ 年 ₅ 月当セン ター呼吸器内科と地域の医療機関が共同してCOPD医療連携 システム「和歌山地域COPDネットワーク(和CON)」を立 ち上げた.COPD増悪予防を目標に包括的治療を地域連携の 中で行うシステムである.その現状を報告する.

【目的】和CONの現状把握.

【対象】COPD疑いで紹介された患者または当院で診断され 文書による同意が得られた患者.

【方法】診療録にて後方視的に臨床的検討を行った.

【結果】平成 ₂₇ 年 ₄ 月現在連携医療機関数 ₄₅,登録患者数 ₂₁ 名(男 性 ₁₉ 名,女 性 ₂ 名,平 均 年 齢 ₇₂ 歳).Stage₁,₂ が

₈₁%,Stage₃,₄ が ₁₉%であった.LINQスコアを用いて情報 の必要度を把握し,自作COPDパンフレットを使用して患者 教育を行った.「和CONノート」にて患者,かかりつけ医お よび当科主治医の三者で情報を共有した.吸入指導は吸入指導 指示箋による病薬連携を導入.再診時再喫煙が ₂ 例あり早期介 入により禁煙導入できた.外来呼吸リハビリテーションを ₃ 例 に,栄養指導を ₆ 名に行った.安定期の治療は各かかりつけ医 で行われており,受診コンプライアンスは良好であった.

C1-031

慢性呼吸不全患者に対する在宅呼吸ケアを地域で包括的 に展開させる方法に関する考察

刈谷豊田総合病院呼吸器・アレルギー内科

○加藤聡之

【目的】慢性呼吸不全患者の在宅呼吸ケアは専門の知識・技量 を持つ多職種の協働が必要である.地域で高品質の在宅呼吸 ケアを展開する,真に実のある取り組み方を考える.

【方法】当科が地域で行ってきた在宅呼吸ケア連携の取組みの 展開,転換,修正を振り返り,妥当性,効果を再考する.

【結果】当科ではHOT症例に訪問看護(訪看)導入開始当初 は訪看から報告を受けるだけだったが,担当全訪看ステー ションと定期症例検討会を行うこととした.合わせて訪看の 呼吸ケア専門知識・技量向上のためのレクチャーも開始した.

地域の医師に対しHOT導入地域連携パスも作成.しかし当 地域は既に紹介・逆紹介が充実しており利用も殆どなかった ので,パス形式は無用と判断,中止とした.ケアマネ(CM),

介護士等対象の在宅呼吸ケア地域連携の会も開始.CMとの FAX情報交換システムを作ったが,利用は一部に限局.その ためシステムに依拠することを止め,各患者の必要時に担当 医がCM等スタッフを招き直接検討会を行う方式に変更.な べて形式作りに囚われず実のある効果を狙い,個々患者に必 要なことを自在に積み重ねる方式へ転換している.

【結論】多職種連携を観念で捉えず,連携「形式」は手段で あって目的に捉え違いせず,実のある連携を目指したい.

C1-032

東日本大震災の際の計画停電が在宅酸素療法および在宅 人工呼吸療法に与えた影響に関する検討

東京女子医科大学八千代医療センター看護部₁),東京女 子医科大学八千代医療センター呼吸器内科₂)

○樽石育良₁),岡林麻子₂),長谷川瑞江₂),横堀直子₂), 桂 秀樹₂)

【目的および方法】千葉県では東日本大震災の際,病院を含め た大規模計画停電が実施された.本研究では,計画停電の病 院および在宅酸素・在宅人工呼吸療法実施患者に対する影響 を検討するため,千葉県の病院にアンケート調査を実施した.

【結果】₆₀ 施設(₃₁%)から回答あり.計画停電は ₃₂%で実 施.実施状況は,₁-₂ 日の施設が ₄₅%と最多であった.計画 停電の病院業務に対する影響に関しては,病院の設備利用の 制限,外来機能の制限,病院業務の増加など多岐にわたった.

在宅酸素・在宅人工呼吸療法実施患者への影響は ₁₈%であり,

患者の問い合わせ,不安の増加,機器の使用制限,救急受診 であった.患者対応は,患者からの問い合わせ,緊急入院,

救急受診であった.事前対応をした施設は ₃₅%であった.緊 急対応に対する見直しを行った施設は ₂₂%のみであった.

【考察および結論】計画停電は,非被災地の千葉県においても 在宅酸素・在宅人工呼吸療法実施患者へ影響を与えた.一方,

緊急時の対応や対応の見直しは不十分であり,災害時のマ ニュアルを作成する際には,計画停電時の対応を加える必要 があると思われた.

(9)

C1-033

停電時当ステーション HOT 及び HMV 患者の実態調査

訪問看護ステーション嫩草₁),北信ながいき呼吸体操研 究会₂),神戸大学大学院₃)

○金子弘美₁,₂),石橋由里子₁,₂),石川 朗₂,₃)

【はじめに】₃ 月 ₂ 日早朝長野県北東中部,最大約 ₃₈ 万戸,約

₄ 時間停電が発生した.今回当ステーション患者に停電時の 対応などをアンケート調査した.

【方法】₂₀₁₅ 年 ₃ 月 ₂ 日現在当ステーション利用者のうち当 日入院他の利用者を除いたHOT及びHMV患者 ₂₃ 名に訪問 時聞き取り調査を行った.

【結果】発生後 ₁ 週間以内に回答を得られた ₂₂ 名であった.

本人または家族が携帯ボンベへの切替もしくはバッテリー切 替確認など停電時対応が出来た患者は ₁₁ 名,復旧を待ってい たのが ₅ 名,停電に気付いていないが ₂ 名であった.身体症 状は「ドキドキした」が ₃ 名「大声をあげた」が ₁ 名だった.

家族以外の第 ₃ 者からの対応は,主治医とのやり取りが ₄ 名,

機器業者 ₃ 名,ケアマネ ₂ 名,保健師 ₁ 名(複数回答)だっ た.停電時の対応を知っているかについて,知ってる ₁₆ 名,

知らないが ₂ 名,忘れたが ₂ 名であった.

【考察】体調に影響が少なかったことは不幸中の幸いであった.

停電の対応を知っているが切替等行わなかった患者は ₄ 名,携 帯ボンベへ切替えた患者のうち酸素量の操作を行ったものはな かった.停電時の行動についてもっと具体的な指導を繰り返し 行うことが必要である.また機器業者の対応を考慮し連携をは かって停電時対策を講ずることが急務であると考える.

C1-034

在宅酸素療法患者の介護施設受け入れ状況の変化に関す る調査検討

刈谷豊田総合病院医療福祉相談室₁),刈谷豊田総合病院 呼吸器・アレルギー内科₂)

○樋渡貴晴₁),中村友美₁),加藤聡之₂)

【背景】在宅酸素療法(HOT)患者の高齢化に伴い,介護サー ビスの利用希望者は多い.しかしHOTの活用がサービス利 用を妨げる場合がある.当院では過去 ₂ 回(₂₀₀₅・₂₀₁₀ 年)

近隣地域の介護施設にHOT患者の受け入れ状況の調査を行っ た.そこで明らかとなった課題に対して,地域の医療・介護 関係職種を対象に呼吸器疾患やHOTに関する講演会を行っ てきた.最新の調査(₂₀₁₄ 年)報告をする.

【目的】施設におけるHOT患者の受け入れの現状を知り,課 題を把握する.また,過去の調査結果と比較検討する.

【対象と方法】当院近隣にある入所 ₁₀₉ 施設・通所 ₁₄₁ 施設・

短期入所 ₃₂ 施設の計 ₂₈₂ 施設に対して郵送によるアンケート 調査を実施した.

【結果】アンケート回収率は ₆₇.₄%だった.HOT患者の受け 入れ経験がある施設は,割合・施設数ともに増加がみられた.

受け入れ経験がある施設の約 ₃ 割が酸素流量など受け入れに 何らかの条件を設けていた.各施設共通して受け入れの際に 利用者の病状管理の不安を挙げており,前回の調査時に上位 だった酸素の知識不足や酸素管理は下位になり,項目順位の 入れ替わりが見られた.

【結論】施設のHOT患者の受け入れ体制の充実には,病状管 理のサポート体制の整備や酸素の取り扱いについて情報を得 られる仕組みが必要である.

C1-035

COPD 患者と在宅医療従事者における呼吸ケアの現状

神戸大学大学院保健学研究科₁),神戸市立医療センター西 市民病院₂),たまつ訪問看護ステーション₃),ポシブル医科 学株式会社₄),適寿訪問看護ステーション₅),訪問看護ス テーションすまぁと北支所₆),神戸在宅呼吸ケア勉強会₇)

○沖侑大郎₁,₂),藤本由香里₁,₂,₇),山口卓巳₁,₂,₇), 長田敏子₃,₇),桑山浩明₄,₇),大岡孝史₅,₇),伊藤夏子₆,₇), 石川 朗₁,₇)

【目的】COPDが健康日本 ₂₁ にも追加され,在宅COPDの呼 吸ケアへの重要性が高まることが予想される.本研究では,

COPD患者および在宅医療従事者にアンケート調査を実施し,

現在の在宅呼吸ケアの問題点を明らかにすることを目的とした.

【方法】兵庫県訪問看護ステーション連絡協議会に登録されて いる訪問看護ステーション ₄₁₄ 施設を対象にアンケート調査 を実施した.アンケート内容は,「日常生活で困難と感じる動 作や生活の中でもっと知りたい情報」「在宅でCOPD患者に 指導していること」とした.

【結果】COPD患者が日常生活で困難と感じる動作は,坂道 歩行,階段昇降,入浴,歩行で高い回答率を得た.その理由 として,息切れと疲労が多かった.また,COPD患者の指導 に困っていることについては,評価診断,セルフマネジメン ト,リスク管理が半数以上を占めた.

【考察】在宅呼吸ケアの現状を提示することで,地域包括ケア システムにおける在宅呼吸器疾患患者に対する訪問リハビリ テーションのさらなる進展が期待できる.

C1-036

在宅酸素療法(HOT)の保守管理体制についての事業者 アンケート調査

日本医科大学呼吸ケアクリニック

○茂木 孝,木田厚瑞

【背景】東日本大震災において在宅酸素療法(HOT)患者の 酸素供給が問題となり,一部はHOTセンターを設置するな どで対応された.震災後の患者調査では緊急時対応の多くを 酸素事業者へ依存する可能性が高いことが判明している.一 方で実際の業者の対応力は不明である.

【目的】HOTの保守管理に携わる事業者を対象として,将来 の震災に備えた保守管理体制に関する実態を調査し今後の対 策を探る.

【方法】日本産業・医療ガス協会医療ガス部門に参加している 事業者に対して同会を通じて文書にて書面調査を依頼した.

【結果】₂₀₁₄ 年 ₉-₁₀ 月に協会を通じ ₇₀ 社にアンケートを依 頼し ₄₂ 社から回答を得た(回収率 ₆₀%).HOT使用中の患 者情報を一元管理し,情報をリアルタイムで把握できるのは

₆₂%だけで,₁₉%は適切な情報管理が実施されていなかった.

また ₁₂%の業者は災害時に担当患者の把握ができない状態で あった.災害対応マニュアルは ₈₃%で整備されていたが,物 流体制となると半減した.地域自治体と緊急時の酸素供給や 備蓄についての取り決めをしているのは ₂₉%だけであった.

また医療機関との事前協議は ₅₇%で実施されていた.

【結語】酸素業者による患者の情報管理はまだ不備があり,他 の組織との連携も不十分である.医療機関,自治体,患者と の連携をさらに整備する必要がある.

参照

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