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AMP 工法の概要と施工事例

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Academic year: 2021

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(1)

セメント ミルク (約20MPa)

移動・芯出し 削孔開始 削孔完了 引上げ・

改良開始 改良完了 土被り部引抜き 終了 エアー

エアー

(※「噴射なし施工」の場合:引上げ時に、横方向にセメントミルク+エアーを約 2MPaで噴射する。)

1.はじめに

建設現場から発生する建設汚泥の量は,平成12年度 において年間約800万 t にも達し,その内の約6割が最 終処分場に処理されている.最終処分場の残余容量が逼 迫している状況の下,建設汚泥の発生を抑制することが 必要であることは,論を待たない.

当社では,山伸工業(株)と共同で,排泥を全く出さ ない地盤改良工法「AMP 工法」を開発した.

本報告では,AMP 工法の概要とともに,当社が協力 業者に施工協力した護岸工事での施工事例1)を紹介する.

2.AMP 工法の概要

AMP 工法(Air Mixing Pillar:機械攪拌エアーミル ク混合圧送工法)は,機械攪拌と超高圧噴射攪拌を併用 することにより,地盤内に円柱形状の改良体を造成する セメント固化系の地盤改良工法である.施工機械を写真

−1に示す.ベースマシンは,0.45mまたは0.7mの クローラ式バックホーである.削孔および混合攪拌を行 うアタッチメントは,単軸のロッドとそれを回すモー ターおよびロッドの先端に取り付けられた 特殊ループ 式ビット (写真−2参照)などから構成される.特殊 ループ式ビットは,スクリュー状の攪拌翼が全体として 球根状に巻かれた特徴的な形状をしている.施工手順を 図−1に示す.削孔は,ビットの先端からエアーを噴出 させながらビットを時計回りに回転させて行う.一方,

改良時(引上げ時)には,セメントミルクを横向きに,

エアーを下向き(または横向き)に噴出させながら,ビッ トを反時計回りに回転させ,セメントミルクと土を混合 攪拌する.ビットの引上げは2.5cm ずつ段階的に行い,1 段階あたりビットは3〜4回転する.その間に,攪拌翼 に設置された縦爪(写真−2参照)が,ループに巻き込 まれた土を切っていくので,十分な攪拌が行われる.ま た,スクリュー状の攪拌翼は,セメントミルクと土の混 合物を下向きに押し込む効果を発揮し,これが排泥を地 上に出さない主な要因となる.さらに,排泥を出さなく するために,次のような施工上の工夫を行っている.

削孔をエアーのみで行うことにより,周辺地盤を泥状化 させない.

濃度の高い(従来工法の約1.3倍)セメン

トミルクを使用する.

セメントミルクの単位注入量・

単位吐出量およびビットの引上げ速度を,排泥が出ない ように最適化している.

3.施工事例

工事概要および地質概要

工 事 名:宇治川上流護岸工事に伴う斜面安定対策地盤 改良工事

発 注 者:国土交通省四国地方整備局高知工事事務所 工事場所:高知県吾川郡伊野町是友地内

AMP 工法の概要と施工事例

武井 正孝

Masataka Takei

稲葉 力**

Tsutomu Inaba

* 技術研究所技術研究部土木技術研究課

**技術管理部

噴射口ノズル 縦爪

写真−1 AMP 工法施工機械

写真−2 特殊ループ式ビット

図−1 施工手順(噴射あり施工の場合)

西松建設技報 VOL.26 抄録

91

(2)

A B C D E F G H

6400 150059004900 500

11300 8 @ 1400 = 9800

750 750

15001000600 3300 φ1500

AMP工(噴射無し)

計画河床高 8.09 11.39 施工基面 1:1.069

5900 4550 3250 1950 1500 1500 1500 1500

A B C D E F G H A B C D E F G

1500750750100100 7507502@1600=3200 施工範囲=4700

750 6 @ 1400 = 8400 750

9900 7 @ 1400 = 9800 750 750

11300 200

750 7 @ 1400 = 9800 750

200 11300

04列目

φ1500mm,23本

04列目 05列目 03列目

平面図

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 q  

u

 = 1.63N/mm

2

上層(礫混り砂)

一軸圧縮強さ u (N/mm2  )

q  

u

 = 1.28N/mm

2

 

試料採取位置

 

中層(シルト質粘土)

q  

u

 = 1.74N/mm

2

 

下層(砂混りシルト)

施工時期:平成14年2月〜平成14年3月 施 工 者:関西土木株式会社

協力業者:株式会社ティーエム建設 施工目的:堤体部斜面安定対策工

施工範囲の詳細図を図−2に示す.

施工場所の地層は,深度10〜15m 付近までは,軟弱 な沖積粘性土層がほぼ水平に堆積している.沖積粘性土 層の間には,有機質粘性土層や砂質土層を挟んでいる.

N

値は,概ね0〜5と小さい.

室内試験

室内試験の目的は,セメントミルクの配合および施工 仕様の決定である.採取した現地の土とセメントミルク を,室内で混練して供試体を作成し,一軸圧縮試験を実 施する.試験結果および決定されたセメントミルクの配 合と施工仕様を表−1に示す.

試験施工および本施工

本施工に先立ち試験施工が行われ,改良体の出来形と 所定の強度が確保されること,および排泥が出ないこと が確認された上で,本施工が行われた.施工28日後に,

改良体からボーリングによってコアが採取され,一軸圧 縮試験が行われた.その結果を図−3に示す.いずれの 層の供試体も現場強度の合格判定値である0.6N/mm を上回った.しかし,強度のばらつきが概ね1〜3N/mm と比較的大きいことが判明した.この結果から,本事例 のような有機質粘性土地盤においては,現状の機械の能 力では,ビットによる混合攪拌が必ずしも十分均質にな るまで行えていないことが考えられた.この対応策とし ては,マシンの回転馬力を高めること等が考えられる.

なお,改良体の出来形は計画通り確保されるとともに,

排泥を全く出さずに施工が行われた.

4.おわりに

本報告では,AMP 工法の概要および斜面安定対策と しての施工事例を紹介した.なお,現在当社において,

回転馬力をアップ(最大回転トルクを1.5t・m から2.3t・

m に,回転数を28rpm から38rpm に増加)させた機械 を新規に製作中であり,2003年4月から稼動開始予定 である.

今後は,排泥の出ない機構の解明および本工法を用い た土壌汚染浄化工法の開発等を行う予定である.

謝辞:国土交通省四国地方整備局高知工事事務所殿に は,本報告において施工事例1)を紹介することをご了解 頂き,心より御礼申し上げます.

参考文献

1)吉良 勉,増田 稔,川崎智仁:宇治川護岸工事に おける地盤改良工法について,平成14年度国土交 通省四国地方整備局管内技術研究発表会論文集,

pp.161―164,2002.

(a) 一軸圧縮試験結果 (単位:N/mm

注1:推定現場強度は,経験的に,28日強度の13としている.

注2:現場強度の合格判定値は0.6N/mm

(b) セメントミルクの配合と蚕工仕様

7日強度 8日強度 増加率 推定現場強度 土の採取

レベル

上層 1.6 2.4 1.4 0.8 中層 2.0 3.9 1.8 1.3 下層 2.2 3.2 1.4 1.0

セメントミルク の配合

(m当り)

普通ポルトランドセメント (kg)

減水剤 (kg)

(リットル)

水セメント比 (%) 7.7

施工仕様

セメント添加量 (kg/m

施工方法 噴射無し

使用ビット径 (mm) 改良有効径 (mm) 噴射圧力 (MPa) 0.5〜2.5 吐出量 (リットル/min) ビット引上げ時間 (min/m) 単位注入量 (リットル/m)

図−2 施工概要図 表−1 室内試験結果

図−3 一軸圧縮試験結果(本施工28日強度)

抄録 西松建設技報 VOL.26

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