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一 般 演 題 抄 録

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Academic year: 2021

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一 般 演 題 抄 録

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1.IgA腎症におけるフラクタルカイン発現の検討

西 一 美 杉 本 圭 相 宮 沢 朋 生 藤 田 真 輔 塩 谷 拓 嗣 岡 田 満 竹 村 司

近畿大学医学部小児科学教室

2.異なる遺伝子型の野生型マウスでの強制走行負荷による 変形性膝関節症様変化の比較検討

橋 本 和 彦웋 小 田 豊웋 奥 本 勝 美워 墳 本 一 郎웋 赤 木 將 男웋 웋近畿大学医学部整形外科学教室 워近畿大学医学部ライフサイエンス研究所

目的:強制走行負荷による変形性膝関節症(OA)モ デルが作製され OAの研究に用いられているが,同 一プロトコルでの遺伝子型の異なる野生型マウスの 比較検討報告はいまだなされていない.そこで今回,

異なる2種類の野生型マウスを用いて同一プロトコ ルでの強制走行負荷における OA様変化の比較検 討することを目的に実験を行ったので報告する.

方法:9週齢の C57Bl6/Jc1マウス(以下 C57)と CD1/Swissマウス(CD1)を用いてともに11m/分の 速度で1回15分,1週間に3回隔日にマウス用トレ ッドミル上を強制走行させた(強制走行負荷群).自 然飼育のみでの OA様変化の観察も行った(自然飼 育群).各群各週それぞれ署殺前に体重を測定した.

実験開始4,8週間後に膝関節を採取し,標本切片 を作成した.各標本に対し,HE染色,サフラニンO 染色を施行し滑膜炎,軟骨変性および骨棘様変化を

評価した.評価にはそれぞれのスコアリングスケー ルを用いた.

結果:各群各週において CD1は C57と比較して有 意に体重が大きかった.C57,CD1ともに強制走行負 荷後,週数に伴い OA様変化は重度化した.強制走 行負荷群において自然飼育群と比較して有意に OA 様変化は重度であった.CD1においてより重度の OA様変化がみられた.特に,滑膜の変化において顕 著であった.自然飼育群では OA様変化は週数に従 い軽度重度化したものの,両マウスにおいて有意な 差はみられなかった.

結論:同一プロトコルにおいても用いる野生型マウ スの遺伝子の差異により OA様変化に差がみられ ることがわかった.OAモデルマウスを用いて実験 を行う場合,用いる野生型マウスを慎重に選択する 必要があると考えられた.

はじめに IgA腎症は,糸球体メサンギウム領域に IgAがびまん性に沈着する糸球体腎炎である.その 発症や進行には上気道炎や腸管感染が契機となるこ とから粘膜組織での免疫応答の異常が示唆されてい る.メサンギウム増殖には,浸潤した炎症細胞や腎 固有細胞から分泌されるサイトカインが関与する.

炎症細胞は細胞接着分子と細胞遊走の機能をあわせ もち炎症部位に到達する.フラクタルカイン(FKN)

は活性化血管内皮細胞に発現する細胞膜結合型ケモ カインであり,セレクチンやインテグリンの活性に 依存することなく免疫細胞の接着を誘導する.フラ クタルカイン受容体(CX3CR1)は,単球・リンパ球・

樹状細胞で発現しており,糸球体腎炎モデルでは,

糸球体血管内皮細胞の発現が誘導され,糸球体内に 浸潤した炎症細胞に CX3CR1の発現を認める.

目的・方法 我々は,小児期に発症した微少変化型 ネ フ ロ ー ゼ 症 候 群(MCNS),紫 斑 病 性 腎 炎

(HSPN),IgA腎症(IgAN),ループス腎炎(LN)

に つ い て,FKN お よ び,panマ ク ロ フ ァ ー ジ

(CD68),CD16울単球の発現量を定量化し,組織学

的,臨床学的な関連性について検討した.IgAN に関 しては,治療前後についても検討した.

結果 MCNSに比し,LN,IgAN では,糸球体内皮 細胞における FKN の発現量が多かった.また LN・

IgAN では糸球体内および間質での CD68,CD16の 発 現 量 が 多 か っ た.IgAN に 関 し て は 治 療 後 に CD68の発現は減少していたが,治療後の FKN の発 現量,および CD16울は増加していた.

考察 糸球体内への炎症細胞浸潤が著明な糸球体腎 炎 で は,FKN お よ び そ の レ セ プ タ ー を 有 す る CD16울細胞の発現量が高く,疾患活動性に関与して いる可能性が示唆された.また,IgAN の治療後の糸 球体内 CD68細胞の発現量の低下はこれまでの我々 の報告と同様の結果であり,治療による糸球体内に おける炎症が鎮静化していると思われた.一方で,

治療後に組織学的な改善が認められた症例におい て,FKN,CD16울細胞の発現量が上昇したことは,

FKN が急性期のみならず,慢性期における組織修 復などにも強く関与している可能性がある.

近畿大医誌(Med J Kinki Univ)第38巻3,4号 15A 2013 15A

参照

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