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「待ち行列理論とその応用:未来への展望」シンポジウムルポ

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Academic year: 2021

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「待ち行列理論とその応用:

未来への展望」シンポジウムルポ

高野正次(NTTサービスインテグレーション基盤研究所)

;ウ.、ご、

OR学会待ち行列研究部会が母体となって開催して いる毎年恒例のシンポジウムが,本年1月21日から 23日まで名古屋能楽堂会議室において開催された. 初日は低気圧が接近し1月にはめずらしい激しい雨に みまわれ,交通機関が一時マヒするほどで,参加者に とってあいにくの天候となった.しかしながら,会場 は,なるほど能楽堂というだけに,建物の造りや装飾, 能面の展示など能文化をただしく伝承するための施設 であり,ときおり能楽の音が静かにもれ聞こえてくる など,会場のもつ特別な雰囲気から,雨のうっとしい 気分を自然に解消することができた. 本年のシンポジウムのテーマは,「待ち行列理論と その応用:未来への展望」と題され,参加者数は80 名を超え,発表件数36件(ペーパ■−セッションを含 む)の例年に劣らない陣容で行われた. 発表内容は多岐に渡ったが,待ち行列の理論よりの 内容がおよそ半分で,残りの半分を通信関連と一般確 率モデルによるアプローチが分け合うような梼成とな っており,各発表に対して非常に活発な質疑応答や議 論が交わ■されて,いつもながら内容の濃いシンポジウ ムとなった. 概観として,理論的な発表では待ち行列ネットワー クやバッチ到着というような古典的な枠組みの中での, 粛々と した成果・進捗の報告と と もに,Subex・ ponentialという耳新しい性質を議論するものがいく つか見られた. また,通信への応用をテーマとする発表には,移動 体・無線通信を対象とする研究,インターネットや TCP/IPに関わるいろいろな検討,もっと具体的に, WEBアプリケーションや,MPEG2のような映像ス トリームに関連する問題を扱うものなどがあったが, MPLSやWDM,IMT−2000というような最新技術 との関連や動向をもとに説明されたため,参加者の興 味を引いていた. さらに,一般の確率モデル・アプローチによる研究 の中には,コンピュータウィルスの撃退問題,Eコマ 612(50) 閉会の挨拶 逆瀬川実行委員長 一スサイトのWEBデザイン評佃法や混雑した電車の 乗降客行動シミュレーションとい■った,参加者の素直 な好奇心をかきたてるおもしろい内容のものがいくつ かあった.特に,後者の発表では,電車の乗降時をシ ミュレーションしたコンピュータグラフィックスがス クリーンに映し出されて好評であった.これは,乗客 が空席に座ろうとして移動したり,視線が交わらない ように体の向きを変えたり,よく工夫されたシミュレ ーションであったが,押し合いへし合いしてギューギ ュ一語めになる乗降客の動きがこっけいだったためで あろう. 特別講演は,Matrix−analyticの分野で非常に著名 なべルギー・ブリュッセル自由大学のGuy Latouche 氏(東京工業大学客員教授)によるもので,制御系の 応用でよく知られている代数リッカチ方程式の解への マルコ7連鎖によるアプローチについてのお話をいた だいた. 閉会時には,逆瀬川実行委員長(早稲田大学)より, 開催の労をとっていただいた名古屋工業大学の大野勝 久氏,申出康一氏,同大学の学生の皆様に対して感謝 とねぎらいのことばがあり,「来年もこの能楽堂にし ましょう.」というユーモラスな一言で暮を閉じた. オペレーションズ・リサーチ © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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