認知症を「体験」し、認知症に対する理解を深めよう 〜バーチャルリアリティーを利用した認知症「体験」
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(2) <開催目的> 平成24年度時点での65歳以上の高齢者における認知症有病率は462万人と推定されて おり、65歳以上の高齢者の約7人に1人(15%)が認知症とされ、平成37年には約5人に1人 にまで増加すると推測されています。 この増加する認知症に対し、われわれ医療従事者や介護従事者は直接対応をしていかなけ ればならないのですが、認知症に関する一般的な研修は、あくまでも「認知症でない」人の立場 から語られるものがほとんどです。 そこで、今回「VR認知症プロジェクト」(㈱シルバーウッド)を活用し、バーチャルリアリティー技 術(VR)により、参加者が認知症の中核症状を実際にVRで「体験」することにより、「認知症であ る」人の視点に立ち、認知症を一人称で感じてもらい、180度異なる感覚を持ってもらうことによ り認知症に対する認識を変えてもらうことを、今回の研修会の目的とします。 この研修会を通して、在宅医療や介護現場における認知症の方への誤解が少してもなくなる ことを期待しています。 また、多職種でのグループワークを行うことにより、体験からの理解をさらに深めるとともに、共 通体験を通じての多職種間での顔が見える関係づくりも期待しています。. <開催概要> 認知症を「体験」し、認知症に対する理解を深めよう ~バーチャルリアリティーを利用した認知症「体験」 〇 第1回目 日時:平成30年8月9日 午後2時30分~午後4時40分 会場:行田市 教育文化センター「みらい」 第一学習室 埼玉県行田市佐間 3-24-7 参加者:50名 〇 第2回目 日時:平成30年8月9日 午後6時30分~午後8時40分 会場:行田市 教育文化センター「みらい」 第一学習室 参加者:50名 主催:行田市在宅医療支援センター 協力:行田市・行田市医師会・㈱シルバーウッド.
(3) <研修会参加者内訳> 〇 1 回目(合計50名) 医師. 3名. 歯科医師. 2名. 在宅歯科医療推進窓口担当(歯科衛生士). 1名. 社会福祉施設 管理者. 1名. 社会福祉施設 介護福祉士. 14名. 社会福祉施設 看護師. 1名. 社会福祉施設 理学療法士. 1名. 社会福祉施設 ケアマネジャー. 12名. 地域包括支援センター 看護師. 2名. 医療機関 看護師. 2名. 医療機関 社会福祉士. 1名. 医療機関 事務. 1名. 訪問看護ステーション 看護師. 5名. 調剤薬局 事務. 1名. 行田市役所 事務. 3名. 〇 2回目(合計50名) 医師 歯科医師 社会福祉施設 管理者・施設長 社会福祉施設 介護福祉士 社会福祉施設 相談員 社会福祉施設 言語聴覚士 社会福祉施設 理学療法士 社会福祉施設 ケアマネジャー 地域包括支援センター 主任ケアマネジャー 医療機関 看護師 医療機関 理学療法士 医療機関 作業療法士 医療機関 事務 訪問看護ステーション 看護師 調剤薬局 薬剤師 行田市役所 保健師・社会福祉士 県保健所 保健師. 4名 2名 5名 10名 1名 1名 2名 5名 2名 1名 3名 1名 2名 3名 5名 2名 1名.
(4) <研修会プログラム概要> 研修項目. 展開. 基礎導入. 「認知症ケアにおける医療介護連携~認知症の人にやさしい地域づくりをし ましょう~」(行田市医師会 担当理事から) 認知症について、医学的見地を中心にイントロダクションを行う. 体験導入. ① グループで自己紹介を行う ② 「認知症の人」に対して自分が今持っているイメージを書いてもらう 認知症体験後に振り返ってもらうことを伝える ③ VR認知症プロジェクトの簡単な説明. 体験①. ① 1 話目(視空間失認)のVRを体験してもらう ② 体験後、思いや感情をグループの中で共有する ③ 解説. 体験②. ① 2 話目(見当識障害)のVRを体験してもらう ② 体験後、思いや感情をグループの中で共有する ③ 解説. 体験③. ① 3話目(レビー小体型認知症)のVRを体験してもらう ② 体験後の思いや感情を書いてもらう ③ 解説. 体験④. ① 4話目(認知症の方の発症からこれまで)のVRを体験してもらう ② 解説. 本日の体験を踏まえて、 グ ル ー プ デ ①新たな気づきはありましたか ィ スカッ ショ ②あなたが今日からできることはなんですか? (自分自身の職種を活かして、また多職種連携の観点から) ン グループの中で共有する <研修会の模様> まず初めに、「認知症ケアにおける医療介護連携」 と題し、認知症について医学的見地を中心に、医 師会担当理事の先生から講義をいただきました。.
(5) 体験に入る前に、グループごとで握手と自己紹介。 各グループさまざまな職種の方を組み合わせ、50 名を10グループ(1グループ5名)に編成。. ㈱シルバーウッドの方をファシリテーターに、VR 体験を進行しました。. 参加者がそれぞれVR体験の装置を頭に装着します。 認知症の方が実際に感じている感覚を、VR技術を活用し、参加者に実際に感じてもらいます。. それぞれの体験の後には、各グループで想いや感想を共有。.
(6) 最後に、グループごとに、自分自身の職種を活かして、また多職種連携の観点から できることはなにか、話し合ってもらいました。. <研修会終了後の効果及び感想> 別添の参加者の感想にあるとおり、従来にはない研修のスタイルであり、実際に認知症を「体 験した」ことによる衝撃は大きかったように思われる。特に実際に認知症の方と相対する機会の 多い職種にとっては、過去の自分自身の経験と照らし合わせ、認知症に対する理解がより進ん だと見受けられるとともに、認知症を病気ととらえるのではなく、病気を抱えた「人」として理解す ることが重要であることが認識できたと思われる。 また、今回は市役所等のご尽力により、さまざまな多職種の方に参加いただいた結果、グル ープワークを実施することにより、グループディスカッションなどを通じて、職種の垣根を越えた、 お互いに顔の見える関係を築けたのではないかと思われる。 <今後の継続性> 今回は 1 回目、2回目合わせ100人しか体験することができなかったが、このような「体験」 はもっと多くの医療従事者・介護従事者・また行政の職員等に触れてもらう必要があると考えら れる。今後の継続についても検討していきたい。 <地元医師会、行政の参加> 本事業実施にあたり、行田市医師会及び行田市(健康福祉部高齢者福祉課・地域包括ケア 担当)には全面的な協力を頂いた。 行田市医師会にあっては、管下医療機関等への広報を行っていただいた他、地域包括ケア 担当理事の川島先生にご協力をいただき、研修会の企画・運営に関するアドバイスから、研修 会における講義「認知症ケアにおける医療介護連携」についてもご担当いただいた。 行田市にあっては、高齢者福祉課及び地域包括ケア担当にご協力をいただき、行田市在宅 医療・介護連携推進協議会等の関係する医療施設、社会福祉施設、歯科医師会、薬剤師会 等への広報活動を行っていただいた他、研修会会場の確保等にご配慮をいただいた。.
(7) <参加者の感想(抜粋)> ・. また VR の研修を行ってもらいたいです。実際に見た方がわかりやすいと思います。いろいろな 症状があるんだなと思いました。理解しないといけないことが多いと思いました。(管理者). ・. 失認の厳しさを知り、今後の活動に活かしたい。認知症の人でなく、その人個人を認めること が大切なのだと痛感した。(歯科医師). ・. 今までの認知症の研修の中で一番認知症の理解ができた。自分の体験として残った。(ケア マネ). ・. 認知症の人の思っている気持ち、話せずにいる思いがあること、不安があるから BPSD が起こ っていることなど理解できました。その人の生き方に寄り添った支援ができるようにこれからも他 職種と連携していけたらと思います。(ケアマネ). ・. 幻覚はなかなか体験できないので、このような会はよかったとおもいます。(医師). ・. 自分ができることはあまりないのではないかと思っていたが、自分にもできることがあるとわか った(市役所). ・. 認知症を個性ととらえ、共感できる大切さを感じた。(医師). ・. 安心感が本人にとってどれだけ大切なのかがわかってきました。(ケアマネ). ・. 認知症についての市民の皆さんの理解が深まっていくよう、行政としてやらなければならない ことをしっかりとやっていきたいと思います。(市役所). ・. 訴えを認知症のせいにしてはいけないと思いました。他の職員にもぜひ体験して欲しいと思い ます。(看護師). ・. 周りの人の優しさ、愛に涙が出た。周りの人の理解、愛がすごく大切と思った。(看護師). ・. レビー小体型認知症の幻視の VR 体験は、リアルで少し恐怖でした。普通に寄り添って対応で きるかと思いました(介護福祉士). ・. 言葉でわかっていても、実際に体験することで、認知症の方の気持ちを知ることができました。 多くの人に体験していただきたいと思いました。(介護福祉士). ・. もっといろいろな場面を体験してみたいと思いました。テレビやニュースでは認知症になると大 変だという印象が強くなる番組が多いですが、周りの人の理解があるだけで生活の質が向上す る内容の放送をして欲しいです。介護に関わる全ての人がこの体験をしてもらうことが理想と思 います。(ケアマネ). ・. 認知症について、もっとたくさんの人に理解してもらい、普通に生活できるような世界にしなけ ればならない!貴重な体験をさせて頂き、ありがとうございました。(歯科衛生士). ・. 私たち専門職が知識をもって、認知症は誰もがなり、怖くはないことを知らせていけたらと思い ます。座学で勉強するより、より有効的で、認知症を支える人が見て欲しい、体験して欲しい研 修でした。(ケアマネ). ・. いろいろな認知症の研修を受講してきましたが、私が思う認知症の方の世界と、VR研修後の 世界の違いを体験できました。認知症の研修で一番良いのは VR だと思います。市の協力を得 て地域住民へも体験できたら、サポート体制がつくりやすいと思います。(管理者).
(8) ・. 特別な人というとらえ方は違うということに気づきました。普通なら体験できないことを知ること ができ、大変勉強になりました。(看護師). ・. 失認、見当識障害、幻視などの症状があるということは理解していましたが、それがどのような ものなのかということを今回体験でき、恐怖心が大きいことがわかりました。職場全体でこの恐怖 心、不安感等共有していけるよう話していきたいと思います。(介護福祉士). ・. あんな世界だと知り、驚いた。怖さを体験できてとてもよかった。今後の介護にとても役に立つ VR 体験でした。他のスタッフにも体験して欲しい。(介護福祉士). ・. 認知症の研修を何度も受けたが、再度改めて認知症について考える機会となりました。認知 症の方がどんな風景を見ているのか?聞きたいけど声をかけにくいなどがあることを、考え、行 動していきたいと思います。(ケアマネ). ・. ものすごく印象に残る研修となりました。今回の体験を通して、認知症の利用者さんへのかか わり方を考え直す大きなきっかけとなりました。(ケアマネ). ・. 認知症のある方も、その人らしく生きていたいと思い続けていることがわかった。ケアマネとして この視点を忘れずにアセスメントにいかすことで、その人らしさを尊重したプランを作りたい。今日 学んだことを地域の皆にも伝えることで、認知症に対する見方を変えていこうと思った。(ケアマ ネ). ・. 思ったよりも当事者は不安や恐怖を感じていること、他人から認められたり、助けられると本当 にうれしいことを感じた。(薬剤師). ・. VR を使って認知症の方の立場になってみる、という研修内容がすごくよかったです。(介護福 祉士). ・. 認知症になっても周りの人が受け入れ、今までと同じ環境であれば、本人の不安や病気の進 行も軽減できると感じました。今後の業務に役立てていきたいと思います。. ・. 自分の気持ちを出せない(出そうとしない)人にどう接したらよいか、知りたい。. ・. 認知症というものを知識としては持っていたつもりであるが、実際に VR 体験をしてみて、いか にその人が不安であったり、周りの人の対応・理解力が重要なのか改めて感じました。(社会福 祉士). ・. 認知症の方の訴えに誤りはない、間違っていない、そう感じ、思っていることなんだということを 理解しました。(理学療法士). ・. 認知症になっても共生していける社会の構築が一番大切なのでは、と思いました。(相談員). ・. 私たちが認知症を知ることが、環境づくりの第一歩になると思った。「その人がその人らしく生き る」を支える社会にしたい。(歯科医師). ・. 一人で生活することが大変でも、協力者がいることで地域で生活できるとわかった。VR 体験 することでより一層わかった。たくさんの人に体験して欲しい。. ・. 地域や周りの方のちょっとした声掛けや対応が、認知症の方の不安をなくすことができる。社 会づくりに力をいれましょう。(管理者).
(9) <参加者アンケート集計結果> 問1.今日の研修の満足度. 有効回答数 98 問2.①. 講義. 無回答 4 4%. 良かった 8 8%. 大変良 かった 86 88%. 理解できた 29 30% 良く理解で きた 69 70%. 問2. ② 失認の人の気持ちや 望ましい対応について. 問2. ③ 見当識障害の人の気持ちや 望ましい対応について. 普通 4 4%. 普通 4 4%. 理解できた 36 37%. 良く理解で きた 58 59%. 理解できた 35 36%. 良く理解で きた 59 60%. 問2. ④ 幻覚の人の気持ちや 望ましい対応について. 普通 2 2%. あまり良く 理解でき なかった 1 1%. 理解できた 25 26%. 無回答 1 1%. 良く理解で きた 69 70%. 本事業は 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けています.
(10) PR用チラシ. 認知症の症状は、「単なるもの忘れ」だけではありません。 本研修では、認知症でない人がバーチャルリアリティー(VR)の技術を活用し、 認知症の中核症状を体験していただきます。 認知症を実際に「体験」することで、認知症のある方への理解を深め、誤解を少し でも減らせたらと思っています。. 日 時: 平成30年8月9日(木) 第1回目 14:30~ 第2回目 18:30~ ※各回約2時間 場 所: 行田市 みらい 第1学習室 参加費: 無料 <申し込みについて> ・申し込み開始日 7 月 17 日(火)から ・参加ご希望の方は、来る 7 月 28 日(土)までに、FAXで、所属・お名前・連絡先をご 記入のうえ、行田市在宅医療支援センターまでご連絡願います。 (応募多数の場合は抽選となります) FAX048-553-2008 本事業は 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けています.
(11) 講義スライド資料.
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(14) 本事業は、公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受け実施されました。.
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