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神経再生医療におけるリハビリテーション基本戦略(脊髄再生医療患者での経験もふくめて)

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Academic year: 2021

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53:1183

<シンポジウム(3)-6-4 >神経再生医療とリハビリテーション

神経再生医療におけるリハビリテーション基本戦略

(脊髄再生医療患者での経験もふくめて)

田島 文博

1)

中村  健

1) (臨床神経 2013;53:1183) 神経機能再建目的治療は 30 年以上前から取り組まれてい る.たとえば腕神経叢損傷患者に対する肋間神経移行術はそ の代表例である.また,人工内耳手術も工学を応用した再生 医療という意味では確立された治療法である.両者に共通な ことは,術者の技術が重要なことは当然のことながら,術後 のリハビリテーション(リハ)が成否を左右することである. われわれは,それらの機能再建を目的としたリハに豊富な経 験を持っている. 肋間神経移行術では,再獲得された筋力が MMT1 レベル 以下なばあい,筋収縮信号を視覚的,聴覚的にとらえられる 筋電図バイオフィードバック訓練をおこなう.患者は筋電図 を見ながら,波形が最大になるような股位や方法を見つけ出 し,それを反復しおこない,随意運動として確立する.一方, 人工内耳では,患者毎に作られる「聴神経を刺激するための プログラム」(マッピング)をおこなう.埋め込んだ電極へ の電気出力に対して外から入ってくる音声のどの高さに対応 させ,どのように伝えるのかを決定する.このマッピングが 重要で,患者自身が慣れていこうと努力し,聴き取る力をつ ける訓練が地道におこなわれる. 脊髄損傷における神経再生では,元通りの神経連絡になる ことは考えにくく,本人の意思とは違う筋反応をおこす可能 性がある.このため,バイオフィードバックを利用しながら 様々な運動イメージを試みる必要がある.つまり,脳のどこ で遠心性の運動神経活動が誘発できるか探索するのである. そして,マッピングができたら,そのイメージを実用的な下 肢運動に繋げていくように努める. これらを応用した脊髄再生医療のリハ経験を紹介する.対 象は,大阪大学医学部脳神経外科で自家嗅粘膜移植による損 傷脊髄機能再生法を施行された脊髄損傷完全対麻痺者であ る.まず,筋電図バイオフィードバック法による随意筋放電 の検索をおこなった.加えて,麻痺域で誘発された随意筋収 縮の強化と実用化のため,装具などをもちいた歩行訓練と上 肢筋力強化,温泉療法などを組み合わせ,高負荷・高頻度で 訓練をした.その結果,腸腰筋や大腿四頭筋に随意筋放電誘 発が可能となった.訓練をくりかえし,股関節屈曲と膝関節 伸展の随意運動がみとめられた. 脊髄神経再生医療でも,再生した神経を実用化する成否は リハにかかっているといえる.当症例に対するリハは現在も 進行中ではあるが,一定の効果をみとめており,神経再生術 後のリハ発展の一助になれればと考えている. ※本論文に関連し,開示すべき COI 状態にある企業,組織,団体 はいずれも有りません. Abstract

The basic strategy of rehabilitation for regeneration of spinal cord nerve

Fumihiro Tajima, M.D., Ph.D.

1)

and Takeshi Nakamura, M.D., Ph.D.

1) 1)Department of Rehabilitation Medicine Wakayama Medical University, School of Medicine

(Clin Neurol 2013;53:1183)

1)和歌山県立医科大学リハビリテーション科〔〒 641-8509 和歌山市紀三井寺 811-1〕 (受付日:2013 年 5 月 31 日)

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