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教育支援センター指導員の不登校児童生徒への援助活動に関する研究

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Academic year: 2021

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− 91 − 教育支援センター指導員の不登校児童生徒への援助活動に関する研究 人間教育専攻 臨床心理士養成コース 大 石 宇 紀

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問題と目的 教育支援センターが不登校児童生徒の居場所 となるためには,指導員が子どもの心の理解に 基づいて安踊怜闘系性を築くことが重要であ る。子どもの心の理解には臨床心理アセスメン トが有効だが,心理を専門としない指導員が不 登校児童生徒との関係を築こうとする際,何ら かの疑問や難しさが生じているのではなし泊吃 筆者は考えた。そこでJ本研究の目的は以下の 3 点を明らかにすることである。

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溺手導員が児童 生徒と関わる上でどのような疑問や難しさが生 じているのれ②その疑問や難しさに対して指 導員はどのように子どもに関わろうとしている のれ③不登校児童生徒を支援する上で指導員 は何を心がけ,どのようなやりがいを感じてい るのか。これらの結果から,教育支援センター に必要な取り組みと外部からのサポ}トについ て,そして児童生徒とより良い関係を築く上で の工夫や支援者としてのあり方を検討する。 2.jjj法 (1)調査対象者 U県5か所の教育支援センターに勤める,心 理士(臨床心理士,認定心理士,等)の資格を 持たない指導員5名。 (2)調査内容 調査対象者が過去2年間において関わりが難 しい,あるいは良い関係が築きにくいと思った 児童生徒を事例として挙げてもらい,①児童生 徒についての難しさやわからなさ,(g涌導員の 指導教員 吉 井 健 治 関わり,③支援における心がけとやりがいに焦 点を当て,半構造化面接を行った。 (3)調査の手続き 各教育支援センターに本研究の主旨とプライ パシーに関する規定を記載した調査依頼書,イ ンタビューガイド,フェイスシートを持参・送 付した。調査はX年5月から8月に行った。面 接時間は約70分から 110分であった。調査前 に現職教員1名の協力を得て予備面接を行った。 (4)分析方法 事例の個別性を理解すると同時にー脚句なパ ターンキ視員1片生を見出すため,佐藤 (2008) の 「事例ーコード・マトリックス

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と岩壁(2010) の「ケース・マトリックスJを参考にした。コ ーディングとカテゴリー化の後,抽出されたカ テゴリーが各々の調査対象者にどれくらい指も ているかを調べるため,対応表を作成した。そ して事例の個別性と具体性を托躍するためにケ ース・マトリックスを作成した。

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結果 (1)対応凌 ①児童生徒についての難しさやわからなさ:5 名中4名が《アセスメント》と((対応の仕方》 を挙げた。《アセスメント》は(生徒の内面〉と 〈発達特!飴, ~何応の仕方》は〈言葉かけ),集 団適応), i(離職づけ), (個別対応と集団対応の バランス)のカテゴリーから構成されていた。 《アセスメント》の課題によって,~側応の位方》 という課題が生じている傾向にあった。

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− 92 − ②指導員の関わり:全調査対象者がや心理的支 援号〉と《状況設定》を行い, うち 1名が《自己 観察》を行っていた。《心離技掛〉は侵容的 な関わり), <共感的な関わり), <自己肯定感を 育む0), <自己有用感を育む0), <関係、づくり), (生 徒の認知・感情の変化を促す),倣祝設定》は (生徒の状態に合わせた場の設定), (生徒の状 態に合わせた学習課題の設定〉のカテゴリーか ら構成されていた。《自己厳諜》はく指導員自身 の心の状態をモニターする〉ことであり,指導 員の気持ちゃ意図が生徒に与える影響について 考えていることがわかった。 ③支援における心がけとやりがい:心がけは全 調査対象者がやむ瑚技掛~, 1名が《アセスメ ント)), 3 名が《教育的支掛~,

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名が (C支援の あり方》を挙げた。や心理的支援号)は(自己肯定 感を育む0), (-子どもに寄り添う支援号, (居場所

J

番号, (<アセスメント》はく生徒を理解する>, (生 徒の様子を知る), ((教育的支援訟は〈生きるカ を身につけるための指導), (:状況設定), (進路 の検討)パと支援のあり方》は〈言葉かけのタイ ミング),

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支援における課題を意掛, (人生観 に基づく支援者の姿勢〉のカテゴリーから構成 されていた。やりがいは

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名が《生徒に関わる こと)>,

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名が《指導員に関わること》を挙げたλ 性徒に関わること》は〈教室が生徒の居場所 になること), <生徒の成長), (:家庭内の変化). 《指導員に関わること》は(生徒の力になれた とき), (生徒との関係掛, (学びの機会), (自 分の持ち味を生かせたとき〉のカテゴリーから 構成されていた。 (2)ケース・マトリックス それぞれの調査対象者が語った不登校支援に おける心がけと,事例に挙げた児童生徒への指 導員の関わりとの間に関連が見出された。 4.考察 (1)教育支援センターに求められる取り組み とサポート 児童生徒に関するアセスメントと対応の仕方 という課題について,臨床心理学的視点によっ て児童生徒の内面や発達面のアセスメントを行 うスクールカウンセラーの配置が必要である。 また,指導員の研{事の充実が望まれる。 (2)支援者としてのあり方

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名の調査対象者のケース・マトリックスを 参考に検討する。

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名はそれぞれ,子どもに寄 り添う支援,人生観に基づく支援者の姿勢(例: 不登校で人生は決まらない),居概庁感を得ても らうことを心がけており,この心がけが,生徒 のペースを守る,ありのままに受けとめるとい う受容的な関わりゃ,指導員自身の心の状態を モニターするという自己観察につながっていたo そうして

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名は内面がわかりにくいと感じてい た事例の生徒との関係を築いていた。このこと から児童生徒との関係づくりには「子どもを一 個の主体として受け止める態勢'J(鯨凋, 2

6) を基盤に「わからないけれども,子どもと共に あろうとするJ姿勢が重要であると考える。 (副総合考察 臨床心理アセスメントは児童生徒への共樹ぢ 瑚事と心醐犠助のため,教育支援センターの 援助活動に必要である。しかし児童生徒との関 係性は,指導員に「子どもを一個の主体として 受け止める態勢Jが基盤にあることで形成され る。児童生徒は指導員との安錨ぬ関係性を体 験することで自己感と他若への信頼感を得るこ とができる。これが,自分らしさを持って他者 と関わりながら生きてし、く力につながる。自己 肯定感と居場所感は指導員との関係性を通して 得ることができると考える。

参照

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