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第 回 岐 阜 歯 科 学 会 例 会

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Academic year: 2021

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第 回 岐 阜 歯 科 学 会 例 会

1)開催日 平成 年 月 日(土)

2)会 場 朝日大学 号館 階 第 大講義室 3)時 間 : 〜

(担当分野:朝日大学歯学部 口腔機能修復学講座 歯科補綴学分野 可撤性義歯・総義歯学)

特別講演1

座長 式守 道夫 教授

パノラマX線撮影のルネサンスをめざして

勝又 明敏

(朝日大学歯学部口腔病態医療学講座 歯科放射線学分野教授)

日本では,年間一千万件以上のパノラマ X 線撮影 がおこなわれている.この撮影法は,口腔外科領域だ けでなく,小児,矯正,補綴などにおいて各種疾患を 診断する画像検査の出発点として広く利用されてい る.パノラマX線撮影に関する放射線学,診断学およ び技術的観点からの報告は数多いが,この検査法の未 来の姿についてはあまり論じられていない.そこで本 講演では,この検査法の将来の方向性について論じる こととした.

現行のパノラマX線撮影装置の技術は, 年代ま でに確立されたものである.それ以降,パノラマX線 撮影は,高い臨床的有用性,妥当な設備費および低い 放射線被曝により歯科市場で大成功を収める事になっ た. 年までに,いわゆる顎顔面多機能断層撮影装 置および小照射野歯科用コーンビーム CT 装置が,パ ノラマX線撮影の機構をベースに生み出された.そし て,パノラマX線撮影はデジタルの時代に入った.

パノラマ撮影は,CT と比較して低被曝・低コスト である事が大きな利点である.このパノラマ本来の利 点を活かしたまま,前歯部のボケや拡大率の不均等と いった従来からのパノラマ画像の欠点を克服し,さら に,画像処理や情報通信の技術を採り入れて,臨床応 用の範囲を大きく広げる試みが進行中ある.

まず,フォトンカウンティング型の高感度検出器 が,パノラマ撮影にトモシンセシスや画像濃度解析と いった新しい機能を与えつつある.トモシンセシスに 基づくパノラマ画像の D空間マッピング画像は,パ ノラマ像上での正確な距離および角度分析を可能と し,センサーの高感度を活かした画像濃度解析は,画 像上での生体硬組織や歯科材料の物性評価に繋がる.

コンピュータ支援診断(CAD)は,複雑なパノラ

マ像から解剖構造の位置や形態を認識して異常の疑わ れる所見を見つけ出し,歯科医師に知らせる.遠隔画 像診断を活用して,歯科医師が解釈に迷う画像をセ キュリティの高いネットワークを介して送受信するこ とにより,画像診断専門家からのサポートが提供でき る.

パノラマX線撮影のルネサンスは,始まったばかり である. 世紀においても,パノラマX線撮影は歯科 臨床で重要な役割を果たし続けるであろう.

特別講演

座長 土井 豊 教授

Moodle を用いたテストの方法と歯学部学生教育 におけるその効果

(朝日大学歯学部口腔病態医療学講座 口腔外科学分野教授)

住友 伸一郎

e-ラーニングを用いた教育は現代社会において多く の分野で活用されている.Moodle はソースコードが 一般に公開された,オープンソースの e-ラーニングプ ラットホームであり,教育者が質の高いオンライン学 習過程(コース)を作ることを助けるパッケージソフ トである.同種のシステムの中では比較的多くのユー ザ数を持ち,我が国においても 以上の大学で利用 されている.

朝日大学 Moodle においては,歯学部だけで現在,

既に ものコースが作られているが,そのほとんど が,単に講義スライドの PDF ファイルを提示したも ので,e-ラーニングのプラットフォームとしての使用 という観点からみると,まだまだ,初歩的段階と言わ ざるを得ない.

今回の講演では,朝日大学 Moodle を用いた,Com- puter based test(CBT)の作成方法を解説し,実際 に作成した試験の受験状況と学生のアンケート評価の 概要を報告する.

Moodlle で提供できる CBT には,○×問題,多肢

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41 選択問題,記述問題,数値問題,計算問題,組合せ問 題,穴埋め問題および作文問題の 種類がある.すべ ての問題形式で,問題文に写真などの図(PNG や JPG ファイル),表およびハイパーリンクを挿入すること ができ,いわゆる臨床問題の作成が可能である.また,

学生の答えに対応したフィードバックを作成すること も可能である.これらの CBT は,ほとんどがインター ネット画面上の指示に従った,ワ−ドプロセッサ感覚 の日本語入力で作成できる.さらに,ほとんどの CBT は自動的に採点されるとともに,個々の学生が,何月 何日何時何分何秒からどのぐらいの時間アクセスし,

どの問題をどのように間違えたかを,後から振り返っ て確認することができるし,もちろん,教員によって 課題の進捗状況や CBT の得点を確認することもでき る.

Moodle の運用に先立ち,学生の有する IT 環境を 評価するために 年 月に当時の歯学部 年生を対 象としてアンケート調査を行ったところ,インター ネット普及率の .%をはじめ,多くの項目で総務省 の推計を上回っていた.また,オープン利用室などの 本学の設備状況から,Moodle を運用するための学生 側の環境はほぼ整っていると推察した.

学生に対する Moodle CBT の活用としては,授業 中に行うものと,家庭学習で行うもの.単位認定に関 係するもの,しないもの.時間設定が長く問題数の多 いもの,短くて少ないもの.など様々なスタイルの試 験セットを作成,施行し,定期試験などの結果と比較 検討した.これらの結果,単位認定にかかわることが 通知された試験においては,およそ 割が早期に合格 に達するまで取り組み,最終日が近付くと 割まで が,自力では合格点に達しない場合には友人の助けを 得ても,最終期限にはまにあわせるよう努力し,自力 にこだわりつつ時期を逸するもの,あるいは努力をし ないものが全体の 割程度,最終期限後に残る.単位 認定にかかわりのない演習問題について約 分の の 学生は自発的に積極的に取り組むが, 〜 割の学生 はまったく取り組もうとしない.前者:自発的に学習 するグループは後者:自発性のないグループに比較し て単位認定試験では平均点で 点近く高いとの結果を 得た.

授業中に行った臨床実地多肢選択形式の演習試験に ついてのアンケートでは, 割以上が良い授業であっ たと回答し, 割程度が定期試験前に自宅での復習を 行うと回答した.しかし,この 回の演習問題すべて に実際にアクセスした人数は %と低く,アンケート の答えを鵜呑みにすべきではないとの警鐘となるであ ろう.とはいうものの,この講義を取り入れて以降,

共用試験の当該分野では全国平均を上回る得点を獲得 しているし,これらの演習問題に複数回アクセスして いる学生を詳細に調査すると.いずれも,共用試験で 再試験を受験した学生であり,本試験で合格した学生 は,講義から試験までの期間が短かったためあまり取 り組めなかったとも考えられた.

学生に自主的学習を促すツールとして Moodle は約 割の学生に対しては課題を提示するだけで有用な ツールとなりえるが,大多数の特に成績の低い学生に 対しては,それだけでは不十分である.他の学習ツー ル同様,教員側の何らかの工夫が必要である.Moodle では,単に試験を行うだけでなく,その結果を保存し,

各自が振り返ることが可能な,ポートフオリオ的な機 能があり,さらに,資料の提示,提示した資料に関す る設問,学生の回答による分岐,正解者には次の資料,

誤ったものは最初の資料に戻るといった一連の学習サ イクルを網羅した「レッスン」と呼ばれる機能も設定 できる.今後,これらを活用し,さらに学生の自主的 学習を促す方法を模索してゆく予定である.

特別講演

座長 髙井 良招 教授

意識消失時の生命維持の安全域と循環保持につい て

(朝日大学歯学部総合医科学講座麻酔学分野教授)

智原 栄一

現代の歯科・口腔外科領域の侵襲的処置に対して,

適切な鎮痛および鎮静は不可欠な要素である.ある程 度以上の侵襲に対しては意識を消失させることが必要 であり,また鎮静の程度が意図した以上に深くなり意 識が消失する場合も珍しい訳ではなく意識消失状態の 安全な患者管理が必要である.全身麻酔効果のある薬 剤を用いて意識を消失させるのは医原的であるが,患 者の基礎疾患を背景にした病的意識消失も高齢社会の 医療現場においては避けて通れない問題である.

医療者(とりわけ侵襲的処置を行う者)にとって意 識消失時の対応は必須であり,その究極である心停止 時の基本処置に関しては BLS コースなどを通じて対 応の訓練がなされている.意識消失患者に対する処置 は医療現場における危機管理であり,繰り返しによっ て最低限の必要行動を身体が覚えるまで訓練を受ける 必要がある.その一方で患者の意識消失というイベン トは非日常的であり,日常的な手技活用経験により技 能を定着させるような機会を持つことはほとんどの人 にとって不可能である(成人の技能訓練において理屈

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42 抜きで身体で覚えるという手法は使用頻度の多い技能 以外では有効ではない).

臨床医学は経験知による部分が大きいことも事実で あるが,経験の不足を補うものとして,習得する技能 の背景や医学的意味を十分理解することにより記憶と 対応力を保持することが勧められる.それぞれの臨床 家が専門とする分野の理解は日常臨床の中で深まり易 いが専門外に関しては理解を伴わない技能の定着は極 めて難しい.その学問的背景を臨床に結びついた形で 理解しておくことが知識の定着と応用のためには有効 である.今回は,意識消失時の身体のメカニズムを主 に病態生理学の立場から概説することで生命維持の安 全域に対する理解を深め日常歯科臨床の危機管理の参 考になるようにしたい.

講演の概括は以下のような項目である.

# 意識消失時の危険性:ヒトの生命維持システム が意識消失に対してどのような脆弱性を持つか を検討する.

ヒト気道の解剖/生理学的脆弱性 死腔としての導管

平滑筋システムと骨格筋システム 意識保持と交感神経の緊張保持は相補的

# 呼吸停止と心停止の病態生理:呼吸停止から心 停止への進行にどの程度の時間的猶予があるの かを考える.

カーラーの救命曲線

呼吸停止から低酸素血症発症までの時間 カロリーと酸素消費

酸素ボンベは生体内のどこに?

BLS とのつながり(現場蘇生の必要性/人 工呼吸の必要度 など)

# 周術期の輸液管理:循環を維持する要素として 循環血液量が果たす役割と今後の課題について 考える.

脱水のモニター 見かけ倒しの血圧

心臓のパフォーマンスと前負荷 輸液の行方

重力と闘う身体

輸液の中身:イオン組成はなぜ大事か 経口補水と今後の課題

今回取り上げる個々の項目は基本的な解剖・生理学

や生化学や薬理学と言えるものである.しかし,それ らを臨床に即して応用したり互いのつながりを把握す ることは必ずしも簡単ではない.実際の臨床現場には 患者さんの数だけ多様な症状や経過があり,基本的な 医学的知識でどれだけ一貫した理解ができるかは病態 生理学の醍醐味とも言える.演者が専門とする全身麻 酔の観点から意識消失状態の危険性回避と循環管理に ついてどのように理解するのかを今回お伝えできれば 幸いである.

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岐阜歯科学会開催予定

平成 年度総会および第 回例会 平成 年 月 日(土)

担当分野:インプラント学分野,障害者歯科学分野

第 回例会 平成 年 月 日(土)

担当分野:小児歯科学分野

平成 年度第 回総会および第 回例会 平成 年 月 日(土)

担当分野:口腔解剖学分野(解剖学)

平成 , 年度 岐阜歯科学会役員一覧

平成 年 月 日現在

〈理 事〉

明 坂 年 隆 石 神 元 磯 崎 篤 則 江 㞍 貞 一

大 橋 宏 重 柏 俣 正 典 勝 又 明 敏 北 井 則 行

倉 知 正 和 玄 景 華 近 藤 信 夫 硲 哲 崇

式 守 道 夫 澁 谷 俊 昭 住 友 伸一郎 髙 井 良 招

田 沼 順 一 田 村 康 夫 智 原 栄 一 土 井 豊

中 嶋 正 人 永 原 國 央 平 田 健 一 藤 原 周

堀 田 正 人 都 尾 元 宣 村 上 幸 孝 村 松 泰 徳 山 内 六 男 吉 田 隆 一 武 内 尚 博

〈執 行 部〉

会 長 土 井 豊

副 会 長 平 田 健 一 副 会 長 澁 谷 俊 昭 副 会 長 永 原 國 央

常任理事(庶務部) 田 沼 順 一 幹 事 江 原 道 子

常任理事(事業部) 堀 田 正 人 幹 事 小 竹 宏 朋

常任理事(編集部) 柏 俣 正 典 幹 事 東 幸 雄

常任理事(経理部) 吉 田 隆 一 幹 事 河 野 哲

堀 口 敬 司

常任理事(県歯連携) 磯 崎 篤 則 幹 事 廣 瀬 晃 子

監 事 足 立 正 徳

監 事 小 林 剛 宏

〈顧 問〉

宮 田 侑(学校法人朝日大学理事長)

高 木 幹 正(岐阜県歯科医師会会長)

参照

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