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単親 家族 の生 活 実 態調 査
高 知 市 の母 子 ・父 子 家 庭 の場 合
西 村 洋 子
1.問 題 の 所 在 と調 査 の 目的
単 親 家族(sing王eparentfamily)は,死 亡,離 婚,遺 棄,別 居,未 婚 出産 な どの理 由に よ り配 偶 者 を持 た な い 母 親 また は父 親 とそ の子 ども とで構 成 さ れ る。 普 通 は母 子 家 庭,父 子 家 庭 な ど と称 され る。 通 常 の社 会 で は 父母 と も に 揃 った両 親 家族 が,ご くあ た りま え で正 常 な 家族 構 造 と機 能 を 有 す る とみ な され る。 父 親 か母 親 の欠 如 や 不 在 は 異 常 であ り,家 庭 生活 運 営 上 に さ ま ざ
まな 障 害 や 困難 が 生 じや す い とみ られ る の で あ る。
実 際,今 日の単親 家 族 間=題は きわ め て大 きな 社 会 問題 で あ ろ う。 もち ろ ん 単 親 家 族 とい う現 象 とそ の問題 は 目新 し くは な い 。 しか し,単 親 お よび単 親 家 族 を 形成 させ る原 因 は,多 様 化 し,複 雑 化 し,激 化 して,き わ め て現 代 社 会 状 況 を反 映 してい る。 単 親 家 族 生 活 にか か わ る障 害 や 問題 の 特 徴,あ るい は そ れ らの 顕 在 化 もす ぐれ て今 日の社 会 の産 物 で あ る。
産 業 化 や 都 市 化 の進 展,社 会 的 流 動 性 の増 大 か ら,人 々の個 人 主 義 あ るい は 生 き方 の選 択 や 多様 性 は増 大 し,単 親 家 族 形 成 の 背 景 が す ぐれ て 醸成 され て ぎた とい え る。 核 家 族 化 と直 系 的拡 大 家 族 減 少 化 の趨 勢,親 族 的共 同や 結 合 性 の弱 ま りな どに,以 前 よ り容 易 な 家 族 解 体 の素 地 が み られ る と ともに, 形 成 され た単 親 家 族 の損 失 も よ り大 きい ともい}る 。 直 系 的 拡 大 家 族 で あ れ ば,片 親 の欠 如 や 不 在 も祖 父母 や 親 の 兄 弟 な どに よ る保 護 や支 援 とい った補 充 機 能 が 可 能 で あ る。 しか し,核 家 族 で は家 庭 の創 造 や 子 ども の扶 育 は夫 婦 の 責 任 と主 体 性 に 任 され る。 核 家 族 構 造 じた い の解 体 しや す い 脆 弱 さが,離 婚,別 居,遺 棄 な どの現 象 を生 じやす い 。 と同 時 に,い った ん 形成 され た単 親 家 族 の生 活 上 の 困難 は,補 充 機 能 も得 られ な い 場合 が 多 く,さ ま ざま な生 活 上 の障 害 が 予 想 され る。
単 親 家 族 の問 題 性 は,そ の形 成 原 因,家 族 構 成,家 族 のお か れ た社 会 的地
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位 状 況,あ るい は周 囲 の対 単 親 家族 対 応 の あ り方 な どの相 違 に よ りさ ま ざま で あ る。 しか し,全 般 的 に は,家 族 全 体 の生 活 過 程,親 子 関係,情 緒 ・愛 情 関係,対 社 会 的 関係 で の変 化,そ し て困 難 や 障 害 が み られ や す い。 まず 家 族 全 体 で は,母 子 家 庭 は,主 た る生 計 担 当 者 た る父 親 の欠 如 が 基 本 的条 件 であ り,経 済 的 扶養 機 能 が と くに 問 題 とな る。 育 児 に手 の か か る乳 幼 児 の い る場 合 に は殊 更 で あ る。 極 く僅 か な例 を除 け ぽ,悪 条 件 で の就 労,低 収 入 の状 態 に あ り,生 活 困 難 に 陥 りや す い 。 経 済 的不 充 足 性 が 子 ど もの非 行 や 性 格 のゆ が み,あ るい は母 親 の 心身 の疲 労 や 荒 れ を もた ら しや す い 。 父 親 との死 別 家 族 で は,親 族 や 世 間 の 同情 や 援 助 も まだ得 られ や す く,家 族 内 の結 束 はか え って強 ま り困難 克 服 の志 気 が高 ま る こ と もあ る。 離 婚,遺 棄,別 居 な どの葛 藤 か ら崩 壊 を経 た 母 子 家 庭 で は,家 族 全 体 に深 刻 複 雑 な後 遺 症 を 残 す こ と も
多 い。 親 子 関係 で は,母 親 に よ る父 役 割 代 替 に は 限 度 が あ って補 充 し き れ ず,強 い精 神 的,理 性 的 支 柱 の欠 如 に よる子 ど もの 人 格 形 成 面 で の不 足 ・不 適 応 が 生 じや す い 。 情 緒 関 係 で は,母 親 の愛 情 や 性 の充 足 機 能 の 喪失 か ら情 緒 不 安 定,孤 立 感,欲 求 不 満 が 嵩 じが ちだ 。 社 会 的 関 係 で は,死 別 の場 合 は
周 囲 か らの 同情 や 激励 が あ るが,生 別 の場 合 に は,人 々 の好 奇 心,偏 見,蔑 視 な どの対 象 に されや す い 。 社 会 的 交流 範 囲 は狭 め られ,対 人 関係 も円滑 に 行 か な くな り,極 度 な 緊 張 や ス トレス 状 態 に 置 かれ る こ とに もな る。 離 婚 者 や 未 婚 の母 の家 族 な どは こ と さ らで あ る。
次 に,父 子 家 庭 は主 とし て家 事 ・育 児 な どの家 庭 管 理 担 当者 た る母 親 の欠 如 が基 本 的 条 件 で あ る。経 済 機 能 は母 子 家庭 に比 し障害 は 少 ない と み え る が,乳 幼 児 な どが い る場合 は に,父 親 が育 児 に 手 を とられ就 労 が 阻 害 さ れ
て,経 済 機 能 も破 綻 す る こ と もあ る。 父 子 関 係 で は,子 ど も との接 触 不 足, 不 備 も加 わ って,子 ど もの 人 格 形 成 上 に愛 情 不 足 か ら くる情 緒 精 神 衛 生 面 で
の欠 陥 を生 じや す い 。 母 子 家庭 に 比 し,父 親 の再 婚 の可 能 性 も大 き く,社 会 関 係 で も偏 見 や 差 別 は少 な い とみ え るが,下 層 の場 合 に は 心 ず し もそ うは い s.ない。 む しろ,普 通 の母 子 家 庭 よ りも悪 い 状 態 に 陥 り,強 ま る父 親 の無 力 感,社 会 的 孤 立 感,淋 しさか ら アル コー ル依 存 や 父子 心 中へ と走 る危 険 性 も 大 きい 。 事 故,疾 病,低 所 得,甲 斐 性 な しな どの理 由で 妻 に家 出蒸 発 され た
り,離 婚 され た 父 子 家庭 は 幼 い 子 ど もが い る場 合 な ぞ 特 に惨 め で あ る。
単 親 家 族 の生 活 障 害 や 困 難 は,以 前 の伝 統 的 直 系 的 家 制 度 や 家 族 観 の も と で は,親 族 的 な保 護 支 援 に よ り解 決 可 能 で あ った 。 しか し,今 日の夫 婦 中心 の 家族 制 度 や 家 族 観 の も とで は,母 親 や 父 親 個 人 の 努 力 や 責 任 に まか され る
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単親家族 の生活実態調査3 場 合 が 多 い し,そ の不 足 は 社 会 保 障制 度 に よる援 助 に頼 ら ざ るを 得 な い。 い わ ば 片親 た ち 自身 の努 力や 責 任 と社 会 保 障制 度 の拡 充 整 備 が ともに 必 要 で あ る。 しか し,現 実 に は単 親 家族 は,母 子 家 庭 が 圧 倒 的 な割 合 を 占め る こ と と と もに,様hな 福 祉制 度 上 の対 応 不 備 が み られ,通 常 の両 親 家 族 に比 べ 多大 の 生 活 障 害 が み うけ られ る。
今 日,単 親 家 族 は,か って も っ と も多 か った 死 別 理 由に よる ものか ら,生 別,こ とに 離 婚 に よ る もの が 多 くな り,未 婚 の母 も著 る しい増 加 ぶ り で あ
る。 ち な み に 全 国統 計 に よ る と(「 全 国母 子 世 帯 等 実 態 調 査 」 厚 生 省 … … 昭 和48年 ・53年 実施),女 手 一 つ で満20才 未 満 の子 ど もを 扶育 し てい る母 子 世 帯 は,63万3700世 帯 で,全 国総 世 帯 数 の1.8%に 相 当す る(53年)。48年 に比
べ7,500世 帯 の増 加 で あ る。 形成 理 由 も,48年 に は 全 体 の6割 強 を 死 別(事 故 死 ・病 死)が 占 め てい た が,53年 に は 約 半 数 に減 り,代 わ って離 婚 な どに
よる離 別 が4割 に,ま た未 婚 の母 も5%に と48年 よ り倍 増 した 。
父 子 家 庭 は,ま だ そ の生 活 実 態 調 査 す ら よ くは 行 な わ れ て い な い 現 状 で あ る。母 子 世 帯 に つ い て は まだ し も後 れ ば せ な が ら社 会 福 祉 関 係 法 が 設 け られ, 決 し て十 分 に は整 備 され て い な くと も,あ る程 度 の社 会 福 祉 関係 の保 障 制 度
ヒ
が あ る。 しか し,父 子 家 庭 に 関 し ては, 、きわ め て対 応 が 遅 れ,そ の実 態 調 査 の必 要 性 に つ い て す らなか な か 認識 され ず,実 行 も僅 か な 自治 体 に み られ る にす ぎない 。 保 障 制 度 は い まだ に ほ とん どな い。 母 子 家 庭 数 よ りは るか に少 な い が,そ れ ゆ え に 一 層 不 利 な状 態 に 置 か れ て るい 。 そ れ で も よ うや く関 心 の兆 しが あ る。少 々旧い が(昭 和45年 国 勢 調 査)全 国父 子 世 帯 数 は,10万 5,000世 帯 で,う ち15%の1万6,000世 帯 に6才 未 満 児 が い た 。 母 子 家 庭 に 比
し,父 子 家 庭 の経 済 的 扶 養 能 力 は 概 して良 好 で,低 所 得 に よ る生 活 障 害 は 少 な い とrに 考 え られ て きた。 そ れ が 今 日 まで社 会 福 祉 面 で の対 策 な どか ら 除 外 され て きた理 由 で もあ った 。
しか し,今 日の 都 市 化,核 家 族 化,雇 用 化 の進 展 に よ る職 住 分 離 な どの諸 条 件 と生活 の複 雑 化 は父 子 家 庭 を増 発 し,問 題 を発 生 させ親 族 レベ ル で の解 決 を不 可 能 に させ る よ うに な った 。 今 や 父 子 家 庭 は,母 子 家 庭 に優 る とも劣
らぬ深 刻 な 問題 を 顕 在化 させ て ぎてい る。
単 親 家族 の実 態 調 査 も,母 子 家 庭 は まだ し も父 子 家 庭 に つ い て は きわ め て 少 な い 。 昭 和49年 に神 奈 川 県 が,昭 和47年 と53年 に東 京 都 が そ れ ぞれ 「母 子
・父 子 世 帯 生 活 実 態 調 査 」 を 行 った の が挙 げ られ る。
高 知 県 と りわ け 高 知 市 は,全 国 一 高 い離 婚 率 で 知 られ,単 親 家 族 の発 生 率
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もか な り高 い と思 わ れ る。 本 稿 は,高 知 市 の母 子 家庭,父 子 家 庭 を対 象 と し た 生 活 実 態 調 査 の一 部 につ い て の整 理 報 告 で あ る。高 知 市 の母 子 ・父 子 世 帯 に つ い て の最 近 の既 存 の資 料 と して は,昭 和51年 の統 計 で の父 子 世 帯 数(児 童 福 祉 法 にい う18才 未 満 の児 童 と実 父 お よび養 継 父 のみ の 同居 世 帯 。 他 に 同 居 親 族 の あ る もの は準 父 子 世 帯)、が,76世 帯(準 父 子 世 帯 を含 む)で あ り, 高 知 県 全 体 は558世 帯 で うち準 父 子 世 帯 を含 まな い 父 と子 だ け の世 帯 は327世 帯 で あ った 。 また,高 知 市 の全 母 子 世 帯 数 は51年1月 が3,154,52年4月 が 3,250,53年10月 が3,400(高 知 市 厚 生 課 母 子 福 祉 係 調 べ)と 年 々逐 増 し て い
る。
高 知 県 そ して特 に高 知 市 の高 い離 婚 率 は単 親 家 族 発 生 の最 大 要 因 と推 定 さ れ るが,ち なみ に高 知 県 お よび高 知 市 の離 婚 率 の推 移 を 見 て み よ う。 高 知 県
の離 婚 率 は,戦 前 か ら全 国 水 準 よ り高 い 水 準 を保 ち,と くに 戦 後 の昭 和25年 か ら42年 ま で は,率 そ の もの は ほ ぼ横 ぽい なが ら,他 との比 較 順 位 で は毎 年 連 続 トップ を 占 め て きた 。43年 以 降 は 北 海 道 に つ い で全 国 で2位 の水 準 に い る。 しか し,高 知 市 は,他 の ど こ よ りも高 い離 婚 率 を 示 し,全 国 平 均 を は る か に上 回 る。 す なわ ち,昭 和32年,42年,52年 と10年 毎 の率 推 移 で は そ れ ぞ れ,1.5,1.8,2.51で あ るが,全 国平 均 で は それ ぞ れ0.79,0.84,1.14で 高 知 の ほ ぼ2分 の1と 低 率 で あ った 。 さ らに,年 々離婚 率 は上 昇 を み て きた の で あ る。 と りわ け 昭 和52年 に は,全 国 都 道 府 県 中第 一 位 の北 海 道 の1.73を は るか に上 回 る2.51を 示 す 。
高知 県,と くに高 知 市 の高 離 婚 率 の原 因 は,大 き く三 つ が あ げ られ る とい う。一 つ は 県 民 性 とか風 土 性 で あ り,激 情 性,頑 固,非 妥 協 的,新 しが りや で あ ぎ っぽ い,反 中 央権 力 志 向性,進 取 性 な ど(こ れ らを 総 称 し て方 言 で 男 は い ご っそ う,女 は は ち きん な ど と称 され る,飲 酒 を大 変 是 とす る風 土 な ど で あ る。二 つ は きわ め て高 い 女 子 の稼 働 力 ・生 活 力 であ る。 県 民 性 に 加 え, 強 い 女子 の稼 働 力 が 夫 婦 葛 藤 の原 因 に な り易 く,夫 の 甲斐 性 無 さや 飲 酒 癖 な
どが 原 因 で妻 に み か ぎ られ る離 婚 が 多 い の も特 徴 であ る。 三 つ は,経 済 的要 因 と して の貧 因 が あ げ られ る。 高 知 は 産 業 基 盤 が 脆 弱 で貧 し く,近 代 工 業 化 が 発 展 し てい な い。 貧 し さ と特 有 の県 民 性 が 家 族 解 体 を容 易 に し,単 親 家 族 発 生 の背 景 と もな って い る とい え る。
2.調 査 の 方 法 と対 象
調 査 対 象 地 の選 定 は つ ぎ の とお りで あ る。 調 査 経 費 そ の他 の 都 合 に よ っ
単親家族 の生活実態調査5;
お お まち
て,中 心 市 街 地 の 「大 街 」 地 区 を二 つ 選 定 し,そ こに 居住 す る配 偶 者 の無 い 者 で 現 に20才 未 満 の子 ど もを扶 養 し てい る男 女 の世 帯(母 子 ・父 子)を 悉 皆 調 査 した。 た だ し,父 子 家 庭 に つ い て は上 記 地 区 だ け で は予 定 数 が 得 られ な か った の で,大 街 を さ らに広 げ た 。対 象 者 は住 民 台 帳 よ りコ ソ ピ ュー ター に 入 れ られ て い る もの で あ る。'
調 査 対 象 世 帯 は 母 子 世 帯248,父 子 世 帯89で 質 問紙 に よ る面 接 調 査 を 昭 和∫
54年7.月 上 旬 に 行 った 。 対 象 者 の勤 め に よ る不 在,出 稼 ぎ転 居,再 婚 な どか な り抽 出 サ ソ プル の移 動 や 変 化 もみ られ 調 査 不 可 能 な ものが か な りあ った 。 結 局,有 効 回収 票 は,母 子 世 帯181(73.0%)父 子 世 帯46(51.7%)で あ った。
3.調 査 結 果
本 稿 で は,単 親 家 族 を 母 子 ・父 子 に 区別 し,そ れ ぞ れ の形成 理 由,年 齢 や' 結 婚 期 間,単 親 家 族 形成 後 の期 間,子 ど も数 な ど単 親 家族 の生 活 適 応 に 大 き
く影 響 す る条 件 を まず と りあげ る。 次 い で単 親 家 族 と生 活 の諸 側 面,す な わ ち健康 状 態,職 業 生 活 と経 済 生 活,住 居 と居 住 条 件 な どに触 れ る。 本 稿 で の 調 査 結 果 の分 析 は,紙 幅 の 関係 な どに よ り,他 の同種 調査 結 果 との比 較 検 討 を交 えて の単 純 素 集 計 だ け に と ど ま ってい る。 さ らに実 施 され た 調 査 諸 事 項 の一一部 で あ る し,単 親 家 族 のむ し ろ親 に 関 す る生 活 の側 面 を と りあ げ,子 ど もに 関 す る事 項 に は 触 れ て い な い。
本 調 査 と比 較 対 照 す るた め の他 の同種 調 査 資 料 は,東 京 都 民 生 局 が 昭 和53 年7月 に 実 施 したr母 子 ・父 子 世 帯 生活 実 態 調 査 』(東 京 都 民 生 行 政 基 礎 調.
査)な らび に,横 浜 市 民 生 局 が 昭和49年6月 に 実 施 したr母 子 ・父 子 家 庭 生 活 実 態 調査 』 の結 果 報 告 で あ る。
(1)単 親 家 族 形 成 に と も な う理 由 ・条 件
単 親 家族 形成 に と もな う理 由や さま ざ まな,条 件 は,単 親 家 族 に な って か らの生 活 に きわ め て大 きな 形 響 を 与}る と思 わ れ る。 す なわ ち,単 親 家 族 形 成 の 直接 原 因 や 年 齢,結 婚 ・同 居 期 聞,子 ど もの数 や 年 齢 や 家 族 構 成 は単 親 家 族 の生 活 のあ り方 を大 き く左 右 す る。
そ こで まず,高 知 市 本 調 査 の母 子 家 庭 に な った 理 由 で は(図1),配 偶 者 との 「生 別 」 が78。5%で 約8割 を 占 め,「 死 別 」 は19.9%で 約2割,・ 圧 倒 的 に 「生 別 」 す る者 が 多 い 。 な お 「離 別 」 の 中 で は.「 離 婚 」 が67.4%と きわ め て 高 く,東 京 ・横 浜,全 国 と比 べ 異 様 に高 い 。 「死 別 」 の 中 で は 「病 死1 が 他 に ま さ る。
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図1母 子世 帯 にな った理 由別 、母 子世 帯割合 の比 較(100%)
事 故 死31
鑛 螺 死別48.1羅 灘 魏 難
病 死37.49.0
そ の 他 NA 丞 出 ・墓 発(33)
そ の 他 未 婚 の 母
(5.8)
昭 和49年 調 査 ,横 浜 市 ・1,110世 帯
寓佳別」48.1 その他
離1女昏33.2
事 故 死 そ の 他 の 死 家 出 別 居(7.1) 昭 和53年 調 査
全 国 ・63万3700世 帯
麟 灘 籔麺IJ49.9睡灘 鰯 ヨーその他
1∴'ン(4.8)
一 攣ll雌 鞭
交 通 事 故 遺 棄(3.2)」L未 婚 の 母
次 に,単 親 家 族 を形 成 す る単 親 達 に 関 す る諸 条 件 あ るい は 諸 状 況 に つ い て は ど うか とい うと(表1),ま ず 単 親 世 帯 主 達 の現 在 の年 齢 構 成 で は,母 子 家 庭 は30代 が52.2%で 過 半i数を 占 め,つ い で40代 前 半 が22.1%,40代 後 半 が 12.7%で,40代 は 合 計34.8%で30代 に次 ぎ多 い 。 結 局 母 子 家 庭 の母 親 達 の87
%は30代40代 で あ る とい うこ とに な る。20代 や50代 は ぎわ め て少 ない 。 これ
・は,50代 に もな る と,子 ど もが18才 以 上 に達 し てい わ ゆ る母 子 家 庭 とい う条 件 に 合 致 しな くな る こ と も関 係 し てい る。
父 子 家 庭 は ど うか とい うと,や は り30代 が最 も多 くて過 半 数,次 い で40代 が34.8%で あ り,母 子 家 庭 とほ ぼ 同 様 な 年 齢 構 成 だ とい え る。
(2)結 婚 ・同 居 期 間 と単 親 期 間
単 親 達 は,以 前 配 偶 者 と どれ ほ どの期 間 結 婚 ・同棲 な どの いわ ゆ る同 居 を し てい た か(表2)と い うと,母 子 家 庭 で は3年 以 内が 合 計24.9%で 約5分 の1,4〜6年21.0%,7〜10年20.4%,そ して10〜14年 経 た者 が23.8%で あ る。 約7割 弱 が10年 未 満 とい うこ とに な る 。東 京 の場 合 は,5年 未 満21.1%,
5〜10年 未 満29.3%で,い わ ば10年 未 満 は約5割 に な り,高 知 市 の方 が結 婚 伺 居 年 数 が短 い 。これ は 高 知 の方 が 離婚 な どの生 別 が 多 いせ い と考}ら れ る。
父 子 家 庭 で は 結婚 同居 後4〜6年 が28.3%で 最 も多 く」7〜9年 が23.8%
で これ に次 ぐ。 約 半 数 は結 婚 同 居 後10年 未 満 に父 子 家 庭 に な って い る。 東 京 との比 較 で は,東 京 が5年 未 満17%,5〜10年 未 満28.3%で 合 計10年 未 満 は,43.3%で 高 知 よ り少 い。
次 に,単 親 家 族 を 形成 して以 後 どれ 位 の期 間 を経 過 して い るか を み る(表
単親家族の生活実態調査7 ノ
表1単 親 の年 齢 ・学 歴
響
事 項 人
総 計%
単親の年齢構成
24才 以下
25^29才
30〜34才 35〜39才 40〜44才 45〜49才
単親
の
学歴
50才 以上
小 ・中 学 卒
高 校 卒
短 大 ・専 門卒
大 学 卒
不 就 学
不
N
明
A
そ の他 の学校
母 子 家 庭 父 子 家 庭
高知司 鯨 都 障 浜
181 100
1 (0.5)
6 (6.5)
47
(26.1)
47
(26.1) 40 (22.1)
23 (12.7)
11 (6.0)
54 (29.S)
109 Cso.2)
11 (6.1)
2
(1.ユ)
2
(1.1)
1,124 100
11 Cr.o)
69
C6.1) 159 (14.1)
26a (23.1)
271
(24.1) 227 (2D.2)
127 (11.3)
416 (37.3)
481 (42.$)
72 (6.3)
46 (4.1)
2
Co.2) XO7 (9.‑3)
1,110 100
10 Co.9)
67 Cs.o)
179 (16.1)
226 (20.5)
277 (25.0)
191 (17.2)
X59 (14.3}
534 (4H.1)
450 (40.5)
}C5.7)63
3 (Q.3)
31 C2.s)
29 (2.6)
高知司 鯨 都 横 浜
46 100
0
(0)
3
(6.5) 12 (26.1)
12 (26.1)
9
(19.6) 7 (15.2)
3 (6.5)
17 C37.o)
13 CZs.o)
2
(5。0)
7
(15.0)
7 (15.0)
225 100
1 (0.4)
6 (2.7)
25 (11.1)
40
×17s) 44
(19.6) 59 (26.2)
50
(22.2) 105 {46.6)
72 (32.4)
6
(2.7)
27 (ユ2.0)
14 Cs.2)
428 xoo 2
Co.5) 12 (2.8)
41 (9.6>
63 (14.7)
104 (24.3)
111 (25.9)
94 (21.9)
234
::4.7}1044.3},
}(15.466
2
Co.s) 21 (5.2}
2)。 母 子 家 庭 で は,1年 未 満 は3.9%(東 京10.5%),1〜2年11.0%(東
京11.3%),2〜5年 未 満28.7%(東 京26.2%),5〜10年32.6%(東 京28.6
%)で あ る。 しか し,10年 以 上 の 長 期 間 に わ た る者 が2割 もあ り,5人 に1人 の 割 で あ る 。 父 子 家 庭 で は,1年 未 満 が15.2%(東 京13.8%),1〜2年 未 満26.1%(東 京12.9%),2〜5年 未 満3ZO%(東 京31.1%),5〜10年 未 満
/
S
表2単 親家族の形成前乏 後
継職
\・
結婚・同居期間単親家族になってからの期間婚姻届出
0 1年 以 内 1〜3年 4〜6年 7〜9年 10〜14年 15年 以 上
NA
6ケ 月 未満 6ケ 月 〜1年 未満
1〜2年 未 満 2〜5年 未 満 5〜10年 未 満 10〜15年 未 満
15年 以上 NA
昏昏女女
律狸法
法非
母 子 家 庭
11
父 子 家 庭
高知市 棟 京都
181 100
3 C1.7)
2 C1.1}
40 (22.1)
38 (21.0)
37 (20.4)
43
(23.8) 18 (9.9)
0 1 {o.s)
6
(3.3) 24 (11,0)
52 (28.7)
59 (32.6)
36 {19.9)
4 (2.2)
3 C1.7)
ユ54 (85.0)
27 (15.0)
1,X24 100
}}:ill
282 (25.0)
267 (23.8)
9 (0.8)
55 (4.8)
63
×5.7) 127 (11.3)
294 (26.2)
322 (28.6>
203 (18.1)
54 (4.8)
6 (0.5)
高知市1東 鄭
ハ0(U40工
1 (2.2)
8 (17.4)
13 (28.3)
11 (23.8)
8 (17.4}
5 Clo.9)
4 Cs.7)
3 (6.5}
12 (26.1)
17 (37.0)
7 (15.2)
3 (6.5)
0
44
(95.7) 2 (4.3}
225 100
}}::1::
53
×23.S) 69 (30.9)
12 (5.3)
19 Cs.4)
29 (12.9)
70 (31.1)
66 (29.3)
26 (11.6)
2
Co.9) 1 (0.4)
15.2%(東 京29.3%)な どで あ る。 高 知 で は 父 子 家 庭 形 成 後5年 未 満 に78.3
%が 集 中 す る が,東 京 で は57.8%で あ り高 知 の 方 が2割 も多 い 。 し か し,5
〜 ・10年未 満 に な る と高 知15 .2%だ の に 東 京 は29.3%と 約2倍 に な る 。 高 知 の 父 子 家 庭 期 間 は 母 子 家 庭 の 長 期 間 型 に 比 し,短 細 罰集 中 型 で あ る とい え る 。
単親家族 の生活実態調査9 (3)学 歴 ・婚 姻 関 係 の あ り方
単 親 家 族 形 成 以 前 の同 居 や 結 婚 は,事 実 婚 か 法 律 婚 か を 届 出 の有 無 で み る く表2)。 この法 的婚 姻 届 け 出 の有 無 は,わ が 国 の婚 姻 の現 状 あ るい は 家 庭 生 活 に お い て は,ま だ か な り重 要 な 意 味 合 い を持 つ か らで あ る。 家 族 内葛 藤 → 解 体 → 単 親 家 族 の形 成 へ,さ らに 未 婚 の親 の発 生 な どへ と大 ぎ く影 響 す るか らで あ る。 調 査 で は,母 子 家 庭181人 中85%の154人(表2)は 正 式 法 律 婚 で あ る。 父 子 世 帯 は95.7%に 相 当す る44人 が 法 律 婚 で,非 法 律婚 は ご く僅 か の 2人 にす ぎない 。 また,単 親 達 の学 歴 は(表1)と い うと,母 子 家 庭 では, 中卒 が 約3割 に対 し高 卒 が 中卒 の ほぼ2倍 の6割 で あ る。 父 子 家 庭 が 中 卒 37%で 約4割 弱,高 卒 が28%で 約3割,大 卒 が15%と い う分 布 を 持 つ の と対 比 し て興 味 深 い 。 東 京 都 と の比 較 では,東 京 都 の母 子 世 帯 で は,高 卒 が42.8
%と 最 も高 く,次 い で 中卒33.3%で 短 大 や 大 卒 も合 わ せ て10.4%の 約1割 強 い る。 した が って,高 知 の母 子 世 帯 は短 大 や大 卒 も少 な い 代 わ りに,中 卒 と 高 卒 で ほ とん どが 占 め られ,と りわ け高 卒 は 東 京 よ りは るか に高 い率 を 示 す 点 に 特徴 が み られ る。 つ ま り,学 歴 のみ で速 断 は で きない に して も高 知 の母 子 家 庭 は,父 子 家 庭 よ りも他 都 市 よ りもか な り高 度 な 自立 し うる力 を 持 った 母 親 世 帯 主 の可 能 性 を うか が わ せ る。
(4)健 康 状 態
健 康 の良 否 は,あ らゆ る人 間 生 活 上 の基 盤 で あ る。 単 親 家 族 で は,単 親 が す べ て家 計 の あ る い は 家 政 の 中心 者 とし て さま ざま な役 割 を 負 担 し遂 行 しな け れ ば な らな い。 それ だ け に過 重 に な りや す く殊 に他 に補 充 役 割 を果 し て く れ る祖 父 母 な どの 同居 しな い 核 家 族 で は,い っそ う健康 状 態 が 大 切 な 条件 に
な る。 健 康 が 害 な わ れ れ ば家 庭 生 活 上 の障 害 が 生起 す る。
そ こで健 康 状 態 に つ い て み る と(表3)母 子 世 帯 では 「良 好 」 と}た も の が82.3%で あ る。 「加 療 中」 と 「臥 床 中」 を 合 わ せ る と14.3%,他 に ご く 僅 か に 「障 害 者 」 が い る。 母 子 世 帯 の母 親 達 は 概 して健 康 だ が,病 気 で床 に っ い て い る者 もい る。 父 子 家 庭 は 「良 好 」 な者 が8生8%で,床 に つ い て い る 率 も少 な い よ うだ。
また,単 親 家 族 に な る以 前 と以 後 とで は,ど の よ うに健 康 状 態 が 変 化 した の だ ろ うか 。(表3)で み る よ うに, ,以 前 よ り(単 親 家族 に な っ てか らの方 が)「 丈 夫 に な った」 と答 え るの は さす が に少 な くて母 子 世 帯 で は11.6%で あ る。 これ な ぞ は単 親 状 態 が 以 前 か ら の解 放 と新 生 活 へ の奮 起 の き っか け に な った とい え る場 合 な のだ ろ うか。 一 方,「 変 わ らない 」 の が最 も多 くて7
10
表3健 康 状 態 (高 知 市)
一 」母 子 家 庭 ー1 父 子 家 庭
健康状態(現在)
総 数 ・8・人(…)%1}46人(…)%
前との比較単親家族以 好中中者他A
療床害の
良加臥障そN たいたA臨鵠夫
く丈変弱N
149、(82.3) 6(3.3) 20(11.0) 2(1.1) 1(0.6) 3(1.7)
21(11.6) 126(70.2) 3Q(16.6) 3(1.6)
0り(U203
(84.8) (4.3)
5(].0.9) 2{4.3) 32(69.6)
7(15.2) 5(10.9)
割 が 該 当す る。 以 前 よ り 「弱 くな った」 者 も16.6%い る。 父 子 家 庭 ぽ,「 変 わ らな い の が69.6%の 約7割 弱,「 弱 くな った 」 の は15.2%で,ほ ぼ健 康 状 態 は 「良 好 」 で以 前 よ り強 くは な りは しな い が,「 変わ りな い」 とい う状 態 が うか が え る。 母 子 世 帯 は,父 子 世 帯 に 比較 して,「 母 子 家 庭 に な る以 前 の 方 が 丈 夫 」 な傾 向が うか が え るが,母 子 家 庭 に な って以 後 の過 重 負 担 に よ る 精 神 的 ・身 体 的 な苦 労 や 疲 労 が 感 じ られ る。
(5)就 労 と経 済 生 活
母 子 家 庭 は,主 た る経 済 的 生 計 負 担 者 た る父 親 の欠 如 ・不 在 に よ って,生 計 維 持 と家 事 ・家 政 管 理 の二 重 役 割 を 一 人 で果 さね ば な らな い。 生 計維 持 に は,年 金,金 利,生 活 保 護,児 童 手 当,恩 給,仕 送 りな ど社 会 福 祉 あ るい は 私 的 な 面 で の恩 恵 を受 け る こ とも考 え られ るが,そ れ 以 外 は何 らか の職 業 や 仕 事 に つ ぎ勤 労 収 入 を 得 なけ れ ば な らな い。 これ まで の慣 習 な どの影 響 で, 女性 は 家 事 ・育 児 に と家 塵 の 中 で の仕 事 を 優 先 させ るか ら,母 子 家 庭 に な っ た 場 合 には,家 庭 に 専 念 した こ とで 中断 され た職 業 な どに再 就 職 した り,新 た に職 を求 め ね ば な らな い。 概 し て30代40代 の 中高 年 層 の 多 い母 子 家 庭 は, 困 難 な雇 用 状 況 に 直 面 す る こ とが 多 い。 た とえ運 よ く就 職 で きた に して も, 概 し て不 利 ・不 安定 な雇 用 条 件 や 賃 金 条 件 に 置 か れ や す い。 低 収 入 の 中 で家 庭 で の 責任 も加 わ って 心 身 共 に 疲 労 す る こ とに もな る。
1.就 労 の 有 無 ・就 労 形 態
母 子 家庭 の うち,「 就 労 」 して い る母 親(表4)の 割 合 は か な り高 くて 約
1
単親家族 の生活実態調査11 表4単 親 の就労状態
遜事 項\ 些 域
就労有無
就 労 形 態
仕事の満足度
総 計 糞
就 労
非 就 労
就 労 総 計
自 営 業
常 用 勤 労 者
パ ー ト
日
臨
雇 時
家 族 従 業
そ の 他 内 職
不 明
非 常 に 不 満 か な り 不 満 どち ら ともい え ぬ
ま あ 満 足
大 変 満 足
N A
母 子 家 庭
高知市 鯨 都 障 浜市
181 100
164 (90.6)
x7 9.4) 164 Cloo)
44 Cgs.s)
69 (42.1)
27 (16.5)
7 (4.3)
3 (1.S) S (4.S) 6 (3.7)
6 C3.7) 23 (14.0)
52 (31.7)
74 (45.1)
6 (3.7)
3 Cx.s)
1,124 100
972 {86.5)
152 (13.5)
972 Cloo)
164 (16.9)
496 (51.0}
}
(25.1)24415 (1.5) 53 (5.5)
1,110 100
899 Csl.o)
2Z1 (19.0)
899 Coo) 113 Clo.Z)
504
(45.4) X45 (13.1)
27 (2.4) 39 (3.5)
50
(4.5) 21 (1.9)
父 子 家 庭
高知司 鯨 都 横浜市
46 100
43 (93.,5)
3 (6.5)
43
Cloo) 14 (32.6}
25 (58.1)
1 (2.3) 1 (2.3) 2 (4.6)
1
1 (2,1) 7 (15.2)
8 Cxs.s)
22
(51.2) 5 (10.9)
0
OnU209μ噌⊥
206 (91.6)
19 (S.4}
Zos (100)
61 (29.6)
131 (63.6)
11.
{5.3)
Ci.o) (0.5)
428 100
405 (94.6)
23
(5.4) 405
<ioo) 64 (14.9)
285 (66.6)
1 {o.Z)
22 (5.1)
4.4}19
3 Co.7) 11 (2.6)
9割 で あ り,東 京 を しの い で い る。 父 子 家 庭 の就 労 率 も同 じ く東 京 を上 回 っ て い る。 母 子 家 庭 の母 親 の就 労 形 態 は(表4),「 常 用 勤 労 者 」 が42.1%を 占
\
12
め るが,東 京 の ほ ぼ5割 に 比 べ れ ば い さ さか 少 な い。 また 高 知 ・東 京共 に父 子 家 庭 の方 が母 子 家 庭 よ りも常 用 勤 労 者 が 多 い 。 劇 ヒ;一 般 に 中高 年 婦 人 に 多 い 「パ ー ト ・日雇 い ・臨 時」 も合 計 す る と22.6%で あ る。 東 京 や 横 浜 の母 子 家 庭 と分 類 の しか た も異 な る面 もあ って,一 律 に 単純 に比 較 対 照 で きな い 面 が あ るに し て も,高 知 市 の母 子 家 庭 の母 親 の 多 くが 働 ら ぎ,自 営 業 や 常 用 勤 労 者 に集 中 し てい る。 母 子 世 帯 の母 親181名 中不 就 労 者 が17名 い る。10人
中9人 は 何 らか の 形 で 働 い て い る中 で の不 就 労 は何 故 な のか 。 この理 由 を不 就 労 者 に 聞 い て み た と ころ,母 親 で は,「 病 気 が ち」 と答 え た者8人 で最 も 多 く,他 に は 「育 児 」 「職 が な い」 「雇 用 先 都 合 」 な どの答 え が 散 見 され,
「経 済 的 ゆ と りが あ るか ら」 と答 え た もの は 皆無 で あ る。 これ は ご く僅 か だ が,父 子 家 庭 で もほ ぼ 同傾 向 の 回答 で あ る。
2.就 業 事 情 ・満 足 度
配 偶 者 を 欠 如 させ単 親 家 族 に な った こ とを 契 機 に し て通 常 何 らか の職 業 に 関 す る事 情 が 変 化 す る の では な いか 。 す なわ ち,母 子家 庭 な らば,夫 を失 う
こ とに よ って今 ま で就 労 し てい な か った 妻 が 就 労 しは じ め る とか,既 に 勤 め て い て も職 場 を 変}た り,職 種 を変 え た りす る場 合 もあ ろ う。 そ こで まず 職 業 変 化 の有 無 に つ い て で あ るが(表5),母 子 家 庭 の うち 「有 」 と回答 した もの は ほ ぼ6割(107名59.1%)で,残 り4割 が 「無 」 で あ る。 父 子 家 庭 は 87%が 「無 」 で 「有 」 は僅 か に13%で あ り,父 子 家 庭 の父親 の職 業 は,母 子 家 庭 の母 親 の職 業 状 況 よ りもか な り安 定 して い る し,離 ・死 別 に よ る形 響 は
表5単 親の就労に ともな う事惰(高 知市)
族数家﹂親 単\総
な︾
職業変化鞠欝妨(職響墾
N
有無
A
て職て職て職A智㌻愛計に笈に笈に変
親そ親そ親毛単以単以単以N
母 子 家 .庭 181人(100)%
107 73 1
(59.1) (40.3) Co.6)
7S 21
1
‑⊥7・01
(72.9) (19.6) (6.6)
Co.9}
父 子 家 庭
46人(100)%
ρ0∩V4 )ヘノOJ7‑‑⊥00((
4
2
計6
(66.7) (33.3)
単親家族 の生活実態調査13 少 な い とみ られ る。
また,そ の職 業 変 化 の あ り方 を 「有 」 と答 え た者 に答 え させ た の で は,
「単 親 に な って以 後 に 」就 業 を 余 儀 な くされ た もの が圧 倒 的 に 多 い。 後 は 母 子 家 庭 に な ってか ら転 職 した 者 が107人 中2割 近 くい る。
現 在 就 労 中 の仕 事 に対 す る満 足 度 に つ い て は(表4),「 まあ 満 足 」 して
〜・るが母 子 家 庭 の 場 合 に は45.1%,「 どち ら と もい え ぬ 」 のが31.7%。 い ず れ に して も,「 満 足一(諦 念 的 あ き らめ)」 が 顕 著 で あ り,「 不 満 」 組 は,「 か な り不 満」 も 「非 常 に不 満 」 も含 め て17.7%し か な い。 そ し て 「どち ら と も い え ぬ」 は ほ ぼ3分 の1弱 に 相 当す る の は,生 活 の た め 第 一 に働 ら く母 親 達
・は ,冷 静 に 自分 の仕 事 のあ り方 を判 断 し相 対 的 に位 置 づ け 検 討 す る余 裕 が な か なか 持 て な い と もい え る。 そ れ ゆ え,ど う評 価 して よい か さ えわ らな くか な る とい う・こ と もあ り うるだ ろ う。 とこ ろが 父 子 家 庭 で は,「 大 変 満 足 」 は さす カミに少 な くて1割 程 度 であ るが,最 も多 い 「まあ満 足 」51.2%と 合 計 す る と,父 子 世 帯 の6割 は 「満 足 型 」 に な る。 た だ この 内容 の 意 味 は,職 業 や 収 入 あ るい は家 族 構 成 な ど と対 比 させ てみ る必 要 が あ るが,父 親 達 の 場 合 は,配 偶者 との離 別 で 仕事 との関 わ り自体 が 変 化 す る とい う傾 向 は母 親 達 の 場 合 よ り少 な い こ と,家 庭 内 の家 事 ・育 児 の負 担 が何 か の方 法 に よ って 軽減 され,解 放 され れ ば,仕 事 の不 満 度 も軽 減 され る こ ともあ ろ う。 も っ とも, 父 子 家 庭 の17.3%は や は り 「不 満 型 」 な の であ る。
そ こで,そ の不 満 理 由を 聞 くと,母 子 家 庭 で は,「 収 入 が 少 な い」19人, 仕 事 が 「自分 に合 って い な い 」7人,就 労 の 「時 間 が長 い 」7人 な ど とな っ て お り,そ の他 と して,「 不 安 定 」 「子 ど もの世 活 」 「疲 れ る」 「不 規 則 な ど を挙 げ た 人 が い る。 父 子 家 庭 で は,「 収 入 が 少 な い」6人 が 目立 ち,後 は
「職 場 の人 間 関 係 」 「勤 務 先 の遠 さ」 な どが 僅 か ず つ だ が挙 げ られ る。 この 満 足 度 とそ の理 由 に つ い て東 京 都 や 横 浜 で は ど うで あ ろ うか 。
まず 東 京 の場 合,母 子 世 帯 で は,「 不 満 が無 い 」 と答 え た 者 は38.4%で, 6割 の者 が 何 らか の不 満 を持 つ 。 不 満 の 内 容 は 「将 来 の不 安 」 と 「収 入 の少 な さ」 が 共 に3割 強 で多 く,「 休 暇 が とれ な い」 な どが これ に次 ぐ。 就 労 形 態 で は,「 不 満 が な い」のは 「常 用勤 務 者 」 の4割 余 で最 も高 い。 次 い で 「自
営 ・家 族 従 事 者」 で あ る。 「パ ー ト ・日雇 い ・臨 時 雇 い」 な どは 「将 来 が不 安 」 と半 数 以 上 が訴 え て い る。横 浜 市 の調 査 で も,現 在 の 仕事 ζ 「満 足 して い る」 母i親は52.4%で 「不 満足 」 な 者 カミや や少 くて47.6%で あ る。 常 用 勤 務 者 にや は り満足 を 示 す 者 が 多 く6割 弱 だが,「 パ ー ト ・日雇 い ・臨 時 雇 い」
14
は満 足 して い な い 者 が 多 く,と りわ け 日雇 い は最 高 で81.5%,臨 時 雇 い66.7
%,パ ー ト56.6%の 」頂で不 満足 度 が 表 わ れ て い る。
一 方,父 子 世 帯 で は,東 京 に 「不 満 な し」 が49.5%で ほ ぼ半 数,後 半 数 は 何 らか の不 満 を持 つ。 横 浜 で は 「常 用 勤 務 」 世 帯 で7割 近 くの者 が 「満 足 」
し,3割 弱 が 「満 足 し てい な い」。 臨 時勤 め で は,47.4%が 満 足 し,52.6%
が 不 満 であ る。 、
3.収 入 ・生 活 水 準
母 子 家 庭 の収 入 水 準 で は(表6),年 収100万 円未 満 が 最 も多 く51.2%,次 い で100〜200万 円未 満 の32.5%で あ る。200万 以 上 層 は僅 か に15%強 しか い
ない 。 父 子 家 庭 で は母 子 家 庭 よ り一 段 階 ほ ど高 くて,100〜200万 円未 満 が34 .8%で 最 も多 く,200〜300万 円未 満 が21,8%で これ に 次 ぐ。 しか し,母 子 家 庭 と大 い に 異 な るの は,父 子 家 庭 で は400万 円以 上 層が17.4%も い る こ とで あ り,約4分 の1が300〜400万 円未 満 の収 入 を 得 て い る のに,母 子 家 庭 では 同 じ層 は僅 か に3.4%し か い な い 。 母 子 家 庭 の収 入 の低 さが わ か る と同時 に, 父 子 家 庭 で は,低 収 入 層 と高 収 入 層 とか な り明 確 に分 極 し てい る傾 向 が み ら れ,豊 か な父 子 家 庭 と貧 しい父 子 家 庭 が は っ き りと別 れ る よ うで あ る。 そ れ に対 し母 子 家 庭 は概 して 同 じ よ うな最 低 水 準 を 保 って い る。
これ らの収 入 源 は主 とし て母 子 ・父 子 世 帯 共 に9割 以 上 の人 達 が働 く勤 労 収 入 に 頼 られ てい るわ け で あ る。 そ の収 入 源 の 内訳 で は(表6),勤 労 収 入 以 外 の収 入 が 「有 る」 のが 母 子世 帯 で は,81.2%だ が,父 子 世 帯 では13.0%
であ る。 「無 し」 は ち よ うど逆 の形 で父 子 世 帯 の8割 弱 に相 当す る。 で は母 子 世 帯 の勤 労外 収 入 源 は何 か とい うと,福 祉 金 が 圧 倒 的 で,181人 中135人
(74.6%)は 何 らか の福 祉 金 を受 け て い るの が 目立 った特 徴 で あ る。 た だ し,生 活 保 護 は6.7%ほ どで さ して 多 くな く,貧 しい なが ら も勤 労 収 入 を 福 祉 金 支 給 で補 充 しな が ら生 活 して い る様 子 が うか が え る。 東 京 都 調 査 対 象 母 子 世帯 で の生 活 保 護 受給 で は,全 体 の10.6%が,横 浜 市 の調 査 対 象 世帯 で は 8.3%が 該 当 して い た 。 そ れ に比 べ 高 知 市 の調 査 対 象 世 帯 の生 活 保 護 受 給 率 は さ して高 くな い 。
4.単 親 家族 以 前 ・以 後 の収 入 ・満 足 度
単 親 家 族 に な る以 前 と以 後 で は収 入 に変 化 が あ るか ど うか比 較 さ せ て み た。 母 子 家 庭 な らば 形 態 上 は夫 とい う主 た る収 入 確 保 者 が 欠 如す るか ら,収 入 減 に よる欠 亡 感 は ぬ ぐえ な い と思 わ れ る。 も しそ うだ と した ら,ど の程 度 な のか,あ るい は 変 化 は な い のだ ろ うか 。 も ち ろ ん,外 部 社 会 の イ ン フ レ,
単親家族 の生活実態調査15 表6収 入 ・生 活水 準(高 知 市)
謹 計総
\\項
事年収 }︑勤労収入外収入 以後の収入比較単親家族以前と 収入の満足度
100万 円 未 満 100〜200万 〃 200〜300万 〃 300〜400万 〃 400万 以 上
NA
有無N
一 るしA
↓ 財 産 収 入
祉保り
送
福生仕
1〜2割 増 変 化 な し
1〜2割 減 3〜4割 減 半 分以 下
NA'
るる足足Aいいてて不不
ハソバソ足足やく分あ十まや全N
母 子 家 庭
・8・人(…)%1
4963360ソFO‑⊥
(51.9) (32.5) (8.8) Ci.7) (τ.7) (3.4)
147 33 1
Csl.2) (18.2) Co.6}
ユ2
1欝 るもの
29
n◎7・7̀24001よハOn∠9一﹂4
(9,9) {37.0) {15.0) (12.2) (24.3) (1.6)
只Uハ0(Uρ01占[000り0
(4.4) (30.9) (44.2) (19.9) Co.s)
父 子 家 庭
46人(100)%
6604821⊥‑⊥
C13.o) (34.S) (21.8) Cs.7) (17.4}
(4.3)
{りAU4
(13.0) Cs7.o)
23273265002 (152)
CSO.o) (4.4) (13.0) (10.9) (6。5)
7 15 15 S li
物 価 上 昇,そ の他 実 質 的 収 入 減 ・増 要 因 もあ り,単 親 家族 に な った事 が 直 接 収 入 増 減 の原 因 に な る とは い え な い面 もあ る。
まず 母 子 家 庭,父 子 家 庭 と もに 「変 化 な し」 とす る者 が最 も多 く,母 子 で は37%が,父 子 で は半 数 が そ う答 え て るい 。 通 常 は母 子 家 庭 の方 が 変 化 が 大 ぎい と思 わ れ るが,母 子 家 庭 で は約4分 の1の24.3%が 半 分 以 下 に減 った と し てい る。 全 般 に母 子 家 庭 で は 「減 る」 傾 向 が強 く,対 象 者 で も半 数 が そ れ を訴 え てい る。 それ に ひ きか え,父 子 家 庭 で は,「 減 る」 とした の は3割 弱