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(1)

電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の研究

本間弘樹* ・浅野清光

InterfacePropertiesofSemiconductors/MetalThinFilmsContacts byElectricalMeasurements

HirokiHoNMA*andKiyomitsuAsANo

(2001年11月30日受理)

Severalinterestingphenomena,suchaslowtemperatureinterfacialintermixingreactions orFermi levelpinning,occuratmetal‑semiconductor(M‑S) interfaces. Itisimportantto understandthemechanismoftheFermilevelpinningattheM‑Sinterfacesinthedevelopment ofhighlyreliableVLSI. Tounderstandandcontrol interfacialphenomena, theelectrical propertiesofthecovalentbondsemiconductors(Si,GaAs)‑metalthinfilms(Au,Pt,Cu,Al) contactsformedbyRFmagnetronsputteringhavebeenstudiedwithl‑Vandl/C2‑Vbefor andaftersurfacecleaningandannealingofthe(100)wafers. Schottkybarrierheightsand energybanddiagramsbeforetheSi,GaAs(100)surfacecleaningindicatethattheFermi level atM‑Scontactshavebeenpinnedattheconstantvalue(0.7〜0.8eV) indepentofmetalwork functions. Cu/Si,Au/SiandAu/GaAsafterthewafercleaningshowedtheohmicproperties beforeannealing

はじめに

1 . あり, LSIの配線材料として従来使われてきたAl

に比べて比抵抗が小さいCuが次世代の配線材料と して実用化が急がれている3)。

このように,半導体デバイスの高性能化の進展な らびに新機能をもつ半導体デバイスの開発が進むに つれて,金属/半導体界面などの性質を基礎的に理解 する必要が高まってきている4)。

そこで,本研究ではRFマグネトロンスパッタ法 によって作成した金属薄膜(Al,Cu,Au,Pt)/半導体 (Si,GaAs)接触試料を用いて以下に示す実験を行 い,電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の評 価および考察を行った。1)RFマグネトロンスパッ

タ法によって作成した金属薄膜(Al,Cu,Au,Pt)/半 導体(Si,GaAs)接触試料のI一V特性, 1/C2−逆電 圧特性の測定を行い,試料のショットキー接触, オ ーム接触の評価を行った。 2)表面洗浄したSi, GaAsウエハを用いて,RFマグネトロンスパッタ 法によって金属薄膜(Au,Pt,Cu,Al)/半導体(Si, GaAs)接触の試料を作成し,1‑V特性,1/C2−逆電 圧特性の測定を行い,表面洗浄していないSi,GaAs ウエハを用いた試料の測定結果と比較した。3)作成 した試料を加熱した後, 1‑V特性,1/C2−逆電圧特 今日,半導体デバイスの基本接触である金属薄膜/

半導体接触は,その界面の特性を生かして,半導体集 積回路中にショットキー接触やオーミック接触とし て必ず用いられている。金属薄膜/半導体接触に関す る研究は点接触ダイオードの初期のころから続けら れ,最近では,高速スイッチングダイオードや電界 効果トランジスタなどに広く用いられており,半導 体デバイスにおいて重要な役割を果たしている')。

一方,近年の著しい情報量の増加に伴い,情報処 理の高度化と高速処理が求められ,集積回路を構成 する素子の寸法はますます小さくなってきている。

素子の小型化に伴い,金属/半導体界面での低温界面 反応2)などが素子の信頼性を左右するまでになって いる。

現在,非常に広く実用されている半導体はSiであ るが, これに対する電極としてAlが使われてきた。

しかし最近,比抵抗βの低い配線材料および比誘電 率ESの低いLow‑es絶縁膜の開発と適用が急務で

*秋田高専専攻科学生

(2)

−49

電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の研究

性の測定を行い,加熱前の試料の特性と比較した 金属 真劃,ベル、形半導体

↑熟

ゆ、土 Ec伝導体

Ed Efn

禁制帯

2. 金属/半導体接触の電気的特性5)6)

L

鈴︲11←

2.1 金属/n形半導体接触5)

金属と半導体の接触力雷利用できるのは電位障壁カゴ 生ずるためであり, ここでは電位障壁の発生を両者

の仕事関数の差によって説明するモデルを示す。

○ショットキー接触の場合( > ")

図2.1は,金属と、形半導体の接触前のエネルギ ーバンド図を示したものである。ここで, " の"は 金属および、形半導体の仕事関数であり, Efm, Efn は,金属および、形半導体のフェルミ準位で,Edは ドナー準位,池は電子親和力である。いま,金属と

、形半導体の間で > "の関係が成立する場合,

この両者を接触させると図2.2のように,接触付近に 存在する、形半導体側の伝導電子は金属側に拡散 し,金属側の接触付近に負の表面電荷が蓄積され,

、形半導体側の接触付近にはドナーイオンが残る。

空乏層が形成されると接触付近には内部電界が発生 し, n形半導体側から金属側へ電子の拡散がなくな り,両者のフェルミ準位は一致する。空乏層にはキ ャリアが存在しないためフェルミ準位は価電子帯に 接近し図2.2に示すようにエネルギーバンドは湾曲

し,障壁が形成される。

<順方向バイアスを印加した場合>

金属側に正, n形半導体側に負の電圧を印加した 場合のエネルギーバンド図を図2.3に示す。印加電圧 Vにより、形半導体のフェルミ準位は金属のフェ ルミ準位よりもeVだけ上がる。その分、形半導体 の伝導体の障壁は低くなり,空乏層の幅も狭くなる ため7 n形半導体の電子は金属側に移動することが でき,金属から、形半導体に向かって電流が流れる。

<逆バイアスを印加した場合>

金属側に負, n形半導体側に正電圧Vを印加した 場合のエネルギーバンド図を図2.4に示す。、形半導 体のフェルミ準位は金属のフェルミ準位よりeVだ け下がるため, その分だけ障壁が高くなり金属と、

形半導体間は電子が移動できなくなり電流は流れに く くなる。

○オーミック接触の場合( 耐くめ")

図2.5は, <d"の金属と、形半導体の接触前 のエネルギーバンド図であり,接触後は,整流性接 触の場合と同様に,両者のフェルミ準位力雰一致する ように電荷分布状態が変化する。図2.6に接触後

( "!<の")の場合のエネルギーバンド図を示す。金

E

議蕊 電子 EV価電子帯

ホール

●○

。m:金属の仕事関数 。n5n形半導体の仕事関数

Efm:金属のフェルミ準位Efn:n形半導体のフェルミ準位

Ed:ドナー準位 元、:n形半導体の電子親和力

図2. 1 接触前のエネルギーバンド図

金属 n形半導体

真空準位

伝導帯 蝿一も Ec Ed

Efn禁止帯

E Lf■

Ev K一 価電子帯

図2.2接触後のエネルギーバンド図

金属 n形半導体

空準僅1

→X

瓦健言=『層ツ。V)

グー

│トェ

図2.3順バイアス印加時(dm>jn)

n形半導体 金属

真空準位 TX山

蕊等

二.朝

vrl l l

図2.4逆バイアス印加時(fm>dn) 金属 真空レベル、形半導体

一小叶坐

X礪覺鐘 Ec伝導体

Ed Efn

禁制帯

Efm 止一

EV

蕊蕊灘 価電子帯 電子

ホール

●○

図2.5接触前(dm<fnの場合)

騨驚蕊

§灘溌篭

(3)

て片対数化されたものを示す。

金属 n形半導体

10

cdfEEE

W

l)=Jbe

Ef 00010

︹s駕個

E▽

図2.6接触後(dm<jn)の場合

0.1 0.2 0.3 0.4 印加芭圧〔v〕

図2.8 1og,ol‑V特性

(実測値)

属のフェルミ準位力ざ、形半導体のフェルミ準位よ り高いエネルギー位置にあるため,両者を接触させ た場合,伝導帯の伝導電子は半導体側に移り,平衡 状態になるため,図2.6に示すように半導体側のエネ ルギーバンドは表面で湾曲する事になる。この状態 では,金属と半導体の接触にエネルギー障壁は発生 しないので電子は金属/半導体界面を自由に移動す る事ができ, このような接触はオーミック接触と呼 ばれる。

図2.7 V特性(理謝直)

電流密度ノを測定試料の面積倍し,電流Iに直して I=lbexp(9V/"〃)とし,常用対数をとると,

log,,I='。g',II+*'。g"@=9"@V+log,04

となる。この式はVの1次関数で,傾きが 9(IOg,og)/"たTの直線を表している。図2.8の直線 部分はこの式で表され,直線の傾きをsとすれば,

図2.8から,

s=919gg−△(lOg,oI)

〃たT− △V となる。この式から〃を求めると,

"= ,"gg'oe

〃{△("I)}

また,障壁高さ蛍Bは,

め。="'nA¥'

で表される。

ここで,A*はリチャードソン定数であり, WZ*e==

?"0ならばA*=1.20×106A"z‑2K‑2である。A*の なかで半導体材料の性質によって決まる量は加*e だけであり,かつ 蝋eに多少不正確なところがあっ てもめBを算出するときは対数をとるので, これに よる差異はない。

測定結果より障壁高さめβを求めるにあたって は, リチャードソン定数を、形Siの場合,A*=

4.8×105A"z‑2K‑2とし, n形GaAsの場合A*=

9.6×104Az@‑2K‑2とした。

以上のようにI−v特性を片対数目盛で示した図 の傾きから,電流がどのような機構で流れているか を知る手がかりが得られ,逆方向飽和電流密度から 障壁の高さを求める事ができる。

2.2.2容量一電圧特性(C‑V法)による評価6)

空乏層幅が印加電圧によって変化すれば空乏層中 2.2 シヨットキー接触の評価6)

2.2.1 電流一電圧特性(I‑V法)による評価6)

ショットキー接触の順方向電流密度は,

9V

ノ="(e万一1)

という式で表されるが, V>KT/9ならば指数項 が1よりもはるかに大きくなるので指数項に対して

1を無視すると,理論的には,

9V

ノー九eルア

となる。 しかし実際に得られる特性では,電流密度 は印加電圧に対して指数関数的に増加するが, その 増加の割合は上式よりも小さい場合が多く,理想係 数〃を用いて,

9V

ノーノbe"AT

という実験式が用いられている。

〃=1ならば理論どおりの電流が流れていることに なるが,通常〃>1となる。

また,逆方向飽和電流密度八は,

二企旦

'=A*T2gFT

であるから,九がわかれば障壁高さめBを求めるこ とができる。

ここで,図2.7にショットキー接触における理論上 の電流一電圧特性を示し,図2.8は電流一電圧特性の 実測値の一例であり,順方向電流が印加電圧に対し

(4)

−51−

電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の研究

の電荷量も変化するので,逆方向電圧が印加(バイ アス) されたショットキー接触は,微小交流信号に 対してキャパシタとして働く。図2.9に逆バイアス状 態のエネルギーバンド図を零バイアス時と比較して 示す。ショットキー接触の空乏層幅臥は,拡散電圧 をVb, ドナー密度をIVb,比誘電率をEsとすると,

で表される。ZVtは伝導体の実効状態密度で,n形Si では温度300KでM=6.3×1024m‑3とし,n形 GaAsでは温度300KでZVb=5.7×1023m‑3とし た。

一般に, ショットキー接触の静電容量が印加電圧 によって, どのように変化するかは界面の状況を判 断する上で極めて重要である。図2.11に示すように,

界面の状況や測定周波数によってC−V曲線が異 なる。

障壁の高さは1−V特性から求めても1/C2−逆電 圧特性から求めても同じ値が得られるはずである が,実際に測定してみると一致しない場合も少なく ない。表2.1は二つの評価方法をまとめたものであ る。

コーゾ

で表される。この式をC=Ese。S/αに代入して空乏 層容量Cを求めると,

c=¥s=ゾ壹需テ×s

となる。逆方向電圧vを大きくすると空乏層幅匝 が大きくなり'容量Cは減少する。この式を1/C2の 式に変形すると,

fz=s2#b(vb+v)1

となり, 1/C2は図2.10のように逆電圧Vに対し て直線的に変化する。

イアス

イアス

図2.11 C‑V特性曲線とその説明

拡散電位 一vb

10 1/C2−逆電圧 表2.1 ショットキー接触の評価(電気的特性)

図2.9零(逆)バイアス 図2.

特性 作図 評価方法

。傾きからn値

○V=0のIからJ。,jB O傾きからND,フェル

ミ準位の位置

。cから空乏層幅

。VDとフェルミ準位 の位置からめB

測定 電流一電圧特性

(順方向)

容量一電圧特性

(逆方向)

log,ol‑V この直線の傾きは2/S29eseoZVbでありSは試料の面

積, 9, EO, Eo,は定数のためMが算出できる。次 式,

A(1/C2)̲

=f=。)=s.v"より変形して,

ZVb= 2

s璽卿,△蝶)

さらに空乏層幅はC=ese。S/αから得られ,図2.10 のV=0での空乏層容量Cbを代入して,

α=筈s

で得られる。また障壁高さめBは,

。B=9I/b+(Et−且)

で算出される。ここで(&−易)は,

Et‑a="'n‑"

1/C2‑V

3. 実験方法および結果

3.1試料の作成および電気的特性の測定

RFマグネトロンスパッタ法によって作成した金 属薄膜/半導体接触試料(Al/Si,Cu/Si,Au/Si,Pt/

Si,Al/GaAs,Cu/GaAs,Au/GaAs,Pt/GaAs)の 1−V特性,1/C2−逆電圧特性を測定し,試料のショ

ットキー接触,オーム接触の評価を行った。RFマグ ネトロンスパッタ装置の概略図を図3.1に示す7)。ス

(5)

1コ.5B■H童

=毎竺車呈悪君戎逗五(呈幸■0m》

瓢乗損F﹄も笘白333四四四四岼酔吋卸軸

ーUq

匡引0

転争I』

乃却水 唖︾一睡一唖0一一︾︾︾

報疑鵜竃﹂駕臣

垂GM

.画幽迩画1

:湾 1

垂亟

aq q9 1回 1m Z3 凹型四四

定圧M

図3.3 Cu/Si (洗浄前後)

接触の1/C2−逆電圧特

図3.2 Cu/Si (洗浄前後)

接触のI−v特性

図3. 1 RFマグネトロンスパッタ装置の概略図

1足 0 1足勺1

唖岨哩岬唖哩叫0回心

岬哩唾呼唾唾咽

程縦娯﹇く﹈撹鰹

塞戸一= コア▼ =:間

壼篝鬘菫 麺疑撰﹇く﹈握綴

1星一便

パッタ条件としては,約5×10‑3Torrの高純度ア ルゴン中で約20分間(投入パワー50W)スパッタし た。 これによってできた試料の膜厚は約1媒mであ った。使用したウエハは, n型Si (100)面および、

型GaAs(100)面を用いた。 1/C2逆電圧特性の測 定にはHPう.レシジョンLCRメータ(75kHz〜2.0 MHz) を使用した。

洗浄したSi,GaAsウエハを用いてRFマグネト ロンスパッタ法によって金属薄膜/半導体接触試料 を作成し, 1‑V特性, 1/C2−逆電圧特性を測定し,

洗浄していないSi, GaAsウエハを用いた試料の測 定結果と比較した。 ウエハの表面洗浄は,以前と同 様の手順で行った7)。

作成した試料のAl/Si,Pt/Si,Al/GaAs,Cu/

GaAs,Au/GaAs,Pt/GaAs接触試料について加熱 した後, 1‑V特性, 1/C2−逆電圧特性を測定し,加 熱前の測定結果と比較した。試料の加熱には電気炉 を用いて,約300℃〜550。Cの範囲で10分〜1時間空 気中で加熱し,試料力ざ室温にもどってから電気的特 性の測定を行った。

函唖睡乏﹈漏陵

IE“

廻⑪

1E記7 電圧Ⅳ]

図3.5 Pt/Si (洗浄前後)

接触のl−V特性

冠圧M

図34 Cu/Si (洗浄前後)

接触のlog,。l‑V特性

酎郵唖封呼郵︽識︾︽︽ 正和

5443322115︑ 醒今17

畦◆17

菫壽

0

IE幻I

碇叫昼居屋

冨矯宮

7瓢嬢媚炉Lも蚤11706◆令■6●11嘩睦吟鱈鴎

程余鯛F﹂もこ

08勺◆EE4ZO

星彊

ル。‑。 I 1正

定圧M

Op 1p 2○ コp 4D 5D

避圧M

図36 Pt/Si (洗浄前後)

接触の1/C2−逆電圧特

図3.7 Pt/Si (洗浄前後)

接触のlog,。l‑V特性

用いて作成した試料はすべて整流性を示した。表面 洗浄後のSiウエハを用いて作成した試料において は,Cu/Si,Au/Si接触試料でオーム性,Al/Si,Pt/

Si接触試料で整流性を示した。また,Al/Si(洗浄後)

接触試料は550。C10分加熱後でオーム性を示し, Pt/

Si (洗浄前後)接触試料は500。C10分加熱後でオーム 性を示した(表3.1)。

3 2.2金属薄膜(Al,Cu,Au,Pt)/GaAs接触試料 の1‑V特性およびlog,。I‑v特性

金属薄膜/GaAs接触試料においては1 V特性 を測定し, 1‑V法により理想係数〃,障壁高さを求 めた。GaAsのような化合物半導体では,不純物濃度 が半導体界面から内部に向かって急激に変化する。

このような場合, C‑V法による電気的評価は適さ ないため, 1‑V法のみによって電気的評価を行っ た。測定結果の例として1−V特性の一部を図3.8, 3.2 測定結果

3.2. 1 金属薄膜(Al,Cu,Au,Pt)/Si接触試料の 1‑V特性および1/C2−逆電圧特性

金属薄膜/Si接触試料おいては1−V特性および 1/C2−逆電圧特性を測定し, I‑V法より理想係数

〃を求め,C‑V法よりドナー密度,空乏層幅障壁 高さを求めた。測定結果の例としてCu/Si接触試料 の1−V特性, 1/C2−逆電圧特性, Iog,01‑V特性を それぞれ図3.2,3.3,3.4に示す。また同じく ,図3.5, 3.6, 3.7にPt/Si接触試料についても示す。

表3.1は測定結果の代表的なものであるが,金属薄 膜/Si接触試料において,表面洗浄前のSiウエハを

号モー■丑■包む一■

記《

Q侭

−−−ーユ

、戸

p gn

圃墨

Pt/Si

P

P

1

5

玉二一

ロ動

一生浄薗(7裁堆)

−庄浄■(…稚)

−庄浄後〈7詠掴 一進め笹f分恥H正〕

(6)

−53−

電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の研究

接触試料で整流性を示した。 また,Au/GaAs(洗浄 前後)接触試料とPt/GaAs(洗浄前後)接触試料は 350。C10分加熱後でオーム性を示し,Al/GaAs(洗浄 前後)接触試料は500。C10分加熱後でオーム性を示し

た(表3.2)。

3.9, 3.10, 3.11に示す。また,表3.2に1−V法より 求めた各定数の代表例を示す。

諦副ノ

̲■ ■

一戸一一

ーー

、処

唖唾唾哩唾︒︾趣︾廻廼

程護異更﹈憶瞬

瓢髭具雪﹈擴臣

哩哩哩亟0趣如垂延

程籠異乏﹈臆■ 瓢震具冨損■

E

"

E

4.

電圧M 定圧M

図3.9 Pt/GaAs(洗浄前)

接触の1‑V特性(加熱前 後)

図3.8 Au/GaAs(洗浄前)

接触のI‑V特性(加熱前 後)

4.1 測定結果の考察

表面洗浄前のn‑Si, n‑GaAsウエハでRFマグ ネトロンスパッタ法により作成した金属薄膜(Al, Cu,Au, Pt)/半導体(Si,GaAs)接触試料は,す べて整流性を示すことが1−V特性および1/C2−逆 電圧特性により分かった。これは,表面準位と介在 物層を考慮した金属薄膜/n一半導体の接触モデル によって説明されると考えられる。

表面洗浄したウエハ(n‑Si, n‑GaAs)を用いて スパッタした試料では, Cu/Si(洗浄後),Au/Si(洗 浄後),Au/GaAs(洗浄後)接触試料でオーム性を示 した。これは,半導体の表面洗浄によって,半導体 と金属薄膜との界面の不純物が少なくなり,半導体 と金属の合金化がおこったためと考えられる。また,

金属薄膜(Al,Au, Pt)/半導体(Si,GaAs)接触 試料を加熱した場合,すべてオーム性を示した(加 熱温度によって特性が違う)。

唾唾唾唖函唖

唾︾唾域画︾︒︾

程疑撰z撹臣

瓢震具冨擴■皿唾唾唖唾︒︾

︾︾︾︾唾0︽

浸崖具豆﹈鵠■ 瓢幾袋豆﹈鵠■

一−−一七一一一̲』 手…

電圧M

図3.11 Cu/GaAs(洗瀦苅 後)接触のI‑V特性

危圧M

図3.10 AI/GaAs(洗浄前)

接触のI‑V特性(加熱前 後)

表3.2より,金属薄膜/GaAs接触試料においても,

表面洗浄前のGaAsウエハを用いて作成した試料 はすべて整流性を示した。表面洗浄後のGaAsウエ ハを用いて作成した試料においては,Au/GaAs接 触試料でオーム性,Al/GaAs,Cu/GaAs,Pt/GaAs

表3.1 測定結果から算出した各定数(金属薄膜/Si接触試料)

空乏層幅 (m)

障壁高さ (eV)

0.77 0.75

0.78

0.66

0.89 0.60

0.57 0.53 ドナー密度

(m 3) 特性 n値

試料

1.35×10̲

1.69 2.09×1023 洗浄前

洗浄後

洗浄後加熱(550℃10分)

洗浄前 洗浄後 洗浄前 洗浄後 洗浄前

洗浄前加熱(300℃1時間)

洗浄前加熱(500℃10分)

洗浄後

洗浄後加熱(300℃1時間)

洗浄後加熱(500℃10分)

州一蝸一州一帆一帆一M一岫一蝸一州一朋一剛一肌一州

5.77×10−6 2.87 l.19×1020

オーム性

4.51×10−6 2.51 3.25×1019

オーム性

3.31×10−6 4.83 7.52×1019

オーム性

442×10−6 4.06×10

整流性 2.59

2.31×10−6 5.43×101

2.80 オーム性

3.80×10−7 2.01×1022

2.76

1.68×10−

7.25×1019 4.10

オーム性

睡皿al副

全=一一

Auノ唾aA8(

ロー‐,。 ・・ロー否

年鎮p

屯B豆L↑

耳四画…

半患蔑

一一一一=一

,一ー

▲凸の一 タq一一二一一▲

P

(7)

これも表面洗浄した場合と同様に,試料の加熱に よって合金化がおこり合金層と半導体の接触がオー ム性のためこのような結果を示したと考えられる。

4.1, 4.2に示す。この結果より, d" (ショットキー 障壁の高さ)=め"(金属の仕事関数)‑%s(半導体の 電子親和力)で与えられるショットキーモデルが成 り立っておらず, ショットキー障壁の高さが金属の 仕事関数に全く依存せず,ほぼ一定値を示すバーデ

イーンモデルに一致していると考えられる8)9)。

4.2金属の仕事関数一障壁高さ特性による考察 金属の仕事関数とショットキー障壁の高さの関係 を調べるため,測定結果より得られた金属薄膜/半導 体接触におけるショットキー障壁の高さ (各試料に ついて最低3個以上測定した結果を用いた) を縦軸 にとり,金属の仕事関数を横軸にとったものを図

4.3 エネルギーバンド図による考察

図4.3に理想的な金属薄膜/半導体接触のエネルギ ーバンド図を示す。金属薄膜/半導体接触が理想的な

夛畠扣侭e創世l排冬諌︑八 111β421叩唖0 夕凸扣矩e劉澄1片壬夢︑八 1111BB421皿皿0

4 42 44 4b6 48 5 52 5卿

金属の仕事関数睦Ⅵ

図4.2金属の仕事関数一シヨットキー障壁の高さ特 性(金属薄膜/GaAs接触)

4 42 44 46 48 5 52

金属の仕事関数にⅥ

54 風6 風8

図4.1 金属の仕事関数一ショットキー障壁の高さ特 性(金属薄膜/Si接触)

表3.2測定結果から算出した各定数(金属薄膜/GaAs接触試料)

試料 特性 n値 障壁高さ(eV)

0.77 0.68

0.88 0.86

0.67 0.67 0.65

Al/GaAs洗浄前 整流性 3.08

Al/GaAs洗浄前加熱(350℃10分) 整流性 3.38

Al/GaAs洗浄前加熱(500℃10分) オーム性

Al/GaAs洗浄後 整流性 1.80

Al/GaAs洗浄後加熱(350℃10分) 整流性 1.99

Al/GaAs洗浄後加熱(500℃10分) オーム性

Cu/GaAs洗浄前 整流性 3.38

Cu/GaAs洗浄後 整流性 1.80

Au/GaAs洗浄前 整流性 1.69

Au/GaAs洗浄前加熱(350℃10分) オーム性

Au/GaAs洗浄後 オーム性

Au/GaAs洗浄後加熱(350℃10分) オーム性

Pt/GaAs洗浄前 整流性 0.60

Pt/GaAs洗浄前加熱(350℃10分) オーム性

Pt/GaAs洗浄後 整流性 1.89

Pt/GaAs洗浄後加熱(350℃10分) オーム性

11

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(8)

−55−

電気的特性による金属薄膜/半導体接触界面の研究

○バーディーンモデル

バーデイーンモデルは,半導体の界面に存在する 表面準位によってフェルミ準位がピニングされ,障 壁の高さめBが金属の仕事関数め〃によらず決定さ れる。したがって,砂=0と考えられるので,図4.5 より,半導体の比誘電率ガおよそ8以上の時にバー デイーンモデルにしたがう。

○InksonandAndersonモデル

J.C.InksonとP.W.Andersonは,金属の種類に よらない障壁高さがなぜ形成されるかを理解するた めに,金属の存在が半導体にどんな影響を及ぼすか を定性的に計算した。その結果,図4.6 (b)のよう に温度OKでは共有結合性の強い半導体と金属が 接触すると,半導体のエネルギーギャップが界面付 近で閉じてしまい,半導体(S)は金属状(M(S)) になってしまう。また,室温では界面でS−Mの合 金化がおこる。

接触であれば, ショットキー障壁の高さがゆβ=

め 一%sで表わされるショットキーモデルに従うも のと考えられるが,測定結果より図4.4に示すような 表面準位と介在物層を考慮したエネルギーバンド図

でより詳細に説明できると考えられる'0)'1)。

q

q

図4.4実際の接触 モデル 図4.3理想的な接触

モデル

4.4金属薄膜/半導体接触モデルの考察2)

本研究で作成した試料は,電気的特性の面でバー デイーンモデルに一致していると考えられるが,半 導体の種類によってショトキーモデルに従うものと バーデイーンモデルに従うものとがあるとされてい る2)。本研究で用いたSi,GaAsは共有結合性が強い 半導体であるが, イオン結合性が強い半導体ではシ ョットキーモデルに従うとされている。そこで,以 下に金属薄膜/半導体接触モデルの説明を示す。

○ショットキーモデル

ショットキーモデルでは,半導体(S)と金属(M) が接触したときに界面に誘起されるショットキー障 壁の高さ(。B)は, dB="(め"一xs)で表される。こ こで,め〃は金属の仕事関数,Xsは半導体の電子親和 力で世は界面挙動指数とよばれる指数で図4.5に示 すように半導体の種類によって1〜Oまでの値をと る。並=1のとき,障壁の高さは,ショットキーモデ ルにしたがう。

(a) S Eg(≦2.5eV)

空豆

(b)

(C) S S‑M合金

図4.6 エネルギーギャップ(Eg)≦2.5eVをもつ(共 有結合性の高い)半導体(s)上への金属(M) 堆積により生じるEgの変化(一種の非金属一 金属転移), およびその結果として室温で生じ

るS一M合金化2)

218642021QQQQ・

−品ァ聯znsZnO l (a)金属蒸着前(b)極低温(〜OK)での金属蒸着

(≧4ML) :M近傍の2〜3MLのSはM(S)に 変化する。 (C)室温での金属蒸着(≧4ML) :M

(S)は即座にMと反応してS一M合金を形成する。

○スクリーニングモデル

Hirakiのスクリーニングモデルでは, Si結晶の 共有結合の原因を担っているクーロン相互作用が,

蒸着金属膜の自由電子によって弱められ,低温で S−M合金化がおこる。

金の丘

︵言︶隷總痘耕掴鴎

cds●七蕊。 『 ,''"LEv

・B=j(の剛一Xs)

SiCQ̲CdSe

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2 4 6 8 10 12 14 16

比誘電率(Es)

図4.5各種半導体における咳値一半導体の比誘電率 (es)との関係2)

M

(9)

5. 参考文献

本研究を通じて分かった事を以下に示す。

洗浄前のn‑Si, n‑GaAsウエハでRFマグネト ロンスパッタ法により作成した金属薄膜(Al, Cu, Au, Pt)/半導体(Si,GaAs)接触試料は,加熱前 ではすべて整流性を示すことが'一v特性および,/

C2特性により分かった。

洗浄したウエハ(n‑Si, n‑GaAs)を用いてスパ ッタした試料では, Cu/Si (洗浄後),Au/Si (洗浄 後),Au/GaAs(洗浄後)接触試料の加熱前でオーム 性を示した。

試料を加熱した場合'金属/Si接触とAl/GaAs接 触では約500。Cで,Au,Pt/GaAs接触では350。Cで オーム性を示した。

測定結果より得られたショットキー障壁の高さ は,金属/Si系,金属/GaAs系とも, B=め泥一%sで 与えられるショットキーモデルが成り立っておら ず, ショットキー障壁の高さが金属の仕事関数に依 存しないバーデイーンモデルに一致していると考え

られる。

今後オージェ電子分光法により,以上の電気的特 性と界面反応との関連をより詳細に検討していくと

ともに, イオン結合性の強い半導体を用いた金属薄 膜/半導体接触試料の電気的特性評価を行っていく 予定である。

1) B.LSharma,Metal‑SemiconductorSchottky BarrierJunctionandTheirApplications, PlenumPressNewYorkandLondon, 1984.

平木昭夫成沢忠,表面・界面の分析と評価,

オーム社, 1994.

下岡義明,電子情報通信学会誌82(1999)886.

小出康夫,村上正紀, まてりあ35(1996)501.

宇佐美晶, 田中勝廣,伊比則彦,高橋市郎,電 子デバイス物性, 日本理工出版会, p99. 1999.

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pp.53‑55.2000年6月20日 2)

3)

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5)

6)

7)

8)

9)

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参照

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