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銀河団の構造とハッブル定数の精密測定

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Academic year: 2021

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全文

(1)

の 代

銀河団の構造を調べる目的で 密度分布を表すモデル関数と わるべき新しい有力な関数を

論文要旨

その 線撮像データを解析 して、これまでよく使われ 立ち上げた。その関数の観

三 好

する際に用いる銀河団高温プ てきた割りに問題の多い等温 測データとの適合性は等温

ラズマガス モデルに モデルを上 回

ハ を

り、得られる質量分布も従来 ッブル定数の測定に関しては 求めたもの)が出版された。

本研究は、銀河団の 線と

見られた重力レンズ効果の観

、投稿していた2編の論文

1.序 論 電波による撮像データを用い

測結果との不一致を解消する の中のひとつ( を使

て、銀河団の構造解析、およ

傾向にある。

って 値

びそこに集 積

を 線 モ 望 モ こ

しているダークマターの正体 目指すものであり、国内外の 放射の源である高温プラズマ デルが、最近、観測の精密化 まれ、世界的にもいくつかの デルを立ち上げて、観測デー のところ研究協力先の1つで

究明、さらには光学観測と独 複数の大学と協力して研究 ガスの密度分布を表す関数 に伴って綻びを見せ始めたた 新しいモデルが提案されてい タとの適合性を調べている。

あるケンブリッジ大学の

立にハッブル定数 の値を を推進している。さて、銀河 としてこれまで広く使われて

め、これに代わる新しいモデ るが、我々も物理的根拠が明 一方、ハッブル定数の測定に が電波望遠鏡の

求めること 団からの

きた等温 ルの導入が 確な新しい ついては、

感度向上の た

投 文 の

めの工事に入っていて新しい 稿していた2つの論文のうち

[2]は現在改訂中である。昨 構造解析に焦点を絞って研究

2.銀河団高温

データが取得できないため、

、 を使って 値 年度は主にハッブル定数の測

経過を報告する。

プラズマガスの密度分布

観測的には報告すべき新展開 を求めたもの[1]が既に出版さ 定について報告したので、今

に対する新モデルの構築

はないが、

れ、他の論 回は銀河団

の そ 河

銀河団は数百個から数千個の 構成銀河の間の空間には温度 の高温ガスをその空間に閉じ の合計質量を数倍上回ってい

銀河が集まって重力的束縛状 が数千万度の高温ガスが充満 込めておくために必要な束縛 ることから、銀河団には宇宙

態にある宇宙最大規模の天体 していて 線を放射してい 質量が、バリオンで構成され 空間におけると全く同じよう

であり、そ る。そして、

たガスと銀 にダークマ

(2)

ター(

既に 年前に、銀

暗黒物質)が大量に存在 河団に含まれる銀河の速度分

すると考えられている。ダー 散からビリアル定理を使って

クマターは、歴史的には 見積もった銀河団の束縛 質量が各銀河の

[3]、その後、

を平坦にするため なものとなった。

たが、最近の 臨界密度の約 % 与は合わせて約

質量の総和を数十倍から数百 宇宙が平坦であることが観測

に必要な臨界密度の数パーセ 当初は、その臨界密度の残り 型超新星を用いた宇宙膨張の

がダークエネルギー( )に

%になることが分ってきた

倍上回っていることからそ 的に明らかになる一方で、宇

ントに過ぎないことも明らに 全てがダークマターによって 調査や による宇宙マ

よって担われ、バリオンおよ

[4][5]。この数値は銀河団に含

の存在が認識されていた 宙のバリオン密度が宇宙 なった段階で、全宇宙的 担われていると考えられ イクロ波の観測によって、

びダークマターからの寄 まれるバリオンとダーク マターの質量比が

バリオンとダーク ークマターのいず まれるダークマタ ダークマターは ては、現在までの

約 であることと符号し マターが含まれており、宇宙 れにも優先性がなく全く平等 ーは宇宙空間にあるダークマ 宇宙における質量物質のうち ところ、光との相互作用が非

ている。すなわち、銀河団に 空間から物質が銀河団に降り であることが明かとなった。

ターと全く同じものと考えて の約 を占めているにも関 常に弱く直接観測できないこ

は宇宙空間と同じ割合で 落ちる時にバリオンとダ これはまた、銀河団に含 よいことを意味する。

わらず、その正体につい と以外は全く分っていな い。当然のことな

光度が小さくて直 小質量星もかなり ダークマターの物 使うのが最も良い 各銀河団にお レンズ効果の観測

がら、ダークマターは各銀河 接観測されにくいコンパク の程度存在しており、これら 理的性質を細かく調べるため 方法となる。

けるダークマターの質量分布 データから得られる。このう

にも大量に含まれているはず ト星(

とダークマターとを区別する には、そうしたものの寄与が

や速度分散についての情報は ち、重力レンズ効果について

であるが、銀河の場合、

など)や のは相当難しい。それ故、

相対的に小さい銀河団を

、 線観測データや重力 は、観測データから質量 分布を得る過程は

る。しかし、

それで決まる圧力 最終的にダーク く 線表面輝度 スの密度分布を

直線的で、観測精度さえ上げ 線観測データを用いる場合は

勾配に釣り合う束縛質量を求 マターの質量分布を求めると

分布が十分に滑らかな関数と 得ることができるが[6]、通常

ればそれに応じてより正確な

、まず高温プラズマガスの密 め、次いでそれからガスと銀 いう手順を経る。もしも 線

して得られれば、モデルに依 は観測データにデコボコがあ

質量分布の情報が手に入 度と温度の分布を求め、

河の質量を差し引いて、

観測装置の性能が十分高 存しない形でプラズマガ るため、その(微分操作 を含む)数学的に

さて、銀河団 たる担い手である 対称とする)。こ

厳密な方法は適用できず、適 に含まれるプラズマガスの密

ダークマターの密度分布 の に対する理論的モ

当なモデルを設定して途中を 度分布 を求めるために

を知っておく必要がある デルを考える場合、通常はダ

がざるをえない。

は、銀河団内重力場の主

(簡単のため銀河団は球 ークマター間には相互作

(3)

用 み

がないものと考える(一部に を考慮した無衝突粒子系の熱

相互作用があると主張する人 平衡形状を求めることに帰着

もいる[7])。これにより、問 する。これは(実質的には衝

題は重力の 突のない)

星 く ダ こ れ 温

の集団である楕円銀河の平衡 合う解として モデル[8 ークマターの速度分散が一様

こで で、

ボルツマン定数、ガス温度、

度は中心部を除いてほぼ一定 の関係を使って

形状を求める問題として古く

]が有名である。ところで、

等方的であれば、簡単な計算 はダークマターの速度分散 ガスの平均分子量、水素原子 であることが観測的に分っ の関数形を決めている。ただ

から知られ、多くの楕円銀河 もしもガス温度が場所によら

から の関係

の 、そして , , , 質量である。銀河団高温プラ ているので、殆どの場合、こ

、 は重力場を決めるポ

の観測によ ず一定で、

が導かれる。

はそれぞ ズマガスの の

アソン方程 式

が 式 世

を変形して得られる微分方程

( はパラメ を に用いたものが等 界的に広く用いられてきた。

等温 モデルのパラメータ せてみると、中には1つの銀

式の解で、その具体的な形は ータ)に近似できることを 温 モデルと呼ばれ 、こ

および の値を適当に選ん 河団全体にわたってよく合う

数値積分でしか得られないが 自身が見つけている[9 れまで銀河団の 線観測デー

で実際の銀河団の 線表面輝 ものもあるが、多くの場合、

、実はそれ

]。この近似 タの解析で

度分布に合 銀河団中心 部

リ 冷 結

研 た

で観測値に届いていない。

ングフローのせいであるとし 却時間が短く、従ってガス温 果的に 線輝度が上がってい

に比例する)。以後しば 究で中心的な役割を果たして 角度分解能を格段に向上さ

( )や て説明した 。すなわち、

度が外層部より低くなり(た るというのである(因みに らくの間、この等温 モデ きたが、銀河団の重力レンズ せた米国の 線天文衛星

( )は、

中心部ではガス密度が大きい だし、圧力的な釣り合いは

、ガスの単位体積当たりの ルとクーリングフロー・モデ

効果が精度よく測られるよう による銀河団中心部の

これをクー ためガスの 保たれる)、 線放射率は ルが銀河団 になり、ま 詳細観測が 続

て で 団 大

々と報告されるにつれて、等 きている。クーリングフロー きないという批判であり 質量が 線観測データを等 きいという批判である 。 上述のように、もともと等温

温 モデルとクーリングフ

・モデルについては、それが

、等温 モデルについては、

温 モデルを用いて解析した

モデルは 線観測結果に

ロー・モデルがともにその信 予言する低温ガスを銀河団中 重力レンズ効果の観測から得 結果得られる銀河団質量に比

それ程よく合っていなかった

頼度を失っ 心部で発見 られる銀河 べて約2倍

。その食い 違

に デ モ

いをカバーする形でクーリン 代わる新しい銀河団高温ガス ルが提案されているが、例え デルで合わせようとするダブ

グフロー説が提唱されたが の密度分布のモデルの確立が

ば、等温 モデル1つでは ル モデル や、冷たいダ

、それも怪しくなった今、等 急務である。それで、最近い 合わせられないので全体を2 ークマター(

温 モデル くつかのモ つの等温

(4)

を使った構造形成 どである。しかし

の数値シミュレーションの

、いずれについても物理的根

結果から「経験式」として得 拠はそれほど明確ではないた

られた モデル な め、観測結果とモデルが 合ったからといっ

我々が導入した そのまま採用す が最初から備わっ ローのような余計 味が明確であるた がない等のメリッ

て、そこから物理を読み取る 銀河団高温プラズマガスの るものである。我々のモデル

ているため、中心部でも観測 なものを導入する必要がない め、データ解析の結果から観 トを持っている。試しに、3

のは容易ではない。

密度分布のモデルは、

では、等温 モデルには見ら 結果によく合わせることがで

。また、モデルに付随するパ 測対象の銀河団の構造を導く つの異なるタイプの銀河団

として微分方程式の解を れない中心部のふくらみ き、従ってクーリングフ ラメータ全ての物理的意 際に不定要素の入る余地

( 、 、 )

について、その 部でわずかな不一 けでなく、質量分 ることがわかった 慮していないため れると、 線観

線観測データを我々のガス 致が見られるだけで、ほかは 布についても重力レンズ効果

。最外層部において小さい不 で( モデルは無衝突粒 測結果と重力レンズ効果の観

密度モデルを用いて解析した 中心部までよく観測データと の観測結果と殆ど矛盾しない 一致が生じたのは、銀河団の 子の自己重力平衡形状を与え 測結果との一致度はさらに改

ところ、銀河団の最外層 合わせることができただ 程度にまで再現できてい 外からの物質の流入を考 ている)、それを勘定に入 善される。現在、これら の結果を論文

上記の投稿論文 ントには触れられ な問題ではなく、

ある。現在、アメ

にまとめて投稿中である。

3.今後

[ ]へのレフェリーコメント ていない箇所に問題があるこ 極めてテクニカルな範疇に属 リカの やヨーロッ

に残された課題

に対する回答書を作っている とが判明し、現在それについ する問題なので、これは近い

パの といった

段階で、レフェリーコメ て精査している。原理的 うちに解決する見通しで 高性能 線天文衛星の観 測データが続々と

析して、その適合 に合わせる場合、

ィットの解を得る には、この部分の

公開されているので、今後、

性を細かくチェックしてゆく パラメータの値を変える度に までにかなりの時間を要して 自動化は不可欠であり、これ

これらの観測データを我々の

。ただ、現時点では我々の密 いちいち微分方程式を解く必 いる。そのため、このモデル も今後解決すべき課題の1つ

モデルを使って次々に解 度分布モデルを観測結果 要があるため、ベストフ をより使い易くするため である。

参考文献

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[7]

[8]

[9]

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参照

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