国際理解 と学校音楽教育
‑ 「 郷 土の こも りうた」か ら 「 世界のこも りうた」‑ I
加藤
晴子 ( 兵庫教育大学大学院連合学校教 育学研 究科)
奥忍 ( 岡山大学教育学部)
本研究 は,学校 教育の今 日的課題 の一つ であ る国際理解 を取 り上 げ,学校音楽教 育が国際理解 に どの よ うに貢献 しうるのか を検討す るものである。 音 ・歌 ・音楽 は, グローバル教育の視点か ら捉 え られ る こ とが必要で ある と考 える。 そのた めには音 楽 を文化 として体放 し,生活 にお ける音楽 の もつ意 味 を理 解す るこ とが必要 である。 学習パ ラダイ ム と して, 自文化 の音楽 を理解 し,その上で異文化 である諸 民 族 の音楽 を体験 ・理解 す る とい う段階が考 え られ る。 そ こで本研究 では,①音楽科 にお ける国際理解 に ついての認識 と, これ までの教育実践 につい て検討 を行 い,そ こにみ られ る問題 を指摘 し,②世界の ど の民族 に も存在す る 「こも りうた」 を取 り上 げ,文化 的 ・音楽的特徴 を明 らかに した上で,それ を適用
した具体的な学習方法 を提示 した。
キー ワー ド :国際理解, グローバル教育,学校 音楽教育, こも りうた,諸民族 の音楽
I.は じめに
国際理解 は学校教育の今 日的課題の一つである。
学校教育現場においては, この分野の学習 について 様々な取 り組みが試み られ てい る。音楽科 は, この 分野の学習 に関 して積極的な貢献が期待 されている 教科である。その背景には 「音楽は世界の共通語で ある」 「音楽は言語の違い をこえて広 く感動 を共有 しうるものである」等の考え方があると思われ る。
確 かに音楽科は国際理解の学習 に機能す ることが できる と考 えられ る。 しか し,私の考 える根拠 は前 述のよ うな ものではない。世界の諸民族の文化 は, 元来それぞれの 自然環境に加 えて,民族固有の歴史 を背景に長い時間をかけて培われた ものである。 こ の点について梅本尭夫は 「音楽 自体は,人類に普遍 的な面をもちなが ら,ある社会 に特有の内容 と様式 をもつ ものである」 と述べ ている l)。また,加藤富 美子が 「鳴 り響いてい る音のみか らその音楽の もつ 美 しさやお もしろさを感 じ取ることには限界がある。
また,感 じ取った として もそれ は自分の基準による 美 しさであって,土地の人々が もともと実現 しよ う とした もの と異なってい ることも多いだろ う」 と述 べているよ うに,諸民族の様々な文化 としてみた と き,音楽 はけっ して共通語 であるとはい えない 2)0
もし
,
「音楽 は世界の共通語」と捉 えるな らば,それ は表面的な見方で しかない といえるだろ う。 このよ うなことか ら,音楽科が国際理解 に貢献す るためには,別の根拠が必要 とされ るのではないか と考える。
ところで,諸民族の生活 を.基盤 とした音楽的 コミ ュニケー シ ョン,あるいは音楽的衝動 といった もの は,本来民族やその歴史に関係 なく,いつでもどこ でもみ られ る普遍的,人間的な現象である。 したが って音楽の理解 にあたっては,音楽のもつ普遍的な 側面,つま り音楽にみ られ る共通性 と固有性の双方 を理解す ることが必要であ り,そのための学習では, 諸民族 の音楽の基盤 となってい る文化観 を体験 し, 認識す ることが重要であると考 える。つま り,音楽 による国際理解 とは,文化 として音楽 と対峠す るこ とにあると考える。 したがって,音楽科に よる国際 理解 を考 える時には, この視点が重要なポイ ン トで はないか と考える。
では,音楽 によって国際理解 をす るためにはどの よ うな学習の段階づけが考 えられ るのだろ うか。私 は,小 中学校の音楽の授業では,まず, 自らの母文 化 として音楽を理解す ることが基礎 であ り,それが できては じめて異文化 である世界の諸民族の音楽の 理解 に進む ことができると考える。そ こでは次 に示
した三つの学習ステ ップが必要であると考える。
第1段階 :自らの音楽を母文化 として理解する 第2段階 :自らの音楽 と多 くの共通項をもつ諸民
族の音楽を理解する
第3段階 :共通項の少ない諸民族の音楽の理解‑
と発展 させる
ここで,世界各地の民族 の生活の様態 をみてみ よ う。す ると, どの民族 において も人々の生活に共通 に認 め られ る行為がい くつかある。その一つに育児 がある。育児に関わる音楽に 「こも りうた」があ り,
「こも りうた」は,どの民族 にも存在す る。しか も】
その音楽表現は多様 である。 「こも りうた」が様 々な 様相 を示す原因はい くつかある。その一つ として言 語構造が挙 げ られ る。 そ もそ も,言語構造 は音楽表 現 と深 く関わるものである。それ に加 えて,民族に 伝統的に継承 されてい る子 どもに対す る価値観や子 守 りの形態の違い も 「こも りうた」 に民族独 自の特 徴 をもたせ ると共 に,音楽表現 にも影響 を与えてい る。
そ こで本研究では 「こもりうた」を素材 として, 学校音楽教育における国際理解 について考察す る。
その道筋 として,郷土の 「こも りうた」か ら世界の 民族の 「こもりうた」‑の発展 を指 向 した音楽学習 の一方法を提示 したい。
Ⅱ.学校音楽教育における国際理解の現状
国際理解 に関す る教育では,ユネス コの 「国際教 育 (htemationalEducation)」をは じめ,い ろい ろな 主義 ・主張 をもった理論や実践が併存 してい る3)0 今 日では,国家集合体 としての世界観ではなく相互 依存か らなる世界,あるいは人類的課題‑の地球規 模での取 り組みの必要性に対す る認識の高ま りがみ られ る。 このことか ら,それ らの現象 を社会的背景 とし 「グローバル教育」の視点か ら国際理解 に関す る教育実践を検討することが必要であると考える。
ここで グローバル教育について簡単に述べてお き たい。グローバル教育は,1970年代 にアメ リカ合衆 国で提唱 された教育理論 である。その理念は 「地球 の住民 としてのアイデ ンテ ィテ ィの確立」にあ り, 従来の様 々な主義 ・主張が包括 され,啓発 しあ うも の として統合 ・認識 されている。木村 は,イギ リス のグローバル教育 として構想 された ワール ド・スタ デ ィを取 り上げ,その最 もす ぐれた特色が, グロー バル性 の理解 と自己探求の統合 を図ろ うす る点にあ ると述べ る と共 に, ワール ド・スタデ ィはグローバ ル とい う概念の中に地域 ・自己 とのつなが りを兄い だそ うとす るものであると述べている 4)。 日本 にお いてグローバル教育に関す る研究が手がけ られ るよ
うになったのは, 1980年代に入ってか らである。
そ もそ も音楽 は民族の生きた文化の一翼 を担 う存 在 である。 また,音楽 は前述の木村 の指摘 にもある
「グローバル とい う概念の中に地域 と自己のつ なが りを兄いだす こと」に直接的に関係す る。 この こと か ら, グローバル教育の実践にあたって諸民族の音 楽は重要な素材 となる。 したがって教育実践では, 諸民族の音楽文化 を体験 し理解す る学習 を通 して, 民族の音楽文化 の存在 を相互に認識す ること (存在 を認 め合 う)が学習の 目標 として設定 され る。その 実践の鍵 を握 るのは次の3点であると考えている。
①民族音楽の中の何 を教材 とするか
② どのような実現 目的を設定するか
③ どのように して系統的に学習を発展 させ るか
1.学習指導要領にみ られる国際理解に関す る項 目 平成 14年度か ら施行 され る学習指導要領 をグロ ーバル教育の視点か らみ る と,次の よ うな項 目が挙 げ られる。
a‑1)小学校音楽科の 目標
「音楽の楽 しさを感 じ取 って聴 き,様 々な音楽に 親 しむ よ うにす る。」 (第1,2学年) (第3,4学年で は 「美 しさを感 じ取って聴 き,・・」,第5,6学年で は 「美 しさを味わって聴き,・t.」)
arュ)小学校音楽科の内容
「鑑賞教材は,次に示す ものを取 り扱 う。」
・日常の生活に関連 して,情景 を思い浮かべやすい 楽曲 (第 1,2学年)
・行進 曲,踊 りの音楽,身体反応の快 さを感 じ取 り やすい音楽な ど,いろいろな種塀の音楽 (第1,2 学年)
・劇の音楽,管弦楽の音楽,郷土の音楽,人々に長 く親 しまれている音楽な ど,い ろい ろな種類の普 塞 (第3,4学年)
・歌曲,室内楽の音楽,挙や尺八を含めた我が国の 音楽,諸外国に伝わる音楽な ど,い ろいろな種類 里畳基 (第5,6学年)
al3)小学校音楽科の内容の扱い
歌唱教材 については,共通教材のほか,長い間
親
しまれ てきた唱歌,それぞれの地方 に伝承 されてい るわ らべ うたや民謡な ど日本の うたを取 り上げるよ
うにすること。
♭1)中学校音楽科の 目標 (教科の目標)
・「表現及び鑑賞の幅広い活動を通 して,音楽を愛好 す る心情 を育てるとともに,音楽に対す る感性 を 豊かに し.音楽活動の基礎的な能力 を伸ば し,豊 かな情操 を養 う。」
(各学年の 目標)
・「多様 な音楽に興味 ・関心をもち,幅広 く鑑賞す る 能力を育てる。」(第 1学年)
・「音楽 に対す る総合的な理解 を深 め,幅広 く鑑賞す る能力を高める。」(第2,3学年)
♭2)中学校音楽科の内容
i表現 :「表現教材は,次に示す ものを取 り扱 う。」
我が国及び世界の古典か ら現代までの作品,塾土.
の民謡 な ど我が国及び世界 の民謡の うち,平易で親 しみの もて るものであること。 (第1学年) (第2,3 学年では,‑生徒の意欲 を高め親 しみのもてるもの であること。)
正鑑賞 :「鑑 賞の活動 を通 して,次の事項 を指導す る。」
・我が国の音楽及び世界の諸民族の音楽における楽 器 の音色や奏法 と歌唱表現の特徴か ら音楽 の多様 性 を感 じ取って聴 くこと。 (全学年)
・音楽 をその背景 となる文化 ・歴史な どとかかわ ら せて聴 くこと。 (第 1学年)
・音楽 をその背景 となる文化 ・歴史や他の芸術 との かかわ りな どか ら,総合的に理解 して聴 くこと。
(第2,3学年)
「鑑賞教材 は,我が国お よび世界の古典か ら現代ま での作品,郷土の伝統音楽及び世界の諸民族の音楽 皇盤i。」(全学年)
♭3) 中学校音楽科の内容の扱い
鑑賞教材 の うち世界の諸民族 の音楽については, 第 1学年 においては主 としてア ジア地域の諸民族の 音楽の うちか ら適切 なものを選 んで取 り上げるよ う にすること。
このよ.うに学習指導要領では,基本的に身近な 日 本の音楽か ら世界の音楽‑ と拡大す るとい う扱いが
されてい る。 自文化 としての 日本の音楽の学習に関 しては 「それぞれの地域に伝承 されているわ らべ う たや民謡な ど日本の うたを取 り上げるよ うにす るこ と
」
「音楽 をその背景 となる文化 ・歴 史な どとかかわ らせて聴 くこと」が示 されてい る。また,
「様々な音 楽に親 しむ」
「表現及び鑑賞の幅広い活動を通 して, 音楽 を愛好す る心情 を育て る」,鑑賞す る能力を育て るために 「多様 な音楽に興味 ・関心 をもつ」
「音楽の 総合的な理解 を深 める」,さらに 「音楽の多様性 を感 じ取って聴 く」
「背景 となる文化 ・歴 史等 と関わ らせ て聴 く」等 は世界の音楽‑の拡大に も関連す る内容と考えられ る。
以上 学習指導要領 にみ られ るグローバル教育に つながる事項を取 り出 して記述 した。 これ らの文言 か ら,音楽科の国際理解‑の貢献に対す る期待が う かがえる。 しか し,ここに2つの問題が存在す る。
第‑に, 日本の音楽か ら世界の音楽‑ と拡大 してい く学習 を真 の国際理解 に発展 させてい くことが可能 であるのか,第二に,その実現にあたって,具体的 にどのような方法を取 り入れてい くのか,である。
2.具体的な取 り組み
ここで,教育の現場における具体的なグローバル 教育に関わる取 り組みを検討 したい。
a)諸外国の音楽に楽 しく触れあ う実践例
ビデ オを通 じて外国や 自国の文化 にふれ あ う機会 をもつ 中で,外国の歌 を通 して楽 しくふれ あ う,曲 の雰囲気か らその外国を理解す る等の音楽 を生か し た取 り組みを行 う5)0
ち)文化の違いを認識する実践例
文化 の違いを認識す る手だて として, 日本の音楽 を基準に して,世界のいろいろな国の音楽の演奏に 取 り組む 6)0
C)自分たちの文化 を豊かにする実践例
身近に暮 らす外国の人々 との交流活動を行 う。世 界の多様 な音楽に積極的にかかわ り,触れ親 しむ こ とでその良さに気付 き, 自国の音楽にも目を向けて 自分たちの文化 を豊かに してい くことを目的 とす る 7)l〉
これ らの実践例のよ うに,教育の現場では,歌 う あるいは演奏す るといった体験 による国際理解教育 の取 り組みが行われている。また,今 日ではイ ンタ ーネ ッ トを使 った音楽国際交流 も積極的に行われ る よ うになってきている。いずれ の活動 もそれぞれの 単元あるいはテーマに対 して学習者 の取 り組みは積 極的で,異文化 に対す る関心 も高まっている。 しか しその一方で,学習が個々の展開 として完結す る傾 向がみ られ,文化 としての音楽相互のつなが りか ら の発展 とい う点は希薄であるように思われる。
木村 は, 日本 のグローバル教育について 「グロー バルな問題 の背景 を構造的に理解 させ ると同時に, 自己の生き方の探求に もせ まった優れた実践事例が 存在 しているに もかかわ らず.それ らがなかなか広 まっていかない」 と指摘 し,その原 因 として,①グ ローバルな理解 と自己探求 との統合 をはか る学習過 程の在 り方が解 明 されていない こと,② グローバル
教育の理念 を反 映 させ たカ リキュラムお よび単元の 構成原理が解明 されていない こと,を挙げてい る S)0
では,音楽科では どの よ うな取 り組みが必要であ ろ うかO次 に
,
「は じめに」で述べた音楽による国際 理解 のための学習の段階づ けを具体化 し,次の学習 のパラダイムを提案 したい。(第1段階)
郷土の音楽 のよ うな,学習者 自身の生活に直接 関 わ りのある音楽 を自文化 として体験 し理解す る。そ れによって学習者が 「自分に とっての 日本音楽」を 捉えるための基盤 を養 う。
(第2段階)
第1段階の発展。郷土の音楽 との共通性 を切 り口 となが ら日本 の様々な地域 の音楽 を文化 として体験 し理解す る。 同時に比較す ることによって,郷 土の 音楽の固有性 (他地域 の音楽 との違い)について理 解す る。
(第3段階)
第 1,第2段階の発展。 日本 と共通性の多 くみ ら れ る世界の諸民族の音楽 を文化 として体験 し理解す る。例 えば,世界各地の 「こも りうた」にはい くつ かの共通性 が認 め られ る。 それ を音楽文化 として理 解す る と共 に,民族固有の音楽表現があることを認 識す るための基礎を養 う。
(第4段階)
第1,第2,第3段階の発展。日本 の音楽 とは共通 性 の少 ない世界の諸民族の音楽 について体験 し文化 として理解す る。例 えば 「こも りうた」では,様々 な民族 の rわ らべ うた」について,前述の共通性 と 固有性 を相互に関係付けなが ら発展的に捉える。
このよ うな学習パ ラダイムを通 して,まず,学習 者 自身に とって音楽が生活文化 の中でもつ意味を理 解す ることが重要である。 その理解 を基盤 として, 様 々な民族の音楽が もつ意味を考 え,その音楽文化 の存在 を認識す ることが,音楽科 による国際理解 に 向か う第一歩であると考 える。 またグローバルな視 点か らみれ ば,音楽 とは, 自文化 の音楽,異文化で ある音楽のいずれ もが,地球 とい う一つの文化 シス テムの 中に位置づけ られ るのであ り,それ らは相互 に影響 しあいなが ら変化 してい くのである。
そ こで,世界の諸民族 に存在す る 「こもりうた」 を素材 として取 り上げ,学習展 開について具体例に 考えてみたい。
Ⅱ.
こも りうた1 .r
こもりうた」の種類世界の 「こもりうた」の分類は教程 ある。歌唱 目 的等によって分類すれ ば
,
「寝 させ歌」
「遊 ばせ歌」「守 り子歌」の3つに分類できると右 田は述べてい る9)。この中で 「寝 させ歌」は
,
「こもりうた」の中 核 をなす ものである。その 目的は どの文化 において も共通 してお り,明確である。それ故,本稿 では 「寝 させ歌」を 「こもりうた」 と同義に考えて考察 を進 める。2.音楽的特徴 a)共通性
「こも りうた」には,こどもを寝か しつける,ある いはあやす等の,世界の どの民族にも共通す る目的 があることか ら,音楽表現 にもい くつかの共通性が 認 め られ る。その一つ として,言葉 のアクセ ン トや 抑揚が音楽の リズムや旋律 の基盤 になっていること が挙げ られ る。そのために旋律 は比較的 シンプルな 形 をとる ことが多い。 また,こどもの呼吸 を感 じな が ら,眠 りを誘 うよ うにゆっく りと歌われ るものが 多 く,比較的規則的に繰 り返 され る リズムや柔 らか く穏やかな声質 な どが民族 を越 えた共通性 として認 められ る。
b)圃有性
音楽的な共通性 がみ られ る一方で,民族固有の音 楽表現 も多い。それは,言語構造お よび文化の中で 伝統的に継承 されてきた子守の方法や こども観等が 音楽表現に関係 しているためと考えられる。
まず,言語構造の面か らみてみ よ う。 「こも りう た」の リズムは,言葉の発語 を基盤 としている。そ のため,言葉の強弱 ・高低 アクセ ン トや母音 と子音 の組み合せ方の違い等が 「こも りうた」の旋律や リ ズムに作用 し,固有の音楽表現が生 じる。
また,子守の動作 と歌は不可分の関係にある。例 えば, こどもを背負 って,その背 中を トン トンと軽 く叩きなが ら寝かせ るよ うな場合,そ こには動作に 伴 った 1拍ずつの リズムが感 じられ る。一方.ゆ り かごに乗せ て寝かせ る場合 には,ゆ りかごが左右 に 揺れ るよ うなゆった りとした2拍子系の リズムが感 じられ る。 この よ うに,子守の動作の違いは音楽に も現れている。
そ こで世界の数カ国を取 り上げ,言語構造,子守 の方法について概観 し,それ らと 「こも りうた」の
関係 を考案する。
3.音楽的特徴に関わる要因 a)言語構造
言語 の発語面の特徴 は,音楽の リズムや旋律形成 等の音楽表現に大きく関係す る。言語の リズム的特 徴 としては,①柏,② アクセ ン ト,③母音 と子音の 組み合 わせ,の3点が重要である。 ここでは 日本語 と他言語 を比較 しなが ら, この3点について検討す る。
① 拍
日本語 は,発語 の単位 である音節がすべて同一の 長 さの時間の反復 とみなされ ることを意味す る等時 的拍音形式 (等時拍)であるといわれている10)。促 普,擦音,長音 も1音節 として扱われ る11)。この等 時柏 は 日本語の大きな特徴 であ り
,
「こもりうた」を は じめ 日本語 の歌には, この等時拍が基盤 にあると 考えられ る。世界の 「こもりうた」では 「ねむれ」に相 当す る 歌詞が何度 も繰 り返 して歌われ る。 そこで,い くつ かの 「こも りうた」中か ら,それ らを挙げ,言葉の 音節 と柏 との関係 を示すO
日本語 中国語
rO rO 々,
塾萱坦 垣 bga91
モンゴル語 些 』型 遡込 イタ リア語 由!!塾生, 旦些 塾旦 英語 由 聖
ドイツ語 旦⊆h
L a f
(壁)n一
② アクセン ト
世界の言語 は一般的に強弱アクセン トと高低アク セ ン トの2種類 に分け られ る。英語, ドイ ツ語,ス ペイ ン語, ロシア語 な どの よ うな ヨー ロッパの言語 は強弱アクセ ン トをもつ言語であ り, 日本語, 中国 請,ベ トナム語,タイ語, ビルマ語 な どは高低 アク セン トをもつ言語である12)。
強弱ア クセ ン トをもつ言語 では,アクセ ン トのあ る音 を中心 として一つの単語が形成 されている。旋 律の高低は,言葉に規制 されない。
一方,高低 アクセ ン トをもつ言語では,音の高低 と音節 間の区切 りによって,音群が意味をもつ語 と して認識 され る。そのため,高低アクセ ン トは音楽
リズムよりもむ しろ旋律形成 と深 く関係する。
③ 母音 と子音の組み合わせ
世界の言語 には, i)日本語,イ タ リア語,ポ リ ネ シア民族の言語な どのよ うに,ほ とん ど母音で終 わる言語, ii)英語, ドイ ツ語,ス ウェーデ ン語な どのよ うに子音で終わ ることの多い言語, iii) 中間 の言語がある。 日本語 の場合,その多 くが一つの子 音 と一つの母音か らなる。また,hjahjuhjoの よ う に間に半母音が入った もの も少 しあるが,いずれに
しても母音で終 わることが 日本語の大きな特色にな っている 13)0
例 えば,語尾が母音で終わる言語では,その母音 をメ リスマ風に引き伸 ば した歌い方が され ることが ある。その歌い方は, 日本 の 「こも りうた」にも比 較的多 く認 め られ る。 それ に対 して,子音で終わる 言語では,子音で歌い切 る形になっている。 このよ うに母音お よび子音の量やその組み合わせ は,音楽 の リズムや旋律形成に作用 している。
これまで述べてきた柏,アクセ ン ト 母音 と子音 の組み合わせ は
,
「こも りうた」として歌われ る場合, どのよ うに リズムや旋律に作用 しているのだろ うか。ここで
,
「こも りうた」に歌われてい る 「ねむれ」に 相当する部分をい くつか例示する。譜例
lr
こもりうた」兵庫 (bar1‑3) (『日本民謡大観』近畿篇p.263)ね ん ね L Ii
『璽‑
卓 J・L'
譜例 2"Sleep,0Sleep" (bar9‑14)
イギ リス民謡
(
『世界童謡全集』第 10巻p.191)b コ
SIeep・o
s k e p !
I
I
l l(J:言葉のアクセン トの位置)
常例3"DieBl伽Ielein,sicschlafen" (bar13‑16) H.Isaak (um1490)DasgropeLiederbuchp.221
sdlL一食.SdJL一鳥 ‑洲
1 1 1
C‑rl,rh{lrlk.lrld=‑rdrI
(J :言葉のアクセン トの位置)
ち)子守の方法
子守 には,抱 く,背負 う,ゆ りか ごに寝かせ る等 様 々な方法がある。それ らは民族の育児に関わ る伝 統的な習慣や こども観 とも関係 している。 こどもの 寝か しつけ方は
,
「こも りうた」の リズム,テンポ等 に関係 している。 ここでは, こどもを背 中に背負 う 場合か ら, 日本 の 「坊や は良い子だ」 (譜常例 4),ゆ りか ごで寝かせ る場合か ら,イ タ リアの 「ゆ りか ご歌」を例示する (常例5)。
語例4「坊やは良い子だ」(『わ らべ うた』p.98)
ね ん
Aん ころリーL
I‑SrJ‑ Llr ぅ只は ∫い 上だ Ih‑L JV
この曲は,陽旋 (陽音階)または陰旋 (陰音階) で歌われ, ほ とん ど全国に分布す る 「こも りうた」
である。 しか し,地域 によって歌詞や旋律 に違いが み られ る。
構造 をみ る と,全体 は前半 と後半の2つの部分か らなる。 中音域 で開始 され た旋律 は第3′J、節 目で頂 点を迎 え,その前半部分 を受 けて,後半部分は低い 音域で始ま り,終止に向か うとい う流れ になってい る。また,単語 の冒頭 が拍頭 とずれ ている箇所 が, 全8小節 中4箇所 ある (譜例4参照)。それは,こど もを背負 って軽 く揺す った り, こどもの背 中を トン トンと軽 く叩 く動作 と関係 があると考え られ る。 さ らに,歌われ る際のテンポはl この よ うな動作のテ ンポに自然に従 う。
譜例5「イタ リアのゆ りかご歌」
(『世界音楽全集』第10巻p.198)
如 ,A ‑ 〜,〜 h ‑N‑rK',叫
・ J O I ; 3 ‑ b■・ d o叫 L ■ 仙
■■一山血 V'L‑
B i ‑
p4,7品・tA中一LoL帥■ A ‑ I r r
6/8拍子の リズムか ら,ゆった りとした2拍子の 動きが感 じられ る。全体は前半 と後半の2つの部分 か らなる。ただ し,2つの部分 は同 じものであ り, 後半は前半 をそのまま繰 り返す形になっている。音 階は7音音階で,旋律 は滑 らかな順次進行 が主体 と なってお り,ほ とん ど途切れがない。また,和声進 行 の面で もトⅤ ‑Ⅰが繰 り返 され る。 この よ うな こ
とか ら,旋律 とゆ りか ごを揺かす動 きが関係す ると 考えられ る。
4.日本の rこも L)うた」の特赦 a)旋律構造
旋律 の進行では技巧的な跳躍 はみ られない。また,
「こも りうた」 自体が何回 も繰 り返 して歌われ ると い う歌唱上の特徴 をもつ歌であることか ら,曲の終 止はあま りはっき りとした ものではない。 また, コ ー ダ的なモテ ィー フが付いていて,余韻 を残す よう な形で終わ るものが多い (例6「こも りうた」青森)。
譜例6「こもりうた」青森
(『日本民謡大観 東北篇』p.9)
Jl‑atr e'▲ t コ く 手T
押‑‑ し、 jt ‑ い ‑‑ J>ヽ、* r gい‑
(2段 目の旋律がコーダ風)
b)リズム (アーティキュレーション含む)
「こも りうた」の リズムは基本的に言葉 を語 りか けに基づいてい る (譜例 7「寝 ろじゃ寝 ろじゃ」)。 また,同 じリズムモテ ィー フが何回 も繰 り返 され る ことも多い (譜例 8「ねんねん さい さい」)。中には, 産み字 な ど音楽的な要求が高ま り,民謡 にみ られ る よ うな リズムを示す曲 もあるのみ られ る (譜例9「せ んどのやんま」)。
譜例7「寝 ろ じゃ寝 ろ じゃ」 (『わ らべ うた』p.90)
拍 手L;* 拍 ろ tF+ 払 TT.こJ へ b・,払 tr Jelか ウ
も りこ7く わ 一 也 ね ち L;Jt‑ GLAJ仏 土 へ‑
譜例8
r
ねんねん さい さい」(『同』p.92) r alr r一・・一AHL「せ い 七 一 し、Itガ、 # d)‑ ユ ー
【山 手 でlで 3< ‑ 一一 は ち で lt ギ】
k んす JIP'七一号 riせ O は一
p‑ Ar I‑ 4'「 .‑ 07l‑‑‑i
こ れ Il r か
きh ‑
イ モ Z' ほ と'‑ に〔ね 与 で11 々 1.
‑
‑ 巾 .弓 で rf一 々)L<‑ t'と く も ,I‑ よ こ の ttす‑‑ Y)
おt' 号Jrん おタで如 ん‑ t I).t む 'J‑ 1
(リズムモテ ィー フをa,a',a"で示す)
譜例9「せん どのやんま」(『同』p.94)
h ち LL一事 仲手付一事 松
宇 ‑ I 1 号‑ ‑
吋 (n‑‑ せん
t L ' 巾 一々 んま
ドン‑
3ロは( ド ト ーb ヽ み ‑ で ‑ r ン ‑ ー コ ' t
)で
弓 J L , T 一手 七 と T r l
J L エ ー 一 拍ろ ね5 ‑々 ( i ‑ ) ‑ ‑
③ 強弱および音色,テンポ
強弱 も音色 も基本的に青葉 の語 りかける際の 口調 を基盤 としてお り,特 に大 き く目立つ よ うな変化 は ほ とん どみ られ ない。 またテ ンポは,言葉 の語 りか け との関係 か ら,比較的ゆっ く りしたテ ンポで歌わ れ ることが多い。歌唱 このテンポは,歌 う際に, ど の よ うに拍 を感 じるか とい うこ とと関係す ると考 え る。
日本 民謡大観 に掲載 されてい る rこもりうた」の 拍子 をみ る と,l/2拍子,1/4拍子,2/4拍子等 で示 されてい る。 これ は,拍 を どの よ うに取 るかに よる記譜 上の違い と考 え られ る。また,ほ とん どの 曲にテ ンポが示 されている。例 えば,大阪の 「唄 う て歩 きの子守唄」は2/4拍子で 」‑126‑132と 示 されてお り,楽譜 の上ではテ ンポの速い 曲で ある よ うに思われ る。 しか し,実際 にこの曲を歌って子 どもを寝か しつ ける際 を想 定す ると,柏 の取 り方は, 記譜 上の2柏 を一つ として大き く取 って歌われ る と 考えられ る。
以上, グローバル教育の視 点か ら世界の音楽の学 習 を考 え,それ を一つ の展 開 として組み立てる素材 として 「こも りうた」 を取 り上 げてその音楽的特徴 をみてきた。次に,前述 した 自分 の考 えに対 して 「こ も りうた」 をどの よ うに適用 させ てい くか,学習例 を考 えてみたい。
Ⅳ.教育実践 にむ けての展開
ここでは, 冒頭 で述べ た学習パ ラダイ ムに 「こも りうた」 を適用 して,具体的な学習方法 を構築 した い。 目標 として次の2点 を設定す ることが可能 であ る。
① 学習者 にとっての生活文化の中での音楽のもつ 意味を考 える。
② 諸民族 の もつ固有 な音東文化 の存在 を認識す る。
次 に, これ らの 目標 に基づ く学習 について詳細 に 述べ る。
1. ① の 目標 を設定 した場合
① の 目標 を設 定 した場合 は
,
「こも りうた」の音響 的側面だけをク ローズア ップ して捉 えるのではな く, 生活文化 の 中での音楽の もつ意味を理解す る活動 を 通 して,学習者 が 自分 自身 に とって音楽が どの よ う な意味 をもつのかを考 えることを学習の中核 とす る。また学習者 は, この学習 を通 して,音階や リズム等
の音楽的要素に気付いてい くこともできる。教材の 具体例 として,岡山地方の 「こも りうた」 を取 り上
げる。
語例 1
0
「こもりうた」(岡山)(
『日本民謡大観 中国篇』p・289)ね ん Flん ね ‑ ん 上 (丁 う】ね た ろ h 巾.ち
よ (アラ コ ーイ ヨ ‑イ ヨ ‑1 お寺て
'jくこの つ らIL く せ
だ1,
て ねもユ中 かh l・与L/ (7 う】 ね た 事 由 fl ろ 上 ‑
岡山地方の こも りうたには・山田耕作による 「中 国地方のこもりうた」の元歌があるo しか し・ この
「こも りうた」はそれ とは全 く別の歌であ り,現在 では歌われ ることは稀 であ り,子 どもたちが身近に 触れ ることはほ とん どないo この 「こもりうた」の 学習 を通 して,郷 土の生活文化 としての音楽を休験
し理解することが必要ではなかろ うかo
この 「こも りうた」の音楽的特徴 をみてみ よ う。
音階は5音音階,陰旋 (陰音階)であるo ゆった り とした2拍子で歌われ る。記帝 は1/2拍子 となって いるが,旋律 は4小節 で一つのま とま りが感 じられ る。 リズムは基本的に言葉 を語 りかける口調 を踏ん でいる。例 えば
,
「ねんねん」の 「ねん」は,長い音 価 と短い音価の組み合 わせ になってい るoこれ は「坊 や は良い子だ」等の多 くの 「こもりうた」の リズム と同種 と考 え られ る。 また,同 じリズム形が何度 も 繰 り返 して歌われ る。この よ うに, この 「こもりうた」には,音階や リ ズム等 の音楽的な面で 日本 の他 の地域のこも りうた と共通す る要素が認 め られ る。 この ことか ら・ この 曲をこの地域の子 どもたちに とって 日本音楽の学習 の出発点 として位置づ け,教材化す ることも可能で あろ う。
2.②の 目標 を設定 した場合
②の 目標 を設定 した場合, 自文化 と異なる音楽文
化 を理解す る前提 として,異文化の存在そのものを 認識す ることが必要であるoまず,共通性 の比較的 多い曲を取 り上げ,次に共通性 の少 ない曲を学習す るとい う2段階学習のパ ラダイ ムについては既 に述 べた。
音楽的に異なった曲を取 り上げる際には,生活文 化 における共通性 と固有性 を自文化 に関係付 ける必 要がある。第 1段階では・当該 の音楽の背景にある 生活 と自文化の共通性お よび固有性 を関係づけるこ とである。第2段階は,当該の曲の音階・ リズム, 旋律構成,拍子等の音楽的要素 を観 点 として,共通 性や固有性 を関係付 けることであるoこの観点か ら,
日本の 「こも りうた」 と共通性 の多 くみ られ る具体 例 として,モンゴ′レの 「こも りうた」 (常例11),共 通性 の少ない例 として,スペイ ンの 「こも りうた」
(常例12)を挙げる。
譜例11"Buuvei"モンゴル
("FolkSongsofAs iaandthePaci丘Cガp・58)
Jq一也一帖.J
l l L l 一・ . ■ E I L ‑
U。 ‑ee
‑一 一〇 E h‑ Y E S
teh ・vt;6/8拍子である。 しか し,歌われ る拍子は西洋風 の6/8拍子ではない。言葉のま とま りが等拍の3+
3の6音節 か ら成 り立 ってお り,それ が リズムのパ ターンを形作ってい る。そのため記譜上6拍ずつ小 節線で区切 られ ている と考 え られ るo また,等拍性 では 日本 と共通 してい る。 しか し,2軌 4軌 8柏 でま とま りを作 ってい く日本 の 「こもりうた」 と比 較す る と, この曲では3軌 6軌 12拍・・・でま とま
りを作っている点で相違がある。
音階は5音音階で,終止音 は階名 の 「レ」にあたる0 日本の 「こもりうた」 も rレ」で終わるものが多 い。また,同 じリズムモティーフが何度 も繰 り返 し て歌われ る。以上のよ うに了 ̀Buuvei"と日本の 「こ もりうた」には,い くつかの共通性が認めらる。
譜例12 "Nina,Nana"スペイン
("ForkSongsoF比eWorld''p.161)
Ah h A ‑r 1
1‑ tAIhd. rli‑ t4..こ と 竺 ‑ e!‑t Jev4‑ど ‑ PJit‑
b
id(A‑bL l l O A I
A ‑ 1LJA・ y Jdヽ■′ ヽ■′ヽ.■′
七pL
‑
‑ヽJL ゝJb s一
TrT亡
bヽeヽノ‑l
‑e Y
7音音階か らな り,ア ラビアの影響の感 じられ る メ リスマ 14)がみ られ る。また,3/4拍子で記譜 さ れてい る歌であること等, 日本 の 「こもりうた」 と の共通性が少ない。また,スペイ ン語は強弱アクセ ン トをもつ言語 であ り, 日本語 とは言葉の リズム感 も大いに異なる。
国際理解 とは,地球 を一つのシステム として捉 え,
「グローバル」 とい う概念 を中核 としなが ら,その 中で 自文化 をは じめ様 々な文化 を相対的に位置づ け, 相互理解 をす ることである。音楽は,世界の どの時 代の, どの民族 において も生活文化 とつなが りをも つ ものである。 したがって,民族の音楽 を理解す る ことは,ま さに民族の文化 の総合的な理解 につなが ると考 える。その意味で,音楽科は国際理解 とい う 今 日的な課題に応 え うるものであるといえよう。
V.
今後の展望本研究では 「こも りうた」 を足がか りとして,坐 活の中の音楽の理解か ら,国際理解教育に発展 させ る道筋の可能性 を示 した。 そこでは,共通性,固有 性 を手がか りとして音楽の背景 にあるものを学習 し, そ こか ら音楽的なものにかえって く声とい うスパイ ラルな学習が可能である。
さらに,今回取 り上げた 「こもりうた」以外の生 活の中の様 々な音楽に,その実現の可能性 があると 考 えられ る。今後の課題 は,それ らも含めて民族音 楽の教材化 と学習方法を開拓することである。
【菜話 ・資料】
『わ らべ うた 日本の伝承童謡』,ワイ ド判岩波文庫, 町田嘉章,浅野建二
『復刻 日本民謡大観 中国篇』『同 東北篇』
,
『同近畿篇』 日本放送協会,1992
『世界民謡 曲集』,第10巻 世界音楽全集./J、林愛 雄編,春秋社,1930
"DasgropeLiedefbuch"DiogenesⅥ汀lag1975
〃ForkSongsor也eWorld〃A血 一BarkerLtd・1967 mFolkSongsofAs iaandthePacificnAs ian Cultural
CenterforUnesco1988
『教育音楽』′J、学版2000.11別冊,音楽之友社
【注】
1)梅本尭夫
:
『子 どもと音楽』,東京大学出版会,1999, p.52)加藤富美子:『国際理解教育 と教育実践 音楽に おける国際理解教育』,エムテ ィ出版,1994,p.17 3)木村一子 :『イギ リスのグローバル教育』,勤草
書房,2000,p.3
4)木村一子,前掲亀 p.8‑9
5)伊藤真雄 :「音楽 を生か した国際理解教育の試み」
『教育音楽』小学版2000.12.音楽之友札 p.44‑46 6)太 田富子 :「音楽 は心 をひ とつに して くれ る
」
『教育音楽』小学版2000.12.音楽之友社,p.46‑48
7)塩 田紀代美 :「国際理解教育取 り組みの4つのポ イン ト,カ リキュラム,実践例
」
『教育音楽』小 学版2000.12.音楽之友社,p.48‑498)木村一子,前掲亀 p.26
9)右 田伊佐雄 :『子守 と子守歌』,東方 出版,1991, p.90
10)菅谷規矩雄 :『詩的 リズム 音数律に関するノ ー ト』,大和書房,1975,p.12
ll)窪園晴夫:『語形成 と音韻構造』,くろ しお出版, 1995,p.18
12)金 田一春彦 :『日本語の特質』,NHKブ ックス, 1991,p.71
13)金 田一春彦,前掲象 p.58‑59
14)メリスマ とは,1音節に対 して多数の音符があ て られ る装飾的声楽様式である (音楽之友社 『標 準音楽辞典』1966,p.1253)。
Title:IntemationalUnderstandinginSchoolMusicEducation:fromaLullabyofMother・culturetoLullabies intheWorld
HarukoKATO(JointGraduateSchool(Ph.D.Program)intheScienceofSchoolEducation,HyogoUniversity ofTeacherEducation)
ShinobuOKU(FacultyofEducation,OkayamaUniversity)
Abstract:Thepurposeofthisstudyistoexaminehowschoolmusiccancontributetotheissueofinternational understandings,whichis,asithasbeenwidelyrecognized,oneofthemostcrucialtopicsinschooleducation.
Inthediscussionhere,thefocusfallsupontheslgnificanceofstudents'comprehensionoftheso‑calledworld musics,consideringrecentstudiesofglobaleducation.Attentionispaidespeciallyupontheimportanceof obtainlngglobalunderstandingormusicwithinaglobalcontext,sotIlatschoolchildrenmightconceivethe depthofleamlngmusicintheirdailylives.
Firstly,Wehavegenerallyillustratedintemationalunderstandingsinthefieldofschoolmusicteachinglnthe attempttopointoutseveralproblemswhich,webelieve,shouldbereconsideredtoimprovethepresent situationsofschoolmusicpractices.Secondly,wehaveconsidered,throughacase‑study,someexamplesof lullabiesinordertoemphasizethesignificanceofmusicstudiesforglobaleducation.Fortheconsiderationthe analysesaremadetodiscussthematterofdifferenceinthepointofmusicelementstocomprehendseveral differentculturalbackgroundsasforthegenreofalullaby,intending,atthesametime,toshow aclear relationshipbetweenmlユSic,words,and,sleeplng‑Styles,etc‥Inconclusion,itissuggestedweshouldintroduce a newideaofa 'two‑stepleamlng',thatis,tostimulatechildrentounderstandmusicofmother‑cultureatthe firststep,andthen,asthesecondstep,toleadthem intothefurtherdevelopmentoftheirunderstanding, comprehensions,appreciationsofmusicthrough musicexperiences.
KeyWords:InternationalUnderstanding,GlobalEducation,SchoolMusicEducation,Lullaby,WorldMusics