シールド工事のゼロエミッションについて
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(2) VII‑102. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 分別カゴに収集し、中間処理施設へ搬出することで混 合廃棄物の減量化を図った。(写真−1) 収集業者の回収はパッカー車等で 1 立方メートルず つ個別に行い、運搬費を含む処理費は 1 立方メートル 当たり約 10,000 円程度となった。 4.リサイクル 木くず、ダンボール、電線くず、金属くず及びコン クリート塊等のリサイクルは比較的一般化しており、 分別収集後の再生品目もはっきりしている。しかし、 廃プラスチック類や小片物(混合廃棄物)のリサイク ル事例は非常に希であり、今回当工事では次のような. 写真−1. 分別収集ヤード. 方法でリサイクルを行った。 <高炉原料化システム>廃発泡スチロールと廃プラスチックは日本鋼管(株)の高炉原料化システムに搬出 し、鉄鉱石から鉄を製造する過程で使用する高炉還元剤としてリサイクルした。 <ガス化溶融炉>紙くず 、廃塩化ビニール、繊維くず及び小片物(混合廃棄物)については、川崎製鉄(株) のガス化溶融炉で燃料ガスやスラグ等に分解してリサイクルした。 戻 り 泥 水( 低 濃 度 ). 振動 篩. 濃縮 サ イ ク ロ ン. 5.泥水濃縮システム 泥水式シールド工事で搬出. フィード 泥 水. される掘削土のうち、一次処 理土は普通土として海面等の. 調 整 槽 シール ド 掘進機. 埋立に利用される。. 一 次処 理 土 (普通 残土). 引抜 泥水 濃縮 プ レ ス. アンダー 泥 水 ( 高濃 度). 二次処理土は産業廃棄物と して処理されるが、より付加. 余剰 泥 水 槽. 価値の高いものにリサイクル. 濃縮 ケ ー キ 二 次処 理 土 ( 流 動 化 処 理 土 原 料). するため当工事では泥水処理. 濃縮 ス ラ リ ー槽. 設備に泥水濃縮システムを採 用し、二次処理土を流動化処. 図−1. 泥水処理設備フロー図. 理土の原料として流動化処理 プラントへ搬出する計画に変更した。 泥水濃縮システムは、(財)下水道新技術推進機構と当社が共同で開発したもので、省面積立坑システム の要素技術の一つである。濃縮サイクロンと濃縮プレスで構成され(図−1)、二次処理土を薬剤を使用せ ずに比重 1.40 〜 1.50 程度の濃縮スラリーとして搬出するものである。流動化処理土は、狭小空間・転圧困 難な箇所等での埋戻し・充填に有効な工法として、その需要は年々増えており、建設汚泥のリサイクルとし ては最適な方法である。 6.おわりに ゼロエミッションを達成するためには、建設汚泥や混合廃棄物のリサイクルルートを各地域ごとに確立す ることが重要である。処分費・運搬費が高額になれば、環境問題と安易に比較することが難しくなるため、 さらに官公庁と一体となって取り組む必要があると考えられる。当社でのこの事例を、今後ゼロエミッショ ンに取り組む現場の参考としていただければ幸いである。. ‑204‑.
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