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-海外雑誌の主要タイトルとサブタイトル紹介による情報- *記事の詳しい内容については、各誌をご覧ください。

〈8 月度のトピックス〉

中東諸国の化学工業は、原料コストの圧倒的競争力を基盤に成長を続け、世界市場での存在 感を高めています。特にサウジアラビアの化学事業を一手に握る SABIC(Saudi Basic Industries Corporation、サウジ基礎産業公社)は、事業買収や合弁事業を積極的に進め、い まや化学事業では世界でも有数の規模を誇る企業になりました。今月のトピックスは、SABIC

社の 2020 年ビジョンの中でポリマー事業が果たす役割や、SABIC Innovative Plastics 社 (SABIC IP)の事業展開について報じた Chemical Week 7 月 5 日/12 日号の記事を、関連す るネット情報もまじえて紹介します。一部先月号で紹介した記事の内容も含みます。 ●SABIC 社の事業 SABIC 社の Factsheet(2010 年 7 月 18 日)によれば、2009 年の総売上高は 270 億ドル、 従業員数33,000 人で、主な製品の世界シェア順位は以下の通りです。 1 位:PPE 樹脂、PEI(ポリエーテルイミド)樹脂、MEG(モノエチレングリコール)等 2 位:PC 樹脂、メタノール 3 位:PE 樹脂、PBT 樹脂等 4 位:PP 樹脂等 下記の6 つの事業部門と各製品が、戦略的事業に位置づけられています。 *有機薬品事業(Chemicals):オレフィン、ベンゼン、メタノール等 *ポリマー事業(Polymers):PE、PP、PET、PVC、PS 等 *エンプラ事業(Innovative Plastics):PC、PPE、PBT、ABS 等 *機能薬品事業(Performance Chemicals):エタノールアミン、エトキシレート *肥料事業(Fertilizers):尿素、アンモニア、リン酸塩 *金属事業(Metals):主に鋼板等の鉄鋼事業 ●ポリマー事業 この事業部門は汎用樹脂を手掛けており、最近新たに計200 万トンのプラントを稼動させて

います。内訳はSharq コンビナートで HDPE40 万トンと LLDPE40 万トン、YanSab コンビ ナートでLLDPE、HDPE、PP を各 40 万トンです。さらに Saudi Kayan では、PE70 万トン

海外雑誌:

Kunststoffe International; European Plastics News; Modern Plastics Worldwide; Chemical & Engineering News; Chemical Week;

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と PP35 万トンが増設され、まもなく稼動します。これにより、SABIC のポリマー生産量は 1,300~1,500 万トンに達する見込みと伝えています。同社はさらに PP 52.5 万トン等の計画も あり、2020 年までにポリマー生産量が 2,000 万トンに達する予定です。ちなみに日本の 2009 年熱可塑性樹脂生産量は合計約1,000 万トン(プラスチック工業連盟資料より)です。 ポリマー事業は年率 9~11%で成長することが期待されており、中東諸国に大きなチャンス をもたらす魅力的な産業であると、同社は考えています。 ●エンプラ事業

エンプラ事業を手掛けるSABIC IP 社は、SABIC 社の GE Plastics 買収により 2007 年 9 月

に設立され、買収時の売上高は65 億ドルでした。現在の従業員数は約 9,000 人と発表されて

います。同社はエンプラ事業の拡大を進めており、スペインに建設したPEI 樹脂工場は今年前

半に稼働を開始し、中東初のPC 樹脂工場(26 万トン)も 2011 年前半に稼動の予定です。ま

た天津にもPC 樹脂工場(23 万トン、2014 年稼動予定)の建設を計画しています。SABIC 社

の2020 年ビジョンでは、高付加価値製品の売上を全体の 20%まで高める計画であり、前記樹

脂のほかにPMMA 樹脂 3 万トン、PAN 樹脂 5 万トン、POM 樹脂 5 万トン、PA6 樹脂などの 工場建設が予定されています。 同社のスペシャリティフィルム&シート事業部は、自動車に特化した用途開発を行っており、 PC 樹脂 Lexan○Rシートやフィルムを用いて、グレージング(窓ガラス代替)、サンルーフ、照 明などの開発を進めています。その背景には中国やインドなどの新興国市場での自動車市場の 急速な成長があります。そのため、同社は中国にコンパウンド設備、インドにコンパウンド設 備とPC シートの押出設備を作り、現地の部品業者と共同で、現地の規格に基づいた製品開発 を進めていると伝えています。 同社の樹脂の用途は主に自動車、家電、建築等ですが、次の展開として代替エネルギー、医 療、航空機や列車などの分野での用途開発も考えていると伝えています。 (Chemical Week 7 月 5 日/12 日号 p.17、p.30-31) (Chemical Week 6 月 14 日号 p.25)

Evonik 社がアジアの PMMA コンパウンド設備を増強

アジアの旺盛なPMMA 樹脂の需要を背景に、Evonik 社(独)がアジアで PMMA コンパウ

ンド設備を拡張する計画を報じています。同社には上海4 万トンと台湾 1 万 8,000 トンの設備

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2 四半期稼動)を進めていると報じています。主な用途は薄型テレビの導光板で、そのほかに 自動車、照明、エレクトロニクスなどの用途にも対応すると伝えています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.5)

Akro-Plastic 社(独)が中国でコンパウンド設備を増強、PA 樹脂急成長に対応

Akro-Plastic 社(独)が中国でコンパウンド設備を 7,000 トンに増強したことを伝えていま す。その背景には自動車用 PA 樹脂コンパウンド事業の急激な成長があり、成長率は 2009 年 が65%で、2010 年も 50~70%の成長を同社は期待しています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.5)

光学部品の性能に成形条件が及ぼす影響を、複数企業のプロジェクトで検討

光学材料の成形条件を検討するために、16 の企業等からなるプロジェクト「Optical Technologies」で検討された内容を報じています。材料として、PC 樹脂、PMMA 樹脂、PMMI (ポリメタクリルメチルイミド)樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、AS 樹脂などが用いられま した。テスト用成形品は、直径54mm、重さ 15g のライトガイド(導光器)で、流動解析、成 形中の温度と圧力の経時変化、射出成形と射出圧縮成形の比較などを伝えています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.12-17)

樹脂が異なる 3 つの構成部品からなるトラックの側灯を一段で射出成形

樹脂が異なる3 つの構成部品からなるトラックの側灯を、一段で射出成形するシステムにつ いて報じています。樹脂はABS(本体)、PMMA(リフレクタ)、導電性 PA の 3 種類が使われ、 導電性PA 樹脂には繊維状の銅(Co)と錫(Tin)合金が含まれています。錫合金の融点は PA 樹脂の融点と近く、導電コンパウンドは均一な構造を有し、電気伝導率は5×105 S/m と伝えて います。成形工程は、ABS 基板と PMMA リフレクタを射出形成した後に、ロボットが金型に 電気の構成部品(発光ダイオードなど)を置き、導電性の TinCo プラスチックが構成部品を 接続するために射出されます。次に、ABS のオーバーモールディングにより保護カバーが形 成されます。金型は3 つのホットランナーと 8 個のニードルバルブノズルが接続されており、 ノズルの形状や材料についても説明されています。この技術は、複数の企業からなるプロジェ クトで開発されたと伝えています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.32-35)

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PEM 型燃料電池のバイポーラプレートに用いられる導電性ポリマーを紹介

高分子電解質隔膜型(PEM)の燃料電池に用いられるバイポーラプレートの生産技術につい て報じています。バイポーラプレートは、セルを積層してスタックを作る際にセル間に介在さ せる板状の部品です。バイポーラプレートに使われる材料には、軽量、高い電気伝導率、低い 熱容量、良い加工性、高い耐薬品性と低コストなどが求められ、ここでは導電性フィラーを含 むポリマーを用いています。ポリマーの種類は、低温タイプのPEM 燃料電池では PP が使用 可能であり、160℃以上の場合は、フェノール樹脂、液晶ポリマー、特定の PA 樹脂が用いられ ます。カーボンブラックやグラファイトなどのフィラーの量は、ある値を境に急激に電気伝導 度が高くなり、それ以上多くしてもあまり変わらないことや、ポリマーとグラファイトのコン パウンドに、少量(2%以下)の特定タイプのカーボンナノチューブを加えると、電気伝導度 の顕著に高くなることなどを伝えています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.42-44)

デュポン社のバイオ原料樹脂 Zytel

®

、Hytrel

®

、ハロゲンフリー難燃樹脂 Vamac

®

を紹介

デュポン社の機能性ポリマーとして、バイオ資源を原料とするポリアミド樹脂Zytel○Rや熱可 塑性樹脂ポリエステルエラストマーHytrel○R、および難燃剤にハロゲンを含まない難燃性エチ レン-アクリレートエラストマーVamac○Rと、ETPV(動的架橋熱可塑性エンジニアリングエラ ストマー)難燃グレードを紹介しています。これらのエンプラやエラストマーの用途は、ケー ブルやワイヤーの被覆材などが想定されています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.48)

Lanxess 社の PA 樹脂 Durethan

®

はブレーカー等で熱硬化性樹脂の代替が可能

従来、高電流ブレーカーの材料として用いられていた尿素樹脂や不飽和ポリエステル樹脂な どの熱硬化性樹脂を、Lanxess 社の PA 樹脂(無機鉱物と GF65%を含む)Durethan○R DP BM 65 X FM30 で代替できることを報じています。この樹脂は電気保安部品に求められる難燃性や 耐トラッキング性などの物性を満たすことが、数値で示されています。さらに成形サイクル時 間が短いことや、成形後のバリ取りが不要であることから、熱硬化性樹脂に比べて製造コスト を削減できると伝えています。 (Kunststoffe International 6 月号 p.49)

サイザル麻で強化した PP 樹脂は剛性、引張強度、耐熱性が向上、耐衝撃性は低下

天然繊維のサイザル麻で強化したPP 樹脂の物性を報じています。サイザル麻はリュウゼツ ランの一種です。PP はホモポリマーとコポリマーが用いられ、それぞれサイザル麻の繊維 30% が加えられました。繊維とポリマーとの界面の密着性を向上させるために、無水マレイン酸変

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性PP 樹脂が加えられています。繊維を含まない非強化のポリプロピレンに比べて、剛性、引 張強度、加熱撓み温度は大幅に向上しましたが、一方伸びや耐衝撃性は低下しています。

(Kunststoffe International 6 月号 p.50-53)

Quadrant 社のエンプラ事業は、ブラジルの Solidur Plasticos Industriais 社と提携

Quadrant 社(スイス)のエンプラ事業ユニットが、エンプラの加工を手掛ける Solidur Plasticos Industriais 社(ブラジル)と提携したことを報じています。Quadrant 社は、エン プラ加工製品メーカーの大手で、2009 年 9 月に三菱化学の連結子会社になっています。

(European Plastic News 7 月/8 月号 p. 6)

フランスは乳児用容器でビスフェノール A の使用を禁止

仏政府が乳児用容器でビスフェノールA(BPA)の使用を禁止したことを報じています。仏

国内のいくつかの団体は、BPA が癌、糖尿病、生殖機能障害などに関係があるとして、乳児用 容器だけでなく、全面禁止を訴えて活動していることも伝えています。

(European Plastic News 7 月/8 月号 p. 6)

ドイツ教育省は炭酸ガスからポリマーを作る方法を調査するプロジェクトを支援

ドイツ教育省が、炭酸ガスからポリマーを合成する方法を調査するプロジェクト「Dream Project」を立ち上げたことを報じています。3 年以上にわたって 450 万ユーロ以上を投資する

予定です。 (European Plastic News 7 月/8 月号 p. 7)

BMS 社はシンガポールに機能性フィルムセンターを開設

Bayer MaterialScience 社(BMS)が、700 万ユーロを投じて、シンガポールに機能性フィ ルムセンターを開設したことを伝えています。同社としてはこの種のセンターをドイツ以外で 作るのは初めてです。センターでは、エレクトロニクス用のフレキシブルフィルム、ディスプ レイ、プリンテッドエレクトロニクスなどに関連する材料の開発が行われる予定です。

(European Plastic News 7 月/8 月号 p.08)

Evonik 社は、ソーラーパネル保護用にフレキシブルな透明多層フィルムを開発

Evonik 社(独)が、ソーラーパネル用保護ガラスの代替が可能な、フレキシブルで光透過

(6)

現在市場で利用可能なロール・トゥ・ロールの薄膜ソーラーモデュールには、エチレン・四フ ッ化エチレン(ETFE)フィルムが使われていますが、ETFE はソーラーパネルを長期間保護 するために必要な水蒸気や酸素ガスのバリアーレベルが十分ではないといっています。同社は、 自動車用やモバイル電子デバイスなどの用途への展開も計画していると伝えています。

(European Plastic News 7 月/8 月号 p.12)

京大、矢野教授がセルロースナノファイバーで強化した透明樹脂(PMMA 等)を発表

京大の矢野浩之教授が、バイオコンポジット国際会議(5 月、カナダ)で発表した、セルロ ースナノファイバーで補強された透明プラスチックシートについて伝えています。発表によれ

ば、ナノファイバーを 60 重量%含むアクリル樹脂やエポキシ樹脂は、高い透明性を有してい

ます。またナノファイバーで補強されたプラスチックシートは、熱膨張係数が低く、フレキシ ブルディスプレイにも使用できるといっています。(European Plastic News 7 月/8 月号 p.12)

4 月の SPE ヨーロッパ熱成形会議での話題や表彰技術を紹介

4 月に行われた SPE(プラスチック技術者協会)のヨーロッパ熱成形会議における下記の話 題について報じています。熱成形とは、シートを加熱して、真空成形、圧空成形、プレス成形 などにより所定の形状に加工する方法です。 ・成形中のデータをモニターし記録するToolvision システム ・熱成形金型内ラベリングシステムによるヨーグルトカップの開発(PP 樹脂) ・パスタ自動販売機パネルの開発(ABS 樹脂) また以下の技術が表彰されたことも伝えています。 ・ABS スポットライトハウジング ・G-PET のブリスターパック ・C-PET の 機内食用容器 Soup-in-the-Air ・移送用ハードHDPE 容器とメモリーカード用耐電防止 A-PET 容器 ・バイクTrack T-800 ディーゼルの部品(ABS / PMMA 多層シート)

・トラクター用屋根(黄色ABS / PMMA と黒 ABS の 2 種類のシート)

(European Plastic News 7 月/8 月号 p.14-15)

PEEK

®

樹脂の微小サイズ部品の薄肉成形には溶融熱成形が有効

(7)

電池カバー)を作るために用いた、溶融熱成形法(melt phase thermoforming)を紹介してい ます。PEEK○R樹脂のVESTAKEEP○Rフィルム(Evonik 社)をフレームに固定して、340℃で

真空成形して作られます。同社によれば、電子や医療用途の微小サイズ部品の成形では、この 方法は射出成形を代替でき、他のフッ素系ポリマーやポリエーテルイミド樹脂にも適用できる

と伝えています。 (European Plastic News 7 月/8 月号 p.19)

RPC Bebo 社は食品包装用の透明性が高い PP 樹脂を上市

食品包装用の透明性が高い PP 樹脂が開発されたことを報じています。開発したのは RPC

Bebo 社(蘭)で、食品メーカーChiquita 社のフルーツパックに採用されています。電子レン ジ調理食品包装用にも使用できます。 (European Plastic News 7 月/8 月号 p.19)

ビール用バリアー性 PET ボトルの市場予測、2012 年から 5 年間は年率 15%で成長

「バリアー性PET ボトル 2010」会議(ベルギー)で発表された同ボトルの市場予測を伝え ています。持続可能性や排出ガス削減への関心増大を背景に、軽量容器の需要が高まっており、 バリアー性PET ボトルの市場は年 10%以上の成長が期待されています。特にビール用ボトル は、2012 年は 11%、2012~2016 年の 5 年間は平均 15%の成長率が予想されています。 統計データとして紹介された2009 年に EU、ロシア、ウクライナ等 33 ヶ国で消費されたバ リアー性PET ボトルの数量によれば、ビール 23 億 2,000 万本、ジュース 13 億 4,000 万本、 ミネラルウォーターなど2 億 8,000 万本で、合計 39 億 4,000 万本でした。一方、世界の容器 入りビール市場は、2009 年は 3,200 億本(その 65%がガラス)です。 ビール用バリアー性PET 容器の製法は、現状はブレンド法が半分、多層化法が 29%、コー ティング法が20%ですが、今後はコーティングとブレンドが増え、多層ボトルは成長が遅いと 予想されています。多層ボトルはワイン用途で伸びるとの予想も伝えています。 バリアー性PET ボトルのコストは、アルミやスチール製容器より少し低いと伝えています。

(European Plastic News 7 月/8 月号 p.32)

A. Schulman 社は PPA や PA に匹敵する機械物性をもつ GF 強化 PET 樹脂を上市

コンパウンドを手掛けるA. Schulman 社(独)が、PPA 樹脂や PA 樹脂に匹敵する機械物性 を有するGF 強化 PET 樹脂コンパウンド Schuladur○R E GF50 を開発したと報じています。

この樹脂は水をほとんど吸収しないので、高湿度下で長時間使用した場合でも、初期の剛性を 維持できると伝えています。曲げ弾性率、引張弾性率、引張強度の初期値が示されています。

(8)

LyondellBasell 社はアルミフレーク充填 PP を上市、用途は自動車グリル等の ABS 代替

LyondellBasell 社は、射出成形用にアルミニウムフレーク顔料を含む PP 樹脂 Hifax○R TRC

134P を上市しました。この樹脂は自動車のグリルや側面バーなどに採用されており、コスト

効果、スクラッチ耐性、低排出ガスで優れ、塗装 ABS の代替に適すると伝えています。他の

エンプラに比べて、部材の重量が30%減少すると報じています。

(European Plastic News 7 月/8 月号 p.33)

3D 用円偏光メガネの PC 樹脂位相差フィルム市場は、帝人化成(株)のシェア 60%

帝人化成(株)が、3D の映画やテレビを見る際に用いる円偏光メガネ用の PC 樹脂位相差フ

ィルム市場の60%を占めていることを報じています。同社はこの用途向けフィルムを 2009 年

中頃に上市し、今年度末の売上高は前年比で2 倍になると予測しています。現在は同社が生産

するPC 位相差フィルムの約 25%が 3D メガネ用と伝えています。

(Modern Plastics Worldwide 6 月号 p.16-17)

VW 車のチャージエアパイプに Ticona 社の PPS 樹脂を採用、重量 30%減、コスト 25%減

Ticona 社(独)が CHINAPLUS 2010(中国国際プラスチックゴム産業展、4 月、上海)で 発表したPPS 樹脂 Fortron○R 1115 LO の自動車用用途を報じています。Fortron○R 1115 LO は、VW 車の 2L ディーゼルエンジンのチャージエアパイプに使用され、アルミニウムに比べ て部品重量が30%減少しました。さらにチャージエアパイプは、以前は個別に成形されたブラ ケット、突起、クリップなどをブロー成形パイプに溶接して作られましたが、新しく開発され た JectBonding 成形法により、ブロー成形、射出成形、接合を一つの工程で行え、製造コス

トを25%削減できたと伝えています。 (Modern Plastics Worldwide 6 月号 p.18)

Dow Kokam 社は Li イオン電池工場建設を開始、生産能力は電気自動車 3 万台分に相当

Dow Kokam 社(米)の Li イオン電池工場建設が、米国エネルギー省から景気対策法に基づ

く1 億 6,100 万ドルの支援を受けて始まったことを報じています。同社は、ダウ・ケミカル社、

TK Advanced Battery 社、および電気自動車パワーシステムメーカーの Dassault 社(仏)と

の合弁会社として 2009 年に設立されました。第一期工事は 2012 年に完成し、電気自動車 3

万台相当の6 億ワット時の電池生産能力を持ち、320 人が雇用される予定で、第二期工事は 2015

年完成で、生産能力は倍増し、さらに400 名が雇用されると伝えています。

(Chemical & Engineering News 6 月 7 日号 p.12) (Chemical Week 6 月 21 日/28 日号 p.09)

(9)

Bayer MaterialScience 社は、シンガポールに機能性フィルム開発センターを開設

Bayer MaterialScience 社(BMS)は、機能性フィルムの研究開発センターをシンガポール に開設したことを報じています。この研究所では、フレキシブルディスプレイや三次元ディス プレイ用のフィルム、およびプリンテッドエレクトロニクス用の導電性インクなどのナノマテ リアルを開発する予定です。このようなラボはドイツ国外では初めてであり、30 名の研究員と サポートスタッフが雇用されると伝えています。

(Chemical & Engineering News 6 月 28 日号 p.12)

臭素系難燃剤が子供の体内に蓄積する研究結果を紹介

プラスチックの難燃剤として使用されているポリ臭素化ジフェニールエーテル(PBDE)が、 子供の体内に高濃度で蓄積されていることを示す研究結果(Environ. Sci. Technol.誌)を報じ ています。子供(1 歳~4 歳)20 人とその母親の血中濃度分析を行い、子供は母親の 2.8 倍の

濃度でPBDE が検出されたと伝えています。

(Chemical & Engineering News 6 月 28 日号 p.38)

Total 社と Milliken 社が透明 PP 樹脂開発で提携、狙いは飲料容器 PET や PS の代替

Total Petrochemicals 社(仏)と Milliken Chemical(米)が、 Total 社のメタロセン触媒 技術とMilliken 社の透明化剤 NX8000 を組合せて、新しい透明 PP 樹脂を開発するために提携 したことを伝えています。用途はソフトドリンクカップのような 熱成形容器で、PET や PS と競合します。Total 社は PP の利点として、低コストや加工容易性等を挙げています。 (Chemical & Engineering News 7 月 12 日号 p.20)

DSM 社は高温用 PA 樹脂 Stanyl

®

ForTii™工場を拡張

DSM 社(蘭)が、同社のエンプラ Stanyl○R ForTii™のプラントを拡張したことを報じてい

ます。Stanyl○R ForTii™は、テトラメチレンジアミン、テレフタル酸および他のモノマーから

作られる難燃性の高温用ポリアミド樹脂で、鉛フリーハンダ付けに適合する材料です。 (Chemical & Engineering News 7 月 12 日号 p.21)

BMS 社は、今年度業績予想を上方修正、PC 樹脂やウレタン原料はフル稼働中

Bayer MaterialScience 社(BMS)の CEO が語った内容を伝えています。同社は既にいく つかの事業領域で経済危機以前の業績を上まわっており、本年度の業績予測を引き上げ、売上

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高は90 億ユーロ(2009 年は 75 億ユーロ)、EBITDA は昨年の約 2 倍と予想しています。同 社のPC 樹脂工場は、経済危機の間、操業を停止していましたが、今はフル稼動中(130 万ト ン)で、トルエンジイソシアネート(TDI)およびメチレンジ-p-フェニレンジイソシアネート (MDI)の工場も高稼働率で操業中です。同社が注力している事業として、PC 樹脂(車用窓 ガラス代替、LED 照明)、ポリウレタン複合材(自動車)、カーボンナノチューブ(風力発電用 ブレード、船体塗料)を挙げています。 (Chemical Week 6 月 21 日/ 28 日号 p.14)

LANXESS 社はインドに PA 樹脂と PBT 樹脂のコンパウンド工場建設を計画

LANXESS 社(独)は、インドに、同社の PA 樹脂 Durethan○R と PBT 樹脂 Pocan○R のコ

ンパウンド工場(当初2 万トン)を建設する予定です。2012 年稼動で、投資額は約 1,000 万

ユーロです。インドは、米国、中国に次ぐエンプラ市場になりつつあると同社は見ています。 インドの工場は、中国の工場(6 万トンに増強予定)と共に、アジア太平洋地域全体にこれら の樹脂を供給すると伝えています。 (Chemical Week 6 月 21 日/ 28 日号 p.16)

参照

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