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等 深線 変 化 モ デル を応 用 したバ ー ・トラ フ形 成 に関 す る縦 断 モ デ ル

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Academic year: 2022

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(1)海 岸 工 学 論 文 集,第55巻(2008) 土 木 学 会,456‑460. 等 深線 変 化 モ デル を応 用 したバ ー ・トラ フ形 成 に関 す る縦 断 モ デ ル Model. for Predicting. Development. of Multi-bar. System. by Applying. Contour-line-change. Model. 清 水 達 也1・ 小 林 昭 男2・ 宇 多 高 明3・ 芹 沢 真 澄4・ 野 志 保 仁5・ 熊 田 貴 之6 Tatsuya Masumi. SHIMIZU,. SERIZAWA,. Akio. KOBAYASHI,. Yasuhito. NOSHI. Takaaki. and Takayuki. UDA, KUMADA. On the basis of cross-shore sand transport under the action of long period waves and standing waves reflecting from the seabed slope given by Bowen (1980) and Katoh (1984), a model for predicting the development of multi-bar system was proposed by applying the contour-line-change model. The increase in the intervals between the bars and the decay of the relative height of bars in the cross-shore direction were predicted well. The possibility of the recovery of the multi-bar system by beach nourishment using fine sand is also shown.. 1.. まえ が き. 砕 波 帯 に形 成 さ れ るバ ー ・ ト ラ フ は海 岸(砂 浜)保 全 上 重 要 な意 味 を 持 っ だ け で な く,浅 海 域 に生 息 す る生 物, と くに チ ョ ウセ ンハ マ グ リな ど の二 枚 貝 類 の 生 息 と も密 接 な 関 係 を有 して い る.こ の こ とか ら,バ ー ・ トラ フの 発 生 と規 模 を 予 測 可 能 とす る こ と は,海 岸 保 全 上 の重 要 な テ ー マ で あ る と同 時 に,二 枚 貝 類 の生 息 環 境 の評 価 に も役 立 っ 重 要 な テ ー マ で あ る.浅 海 域 に形成 され るバ ー ・ トラ フ の うち,図‑1に. 実 例 を 示 す よ うな,細 砂 か らな る. 緩 勾 配 海 岸 に 形 成 さ れ る多 段 バ ー の 形 成 機 構 に 関 し, Bowen(1980),加. 藤(1984)は,長. 周 期 波 と海 底 斜 面 か. らの 反 射 重 複 波(反 射 定 常 波)の 作 用 を 岸 沖 漂 砂 に加 え る こ と に よ りそ の発 生 機 構 を 説 明 した.同 時 に多 段 バ ー の 発 生 位 置 も予 測 で き る こ とを 示 した.し か し実 務 に 使. 図‑1. 石川 県羽 咋海 岸 にお ける多段 バ ー の例. 用 可 能 な地 形 変 化 予 測 モ デ ル の 構 築 ま で に は至 っ て い な. 漂 砂 と,海 底 面 上 の 砂 の重 力 効 果 に よ る沖 向 き漂 砂 が バ. い.本 研 究 の 目的 は,彼. ラ ンス して平 衡 海 底 断 面 が形 成 され る こ とを 示 し,そ の. らの 考 え方 を基 礎 と して等 深 線 応 用 して 多 段 バ ー の発 生 予. 上 に長 周 期 波(反 射 定 常 波)の 作 用 が 重 な る と平 衡 海 底 断. 測 モ デ ル を構 築 す る こ とに あ る.な お,本 研 究 で は海 浜. 面 へ の 摂 動 解 と して 多 段 バ ー が 形 成 さ れ る と した.同 様. 縦 断 面 内 で の バ ー ・ トラ フの 形 成 機 構 に つ いて 議 論 す る. な考 え 方 を も とに 加 藤(1984)も 実 海 岸 に形 成 され る多 段. もの で あ り,沿 岸 砂 州 の 平 面 変 化 は対 象 外 とす る.. バ ー を 対 象 と して,そ れ らの 資 料 解 析 結 果 か ら,長 周 期. 変 化 モ デ ル(芹 沢 ら,2002)を. 波(反 射 定 常 波)に よ る多 段 バ ー の 成 因 を示 した.本 研 究 2. 多 段 バ ー の 形 成 モ デ ル Bowen(1980)は,Bagnoldの 1963; Bagnold,. 1966)を. 漂 砂 式(Inman. もBowen(1980),加 and Bagnold,. も と に,波 の作 用 に伴 う岸 向 き. 漂 砂qzを,波. 藤(1984)の 考 え方 に 従 い,ま ず 岸 沖. に よ る岸 沖 漂 砂 成 分qzwと,長. 周 期 波(反 射. 定 常 波)に よ る岸 沖 漂 砂 成 分qzLの線 形 和 で与 え る(式(1)).. (1) 1学 生会 員 2正 会 員 3正 会 員 4正 会 員 5学 生会員 6正 会 員. 日本大学大学院生理 工学研究科海洋建 築工 学専攻 工博 日本大学教授理工学部海洋建築工学科 工博(財)土 木研究センター理事なぎさ総合研究室長 兼 日本大学客員教授理工学部海洋建築工学科 海岸研究室(有) 修(工)日本 大学大学院生理工 学研究科海洋建 築工 学専攻 博(工)(株)水圏科学 コンサルタン ト. (2) (3) こ こ に,波. に よ る漂 砂 成 分qzwに は 等 深 線 変 化 モ デ ル. (芹 沢 ら,2002)の. 基 礎 式 を用 い る.β は海 底 勾 配 角,β.

(2) 等深 線変 化 モデ ルを応用 したバ ー ・ トラフ形成 に関 す る縦 断 モデ ル Cは 平 衡 勾 配 角 で あ り,Kzは. 漂 砂 量 係 数,(ECg)bは. 点 で の 波 の エ ネ ル ギ ー フ ラ ッ ク ス で あ る.ま に よ る 地 形 変 化 の 限 界 水 深,hRは に よ る 漂 砂 は限 界 水 深hCか とす る.式(3)で. 砕波. たhCは. 波. バ ー ム高 で あ り,波. らバ ー ム高hRの 間 で 生 ず る. 与 え られ る係 数Awは 波 に よ る漂 砂 強 度. を 表 し,波 の作 用 強 度 に比 例 す る係 数 で あ る.さ. らに,. い る.こ. 457. れ はBowen(1980)お. よ び 加 藤(1984)が. 理論 的. に示 した よ う に,斜 面 上 の 反 射 定 常 波 の 水 面 波 形 の 腹 の 間 隔 が 沖 向 き に長 くな り,こ れ に対 応 して バ ー 間 隔 も沖 向 き に広 が るた め と考 え られ る.そ. こで こ の性 質 を 反 映. で き るよ う,位 相Sは 式(5)で 与 え た.式(5)でn=1と ば バ ー の 間 隔 が 一 定 と な り,nを1よ. すれ. り小 さ くす る こ と. 式(3)の εz(z)は岸 沖 漂 砂 強 度 の 水 深 方 向 分 布 関 数 で あ り,. で 沖 へ 向か うほ ど バ ー の 間 隔 が 広 が る.な お,式(4),(5). 本 研 究 で は宇 多 ・河 野(1996)の 与 え た沿 岸 漂 砂 量 の水 深. に関 して は,加 藤(1984)が 用 い た一 様 勾 配 斜 面 の 反 射 定. 方 向 分 布 を用 い る.. 常 波 の理 論 解 を 用 い て 式(4)の 正 弦 関 数 を ベ ッセ ル 関 数. 長 周 期 波 に よ る漂 砂 の成 分qzLは式(4)で 与 え る。. に置 き換 え る方 法 も考 え られ る が,実 務 で の現 地 海 岸 へ. (4). の適 用 を 考 え る と,海 岸 ご と に異 な る海 浜 縦 断 形 に対 し て 理 論 解 を 得 る の は 困 難 で あ り,そ れ に は加 藤(1984)が 行 った よ う に波 動 方 程 式 の 数 値 計 算 が 必 要 に な る.し か. (5). し これ で は実 用 に 不 便 な こ とか ら,本 研 究 で は 式(5)の 正 弦 関 数 に よ って バ ーの 間 隔 を調 整 で き る よ うに し,現 地 海 岸 毎 に多 段 バ ー の形 成 位 置 に合 う よ うnの 値 を 経 験. (6). 的 に 定 め た.加 藤(1984)の 用 い た 一 様 勾 配 斜 面 にお け る 反 射 定 常 波 の 解 の 場 合,水. こ こ に,KLは 長 周 期 波(反 射 定 常 波)に よ る漂 砂 強 度 を 表 す 係 数,Rは. バ ー の比 高 減 衰 強 度,Lは. ま で の岸 沖 距 離 と す る.Bowen(1980)に. 汀 線 か ら第1バ ー よ れ ば,長 周 期. 面 波 形 の1番 目 の 腹 ま で の 沖. 向 き距 離 を1と した と き,N番. 目 の 腹 ま で の 沖 向 き距 離. XNは,X1=1.0,X2=3.3,X3=7.0,X4=12.0と. な るが,こ. れ に で き る だ け合 致 す る よ うにnを 定 め る とn=0.56と. 波 と海 底 斜 面 か ら の反 射 に よ る重 複 波(反 射 定 常 波)が 存. な る.し か しな が ら こ の値 を実 海 岸 へ そ の ま ま 適 用 して. 在 す る と,ド. 予 測 計 算 を行 う と,バ ー発 生 間 隔 に ズ レが 生 じ る.そ の. リフ ト流 速 の大 き い場 所 か ら小 さ い場 所 へ. と浮 遊 砂 が輸 送 され,輸 送 され た砂 が ド リフ ト流 速 の 小. た め 本 モ デ ル で はn=0.56は. さ い 場 所 に 集 積 す る結 果,多. 地 海 岸 の 条 件 に合 わ せ てnを 決 定 で き る よ うに し た.. Bowen(1980),加 Bagnoldの. 段 バ ー が 形 成 さ れ る.. 藤(1984)は,こ. 浮 遊 砂 量 式(Inman. Bagnold, 1966)を. の 機 構 に 関 して and. Bagnold,. 1963;. も と に,一 様 勾 配 斜 面 上 の 反 射 定 常 波. の 理 論 解 を 用 いて 漂 砂 式 を 誘 導 し,浮 遊 砂 が 反 射 定 常 波. あ く まで も標 準 値 と し,現. ま た,加 藤(1984)が 示 した よ う に,実 海 岸 の 多 段 バ ー で は,バ ーの 比 高 も沖 向 き に減 少 す る.バ ー の 比 高 が沖 向 き に減 少 す る の は,水 深 が大 き くな る ほ ど砂 を 輸 送 す る エ ネル ギ ー が 減 衰 して い る こ とが 原 因 と考 え られ,こ. の 水 面 波 形 の 腹 の位 置 に 集 ま る こ とを 理 論 的 に示 した.. れ はバ ー形 成 に 関 与 す る岸 沖 漂 砂 強 度 が水 深 方 向 分 布 を. また,加 藤(1984)は 反 射 重 複 波 の ドリフ ト流 速 の み に よ っ. 持 っ こ と を意 味 す る.そ こ で バ ー比 高 が沖 ほ ど小 さ くな. て 底 質 移 動 が 生 じる の で はな く,入 射 波 の作 用 に よ って. る よ う式(6)の 比 高 減 衰 強 度Rを 導 入 し た.式(6)の バ ー の. 浮 遊 状 態 とな った 底質 が反 射 定 常波 の ドリフ ト流 速 に よ っ. 比 高 減 衰 強 度Rに. て も運 ば れ る こ と を理 論 的 に示 した.式(4)に. は 指 数 関 数(図‑2参 照)を 採 用 し,岸 沖. お い て は,. 入 射 波 と反 射 定 常 波 両 者 の 作 用 に よ って バ ーが 形 成 され る と い う性 質 を反 映 す る よ う に,qzLは 波 作 用 の 強 さ を 表 すAwに. 比 例 す る と考 え,か つ 反 射 定 常 波 の 寄 与 を 表. す た め の 漂 砂 強 度 係 数KLを した 漂 砂 式 と 同 様,漂. 導 入 し て加 藤(1984)が. 砂 量 が 両 者 の 積AwKLに. もの と した.ま た,図‑2に. 誘導. 比例 す る. あ る よ う にqzLは 沖 向 き距 離X. に 対 して 漂 砂 の 向 き と強 さ が 周 期 的 に変 動 す る よ う, 沖 向 き距 離Xに 位 相Sは,バ. 対 す る正 弦 関 数sinSを 仮 定 した(式(4)).. ー の 両 側 か らバ ー に砂 が集 ま る よ う に,岸. 側 か らN番 目 の バ ー 位 置 でSS=2πNと. す る(図‑2).位. 相Sを 沖 向 き距 離Xに 正 比 例 した 直 線 分 布 で 与 え た 場 合, 多 段 バ ー の間 隔 は 沖 向 き に変 化 し な いが,図‑1に. 示 した. よ う に実 海 岸 の 多 段 バ ー は沖 向 き にバ ー 間 隔 が 広 が って. 図‑2. 式(4),(5),(6)に. 含 まれ る関数 の岸沖 分布.

(3) 458. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). で な く,過 去 にバ ーが 消 失 し た海 岸 で の バ ー の復 元 に つ い て の 検 討 に も使 用 す る こ とが で き る.例 え ば,あ. る海. 岸 に お い て人 工 構 造 物 に よ る沿 岸 漂 砂 の 阻止 や,波. の遮. 蔽 構 造 物 建 設 に伴 って 遮 蔽 域 へ と向 い た沿 岸 漂 砂 が 起 き て多 段 バ ーが 消 失 した 状 況 を想 定 す る と,過 去 に 存 在 し て い た多 段 バ ー の 発 生 間 隔,バ. ー比 高 を式(5),(6)の 設. 定 値 と して 与 え れ ば,養 浜 な ど に よ る多 段 バ ー の 回 復 に 要 す る細 砂 量 の評 価 が 可 能 と な る. 図‑3. 3. 計 算 結 果. 1/100勾 配 斜 面 に お け る 多 段 バ ー の 形 成(ケ ー ス1). (1) 1/100の 一 様 勾 配 海 浜 の 例 平 衡 勾 配 が1/100の 一 様 海 浜 を想 定 し,こ. の条 件 で の. 多 段 バ ー の形 成 を 調 べ た.長 周 期 重 複 波 に 起 因 す る水 深 方 向 の 漂 砂 量qzLを式(1)で 与 え,入. 射 波 高 を2m,hRを5m,. hcを15m,&=1.0,L=200m,n=0.56,a=0. .15と して. 計 算 した ケ ー ス1の 結 果 を 図‑3に 示 す.多 に お い て,第1バ. ー はX=300mに,第2バ. 第3バ ー はX=1,300mに 図‑4. 多段 バ ーに静穏 波 を作用 させた場 合(ケ ース2)の 縦断 形変化. 形 成 さ れ,バ. 増 大 して い る.ま た,バ 2バ ー で1.2m,第3バ. 段バ ーの形成 ー はX=700mに,. ー間隔 が沖 向 きに. ー の比 高 も第1バ ー で0.8m,第. ー で0.7mと な っ て お り,第1バ. ーを. 除 い て バ ー の 比 高 は 沖 向 き に減 衰 して い る.第1バ. ーの. 比 高 が 第2バ ー の比 高 よ り も小 さ い の は,前 述 の よ う に 汀 線 へ の バ ー の 形 成 を 防 ぐた め に,長 周 期 波 起 源 の 漂 砂 の 作 用 範 囲 をL/2よ り も沖 側 に して い る こ と な どが 考 え られ る. バ ー は荒 天 時 に 形 成 さ れ ,静 穏 時 に は バ ー が 消 失 して バ ー ム と ス テ ップ の 組 み 合 わ せ に 変 化 す る こ とが 知 られ て い る.本 研 究 で も こ の現 象 の再 現 性 を調 べ るた め に, ケ ー ス1の 結 果 に 対 して,静 図‑5. バ ー ム に 暴 浪 波 が 作 用 し た 場 合(ケ ー ス3)の 縦 断 形 変 化. 穏 波 が 作 用 した 場 合 に は平. 衡 勾 配 が 急 に な る とい う特 性(福 濱 ら,2008)を. 考 慮 し,. 平 衡 勾 配 を1/75と 急 に す る と と もに,qzL=0と. して 静 穏. 漂 砂 強 度 が 水 深 の増 加 と と もに減 衰 す る よ うに し た.こ. 波 を 作 用 させ た ケ ー ス2の 計 算 結 果 を 図‑4に 示 す.X=. こ にzは 任 意 地 点 の 水 深,z1は 水 面 か ら測 った 第1バ ー の. 300m,700m,1,300mに. 水 深 で あ って,z1に よ り規 準 化 して い る.式(6)の 係 数 α. れ て 岸 側 に運 ば れ た結 果,汀. につ い て も現 地 海 岸 毎 に バ ー の比 高 の 変 化 に合 うよ う経. さ れ た.さ. 験 的 に 定 め る.さ. 用 した場 合 を想 定 し,ケ ー ス1と 同 様 な 波 浪 条 件 と して. ら に,qzLはhCLお. よ びhOLに 挟 ま れ た. 形 成 さ れ て い た3段 の バ ーが 削 ら 線 が 前 進 して バ ー ム が形 成. ら に図‑4に 示 す 状 態 に お い て 再 び高 波 浪 が作. 範 囲 に の み作 用 させ る こ と と し,hCLはhCと 同 じ値 を と る.. 求 め た ケ ー ス3の 結 果 が 図‑5で あ るが,高. hOLはhOL=0と. の 砂 は短 時 間 に 沖 へ と 流 出 し,再 び ケ ー ス1と 同 様 な多. す る と 汀 線 付 近 に バ ー が 形 成 さ れ て しま. さ5mの バ ー ム. うが,実 海 岸 で は汀 線 付 近 に バ ー は形 成 され て い な い.. 段 バ ー が 形 成 さ れ た.こ れ よ り海 浜 縦 断 形 は完 全 に同 じ. これ を考 慮 し,計 算 で は半 波 長 分 沖 側 のL/2に 対 す る水. 状 況 に 復 元 して い る.. 深 か ら長 周 期 波(反 射 定 常 波)に よ る漂 砂 が作 用 す る よ う に与 え た.. バ ー が 形 成 さ れ る に は,浮 遊 可 能 な 細 砂 が 大 量 にあ る こ とが 条 件 で あ り,粒 径 の 大 き な砂 は バ ー の形 成 に 役 立. こ れ らの 式 で 入 射 波 高H,hR,hC,長. 周 期 波 に よ る漂. 砂 強 度 係 数KL,汀 線 か ら第1バ ー まで の 岸 沖 距 離L,バ 発 生 間 隔 を定 め る た め の乗 数n,バ. ー. ー比 高 の 減 衰 を 定 め. た な い こ とか ら,粒 径 の 大 き な砂 で覆 わ れ た海 底 面 を 固 定 床 と見 倣 し,そ の上 に載 る細 砂 の移 動 に伴 う多 段 バ ー の 形 成 につ い て 検 討 した.こ れ は事 実 上,固. 定 床 上 に細. るた め の係 数 αを 与 え る と等 深 線 変 化 モ デ ル に よ り多 段. 砂 で 養 浜 を行 う条 件 に等 しい.汀 線 付 近 に細 砂 が 敷 か れ. バ ー の 形 成 が 予 測 で き る.ま. た場 合(ケ ー ス4)の 多 段 バ ー発 達 の計 算 結 果 を 図‑6に 示. たバ ー が現 存 す る海 岸 だ け.

(4) 等深 線変 化 モデ ルを応用 したバ ー ・ トラフ形成 に関 す る縦 断 モデ ル. 図‑6. 固定床 上 での細 砂養浜 後 の多段 バ ー の形 成(ケ ー ス4). 図‑7. 459. 固定床 上 に おけ る多段 バ ー形成 後 の静穏 波 の作 用 によ る縦 断形 変化(ケ ース5). 図‑8. ケ ー ス5の 平 衡 状 態 に暴 浪 波 が 作 用 した 場 合(ケ ー ス6). 図‑9. 羽 咋海岸 の多段 バ ーの再現 計算 結果 の縦 断形変 化. す.汀 線 付 近 に敷 か れ た 細 砂 は沖 へ と流 出 し,ケ ー ス1,. 8.0mと. 3と 同 様 な多 段 バ ー が 形 成 され て お り,細 砂 量 が 十 分 あ. あ る.以 上 の条 件 で 計 算 した ケ ー ス7の 結 果 を 図‑9に 示. れ ば多 段 バ ー が 形 成 さ れ う る こ とが 分 か る.. す.第3バ. 固 定 床 上 に 細 砂 を養 浜 して 形 成 さ れ た 多 段 バ ー に つ い て も ケ ー ス2,3と. 同 様,バ. した.そ. の ほ か の 計 算 条 件 は表‑1に 示 す 通 り で. ー ま で の計 算 値 と 実 測 値 とが うま く再 現 で き. て い る.. ー が 形 成 さ れ た 海 浜 に静 穏 波. が 襲 来 した場 合(ケ ー ス5)と,再. び高 波 浪 が 襲 来 した 場. 合(ケ ー ス6)の 計 算 結 果 を図‑7,8に. 示 す.ケ. ー ス5の 岸. 4. ま と め Bowen(1980),加. 藤(1984)に よ る長 周 期 波 と海 底 斜 面. 向 き漂 砂 が 卓 越 す る条 件 で は前 浜 に砂 が堆 積 して汀 線 が. か らの 反 射 重 複 波(反 射 定 常 波)の 作 用 を岸 沖 漂 砂 に取 り. 前 進 し,一 様 勾 配 海 浜 へ と変 形 す る(図‑7).し. か しケ ー. 入 れ る こ と に よ り多 段 バ ー の発 生 機 構 を説 明 す る と い う. 向 き漂 砂 が 卓 越 す. 考 え 方 を 基 礎 と して,芹 沢 ら(2002)の 等 深 線 変 化 モ デ ル. る こ と に よ り前 浜 を形 成 して い た砂 が 沖 へ と流 出 しケ ー. を応 用 して 多 段 バ ー 発 生 予 測 モ デ ル を 構 築 した.こ れ に. ス6の 高 波 浪 が 襲 来 す る条 件 で は,沖. ス4と 同 様 な 多 段 バ ー が 形 成 され る(図‑8).な. お各 ケー. ス の 詳 細 な計 算 条 件 に つ い て は表‑1に 示 す とお りで あ る.. よ りバ ーの 発 生 間 隔 が 沖 向 き に広 が り,か っ バ ー の 比 高 が 沖 向 き に減 衰 す る現 象 の 再 現 が可 能 に な った.ま. た,. (2) 石 川 県 羽 咋 海 岸 の 多 段 バ ー の再 現 計 算. 細 砂 養 浜 に よ る多 段 バ ーの 再 生 の可 能 性 も示 す こ とが で. 本 モ デ ル の 実 海 岸 へ の適 用 性 を調 べ るた め に,図‑1に. き た.さ. ら に羽 咋海 岸 を例 と して実 海 岸 へ の適 用 性 も確. 示 した石 川 県 羽 咋 海 岸 に形 成 され て い る多 段 バ ー を再 現. 認 した.本 研 究 の モ デ ル は,加 藤(1984)の. 計 算 の対 象 と し た.羽 咋海 岸 は 日本 海 側 に位 置 し,夏 季. に長 周 期 波(反 射 定 常 波)を 外 力 条 件 と して 入 力 す る方 式. の 静 穏 時 に は 波 高 が 低 く,砕 波 帯 付 近 で の 濁 り の発 生 が. で は な く,波 動 流 速,長. 太 平 洋 側 の海 岸 と比 べ て少 な い こ と か ら,空 中 写 真 に 多. な ど の パ ラ メ ー タ は 用 いず に,い. 段 バ ーが うま く写 さ れ て い る.そ こ で空 中 写 真 に見 られ. 岸 の 多 段 バ ー の形 成 実 態 に合 うよ うに 経 験 的 に定 め る と. る多 段 バ ー を 画 像 解 析 し,岸 側 か ら4番 目 まで の バ ー の. い う手 法 を 用 い て い る.現 地 に形 成 され て い る多 段 バ ー. 岸 沖 距 離 を算 出 した.図‑1に. は,そ の 場 所 固 有 の外 力 条 件 や,粒 径 条 件 な ど全 て の 影. を 示 す.図‑1を. はそ れ ぞ れ の相 対 岸 沖 距 離. も と に式(5)のnを 算 出 す る と0.6と な り,. Lは 第1バ ー ま で の 岸 沖 距 離 な の で75mと. モデルの よう. 周 期 波 の周 期,土 砂 の 沈 降 速 度 くつ か の 係 数 を 現 地 海. 響 が 反 映 され た結 果 存 在 して い る こ とか ら,そ れ を そ の. し,そ の 他 の計. ま ま利 用 す れ ば よ い と い う考 え方 に 基 づ いて い る.こ れ. 算 条 件 につ い て は加 藤(1984)を 参 考 と して 海 底 勾 配tan. は等 深 線 変 化 モ デ ル に お い て 平 衡 勾 配 に現 地 海 岸 の 平 均. βを1/75,バ. 的 勾 配 を 用 い る の と同 様 な 考 え方 で あ る.ま た本 モ デ ル. ー ム高hRを3.0m,地. 形 変 化 の 限 界 水 深hCを.

(5) 460. 海. 岸. 工. 学. 論 表‑1. は,バ ー の 発 生 間 隔 が 力 学 的 機 構 を 介 して 自動 的 に 決 定. 文. 集. 第55巻(2008). 計算条 件. な い.こ. れ は 今 後 の 課 題 と し た い.. され る モ デ ル で は な い.現 地 海 岸 の 多 段 バ ー の発 達 位 置 に合 うよ う に式(5)のnを 調 整 して か ら計 算 を行 って お り, これ は バ ー の 発 達 位 置 を 予 め与 え た こ と に等 しい.し か し,本 モ デ ル は等 深 線 変 化 モ デ ル を応 用 した もの で あ り,. 参. 考. 宇 多 高 明 ・河 野 茂 樹 (1996): 化 モ デ ル の 開 発,. 文. 献. 海 浜 変 形 予 測 の た め の等 深 線 変. 土 木 学 会 論 文 集,. 漂 砂 式 が単 純 で 扱 い が簡 単 で あ り,従 来 の 等 深 線 変 化 モ. 加 藤 一 正 (1984): 工 学 論 文 集,. デル の岸 沖 漂 砂 式 にバ ー の 形 成 を促 す項 を 付 加 す る の み. 芹 沢 真 澄 ・宇 多 高 明 ・三 波 俊 郎 ・古 池. で 多 段 バ ー の 形 成 が 計 算 で き る と い う点 が 実 用 上 の長 所 で あ る.本 モ デ ル に よ れ ば,バ. ー の発 生 間 隔 お よ び バ ー. 比 高 の再 現 は あ る程 度 可 能 と な っ た が,縦 断 形 の再 現 に と ど ま っ て い る こ と も事 実 で あ る.平 面 場 で の再 現 が可 能 な よ う に モ デ ル を 拡 張 す る こ とが 今 後 の 課 題 で あ る. ま た,一 般 に静 穏 時 に はバ ー ムが 形 成 さ れ,高 波 浪 時 に は バ ー ムが 消 失 して バ ー の形 成 が 進 む と い う季 節 変 化 が 起 こ るが,そ. の計 算 の 際 に は 波 高 の 大 小 を考 慮 す る必 要. が あ る.本 研 究 で は こ の点 に つ い て も十 分 考 慮 で きて い. 539号,. pp.121‑139.. 長 周 期 波 と 多 段 砂 州 の 成 因 に つ い て,海 第31巻, pp.441‑445.. 岸. 鋼 ・熊 田貴 之 (2002):. 海 浜 縦 断 形 の 安 定 化 機 構 を 組 み 込 ん だ 等 深 線 変 化 モ デ ル, 海 岸 工 学 論 文 集,. 第49巻,. pp. 496‑500.. 福 濱 方 哉 ・宇 多 高 明 ・山 田浩 二 ・芹 沢 真 澄 ・石 川 仁 憲 (2008): 前 浜 勾 配 と汀 線 の 短 期 変 動 の予 測 モ デ ル, 集, 第24巻. (印 刷 中). 海 洋開 発論 文. Bagnold, R.A. (1963): Mechanics of Marine Sedimentation, in the Sea, Vol.3, pp.507-528. Bowen, A.J. (1980): Simple models of nearshore sedimentation; beach profiles and longshore bars, The Geological Survey of Canada, pp.1-11. Inman, D.L. and Bagnold, R.A. (1963): Littoral Processes, in the Sea, Vol.3, pp.529-533..

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参照

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