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発泡膏貼布 による滲 出液 の研究

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Academic year: 2022

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(1)発泡膏貼布 による滲 出液 の研究 第2編. 岡山大学. 酵 素 化学 的研 究. 平木内科(主 任:平 木 黒. 瀬. 健. 〔昭和49年3月8日 目 第1章. 緒. 言. 第2章. 実験材 料並 びに実 験方法. 第1節. 実験材 料. 第2節. 実 験方 法. 潔教 授). 吉 受稿〕 次 第3項. LDH活. 第4項. 年令 と発泡液LDH活. 性. 第5項. 発泡 に要 す る時間 と発泡液LDH活. 性 の関係. 性の関係. 第1項. 発泡 液の採液方法. 第6項. 発泡液量 と発 泡液LDH活. 第2項. 酵素測 定方法. 第7項. 発泡液細胞数 と発 泡液LDH活. 第3章. 実験成績. 第1節. 性の関係 性の. 関係. 酵 素活性. 第2節. LDHア. イソザイム. 第1項. GOT活. 性. 第4章. 総 括 並 び に 考按. 第2項. GPT活. 性. 第5章. 結. 語. が,著 者 も前 編 にお い て炎 症 性刺 戟 に対 す る皮 膚 の 第1章. 緒. 言. 反応 は 疾 患 に よ って 差 の あ る こ と を報 告 した.本 編 近 年 に お け る 酵 素 化 学 の 著 し い 進 歩 に よ っ て,臨. に お い て は,同 様 の 方 法 で得 られ た 発 泡 液 中の 酵 素. 床 面 に お け る酵 素 化 学 的 診 断 法 は重 要 な地 位 を 占 め. 活 性 及 び ア イ ソザ イ ム を測 定 し,発 泡 液 の 酵 素 の病. る よ う に な り,現. 態 生 化 学 意 義,皮. 在 多数 の 酵 素 が 診 断 あ るい は 治 療. 膚 反 応 と酵 素 の 関 係,発 泡 液 中 へ. 効 果 や 予 後 の 判 定 等 に 応 用 され て き て い る.す な わ ち,. の 酵 素 遊 出 の機 序 等 に つ いて 検 討 を 行 った の で,そ. 血 清 中 のglutamate. oxaloacetate. れ らの 成 績 を報 告 す る.. glutamate. transaminase,. rogenase, atin. pyruvate alkaline. phosphatase,. phosphokinase等. transaminase, lactic. dehyd. amylase,. cre. 第2章. の 諸 酵 素 の測 定 は それ ぞ れ. 特 有 の 疾 患 に 不 可 欠 の 検 査 法 の 一 つ と して 日常 の 臨. 体 液 中 の 酵 素 は 血 中 の み で な く,尿,胸. 腹 水,脊. れ らの体 液 中 酵 素 の 測. 定 の 臨 床 診 断 的 意 義 が 認 め ら れ て い る2).ま た,カ. 実験材料. 研 究 の 対 象 と した症 例 は,入 院 中 の急 性 及 び慢 性 肝 炎13例,癌7例,肺 結 核12例,腎 炎6例,レ イノ ー氏 病 ,蕁 麻 疹 各1例 の総 計40例 で あ り,癌 患 者 に. 床 に 繁 用 さ れ て い る1,2,3).. 髄 液 等 の 体 液 に も存 在 し,こ. 第1節. 実験 材 料 並 び に実 験 方 法. ン. つ い て原 発 巣 をみ る と,胃 癌4例 道 に原 発 した もの が 各1例. の 他,肺,肝,食. づ つ で あ る.尚. これ らの. タ リ ジ ン発 泡 膏 に よ る 発 泡 液 中 の 酵 素 活 性 に つ い て. 症 例 はす べ て他 の ア レル ギ ー性 疾 患 を合 併 しな い こ. も,す で にWeber等4,5)が. と を確 か め て か ら実 験 を行 っ た.ま た,対 象 と した. そ の 存 在 につ い て 報告 し. 症 例 の 年 令 分 布 は29才 以 下 の 青 年 群 が8例,. て い る. 一方. ,発. 泡 膏 を用 い て 生 ず る皮 膚 の 滲 出 液 の細 胞. 学 的 検 索 か ら,咲. 川6)は. 急 性 白血 病 に お い て は細 胞. 反 応 が 正 常 に 比 し て 著 し く低 下 す る こ と を み て い る. 30〜59. 才 の 壮 年 群 が19例, 60才 以 上 の 老 年 群 が13例 で あ る. 第2節 第1項. 実験方 法 発 泡液の採液方 法.

(2) 148. 黒. 被 検 部 位 は前 腕 屈側 と し, 1cm2当 膏(Unguentum の 紙1枚. Vesicans)を. り約20mgの. 瀬. 発泡. 健. 吉 図1.. 肝 炎 のGOT活. 性. 均 等 に塗 布 した1cm2. と, 1, 5cm平 方 の 紙3〜4枚. を 約3cmの. 間. 隔 をお い て 皮 膚 に貼 布 し,絆 創膏 で 皮 膚 に密 着 す る よ うに 固 定 し た. 貼 布 後24時 間 に発 泡 して生 じた 水 泡 液 を ツ ベ ル ク リン注 射 器 を用 い て 穿 刺 採 液 した.得. られ た発 泡 液. を遠 沈 し,細 胞 成 分 を除 い た上 清 に つ いて 種 々 の酵 素 の測 定 を行 った. 第2項. 酵素測定方 法. 発 泡 液 中 のglutamate nase. (GOT),. (GPT),. oxaloacetate. glutamate. pyruvate. lactic dehydrogenase. transami. transaminase (LDH)に. ついて. 活性 を測 定 した が,測 定 方 法 はす べ て ヤ トロ ン製 の 酵 素 測 定 用 キ ッ トを 使 用 した. LDHに. つ い て は,更. にWieme7)の. 寒天 ゲル電気. 図2.. 癌 のGOT,. GPT活. 性. 泳 動 法 を用 い, Helm8), Yakulis9)の 方 法 を多少 変 更 し て ア イ ソ ザ イ ム の 測 定 を行 っ た.す な わ ち,載 物 ガ ラ ス上 の厚 さ2mmの 寒 天 ゲ ル に長 さ10mmのslitを 作 製 し,約20μlの血 清 あ る い は発 泡 液 の上 清 を入 れ, 暗 所 で泳 動 槽 を3〜4℃. に保 ちつ ゝ20volt/cmで40分. 間泳 動 し,そ の 後Yakulis9)の. 方 法 に準 じ, 37℃ の. 染 色 液 中 に60分 間incuvateし. て 染 色 した.次 い で. 常 水 中 で 約3時 間 水 染 し,乾 燥 後 波 長570mμ の フ ィ ル ター を使 用 してdensitometryを. 行 い,ア イ ソ ザ. イ ム各 分 画 の百 分 率 を 算 出 し た. LDHア. イソザ イムは寒 天 ゲ ル電 気 泳 動 法 に よ っ て. 5つ の 分 画 に分 離 され るが 最 も陰 極 側 に 泳 動 され る もの よ り順 にLD1,. LD2, LD3, LD4, LD5と 命 名 した.. 発 泡 液 の酵 素 活 性 を測 定 す る際,発 泡 液 の採 液 と 同 時 に採 血 し, GOT, 活 性 とLDHア. GPT,. LDHに. ついて血清酵 素. イ ソザ イ ム を測 定 し,発 泡 液 と血 清 GOT活. の 比 較 を行 った.. 性 が 血 清 の 約2倍. の高 値 を示 した が,両 者 の. 間 に は 有 意 の相 関 々係 は認 め難 い(図3). 第3章 第1節. 実験成績. 腎 炎,蕁 麻 疹,レ イ ノー 氏 病 の8例. 第1項. GOT活. の 約4倍. 性. 肝 炎13例 におけ る発 泡 液 のGOT活 単 位 で あ り,血清GOT活. 性 は平 均169.9. 性 の平 均109.9単 位 よ り明. らか な 高 値 を示 した が,発 泡 液 と血 清 のGOT活. 性. の 間 に は正 の相 関 が 認 め られ た(図1). 癌7例 のGOT活. で は発 泡 液 の,. 活 性 が64.8単 位 で あ り,血 清 のGOT活. 酵 素活性. で は そ れ ぞ れ77.0単 位, 36.6単 位 と発 泡 液 性 が血 清 の 約2倍. の高 値 を示 し,両 者 の. 間 に は略 々正 の 相 関 が み られ た(図2). 肺 結 核12例 で も69.6単 位,. 33.4単 位 と発 泡 液 の. 性15.3単 位. の高 値 を示 した が,両 者 の 間 に は相 関 々係. は み られ な い(図4). 全 例 を ま と め る と, GOT活 94.3単 位,血. 性 の平均値 は発 泡液. 清50.8単 位 で あ り,発 泡 液 の 活 性 が明. らか に 高 値 を示 し,個 々 の 症 例 に つ い て 比 較 して も 40例 中37例 で発 泡 液 の活 性 が よ り高 値 を示 した.ま た,血 清GOT活. 性 の上 昇 す る肝 炎 及 び癌 の症 例 に. お い て の み,発 泡 液 と血 清 のGOT活. 性 の 間 に正 の. 相 関 々係 が存 在 す る こ と が 認 め られ た..

(3) 発 泡膏 貼 布 に よ る滲 出 液 の 研 究 図3.. 肺 結 核 のGOT,. GPT活. 性. 図5.. 149. 肝 炎 のGPT活. 性. ま た 相 関 々 係 も 認 め ら れ な か っ た(図2,. 3,. 4).. 全 例 の平 均 で は発 泡 液67単 位,血 清39単 位 と,前 図4.. そ の 他 の 疾 患 のGOT.. GPT活. 者 で明 らか に高 く,疾 患 別 に は肝 炎 で血 清GPT活. 性. 性 の上 昇 と発 泡 液GPT活. 性 の変 動 は略 々平 行 して. い た. 第3項. LDH活. 性. 肝 炎 で は血 清LDH活. 性 の 平 均 値 が770.4単 位 と. 上 昇 を示 した が,発 泡 液 の 活 性 は更 に高 く1520.8単 位 と血 清 の約2倍. の高 値 を示 し た.し か し,発 泡 液. と血 清 のLDH活. 性 の 間 に は相 関 関 係 は み られ な い. (図6).. 図6.. 第2項. GPT活. 性. 肝 炎13例 の 発 泡 液及 び血 清 のGPT活. 性 はそれぞ. れ147.5単 位, 84.5単 位 と発 泡 液 のGPT活. 性が高. く,ま た 両 者 の 間 に 正 の 相 関 が 認 め られ た(図5). 癌7例. で は発 泡 液54.3単 位,血. 清29.1単 位 と前 者. の活 性 が や ゝ高 く,肺 結 核 で は そ れ ぞ れ30.9単 位, 22.1単 位,そ. の 他 の疾 患 で は19.9単 位, 10.5単 位 と. 発 泡 液 の活 性 が や ゝ高 い傾 向 が み られたが,い ずれ も 活 性 の上 昇 が な くて両 者 の 間 に 有 意 の差 はみ られず,. 肝 炎 のLDH活. 性.

(4) 150. 黒. 瀬. 健. 吉 図9.. 癌 で は発 泡 液 の活 性 が1477.9単 位 で あ るの に対 し,. そ の 他 の 疾 患 のLDH活. 性. 血 清 は595.7単 位 と前 者 で 明 らか な高 値 が み られ た が,両 者 の 間 に 相 関 々 係 は み られ な い(図7). 図7.. 癌 のLDH活. 性. 全 例 につ い てLDH活. 性 を比 較 す る と,発 泡 液 の. 平 均 活 性 値 が1462単 位 で あ るの に 対 し,血 清 で は 524.6単 位 と有 意 の差 が み られ た が,発 泡 液 のLDH 結 核 で は そ れ ぞ れ1592.7単 位, 360.9単 位 で あ り, その 他 の疾 患 を ま と めて も,そ れ ぞ れ1546.2単 位,. 活 性 は血 清LDH活. 450.1単 位 と いず れ も発 泡 液 の活性 が 血清 よ り高 いが, 両 者 の 間 に 相 関 々係 は認 め られ な い(図8,. 9).. 性 の 変動 を全 く反 映 せ ず,ま た. 疾 患 に よ る差 もみ られ な か っ た. 第4項. 年 令 と発 泡 液LDH活. 性の関係. 実 験 を行 っ た各 症 例 の 年 令 と発 泡 液LDH活. 性の. 間 に は 有 意 の関 係 は 全 く認 め られ な か っ た(図10). 図8.. 肺 結 核 のLDH活. 性 図10.. 年 令 と発 泡 液LDH活. 性 の関 係.

(5) 発 泡 膏 貼布 によ る滲 出 液 の研 究 第5項. 151. 発 泡 に要 す る時 間 と発 泡 液LDH活 性 の関係. 図13. 発 泡 液細 胞 数 と発 泡 液LDH活. 発 泡 に要 す る時 間 と発 泡 液LDH活. 性 の関係. 性 との 関 係 を. み る と,短 時 間 で 発 泡 す る もの と,発 泡 ま で に 長 時 間 を要 す る もの で は 活 性 が低 く,発 泡 膏 貼 布 後9な い し15時 間 で発 泡 す る症 例 に 高 活 性 を呈 す る傾 向 が 認 め られ た(図11).. 図11. 発 泡 に要 す る時 間 と発 泡液LDH活. 性の. 関係. 発 泡 液 細 胞 数 と発 泡 液LDH活. 性 の 間 に は,有. 意. の 関 係 は 全 く認 め ら れ な か っ た(図13). 第2節. LDHア. イソザイム. 肝 炎4例,癌5例,肺 炎4例,蕁. 麻 疹1例)の18例. 血 清 のLDHア. 図12. 発 泡 液 量 と発 泡 液LDH活. 結 核4例,そ. タ ー ン が, LD4. に つ い て,発. 泡液及 び. イ ソ ザ イ ム パ タ ー ン の比 較 を 行 っ た.. 測 定 を 行 っ た18例. 性 の関 係. の 他5例(腎. LD1. 7.3%,. LD5. そ れ ぞ れ2.6%,. の 発 泡 液LDHア. 56.0%,. LD2. 15.7%で 3.3%,. イ ソ ザ イ ムパ. 14.3%,. LD3. 6.7%,. あ る の に 対 し,血 清 で は 11.1%,. 20.4%,. 62.6%と. 全 く異 る パ タ ー ン を 呈 し た(図14). 疾 患 別 に 比 較 し た 際 に も,発 ア イ ソ ザ イ ム は 異 り,特. 泡 液 と 血 清 のLDH. にLD1とLD5の. 対 照 的 な パ タ ー ン を 示 し た(図15,. 百 分 率 で 16,. 肝 炎 で し ば し ば 血 清 中 に 増 加 す るLD1は,発. 17).ま. た,. 泡液中. で は 減 少 す る傾 向 が み ら れ た.. 図14.. 血 清 と 発 泡 液LDHア (全 症 例 の ま とめ). 第6項. 発 泡液量 と発泡液LDH活. 発泡液量 と発泡 液LDH活. 性 の関係. 性の 間には有意 の関係. は全 く認 め られ なか った(図12). 第7項. 発 泡液細胞数 と発泡 液LDH活 関係. 性の. イ ソザ イム の 比 較.

(6) 152. 黒. 図15.. 癌 のLDHア. 瀬. 健. 吉 ま た, Weber及. イ ソザ イ ム. びWildner5)は. に つ い て病 的 水 泡 液 や,カ た 発 泡 液 のLDH活. 種 々 の皮 膚疾 患. ン タ リジ ン を用 いて生 じ. 性 につ いて血 清 との 比 較 を行 い,. い ず れ の場 合 に も水 泡 液 のLDH活. 性 が 血 清LDH. 活 性 よ り高 い こ とを み て い る. 血 清 酵 素 の 起 源 に つ い て は,各 種 組 織 に 由来 す る もの と され,種 々 の 疾患 に おいて血 清 酵 素 活 性 の 変動 が 可 成 り臓 器 特 異 性 を 有 す る もの として,臨 床 的 に は 有 力 な診 断 法 の 一 つ と して 応 用 され て きて い る1,2,3). 一方 ,皮 膚 の 滲 出 液 の 酵 素 に つ い て は, Weber等 の 報 告 を除 きそ の 起 源 が 皮 膚 由 来 の もの か,血 液 か ら 遊 出 す る もの か 未 だ 全 く明 らか に され て い な い.従 って,血 清 酵 素 活 性 に し ば しば変 動 が み られ る肝 炎 と癌 を え ら び,対 照 と して 血 清 酵 素 活 性 の 変 動 の少 い肺 結 核,腎 炎 等 の 疾 患 を 用 い て, GOT, の 活 性 とLDHア. GPT,. LDH. イ ソザ イ ム に つ い て カ ン タ リジ ン. 発 泡 液 と血 清 で比 較 し,こ の点 の 解 明 を試 み た. 実 験 の 結 果, GOT,. GPTは. 血 清 で 上 昇の み られ る. 肝 炎 及 び癌 で発 泡 液 の 活 性 も上 昇 し,両 者 の間,特 にGOTで. は正 の 相 関 々係 が み られ る の に対 し,肺. 結 核,腎. 炎 等 の疾 患 で は相 関 々 係 が み られなか った.. しか し,両 者 の 活 性 を比 較 す る と, Weber等4)の. 述. べ て い る如 く,血 清 の 酵 素 活 性 よ り発 泡 液 の活 性 が 高 値 を示 して い た.ま. た,酵 素 活 性 と患 者 の年 令,発. 泡 に 要 す る時 間,発 泡 液 量,発 泡 液 中 の細 胞数 との間 に は 相 関 々係 は な く,従 って,発 泡 液 のGOT,. GPT. 活 性 は,炎 症 性 刺 戟 に対 す る皮 膚 の 反応 を反 映 す る. 第4章. よ り も,表 皮 の 酵 素 の発 泡 液 中へ の 逸 脱 と血 清酵 素. 総括並 び に考按. の遊 出 の 結 果 を反 映 した もの と考 え られ た.. 発 泡 膏 を 用 い て 生 ず る皮 膚 の 滲 出 液 に つ い て,発 泡 時 間,液. 量,細. 胞 等 の 検 索 か ら,年. 令 あ るい は疾. 一方. , LDH活. 性 につ い て は,疾 患 の 種 類 と無 関係. に 発 泡 液 のLDH活. 性 が 血 清 の活 性 よ り高 く,ま た. 患 に よ って 炎 症 性 刺 戟 に対 す る皮 膚 の 反応 に違 い の. 血 清 の酵 素 活 性 との 間 に相 関 々係 が み られ な い.更. あ る こ と を 前 編 に お い て 報 告 し た.. に,患 者 の 年 令,発. 皮 膚 の 滲 出 液 の 酵 素 に つ い て は,僅 等 の 報 告 が み られ る に す ぎ な い.す 及 びTheisen4)は. dehydrogenase. LDH,. (MDH)を. 素 活 性 と 比 較 し て い る.彼. 273:12.9:1.8,. 56:9.2:6.2,. GOT MDH. GPT,. あ り,い. GPT. 性 との 間 に も有 意 の 相 関 々係 は全 く認 め. られ な い.従. っ て,発 泡 液 中 のGOT,. GPT活. 性が. 血 清 の 活 性 変 動 を可 成 り反 映 す る もの で あ るの に対 し, LDHは. 血 清 の影 響 を 全 く受 けず,発 泡 に要 す る. 時 間 とLDH活. 性 の 関 係 の 成 績 か らみ て,皮 膚 の代. 血 清LDHア. イ ソ ザ イ ム は健 康 人 で はLD4,. LD5. ずれ. が優 位 を 占 め る が,疾 患 に よ って それ ぞ れ特 徴 的 な. 泡 液 の 活 性 も血 清. ア イ ソザ イ ムパ タ ー ンの 変 動 を 示 す こ とが 明 らかに. 泡 液 中 の 酵 素 活 性 の 起 源 を皮 膚 の 旺. 盛 な 代 謝 に 求 め て い る.. とLDH活. 謝 活 性 に よ り強 く影 響 され る もの と考 え られ る.. 587:145:12.6,. 2775:129.4:11,. 637:218:32で. も表 皮 の 活 性 が 最 高 値 を 示 し,水 よ り高 く て,水. GOT,. 測 定 し,血 清 の 酵. の 成 績 に よ る と,表 皮,水. 泡 液,血 清 の 酵 素 活 性 は, aldolase LDH. Weber. 老 年 性 天 庖 瘡 の 患 者 に つ い て,. 表 皮 及 び 水 泡 液 のaldolase, malic. 泡 液 中 の 細 胞 数 とい う皮 膚 の 反応 の 強 さを示 す 尺 度. か にWeber. な わ ち,. 泡 に要 す る時 間,発 泡 液 量,発. され て い る10,11,12,13).皮 膚 のLDHア して は, Weber及. イ ソ ザ イ ムに関. びPfleiderer14)がLD1が. 約75.

(7) 発 泡 膏 貼 布 に よ る滲 出 液 の 研 究 %と 大 部 分 を 占 めて,血. 液の アイソザ イムパター ン. し,局 所 の生 体 防衛 反 応 の 結 果 と して生 ず る皮 膚 滲. と著 し く異 る こ と を報 告 して い る.発 泡 液LDHア. 出 液 につ い てGOT,. イ ソ ザ イ ム に つ い て は未 だ 報 告 は み られ な い が,著. LDHア. 者 が今 回行 った 実 験 結 果 か ら, Weber等 た表 皮 のLDHア. の 報告 し. イ ソ ザ イ ム パ タ ー ンに 極 め て類 似. した パ タ ー ン を示 す こ とが 明 らか とな っ た.し か し, 疾 患 の違 い に よ る ア イ ソ ザ イ ム パ タ ー ンの差 はな く,. 153. 1). GPT,. LDHの. 各 酵 素 活性 と. イ ソザ イ ム を測 定 し,次 の 如 き結 果 を 得 た. 発 泡 液GOT活. 性 は血 清GOT活. 性 よ り有 意. に 高 く,血 清 酵 素 活 性 の 上 昇 す る肝 炎,癌 で は両 者 の 間 に正 の 相 関 が み られ た. 2). 発 泡 液GPT活. 性 は 血 清GPT活. 性 よ り高 く,. ま た皮 膚 の炎 症 刺 戟 に 対 す る反 応 の 強 さと の 間 に も. 血 清 酵 素 活 性 の上 昇 す る肝 炎 で は両 者 の 間 に正 の 相. 関係 が み られ な か った.従. 関 が み られ た.. っ て,ア. か らみ て も,発 泡 液LDHは. イ ソザ イ ム の 面. 表 皮 由 来 の もの が 主 要. な部 分 を 占 め,血 液 の 影 響 は な い か,あ. っ て も極 め. て軽 微 で あ る と考 え られ た.. 3). 発 泡 液LDH活. 性 は 血 清LDH活. 性 に比較 し. て 明 らか な高 値 を示 す が,両 者 の 間 に相 関 は な く, 疾 患 に よ る差 もみ られ な か っ た.. 発 泡 液 の 酵 素 の 由 来 に 関 して, GOT,. GPTは. 血清. 酵 素 の 変 動 を比 較 的 よ く反 映 す るの に対 し, LDHは 主 に 炎 症 性 刺 戟 に対 す る皮 膚 の 反 応 に よ っ て表 皮 の. 4). 炎 症 性 刺 戟 に対 す る皮 膚 の 反 応 の強 さ と発 泡. 液 酵 素 活 性 の 間 に は,相 関 々係 は み られ な か った. 5). 発 泡 液LDHア. イ ソザ イ ム は,表 皮 の ア イ ソ. 酵 素 が 逸 脱 した もの で あ り,そ れ らの間 に 明 らか な. ザ イ ム パ タ ー ン を反 映 して 血 清 の パ ター ン とは 著 し. 差 が み られ た.ま た, GPTの. く異 り,疾 患 に よ る ア イ ソ ザ イ ム パ ター ンの違 い も. LDHに. 成 績 に つ い て はGOT,. 比 較 して 表 皮 に少 い と い うWeber等. 績 か ら発 泡 液 のGPT活 るが, GOTに. の成. 性 の 成 績 は容 易 に 理 解 出 来. つ い て は 表 皮 に も高 濃 度 に存 在す ると. され て お り,更 に これ ら三 酵 素 の 分 子 量 に は 大 きな 差 は ない.従. って,発. 殆 ん どみ られ な か っ た. 6). 発 泡 液 の 酵 素 の 由来 に つ い て は, GOT,. GPT. が血 清 の影 響 を明 らか に受 け て い るの に対 し, LDH は大 部 分 が 表皮 由 来 と考 え られ た.. 泡 液 中 の これ らの酵 素 の 態 度. に違 い を生 ず る原 因 は,表 皮 の 細 胞 膜 及 び血 管 か ら の 酵 素 の 透 過 性 に差 が あ るた め と考 え ざ るを得な い. 以上 の成績 か ら,カ ン タ リジ ン発 泡液 の酵素 につ. 稿 を終 え る に当 り,御 懇 篤 な る御 指 導,御 校 閲 を 賜 った 恩 師 平 木 潔 教 授,な. ら びに 御 指 導 を頂 い た 浅. いて 検 索 を 行 う こ と に よ り,種 々 の疾 患 の 病 態 生 化. 野 健 夫 博 士 に 深 甚 な る謝 意 を捧 げ ます.. 学 的 研 究 あ るい は細 胞 内 酵 素 の遊 出機 転 等 につ い て 一 層 の進 歩 が期 待 され るで あ ろ う.. 於 て発 表 した 。). 肝 炎,癌,肺. 第5章. 結. 語. 結 核,腎. 炎 等 の患 者 に発 泡 膏 を 貼 布. (本 論 文 の 要 旨 は第13回 日本 臨 床 総 会 病 理学 会 に.

(8) 154. 黒. 瀬. 健. 吉. 文. 献. 1). 赤 堀 四 郎,沖. 中重 雄 編,臨 床 酵 素 学,朝. 2). 田 村 善 蔵,織. 田敏 次 編,血 清 酵 素 一 測 定 法,意 義,臨 床 一,医. 倉 書 店,東 京, 1964.. 3). 浅 野 健 夫 他,数 種 血 清 酵 素 の臨 床 的意 義 に関 す る研 究,内. 科,. 学 書 院,東 京, 1960 9:. 921, 1962.. 4) Weber, G. and H. Theisen, Zum Nachweis enzymatischer Mechanismen in menschlicher Epid ermis am Modell der subepidermalen Blase. Arch. klin. exper. Dermat., 208: 459, 1959. 5) Weber, G. and I, Wildner, Uber die Milchsauredehydrogenase-Aktivitat im Blut and der. Hautblasenflussigkeit bei Dermatosen, Dermatol. Wschr., 28: 767, 1958. 6). 咲 川 嘉 信,発 泡 膏 貼 布 に よ る滲 出液 の細 胞学 的 研 究,岡. 7) Wieme, chim.. R. T., An improved Acta,. 4:. clin,. 9) Yakulis,. H, J., A simplified chim,. V. J, et al,. Acta.. 浅 野 健 夫,小 61:. 910,. 7:. method of demonstrating. 野 昌 利,石. Am. J.. Clin.. on microscope. slide.. clin.. lactic. dehydrogenase. isozymes. in. path.,. for the determination. of isozymes. of lactic and. 38: 378, 1962.. 川 允,深. 津 栄 一,鷹. 野 護,乳. 酸 脱 水 素 酵 素 のisozymeに. 関 す る研 究,日. 消 会 誌,. 川 允,深. 津 栄 一,鷹. 野 護,血. 液 疾 患 に お け る血 清 乳 酸 脱 水 素 酸 素 とその ア イ ソザ. 1964.. 11). 浅 野 健 夫,小. イ ム の 臨 床 的 意 義 に つ い て,臨. 床 血 液,. 12). Wroblewski,. Gregory,. normal. electrophoresis. 124, 1962.. Agar gel electrophoresis. malic dehydrogenase, 10). of agar-gel. 317, 1959.. 8) Van der Helm, serum.. technique. 山 医 誌, 76: 239, 1964.. 野 昌 利,石. F,. tissues. and and. K. F. plasma. 13). 浅 野 健 夫,福. 留 正 郎,高. る 一 考 察,医. 学 の あ ゆ み,. 14). Weber,. G,. 94,: 933,. 1961.. and. G,. and. 安 正 雄,和 56:. 655,. Pfleiderer,. 5,. 326,. Lactic. in disease 気 由 紀 子,ア. 1964. dehydrogenase. states,. Ann.. isozymes N. Y.. Acad,. イ ソ ザ イ ム に よ る 血 清LDH活. and Sci.,. their. distribution. 94:. 912,. in. 1961.. 性 の 上 昇 機 序 解 明 に関 す. 1970. Isozymes. in. the. human. epidermis.. Ann.. N. Y.. Acad.. Sci.,.

(9) 発 泡膏 貼 布 に よ る滲 出液 の研 究. Studies. on the exudates. formed. Unguentum Part. 2.. 155. by the application. of. vesicans.. Enzymological. Kenkichi. studies.. KUROSE. Dept. of Internal Medicine (Director: Prof. K. HIRAKI) Okayama University Medical School The study. was performed. local stimulation Unguentum. lactic. in hepatitis,. dehydrogenase. in almost. atitis.. There. cases.. defense. produced. by the application. transaminase. (GOT), glutamate. and LDH isozyme nephritis. reaction. of skin. to. of. of. was not correlation. of changes. of LDH activity. between. were. higher. was paralleled. correlation. exudates. and sera. of GPT activity. the strength. than the activities. to elevation. between. was observed. exudate. of the. exudate. (4) The most of GOT and GPT of in epidermis.. was similar exudate. in hep. and serum.. of local inflammatory. to isozyme pattern. were. released. responses. of epidermis.. from blood,. of. of GOT activity. of exudates.. (3) LDH isozyme. originated. about. transaminase. conditions.. exudates. exudate. and similar. was not the relationship. pyruvate. as follows.. of GOT, GPT and LDH of The GOT activity. were measured. and other. and cancer,. the enzyme activities. exudate. between. of the exudates. of the study are summarized. in hepatitis. (2) There. (LDH). lung tuberculosis,. (1) The activities of serum. the relationship. of glutamate oxaloacetate. cancer,. The results sera. change. vesicans.. The activities (GPT),. to examine. and enzymological. but LDH of the. and.

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参照

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