(1)世界の姿と人々の生活
重要事項の確認
1 地球の姿
⑴ 「水の惑星」→海:陸= 7:3
⑵ 地球上の位置…経線,緯線で表す。
① 本初子午線…経度 0 度の地点(ロンドン)。
② 季節…地軸の傾きが原因,南半球と北半球では季節が逆に
なる。
⑶ 地球の表現…地球儀のみが正確に表現可能。地図は長所と短
所があるので使い分けが必要。
2 世界の姿
⑴ 国家の三要素…領土・国民・主権 。独立国になるに
は他国の承認が必要。
⑵ 面積…最大(ロシア連邦),最小(バチカン市国)とさまざまな
大きさの国がある。
⑶ 人口…州ではアジア州が最大,国では中国 。
⑷ 国境…自然物による国境線と人工的な国境線の 2 種類がある。
内陸国=周りはすべて他国との国境。
島国〔海洋国〕=周りは海。
3 世界各地の気候とくらし
⑴ 寒帯…雪や氷におおわれている地域,高緯度で夏は白夜,冬
は極夜,オーロラも観測される。
⑵ 冷帯〔亜寒帯〕…寒さが厳しい,針葉樹林=タイガ。
⑶ 温帯…モンスーン〔季節風〕→温帯〔温暖〕湿潤気候。
暖流と偏西風→西海岸性気候。
夏(乾燥)・冬(降水)→地中海性気候。
⑷ 乾燥帯…降水量が少なく砂漠となりやすい→オアシスで農業。
少量の雨が降る地域→ステップ(短い草の草原)で遊牧。
⑸ 熱帯…スコール(強い雨)がおこる→熱帯雨林。
雨季と乾季→サバナ。
4 世界各地の人々のくらし
⑴ 高地のくらし…アンデス山脈などでは,標高にあわせた土地
利用(気温が下がるため)。
⑵ 低地のくらし…洪水をさけるために高床式の住居。
⑶ 宗教…三大宗教→仏教・キリスト教・イスラム教 。
特定の民族・地域→ヒンドゥー教・ユダヤ教など。
⑷ 言語…母語としては中国語が,第二の言語としては英語が最
も使用されている。
⑸ 衣食住…気候や自然環境にあわせたくふうがされている。
衣服:アンデス山中→ポンチョ
朝鮮半島→チマ・チョゴリ
インド→サリー イスラム教圏→チャドル
補足知識・留意事項など
1 地球の姿
⑵ 地球上の位置
標準時はイギリスで決められたので,当時のグリニッジ天文
台の位置が経度 0°の本初子午線と定められ,他の標準時の
基準となった。
⑶ 地球の表現
図法の種類(特徴)
① モルワイデ図法→国の大きさが再現
② メルカトル図法→航海図などに利用
③ 正距方位図法→経線が同心円になっており,航空図に利用
2 世界の姿
⑴ 国家の三要素
国家の承認…新たに設立した国を正式に主権国家と認めること。
⑵ 面積
面積の大きい国
ロシア連邦→日本の約 45 倍 カナダ→日本の約 26 倍
アメリカ合衆国→日本の約 26 倍 中国→日本の約 25 倍
⑷ 国境
赤道を通る国…インドネシア・ケニア・ガボン・ブラジル・
エクアドルなど
同じ緯度…中国・トルコ・イタリア・スペイン・アメリカ合衆国
同じ経度…日本・インドネシア・オーストラリア
3 世界各地の気候とくらし
⑴ 寒帯
・オーロラ…南北極に近い地方で見られる美しい光の現象。
・イグルー…雪を固めて積み上げたドーム型の家。
⑵ 冷帯〔亜寒帯〕
・タイガ…寒さに強いまつ,もみ,しらかばなどの針葉樹林。
・シベリアの気温…冬に- 30℃を下回る日や,夏に 30℃近く
になる日がある。
⑶ 温帯
・モンスーン〔季節風〕…日本などの大陸の東岸地域では夏と冬
で風向きが逆になる。
・偏西風…中緯度地方に一年中吹く西寄りの風。
・シェスタ…夏の暑い午後の時間帯に昼寝などをして休憩する
習慣。
⑷ 乾燥帯
・オアシス…砂漠の中で水がわき,樹木が生えている場所。
オアシス農業→ アラビア半島,北アメリカ
・遊牧…移動式の住居(ゲル)でくらし,草木を求めて家畜とと
もに移動する。
⑸ 熱帯
熱帯地域の島の人々は,ココやしなどの木々の実や葉を利用
して生活している。
4 世界各地の人々のくらし
⑴ 高地のくらし
リャマ・アルパカの家畜を利用する。
・荷物運びに利用 ・毛は衣類や防寒具に利用
・ふんは肥料や燃料に利用
⑵ 低地のくらし
高層ビルや高速道路建設などで景観も大きく変化
タイのバンコク
・移動手段→水上バス
・買い物→水上マーケットのように、低地ならではのくらし
をしている地域や国も多くある。
⑶・⑷ 宗教・言語
世界分布の図で宗教・言語の広まり具合をイメージさせる。
〈各宗教の開祖〉
① 仏教…シャカ ② キリスト教…イエス・キリスト
③ イスラム教…ムハンマド
・ヒンドゥー教…牛を神聖な生き物として食べない。カースト
制度という身分制度と深い関わりがある。
【指導のねらい】
★地球と世界の姿を大陸の位置や海洋の位置,国家や地域の人口などに注意しながら理解する。
★世界の気候区分や宗教・言語・衣食住についてとらえる。
◆指導ページ P.2 ~ 5 ◆
1
(2)アジア州,ヨーロッパ州
重要事項の確認
1 アジアの自然環境と人口
⑴ 地形 チベット高原・ヒマラヤ山脈(「世界の屋根」)
⑵ 人口 世界の約 6 割の人口,人口増加密度が高い
中国→一人っ子政策で人口増加を抑制
2 アジアの経済成長
⑴ 1970 年代以降
韓国・台湾・ホンコン・シンガポール
→アジア NIES〔新興工業経済地域〕
タイ・マレーシア・インドネシアなど
→ ASEAN〔東南アジア諸国連合〕
⑵ 1980 年代以降
・中国・インド→ BRICS の一員
・華人・インド系の人々が世界中で活躍。
・中国 経済特区〔経済特別区〕 インド 情報技術産業
3 アジア各地のようす
⑴ 東南アジア…稲作・二期作,プランテーション
⑵ 西アジア…イスラム教・アラビア語。
石油の宝庫,OPEC〔石油輸出国機構〕結成。
⑶ 中央アジア
ソ連解体後独立→イスラム教。希少金属[レアメタル]の輸出
で経済成長。シルクロードの歴史的遺産。
4 ヨーロッパの自然環境と農業
⑴ 地形
アルプス山脈…ヨーロッパ中央部に位置する。
フィヨルド…氷河にけずられた複雑な地形。
⑵ 気候…暖流の北大西洋海流と偏西風→比較的温暖。
⑶ 農業
地中海式農業(地中海沿岸),混合農業(北西部・東部),
酪農(北部・アルプス山脈)
5 ヨーロッパの文化
⑴ 民族と言語
多様な民族構成を反映。
北西部→ゲルマン系 南部→ラテン系 東部→スラブ系
⑵ キリスト教の信仰
北西部→プロテスタント 南部→カトリック 東部→正教会
6 進むヨーロッパ統合
⑴ ヨーロッパ連合〔EU〕…ヨーロッパ共同体〔EC〕から発展。
2016 年 5 月現在,加盟国は 28 か国。
⑵ 加盟国の結びつき
共通農業政策,共通通貨(ユーロ)を導入。
補足知識・留意事項など
1 アジアの自然環境と人口
⑴ 地形
資料をみて,主な山脈・高原・川の分布について確認する。
2 アジアの経済成長
⑴ 1970 年代以降
ASEAN〔東南アジア諸国連合〕
→東南アジアの国々が経済・政治・安全保障などで協力しあ
うため結成された。
⑵ 1980 年代以降
経済特区〔経済特別区〕
→地代や税金を安くし,外国産業を誘致する。
3 アジア各地のようす
⑴ 東南アジア
プランテーション…現地の人々が経営する大規模栽培農園。
(天然ゴム・コーヒーなど)
⑵ 西アジア
OPEC〔石油輸出国機構〕…石 油 の 価 格 や 生 産 量 を コ ン ト
ロールする。
4 ヨーロッパの自然環境と農業
⑴ 地形…アルプス山脈 ヨーロッパ中央部
北側→なだらかな平原
南側→地震が多い。
⑵ 気候
地中海沿岸→夏は高温乾燥,冬は雨が多い。
北部→寒冷,夏が短い。ツンドラ気候もある。
⑶ 農業…地中海式農業(地中海沿岸)
・夏→オリーブ・オレンジ・ぶどう 冬→小麦
・混合農業(北西部・東部)
穀物栽培( 小麦・ライ麦)と家畜( 牛・豚)の飼
育を組み合わせた農業。
酪農(北部・アルプス山脈) バター・チーズ
5 ヨーロッパの文化
⑴ 言語 ゲルマン系言語→英語・ドイツ語
ラテン系言語→フランス語・イタリア語
スラブ系言語→ロシア語・ポーランド語
6 進むヨーロッパ統合
・本部はブリュッセル(ベルギー)
・パスポート検査なしに自由に国境を通過できる。
・高速道路網( ユーロスター・特急 ICE)を整備。
・一人あたりの国民総所得→加盟国間で最大 10 倍以上の格差が
ある。
・工業→大都市近郊でハイテク産業が成長したのに伴い,その工
場を東ヨーロッパへ移転させる動き。航空機は加盟国で
共同生産。
【指導のねらい】
★アジア州の各地域の特徴と主な国々について理解させる。
★ヨーロッパ州の歴史,文化や宗教,農業,近年の動きについて理解させる。
◆指導ページ P.6 ~ 9 ◆
2
(3)重要事項の確認
1 アフリカの自然環境
⑴ 地形…サハラ砂漠(世界最大),ナイル川(世界最長)。
⑵ 気候…赤道をはさんで熱帯・乾燥帯・温帯。
サヘル地帯(サハラ砂漠の南側)で砂漠化が急速に進行。
2 歴史と文化
⑴ 歴史…古代→エジプト文明が栄える。
16 〜 19 世紀→奴隷貿易。
20 世紀前半まで→ヨーロッパ諸国の植民地。
民族間の対立が紛争に発展→飢餓・難民の問題。
⑵ 言語…アラビア語(北アフリカ),スワヒリ語(東アフリカ)。
旧宗主国の言語を公用語(中央アフリカ,南アフリカ)。
3 アフリカの産業と課題
⑴ 農業…ヨーロッパ人によるプランテーション農業。
・商品作物の栽培・輸出
・焼畑農業(熱帯地域),遊牧(砂漠),オアシス農業
(外来河川流域・各地のオアシス),地中海式農業
(地中海沿岸)
⑵ 不安定な経済
モノカルチャー経済の国が多く収入が不安定。
⑶ 都市問題…農村から都市への移住が進み人口増加。
都市部でスラムの拡大が社会問題に発展。
⑷ 地域統合の動き… 2002 年,アフリカ連合〔AU〕発足。
4 北アメリカの気候と住民
⑴ 気候帯の分布…冷帯[亜寒帯],寒帯,温帯,乾燥帯。
⑵ ハリケーン…西インド諸島やアメリカ南東部で発達。
⑶ アメリカ合衆国の住民
ヨーロッパ系,先住民のネイティブアメリカン,アフリカ系,
ヒスパニック,アジア系。
⑷ カナダの住民
・イギリス系住民とフランス系住民(ケベック州),先住民
・多文化主義の政策
5 アメリカ合衆国の農業
⑴ 適地適作…地域の環境に適した農作物を生産。
⑵ 企業的な農業
少ない労働力で広い面積を経営。農業の機械化。コンピュー
ターによる生産管理。
⑶ アグリビジネス
農業関連産業に進出した企業で,特に穀物メジャーは世界の
穀物市場に強い影響をおよぼす。
6 アメリカ合衆国の鉱工業
⑴ 工業の発展…大量生産方式〔流れ作業〕→世界一の工業国。
⑵ 新しい産業
・サンベルト地域で先端技術〔ハイテク産業〕が発達。
・シリコンバレー(カリフォルニア州)に企業が集中。
補足知識・留意事項など
1 アフリカの自然環境
⑴ 地形
資料をみて,アフリカ大陸による主な山脈・高原・盆地・砂
漠・川の分布を確認させる。
2 歴史と文化
⑴ 歴史
20 世紀前半まで,アフリカのほとんどの国がヨーロッパ諸
国の植民地。→エチオピアとリベリアを除く。
3 アフリカの産業と課題
⑵ 不安定な経済
特定の商品作物( カカオ,コーヒー,らっかせい,綿花な
ど)や鉱山資源の輸出に頼る。
→輸出価格の変動が大きく,経済が不安定。
4 北アメリカの気候と住民
資料をみて,北アメリカ大陸の主な山脈・高原・草原・平
原・川の分布を確認する。
⑴ 気候
・北緯 40 度以北→冷帯・寒帯・氷雪気候
・北緯 40 度以南(西経 100 度を境)
・東部→温帯
・西部→乾燥帯・砂漠
・太平洋岸地域→温帯・地中海性気候
5 アメリカ合衆国の農業
⑴ 適地適作…地域の環境に適した農産物を生産すること。年間
降水量(西経 100 度)を境にして,西側の地域で放
牧,東部で農業地帯。
・南東部→綿花
・五大湖周辺→酪農
・中央部→小麦・とうもろこし・大豆
・グレートプレーンズ→肉牛の放牧
6 アメリカ合衆国の鉱工業
⑵ 新しい産業
・サンベルト
北緯 37 度以南の地域。温暖,広い土地,安い生活費が特
色。ロサンゼルス,ヒューストン(宇宙センターがある)など
を中心に先端技術関連の企業が集中する。
・シリコンバレー
サンフランシスコの南サンノゼ近郊にコンピューター関連
の電子産業をはじめとする先端技術関連企業・研究所が集中
している。
【指導のねらい】
★アフリカ州の歴史と文化の特徴について理解させる。
★北アメリカ州の産業の特徴,地域統合の流れを含めた近年の動きをとらえる。
アフリカ州,北アメリカ州
◆指導ページ P.10 ~ 13 ◆
3
(4)重要事項の確認
1 南アメリカの自然環境と歴史・文化
⑴ 気候…アマゾン川(世界最大の流域面積)→熱帯。
ラプラタ川・チリ南部→温帯。
チリの太平洋岸・アルゼンチン南部→乾燥帯。
大陸の南端→寒帯。
⑵ 歴史…先住民インディオがインカ帝国を築いた。
→ヨーロッパ人が征服,アフリカ大陸から奴隷を連れ
てきた。
⑶ 文化…ヨーロッパの文化と先住民の文化の融合。
・メスチソ…ヨーロッパ系とインディオ系の混血。
・20 世紀以降,アジアからの移民増加→日系人も生活。
2 南アメリカの産業
⑴ 農業
プランテーションでコーヒーなどを栽培。生産量世界一。
① セルバ…アマゾン川流域の熱帯林。伝統的な焼畑農業。
② カンポ…ブラジル高原南部の草原。広大な農場で輸出用作
物の栽培。
③ パンパ…アルゼンチンの広大な草原。小麦・とうもろこ
し・大豆の栽培や牛の放牧。
④ バイオ燃料〔バイオエタノール〕
…ブラジルでは,さとうきびから生産。
⑵ 鉱工業
鉄鉱石(ブラジル)・銅(チリ)。石油(ベネズエラ・ブラジル)。
すず(ボリビア)。ブラジルは BRICS の一員。
⑶ 南米南部共同市場〔MERCOSUR〕
地域内の貿易の活性化を目的とする関税を引き下げる協定。
3 オセアニアの自然環境と先住民
⑴ 自然環境
・オーストラリア…大陸全体の約 3 分の 2 が草原やさばく地域
→「乾燥大陸」。
・ニュージーランド…温帯で牧羊がさかん。
・太平洋の島々…降水量の多い熱帯。火山島やサンゴ礁の島々。
⑵ 先住民
オーストラリア:アボリジニ ニュージーランド:マオリ
4 オーストラリアの産業と対外関係
⑴ 農業…降水量が多い地域→酪農,さとうきびの栽培。
大鑽井盆地,南西部→牧羊 北東部から北部→牧牛
⑵ 鉱工業…東部:石炭
北西部:鉄鉱石
北部・南西部:ボーキサイト
鉱山資源に恵まれる。
内陸部では露天掘り。
⑶ 貿易相手国…昔:イギリスが 1 位。
現在:中国が 1 位。日本,韓国などアジアの
国々が増加。
⑷ 多文化社会
・白豪主義政策… 20 世紀初頭〜 1970 年代にかけ,ヨーロッパ
系以外の移民を制限。現在は異文化理解や
先住民との共存を進めている。
・1970 年代以降…アジア系移民が増加。
→華人が生活するチャイナタウンを形成。
補足知識・留意事項など
1 南アメリカの自然環境と歴史・文化
⑴ 気候
アマゾン川…赤道付近を流れる。世界最大の流域面積。
⑶ 文化
ラテン文化の影響が強いが,インディオやアフリカ系など
様々な人種・民族の伝統が混じり合う。
→リオのカーニバルやサンバなど。
2 南アメリカの農業
⑴ 農業
プランテーション…ヨーロッパ系の人々により大農場が開かれる。
→先住民やアフリカから連れてこられた人々,ヨーロッパか
らの移住者などが働く。
① セルバ…先住民が自給自足の生活をしている。
② カンポ…コーヒー,カカオ,大豆などを栽培。
③ パンパ…大農園や大牧場は少数の大地主により所有。
④ バイオ燃料〔バイオエタノール〕…石油に代わる新エネル
ギー源として注目。ブラジルで 1900 年代以降に生産拡大。
⑵ 鉱工業…主な輸出品。
・ブラジル:鉄鉱石(世界有数の生産量)
・チリ:銅(世界一の生産量)
・ベネズエラ,ブラジル:石油
・ボリビア:すず,希少金属(レアメタル)
・BRICS →ブラジル,ロシア,インド,中国
⑶ 南米南部共同市場〔MERCOSUR〕
加盟国はブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ・パラグア
イ・ベネズエラ・ボリビア。
3 オセアニアの自然環境と先住民
⑴ 自然環境
・オーストラリア:南西部には人口が集中している。首都キャ
ンベラやシドニーなどの大都市は南東部に
集中。
・ニュージーランド:環太平洋造山帯に属するため火山や地震
が多い。
・太平洋の島々:パプワニューギニア→森林が広がる。
・サモアやハワイ諸島→火山島のため斜面が急。
⑵ 先住民
・16 世紀以降,ヨーロッパ諸国の進出→植民地化。
・1960 年代以降,西サモア,フィジー,パプワニューギニア
が独立。
4 オーストラリアの産業と対外関係
⑴ 農業…人口の約 9 倍以上の頭数の羊を飼育。
⑵ 鉱工業…鉱工業は重要な輸出産業。
アジア各国がオーストラリアの資源に頼る。
⑷ 多文化社会
公用語は英語だが,異文化理解のための外国語教育など多文
化に配慮した取り組みが進んでいる。
先住民との共存のために,アボリジニ文化の尊重や保護も
行っている。
【指導のねらい】
★南アメリカ州の地形や気候,歴史と文化について理解させる。
★オセアニア州の産業の特徴,海外との結びつきに視点をおいた近年の動きについて理解させる。
南アメリカ州,オセアニア州
◆指導ページ P.14 ~ 17 ◆
4
(5)重要事項の確認
1 人類の出現
⑴ 人類の進化 猿人→原人→新人〔ホモ・サピエンス〕
⑵ 石器の使用 旧石器時代(打製石器)
→新石器時代(磨製石器,農耕,牧畜)
2 古代文明と宗教のおこり
⑴ 古代文明
① 中国〔黄河〕文明
・殷…青銅器,甲骨文字(漢字のもととなる)。
・周…殷を滅ぼす。紀元前 8 世紀に勢力が衰える。
→春秋・戦国時代…鉄製の農具の使用。孔子の儒教。
・秦…始皇帝が中国統一。万里の長城を整備。
・漢…秦滅亡後,中国を統一。シルクロード〔絹の道〕→西方
との交通路。
② インダス文明…インダス川。
住居や下水道,大浴場の遺跡がみつかる。計画性のある都
市づくり。
③ メソポタミア文明…チグリス川・ユーフラテス川。
楔形文字…粘土の板に刻みつけて様々な記録をとるための
文字。
④ エジプト文明 ナイル川流域でおこる。王の墓ピラミッド。
象形文字〔ヒエログリフ〕…色々なものをかたどった絵を元
に作られ神宮が神殿や墓などに
刻んだ。
⑵ 宗教 ・仏教→シャカ(インド)
・キリスト教→イエス(パレスチナ)
・イスラム教→ムハンマド(アラビア半島)
3 日本の成り立ち
⑴ 旧石器時代…日本が大陸と陸続きだった時代。岩宿遺跡から
打製石器が発見される。
⑵ 縄文時代…約 1 万年前,氷河期の終わりと共に海面が上昇し
て日本列島が形成された時代。( 縄文土器・土
偶・竪穴住居・貝塚・三内丸山遺跡)
⑶ 弥生時代…稲作,米やもみは高床倉庫に貯蔵。(弥生土器・金
属器〔青銅器・鉄器〕・貧富の差・吉野ヶ里遺跡)
⑷ 中国の歴史書に書かれた日本
① 『漢書』…日本は倭と呼ばれ,100 余りの国があった。
② 『後漢書』…奴国の王が後漢の皇帝から金印を授かった。
③ 『魏志』倭人伝…邪馬台国の卑弥呼が魏に使いを送り「新
魏倭王」の称号や金印などを送られた。
(239 年)
⑸ 古墳時代
① 大和政権… 3 世紀後半,近畿地方の豪族が連合して成立。
5 世紀には九州から東北北部まで支配。
・大王…天皇の祖先といわれる。
・豪族…氏という集団をつくり,代々決まった仕事を行って
大和政権に使えた。
② 大陸との関係
倭の五王は中国の南朝に使いを送った。朝鮮半島では伽耶
の小国や百済と組んで,高句麗・新羅と戦った。
③ 古墳文化…王や豪族の大規模な墓がつくられた時代。
・埴輪…古墳の頂上や周りに並べられた様々な形の焼き物。
・渡来人…朝鮮半島や中国大陸から一族で移り住んできた
人々。漢字,仏教などの文化や技術を伝えた。
補足知識・留意事項など
1 人類の出現
⑴ 人類の進化
原人…原人は現在の人間の祖先ではない。
( ジャワ原人・北京原人)
新人…クロマニヨン人→アルタミラの壁画
⑵ 石器の使用
旧石器時代…狩猟と採集の時代。無土器時代ともいわれる。
新石器時代…土器をつくり,農耕や牧畜が始まる。
2 古代文明と宗教のおこり
① 中国(黄河)文明
甲骨文字…亀の甲羅や牛の骨に刻まれた象形文字。
② インダス文明
・優れた青銅器を使用。
・レンガ作りの住宅。
・麦や綿花の栽培。
③ メソポタミア文明
・天文学が発達し,太陽暦がつくられる。7 曜制,60 進法を
発明。
④ エジプト文明
・天文学が発達し,太陽暦がつくられる。数学や測量術が発達。
3 日本の成り立ち
⑴ 旧石器時代
岩宿遺跡… 1949 年,相沢忠洋という青年が関東ローム層の
中から打製石器を発見。
⑵
⑶
縄文時代
弥生時代
資料をみて縄文土器と弥生土器のちがいを確認
させること。
⑷ 中国の歴史書に書かれた日本
② 奴国の王
後漢の王から授けられた金印の印面には「漢委奴国王」と
刻まれている。
③ 邪馬台国
3 世紀ごろ 30 余りの小国を従えた有力な国。稲作や養蚕
を行い,納税制度があった。王から奴隷まで,身分の差
があった。卑弥呼は巫女のような存在で占いやまじない
で政治を行っていたようである。(「魏志」倭人伝)
⑸ 古墳時代
大和政権の支配が広がるにつれて,日本各地に豪族を葬る
ために古墳が作られるようになる。
→古墳は表面に石が敷き詰められ,頂上や周りには埴輪が
並べられた。
・埼玉県の稲荷山古墳
・熊本県の江田船山古墳など
【指導のねらい】
★人類の出現から国家の誕生までの流れをつかませる。
★日本の歴史のはじまりを遺跡や古墳などを中心につかませる。
古代文明と日本の成り立ち
◆指導ページ P.18 ~ 21 ◆
5
(6)重要事項の確認
1 聖徳太子の政治
⑴ 聖徳太子…推古天皇の摂政。天皇中心の政治を目指した。
① 冠位十二階の制度(603 年)
冠の色で朝廷での地位を表した制度。家柄にとらわれず,
能力や功績のある人物を取り立てる。
② 十七条の憲法(604 年)…天皇に仕える役人の心構えを示す。
③ 遣隋使(607 年)…小野妹子を隋に派遣。
⑵ 飛鳥文化…朝廷のあった飛鳥地方を中心におこった日本で最
初の仏教文化。聖徳太子は法隆寺を建てた。
2 大化の改新と壬申の乱
⑴ 大化の改新(645 年)…中大兄皇子(天智天皇)と中臣鎌足らが
蘇我氏を倒す。公地公民の原則を確立。
⑵ 白村江の戦い(663 年)…百済・高句麗と日本が組み,唐・新
羅の連合軍に敗れた戦い。日本は防
人を置いて西日本を守備。
⑶ 壬申の乱…天智天皇の後継争い。天武天皇が即位。持統天皇
が藤原京をつくる。
3 律令制度と土地制度
⑴ 律令制度の確立
大宝律令(701 年)…律令政治の基本法。
律…刑罰のきまり。 令…政治のきまり。
① 中央…天皇と貴族が中心の国家運営。
② 地方…国(国司),群(郡司),里(里長)。
九州:大宰府 東方:多賀城
③ 班田収授法…戸籍をもとづき 6 歳以上の男女に口分田を与
える。
⑵ 開墾の奨励…人口増加や自然災害で口分田が不足したため。
① 墾田永年私財法(743 年)
開墾した土地であれば永久に私有することを認める法律。
② 私有地の増加…貴族や豪族が負担に耐えられず逃亡してき
た農民を使い,開墾を行い私有地を広げる。
公地公民の原則がくずれる。私有地はのち
に荘園と呼ばれる。
4 奈良時代の政治と文化
⑴ 奈良の都… 710 年平城京←唐の都長安が見本。
⑵ 貨幣の発行
富本銭…日本最初の貨幣。
和同開珎…平城京の市で流通。
⑶ 遣唐使…唐の進んだ制度や文化を取り入れるため朝廷が派遣。
阿部仲麻呂(唐に渡った留学生)
鑑真(唐からきた僧侶)
⑷ 聖武天皇・光明皇后
国ごとに国分寺・国分尼寺 都に東大寺と大仏
⑸ 天平文化…聖武天皇の頃に都を中心に栄えた仏教と唐の文化
の影響を強く受けた国際色豊かな文化。
東大寺の正倉院
補足知識・留意事項など
1 聖徳太子の政治
⑴ 聖徳太子
6 世紀後半,仏教の導入を求める蘇我氏は対立する物部氏
を滅ぼした。
⑵ 飛鳥文化
法隆寺…日本最古の木造建築。別名で斑鳩寺ともいう。釈迦
三尊像や玉虫厨子などの工芸品がある。
2 大化の改新と壬申の乱
⑴ 大化の改新
公地公民の原則…皇族・豪族が私有していた土地と人民は国
家が直接支配する原則。
⑶ 壬申の乱
天武天皇…壬申の乱で大友皇子を破った大海人皇子が即位
した。
3 律令制度と土地制度
⑴ 律令制度の確立
① 中央…天皇中心の 2 官 8 省がおかれる。
神祇官(神を祭る仕事),太政官(一般政治),中務省,
式部省,大蔵省など。
② 地方…国司は中央の貴族。郡司は地方の豪族。
⑵ 開墾の奨励
① 墾田永年私財法
・重い税負担のため逃亡する農民が増加→口分田の荒廃
・人口増加→口分田の不足
・聖武天皇は開墾を奨励するため新しく開墾した土地の私有
を認めた。
4 奈良時代の政治と文化
⑴ 奈良の都
・藤原京→平城京(710 年)→長岡京(784 年)
・平城京…東西 4 km 南北 5 km の大規模な都。都は広い道路
で碁盤の目に区分される。市では各地から送られて
きた様々な産物が売買された。
⑶ 遣唐使… 630 年から 894 年まで 10 数回にわたって派遣。
・鑑真…奈良に唐招提寺を建て,仏教を広めた。
⑷ 聖武天皇・光明皇后
・東大寺…倉庫として建てられた正倉院には大仏開眼の儀式に
使われた品物や聖武天皇の日用品などが収められて
いる。
・行基…東大寺・大仏建立の責任者となった僧。
【指導のねらい】
★聖徳太子の政治と飛鳥文化,天皇中心の国づくりへの動き(大化の改新と律令制度の成立)を理解させる。
★奈良時代の政治と経済についてつかませる。遣唐使(派遣の目的・影響),天平文化の特色と重要事項を理解させる。
飛鳥時代,奈良時代
◆指導ページ P.22 ~ 25 ◆
6
(7)平安時代,鎌倉幕府の成立
◆指導ページ P.26 ~ 29 ◆
重要事項の確認
1 平安京
⑴ 桓武天皇(794 年)…都を平安京に移す。
坂上田村麻呂…征夷大将軍として東北征定。
⑵ 摂関政治
藤原道長・頼道のとき全盛。
・摂政…天皇が幼いとき,または女性。
・関白…成人した天皇を補佐する。
⑶ 遣唐使の停止(894 年)…菅原道真により停止。
2 平安時代の文化
⑴ 新しい仏教
・最澄…天台宗:比叡山 延暦寺。
・空海…真言宗:高野山 金剛峯寺。
⑵ 国風文化…遣唐使の停止から日本風文化がおこる。
⑶ 浄土信仰
阿弥陀仏にすがって極楽浄土に生まれかわる。
平等院鳳凰堂(京都宇治)
3 武士のおこりと院政
⑴ 武士の登場
・有力な農民→豪族への成長。
・自分たちの安全や財産,地方の治安を守るために武装。
・武士団…源氏(東国) 平氏(西国)
① 平将門(935 年)…関東で反乱をおこす。
② 藤原純友(939 年)…瀬戸内海で反乱をおこす。
③ 奥州藤原氏…平泉(岩手県)に中尊寺金色堂を建立。
⑵ 新しい土地制度
荘園…武士は土地を貴族・寺社に荘園として寄進。荘官と
なって勢力拡大。
公領…国司は武士に対抗して荘園以外の土地を公領として
支配。
⑶ 院政
(1086 年)白河上皇が院で政治を始める。
→摂関政治をおさえ,僧兵に対抗するために武士を利用した。
⑷ 平氏の政権
・平治の乱(1159 年)…平清盛が源義朝を破った。
→平氏の独裁 1167 年,平清盛は太政大臣に任命された。
・日宋貿易…兵庫の大輪田泊を修築し,中国の宋と貿易を
行った。
4 鎌倉幕府の成立
⑴ 源頼朝…平氏に不満を持つ武士を集め,関東で挙兵した。
伊豆(静岡県):源頼朝 木曽(長野県):源義仲
① 平氏の滅亡(1185 年)壇ノ浦の戦い
② 源頼朝の政治(1185 年)守護・地頭の設置。
(1192 年)征夷大将軍に任命される。
⑵ 鎌倉幕府
封建制度…将軍と御家人は土地を仲立ちに御恩と奉公の主従
関係。
補足知識・留意事項など
1 平安京
平安京… 794 年に桓武天皇が京都の長岡京から移した。構造
は平城京と似ている。これから 400 年間は日本の政
治・文化の中心であった。
⑴ 桓武天皇
・班田収授法の実施に力を入れ農民の負担を軽くした。
・東北には独自の生活を送る蝦夷がいた。朝廷に従わなかった
ため,坂上田村麻呂を征夷大将軍に命じ,蝦夷を攻め朝廷の
勢力を広げていった。
⑵ 摂関政治
9 世紀後半に藤原良房が摂政に藤原基経が関白となり摂関政
治の基礎を築いた。その後,数多くの荘園を持ち,豊かな経
済力の藤原氏が代々摂政と関白の地位を独占した。11 世紀
の後半に藤原氏と関係の薄い後三条天皇が即位して衰えた。
・藤原道長… 4 人の娘を天皇の妃にし,その子を天皇にして政
治を独占した。この子の頼道は,この世に極楽浄
土を再現しようと宇治に平等院鳳凰堂を建てた。
⑶ 遣唐使の廃止
唐の衰退と往復の危険を理由に菅原道真の建議により中止さ
れた。907 年,唐は滅亡し遣唐使は再開されぬままその歴史
に幕を下ろした。
2 平安時代の文化
・最澄…伝教大師。比叡山延暦寺を中心に天台宗を広めた。山中
にこもって厳しい修行を積んだ。
・空海…弘法大師。高野山金剛峯寺を中心に真言宗を広めた。山
奥で厳しい修行を重んじた。書の名人として名高い。
「弘法は筆を選ばず」「弘法も筆のあやまり」
3 武士のおこりと院政
⑴ 武士の登場
中尊寺金色堂(岩手県・平泉)…平等院鳳凰堂と共に浄土信仰
建築の代表例である。
⑶ 院政
白河天皇が位を譲って上皇となった後も,上皇の御所である
院で政治を政治を行った。白河・鳥羽・後白河上皇の三代の
約 100 年間にわたり院政が行われたが,その後政治の実権を
失った院は僧兵に対抗するため源氏や平氏などの武士を警護
に利用したことから,政治の動きに武士が加わるようになった。
⑷ 平氏の政権
平清盛
保元の乱で後白河上皇の信頼を得て,平治の乱で源氏を破り,
最終的な勝利者となり武士で初めての太政大臣に任ぜられる。
娘を天皇の妃にし,その皇子を天皇にたて政治の実権を握る。
平氏の一族は朝廷の高い役職を独占し,全国に 500 余りの荘園
を保有し,日宋貿易を推進して莫大な財貨を手にした。1168
年頃,厳島神社の社殿を造営し,平家納経などを納め,平家の
守り神としてあつく信仰した。
4 鎌倉幕府の成立
⑴ 源頼朝
平氏を滅ぼし征夷大将軍となり鎌倉幕府を開いた。日本最初
の武家政権で 1333 年まで 150 年間続いた。頼朝は自分の元
に集まってくる武士は御家人として,その土地の所有権を認
めその代わり幕府への忠誠を義務づけた。
【指導のねらい】
★平安時代の政治(桓武天皇による政治・摂関政治)についてつかませる。
★鎌倉幕府の誕生の流れと鎌倉幕府のしくみについてつかませる。
7
(8)鎌倉幕府の滅亡,室町時代
◆指導ページ P.30 ~ 33 ◆
重要事項の確認
1 執権政治
⑴ 北条氏の台頭…源頼朝の死後,妻政子の生家北条氏が勢力を
のばして執権の地位を独占した。
・執権…将軍の補佐役。
⑵ 承久の乱… 1221 年,後鳥羽上皇が政権を奪還しようと挙兵。
しかし,幕府は御家人たちの大軍を送り勝利。
後鳥羽上皇は隠岐(島根県)に追放される。朝廷
の権力は失われ幕府の力は全国に及ぶ。
・六波羅探題…朝廷の監視・西国の御家人の統括。
⑶ 後成敗式目〔貞永式目〕… 1232 年,3 代執権北条泰時が制定。
51 ヶ条にもわたる日本初の武家法。
2 鎌倉時代の社会と文化
⑴ 人々のくらし
人が多く集まる場所では市〔定期市〕が開かれた。
① 武士
・惣領…一族の中心となり庶子や家来を統率した。
・弓馬の道…戦いに備えて,馬や弓矢の訓練に励んだ。領地
は分割相続されるようになり,女子も相続でき
るようになった。
② 農民
耕作に牛馬,肥料・鉄製の農具を使用し,生産が高まった。
西日本では二毛作も広まった。
⑵ 公家の文化
『新古今和歌集』…藤原定家らが後鳥羽上皇の命令により編集。
随筆 『方丈記』鴨長明 『徒然草』吉田兼好
⑶ 武士の文化
建築 東大寺南大門
彫刻 金剛力士像→運慶・快慶の作。
軍記物 『平家物語』琵琶法師によって語られた。
3 元寇と鎌倉幕府の滅亡
⑴ 元寇…北条時宗の時,元のフビライが二度襲来。
文永の役(1274 年)・弘安の役(1281 年)
⑵ 幕府の衰退
① 御家人の窮乏…分割相続をくり返したため,領地が細分化。
② (永仁の)徳政令… 1297 年,御家人の借金を帳消し,経済
は混乱。
③ 幕府の滅亡… 1333 年,後醍醐天皇と足利尊氏や悪党楠木
正成らが挙兵し倒幕。
4 南北朝の動乱と室町幕府の成立
⑴ 建武の新政… 1334 年,後醍醐天皇が天皇中心の政治。
⑵ 南北朝の動乱
足利尊氏:北朝(京都),後醍醐天皇:南朝(吉野)に分裂。
⑶ 室町幕府… 1338 年,足利尊氏が征夷大将軍に任命。
3 代将軍足利義満 1392 年,南北朝合一。幕府を
京都の室町に移す。
① 管領…将軍の補佐役。
② 守護大名…守護が地域領主に成長。
5 東アジアの変動
⑴ 明…日本に倭寇の取りしまりを求め,足利義満は応じる。日
明貿易〔勘合貿易〕→倭寇と区別するため勘合符を所持。
⑵ 朝鮮国… 14 世紀末に成立。日朝貿易。
⑶ 琉球… 1429 年尚氏が琉球統一。中継貿易で繁栄。
⑷ 蝦夷地…アイヌ民族が狩猟・漁業を行っていた。
補足知識・留意事項など
1 執権政治
⑴ 北条氏の台頭
頼朝の死後,将軍となった頼家(2 代),実朝(3 代)の時代に
は有力な御家人が滅ぼされた。北条時政は 3 代将軍に実朝を
たて執権となり,北条義時は政所と侍所の朝刊となり,幕府
の実権は北条氏がにぎった。実朝が 2 代将軍頼家の子に暗殺
され,源氏の正統が断絶すると義時は頼朝の遠縁にあたる藤
原氏を将軍としてむかえ,執権として名目上の将軍をあやつ
る執権政治を行った。
⑵ 承久の乱
後鳥羽上皇は幕府を倒して政権を取り戻そうと挙兵するが,
幕府の大軍に敗れ,隠岐に流された。乱後,幕府は京都に六波
羅探題を置き,朝廷や西国武士の動きを見張った。
⑶ 後成敗式目〔貞永式目〕
執権北条義時は,公平な裁判を行うため頼朝以来の武士のし
きたりを元に後成敗式目を定めた。
2 鎌倉時代の社会と文化
⑵ 公家の文化…京都を中心とする伝統的な文化。
・日本三大随筆…清少納言『枕草子』,吉田兼好『徒然草』,
鴨長明『方丈記』
⑶ 武士の文化…素朴で力強い武士の文化。
・金剛力士像…像高 2 メートルを超える。阿形と吽形の二体一
対でヒノキを使用している。着手よりわずか
2 ヶ月という短時間で制作された。
・『平家物語』…保元の乱・平治の乱,勝利後の平家と源家の対
照,源平の戦いから平家の滅亡を追ううちに,
没落しはじめた平安貴族たちと新たに台頭した
武士たちの織りなす人間模様を描いたもの。
3 元寇と鎌倉幕府の滅亡
⑴ 元寇
文永の役では元・高麗群約 3 万 2000 人,900 隻。元軍は博
多に上陸,日本は苦戦した。その反省から幕府は御家人と九
州全ての領土に防塁の建設を命じた。前面の高さ約 2.6 m の
防塁が 20 km 以上にわたって築かれた。弘元の役でこの防
塁をみた元軍は博多への上陸をあきらめた。元軍は二手に分
かれ朝鮮半島から東路軍約 4 万 2000 人,900 隻に南方から
後続の江南軍約 10 万人 3500 隻が平戸に上陸。先頭が博多湾
に着いた時に後尾はまだ東シナ海にいたという。
⑵ 幕府の衰退
幕府は 2 度の元寇で戦費を支出し,3 度目の元寇に備えて警戒
態勢を続ける必要があった。その上,外国との戦いであったた
め,土地などの戦利品は皆無だったが,困窮した御家人は救わ
ねばならず,恩償も出さなければならなかった。御家人たちは
都市の貨幣経済に巻き込まれ,生活が贅沢になって出費がかさ
んだ。また,元寇に多額の出費をしたうえ,次に備えて警備も
課せられていた。さらに分割相続によって領地は細分化され,
収入は減っていたが幕府の恩償はないに等しかった。
4 南北朝の動乱と室町幕府の成立
⑶ 南北朝の動乱
1336 年,光明天皇は足利尊氏の手によって即位したが,後
醍醐天皇は京都を脱出して吉野に逃れ,南朝をうち立てた。
ここに京都の朝廷と吉野朝廷が並び立つことになった。圧倒
的な武力を持った北朝と一地方政権に過ぎない南朝との対立
は 60 年間も続き,騒乱は全国に広がった。
5 東アジアの変動
⑴ 明
・倭寇…倭寇は大陸沿岸で海賊行為をする日本人とされた人
(日本人以外でも倭寇を名乗る者があった)で南北朝や
戦国時代など日本が政情不安の頃盛んに活動,朝鮮や
中国を襲った。日明貿易では日本の正式な貿易船は勘
合符という割符を所持し明の原簿と照合して倭寇と識
別した。
【指導のねらい】
★元の襲来から鎌倉幕府の滅亡に至る流れをつかませる。
★建武の新政から南北朝の動乱,14 世紀ごろの東アジアの変動について理解させる。
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