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高校の先生が評価する大学 グラフ 3 学部系統別募集人員の占有率 術 ー 科学 12 生 科学 0 医 歯 薬 保健 人間 2 国立大 2 人 国際 教 ( 教員養成 程 ) 10 教 ( 科学 程 ) 術 ー 科学 9 生 科学 1 大 ) と広島県 ( 福山市立大

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いる。2004年から2009年の5年間に19大学が7大学へと統 合されているにもかかわらず、一定して増加傾向である点 は注目される。  大学の設置されている地域を見ると、近年、全国的な設置 が相次いだため、現在では、公立大学の約7割が東京・大阪・ 名古屋などの都市部を除く地域にある。47都道府県中、42都 道府県が公立大学を設置している。未設置の都道府県は、栃 木県、鳥取県、徳島県、佐賀県、鹿児島県の5県であるが、 鳥取県では鳥取環境大学が公立化を目指している。  地方で公立大 学の設置が続く 背景には、看護 をはじめとする 医 療 や 福 祉 な ど、地方のニー ズ に 対 応 し た 人材を養成する という目的があ る。  2009年度から掲載しているシリーズ企画「高校の先生が評 価する大学」の2011年度は、公立大学を取り上げる。特に平 成に入ってからその数が増加し、大学がある高校を中心に評価 の高い公立大学に注目して、紹介する予定である。

公立大学の現状

 4・5月号では、秋田にある国際教養大学を紹介

するが、その前に、公立大学がおかれている現状を

まとめておこう。

公立大学の概要

1980年代に入り、急激に大学数が増加

地方のニーズに対応した人材を育成

 2011年度の大学数は、国立82、公立79、私立576、計737 大学(大学院大学、通信教育のみを行う学校を除く)となっ ており、公立大は10%を占めている。学部数をみると、1 学部のみの大学が38大学、2学部の大学が19大学と小規模 の大学が多いのが特徴である。  学生数は、大学全体で255.9万人、うち公立大学は12.3万 人と大学全体の5%である【グラフ1】。  次に、公立大学の推移をみてみよう【グラフ2】。大学 数、学生数ともに一貫して増加しており、特に、1989年以 降の平成に入ってからはそれまでに比べて急激に増加して 【グラフ1】2010年度の学生数(設置者別) 【グラフ2】公立大学の大学数・学生数の推移 国立大 451,545人 18% 私立大 1,984,676人 77% 公立大 122,970人 5% 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 0 10 20 30 40 50 60 70 80 100 90 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 学生数 大学数 年度 (人) (校) 学生数 大学数

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※学校基本調査より ※学校基本調査より ※大学数、学生数には大学院大学を含む

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公立大学の入試

職業や資格に直結している学部が多い

公立大学

 ここからは、国立大と公立大の入試の違いについて見て いく。まずは、国立大と公立大では設置されている学部系 統の傾向に違いがあるので、その違いを見ておこう。  【グラフ3】は国立大・公立大をわけて、学部系統別の 募集人員占有率を表したものである。  国立大は「理」「工」「農」学系などの理系学部が全体の募 集人員の46%を占め、「文・人文」「社会・国際」「法・政治」 「経済・経営・商」学系を含む文系学部が24%となっている。 一方、公立大では理系学部が22%、文系学部が44%と、文・ 理の割合が逆転している。文系学部に比べ、研究や教育に お金のかかる理系学部は国立大に多く設置されている様子 がわかる。  「教育(教員養成課程)」「教育(総合科学課程)」は、国立 大が15.2%を占めているが、公立大は0.9%とその割合は低 い。教育系の学部は、国立大は福島県・鳥取県を除く全都 道府県に設置されているが、公立大では山梨県(都留文科 大)と広島県(福山市立大)の2つの県のみの設置である。  「医・歯・薬・保健」学系は、国立大10.6%、公立大19.4%と、 公立大の方が割合が高く、公立大では「看護・医療技術・ 他」が多くを占めている【表4】。公立大では、「生活科学」 学系の「食物・栄養」、「社会・国際」学系の「社会福祉」など、 他の分野でも資格に直結している分野が多く設置されてお り、理系学部に象徴されるような“学問を専門的に学ぶ” 学部の多い国立大、“職業や資格に直結している”学部の多 い公立大という特徴があるようだ。  以上の傾向は、女子志望者の占有率の差にも表れている。 2011年度センター・リサーチにおける出願予定者の女子占 有率では、国立大が38.1%、公立大が54.6%と、公立大で は女子が半数以上を占めていた。文学部や生活科学部が多 く、資格の取得や地元での就職が見込めるという点から、 女子の志望者が集中しているようだ。

中期日程・別日程も1割の公立大で実施

 では、一般入試の状況をみてみよう。大学数(大学院大 【グラフ1】2010年度の学生数(設置者別) 【グラフ5】一般入試日程別募集人員 【表4】「医・歯・薬・保健」学系の     詳細分野別募集人員の占有率 前期 72.0% 前期 79.5% 後期 20.5% 後期 17.4% 中期 9.2% 別日程 1.4% 国立大 公立大 【グラフ3】学部系統別募集人員の占有率 文・人文 13.6% 社会・国際 8.9% 法・政治 4.4% 経済・経営・商 17.1% 教育(教員養成課程) 0.9% 15.7% 3.0% 医・歯・ 薬・保健 19.4% 生活科学 3.1% 芸術・スポーツ科学 4.9% 総合・環境・人間・情報 5.7% 3.2% 文・人文 8.3% 社会・国際 1.7% 法・政治 5.0% 経済・経営・商 9.0% 教育(教員養成課程) 10.7% 31.9% 7.2% 医・歯・薬・保健 10.6% 生活科学 0.3% 芸術・スポーツ科学 1.2% 総合・環境・人間・情報 2.3% 7.2% 教育(総合科学課程) 4.5% 公立大 国立大 詳細系統 国立大 公立大 4.4% 3.4% 0.6% 0.4% 1.1% 1.2% 看護・医療技術・他 4.5% 14.5% ※数値は河合塾集計による ※数値は河合塾集計による ※数値は河合塾集計による

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学、通信教育のみを行う学校を除く)は国立大82大学、公 立大79大学とあまり違いはないものの、一般入試の募集人 員は国立大が約8万人、公立大が約2万人と4倍もの開き があり、1校当たりの平均的な募集人員では、国立大984 人、公立大256人と大きな差がある。どちらにおいても前 期日程が一般入試の中心となっているが、公立大では募集 人員の1割で中期日程・別日程を実施している【グラフ5】

センター試験教科数は

国立大より少ない傾向

 【表6】は、国立大・公立大一般入試(前期日程)の募集 人員を、大学入試センター試験で課される教科数別に集計 したものである。国立大では、「教育(教員養成課程)」「理」 「工」「農」「医・歯・薬・保健」「生活科学」学系では90%以 上が7科目を必須としている。次いで、「文・人文」「社会・ 国際」「法・政治」「経済・経営・商」「教育(総合科学課程)」 「総合・環境・人間・情報」学系で75 ~ 86%、唯一「芸術・ スポーツ科学」学系で7科目必須が5.4%と少なく、3教科 以下が64.6%となっている。  公立大に目を移すと、国立大と同様に「理」「農」学系は 7科目必須が7~8割と高いが、「工」「医・歯・薬・保健」「生 活科学」学系が37 ~ 49%、「法・政治」「経済・経営・商」「総合・ 環境・人間・情報」学系が20 ~ 22%、「文・人文」「社会・国際」 「芸術・スポーツ科学」学系においては、10%以下になる。  国立大では7科目必須率の高かった「教育(教員養成課 程)」は公立大では0%だが、5教科が77.8%で、理科・地 歴公民で2科目は求められていないものの、万遍なく全教 科が必須となっている。学部系統によって課されている科 目数の傾向は国立大・公立大とも似ているが、全学部系統 を通じて、公立大の方が科目数の少ない様子がはっきりと 表れている。

ボーダー得点率は70 ~75%が約3割

 次に、センター試験のボーダーラインの分布をみてみよ う。【グラフ7】は、ボーダー得点率5%ごとの募集区分件 数を集計し、国立大と公立大を比較しやすいように構成比 で表したものである。ボーダー得点率75%以上の募集区分 が占める割合は国立大が24%、公立大が15%と難関入試 区分は国立大の方が多い。公立大はボーダー得点率70 ~ 75%の層が全体の3割を占めており、ボーダー得点率69% 未満の構成は国立大と公立大とではほとんど違いがない。 しかし、ボーダー得点率が同じであれば、科目数の少ない 公立大の方が実質的には易しいといえるだろう。

不況下、公立大の中期・後期日程の

倍率上昇が続く

 最後に、過去10年間の国公立大一般入試日程別の志願 倍率をみてみよう【グラフ8】。日程別では、中期、後期、 前期の順、国公立大別では、公立大、国立大の順に倍率は 高い。その結果、志願倍率は公立大中期、公立大後期、国 立大後期、公立大前期、国立大前期という順になり、過去 10年間、この順序は全く変わっていない。  この間、18歳人口の減少やセンター試験の7科目化によ り、国公立大の志望者が減少し、前期日程の倍率がゆるや 【表6】学部系統別教科数(前期日程) 学部系統 国立大 公立大 3教科 以下 4教科 5教科 6教科 7科目 3教科 以下 4教科 5教科 6教科 7科目 文・人文 3.5% 2.1% 17.3% 1.9% 75.2% 37.9% 22.3% 13.1% 18.7% 7.9% 社会・国際 4.8% 6.2% 8.7% 80.3% 51.2% 15.1% 27.4% 3.1% 3.2% 法・政治 1.6% 11.6% 3.6% 83.2% 67.0% 12.6% 20.3% 経済・経営・商 2.0% 2.4% 8.4% 1.2% 86.0% 26.1% 33.2% 15.7% 2.5% 22.6% 教育(教員養成課程) 6.1% 1.7% 92.2% 22.2% 77.8% 教育(総合科学課程) 13.3% 1.6% 8.0% 0.4% 76.7% 6.1% 1.7% 92.2% 理 0.3% 0.3% 0.7% 98.7% 18.2% 81.8% 工 1.8% 1.3% 0.5% 96.4% 12.8% 41.1% 4.8% 41.3% 農 3.5% 3.9% 92.6% 12.4% 15.1% 72.5% 医・歯・薬・保健 0.1% 0.5% 4.5% 0.4% 94.5% 1.9% 13.2% 46.7% 0.9% 37.4% 生活科学 100.0% 14.0% 36.4% 49.6% 芸術・スポーツ科学 64.6% 3.9% 26.1% 5.4% 50.1% 33.6% 16.3% 総合・環境・人間・情報 4.3% 8.2% 12.2% 75.3% 31.4% 48.4% 20.2% ※数値は河合塾集計による

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かに“低下”する一方で、後期日程の廃止や募集人員の削 減により、後期日程の倍率は“高騰”といった現象がみら れたが、近年の前期日程の倍率には落ち着きがみられる。 毎年、国立大に比べ科目負担の少ない公立大に志願者が集 まる傾向がみられる。特に不況の続くここ2年は、最後ま で粘り強く出願する受験生が増えており、公立大の中期・ 後期日程の倍率の上昇が続いている。 【グラフ7】センター試験のボーダー得点率      (前期日程) 【グラフ8】日程別志願倍率の推移 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 国立 公立 55∼ 60∼ 65∼ 70∼ 75∼ 55∼ 60∼ 65∼ 70∼ 75∼ 80∼ 80∼ 85∼ 54 以下 54 以下 90∼ 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 (年度) (倍率) 国立前期 国立後期 公立前期 公立後期 公立中期 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 13.1 11.5 9.0 5.1 3.6 14.8 11.8 9.2 5.1 3.7 15.0 12.4 9.3 5.4 3.6 13.8 11.2 9.0 4.9 3.5 13.2 11.2 8.7 4.6 3.2 12.6 11.7 9.2 4.4 3.2 12.6 11.4 9.3 4.1 3.1 13.8 11.7 9.7 4.1 3.1 13.2 12.4 9.3 4.0 3.1 13.7 12.7 9.6 4.3 3.1 14.2 13.1 9.9 4.2 3.2 '08 '09 '10 '11

英語で国際教養をしっかり学ぶ独自の教育で

グローバル化に対応できる人材を養成

国際教養大学

 国際教養大学は、2004年に秋田県雄和町(現在 は秋田市)に創設された公立大学である。「国際教 養」という新しい教学理念を掲げ、これまでの日 本には存在しなかったグローバル・スタンダード の大学を創る――という中嶋嶺雄学長のリーダー シップの下、「授業はすべて英語」「1年間の海外留 学を義務化」といった特色ある教育を実践。その 成果は、グローバル社会に対応できる人材を育成 しているとして、企業からの評価も高い。開学か らわずか7年で、教育関係者ならび企業からの高 評価を得ている同大学の具体的な教育内容につい て、中嶋嶺雄学長にお話を伺った。

「国際教養」とは

深くて広い教養とコミュニケーション能力

 国際教養大学は、国際教養学部のみで構成される単科大 学である。大学名でもある「国際教養」を教学理念に掲げ、 英語をはじめとする外国語の卓越したコミュニケーション 能力と豊かな教養、グローバルな専門知識を身につけた実 践力のある人材を養成し、国際社会と地域社会に貢献する ことを目標としている。  大学における教養というと、「一般教養」を思い浮かべる が、同大学の「国際教養」とはどのようなものなのだろうか。 中嶋嶺雄学長は次のように語る。  「教養とはリベラルアーツ、あるいはアーツ&サイエン スと呼ばれます。私が思うに、大学教育にとって最も重要 なものです。日本では、旧制高校から続く伝統的な教養教 育がありましたが、1991年の大学設置基準の大綱化(*) ※数値は河合塾集計による ※ボーダー得点率は2011年1月現在

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どの影響で、教養教育が 軽んじられる傾向にあり ます。一方、この20年、 世界は急速にグローバル 化を遂げ、21世紀は知識 基盤社会の時代と言われ ています。  この知識とは、外国語 だけなく政治、経済、歴 史、数学、科学、芸術ま での幅広い領域に及ぶ幅 広い教養であり、特定分 野の専門性とは異なります。21世紀の知識基盤社会では教 養が重要ですが、日本の大学はそれに対応できていません。  また、現在、日本の多くの大学では、18歳や19歳の段階 では適性がはっきりわからないのに、専門に入れて教育し ています。私は、学部教育で徹底して教養教育を行い、高 度な専門知識は大学院で身につけるべきだと考えていま す。幅広い教養を身につけることは、人格の形成や人間性 の涵養といった自己発見のプロセスそのものであり、自分 の適性を見つけていくことができるのです。  さらに、コミュニケーション能力や発信力というのも、 本学の考える教養教育のひとつです。グローバル化が進む 世界では、英語でコミュニケーションする力は不可欠。英 字新聞を読めて、CNNやBBCも理解できて、自分がどう 思うかを外国人と議論できるような人材を育てたい。つま り、本学の掲げる『国際教養』とは、グローバル化した世 界に対応する広くて深い教養 と、それに裏打ちされた発信 力やコミュニケーション能力 だといえます」(中嶋学長)

国際教養教育を

実現させるための

独自のカリキュラム

 このような国際教養教育を 実践するためのカリキュラム は、【図表1】の通りである。こ こでは、学びの流れと共にそ の詳細を見てみよう。

英語で学ぶための英語を学ぶ

英語集中プログラム

(EAP)

 英語集中プログラム(EAP)は、大学の講義を英語で受 け、理解できる英語力を身につけるために、入学した学生 全員が最初に受講する。「すべての授業は英語で行う」同大 学には必須のプログラムである。  入学後、学生はまずTOEFLを受け、その結果を目安に Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと3つのレベル別に1クラス15人程度のクラス を編成。ライティング、リスニング、リーディング、スピー キングの4分野で合計8単位、実践科目1単位を学んでい く。実践科目は、言語異文化学習センターを利用した自主 学習であり、それもカリキュラムに組み込まれている。も ちろんこのEAPもすべて英語である。  1週間の時間割【図表2】を見ると、授業はあまり多く ないという印象を受ける。しかし、授業を受けるための準 備や課題の量が多いため、1つの授業のために2~3時間 の自主学習が必要であることも珍しくないという。   TOEFLで500点(満点は677点)を超えたらEAPは修了 し、次のセメスターから基盤教育に進む。最近では、入 学者の英語力も上がってきており、2010年度は、EAPⅠ・ Ⅱが1クラスずつ、EAPⅢが3クラスである。英語が得 意な学生が多いが、EAPの初期には「自分はついていける のか」と弱気になる学生もいるそうだ。だが、周りの学生 たちの姿が刺激となり、EAPⅠからスタートした学生で も、EAPを1セメスターで修了する割合も高く、そのこ とが学生の自信にもつながっていくという。 クラス分けテスト 英語集中プログラム 基盤教育 専門教養教育     (分野) 社会科学 芸術・人文科学 数学・自然科学 保健体育 コンピュータ、キャリア、留学 世界の言語と言語学 学際研究 英語基礎 ※この他に「教職課程」「日本 語教育副専攻」「日本研究」 に関する科目も設置 〔グローバル・ビジネス課程〕 ・必修専門核科目(経済学原理マクロ、国際ビジネス) ・選択専門核科目 ・総合セミナー 〔グローバル・スタディズ課程〕 (東アジア分野、北米分野、トランスナショナル分野) ・選択専門核科目 ・総合科目 ・総合セミナー 英語で 学ぶための 英語力を 養成 ◎異文化理解 ◎外国語力 EAPⅠ ∼TOEFL460 EAPⅡ ∼TOEFL480 EAPⅢ ∼TOEFL500以上 必修 1年間 期間 ◎TOEFL550以上 ◎GPA(評価平均値)2.50以上 留学の要件 グローバル・ビジネス課程 グローバル・スタディズ課程 海外留学    ◎124単位 ◎GPA   2.00以上 ◎1年間の  海外留学 EAP終了 ∼TOEFL500以上 【図表1】国際教養大学 学びの流れ 中嶋学長

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幅広い教養を実現する基盤教育

自然科学の科目も必須に

 同大学の教養教育の核心ともいえるのが、基盤教育であ る。基盤教育科目は、「社会科学」「芸術・人文科学」「数学・ 自然科学」「保健体育」「世界の言語と言語学」「学際研究」「日 本研究」に分かれている。  「文系の大学ですが、文系・理系の枠にとらわれず、生物、 物理、化学の講義や実験などの自然科学系の授業も多く用 意しています。『耳で聴いて覚える』スズキ・メソードを用 いた室内アンサンブルの授業をはじめ、音楽や芸術でも学 生たちが本物に出会える講座ばかりです。開学時からある 『人口学』は、人類の将来を考える上で重要な学問ですが、 日本でこれを教えている大学はほとんどありません。また、 複言語主義の立場から、日本語と英語に加え、さらにもう 1言語の習得を奨励しています。言語を学ぶことは、その 人間の世界を広げることにつながります。いわゆる『第二 外国語』感覚では、その言語を話せるようになることは少 ないですが、本学では、少なくとも日常会話レベルは十分 こなせるようになります」(中嶋学長)  基盤教育の各講座では、知識・教養そのものの修得と同 時に、物事を多角的視点で観察・検証し、論理的に考える 力(クリティカル・シンキング)の養成も重要視している。 そのために、授業は少人数のディスカッション形式で行わ れ、学生は積極的な発言が求められている。   さ ら に、 こ の 基 盤 教 育 期 間 に お い て、 学 生 に は ① TOEFL550点以上②GPA(評定平均値)2.50以上という2 つのハードルを乗り越えることが求められる。というのは、 この2つが卒業要件でもある「1年間の海外留学」の条件 だからだ。

学生が大きく成長する1年間の海外留学

 同大学では1年間の海外留学が義務化されている。学生 によって留学要件を満たす時期が異なるため留学時期はさ まざまだが、3年後期から4年前期にかけて留学する学生 が多い。ただここ数年は、就職活動の開始時期が早まった こともあり、2年後期や3年前期から留学することもある という。  留学先は、提携しているアジア、ヨーロッパ、北米等の クラス分けテスト 英語集中プログラム 基盤教育 専門教養教育     (分野) 社会科学 芸術・人文科学 数学・自然科学 保健体育 コンピュータ、キャリア、留学 世界の言語と言語学 学際研究 英語基礎 ※この他に「教職課程」「日本 語教育副専攻」「日本研究」 に関する科目も設置 〔グローバル・ビジネス課程〕 ・必修専門核科目(経済学原理マクロ、国際ビジネス) ・選択専門核科目 ・総合セミナー 〔グローバル・スタディズ課程〕 (東アジア分野、北米分野、トランスナショナル分野) ・選択専門核科目 ・総合科目 ・総合セミナー 英語で 学ぶための 英語力を 養成 ◎異文化理解 ◎外国語力 EAPⅠ ∼TOEFL460 EAPⅡ ∼TOEFL480 EAPⅢ ∼TOEFL500以上 必修 1年間 期間 ◎TOEFL550以上 ◎GPA(評価平均値)2.50以上 留学の要件 グローバル・ビジネス課程 グローバル・スタディズ課程 海外留学    ◎124単位 ◎GPA   2.00以上 ◎1年間の  海外留学 EAP終了 ∼TOEFL500以上 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00

Mon Tue Wed Thu Fri

TOEFL LDIC Reading Academic Writing Computer Basics TOEFL LDIC Reading Academic Writing Orientation Computer Basics Speaking Listening 【図表2】1週間の時間割 ※「2010-2011大学パンフレット」P11より ※「2010-2011大学パンフレット」P8-9をもとに河合塾で作成

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32カ 国・ 地 域115大 学から選択(2011年 2月現在)。留学先 の授業料は同大学に 授業料を納めること で原則免除(渡航費、 生 活 費 な ど は 別 )。 留 学 中 の 履 修 単 位 は、卒業に必要な単 位として互換される ので、留学を含んで も4年間で卒業でき る。  この海外留学を終 えて戻ってきた学生 は、専門教養教育課 程 を 修 了 し、 累 積 GPAが2.00以上、124単位の取得という他の2つの卒業要 件を満たすと卒業となる。なお、専門教養教育は、一般の 大学で言うところの一般教育に対する専門教育ではなく、 国際教養の一環として位置づけられている。

学生たちの学びをサポートする

独自の支援体制

 学生たちは、ハードな勉強の日々を送ることになるが、 学生たちの学びや挑戦を支援する体制を開学時より整えて いる。  そのひとつが、365日24時間開館している図書館(写真) だ。これは「学生たちにいつでも勉強する場を提供したい」 という思いで、学長が安全面等を懸念する秋田県に粘り強 く交渉して実現したもの。学生の多くは、大学敷地内の学 生寮やアパートに住んでいるため、思い立ったときに足を 運ぶことができる。常時、夜10時、11時を過ぎても勉強に 取り組む学生たちの姿が見られるという。  入学からの1年間、全員が敷地内にある寮で共同生活を 送ることも、国際教養を肌感覚で身につけ、留学の予行演 習にもなる支援策である。寮生活では原則、留学生とルー ムシェアする。世界中の提携大学からセメスターごとに 100人以上が集まる同大学だからこそ実現可能な取り組み だろう。  また、入試でわずかな得点差で合格に至らなかった成績 上位者の中で、1科目の成績が突出しており、かつ勉学意 欲に満ちている人を、「特別科目等履修生」として登録し、 1年間の成績によって次年度より正規入学を認める制度も ある。2007年度2名、2008年度2名、2009年度7名がこの 制度を利用し、全員が好成績を収め、全員が正規入学を果 たしている。

100%の就職率

英語だけでなくタフさや人間性を評価

 2004年に開学した大学であるが、同大学で学んだ学生た ちに対する企業の評価はとても高い。EAPや海外留学の 義務化、また海外留学から戻ってきて、もう少し学びたい という学生もいるため、4年間での卒業率は50%程度であ る。なお、1年間の留学、GPA2.00以上など卒業要件が厳 しいが、退学率は2006年度入学者では8人であり、全体の わずか5.5%と少ない。  2009年度までの3年間の就職希望者は毎年約100人。 2008年度に事情を抱えた学生が1人就職しなかったため 99%となったが、2007年度、2009年度は就職率100%、就 職氷河期の2010年度も100%であった。卒業生の進路は、 例年、進学が2割、就職が8割である。  最近では、同大学に足を運び、学内企業説明会を開催す る企業も増えている。では、企業は学生たちのどこを評価 しているのだろうか。  「『英語力を買われて』と思う人もいるかもしれませんが、 それだけではありません。TOEFL500点を超えるために EAPで苦労したこと、留学の際の異文化体験やそれをい かに克服したかなどの話ができ、人物のスケールが大きく て練られていると評価されているのです。  本学のカリキュラムは、入学時からEAP、基盤教育や 専門教育でのGPAの達成、留学など、さまざまなステッ プを設け、学習にメリハリがつくようなカリキュラムです。 学生が自ずと緊張感を持たざるを得ないし、勉強せざるを 得ない環境を整えています。結局は、その環境を乗り越え てきた学生自身が評価されているのでしょう。本学では、 4年半や5年で卒業して就職する人も多くいますが、しっ かりと勉強していれば、就職の際にも何も問題ありません。 少し卒業が遅れても、企業はその人物の中身を見ています。 企業も変わりつつあるのです」(中嶋学長)  他大学と比較して、特別といえるような就職支援、キャ リア教育はしていないというが、日々の大学生活、1つひ とつの授業が、グローバル化する社会で活躍できる人材を 育成しているといえよう。 365日24時間開館している図書館

参照

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