東京学習会
主体的・対話的で深い学びを目指す 算数の授業
愛知教育大学名誉教授 志水 廣
本日の話題
0.学力の三層構造
1.「主体的・対話的で深い学び」とは 2.算数科の本質
3.日常生活にある算数において 4.教科書にある算数において
まずは、自己紹介
• 現在65歳、43年間教員。
• 神戸市の公立小学校→東京の筑波大学附属小学 校の教員を40歳まで。
• 40歳で愛知教育大学に赴任。25年間。
• 平成29年3月退職 名誉教授
• 専門は、算数や数学の教え方の研究。人間論。
• 126冊の単行本、DVD
• 25年間で6000人の授業診断、学力向上アドバイ ザー
• ホームページ「志水 廣」
• 33歳から現在まで小学校算数の教科書(啓林館)
の編集者
小学校算数の教科書の著者
33歳から現在まで 1年前発刊 現在4刷り
第4学年 執筆者代表
UD「道具をそろえる化」
の観点で志水が お願いしました
テレビ東京 2011年6月
12人に選ばれる
授業には「知」と「心」の変容
教師 子ども (子ども達同士)
教材
「価値」(面白い) 内容知 (知識・技能・考え方)
どのように学ぶのか・・・方法知
学力の三層構造
「主体的・対話的で深い学び」が 成立する条件
レベル3 算数・数学を創る力→ L3 (主体的・対話的で深い学び)
レベル2 すらすら問題解決力
知識・技能の自動化 → L2
レベル1 計算力 → L1
算数科の学力の三層構造
「主体的・対話的で深い学び」が 成立する条件
レベル3 算数・数学を創る力
(主体的・対話的で深い学び)
レベル2 すらすら問題解決力
レベル1 計算力
数学的な見方・考え方
「どの子もできる10分間プリ ント」の挑戦コーナー
「どの子もできる10分 間プリント」基礎問題コー ナー
音声計算
1年 どちらがながい
教科書より
1年 どちらがながい
• 動かせない辺の長さを 比較するには、辺を動 かすには、折って重ね る。
• 線対称移動、合同
学び方の習得
1つめの「しかけ」
さらに、活用する子ども
身近な用紙でも比べる態度
た て
よこ
た て
よこ
さらに、活用する子ども
身近な用紙でも比べる態度
た て
よこ
た て
よこ
ななめ
さらに、活用する子ども
身近な用紙でも比べる態度
た て
よこ
たて と ななめ
た て
よこ
ななめ
たて=ななめ 同じになる!
面白い
調べたい、考えたい
•
課題の明確化•
辺と辺の比較•
課題解決の仕方 の明確化•
紙折りの場合は、•
「重ねて折る」こと で、辺の長さの長 い短いを調べるこ とができる。この後、活用する子どもの姿は
身近な用紙でも比べる態度
1
A3,A5,A6 B4,B5,B6
A4の用紙では 1
√2
1
2つめのしかけ
√2
さらに、活用する子ども
身近な用紙でも比べる態度
た て
よこ
た て
よこ
はがきの
たて横の長さ
10㎝
14.8
㎝紙折りを振り返って
• 今、何が問題なのか。・・・・問題把握 ①
• 次に、どのようにすれば確かめることができ るのか・・・・方法の見通し ②
• 算数の問題解決は、①問題把握と②方法の 見通しが重要。
• 白銀比の存在 →生活への活用は?
1
√ 2
1
√ 2
主体的・対話的で深い学び
深い学びとは
「教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)」
(平成28年8月26日、文科省)
ⅰ)習得・活用・探究という学習プロセスの中で、問題 発見・解決を念頭においた深い学びの過程が実現で きているかどうか。
• 新しい知識や技能を修得したり、それを実際に活用 して、問題解決に向けた探究活動を行ったりする中 で、資質・能力の三つの柱に示す力に示す力が総 合的に活用・発揮される場面と、子供たちに思考・
判断・表現させる場面を効果的に設計し関連させな がら指導していくことが求められる。
算数・数学では
どんなことを教えるのか
• 数と計算(数と式)
• 図形
• 測定
• 変化と関係(関数)
• データの活用(統 計)
特徴
•
全て抽象的な概念•
見えるようで見えない存在と性質(きまり)を追究するのが 算数・数学の授業
志水の考え
2 と 3 を あわせると
2 + 3=5
文字通りに解釈すると、
2 と 3 を あわせると
2 3
に さん
5にはならない!
2+3が5になる「きまり」がある
2+3というのは、●に置き換えてみると
● ● + ● ● ●
で結 合
● ● ● ● ● となり、数え直 してみると 5こある。
つまり、
• たし算とは、ある数とある数から新しい数を 作り直すことである。
要するに、AとBからCを生み出すこと。
これは、少し前に流行した人で言えば、・・・
ピコ太郎の動作と同じこと
B A
C
2つの数を組み合わせると
•
2+3=5•
2×3=6•
2÷3=0.666・・・•
2-3=-1数学的には演算のきまりという。
• ①存在
• 数の存在
• 量の存在
• 図形の存在
• 数量関係の存在
(関数・統計)
•
②きまり• 性質(定理)
• 約束
算数数学は「存在ときまり」の追究 根 拠
平成30年2月
「存在と性質」について
学習指導要領では数学的活動に 記述あり
• 日常の事象から
• 見いだした算数の問題 を、具体物、図、数、式 などを用いて解決し、
結果を確かめる活動
• 算数の学習場面から
• 見いだした算数の問題 を、具体物、図、数、式 などを用いて解決し、
結果を確かめる活動
算数の見方・考え方の基本 何を考えるのか
その結果、何が生まれたのか
R
(きまり)
A B
問題(命題) 適用(練習問題)
第4学年 垂直・平行と四角形
「きまり」を見つける
• 平行四辺形の性質
8㎝
120° 60°
6㎝ 6㎝
60 ° 120° 8㎝
「きまり」を見つける
• 平行四辺形の性質
8㎝
120° 60°
6㎝ 6㎝
60 ° 120° 8㎝
向かい合う辺の長さは 向かい合う角の大きさは 等しい 等しい
「きまり」を見つけるための発問は
• 平行四辺形の性質
8㎝
120° 60°
6㎝ 6㎝
60 ° 120° 8㎝
向かい合う辺の長さは 向かい合う角の大きさは 等しい 等しい
発問 辺の長さや角の大きさで、
気がついたことはないですか?
8㎝
120 ° 60 °
6㎝ 6㎝60 ° 120 °
8㎝
発問 「きまり」を導く発問
• 漠然とした発問 何か気づくことはないですか
• 明確な発問 辺の長さはどうなっていますか 同じところはどこですか
•
等辺・等角に着目できるかどうか→
「どのように学ぶのか」日常生活への活用
ここに、算数・数学が存在する
存在 と きまり
写真からわ かること
• 皿の枚数を数える
• 枚数を測る 13枚
• 偶数・奇数の存在
• 色分け
• 5とび
きまりとは 何か
• お皿の高さはいつも 同じ(一定)
• かけ算
• 比例関係
輪ゴムの算数数学
どんな数学が考えられるか
輪ゴムの箱の情報から どんな数学が考えられるか
• 100%
• 折径 6㎝
• 100g
• SIZE No .16
円
①見いだした問題 「輪ゴムは何本あるか」
②それを調べるにはどうすればよいか
輪ゴム入りの 箱の重さ
121 g
箱の重さ
21g
輪ゴムは何本あるか?
100g
1gで 輪ゴム
5本
だから、
一箱は何本 か
正解は
正解は 644本
なぜ、500本でないのか
•
5本で1g•
100gだから、5×100=500(本)のはず。
•
しかし、結果は、644本。• 現実の生活として、新しい問題が登場した。
箱の裏面
算数・数学の学び方
•
100%•
折径 6㎝•
100g• SIZE
No.16
① 数、量、形、数量関係に着目
② そこに成り立つきまりは何か
③ 発展的・統合的なきまりは何か
アクティブ・ラー ニングQ1
教科書の表紙に は、何が掲載
されているか
表紙には
1
2 かめ
3 かに
4 たこ
5 隠れくまの み
1 2 3 4 5 という数の世界へ 裏表紙では「数」を意識させている。
主体的
1 2 3 まで見せると・・・
どんな気持ちになるか
自然数の原理 ペアノの公理
N →N+1
大きさを捨象
6年 2/3時間は何時間ですか
存在ときまりは何か?