平成 16 年度
コンテンツ流通市場形成に関する標準化調査研究 成 果 報 告 書
平成 17 年 3 月
財 団 法 人 日 本 規 格 協 会
情報技術標準化研究センター
本報告書に記載されている会社名、団体名、製品名、サービス名、ロゴ等は 一般的に各社または各団体の商標または登録商標です。
平成16年度コンテンツ流通市場形成に関する標準化調査研究報告書 目次
はじめに
1 調査研究の概要………1
1.1 委員会構成とテーマ ………1
1.2 委員会名簿 ………1
1.3 委員会実施状況 ………2
1.4 成果一覧 ………2
2 コンテンツ流通市場の現状と課題………3
2.1 音楽配信サービスの分析 ………4
2.2 映像配信ビジネス ………6
2.3 インディーズと音楽配信ビジネス ………8
2.4 写真業界におけるコンテンツ流通の動向………13
2.5 ブロードバンドとコンテンツ・ビジネス ………17
2.6 携帯端末における DRM サービス………22
3 標準化/共通化における新しい動き ………26
3.1 Coral Consortium………27
3.2 AACS………30
3.3 DLNA………33
3.4 DTCP-IP ………35
3.5 TV-Anytime RMPI ………38
4 コンテンツ流通システムでの対応 ………41
4.1 コンテンツ流通市場形成に求められる標準化へのアプローチ…………41
4.2 市場への適応………43
4.3 ビジネスチェイン構築に向けて………47
5 まとめ ………52
はじめに
コンテンツの流通基盤は、大衆文化の形成において本質的に重要な役割を果たすと共に、教育・
文化レベルの高さを保つために不可欠なものであり、この基盤の質は、それを用いているコミュニ ティの文化の質に直結する。しかし従来のコンテンツ流通基盤では、提供されているコンテンツの 多くが不正にコピー・2次配布されているという問題をもっている。この状況を改善し得る新たな コンテンツ流通基盤を模索するために、本委員会では次のような調査研究活動を実施した。まず、
現在および今後利用可能なコンテンツ保護技術と標準化動向を調査すると共に、適切な対価でコン テンツを流通させるために求められる基盤の要件を調査・検討した。ついで、これらの結果を踏ま え、コンテンツ利用者、提供者、仲介業者ならびに機器メーカに受け入れられる標準仕様のあるべ き姿を検討した。利用者端末としては、パソコンだけで無く、今後家庭での普及が見込まれる情報 家電をも想定した。また、コンテンツ利用履歴など個人情報の保護についても考慮した。
本委員会の調査研究は平成15及び16年度の2年度にわたって行われた。以下にその概要を年度 毎にまとめておく。
平成15年度は、現在および今後利用可能なコンテンツ保護技術と標準化動向を調査すると共に、
コンテンツ流通市場を形成するための要件や考え方に関する検討を行った。検討項目は、コンテン ツ流通市場形成に関連する技術・仕様、コンテンツの各配布形態(パッケージメディア、放送、ネ ットワーク)の特徴および動向、電子透かし、個人情報の保護に関連して個人情報保護法とそのセ キュリティ対策に対する考え方を含めた。また新たなコンテンツ流通基盤が市場に受け入れられる ための要件や考え方に関して、コンテンツ配信ビジネスモデル、放送業界の動向、医療への応用、
音楽配信における権利者の意識などについて調査し検討を行った。これらについての詳細は昨年度 の報告書に記載されている。
平成 16年度は、標準化動向を引き続き調査するとともに、コンテンツ流通基盤を利用するライ ツホルダ、エンドユーザの観点から、現在の利用形態や要件をまとめた。それらの結果からコンテ ンツ流通基盤の要件および考え方を整理した。技術動向・標準化動向については、昨年度の調査検 討からの進展を議論した。これらを合わせ、望ましいコンテンツ流通基盤について総合的に検討し た。業界の方々へのヒアリングで、コンテンツ保護方式についても、ただ強い暗号化方式利用だけ では無く、利用者の利便性・権利者の利益を守るビジネス方式などを考慮したDRM方式の検討が 重要であることも分かった。本報告書は、これらの検討結果を詳述したものである。
本研究会報告が、コンテンツ利用者、提供者、仲介業者ならびに機器メーカに受け入れられる今 後のコンテンツ流通基盤の仕様策定のために有効に利用され、国際標準、業界標準へ繋がっていく ことを期待したい。
1.調査研究の概要
1.1 委員会構成とテーマ
当調査研究委員会は、コンテンツ・プロバイダ、通信事業者、放送事業 者、メーカ、学識経験者によって構成される。本年度はコンテンツ権利保 有者がもっているディジタル権利管理システムに対する要件について調査 する。
1.2 委員会名簿
委員会構成を表1に名簿を表2に示す。
表1.委員会構成
表2.コンテンツ流通市場形成に関する標準化調査研究委員会 名簿
委員長 今井 秀樹 東京大学 生産技術研究所
幹事 五十嵐 達治 富士通(株) ソフトウェア事業本部
委員 朝倉 敬喜 日本電気(株) システム基盤ソフトウェア開発本部 委員 江口 貴巳 キヤノン(株) PF技術開発センター
委員 遠藤 直樹 東芝ソリューション㈱ SI 技術開発センター 委員 大塚 玲 (独)情報処理推進機構 セキュリティセンター 委員 小川 一人 日本放送協会 放送技術研究所
委員 河原 正治 筑波技術短期大学 情報処理学科
委員 川森 雅仁 日本電信電話(株) NTT サービスソリューション 委員 古原 和邦 東京大学 生産技術研究所
委員 三瓶 徹 (株)スーパーコンテンツ流通
委員 杉山 和弘 NTTソフトウェア(株) モバイル&セキュリティソリュ ーション事業部
委員 鶴川 達也 三菱電機(株) 情報技術総合研究所
委員 中西 康浩 (株)メロディーズアンドメモリーズグローバル 委員 満保 雅浩 筑波大学 システム情報工学研究科
委員 盛合 志帆 (株)ソニー・コンピュータエンタテイメント 開発研究本部 委員 柳 邦宏 (株)日立製作所 情報・通信グループ
委員 山本 秀樹 沖電気工業(株) ブロードメディアカンパニー 経済省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局
事務局 木村 高久 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 前多 志保 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター
コンテンツ流通市場形成に関する標準化調査研究委員会
2 1.3 委員会実施状況
平成16年5月11日より平成17年2月24日まで、委員会を13回 開催した。
表3.委員会実施状況
第 1 回委員会 2004 年 5 月 11 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 2 回委員会 2004 年 6 月 1 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 3 回委員会 2004 年 6 月 24 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 4 回委員会 2004 年 7 月 20 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 5 回委員会 2004 年 7 月 29 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 6 回委員会 2004 年 8 月 31 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 7 回委員会 2004 年 9 月 21 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 8 回委員会 2004 年 10 月 21 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 9 回委員会 2004 年 11 月 18 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 801 会議室 第 10 回委員会 2004 年 12 月 21 日 赤坂エイトワンビル8階 日本規格協会 802 会議室 第 11 回委員会 2005 年 1 月 17 日 東京大学生産技術研究所 E 棟5階セミナーA 第 12 回委員会 2005 年 1 月 21 日 赤坂豊産ビル 7 階 日本規格協会 701 会議室 第 13 回委員会 2005 年 2 月 24 日 虎屋ビル5階 日本規格協会 303 会議室
1.4 成果一覧
ディジタル権利管理技術と標準化の現状に関する動向追加調査と検討と
を行った。コンテンツ権利保有者ほかに対するヒアリングを行い、その結
果を分析・考察して、ディジタル権利管理システムに関する要件を検討し
た。詳細を2章以下に記載する。
2.コンテンツ流通市場の現状と課題
本年度は、コンテンツ流通市場の現状分析とコンテンツ保護に関する課題を明確化 するために、コンテンツ流通市場に関連する企業や団体からヒアリングを行った。
コンテンツ流通市場を構成するプレーヤを図2(1)に模式的に図示する。
ヒアリング先は、流通するコンテンツ種別(音楽、写真、映像)における、上記コン テンツ流通市場におけるプレーヤの中から選定した。
また、コンテンツ流通のインフラ提供者として、音楽の世界で大きなビジネス(着メ ロ、着うた等)を実現し、今後映像系も取り込む動きのある携帯電話関連のヒアリン グも行った。
表2(1)に、ヒアリング対象団体/会社及び提供サービスと記述する節との対応を 示す。
表2(1) ヒアリング対象分類表 コンテンツ種別
プレイヤ
音楽 写真 映像
コンテンツ配信事業者 2 . 1 iTunes Music Store
- 2 . 2 (株)デ ジ タルアドベンチャ 著作権等管理団体/会社 2.3
(株)ICAgency
2.4 日本写真 著作権協会
2 . 5 (株)ビ ー バット
インフラ提供者 2.6 (株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ 図2(1) コンテンツ流通市場を構成するプレーヤ 著作権者
等
著作権等管理 団体/会社
コンテンツ配信 事業者
消費者
コンテンツ提供
対価 使用許諾
著作権等 使用料 著作権等
信託的譲渡
著作権等 使用料
4 2.1 音楽配信サービスの分析
2.1.1 iTunes/ iPodの概要
音楽配信ビジネスも配信方式・課金形態など大きく変化してきている。ここでは、新たな 市場を築きつつあるiTunes を例に分析をしていく。
2001年1月にMACユーザ向けに開始されたiTunesは、同11月にiPodの販売開始、2002 年9月 iPOD for Windowsと利用環境を整え、2003年4月にiTunes Music Store(以下iTMS) を5大メジャー楽曲20万曲からスタートした。
当時Windows上で爆発的に普及していたPtoPソフトはほとんどMac版が存在しなかった
ので、Macユーザはネットから音楽を手に入れる術がなかった。そこで「iTunes」上で手軽 に音楽を買えるiTMSは熱狂的に歓迎された。サービス開始後、1週間で100万曲、約2週 間で200万曲、年末まで2500万曲を販売し、大ブレイクとなった。
iTunesのサービスは、プロバイダからプレーヤーまで一貫したサービスであったためユー
ザに受け入れられた。コンテンツダウンロードの認証はクライアントマシンで管理してお り、利用者の手間はない。
CD-Rに焼きこむ枚数には7枚の制限があり、1ユーザに登録可能なマシン数も5台と制 限があるが、個人ユースでは十分な数である。この制限内であれば、自由にCD-Rの作成が 可能であり、ユーザの利便性にマッチしたと考えられる。
一方、アップルを信用したレコード会社、レーベルも事業に乗った。Napsterで金が入ら ないより、このほうがよい、というレコード会社の判断もあった。
また、iPodブランドも確立してきたので、米国アーティストにも受け入れられ、積極的に CMに出演する者も出ている。
ビジネス的に見ると、Apple社はコンテンツ配信のみでは赤字であるが、MAC以上の売 り上げをiPodであげており、トータルシステムとして収益を上げていると言われている。
ただ、日本では、社会システムが異なり、なかなか受け入れられていない。コンテンツホ ルダとしてレコード会社が複雑にからんでいる。また、CD-Rへの焼きこみや低価格(99セ ント)に対する反対もある。しかし、外圧に弱い日本でもあり、ビジネスとして成り立つと 一社でも判断すれば、急激に延びることが予想される。
コンテンツ保護の観点から見ると、Apple社独自のFairplayと言う簡単な保護方式を利用 している。Fairplayで保護されたProtected AACファイルは認証を受けたコンピュータのみ でしか再生が許可されない。認証はそのコンピュータにiTunesをインストールしてiTunes
Music Storeでアカウントを登録した時点で行われる。ユーザネームとパスワードをコンピ
ュータに入力することによってセンターサーバに連絡がいき、認証が記録される。登録を することで音楽が購入できるようになるだけでなく、 iTunesでは保護された音楽ファイル の認証情報と合致した音楽のみを再生する仕組みになっているので、ファイルの認証情報 と合致しないコンピュータではファイルは再生できない。
2.1.2 まとめ
この例でも見られるように、コンテンツの保護のためにいつでも強いDRMが必要な訳で は無い。コンテンツや利用形態に応じた保護方式を考えるべきであり、ユーザのニーズ・
利便性などを考えてDRMも適用すべきである。
2.2 映像配信ビジネス
2.2.1 映像配信ビジネス紹介1
映像配信において成功を収めているビジネス方法について紹介する。ビジネスの成 功の鍵は、低コスト、低労力、汎用性を考慮したシステム構築にある。システムをゼ ロから構築するにあたり、すべて、アライアンスを組む会社と協力した自社開発とし て低コスト化に努めている。構築にあたり、特に注意している点はユーザの利便性で ある。ビジネスのターゲットとなるユーザの大半は30代から40代であり、PC の 初心者も多く含まれている。これらのユーザの方に、マニュアルを読んでいただくわ けにはいかず、ユーザの手間が掛からないシステムであることを大前提として、シス テム設計を行っている。また、システムの管理、維持面では、システム管理者を置か ずにすべて自動で管理可能なシステムとし、低労力化を実現している。
コンテンツの価格にも考慮している。映像コンテンツとして、レンタルビデオより も安い価格を設定し、ユーザの確保を試みた。また、従来のレンタルビデオの利便性 は保持しなければならず、レンタルビデオのダビングを配慮したシステムとして、配 信されたコンテンツを DVD へダウンロード可能な形態としている。さらに、ユーザ を増やすために、課金方法を考慮している。基本的には、自社で課金を行うが、ユー ザによっては、クレジットカード番号を知られることを嫌がる場合がある。この場合、
ユーザが加入しているISPに、課金代行を依頼する。大手の ISPであれば、ユーザは クレジットカード番号を知られることを拒まない傾向があるためである。この傾向を 利用し、顧客数を増やしている。また、現在配信している動画コンテンツはアダルト コンテンツ中心に3000本程度と豊富なラインナップを誇っている。この数に甘え ず、さらに、コンテンツ数、種類を増加させている。また、PC 向けのコンテンツだ けではなく、携帯端末向けのコンテンツも揃え、ユーザの多様な要望に応えようとし ている。
2.2.2 DRMの現状
DRM についても種々の配慮を行っている。コンテンツ配信におけるセキュリティ システムもゼロから構築を始めた。この構築においても、低コスト、低労力、汎用性、
ユーザの利便性を考慮した。低コスト、低労力としては、アライアンスを組む会社が システム構築を行うことで実現した。また、ユーザの利便性については、ワンログイ ンシステムを導入することで実現している。登録時に、ActiveX の専用ドライバを使 用して、共通鍵暗号ベースの秘密鍵を保管する構成とし、この専用ドライバにより、
ログインの手間を削除する構造となっている。また、保存された秘密鍵は各ユーザ固 有のものであり、ユーザユニークな暗号化が可能となっている。この秘密鍵によりラ イセンスが暗号化されて配信されるが、プレーヤに復号化機能が内蔵されているため、
ユーザにDRMを意識させることはない。DRMとしては軽いタイプの処理であるが、
これまで現実的な被害は起きていない。これは、コンテンツがアダルトコンテンツ中 心であるということが一つの要因になっている。アダルトコンテンツを使用するユー
1 資料提供 株式会社デジタルアドベンチャー殿
ザは、個々に楽しまれる方が多く、他のユーザとの交流が少なくなっている。このた め、不正にコンテンツが流通する被害がないと考えられる。また、万が一のことを考 え、コンテンツが不正にネットワーク上に流されないように、電子透かしをコンテン ツに埋め込み、関連会社によりネットワーク上のコンテンツの監視を委託している。
ユーザの利便性を考えると、DVDへの録画もターゲットに入れている。但し、この DVDを再生するためには、同じ端末である必要がある。これは、ダウンロードした秘 密鍵をプレーヤの中に保存するためである。他の端末で使用する場合は、その端末に より再度ライセンスを取得することで可能となる。また、期限付きのレンタルの場合 も利便性を考慮している。期限が切れたコンテンツを保管しておくことは可能である。
これを使用する場合は、ライセンスのみを再取得する形態とし、コンテンツを再ダウ ンロードするような手間は省いている。
さらに、プライバシーの保護方法も重要である。登録されたユーザデータには、細 心の注意を払い、アクセス権限を持つ管理者のみがアクセス可能な形態としている。
今後の展開として、より多くのユーザの獲得、効率運用のための方策を考えている。
より効率的なコンテンツ配信のためには、効率的なコンテンツ製作も重要な要素にな る。そこで、ワンソースマルチユースの考え方を導入し、何回も同じ素材を使用する ことで、コストダウンを図っている。また、現行ではWindows Media Player用のコ ンテンツ配信のみであるが、さらなるユーザの獲得のために、マルチプラットフォー ム対応のシステムにすることを考えている。
より遠い将来においては、P2P の流通形態まで行けばよいと考えている。コンテ ンツ自身はセキュアに保護されており、ライセンスを的確に管理することにより課金 を行い、分配金を回収可能なシステムができれば、よりユーザの利便性が向上し、結 果としてユーザ数の増加することを考えている。
2.2.3 まとめと考察
現在、映像配信ビジネス成功の主たる理由は、コンテンツの性質に依存する部分と、
徹底した低コスト化に依存している部分があると考えられる。紹介した例では、前者 の影響により、強い DRMを設定する必要がなくなっている。結果として、低コスト な DRM システムとなり、後者の低コスト化と適合している。DRM に多くの投資を し、強固な DRMを構築し、コンテンツを強固に保護する場合は、ユーザの利便性を 損ない、ユーザが離れてしまうことが懸念される。強固な DRM による利益低下とい う、逆効果があることを端的に示しているのではないだろうか。
2.3 インディーズと音楽配信ビジネス1
2.3.1 インディーズと音楽配信ビジネスの現状と動向
インターネット等様々なメディアの出現に伴い、ユーザニーズも多様化していることか ら、近年のメジャーレーベル2)の売り上げ減少とは対照的にインディーズが活性化しつつあ る。このようなユーザニーズの多様化を、企業中心からアーティスト中心へのパラダイム シフトと捉え、上から与えるのではなく、ユーザが求める“鮮度の高い”音楽を供給する ニーズが高まっていると分析した上で、著作権者であるインディーズ系事務所・アーティ ストと権利使用者との間の権利使用許諾と著作料の請求を代行するエージェントビジネス に事業機会を見いだしている。
実際、米国ではインディーズが実力派ミュージシャンの登竜門になっており、米国にお ける7000億円の売上げのうち50%はインディーズ系が占めるに至っており、日本での状況 とは全く異なる。欧米ではもともとアーティスト中心であったが、日本はレコード会社が 家電メーカの子会社として発足した歴史的経緯も大きいのではないかと考えられる。しか し、メジャーの役割は資本、流通網、A&R (Artists & Relation)であったが、新しいスキー ムが作られつつあり、インディーズとメジャーの差を議論するのはナンセンスになりつつ ある。
インディーズ系アーティストを中心にして、地域におけるイベントやコミュニケーショ ン紙を通じて、ファッション/ライフスタイルを展開することにより、音楽ビジネスから さらに広げて様々な市場を開拓する、いわゆるインディーズ産業化も起こりつつある。
このようなパラダイムシフトを音楽配信における権利処理の観点から言い換えると、ま ず権利者は分散する方向に向かうと言える。すなわち、従来はプロダクションが権利者だ ったものが、プロデューサへ、さらにはプロデューサからアーティスト個人へ分散が進ん で行くと捉えられる。エージェントが入れば、インディーズ系事務所・アーティストの音 楽配信ビジネスは進展しそうに見えるが、実際にはメジャーレーベルが圧倒的な力を持っ ており、いわゆる業界のしがらみがある種の妨げになっているかも知れない。
今後の展開については、CDからネットワークダウンロードに進むのは間違いなく、アッ プル社の iPod や、携帯電話における「着うた」の成功などを考えれば、2003 年が音楽配 信ビジネス元年といえるのではないかと考えている。日本においては、携帯電話「着うた」
からPC、車載機へと展開していくのではないだろうか。メディアや圧縮技術は様々なもの
1) 資料提供:株式会社ICAgency殿
2)一般には資本規模が大きく、独自の流通網を持つレコード会社をメジャーレーベルと呼び、資本規模が比較的小さく、
流通網を持たないレコード会社をインディペンデントレーベル(通称:インディーズ)と呼ぶ。世界ではSony BMG、
Warner EMI Music、 Universal Music Groupをメジャーレーベルと呼ぶが、日本では大手レコード流通会社を通して 配送するエイベックス、日本コロムビア、キングレコード、ポニーキャニオン、ビクターも含めてメジャーレーベルと 呼ぶことが多い。
があるが、メタデータフォーマットとID体系(データベース)がきちんと管理されていれ ば十分に対応できるのではないかとの展望が示された。
2.3.2 まとめと考察
音楽などの著作物をCDやレコードの”パッケージ”にして大量生産し、独自の流通網を使 って効率よく消費者に送り届けるモデルと、少額の費用で多品種の商品を消費者に送り届 けられるネットワークダウンロード・モデルの間には大きな違いがあり、もともと多品種 のインディーズ系著作物を例に考えることによって、この差異を際だたせることができた のではないかと思われる。今後、ネットワークダウンロードによる音楽配信が進展するた めには、業界のしがらみから自由になることが課題だとの指摘もあり、本格的な音楽配信 の普及は、やはりメジャーレーベルの保有する楽曲がネットワークに流れるかが鍵となる。
Confidential 1
インディーズ市場のカバー状況
上位10%の事務所 がインディーズ市場 80%以上をカバー
上位事務所の70%
以上をカバー
残り90%のレーベル・事務所 が20%の市場をカバー
Topクラス200アーティスト以上の 楽曲を配信事務所とのネットワー クにより継続して有力アーティスト および、楽曲ラインアップが可能
ストリート系600アーティスト のインタラクティブ配信権を 確保
「質」「量」「多彩さ」
で利用者ニーズに 対応
ICAgencyの事業体制により、ユーザーニーズ、アーティストニーズに応える「質」「量」「多彩」なイ ンディーズ音楽コンテンツを提供中
・Topクラスで活躍するアーティストおよび多彩なストリート系アーティストをラインアップ。
・上位アーティスト事務所の約70%をネットワーク
Confidential 2
ブルーハーツ スネイルランプ ケツメイシ バロック
有力アーティストの生音、ビジュアル素材配信権を確保 有力アーティストの生音、ビジュアル素材配信権を確保
Topクラスアーティスト: 200アーティスト、1,200曲の配信数を誇ります。
(CDセールス1万枚以上、メジャーライブハウスでの単独ライブ開催可能)
上記有力アーティスト中:
・最上位Topクラスアーティスト: 77アーティスト
(CDセールス10万枚以上を記録など、Oricon/HMV/Tower/新星堂チャートイン)
・優先配信中アーティスト: 17アーティスト
(他社CP様より約2-3週間前からの配信スタート)
・タイアップアーティスト: 17アーティスト
(ライブツアーへの協賛、アーティストによりコメント、生声、オリジナリ写真などの配信)
(数値は12月現在、資料13.1, 13.3をご参照ください)
特徴1 「 質 」
Confidential 3
特徴2 「 量 」
600アーティスト以上のストリート・ローカルミュージシャンをフィーチャー します。
・独自ネットワークによりインディーズ音楽の原点であるストリート・ローカルミュ ージシャン楽曲をラインアップします。
・楽曲数にして10,000曲以上のインタラクティブ配信権を獲得済みであり多様な ニーズに応える圧倒的な量を誇ります。
・アーティスト毎に楽曲セレクションを行い、2,000曲規模から配信を開始します。
(資料13.2をご参照ください)
Confidential 4
はじめに
【Scene of music】 新しいミュージック・シーンの誕生
‑‑‑USでは、メジャーとインディーズの差がなくなり、インディーズこそ実力派たるミュージシャンの 登竜門となりつつあります。
‑‑‑既に、インディーズ自体が産業として確立しています。例)各種ロックイベント
独立したアーティスト、新しいcultureを応援し、そこにマーケットを見出すためにでき たコンセプト作りをしております。
基本コンセプト
【Street Culture】 インディーズはストリートへ
‑‑‑インディーズがStreetに展開したことで、若者文化の中心におどりでることとなりました。
ファッション ライフスタイル
ホビー
‑‑‑マーケットとしても既に無視できない規模となっています。今こそStreetに注目したマーケティン グが重要となっています。
Confidential 5
イベント・ライブ
アーティスト
雑誌・フリーペーパー・TV番組
音楽業界 クリエイター
スポーツ ファッションブランド
お店、街中
認知度アップ
雑誌にブランドを露出 することによって、認 知度を高める。
新しい音楽が生まれる場所
•従来のメジャーレーベル主導ではな い、アーティスト尊重の制作活動
•ローカルに根ざしたアーティストを発 掘できる。
ファッション・アパレル
•若者層への支持の取り付け
•ローカルに根ざした盛り上がり コミュニティ
•若者イメージの構築に よって、マーケットを創 造する。
Scene •キャラクター・楽
曲を含めたマーチャ ンダイジング戦略。
•地域の情報収集ネットワー クをもたないメーカーへの情 報をベースにした業務提携
•新しい情報元 として定着。
現地にしかない地 域密着型媒体で のエリアドメスティッ ク戦略のご提案
レコード販売店
一年間を通じた機種ごとの イベントのプログラム作成。
ニーズに合ったご提案 アパレルのユーザネット
ワークやアーティストとの 連携を活用。
・ファッションとの連動
・常に新しい情報を吸収
全体像
•アーティストのツアーイベント
•サマー・ウィンター大型イベント イベント
2.4 写真業界におけるコンテンツ流通の動向1 2.4.1 業界の特徴
写真業界は、音楽・映像業界に比べ、小規模な個人企業が殆どを占めている。また、
写真コンテンツの著作権もほぼ個人に帰属するという特徴を持つ。
当業界においても、デジタルカメラ、PC、インターネットの普及によりビジネス の状況に変化が生じており、情報化社会への対応の必要性に迫られている。
個人企業が主な構成要素であるが故、業界の意思統一が容易には進まない面がある が、その中でも日本写真著作権協会(JPCA)を始めとする業界団体が、写真著作 権の普及啓発や著作権管理事業などを通じて、写真コンテンツの流通促進に取り組ん でいる。
2.4.2 写真コンテンツの流通動向
写真コンテンツのデジタル化が進むにつれ、ネット上で写真を利用して欲しいコン テンツホルダのニーズと、ホルダの許可を得た上で写真を正当に利用したい利用者の ニーズは高まっており、そのための流通基盤整備が求められている。
このような背景の下、まず第1ステップとして、著作権者IDの発行・普及ととも に、ネット上の写真保護のためのサーバ提供、写真コンテンツへのID割り当てとD B化を目的とした基礎システムを構築し、インターネット上でコンテンツホルダと利 用者を結び付ける実績を上げてきた。
次に、第2ステップとして、以下の3点を狙った活動を展開しようとしている。
(1) 携帯電話向けの画像流通実験
(2) 携帯電話ユーザに向けた著作権ID、コンテンツIDの普及促進
(3) 不正利用の制限
携帯電話の待受け画像の配信ビジネスを想定した画像流通実験を進めていく予定 でいる。携帯電話は終端端末であり、そこからコンテンツが外部に流れ難い性質を利 用し、まずは携帯で流通の様子を見る。また、携帯とつながりの深い若年層に焦点を 当てたエンドユーザのコンテンツ利用方法も調査していく予定でいる。
不正利用に対しては、DRMなどによる技術的な制限を強化するよりも、ダウンロ ードした時に何らかのコメントを出すなど、利用者に対して著作権に関する意識を促 すことが有効と考えている。
2.4.3 コンテンツの保護技術と評価
写真コンテンツは、PCブラウザでの利用が殆どであることから、コンテンツの保 護技術もブラウザでの二次操作(キャプチャ/PrintScreen/コピー/編集/保存/
印刷など)を制限するブラウザ用プラグインなどに重点が置かれている。また、写真 家の半数以上がMacを利用しており、WindowsのみならずMacサポートが 必須であることも、保護技術に求められる特徴の一つである。
このように一定の保護技術を導入し始めているものの、これだけで十分な保護がで
1 資料提供:日本写真著作権協会殿
きるとは認識しておらず、電子透かしなども含め、コンテンツ保護技術の強化のみで コンテンツの流通促進が図れるとは、今のところ考えられていない。
2.4.4 今後の課題
コンテンツの流通促進に対し、以下の2つの課題が上げられている。
(1) 著作権に関する一般の意識が低い。
これは技術的に解決できる問題ではなく、学校教育における著作権教育などが必要 であると考えられている。DRM技術においても、コンテンツの不正利用を制限する のみならず、教育効果のあるものが求められている。
(2) コンテンツの識別・検索が難しい。
一例として、”富士山”というキーワードで写真コンテンツを検索すると、ヒットし 過ぎて検索にならなくなる。権利者の主観的な評価、感覚的なキーワードによる検索 技術が求められている。
2.4.5 まとめと考察
写真コンテンツは、デジタルカメラ、PC、インターネットの普及に伴い、その流 通データ量は確実に増えているが、コンテンツ流通市場規模は依然小さく、不正利用 対策よりも流通規模の拡大が今日の業界の主な関心事である。このような背景から、
携帯電話の待受け画像の配信を突破口として流通促進を図る動きもあり、これが着メ ロや着うたのようにヒットするか否かが、今後の流通を左右する一つの試金石になる と考えられる。
写真家のみならず一般個人もコンテンツホルダになれることから、音楽・映像の場 合に比べ、流通環境に小規模なコンテンツホルダが無数に存在する点が一つの特徴で ある。したがって流通基盤によるコンテンツアグリゲーションの充実化も、今後の流 通を左右する鍵を握るものと考えられる。
DRMに代表される不正利用対策技術は、現状さほど関心を集めていないが、流通 規模の拡大に伴い重要度が増すことは明らかである。コンテンツの暗号化を基本とす る保護方法は音楽・映像とさほど変わらないと予想されるが、不正利用の視点から敬 遠されるPCプラットフォームに流通基盤が依存せざるを得ない、また、コンテンツ の利用定義が音楽・映像とは異なるなど、写真固有の流通基盤要件も求められてくる ものと考えられる。
写真 利用者 写真 利用者
写真家 写真家
この写真を使いたいけど、
カメラマンが誰で、どこに連絡して いいかわからない・・
写真を公開して誰か使って欲しい・・
HPで写真を公開したいけど不正 コピーされて勝手に使われるのは 防ぎたい・・
写真家のニーズ 利用者のニーズ
プロカメラマンアマチュアカメラマン写真愛好家 プロカメラマンアマチュアカメラマン写真愛好家 写真利用者 写真利用者
写真著作権者 写真著作権者 デ−タベ−ス デ−タベ−ス 写真著作権者IDの取得
作品管理用マイページの提供 画像保護サービスの提供
写真著作権者の問い合わせ
その他の作品の閲覧・問合わせ
JPCAは、写真の権利者が誰なのかを明確にし、作品を公開する場を提供することで、利用者が著作物を積極的に利用できる ような流通システムの構築を目的としています。今後もより作品の流通を促すようなサービスを構築していきます。
「この作品の権利は誰が持っているのか」が不明確なために利用が限られたり、不正利用を防ぐ手段がありませんでした。
【JPCA設立の目的 】
ID登録と画像保護サービス
マーケットプレイスシステムについて
マーケットプレイス
画像
サイト
(個人)
各社
クレジット
利用者
ID登録 USER
JPCA
画像登録
【目的】
・画像保護 ・画像販売 TSS
VFZ
画像
■新事業■
・新しいコンテンツの開発
・携帯用コンテンツ ⇒試作
・複写権センターへの 提案(モデル)
・2005年度文化庁実験 への提案
・ギャラリーのストック (古い写真)を増やす ⇒流通 ダウンロード
リピーターを増やす工夫が必要
課金
課金 ブラウズ
ブラウズ ただのギャラリーではなく楽しめる
サイト
写真
当初はダミーで実証実験の ものを流用
センター
配信 サーバ
20K MID・WAV
JPG VFZ メタ
クリエタ
コンテンツ作成ツール
♪ 暗号化 VFZ他 エンジン エンコーダ
PC・モバイル両方に対応したコンテンツフォーマットを 音楽・写真の復号コンテンツ流通を行う
Viewer for BREW2.0 for Java
Viewer for PC プロパティ
表示
ID認証 ツール
U I
端末に応じた ユーセージ コントロール
携帯配信システム詳細図
17 2.5 ブロードバンドとコンテンツ・ビジネス 2.5.1 ブロードバンドコンテンツ流通の展望1
コンテンツ流通には大別してコンテンツ製作と流通という2つの工程がある。従来こ れらの工程はテレビ局や出版社などのごく限られたエンティティのみにより行われて いた。これに対して、近年のインターネットや IT 技術の普及はこの状況を大きく変え ようとしている。デジタルビデオカメラやノンリニア編集ソフトの低価格化は、コンテ ンツ製作の敷居を大きく下げており、また、個人 Web サイト、P2P、ブロードバンド環 境などの普及はコンテンツ流通の場を大きく広げている。
ブロードバンドコンテンツ流通の目指すところも、このようなコンテンツ流通環境の 変化に伴って生じる新たにニーズを捉えるところにある。実際、インターネット・サー ビス・プロバイダには、配信リソースの有効活用と顧客サービス向上のためにリッチ・
コンテンツを配信したいというニーズがあり、コンテンツホルダにも、保有コンテンツ を有効利用したいというニーズがある。しかしながら、プロバイダやコンテンツホルダ が、以下のような業務
(1)コンテンツのエンコードやデジタル化
(2)エンティティ間の折衝・調整
(3)配信ページの作成および配信サイトの運用
(4)著作権処理
を単独で行うには限界があり、ここに新たなビジネスチャンスがあると思われる。特に、
著作権処理業務に関しては、権利利用報告、利用料支払事務や権利者団体等との利用許 諾交渉など複雑な処理が必要であり、そのニーズは高いと思われる。
2.5.2 現状の課題1
ブロードバンド環境においてコンテンツ流通を促進させる際の留意点としては、以下 のような項目がある。
1)放送と通信の違い。ブロードバンド環境ではコンテンツがリッチであればあるほ ど視聴数やトラヒックが増大し、それに応じてネットワーク回線やサーバの増強が必要 となる。事業計画を立てる際には、このコストを考慮する必要がある。
2)利用者の意識。利用者の意識として、「インターネットはより少ないお金で情報 を共有し合うためのツール」という意識があり、お金を払ってまでコンテンツを視聴す る価値をいかにして付加するかが課題となる。
3)コンテンツホルダの意識。インターネットは既存のコンテンツビジネスの理論が 通用しにくい世界であり、コンテンツホルダがコンテンツの提供をためらう面があるこ とが挙げられる。ただし、最近では着メロや着うたなどの成功例もあり、ブロードバン ド配信をビジネスチャンスととらえられる気運は高まっていると言える。
4)著作権処理ルールの整備。既存メディアと異なりインターネットでは著作権処理
1資料提供 株式会社ビーバット殿
18
ルールが(徐々に整備されつつあるものの)完全には確立していない。著作権処理ルー ルの整備は、コンテンツビジネスを行う際に必要不可欠な項目である。その整備を行う ため、例えば、以下のような対策
・著作権情報の集中管理
・各権利がどのエンティティにより所有されているかなどの情報を容易に入手できる 環境の整備
・関連プレイヤー、権利者団体へのEDIの導入 が提唱されている。
2.5.3 まとめと考察
インターネットや IT 技術の普及はコンテンツ流通に対して追い風ではあるが、コン テンツ配信のみでビジネスを成立させるのは容易でないように思われる。現状では、コ ンテンツ配信業務そのものというより、むしろコンテンツのエンコード、エンティティ 間の折衝・調整、著作権処理など、コンテンツ流通に付随する総合的なサービスを提供 することでビジネスが成立している面がある。コンテンツ流通ビジネスを今後さらに発 展させるためには、著作権処理ルールの整備や、お金を払ってコンテンツを視聴したく なる仕組みの付加などが必要となると思われる。
現在のコンテンツ流通 現在のコンテンツ流通 現在 現在
家庭や学校の 家庭や学校の
ご利用者 ご利用者
インターネット インターネット
サービスサービス プロバイダ プロバイダ
複 雑 な 複 雑 な
流流 通通 経経 路路
映画 映画 音楽音楽
スポーツ スポーツ
ニュース ニュース ゲームゲーム コンテンツ
コンテンツ ホルダホルダ
ブロードバンド時代のコンテンツ流通市場 ブロードバンド時代のコンテンツ流通市場
コンテンツ コンテンツ ホルダホルダ
映画映画 音楽 音楽
スポーツスポーツ
ニュースニュース ゲーム ゲーム
今後 今後
ブブ
ロードバンド・インターネットロードバンド・インターネット
B- B -BA BAT T コンテンツ コンテンツ 流通市場 流通市場
著作権保護・
著作権保護・
管理システム 管理システム 家庭や学校の
家庭や学校の ご利用者ご利用者
CATV CATV局局 インターネット インターネット
サービス サービス プロバイダ プロバイダ
コンテンツホルダ
コンテンツホルダ コンテンツ流通市場コンテンツ流通市場
● 市場機能の提供
● 著作権保護・管理
● 配信準備サポート
● 権利利用料支払代行
●●市市場機能の提供場機能の提供
●
●著作権保護・管理著作権保護・管理
●●配信準備サポート配信準備サポート
●
●権利利用料支払代行権利利用料支払代行
配信事業者(ISP等)
配信事業者(ISP等)
認証・課金 認証・課金 配信配信
視聴者 視聴者
基本ビジネスモデル 基本ビジネスモデル
¥配信手数料
¥配信手数料
¥配信手数料
¥手数料¥手数料
¥手数料
視聴ログ 視聴ログ
¥視¥視聴料
¥視聴料聴料
¥情報料¥情報料
¥情報料
著作権等管理事業者 著作権等管理事業者
¥利用許諾料
¥利用許諾料
¥利用許諾料
コンテンツアグリゲータではなく、コンテンツ 流通市場に集まるコンテンツの
著作権情報と視聴情報を管理し、
コンテンツホルダに代わって権利者に利用 許諾料の支払を行う。
コンテンツアグリゲータではなく、コンテンツ コンテンツアグリゲータではなく、コンテンツ 流通市場に集まるコンテンツの
流通市場に集まるコンテンツの
著作権情報
著作権情報とと視聴情報視聴情報をを管理管理し、し、
コンテンツホルダに代わって権利者に コンテンツホルダに代わって権利者に利用利用 許諾料
許諾料のの支払支払を行う。を行う。
その他権利者 その他権利者
¥利用料¥利用料
¥利用料
●コンテンツ調達 ●コンテンツ調達 ●プロモーション ●プロモーション ●全体企画・調整 ●全体企画・調整 ●著作権処理 ●著作権処理
【コンテンツファクトリ系事業者】
【コンテンツファクトリ系事業者】
《HP制作事業者》
●HP制作サービス提供
《HP制作事業者》
《HP制作事業者》
●HP制作サービス提供
●HP制作サービス提供
《エンコード事業者》
●エンコードサービス提供
《エンコード事業者》
《エンコード事業者》
●エンコードサービス提供
●エンコードサービス提供 エンコー エンコー ドド
HP制作HP制作
権利処理の流れ 権利処理の流れ
DRMサービス、DRMサービス、キー発行ログキー発行ログ WebWeb環境、アクセスログ環境、アクセスログ
ストリーミング ストリーミング 環境、ログ 環境、ログ
【ASP系事業者】
【ASP系事業者】
《DRM−ASP 》
●DRMサービス提供
●キー発行ログ提供
《
《DRMDRM−−ASP ASP 》》
●
●DRMDRMサービス提供サービス提供
●キ
●キー発行ログ提供ー発行ログ提供
《Web、Stream - ASP 》
●Web、Streamサービス提供
●アクセスログ提供
《Web《Web、、Stream Stream --ASP ASP 》》
●
●WebWeb、、StreamStreamサービス提供サービス提供
●アクセスログ提供
●アクセスログ提供
サービス利用料 サービス利用料
エンコード料 エンコード料 HP制作費 HP制作費
《コンテンツホルダ》
●コンテンツ提供
●プロモーション
●権利許諾情報提供
《コンテンツホルダ》
《コンテンツホルダ》
●コ
●コンテンツ提供ンテンツ提供
●プロモーション
●プロモーション
●権利許諾情報提供
●権利許諾情報提供
【コンテンツ系事業者】
【コンテンツ系事業者】
コンテンツ コンテンツ
権利許諾情報 権利許諾情報
利用料、
利用料、
売上報告 売上報告
コンテンツ コンテンツ
《ISP等ディストリビュータ》
●コンテンツ配信環境提供
●課金決済
●各種会員サービス提供
《ISP等ディストリビュータ》
《ISP等ディストリビュータ》
●コンテンツ配信環境提供
●コンテンツ配信環境提供
●課金決済
●課金決済
●各種会員サービス提供
●各種会員サービス提供
【配信系事業者】
【配信系事業者】
視聴料視聴料 視視聴料聴料
《権利者団体》
《権利者団体》
●権利許諾
●権利許諾 権利利用許諾権利利用許諾 権利利用許諾
権利利用許諾
権利利用料 権利利用料
TV 携帯 PC
視聴場所
・自宅 ・居間がメイン
・ユビキタス
・外出先、寝室などどこ でも
・自宅
・居間、書斎など
・職場
視聴形態 腰を落ちつけて「じっくり」 思いついた時に「手早く」 腰を落ちつけて「じっくり」
コンテンツ消費 形態
・娯楽型
・自分の興味に気がつく
・流れを楽しむ
・時間つぶし型
・コミュニケーション(メー ル)
・情報収集型
・自分の興味を深める
メディア接触
・受動的
・好みに関わらず、良いも のが見つかれば見る
・能動的
・興味のある情報を探して 見る
・能動的
・興味のある情報を探して 見る
表現力 動画 ◎ × ○
静止画 × △ ○
テキスト × ○ ○
音声 ○ × ○
インタラクティブ × △ ◎
《各メディアによるコンテンツ視聴形態の比較》
《各メディアによるコンテンツ視聴形態の比較》
コンテンツ
コンテンツ流通の促進にむけて 流通の促進にむけて (提言) (提言)
1.コンテンツホルダのビジネスチャンス 1.コンテンツホルダのビジネスチャンス
●
●コンテンツホルダがブロードバンド配信をビジネスチャンスととらえること。コンテンツホルダがブロードバンド配信をビジネスチャンスととらえること。
●●現状では困難。DVDにビジネスチャンスを見出している状況。現状では困難。DVDにビジネスチャンスを見出している状況。
2.権利処理ルールの明確化 2.権利処理ルールの明確化
●●特定のプレイヤーだけがもうかる仕組み特定のプレイヤーだけがもうかる仕組み⇒⇒誰もがもうかる仕組みへ。誰もがもうかる仕組みへ。
●
●権利者にも公正に利用料が支払われなければならない。権利者にも公正に利用料が支払われなければならない。
3.権利情報の共有 3.権利情報の共有
●
●コンテンツ流通促進のためには著作権情報を容易に入手できる環境が必要。コンテンツ流通促進のためには著作権情報を容易に入手できる環境が必要。
●●著作権情報の集中的な管理。著作権情報の集中的な管理。
4.業界の
4.業界のEDI化の促進EDI化の促進
●●コンテンツ業界はEDI化最後の関門。コンテンツ業界はEDI化最後の関門。
●
●コンテンツ流通促進のために関連プレイヤー、権利者団体のEDIは必須。コンテンツ流通促進のために関連プレイヤー、権利者団体のEDIは必須。
22 2.6 携帯端末における DRM サービス
2.6.1 携帯電話コンテンツ流通の考え方と概況1)
(1) 携帯電話会社のコンテンツ流通サービス展開に関する取組み
携帯電話によるコンテンツ利用は、サーバー型サービスモデルへの展開について、以下 のスタンスがある。
① 携帯電話は、ネットワークにつながる生活鍵リモコンと捉えている。
② 地上波デジタル、サーバー型1セグメント放送を対象としている。
③ バースト的なトラフィックの上昇を伴うリッチコンテンツの配信は携帯では難し い。
④ リッチコンテンツは迂回させるべきとの考えから、サーバー型放送の利用を検討 している。
⑤ コンテンツは放送から入手、携帯でメタデータを入手するモデルが適している。
ただ放送の直接受信は電波状況などにより不安定であり、家庭での放送受信後携 帯へ持ち込みとする。
⑥ サーバー型ではType1、Type2の2通りのモデルが想定されるが、Type1のモデ ルを想定した場合は課金なしの無料鍵を送るか、ドメイン管理のスキームを利用 する。放送局などによるメタデータの販売がビジネスモデルとなる。
これらを前提に、図に示すような、デジタル放送と連動した番組流通サービス形態が考 えられる。
(2) 携帯電話におけるDRMの適用状況
① 携帯電話および移動体網が閉環境であること、高額なコンテンツ等を扱わないこ とから、本格的なDRMは適用されていない。
・ 利用期限、利用期間、利用回数の指定
・ 携帯電話からの書き出し可否指定
・ 特殊な暗号化等は使用せず(伝送路上の暗号化を除く)
② 一部、PHS端末などを用いてDRM適用サービスを過去に提供した事例がある。
・ ドコモの音楽配信サービス(M-Stage Music):EMMS/OpenMG、EMDLB
・ DDIポケットの音楽配信サービス(SoundMarket):ケータイdeミュージック 方式(UDAC-MBに統合)
(3) 携帯電話向けコンテンツ流通サービスに関する今後の動向
① 画像送信機能、外部メモリの標準サポートが実現
② コンテンツの二次流通プラットフォームの整備
③ 外部からメモリ経由でコンテンツを携帯電話へ格納
④ 課金、コンテンツ保護、権利の移転や共有などを含む総合的な権利流通サービスの
1) 資料提供:株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ殿
実現
⑤ 携帯電話はブリッジメディア(携帯網での帯域保証は不可能)
(4) 携帯電話に特有なコンテンツ流通の環境条件
① CPU、メモリなどのリソースが限られる
・ 複数種DRM方式の実装が困難
・ 処理の負荷が重いアルゴリズムは実装が困難
② アプリケーション的には閉環境
・ 外部メモリ、USBなどハード的には開環境
・ ブラウザやメーラなどの携帯電話上のネイティブアプリケーションはコントロール 下(ネイティブアプリケーションはユーザ・アプリとの連携が可能であるが、ユーザ またはユーザ・アプリによるコンテンツのコピーは不可能)
③ ユーザ認証が容易
・ 電話番号、クライアント証明書、生体認証などによって、ユーザ特定が可能
・ 課金など権利の管理が単純
④ 通信を使ったリボケーションが容易
・ マスター鍵の交換や暗号アルゴリズムの交換も可能
(5) コンテンツの著作権管理に関する課題及び標準化の必要性
① 汎用性の高いDRM方式であること
・ クローズな世界でのコンテンツ流通を前提
・ プロバイダやコンテンツ種別等に依存しない汎用的なDRM方式が必要
・ 特定のDRMにはこだわりなし(処理の負荷が大きいDRMは不可)
② 映像・音楽など暗号化ストリームのランダムアクセスができること
③ 共通部品・共通ツールとすべき項目(スクランブル方式は、携帯では重い)
・ 暗号化アルゴリズム(コンテンツ用、鍵交換用、認証用)
・ 暗号化コンテンツパッケージング
・ Hash関数
・ コンテンツ権利記述
・ クライアント認証(PKI)
④ Rights Issuer機能
・ 携帯電話で生成される静止画、動画やメール・アドレス帳のバックアップなどにも DRMが必要となる。この場合、Rights Issuerとしての機能が必要となる。
2.6.2 まとめと分析
今後は、携帯電話とポータブル・オーディオ・ビジュアル端末との融合がますます加速さ れ、地上デジタル放送の開始・普及に伴って、携帯電話による映像・音楽・放送コンテン ツ閲覧が主流になりうる可能性を大いに秘めている。