コンピュータ科学 III
担当:武田敦志 <[email protected]>
復習問題
次の数値・計算を2進数(小数点以下8bit)で表現せよ (1) 0.1
(2) 0.8
(3) (0.1 × 8) – 0.8 0.000110102
0.110011012
(0.000110102 × 10002) - 0.110011012
= 0.110100002 - 0.110011012
今日の話
確率と条件付き確率 確率
高校数学の復習
条件付き確率
条件の一部が確定した場合の確率を計算する ただし、「数式」で確率を表す
例:天気予報が晴である場合に 実際の天気が雨である確率
確率の計算(1)
確率の計算
6面サイコロの場合
「1」が出る確率: 1/6 「4」が出る確率: 1/6
「5」が出る確率: 1/6
「2」が出る確率: 1/6
「6」が出る確率: 1/6
「3」が出る確率: 1/6
「偶数」が出る確率: 1/2
「3の倍数」が出る確率:
確率の計算(2)
確率の数式
事象 si が発生する確率:P(si)
事象 si が発生しない確率:1 ‐ P(si) 全事象の発生確率の総和:
( ) 1
1
∑ =
= n
i
s
iP
事象:S = { s1, s2, s3, ... , sn }
確率の計算(3)
確率の数式(6面サイコロの場合)
「1」が出る確率:P(s1) = 1/6
「1」が出ない確率:1 ‐ P(s1) = 5/6 全事象の発生確率の総和:
Σ P(si) = P(s1)+ P(s2)+ P(s3)+ P(s4)+ P(s5)+P(s6)
= 1
事象:S = { s1, s2, s3, s4, s5, s6 }
練習問題
次の確率を求めよ
明日の天気の確率
天気 晴 曇 雨
確率 P(晴) = 0.5 P(曇) = 0.2 P(雨) = 0.3
次の表を埋めよ
シャッフルしたトランプ52枚から1枚引いたとき、
引いたトランプが絵札(J・Q・K・A)である確率 P(J)=4/52 P(Q)=4/52 P(K)=4/52 P(A)=4/52 P = P(J) + P(Q) + P(K) + P(A) = 4/13
複数の事象を含む確率
複数の事象を含む確率
例:天気予報が晴で実際の天気が雨である確率 例:天気予報が雨で実際の天気が雨である確率 事象:S = { s1, s2, s3, ... , sn }
事象:T = { t1, t2, t3, ... , tm } 事象 si と tk が発生する確率:P(si,tk) 事象 si が発生する確率:P(si) =
∑
= m
k
k i
t s P
1
) , (
∑
n練習問題
次の表を埋めよ 天気予報の確率
天気予報 晴 曇 雨
確率 0.4 0.4 0.2
実際の天気の確率
実際の天気 晴 曇 雨
確率 0.5 0.2 0.3
天気予報
実際の天気 晴 曇 雨
晴 0.3 0.2 0.0
曇 0.1 0.1 0.0
天気予報と実際の天気の確率
条件付き確率
条件の一部が確定した場合の確率
例:天気予報が雨である場合に実際の天気が雨である確率 例:天気予報が晴である場合に実際の天気が雨である確率
事象:S = { s1, s2, s3, ... , sn } 事象:T = { t1, t2, t3, ... , tm }
tk が発生したときに si が発生する確率:P(si|tk)
si と tk が発生する確率:P(si,tk) = P(si|tk) P(tk)
∑
n=
練習問題
下記の表に従って確率を求めよ
天気予報
実際の天気 a : 晴 b : 曇 c : 雨
A : 晴 0.3 0.2 0.0
B : 曇 0.1 0.1 0.0
C : 雨 0.0 0.1 0.2
天気予報と実際の天気の確率
(1) P(A|a) = 0.75 (2) P(A|b) = 0.5 (3) P(a|B) = 0.5 (4) P(b|B) = 0.5
応用問題(1)
少し難しい問題
3個の宝箱があり、どれか1個に3000円が入っている 1個だけを開けることができ、その中身を取得できる
1.プレイヤーは、宝箱を1個選ぶ(開けない)
2.出題者は、残り2個の宝箱のうち、
ハズレ(空の)宝箱を開ける 選択手順
3.プレイヤーが500円払えば、 選択を変更した方が
応用問題(2)
定式化 A B C
事象 Aが当たり:sA Bが当たり:sB Cが当たり:sA プレイヤーが
Aを選択 :tA
プレイヤーが Bを選択 :tB
プレイヤーが Cを選択 :tC 出題者が
Aを開ける:uA
出題者が
Bを開ける:uB
出題者が
Cを開ける:uC 確率 P(sA) = 1/3 P(sB) = 1/3 P(sC) = 1/3
応用問題(3)
計算の指針
プレイヤーが A を選んだ場合を計算
֜ B や C を選んだ場合でも同じ計算となる
計算したい確率
P(sA|tA,uB) = ???
出題者が B を開けた場合を計算
֜ C を開けた場合でも同じ計算となる
応用問題(4)
条件付き確率を使って表現
プレイヤーの選択による確率の変化(変化しない)
P(sA|tA) = 1/3 P(sA|tB) = 1/3 P(sA|tC) = 1/3
出題者の選択確率
P(uA|sA,tA) = 0 P(uA|sB,tA) = 0 P(uA|sC,tA) = 0
P(uC|sA,tA) = 1/2 P(uB|sA,tA) = 1/2
P(uB|sB,tA) = 0 P(uC|sB,tA) = 1 P(uB|sC,tA) = 1 P(uC|sC,tA) = 0
応用問題(5)
計算
P(sA,uB|tA) = P(uB|sA,tA) P(sA|tA) = 1/6 P(sB,uB|tA) = P(uB|sB,tA) P(sB|tA) = 0 P(sC,uB|tA) = P(uB|sC,tA) P(sC|tA) = 1/3
P(uB|tA) = P(sA,uB|tA) + P(sB,uB|tA) + P(sC,uB|tA) = 1/2
P(sA|tA,uB) = P(sA,uB|tA) / P(uB|tA) = 1/3
֜ 期待値 1000円 (3000円×1/3)
宝箱を変更しない
宝箱を変更する
まとめ
コンピュータ上の計算でおきる間違いと誤差 確率
数式で確率を表すことで、確率を計算できる 条件付き確率
条件の一部が確定した場合の確率を計算する
獲得した情報に従って、とるべき戦略や処理を決定する 確率の計算は重要
例:風が強いという情報を獲得 ֜ 慎重な戦略をとる