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高精度切羽前方探査システム

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Academic year: 2021

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START

     

採用  不採用 

理由通知  工事費変更 

        VE提案書の提出 

● 内容の対比と提案理由 

● 実施方法に関する事項 

● 工事代金の概算低減額と算出根拠 

● 別途発注する関連工事との関係 

● 排他的権利を含む場合の取り扱い 

    審査   

VE案実施 

END 35日 

以前 

14日  以内 

● 施工の確実性 

● 安全性 

● 経済性 

  1.はじめに

本稿は,契約後 VE 提案として採用された高精度切羽 前方探査システム(NT‐EXPLORER)の実施状況につ いて報告するものである.

2.工事概要

工 事 名 一般国道336号広尾町タニイソトンネル工事 発 注 者 北海道開発局帯広開発建設部

工事場所 北海道広尾郡広尾町字モイケシ

工 期 平成13年11月7日〜平成16年3月20日 施工延長 2,020m(トンネル:2,001m,坑門工:19m)

掘削断面積 62.1m(C )〜104.0m(D 非駐)

地 質 花崗閃緑岩,ホルンフェルス

3.VE 提案

VE 提案経緯

VE 提案から採用までのフローを図−1に示す.

両坑口から約100m の範囲は既設調査ボーリングによ り探査の対象外とあるため,次回探査までの猶予を見込 んでトンネル掘削開始と同時に提案した.実際には,審 査に伴う追加資料の作成が予想以上に多く,工程は非常 に厳しかった.さらに,地山条件の変化などにより探査 範囲が前倒しされる可能性もあることから,十分な余裕 を持って VE 提案することが望ましい.

VE 積算

VE 積算金額の内訳は明確には示されなかったが,提 出した資料などから想定される VE 積算条件を表−1に 示す.VE 縮減額証明書には,37.5百万円(経費込みの 1/2相当)が工事費低減額として記されている.これか ら予想される直接工事費は,調査ボーリングを106.2百 万円(=1800m×59,000/m)と仮定すると49.2百万円

(27,000/m)程度となり,約1/2の直接工事費低減とな るものと考えられる.

調査時間は約15時間/120m と調査ボーリングより有 利であるが,積算に反映されていないものと考えられる.

採否理由

「施工実績があり,工事費の低減および施工管理の向 上が認められる」との理由により,採用された.

4.実施状況

当工事では計測データを管理指標とする支保設計を行 うために,地山判定基準と支保パターン想定方法を検討 し,その結果を以下のように運用した.

地山判定基準

山岳トンネルの支保パターンは特種条件を除き地山分 類に対応づけられた標準支保パターンを選択する方法で 決定されることから,これまでも計測データを管理値と して比較し支保パターンとの分析を行ってきた.しかし,

高精度切羽前方探査システム

(NT‐EXPLORER)現場実施報告

石井 洋司

Yoji Ishii

札幌(支)広尾(出)

TSP203 DRISS BH カメラ 実 施

サイクル 進捗120m 毎 進捗30m 毎 編成人員 掘削作業員+地質調査技師2名

サイクル タ イ ム

準備: 10分 削孔:150分 探査:180分 片付: 10分

探査180分

準備,片付含む 探査30分

穿孔機械 損 料 経 費 他

ドリルジャンボ C パターン諸雑費

ドリルジャンボ ビット0.2個 チューブロッド0.05本 スピードロッド0.45本 計測機器

損 料 他

拘束時間=

削孔+探査

全損 設置・撤去で 設備機械工4人日 そ の 他 火薬使用許可

図−1 VE 提案フロー

表−1 VE 積算条件

西松建設技報 VOL.27 抄録

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(2)

Start

End 想定支保パターン決定  DRISSの探査結果から10  cm平均の穿孔エネルギーを  求める.

判 定 基 準 を 元 に 10cm区  間の地山評価を行う 

トンネル径に相当する区間で最も  ランクの低い地山評価の占有比率  はどれくらいか? 

最も低いランクの  地山分類に評価 

最も低いランクまたは  次に低いランクの地山  分類に評価 

前後の地山評価や  同一支保パターン  10m以上の連続性  を考慮 

下位ランク占有比率を  含めて次に低いランク  の地山分類で再評価 

TSP 203の結果による延長方向  の分布,ボアホールカメラに  よる孔壁観察による地山評価  の妥当性 

30%以上 

10%以上30%未満 

10%未満 

分析の対象とした実施支保パターンは,切羽全体を評価し 設定したものであり,計測データに現れる局所的な地山の 変化に対応しておらず,分析の精度は今ひとつであった.

そこで,探査孔周辺に限定した地山分類を行ったものに 対して計測データを分析することとした.こうしたこと によって,地山判定基準値の精度を改善することができ,

よりきめの細かな地質変化を捉えることが可能となった.

支保パターンの想定

当工事では,事前調査や切羽観察などから,地山変化 が面状であり,トンネルに対して高角度で交差すること が確認された.このように,トンネルと交差する層状に 構成される地山であれば,鏡に出現する地山がトンネル 周辺にも連続して分布し,掘削した鏡の観察による評価 が周辺地山を評価していることになると考えられる.

このとき,地山等級毎の占有率に着目すると一般的な 切羽観察で得られる鏡に現れる占有率と側壁部に現れる 占有率,探査で得られる線上の占有率に差はないと考え られる.つまり,対象とする切羽を含む前後の区間の探 査で得られる線上の地山等級毎の占有率で地山分類を行 うことは,対象とする切羽やその周辺地山を地山分類し ていることに等しいと考えられる(図−3参照).

そこで,当工事では,トンネル軸方向に得られる探査 データを用いて,図−2のフローに沿った延長方向での 地山等級毎の占有率に着目した地山分類とそれを反映し た支保パターン想定方法を策定した.評価は DRISS の

10cm 区間平均穿孔エネルギーを重点的に用い,延長方 向の連続分布の傾向予測に TSP203の結果を用いた.

5.まとめ

当工事での切羽前方探査の改善により,断層破砕帯等 の脆弱層の位置やその性状把握などのリスク管理に加え,

探査範囲全体において高密度・定量的な評価を行うことが 可能となり,従来の調査ボーリングと比較してより高品 質な地山評価が得られる探査技術にすることができた.

図−2 地山分類と支保パターン想定

図−3 各ケースの地山占有率

抄録 西松建設技報 VOL.27

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参照

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