Mozilla Hubs︓
メタバース構築プラットフォームの最新動向
2022年3⽉11⽇
OSC2022 Online/Spring
INDEX
1. メタバースとは
1. メタバースとは︖
2. XRとは︖
2. Mozilla Hubsとは
1. 主機能説明 2. 構成する要素
3. Mozilla Hubsの利点・活⽤
1. WebVRのWordpress
2. Spokeによる⾃由な空間作成
3. DOORのご紹介
⾃⼰紹介
境野 純平
株式会社NTTデータ
技術⾰新統括本部システム技術本部 デジタル技術部Agileプロフェッショナル担当
2017年︓
⼤学連携にてNTTデータと共にVR会議システムのプロトタイプ開発 2018年︓
株式会社NTTデータ⼊社 リテール向けの社内システム開発等に従事 2019年︓
全社向けXR領域のR&D活動 2020年︓
某製造業向け現場作業システム開発、IoT、ドローン領域のシステム開発 など
2022年〜︓
某バーチャルイベント開発に複数従事
メタバースとは︖
メタバースとは︖
Metaverse
Meta Universe
超
宇宙造語
SF作家のニール・スティーヴンスンが1992年に発表した サイバーパンク⼩説「スノウ・クラッシュ」に登場する架空の 仮想空間サービスの名称であった。
テクノロジーの進化によって実際にさまざまな仮想空間サービスが 登場すると、それらの総称や仮想空間⾃体の名称として主に英語 圏で⽤いられるようになった。
⽇本ではWIRED(つながっている場所)、バーチャル空間、VR
(仮想現実空間)、サイバースペース(電脳空間)等と⽐喩さ れることがある。
出典︓https://www.amazon.co.jp/dp/4150123543
XRとは︖
AR MR VR
Augmented Reality Mixed reality Virtual reality
没⼊度
拡張現実 複合現実 仮想現実
低 ⾼
現実空間に情報を
現実世界と仮想世界を融合することで、現実にはないものを 知覚できる技術の総称。メタバースとの関連も深い。
・・・
メタバースを構成する技術
現状、メタバースはXRで構成された空間でのやりとりを指すことが多い。
そのため、同じ仮想空間を共有できるというベース機能が必要である。
⼤きく、クライアントアプリ、ユーザ管理、コンテンツ管理等の機能を元にシステムは構築される。
Mozilla Hubsとは︖
Mozilla Hubsとは︖
ブラウザで動作するオープンソースのソーシャルVRシステム。
2017年9⽉24⽇ごろにFirst Commit︕
出典︓https://hubs.mozilla.com/
Mozilla Hubs
特徴
•
PC・スマートフォン・Oculus Quest(※1)等でインストー ルなしでURLを開くだけで動作。•
ウェブベースのためウェブとの親和性が⾼く、PCでは画⾯共有をしてVR空間内で⾒せることができたりといった機能 がある。
•
動画再⽣共有・同期視聴可能で、YouTubeやURLな どを空間内で共有できる。•
商⽤利⽤可能であり、AWS等で独⾃ドメイン運⽤可能 ライセンス情報•
ライセンス︓Mozilla Public License 2.0•
商⽤利⽤、改変、特許の使⽤が可能•
OSS利⽤での問題の保証や商標の利⽤は制限※1︓OculueQuest・・・Facebook社が開発した安価なスタンドアロン型VRゴーグル
Mozilla Hubsのラインナップ
Hubs
Mozilla社開発のマルチユーザWebVRクライアント。
Hubs-Cloud
独⾃ホスティングサービスのためのリソース群。
Hubs-Cloud-AWS
HubsをAWSを⽤いて独⾃運⽤可能なリソース群。
Mozilla Hubs
Mozilla社展開のパブリックなHubs-Cloud環境。
Mozilla Hubsへの参加は簡単
投影のみ 動画
Mozilla Hubs活⽤例
世界最⼤のVR関連の国際会議 にて、MozilaHubsを活⽤した講 演が実施された。
世界中の⼈と対話が可能で、ウェ ビナーと違い発表者間で空間で 交流できる点で優位性がある。
IEEEVR2020
Mozilla Hubsの構成(1/3)
•
2Dコンポーネント︓React•
3DシーンにはThree.js/A-Frame•
3Dコンテンツはネットワーク化されたAframe(networked aframe︓NAF)を使いクライアント間で同期•
物理演算はAmmo.js/Wasmを使ってクライアント上で実⾏されるnetworked aframe
ゲームのネットワークは、networked-aframe (NAF)ライブラリを使って実装
Ammo.js/Wasm
クライアントで実⾏される物理シミュレーションを制御
Client
Mozilla Hubsの構成(2/3)
Reticulum
Phoenix+Elixirベースのメッシュネットワーク。すべてのトラフィックを管理するソーシャルVRに特化した ゲームネットワーキング及びWebAPIのサーバー群
•
アバターの移動•
認証/マジックサインのリンク•
復号化•
シーンの更新•
ユーザー権限の検証ルーム接続時に、複数のWebSocketsで負荷分散されたロードバランスノードに接続される。メッセージは、phoenix channelsと呼ばれるpub/subシステムを介して、メッシュ内のその部屋のすべてのユーザー間で中継される。
Habitat
Mozilla Hubsの構成(3/3)
公式ドキュメント︓https://hubs.mozilla.com/docs/welcome.html Dialog
⾳声、ビデオ、およびオーディオのトラフィックは、OSSの「mediasoup」プロジェクトに基づいてWebRTCサーバーを介 して処理を実⾏する。
各参加者がデータを中央ルーティングマシンに送信し、中央ルーティングマシンがすべての参加者データを各参加者に 送り返す(スター型)SFUを使⽤します。
Postgres DB
Reticulumと接続されるDB
詳しく知りたい⽅は・・・
構成概要
[CloudFlont]
CDN
[Client]
Hubsクライアント Aframe(Three.js)
Ammo.js/Wasm Node.js
[Dialog]
mediasoup SFU
[Reticulum]
セッション管理/アバター/チャット 動画キャッシュ/ユーザテーブル
PostgreSQL AWS Aurora
Habitat(on EC2)
Mozilla Hubsとメタバース構成
OSS単体でメタバースを構成する最低限の機能を有している。
またHubsCloudによりAWS上に構築、独⾃ドメインを使えるので、
「⾃分だけのメタバース」をローコストで構築することが可能︕
Mozilla Hubsの課題
•
簡素なアバターしか利⽤できず、細かいインタラクションは無理•
拡張する場合にはそれなりに技術を知る必要がある•
多⼈数の同時接続数は25名と、他のサービスと⽐べて若⼲⼩規模である•
パブリックなオープンチャットで使えてしまうため、セキュリティ懸念がある•
Web公開のためコンテンツに対する考慮が必要だが、MozillaHubs単体では担保できない•
AWSでの利⽤はそれなりにコストがかかるMozilla Hubsを導⼊しても良い⽅
•
⼿軽にWebVRサービスを提供したい⽅•
ネットワーク型のコラボVRサービスを提供したい⽅•
無料で試したい⽅•
独⾃ドメインで提供したい⽅•
インフラ構築を⾃分で管理してみたい⽅•
URLでのアクセス、⾮インストールかつマルチデバイスで利⽤したい⽅•
部屋制作も含めてWebだけで完結させたい⽅Mozilla Hubsを導⼊すべきではない⽅
•
既にマルチデバイス対応のVRプラットフォームを構築している⽅•
⾼品質なアバターを利⽤したい⽅•
MozillaHubsは⼿の動きなどは表現できず、簡素なアバターしか利⽤できない•
100⼈規模の多⼈数同時接続をしたい⽅•
複雑な処理や⾃⾝で⾃由にカスタマイズしたい⽅•
アバターにIK(inverse kinematics)やVRM(Vtuberなどが利⽤しているアバター)を導⼊したい⽅
•
クライアントの根本的な改修が必要なので困難•
⾃前運⽤でコストを気にする⽅(AWS運⽤時は⾼価)Mozilla Hubsの利点・活⽤
WebVRのハードル
情報 不⾜ 性能
懸念 セキュリティ
クライアント・サーバの開発 ノウハウが少なく、各社開 発ノウハウを⾃社に留めて しまう。便利なSaaS製品
ネイティブアプリと⽐べて、
ブラウザアプリはアクセスされ る媒体が多岐にわたる。
⾳声・位置同期処理の考
ブラウザ利⽤のため、場合 によっては3Dデータや動 画・⾳楽などのデータ保護 が必要になる。アクセス
過多(攻撃)によるシステ
WebVRはスモールスタートが難しい・・・
「WebVR界のWordpress」
出典︓https://hubs.mozilla.com/docs/hubs-cloud-getting-started.html
HubsCloud
Hubs CloudをAWSのサーバーで⽴ち 上げることが可能。
Mozilla Hubsの公式サイトで動作して いるものと同様の機能を持ち、ルーム作 成、シーン制作、アバターをアップロード可 能。Hubs CloudはAWS
Marketplaceで公開されており、
CloudFormationで(⽐較的)簡単 に構築が可能。
WebVRへのハードルが劇的に低下︕
Spokeによる⾃由な空間作成
Spoke
ブラウザ上で動くシーンエディタ。
作ったシーンを利⽤してルームを⽴ち上げたり、
Spokeファイルとしてエクスポート・インポート することが可能。
GUIで誰でも簡単に空間の作成・取り込み が可能。
DOOR(1/3)
DOOR
Mozilla Hubsを活⽤した、⼈を集めて実施するイ ベントや作品展⽰等を3D空間上で実現できるプラッ トフォーム
•
⽇本語で使いやすくNTT管理レベルの⾼セキュリティ運⽤
•
⽇本語対応したUI•
オリジナルのルームテンプレートや3Dオブジェクト (DOORアイテム)を⽤意•
NTTのセキュリティ基準を満たしたシステム構成•
ルームの定期監視出典︓https://door.ntt/
DOOR(2/3)
DOOR(3/3)
投影のみ 動画
まとめ
メタバースとは︖
元々はSF⼩説から⽣まれた⾔葉。仮想空間(XR)サービスの名称として使われるように なった。
Mozilla Hubsとは︖
ブラウザで動作するオープンソースのソーシャルVRシステムであり、独⾃ドメインでの運⽤も 可能。
DOORとは︖
NTTが保有するMozilaHubsを活⽤したプラットフォーム。セキュリティ強化や⽇本語対応
最後に・・・
XRに関する情報発信をしております。ご興味のある⽅は是⾮︕
本資料に記載されている会社名、商品名、⼜はサービス名は、
各社の登録商標⼜は商標です。
Appendix︓派⽣レポジトリ
• Mozilla管理
•
Hubs(MPLv2)︓クライアント•
Reticulum(MPLv2)︓バックエンドサーバ•
Spoke(MIT)︓シーンエディタ•
HubsCloud(独⾃)︓アバター、DiscordBot、AWS運⽤ドキュメントは独⽴
•
HubsOps(MPLv2)︓AWS上にインフラを⽴ち 上げるために必要なスクリプト、ツール•
アートツール•
Hubs-avatar-pipelines(MPLv2)︓Hubs⽤アバターセットとテンプレート
•
Avatar-texture-tool(MIT)︓テクスチャ変更 ツール•
Hubs-blender-exporter(MPLv2)︓BlenderからHubsアバターのGLBを出⼒
•
Hubs-architecture-kit︓建築アセット•
Hubs-sound-pack︓⾳楽系•
Bot•
Botomatic(MPLv2)︓AWSLambdaで実装されたルーム 内のBot•
Hubs-discord-bot(MPLv2)︓Discord連携⽤•
管理系ツール•
Hubs-admin(MPLv2)管理画⾯•
Hubs-configtool(MPLv2)︓Hubs設定値の設定ツールAppendix︓メタバースプラットフォーム製品例
製品名 VRChat Cluster めちゃバース VketCloud NEUTRANS
開発 VRChat Inc. クラスター株式会社 株式会社ハシラス 株式会社HIKKY 株式会社 Synamon
ネイティブ/Web ネイティブ ネイティブ Web Web ネイティブ
対応プラット フォーム
Windows
HTC VIVEシリーズ Oculus シリーズ など
Windows、Mac iOS、Android
Oculus Quest - -
Windows Oculusシリーズ
HTC VIVEシリーズ など
特徴 最も有名な製品。
ユーザ⾃⾝で様々 なカスタマイズが可 能。
各プラットフォームに チューニングされ、⼿
軽に使える。
1000⼈規模の収 容が可能で、⼤規 模イベント向き。
100万ポリゴンを超 えるコンテンツの表
⽰や物理ベースレン ダリングが可能。
オフィス利⽤に特化 し、ホワイトボードな どのプレゼンテーショ ン機能を有する。
URL
https://hello.vrch https://cluster.mu/ https://hashilus.c https://www.hikk https://neutrans.
Appendix︓2Dメタバース製品例
oVice
Web上でアバターを動かし、⾃分に近い アバターの声が⼤きくなる(指向性がある)
RISA
Web上でアバターを動かし、画⾯
共有や各々のステータスを可視化
出典︓https://www.risa.ne.jp/
出典︓https://ovice.in/ja/