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3. 今後の検討の進め方について 意見募集の結果を踏まえて修正を行った 考え方 ( 案 ) について原子力規制委員会の了 2 解が得られれば これに基づき規制基準等の骨子案の検討を進めることとしたい この骨子案については 廃棄物埋設の防護基準に関する検討チームが 廃棄物埋設に特有 の規制期間終了後に

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「炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方について(案)

に対する意見募集の結果及び今後の検討の進め方等について(案)

平 成 2 8 年 8 月 3 1 日 原 子 力 規 制 庁 1.炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方について(案)に対する意見募集 今般、炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方について(案)(以下「考え方(案)」とい う。)について、任意の意見募集を実施した。 ① 意見募集期間:平成28年5月26日~平成28年6月24日(30日間) ② 意見募集方法:電子メール、郵送、FAX ③ 寄せられた意見の数:64通※1 2.意見募集の結果等を踏まえた対応 「考え方(案)」についての主な意見及びこれに対する回答を別添1のとおり取りまとめ た。なお、寄せられた全ての意見は参考資料1のとおり。 意見募集では、人間侵入の対策や影響評価、国による制度的な措置、規制終了までの期間、 離隔を求める期間、念のための規制要求等について、多くの意見が寄せられた。 これらの意見に対する回答は、他の意見に対する回答とも密接に関連する内容も含まれる ため、個別の意見に対して回答するだけでなく、関連する一連の意見に対する考え方として、 次のように整理して、回答に別紙として添付した。また、「考え方(案)」にも参考として添 付した。 ・人間侵入の対策や影響評価及び国による制度的な措置の位置付け ・300~400 年程度を念頭に置いた規制終了までの期間 ・離隔を求める期間と念のための規制要求の対象となる事象等 また、今回の検討範囲外の内容ではあるものの、意見募集で寄せられた意見を踏まえて、 炉内等廃棄物以外の廃棄物の中深度処分に係る規制の考え方や、高レベル放射性廃棄物(以 下「HLW」という。)の地層処分に係る規制との関係に関する記載を、「考え方(案)」に追加 した。 以上を踏まえ、炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方について(案)(別添2)の原子 力規制委員会の了解を得たい。 ※1 1 通に複数の意見が記載されていたものもあり、仕分けをした結果、意見の総数については 249 件

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2 3.今後の検討の進め方について 意見募集の結果を踏まえて修正を行った「考え方(案)」について原子力規制委員会の了 解が得られれば、これに基づき規制基準等の骨子※2案の検討を進めることとしたい。 この骨子案については、廃棄物埋設の防護基準に関する検討チームが、廃棄物埋設に特有 の規制期間終了後に関する放射線防護基準を中心に再整理を行うための検討を併行して進 めていることを踏まえ、本年度末頃の取りまとめに向けて作業を進めたい。 また、規制基準等のうち、廃棄物埋設地の位置に係るものについては、廃炉等に伴う放射 性廃棄物に関する検討チームにおいて検討を行うに当たり、地質環境に関する専門家の意見 を聴取する機会を設けるとともに、必要に応じ石渡委員の参加も得て検討を進めることとし たい。 4.これまでの検討を踏まえた課題認識について 炉内等廃棄物に含まれる放射性核種の種類は、廃棄物の発生過程により、同じ第二種廃棄 物埋設の枠組みで扱われる浅地中処分の対象廃棄物に近く、HLW に含まれる放射性核種とは 異なる。また、放射能濃度も HLW より数桁低い。一方、地上施設を含め防護に関する要求の 程度は HLW とは異なるものの、炉内等廃棄物の長半減期核種の濃度は浅地中処分の対象廃棄 物に比べ数桁高いことから、深度の確保等の長期の安全確保に関する規制の考え方は HLW と 共通するものが多いと考えられる。 こうした状況を踏まえれば、HLW を第一種廃棄物埋設、炉内等廃棄物を浅地中処分と同じ 第二種廃棄物埋設と区分している現行の規制制度の枠組みの合理性については、検討の余地 がある。 以上 ※2 規則の条文の構成及び条文ごとの要求事項を取りまとめたもの

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炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方について(案)

に対する意見と回答

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1 る制度的な措置の位置づけ等について、別紙1に整理しました。また、規制要求の検討の前提としている 300~400 年程度を念頭に置 いた規制終了までの期間の位置づけについて、別紙2に整理しました。さらに、離隔を求める期間と念のための規制要求の対象とな る事象等について、別紙3に整理しました。 別紙1~3の内容は、「炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方(案)について」(以下「考え方(案)」という。)においても参考 として添付します。 1.はじめに 【1.はじめに】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 ※1 回答 1-1 39 本報告書で定義されている「規制基準等」が浅地中処分 に対して整備されていると記載されているが、対象は原子 炉廃棄物のみであり、その他の廃棄物は外れているため、 誤解のないような記載にして頂きたい。 御指摘のとおり、浅地中処分に対して整備されている 規制基準の対象は原子炉施設から発生するものですの で、明確化のため、「考え方(案)」に注釈を追記します。 「※3 試験研究用等原子炉施設又は発電用原子炉施設 を設置した工場若しくは事業所において生じた廃棄物が 対象」 (下線部は「考え方(案)」への追記文を示します。以下 同様) 1-2 46 「廃止措置と運転」:運転した後に廃止措置を実施する のですから「運転と廃止措置」と記載したほうが日本語と して自然だと思います。 炉内等廃棄物の大部分は、廃止措置に伴い発生すると 考えられ、過去の資料等においても「廃止措置と運転」 としておりますので、原文のままの記載とします。 1-3 46 「事業を廃止」: 原子炉等規制法第 43 条の 3 の 33 で は「発電用原子炉を廃止」と規定されているので、「事業 御指摘を踏まえて、「事業等を廃止」とします。 ※1 意見の全文ではなく、原子力規制庁が意見から抜粋し整理したもの

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2 No. No. 等を廃止」などと記載するほうが適当ではないかと思いま す。 1-4 46 第二種廃棄物埋設施設の位置、構造及び設備の基準に関 する規則の解釈:原子力規制委員会決定であることの記載 が漏れています。(名称も正式なものを記載するのが適当) 御指摘を踏まえて、原子力規制委員会決定であること を明記し、名称についても正式な記載とします。また、 浅地中処分についての用語の定義を追記します。 1-5 46 「浅地中処分」:法令用語ではないので用語の定義が必 要です。

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3 【規制要求の検討の前提に係る全体的ご意見】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 2-1 37 今回の規制の考え方の検討においては、再処理工程から 発生する廃棄物も対象に含めるべき。 「考え方(案)」では、原子力発電所等の廃炉等に伴い 発生する炉内等廃棄物を対象としています。 再処理工程から発生する廃棄物については、炉内等廃 棄物と同様の放射能特性を有する廃棄物であれば、「考え 方(案)」で示した規制の考え方が適用できると考えられ ます。一方、アルファ核種等の長半減期核種を多く含む 廃棄物などもあり、「考え方(案)」に示した内容のこれ ら廃棄物に対する適用の可否等については、廃棄物の性 状や量、放射能特性等を踏まえて検討する必要があるた め、「考え方(案)」の対象廃棄物の拡張については、こ れらの情報を確認した上で、今後検討します。 以上を踏まえて、「考え方(案)」の「5.おわりに」 に以下の記載を追記します。 「<炉内等廃棄物以外の廃棄物の中深度処分に係る規制 の考え方について> 再処理施設など、原子力発電所等以外の原子力施設か ら発生する廃棄物のうち、炉内等廃棄物と同様の放射能 特性を有する廃棄物については、今回の検討で示した規 制の考え方(以下「本考え方」という。)が適用できると 考えられる。一方、再処理施設から発生する廃棄物には α核種等の長半減期核種を多く含む廃棄物などもあり、 本考え方の適用の可否等については、廃棄物の性状や量、

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4 No. No. 放射能特性等を踏まえて検討する必要がある。」 【(1)処分概念】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 2-2 50 「防護する上で必要な環境を防護する必要がある」との 言い回しはわかりにくく、また「生活環境の防護」との表 現は、その生活環境に生息する生物種のためと誤解を受け やすいため、処分概念の説明では、単に、「・・・公衆を 防護する必要がある」とすべきと考えます。 公衆への直接的な放射線影響のみではなく、間接的に 公衆への放射線影響を生じうるような環境の汚染を防ぐ 必要があるという考え方ですが、誤解を受けないよう以 下のとおりとします。 「公衆を防護する上で必要な環境(汚染されると間接 的に公衆への放射線影響を生じうるような環境のこと。 以下「生活環境」という。)」 2-3 50 2の(1)処分概念で、IAEA SSR-5 を引用して「閉じ 込め」の定義をしていますが、この定義は、現行の許可基 準規則で使い分けているピット処分の「閉じ込め(埋設段 階)」と「移行抑制(保全段階)」の両者を包含したものに なっています。 一方、P.21 補足説明 1 の「閉じ込めに関する要求」の 記載は、現行の許可基準規則第十条第2項で用いている 「閉じ込め」と同じ定義になっています。 御指摘のとおり、「考え方(案)」における「閉じ込め」 は、現行の第二種廃棄物埋設施設の位置、構造及び設備 の基準に関する規則(平成 25 年原子力規制委員会規則第 30 号)(以下「許可基準規則という。)における「閉じ込 め」の用語の意味とは一致していません。 「考え方(案)」では、国際的な考え方に沿って、漏出 抑制と移行抑制の概念をまとめて「閉じ込め」と定義し ています。 一方、補足説明1の「閉じ込め」は、御指摘のとおり、 現行の許可基準規則で用いている「閉じ込め」の定義と 同じ意味で用いていました。 明確化のため、2.(1)に記載のある「閉じ込め」の 注釈を以下のとおりとします。 2-4 27 「2.(1)処分概念」にて埋設地に要求している「閉 じ込め」については、ピット処分や、「補足説明1」で附 属設備に要求している「閉じ込め」と内容が異なると考え られるため、言葉の使い分け、もしくは用語の定義を明確 にする必要があると考えます。

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5 No. No. 2-5 39 「閉じ込め」の定義がピット処分と異なると考えられる ことから整合性のある考え方にすべきである。 「※6 ここでの「閉じ込め」は、許可基準規則におけ る「限定した区域への閉じ込め」ではなく、放射性核種 の漏出や生活圏への移行の抑制のことを意味する」 また、補足説明1の注釈を以下のとおりとします。 「※29 補足説明1における「閉じ込め」は、許可基 準規則と同一の定義であり、放射性廃棄物を限定された 区域に適切に閉じ込めることをいう」 2-6 35 地層処分との関係が不明確である。 ピット処分、トレンチ処分の検討の際に余裕深度処分は 地層処分との関係を整理する必要があるため余裕深度処 分の検討を先送りしたはずだが、本文書では浅地中処分と の関連についてはいくつか触れられているが、地層処分と の関係については整理されていない。 御指摘の地層処分の規制の考え方については、地層処 分の対象となる高レベル放射性廃棄物(以下「HLW」とい う。)の特徴を踏まえ、また処分事業の進捗に合わせて検 討していく必要があります。したがって、今回の検討内 容と地層処分との関係を現時点で詳細に整理することは 困難です。 例えば、HLW はα核種の濃度が高く、長半減期核種の 濃度も炉内等廃棄物に比べて数桁高いという特徴を有し ます。このため、廃棄物埋設施設における HLW の取扱い に当たって、作業従事者及び公衆の安全を確保するため の設備等については、炉内等廃棄物を取扱う中深度処分 よりもさらに厳重な対策が求められます。また、10 万年 を超える長期間にわたって HLW を起因とする放射線によ る影響から公衆と生活環境を防護する必要があり、具体 的な規制要求は中深度処分とは異なると考えられるた め、更なる技術的な検討が必要です。しかしながら、長 半減期核種の濃度制限のような、海水準変動に伴う河川 の下刻等の影響が想定される深度に埋設する場合に適用

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6 No. No. される考え方等、一部該当しない考え方はあるものの、 例えば長期間にわたって公衆と生活環境を防護するため の根幹的な対策として、事業者に離隔と閉じ込めといっ た設計上の対策を要求する考え方などは、中深度処分と 共通するものと考えられます。 以上を踏まえて、「5.おわりに」の記載を以下のとお りとします。 「<地層処分に係る規制の考え方の検討について> 地層処分に係る規制の考え方については、地層処分の 対象となる HLW の特徴を踏まえ、また処分事業の進捗に 合わせて検討していく必要がある。 例えば、HLW は α 核種の濃度が高く、長半減期核種の 濃度も炉内等廃棄物に比べて数桁高いという特徴を有す るため、廃棄物埋設施設における HLW の取扱いに当たっ て、従事者及び公衆の安全を確保するための設備等につ いては、HLW の放射能濃度に見合った対策が求められる。 また、10 万年を超える長期間にわたって HLW を起因とす る放射線による影響から公衆と生活環境を防護する必要 があり、具体的な要求深度や評価期間については中深度 処分とは異なると考えられるため、さらなる技術的な検 討が必要と考える。 しかしながら、長半減期核種の濃度制限等、該当しな い考え方はあるものの、例えば長期間にわたって公衆と 生活環境を防護するための根幹的な対策として、事業者 に離隔と閉じ込めといった設計上の対策を要求する考え

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No. No.

方などは、本考え方と共通するものと考えられる。」 2-7 9 フィンランドのオンカロは地下 500m に 10 万年なのに、

なんで日本は 70m なのか。

御 指 摘 の オ ン カ ロ ( the underground rock characterisation facility (ONKALO))は、オルキルオ トの地層処分施設のことと理解します。当該施設の対象 廃棄物には、使用済燃料が含まれます。使用済燃料は我 が国のガラス固化体(使用済燃料の再処理に伴って残存 する高レベル放射性廃液をガラス固化したもの)と同様 に、国際的には HLW として分類されています。 「考え方(案)」で対象としている炉内等廃棄物は HLW と長半減期核種の濃度等が異なり、離隔のための深度や 閉じ込めの程度は、総放射能量や長半減期核種の濃度等 に見合ったものとしています。 なお、「考え方(案)」では、上記の深度として 70 メー トルより深い深度を要求することとしていますが、御指 摘の深度への埋設を否定するものではありません。 2-8 35 中深度処分と名称変更することは、国際的に整合性は確 保できるのか、また、国内的に名称変更することの必要性 は十分に整理されているのか不明である。 炉内等廃棄物に必要となる離隔のための深度や閉じ込 めの程度は、総放射能量や長半減期核種の濃度等に見合 ったものとするため、深度は浅地中処分よりも深く、地 層処分よりも浅いことを想定しています。 我が国におけるこのような処分概念の名称としては、 これまで「余裕深度処分」を使用してきましたが、同様 の処分概念として国際的には「Intermediate – depth disposal(中深度処分)」を使用してきました。したがっ て、国際的な表記と整合のとれる「中深度処分」という 名称が適切と考えました。 2-9 46 「中深度処分」: 現行の事業規則の「余裕深度処分」 との定義の違いは何ですか?(同じものを指しているので あれば、用語を変更したのはなぜか?)

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8 【(2)規制終了までの期間】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 2-10 55 規制終了までの期間を 300~400 年とし、「事業者に対す る規制終了後は事業者の存続が保証されない」としている が、数百年にわたって民間事業者が存続することは非現実 的と言わざるを得ない。 ピット処分については、既に 300 年にわたる事業期間 を想定した事業が許可されていることから、規制終了ま での期間として 300~400 年程度の間において事業者が 存続することは現実的と考えます。 なお、事業期間が長期に及ぶことから、技術の継承は 重要な課題と考えます。核燃料物質又は核燃料物質によ つて汚染された物の第二種廃棄物埋設の事業に関する 規則(昭和63年総理府令第1号)(以下「第二種廃棄 物埋設に係る事業規則」という。)規則第19条の2で は、廃止措置の開始までの期間(300~400 年程度)にお いて、10 年を超えない期間ごとに、最新の技術的知見を 踏まえた定期的な評価を行うことや、その評価結果を踏 まえて施設の保全のために必要な措置を講じることを 要求しています。 規制期間 300~400 年程度の位置付け等について、別 紙2に整理しましたので参照してください。 2-11 46 「長期間にわたり・・・現実的でない」:300 年~400 年の期間が現実的であるといえる根拠は何ですか? 2-12 7 事業開始後 300~400 年程度を念頭に置くとあるが 近代的株式会社ができてから 100 年程度。国ですら戦前と 戦後では大きく体制がかわっている。 このような状況で 300 年という長期の体制を想定する こと自体が無意味である。 2-13 17 300~400 年にわたる事業を想定されているが、これま での歴史で 400 年前のことがどの程度きちんと引き継が れているかと思うと 300 年~400 年の期間の事業には無理 があると思われます。 2-14 14 電力会社が 300~400 年しか管理しないというのは納得 いきません。 処分についての国際的な考え方に基づき、数万年を超 える長期にわたって公衆と生活環境を防護するための 現実的な方法として、受動的な設計上の対策である深度 2-15 9 なんで 10 万年後まで埋めるのに、電力会社は 300~400

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9 No. No. 年しか管理しないのか。 の確保による離隔や、人工バリア及び天然バリアによる 閉じ込めを講じることを根幹的な対策とした埋設の方 法による防護と、これに加えて、受動的な制度的管理と しての国による特定行為の制限制度が存在することを 前提としています。 このような処分概念に基づき、事業者に対する規制は 有限の期間で終了することは適切と考えます。 2-16 24 対象となる廃棄物は、数万年という桁の長期にわたり、 人類に対して影響を与えるにもかかわらず、「現実的でな い」の一言で「事業開始後 300~400 年程度」に規制を限 ってしまうのでは、あまりに無責任です。「人工バリア」 が破損して、影響が出るのを防ぐための対応が必要であ る、と見込まれるだけの期間については、規制を継続すべ きものです。 2-17 29 地層処分をして適当な年数で管理を終わりにしようと する考え方には反対である。 2-18 19 事業開始後 300~400 年程度とする根拠が明確ではない ように思われます。「事業者による事業の継続性」の観点 であれば、5 頁に定義している「廃止措置段階(廃止措置 の開始~廃止措置の終了確認)」の終了時点までとなりま す。また「浅地中処分の事業」期間の参考引用について、 浅地中処分では「管理を要しないレベル」までの減衰期間 が 300 年程度であることから、これを基に浅地中処分の事 業期間としていますが、この観点から「規制終了までの期 間」を論じるのであれば、中深度処分では「参考2」に基 づき 10 万年程度の期間が必要になります。 300~400 年程度という期間の多くは、坑道の埋戻しが 終了した後におけるモニタリングや定期的な評価によ って、閉じ込め等の確認を行うための能動的管理が行わ れる期間であり、炉内等廃棄物自体の放射能が浅地中処 分の「管理を要しないレベル」に達する期間という意味 ではありません。人工バリアや天然バリアが設計を逸脱 することなく性能を発揮しつつあることを確認し、廃棄 物埋設地の保全に関する措置を必要としない状態に移 行する見通しが得られる期間として、300~400 年程度を 考えています。 2-19 46 (2)の「有限」:全段落で述べている数万年を超える 期間も「有限」ではないのですか? 現実的に規制が及ぶ範囲という意味で「有限」という 用語を用い、具体的な期間をその後に示しています。 2-20 46 (2)の「確認」:規制終了後の防護上の問題について も確認の対象とするということの記載が漏れていると思 います。 規制期間終了後における防護上の問題については確 認の対象となっています。 明確化のため、「考え方(案)」を以下のとおりとしま

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10 No. No. す。 「このため規制は、事業者が離隔や閉じ込めの措置を完 了し、原子力規制委員会が、当該措置に問題がないこと、 原子力規制委員会による事業者に対する規制が行われ る期間(以下「規制期間」という。)の終了後において 防護上の問題を生じうるような状態に至ることは合理 的に想定し得ないこと等を確認した上で、規制は有限の 期間で終了するものとする。」 2-21 46 (2)の「事業の継続性」:事業期間の概念についての 記載が(1)でなされていないので、ここでの記載が唐突 に感じられます。 事業者に対する規制が終了した後においても、事業者 は存続する場合が考えられます。 「考え方(案)」では、事業者が存続している期間で はなく、規制終了までの期間という概念で整理していま す。 当該箇所は、2-20 のとおり修正しております。 2-22 46 (2)の「事業開始後 300~400 年程度」:「規則の解釈」 (第 9 条関連)では廃止措置の開始の日はピット処分にあ っては埋設の終了後 300~400 年以内としているが、なぜ 本中深度処分では「事業開始後」としたのですか? 「考え方(案)」では、念頭に置くおおよその期間を 示したものであり、御指摘のピット処分における埋設の 終了後から廃止措置の開始までの期間に厳密に対応し たものではありません。御指摘を踏まえ、以下のとおり とします。 「規制終了までの期間としては、事業者による離隔や閉 じ込めの措置に係る確認を一定の期間求める観点に加 えて、事業者による事業の継続性の観点から既往のピッ ト処分の事業を参考に、を考慮し、また浅地中処分の事 業を参考にして、事業開始後 300~400 年程度を念頭に 置く。」 2-23 50 「埋設の終了後」から 300~400 年程度とした方が許可 基準規則第九条第2項の解釈と整合すると考えます。

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11 【(3)事業組織が具備すべき要件】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 2-24 24 「事業者」、「事業組織」というあいまいな概念を用いて いますが、排出者責任を明確にすべきです。 「資金の確保に関する措置や業務困難な場合等の不測 の事態への措置等が国(・・・)により適切に講じられる こと、あるいは・・・」としていますが、これも排出者責 任をあいまいにするものであり、より排出者責任を明確に すべきです。 事業者とは、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規 制に関する法律(昭和 32 年法律第 166 号)(以下「原子 炉等規制法」という。)第51条の6第1項の規定によ る廃棄物埋設事業者のことを意味しますが、明確化のた め「事業者」に注釈を付し、注釈は以下のとおりとしま す。 「※9 原子炉等規制法第51条の6第1項に規定さ れている廃棄物埋設事業者のことをいう」 また、埋設に係る安全の第一義的な責任は事業者にあ ります。 事業組織という用語は、事業者の組織的な観点を示す ために用いたものですが、明確化のため「事業組織」に 注釈を付し、注釈は以下のとおりとします。 「※4 事業者の組織的な観点を示すもの」 2-25 19 長期にわたる想定の不確実性に起因する事象について は、存続期間が限定される事業組織が具備すべき要件とし ての(施設保全や廃棄物回収を含む)能動的管理によって 対処するのではなく、先ずは「①審査段階」時点での大き な安全裕度を持った設計や影響評価の中で対処すべきと 規定することが適切であると思います。また、それでも残 る不確実性に対しては「②建設段階」以降の各段階で行わ れる確認の中で、初期の誤りや洩れを積極的に検知し必要 審査段階や建設段階の時点の知見では想定され得な かった技術上の瑕疵等に起因し、結果として設計上の問 題や施工の不具合となってしまう可能性が全くないわ けではありません。 したがって、万一、建設段階では確認されなかった人 工バリアの設計上の問題や施工の不具合等により実際 に異常な漏えいが検知された場合に備えて、事態によっ ては事業者に対し、漏えい箇所の確認や、補修等の必要

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12 No. No. に応じて適切な対応策を採りながら受動系のシステム設 計の安全性を繰り返し向上させていく取り組みが重要と なります。 各段階での繰り返しの取り組みを経て実現される受動 系のシステムにおいて、「当初予期されていなかった」事 象は、少なくとも事業期間の間には非常に起こり得ないも のと考えられることから、事業組織が埋設後の期間にわた って行う監視(能動的管理)は何も異常が生じていないこ との確認となり、事業組織が具備すべき要件とすべきでは ないとおもいます。 な対策や、有効な措置が採れなければ廃棄物の回収に至 ることもあり得ると考えて準備しておくことが適切で あり、保全段階においても、万一異常な漏えいがあって も何も措置しないという考え方はとっていません。その ためには、事業者は、規制期間中、一定の技術的能力や 経理的基礎を維持する必要があると考えます。 万一の異常時への対応を考慮した技術的能力や経理 的基礎については、事業者による上述の対処方法等を踏 まえて判断することになります。 なお、原子炉等規制法第51条の16第2項では、(坑 道の埋戻し後も含めて)廃止措置の開始までの間は、廃 棄物埋設地を含む廃棄物埋設施設の保全を求めていま す。 また、第二種廃棄物埋設に係る事業規則第17条で は、廃棄物埋設地の外への漏えいを監視し、異常な漏え いがあったと認められる場合には、速やかに廃棄物埋設 地の修復その他の必要な措置を講じることとしていま す。 2-26 50 中深度処分の保全段階における「廃棄物の回収」は、放 射線安全上およびコスト上、非現実的と考えられますの で、事業組織が具備すべき要件として、「廃棄物の回収」 を例示することは避けるべきと考えます。 一方で、埋設段階における「廃棄物の回収」については、 状況によっては技術的に可能で、有効な方策となり得ます ので、例示することも可と考えます。 保全段階における「廃棄物の回収」を意図した設計要 求を行うものではありませんが、御指摘のとおり、「漏 出箇所の確認や補修等の技術的能力の強化」や「廃棄物 の回収に頼らない対処方法を考えておくこと」は重要と 考えます。特に、放射線モニタリングの精度や異常時の 補修等の容易性が大幅に低下することが考えられる坑 道の埋戻し後の段階に移行する際には、これらのことに

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13 No. No. 異常時の措置に係る要求についても同様で、埋設段階ま でと保全段階で要求内容に差があってしかるべきと考え ます。 ついて事業者が十分考慮することが求められます。 また、埋設段階までと保全段階では、異常時への対応 の容易性は異なると認識していますが、いずれの段階に おいても、「当初予期されていなかった放射性核種の漏 出等の異常が発生した場合は、漏出箇所の確認や補修等 の必要な対策を講じる」という考え方です。保全段階に おいて「廃棄物の回収」に至る可能性が全くないとは言 い切れないため、「廃棄物の回収」の例示が不適切とい うことにはなりません。 なお、具体的な異常時への措置については、発生した 異常に応じて、その都度、事業者が必要となる対策を考 え、原子力規制委員会がその対策を確認するものと考え ています。 2-27 4 段階的な規制の判断にもとづいて埋戻しを行っている にもかかわらず、どこまでの不測事態を想定した経理的基 礎の確保が必要かについて合理的な判断が必要。万一を考 えた場合の懸念はわかるが、全量回収、地上保管、処理等 一連の作業を考えると処分コストが 2 倍以上にも膨れる 可能性があり、その費用の確保を、一方的に事業者に押し 付けてよいかどうか、経理的基礎の保持のあり方について の考え方も示すべきではないか。 原子力規制委員会は、事業者の具体的な事業計画及び 施設設計を踏まえて合理的に必要と考えられる費用等 の観点から、経理的基礎等に係る審査を行います。 また、「考え方(案)」では、中深度処分の事業者が、 十分な技術的能力及び経理的基礎を規制終了時点まで 安定的に保持することを確実なものとするため、「例え ば、資金の確保に関する措置や業務困難な場合等の不測 の事態への措置等が国(例えば、放射性廃棄物の埋設に 係る政策を所管する当局)により適切に講じられるこ と、あるいはこれらと同等の効果をもつ手当がなされる ことを前提とする」としています。 これに対して、平成 28 年 5 月 25 日の原子力規制委員 2-28 2 処分費用は現在の電力料金から徴収されていますが、処 分費の見積もりで収まるのでしょうか? 処分に対する 徴収料金を現在の数倍の余裕を持たせておき、いかなる事 態が発生しても都度確実に対策できるようにしていただ

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14 No. No. きたい。 会において、資源エネルギー庁からは、「事業者が具備 すべき要件に関し、事業者の検討等を踏まえ、政策を所 管する当局において所要の措置の検討を行うことに当 省として異論はない」と示されています。 したがって、原子力規制委員会は、経理的基礎等の審 査に当たって、今後政策を所管する当局おいて検討され る所要の措置の内容も考慮して、合理的に必要と考えら れる費用等の判断を行うこととなります。 【(4)国による特定行為の制限制度】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 2-29 23 「国による特定行為の制限の存在を前提とする考え方 は、国際基準と整合的である。」という記述は、制度的管 理は たか だか 数 百年程度 しか 有効性が期待 できない (IAEA, SSR-5, 5.9)というのが国際的な認識・合意であ るので、制度的管理の有効期間を明示しないままでは、そ の期間を超える長期の安全を制度的管理に依存してはな らないとする国際基準と整合的ではない。 「すなわち、根幹的な対策として深度の確保等の設計上 の対策を要求した上で、人為事象の可能性を低減する効果 を有するものとして国による特定行為の制限の存在を前 提とする考え方は、国際基準と整合的である。」は、制度 的管理の有効期間を明示したうえで、「国による特定行為 の制限制度の整備を期待する考え方は国際基準と整合的 人為事象(人間侵入)の発生は、深度の確保等による 設計上の対策を根幹的な対策として、防止・低減します。 その上で、さらに国としてできる限りの措置は講じる べきとの観点から、「考え方(案)」においては、国によ る特定行為の制限制度の存在を前提とするものです。そ のため、特定行為の制限制度のみによって安全を確保す るという考え方ではなく、国際基準と不整合はないもの と考えます。 明確化のため、「考え方(案)」を以下のとおりとしま す。 「このため、人為事象の発生の可能性をより低くするた めに、国としてもできる限りの措置を講じるという観点 から、規制期間中及び規制期間終了後において、廃棄物

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15 No. No. である。」と修正すべきである。 規制による安全評価では、制度的管理の有効性をあてに することができる期間を超えて、制度的管理の有効性を 「前提」としてはならない。何を「前提」としているのか、 すなわち制度的管理の有効期間を明示すべきである。 埋設地を含む一定の区域に対する掘削や地下利用等の 特定の行為(以下「特定行為」という。)を制度的に制 限することが考えられる。」 人間侵入の対策や影響評価及び特定行為の制限制度 の関係について、別紙1に整理しましたので参照してく ださい。 2-30 4 浅地中処分の場合を除き、安全要件では制度的管理に依 存しない安全確保が原則であり、SSR-5(5)の記述を参照し ても、そのために深度を深くする対策をとるとされてお り、これを前提とすることが国際基準と整合的とすること は言い過ぎではないか。一方で、記録保存等の受動的制度 的管理のあり方とそれに期待できる期間については、さら に規制としての考えを具体化していただきたい。 2-31 18 本来、当該の処分システムは、規制期間終了後において、 受動的なシステムとして放射線防護の観点から最適化が 図られることを前提に、IAEA 安全要件 SSR-5 に準拠する 国による特定行為の制限、すなわち、可能な限りの「制度 的管理」を行うことは、放射線防護の観点から有効と考え られる。他方、規制期間終了後の安全確保のための設計要 求の考え方において、10 万年という期間にも言及する。 このような長期間における前述の「制度的管理」の位置づ けは、規制の考え方の前段と後段において飛躍のないよう に、より丁寧な説明が必要となる。 2-32 20 制度が有効な期間との関係性を示しながら、どのような 考え方に基づいて、「規制期間終了直後における人間侵入 の発生をあえて想定」することが必要なのか、また、「そ 深度の確保等の設計上の対策に加え、国による特定行 為の制限制度を講じることにより、偶発的な人間侵入 は、本来合理的には発生を想定する必要はない事象に位

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16 No. No. の場合であっても、公衆が過度の被ばくを受けることなく 影響が一定水準以下に低減されるように設計することを 要求する」ことが必要なのかを示すべきである。 置付けられます。ただし、将来の人間の行動を具体的に 予測することは難しく、また仮に人間侵入が発生した場 合には影響が大きくなる可能性がありますので、念のた めの要求として、偶発的な人間侵入をあえて想定した場 合でも、その影響を低減できるよう設計上の対策を事業 者に要求します。 2-33 5 ・特定行為の制限 これは必要な規制と考えます。しかしながら、その有効 性をどのように考えるかの記述は不充分なような気がし ます。参考2に基づけば、約 10 万年後に当該廃棄物はピ ット処分対象廃棄物の規制期間終了時の影響度と同程度 に下がっています。核燃料施設等から発生する廃棄物や高 レベル廃棄物では、このような影響度の低下は期待できな いように思いますので、有効性の議論は重要なのではない でしょうか? 特定行為の制限制度がある場合は廃棄物埋設地への 接近やボーリング掘削等の人間活動は制限されますの で、本制度が有効な期間においては、人間侵入を防止す る機能を有することを期待してもよいと考えます。 2-34 20 「特定行為の制限制度」が有効であるのは、規制期間中 だけという解釈でよいか。もし、規制期間中に限らないの であれば、規制期間終了後どの程度の期間にわたって有効 であると考えることが出来るのかについて示されるべき である。 特定行為の制限制度の有効期間については、長期にわ たる将来の制度を合理的かつ確定的に論じることは難 しいですが、本制度は国により措置されるものですの で、ここでは、国(政府機能)が存続する限り維持する ことは可能なものとして考えています。 2-35 20 制度化するとされている「特定行為の制限制度に違反す る行為があった場合、国はその行為を中止させるととも に、違反者に対して当該違反行為の実施前の状態又はこれ に近い状態に回復させることを命ずるなどの措置」につい ても、規制期間中だけという解釈でよいか。もし、規制期 違反者に対する措置を含む特定行為の制限制度は、規 制期間中だけではなく規制期間終了後においても国(政 府機能)が存続する限り有効であることを前提としてい ます。

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17 No. No. 間中に限らないのであれば、規制期間終了後どの程度の期 間にわたって有効であると考えることが出来るのかにつ いて示されるべきである。 2-36 43 「・・規制期間終了後においては、廃棄物埋設施設の位 置、構造、設備や埋設された廃棄物及び管理に係る記録が 国により永久に保存される制度とすることが考えられ る。」とありますが、「永久に保存される制度」は「国によ り期限を定めずに保存される制度」といった意味でしょう か。 貴見のとおりです。 2-37 19 制度的管理の内容について詳細に規定するよりも、安全 性(影響)評価において勘案すべき制度の有効期間につい て記載すべきと思います。 制度的な立ち入り制限や記録保存が有効に機能しうる 期間については、記録保存のために使用することのできる 措置や規則による制度的な書類等の永続性に依存します が、米国では 300 年間(EPA:40CFR Part191, 1985)、フラ ンスでは 500 年間(DSIN/ASN:RFS III.2.f., 1991/2008) がそれぞれ定められており、それ以降は、制度的管理が機 能しないことを想定し影響評価を行うことを求めていま す。本件においても、このような考え方を取り入れるべき と考えます。 米国等では制度的管理の有効な期間を有限であると しているため、制度的管理が効力を失った後の偶発的な 人間侵入を想定しています。これに対し、「考え方(案)」 では、特定行為の制限制度は国(政府機能)が存続する 限り有効であるとしているため、人間侵入は本来合理的 には発生を想定する必要はない事象に位置付けられま すが、あえてこれを仮定したものです。 また、「制度的管理が機能しないこと」を想定した設 計上の対策と影響評価としては、「考え方(案)」の4. 4-2(2)2)②の「人間侵入の影響低減に係る要求」 に示したように、廃棄物の放射能濃度が比較的高い規制 期間終了直後(300~400 年程度後)における人間侵入の 発生をあえて想定し、その場合であっても、公衆が過度 の被ばくを受けることなく影響が低減されるよう設 計・影響評価することを要求しています。 このほか、人間侵入(廃棄物埋設地に人間が直接侵入 2-38 19 特定行為の制限制度の必要理由として、意図的な侵入を 想定しているように見受けられます。放射性廃棄物処分の 人間侵入について、IAEA SSR-5 では偶発的な侵入のみを 想定しており、意図的な侵入活動は考慮する必要がない

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18 No. No. (IAEA SSR-5, A.8)とし、また偶発的な侵入に対しては、 立ち入り制限等の能動的管理よりも、情報の保存(マーカ ーなどの位置標識や国際公文書館の活用による記録の保 存)といった受動的な方策の方が、より長期にわたり効果 が発揮できることを示唆しています(IAEA SSR-5, 5.7)。 することによって廃棄物埋設地が擾乱されるような人 為事象と、直接の人間の侵入はなくても、機械を用いた 掘削等による間接的な侵入によって廃棄物埋設地が擾 乱されるような人為事象)には該当しなくても、廃棄物 埋設地近傍に対して大規模な掘削行為が行われた場合 は、離隔や閉じ込めの機能が損なわれる可能性がありま す。 こうした行為の発生をより低減するためにも特定行 為の制限制度が必要と考えます。 なお、御指摘の情報の保存については、規制終了の要 件として、以下の要求が必要と考えます。 ・規制期間終了後の特定行為の制限に必要な保存すべ き記録が整備されていること ・廃棄物埋設地の存在を認知しやすくする標識等が設 置されていること これらの対策についても、特定行為の制限制度と同様 に、人間侵入の発生をより低減するものとして必要なも のと考えます。 2-39 19 (人為事象による影響の)発生可能性を低減するための 方策としては、設計上の対策に加え、埋設地を含む周辺地 域には経済的に価値の高い鉱物資源が存在しないサイト を選ぶという立地段階での確認要件もあります。 御指摘のとおりです。「深度の確保『等』の設計上の 対策」の『等』は、有用な天然資源が有意に存在する場 所等を避けた地点を選定することを指しており、具体的 には、4.4-2(2)2)①の「人間侵入の発生防止 に係る要求」で示しています。 2-40 46 4 頁の 5 行目「地表面」: 現行の事業規則の「地表」 との違いはなにか? 15 頁の 6 行目の定義が適用される 「地表面」は「地表」と同じ意味として用いていまし たが、混乱を招かないよう「地表」とします。

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No. No.

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20 【(1)中深度処分事業の各段階】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 3-1 50 「建設段階と埋設段階が並行する場合もある」とありま すが、「坑道の埋戻し段階」も並行する場合があり得ると 考えます。 廃棄物埋設地を複数のエリアに区分している場合、先行 している区画で、周辺坑道やアクセス坑道の埋戻しが行わ れ、その間、他の区画では建設段階や埋設段階であること が想定されます。 廃棄物埋設地が複数のエリアに区分される場合がある ことは考えられますが、地表とのアクセスのための坑道 の埋戻しは全てのエリアの廃棄物埋設地の埋設が終了し た後であると想定しますので、原文のままの記載としま す。 3-2 50 3の(1)中深度処分事業の各段階で、「廃棄物埋設地」 を「放射性廃棄物を定置する場所(人工バリアを含む)の こと」と定義していますが、「放射性廃棄物を埋設するた めに又は人工バリアを設置するために土地を掘削した場 所」及び「放射性廃棄物を埋設して埋め戻した場所」を定 義とすべきと考えます。 「定置」という表現は、「埋設の方法」を示すものです が、「放射性廃棄物を定置する場所」だけでは、「保管施設 や貯蔵施設に定置」する場合も含まれますので、「埋設す るために」と前置きするか、「埋設する場所」との表現が 妥当と考えます。 また、地下の処分空洞のうち、人工バリアの外側の空間 も廃棄物埋設地に含むのだとすれば、「土地を掘削した場 所」との表現の方が正確と考えます。 御指摘を踏まえて、「考え方(案)」の記載を以下のと おりとします。 「このうち廃棄物埋設地は、放射性廃棄物を埋設定置す る場所(人工バリアを含む)のことをいい、」 なお、人工バリアの外側の空間など、廃棄物埋設地の 具体的な範囲については、事業者が定めることとなりま す。 3-3 50 P.5 3の(1)中深度処分事業の各段階で、廃止措置 御指摘を踏まえて、末尾の「確認」を削除します。

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21 No. No. 段階の期間を「廃止措置の開始~廃止措置の終了確認」と ありますが、末尾の「確認」は不要と考えます。 【(2)各段階における規制】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 3-4 4 「廃棄物の埋設が一定区画ごとに行われた後、当該区画 に人工バリアの設置等が行われ、」との記載について、実 際には人工バリアとして安全機能を期待する躯体、モルタ ル、ベントナイトの一部は廃棄物の埋設に先立って行われ るため、「人工バリアの設置と廃棄物の埋設等が一定区画 ごとに行われ、」としてはどうか。 御指摘のとおり、人工バリアの一部は廃棄物の埋設に 先だって設置され、この作業は建設段階に位置付けてい ます。 以上を踏まえて、「考え方(案)」の記載を以下のとお りとします。 「廃棄物の埋設が一定区画ごとに行われた後、当該区画 の埋戻しに人工バリアの設置等が行われ、原子力規制委 員会は建設段階同様に原子力規制委員会が定める技術上 の基準に適合することについて確認を実施するへの適合 性について確認を行う。」 3-5 19 「原子力規制委員会は、設計どおりに埋戻されているこ と等について、原子力規制委員会が定める技術上の基準へ の適合性について確認を行う。」の後に、この確認により、 2 頁に示された「(1)処分概念」が実際に構築(人工バリ アと天然の地層を組み合わせた受動的な安全系(多重バリ アシステム)が確立される)され、この時点を境に、施設 の安全確保の基本は能動的管理から人間が直接関与しな い受動的安全系に代わることについて強調すべきと思い ます。 坑道の埋戻しが終了すれば、離隔や閉じ込めといった 設計上の対策はほぼ終了しますが、その後も廃止措置段 階の終了までの間は、当該設計について再評価による確 認を行うことや、異常な漏えいが生じた場合の措置等を 行えるようにするための能動的管理は継続されることか ら、保全段階においても事業者による関与は必要となり ます。「考え方(案)」においては、能動的管理を要しな くなる時期(廃止措置段階の終了)を受動的な安全系に 移行する時期としています。

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22 No. No. 3-6 19 「④坑道の埋戻し段階」が終了した時点で、埋設施設と しての地下の施設部分は閉鎖され、人間による関与を必要 としない受動的安全系のシステム(人工バリアと天然の地 層を組み合わせた受動的な安全系)が確立されるため、「⑤ 保全段階」以降に記載されている能動的管理の要求は、シ ステムの保全に係る保安ではなく、安全性について付加的 な保証を与える(例えば、IAEA SSR-5, 5.8)に代わるも のと考えます。 3-7 19 能動的管理が本質的に必要不可欠となる期間は、規制期 間中全般にわたる必要はなく、埋設施設の「④坑道の埋戻 し段階」が終了する時点までと考えます。それ以降は、埋 設施設としての地下の施設部分は閉鎖され、人間による関 与を必要としない受動的安全系にシステムは移行するた め、能動的管理の役割は廃棄物処分の安全性についての付 加的な保証を与えるものに代わるからです。 坑道の埋戻し後の期間における能動的管理は、規制期 間終了後の公衆を防護するために設計・設置した施設・ 設備等の妥当性確認の観点から必要となります。 廃止措置までの一定期間の能動的管理は、受動的な工 学的対策が機能していれば、御指摘のとおり受動的な安 全系へ移行していることの確認といった付加的な保証に なり得るものであり、万一、異常な漏えいが確認されれ ば、補修等必要な対策を講じるために必要な情報を与え るものとなります。 3-8 39 付属施設は埋戻しが終了すれば、その施設の使用目的が なくなり、原子力施設の廃止措置の観点からは IAEA の GSR part6 でも推奨している即時解体を行うのが一般的で ある。しかし、本報告書では数百年の保全期間を経ないと 廃止措置段階に入れないと受け取れる。そうなると、使用 目的をなくした原子力施設を解体せずに数百年も保持す ることになるが、それは現実的には考えられない。一方、 坑道の埋戻し終了後、使用目的の終了に合わせて付属施設 「考え方(案)」に、「廃止措置段階では、事業の廃止 に向け、事業者は『地上に残された』附属施設の解体、・・・」 と示したように、残された附属施設がある場合はそれを 解体することを意味していますので、廃止措置段階に至 る前に不要な附属施設を順次解体することを妨げるもの ではありません。

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23 No. No. の廃止措置を行えば、保全期間を経ずに規制期間を終了す ることになる。この矛盾をどう考えるのか。 3-9 26 立地地域の住民ならびに広く言えば国民がそれについ て直接意見を申し述べる機会、またそれを反映するメカニ ズムの欠落がみられるということである。人々の関与とい うことは、IAEA の SSR-5 のところにはみられないが、米 国エネルギー省ならびに NRC においては consent-based の重要性が廃棄物処理等に際し強調されている。 地元住民や自治体等影響を受ける者と懇談やパブコメ 以外の意見提出の機会を原子力規制委員会は保障してい ない。 超長期にわたる放射性廃棄物の管理が問われているの であるから、一旦規制委員会が許可を認めてしまえば、そ れを 300 年から 400 年間確実に事業が行われているかを同 じ委員が監視することは不可能であり、規制することが規 制委員会としても難しいことは当然のことである。このよ うに非常に責任の重い許可審査であるにもかかわらず、一 時の規制基準のみクリアすれば、後は知らないとでもいう ような無責任な基準体系では将来世代に禍根を残すこと になる。 そのためにも全ての審査段階において、国民の関与が可 能な consent-based のやり方を採用すべきである。 どのように安全を確保するための対策を講じるかにつ いて、立地地域の住民を含む国民とのコミュニケーショ ンを図ることは、まずは、安全確保に第一義的責任を有 する事業者が行うべきことと考えます。 一方、規制当局においては、規制基準を策定する際の 透明性を確保することとし、国民から御意見を募集し、 必要に応じ、頂いた御意見を規制基準に反映させます。 また、事業の許可を行った際は、基準適合性の審査結果 についても説明責任があり、事業許可に先立ち、審査結 果について国民から御意見を募集する場合もあります。 さらに、審査過程の透明性確保については、情報発信、 常に外部の意見を聴くための窓口(ホームページ等)の 仕組みがあります。 また、中深度処分は 300~400 年程度にわたる長期の事 業であり、この間に、新たな知見が得られることも想定 されます。 4.4-3(2)②に、事業期間中においては、10 年を 超えない期間ごとに、最新の技術的知見を踏まえた定期 的な評価を行うことや、定期的な評価の結果を踏まえて 施設の保全のために必要な措置を講じることを要求する 制度としています。 【(3)規制期間の前における原子力規制委員会の関与】

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24 No. No. 3-10 4 規制機関が事業者とのコミュニケーションに取り組む ことについては賛辞。調査だけでなく、調査結果を踏まえ た安全機能、設計、安全評価等の安全性の見通しについて も併せてコミュニケーションを行い、後戻りのないように 進めてもらいたい。 ここでは、審査上の判断に有効な情報のうち、審査段 階では確認することが困難となる可能性のある情報を収 集しておく必要性について述べています。 一方、設計や安全評価等、安全性の見通しについては、 審査段階でその妥当性を確認することになります。 3-11 13 ボーリング孔の埋戻し等の適切な対処を行うことによ り、地質環境への影響を回避することは可能であると思い ます。また、調査ボーリング孔がモニタリング孔に転用さ れる可能性もあります。このため、規制期間前の段階では, 調査による影響を過度に見積もることが無いようにされ た方がよいと考えます。 御指摘のとおり、原子力規制委員会は審査段階におい て、調査による影響を適切に見積もり、審査上の判断を 行う必要があります。それをより確かなものとするため、 事業許可の申請の前において、審査上の判断に有効な情 報の収集を行うことについて検討を行う必要があるとし ています。 3-12 45 予測や評価の精度向上のためにはボーリング等の破壊 調査の数は統計学的に見て多い方が有効である。その一 方で、調査を行えば行う程、本来良好であった自然状況 を改悪してしまう側面を有しているからに他ならない。 他方我が国の法令において、立地段階からその行為を 規制の対象としているものは存在しないため、十分な法 的検討が必要となろう。 何れにしても、調査が不足であることを理由に追加調 査を求められ、徒に追加的期間が生じるのも好ましくな いし、十分な調査を行った結果審査において良好な天然 バリアを傷つけたことを理由に不許可処分となることも 適切性を欠く。「後出しじゃんけん」にならないことが重 要である。 このため事前調査に関することについては、その要求 御指摘のとおり、例えば、立地段階ボーリング等調査 に係る留意事項を予め示すことが重要と考えます。

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25 No. No. を予め具体化し広く周知しておくことが不可欠である。 3-13 46 7 頁(3)の最後の段落の 3 行目「申請の前」:調査実 施前の段階でないと意味がないのでは? 必要に応じて調査実施前及び調査実施中に情報収集す ることを想定しています。 3-14 46 7 頁(3)の最後の段落の 3 行目「情報の収集」:この 行為が規制行為ではないとしたらどのような行為として 位置づけられるのですか? 事業許可申請の基礎となるデータの品質が適切なもの かどうかを確認するための情報収集を想定しています が、その位置付けについては今後検討します。

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26 4-1 長期の安全確保のための規制要求と防護基準 【(1)長期の安全確保のための規制要求】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 4-1-1 27 「4-1(1)長期の安全確保のための規制要求」に記 載されている「合理的には想定する必要がないほど発生可 能性が低いと考えられる事象」に対する「念のための確認 的な要求」としての「あえて発生を想定した規制要求」に ついて、どのような場合に要求し、どのような場合に要求 しないのか、その考え方や根拠について、「規制の考え方」 の中で記載する方が、規制としてより明確になると考えま す。 人間侵入のように、深度の確保等の対策を講じること によって、合理的には想定する必要がないほど発生可能 性が低い事象であっても、不確実性が大きく、仮に発生 した場合には影響が大きくなる可能性のある事象につい ては、念のための要求を行うというのが基本的な考え方 です。 念のための規制要求の対象となる事象等について、別 紙3に整理しましたので参照してください。 また、「評価を行う際の過度に保守的でない設定」のよ り詳細な事項については、今後基準の策定の際にガイド 等において示す予定です。 4-1-2 36 何が要求事項なのかわかりにくく、合理的な規制要求と して整理されているのか判断できない。防護基準とセット での議論をすべきではないか。 基準値や具体的事例を示した上で説明した方が「合理的 に想定する必要がないほど発生可能性が低いと考えられ る事象」とはどのようなものが該当するかがわかりやすく なる。また、可能性についてもっと定量的に説明した方が 「念のため」がどの程度念のためなのかも理解しやすくな る。 4-1-3 41 今後の検討において、「念のための規制要求」と「評価 を行う際の過度に保守的でない設定」について示して頂き たい。

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27 【(2)防護基準】 整理 No. 意見 No. 意見の概要 回答 4-1-4 55 将来世代への影響を可能な限り減らすことを規制の考 え方の基本とすべきである。この線量限度には言及してい ないが、少なくとも、最悪のシナリオを想定しても 0.01 mSv/y が維持されるよう防護の基準を設定するべきだと 考える。 合理的な範囲で、将来世代への影響を可能な限り減ら すことを規制の考え方の基本とすべきと考えます。 規制期間終了後についての具体的な線量基準を始めと する防護基準については、今後、廃棄物埋設の放射線防 護基準に関する検討チーム(以下「防護基準に関する検 討チーム」という。)での検討結果を踏まえて設定するこ ととしています。 4-1-5 19 将来の生活様式等の予測が困難だからというだけで、現 在の公衆に対する影響評価することによって将来の影響 を判断することの根拠には直接つながらないと思います。 このため、その根拠として「将来の個人もしくは集団に対 しては少なくとも現世代と同じ防護レベルを確保すべき」 という ICRP の原則(Pub.81 (para 40))を追記すべきと 思います。 御指摘を踏まえて、「考え方(案)」の記載を以下のと おりとします。 「また、将来の公衆の食物や飲料物、その摂取量等の生 活様式を予測することは困難であるがことから、将来の 個人若しくは集団に対しては少なくとも現世代と同じ防 護レベルを確保すべきとの ICRP 勧告 Publ.81 を踏まえ、 現在の生活様式を有する公衆に対し、放射線影響に係る 基準に適合することをもって将来の公衆への影響を判断 する。」 4-1-6 46 8 頁の脚注の 1 行目「公衆を防護することをもって生活 環境の防護につながる」:因果関係が逆だと思います。位 置づけの定義からは「生活環境を防護することをもって公 衆を防護することにつながる」のではないのですか? 生活環境に係る防護については、国際的にも具体的な 基準が示されていないことから、公衆に対する防護基準 を満足することによって、生活環境が防護されていると していましたが、注釈によってかえってわかりにくくな っていましたので、「考え方(案)」の注釈を削除します。 【①規制期間中の防護基準】

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28 No. No. 4-1-7 4 「法令に定める線量限度(1mSv/y)を超えないことはも とより、実効線量で 0.05mSv/y 以下を達成できるもので あることを防護基準とする。」との記載について、法令に 定める線量限度がありながら、さらにそれよりも低い 0.05mSv/y を設定することについて、もう少し丁寧に説明 すべき。 規制期間中の防護基準に係る 0.05mSv/y という値は、 他 の 原 子 力 施 設 の 防 護 基 準 を 参 考 に 、 As Low As Reasonably Achievable(ALARA)の考え方の下、目標と なる水準としての位置づけとして記載しました。 しかし、廃棄物埋設に係る規制期間中の防護基準につ いては、防護基準に関する検討チームにおいて再整理す ることとしており、また、廃棄物埋設施設の特徴や最新 の技術的知見を踏まえて適切に設定すべきものと考えま すので、具体的な基準については、その検討結果を踏ま えて設定することとします。 このため、「考え方(案)」の「(2)防護基準」の部分 に、以下を追記します。 「また、現行の廃棄物埋設の放射線防護基準に関しては、 国際基準の数値等そのものを導入したものもあれば、国 際基準の考え方を踏まえつつ他国の規制基準も参考に我 が国が独自に設定したものもあること等から、今般、原 子力規制委員会は、廃棄物埋設に特有の規制期間終了後 に関する防護基準を中心に再整理を行うこととし、検討 チームを設置した。よって、中深度処分に係る防護基準 については、当該検討結果を踏まえて原子力規制委員会 が設定する。」 また、「考え方(案)」の「①規制期間中の防護基準」 の記載を以下のとおりとします。 「規制期間中については、他の原子力施設と同様の防護 4-1-8 22 「4-1(2)①規制期間中の防護基準」の中の「法令 に定める線量限度(1mSv/y)を超えないことはもとより、 実効線量で 0.05mSv/y 以下を達成できるものであること を防護基準とする。」の記載は「法令に定める線量限度 ( 1mSv/y ) を 超 え な い こ と は も と よ り 、 As Low As Reasonably Achievable(ALARA)の考え方の下、合理的に 達成できる限り十分に低いものであること(「発電用軽水 型原子炉施設の安全審査における一般公衆の線量評価に ついて」(平成元年3月27日原子力安全委員会了承)を 参考に、実効線量で 50μSv/y 以下を達成できるものであ ること)とする。」との記載に修文する。

原案では、「As Low As Reasonably Achievable(ALARA; 合理的に達成できる限り十分に低いもの)の考え方の下」 が削除されていますが、防護基準を設定する考え方を明確 にする上でも、上記表現を削除せず、現行の「第二種廃棄 物埋設施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則の解 釈」と同等の記載のままとした方が適切であると考えま す。 4-1-9 41 4-1(2)①に関して、「法令に定める線量限度

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29 No. No. (1mSv/y)を超えないことはもとより、実効線量で 0.05 mSv/y 以下であることを防護基準とする。」と記載がある が、「第二種廃棄物埋設施設の位置、構造及び設備の基準 に関する規則の解釈」では 、「ALARA の考え方の下、合理 的に達成できる限り十分に低いものであること(「発電用 軽水型原子炉施設の安全審査における一般公衆の線量評 価について」(平成元年 3 月 27 日原子力安全委員会了承) を参考に、実効線量で 0.05 mSv/y 以下を達成できるもの であること。)。」とされているので、考え方を整合してい ただきたい。 基準とする。すなわち、平常時における廃棄物埋設施設 からの直接線及びスカイシャイン線により公衆の受ける 線量が、廃棄物埋設施設から環境へ放出される放射性核 種の影響を含め、法令に定める線量限度(1mSv/y)を超 えないことはもとより、実効線量で 0.05mSv/y 以下を達 成できるものである一定の水準に低減されていることを 防護基準とする。具体的な基準については、今後原子力 規制委員会において実施される放射線防護基準の検討結 果を踏まえて原子力規制委員会が設定する。」 4-1-10 37 4-1(1)①において、「・・実効線量で 0.05mSv/y を達成できるものであることを防護基準とする。」と記載 があります。 0.05mSv/y は設計の妥当性確認の指標である等の見解 があり、必ずしも防護基準と定着しているものではないた め、このため当該記載は削除するのが妥当と考えます。 4-1-11 50 「法令で定める線量基準(1mSv/y)を超えないこと」と 「実効線量で 0.05 mSv/y を達成できるものであること」 を防護基準として対等な位置づけで定めていますが、後者 は ALARA の概念に基づく扱いであることとして、区別すべ きと考えます。 4-1-12 46 8 頁の①の 4 行目「実効線量で 0.05mSv」: 他の原子力 施設の防護基準では「シーベルト」ではなくて「グレイ」 で規定されています。 4-1-13 19 「①規制期間中の防護基準」のパラグラフの記述は他の 坑道の埋戻し後においては、廃棄物の取扱いは行われ

Table  8)  are  indicated,  then  reasonable  efforts  are  warranted  at  the  stage  of  development  of  the  facility  to  reduce  the  probability  of  intrusion  or  to  limit  its  consequences  by  means  of  optimization  of  the  facility’s  desi
表 8  1990 年勧告と 2007 年勧告の防護基準の 比較(抜粋)

参照

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