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JUNE 2000

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原 著 ・臨 床 試 験 】

細 菌 性 肺 炎 に 対 す るpazunoxacin注

射 薬 の 臨 床 評 価

Ceftazidimeを 対 照 薬 と し た 臨 床 第III相 比 較 試 験 ― 島 田 馨1)a)b)・ 阿 部 庄 作2)・ 藤 嶋 卓 哉2)・ 本 間 昭 彦2)白 土 邦 男3)・ 大 野 勲3) 高 橋 誠3)・ 石 井 宗 彦3)・ 前 田 真 作3)・ 坂 本 正 寛3)・ 小 西 一 樹3・ 貫 和 敏 博4) 渡 辺 彰4)・ 長 井 弘 策4)・ 武 田 博 明5)・ 遅 野 井 健6)・ 小 林 宏 行7)b)・ 河 合 伸7) 細 谷 龍 男8)・ 柴 孝 也8)・ 岡 田 和 久8)・ 工 藤 宏 一 郎9)・ 小 林 信 之9)・ 佐 野 靖 之10) 中 森 祥 隆11)・ 小 山 優12)・ 堀 内 正13)・ 宍 戸 春 美14)・ 御 手 洗 聡14)・ 入 交 昭 一 郎15) 松 岡 康 夫15)・ 小 井 戸 則 彦15)・ 桜 井 磐16)・ 松 本 文 夫16)・ 小 田 切 繁 樹17)・ 鈴 木 周 雄17) 綿 貫 祐 司17)・ 荒 川 正 昭18)・ 五 十 嵐 謙 一18)・ 関 根 理19)・ 鈴 木 康 稔19)・ 青 木 信 樹20) 和 田 光 一21)・ 泉 三 郎22)・ 佐 藤 篤 彦23)・ 千 田 金 吾23)・ 早 川 啓 史23)・ 八 木 健23) 岩 田 政 敏23)・ 吉 富 淳23)・ 塚 本 克 紀23)・ 野 田 康 信24)・ 高 木 健 三25)・ 谷 口 博 之25) 倉 澤 卓 也26)・ 三 木 文 雄27)b)・ 東 田 有 智28)・ 梅 田 文 一29)・ 西 村 尚 志29)・ 成 田 亘 啓30) 三 笠 桂 一30)・ 古 西 満30)・ 松 島 敏 春31)・ 二 木 芳 人31)・ 沖 本 二 郎32)・ 狩 野 孝 之32) 副 島 林 造33)b)・ 六 車 満34)・ 河 原 伸35)・ 多 田 敦 彦35)・ 山 木 戸 道 郎36)・ 保 澤 総 一 郎36) 佐 々 木 孝 夫37)・ 向 野 賢 治38)・ 大 泉 耕 太 郎39)・ 木 下 正 治39)・ 川 原 正 士39)・ 河 野 茂40)b) 渡 辺 正 実40)・ 岡 六 四40)・ 堀 博 之40)・ 井 上 祐 一40)・ 藤 野 了40)・ 山 本 善 裕40) 石 野 徹40)・ 大 野 秀 明40)・ 奥 野 一 裕40)・ 福 島 喜 代 康40)・ 永 武 毅41)・ 田 尾 操41) 安 藤 正 幸42)・ 菅 守 隆42)・ 佐 藤 圭 創42)・ 伊 藤 清 隆42)・ 土 井 俊 徳42)・ 坂 田 哲 宣42) 玉 野 井 優 水42)・ 徳 永 勝 正2)・ 島 津 和 泰42)・ 岩 越 一42)・ 那 須 勝43)・ 河 野 宏43) 斎 藤 厚44)・ 健 山 正 男44)・ 大 浜 篤44)・ 久 保 田 徹44)・ 中 島 光 好45)c) 1)東京 専 売 病 院 内 科* ,2)札 幌 医 科 大 学 第 三 内 科 お よ び 関 連 施 設, 3)東北 大 学 医 学 部 第 一 内 科 お よ び 関 連 施 設,4)東 北 大 学 加 齢 医 学 研 究 所 胸 部 腫 瘍 内 科 お よ び 関 連 施 設, 5)済生 会 山 形 済 生 病 院 内 科 ,6)水 戸 協 同 病 院 内 科,7)杏 林 大 学 医 学 部 第 一 内 科, 8)東京 慈 恵 会 医 科 大 学 内 科 学 講 座 第 二 お よ び 関 連 施 設 ,9)国 立 国 際 医 療 セ ン ター 呼 吸 器 科, 10)同愛 記 念 病 院 ア レ ル ギ ー 呼 吸 器 科,11)三 宿 病 院 呼 吸 器 科,12)東 京 共 済 病 院 内 科, 13)関東 中 央 病 院 呼 吸 器 科 ,14)国 立 療 養 所 東 京 病 院 呼 吸 器 科,15)川 崎 市 立 川 崎 病 院 内 科, 16)神奈 川 県 衛 生 看 護 専 門 学 校 付 属 病 院 内 科 ,17)神 奈 川 県 立 循 環 器 呼 吸 器 病 セ ン タ ー 呼 吸 器 科, 18)新潟 大 学 医 学 部 第 二 内 科,19)水 原 郷 病 院 内 科,20)信 楽 園 病 院 内 科, 21)個立 療 養 所 西 新 潟 中 央 病 院 呼 吸 器 科,22)富 山 県 立 中 央 病 院 内 科, 23)浜松 医 科 大 学 第 二 内 科 お よ び 関 連 施 設,24)豊 橋 市 民 病 院 呼 吸 器 内 科, 25)名古 屋 大 学 医 学 部 第 二 内 科 お よ び 関 連 施 設,26)国 立 療 養 所 南 京 都 病 院 呼 吸 器 科, 27)多根 病 院 内 科,28)近 畿 大 学 医 学 部 第 四 内 科,29)神 戸 市 立 中 央 市民 病 院1呼吸 器 内 科, 30)奈良 県 立 医 科 大 学 第 二 内 科,31)川 崎 医 科 大 学 呼 吸 器 内 科,32)川 崎 医 科 大 学 附 属 川 崎 病 院 内 科, 33)川崎 医 療福 祉 大 学 医 療 福 祉 学 科,34)岡 山 済 生 会 総 合 病 院 内 科,35)国 立 療 養 所 南 岡 山 病 院 内 科, 36)広島 大 学 医 学 部 第 二 内 科 お よ び 関 連 施 設,37)鳥 取 大 学 医 学 部 第 三 内 科. 38)福岡 大 学 医 学 部 第 二 内 科,39)久 留 米 大 学 医 学 部 第 一 内 科 お よ び 関 連 施 設, 40)長崎 大 学 医 学 部 第 二 内 科 お よ び 関 連 施 設,41)長 崎 大学 熱 帯 医 学 研 究 所 内 科 お よ び 関 連 施 設, 42)熊本 大 学 医 学 部 第 一 内 科 お よ び 関 連 施 設,43)大 分 医 科 大学 第 二 内 科 お よ び 関 連 施 設, 44)琉球 大 学 医 学 部 第 一 内 科 お よ び 関 連 施 設,45)浜 松 医 科 大 学 薬 理 学 教 室(現:浜 松CPT研 究 所) a)論文 執 筆 者,b)小 委 員 会 委 員,c)コ ン トロ ー ラ ー (平 成12年2月24日 受 付 ・平 成12年3月22日 受 理) 新 規 な 注 射 用 ニ ュ ー キ ノ ロ ン 系 抗 菌 薬 で あ るpazufloxacin(PZFX)注 射 薬(以 下PZFX注 射 薬 と 略 す) * 東 京 都 港 区 三 田1 -4-3

(2)

434

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000 の 細 菌 性 肺 炎 お よ び 肺 化 膿 症 に 対 す る 有 効 性,安 全 性 お よ び 有 用 性 を 検 討 す る 目 的 でceftazidime(CAZ) を 対 照 薬 と し て 無 作 為 割 り付 け に よ る2群 間 比 較 試 験 を 実 施 し た 。PZFX注 射 薬 の 投 与 量 は1回500mg (PZFXと して)を,CAZは1回1,000mg(力 価)を い ず れ も 点 滴 静 注 に よ り1日2回(朝 ・夕),原 則 と して14日 間(28バ イ ア ル)連 日投 与 し,以 下 の 成 績 を 得 た 。 1)総 評 価 対 象 例232例 の う ち,対 象 外 疾 患,エ ン ト リ ー 基 準 逸 脱 な ど の 理 由 に よ り47例 が 臨 床 効 果 の 解 析 対 象 か ら 除 外 さ れ,臨 床 効 果 解 析 対 象 例 は185例 で あ っ た 。 疾 患 別 内 訳 で は 細 菌 性 肺 炎173例,肺 化 膿 症12例 で あ っ た 。 ま た,副 作 用 解 析 対 象 例 は225例,臨 床 検 査 値 異 常 解 析 対 象 例 は208例,概 括 安 全 度 解 析 対 象 例 は210例,有 用 性 解 析 対 象 例 は182例 で あ っ た 。 2)臨 床 効 果 に お け る 有 効 率 は,PZFX注 射 薬 群(以 下PZFX群 と 略 す)90.7%(78/86),CAZ群89.9 %(89/99)で あ っ た 。 有 効 率 の 差(PZFX群-CAZ群)の90%信 頼 区 間 は 一7。5%∼9.1%で あ り,△ を 10%と し た 場 合 のPZFX群 のCAZ群 に 対 す る 非 劣 性 が 検 証 さ れ た 。 な お,患 者 の 背 景 因 子 の 中 で 性 別, 併 用 薬 の 有 無,体 温,血 沈 値,CRP,胸 部X線 陰 影 の 点 数 分 布 な ど に お い て 両 群 間 に 偏 りが み ら れ た が, 背 景 因 子 の 偏 り を 補 正 した 場 合 に お い て も,有 効 率 の 差 の90%信 頼 区 間 は 一5.7%∼3.6%で あ り,非 劣 性 試 験 の 解 析 結 果 は 妥 当 と 推 定 さ れ た 。 3)細 菌 学 的 効 果 は,臨 床 効 果 解 析 対 象 例185例 中 起 炎 菌 が 検 出 さ れ た85例 で 検 討 さ れ た 。 菌 陰 性 化 率 は,PZFX群81.1%(30/37),CAZ群100%(48/48)で あ り,菌 陰 性 化 率 に お い て 両 群 問 に 有 意 差 が み ら れ た(p=0.002:Fisherの 直 接 確 率 計 算 法)。 4)副 作 用 の 発 現 率 は,PZFX群5.5%(6/110),CAZ群7.8%(9/115),ま た 臨 床 検 査 値 異 常 の 発 現 率 は,PZFX群31.0%(31/100),CAZ群29.6%(32/108)と 示 さ れ,こ れ ら の 発 現 率 に お い て 両 群 間 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 な お,発 現 例 は す べ て 軽 度 あ る い は 中 等 度 で あ り,重 篤 な 症 状 ・所 見 は み ら れ な か っ た 。 5)概 括 安 全 度 に お け る 安 全 率 は,PZFX群65.3%(66/101),CAZ群62.4%(68/109)で あ り,安 全 率 に お い て 両 群 間 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 6)有 用 性 に お け る 有 用 率 は,PZFX群86.6%(71/82),CAZ群82.0%(82/100)で あ り,両 群 問 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 以 上 の 成 績 よ り,PZFX注 射 薬500mg(PZFXと し て)×2回/日 の 静 脈 内 投 与 は,細 菌 性 肺 炎 の 治 療 に 対 して 高 い 臨 床 的 有 用 性 が 期 待 で き る も の と 考 え ら れ た 。

Key words:pazufloxacin注 射 薬,ニ ュ ー キ ノ ロ ン系 抗 菌 薬,ceftazidime,細 菌 性 肺 炎,比 較 試 験

Pazufloxacin注 射 薬(以 下PZFX注 射 薬 と 略 す)は 特 に 安 全 に 使 用 で き る 新 しい キ ノ ロ ン系 注 射 薬 を 目的 に 富 山 化 学 工 業 株 式 会 社 で 創 製 さ れ,吉 富 製 薬 株 式 会 社 と共 同 で 開 発 が 進 め られ て い る新 規 な抗 菌 薬 で あ る 。 本 注 射 薬 は,そ の 活 性 本 体 で あ るpazufloxacin(PZFX) を メ タ ン ス ル ホ ン酸 塩 と し易 水 溶 性 化 す る こ と に よ り注 射 投 与 を可 能 と した 製 剤 で あ る。 本 剤 の キ ノ ロ ン骨 格 の7位 は, こ れ ま で の ニ ュ ー キ ノ ロ ン系 抗 菌 薬 で 必 須 と され て き た 炭 素 -窒 素 結 合 で は な く炭 素-炭 素 結 合 で あ る と い う化 学 構 造 上 の 特 徴 を 有 し て い る(Fig.1)。 PZFXは グ ラ ム 陽 性 菌 お よ びPseudomonas aeruginosaを 含 む グ ラ ム 陰 性 菌 に 対 して 広 範 囲 な抗 菌 ス ペ ク トル と 強 い 抗 菌 活 性 を 有 し て お り,β-ラ ク タ ム 系 抗 菌 薬 や ア ミ ノ グ リ コ シ ド系 抗 菌 薬 に 対 す る 耐 性 菌 に 対 して も 良 好 な抗 菌 力 が 示 さ れ て い る1∼3。そ の 作 用 は 殺 菌 的 で あ り,非 増 殖 期 の 菌 に 対 す る殺 菌効 果 も強 い 。 さ らに,動 物 を 用 い た 実 験 的 呼 吸 器 感 染 症 で はStreptococcus pneumoniaeやP.aeru8inosaな ど に よ る マ ウ ス肺 炎 モ デ ル で い ず れ も優 れ た 治 療 成 績 が 得 ら れ て い る3。 こ の よ う な 抗 菌 作 用 を 背 景 に,ま た 本 注 射 薬 は 非 臨 床 試験 に お い て 中 枢 神 経 系 に対 す る 作 用 や 光 毒 性 の 点 で 特 にenoxacin(ENX),ciprofloxacin(CPFX)な ど と 比 較 し 弱 い こ と も示 さ れ て い る 。 第I相 試 験 に お い て,500mgの30分 間 点 滴 静 注 時 のCmax は11.0μg/mL,AUCは21.7μg・h/mL,T 1/2は1.9時 間 で あ り,投 与 後24時 間 ま で の 尿 中 回 収 率 は 約90%で あ っ た こ とが 報 告 され て い る4)。 1992年10月 か ら実 施 され た 内科,泌 尿 器 科,外 科 領 域 感 染 症 を 対 象 と した 前 期 第II相 試 験 で 各 種 感 染 症 に 対 して 有 用 で あ る こ とが 示 唆 さ れ た の で,引 き 続 き1993年 か ら後 期 第 II相 試 験 が 実 施 され た 。 一 般 臨 床 試 験 と して は,呼 吸 器 感 染 症,敗 血 症 ・感 染 性 心 内 膜 炎,複 雑 性 尿 路 感 染 症,お よ び外 科 ・救 急 外 科,産 婦 人 科,耳 鼻 咽 喉 科 の 各 科 領 域 感 染 症 を対 象 と し て 検 討 さ れ,1日600mg∼1,500mg(分2ま た は 分 3)の 投 与 でPZFX注 射 薬 の 高 い 有 効 性 お よ び 安 全 性 が 示 さ れ て い る 。 内 科 領 域 感 染 症 を 対 象 と し た 一 般 臨 床 試 験5)にお け るPZFX注 射 薬 の 有 効 率 は75.1%(181/241),安 全 率 は 82.3%(209/254)と 高 く,ま た,中 等 症 の 細 菌 性 肺 炎 を対 象 と し て,PZFX注 射 薬600mg(分2)投 与 群,1,000mg

(3)

Fig. 1. Chemical structure of pazufloxacin and pazuflo-xacin mesilate. (分2)投 与 群 お よ びcefしazidime(CAZ)2,000mg(分2) 投 与 群 の3群 で 検 討 さ れ た 用 量 検 討 試 験6)で は,そ れ ぞ れ100 %(33/33),92.9%(26/28),93,3%(28/30)の 高 い 有 効 率 が 得 られ て い る。 以 上,PZFX注 射 薬1日600mg(分2) また は1,000mg(分2)の 静 脈 内 投 与 は,細 菌 性 肺 炎 に 対 して 安 全 性 を 備 え た 有 用 な 薬 剤 と 期 待 され た 。 臨 床 の 場 に お け る キ ノ ロ ン 系 注 射 薬 の 位 置 付 け を 考 え た 場 合,PZFX注 射 薬 は 主 と して 中 等 症 以 上 の 感 染 症 お よ び 基 礎 疾 患 ・合 併 症 が 中 等 症 あ る い は 重 症 等 の 複 雑 な 感 染 症 に よ り 多 く使 用 さ れ る もの と予 測 さ れ る。 こ の よ う な 事 象 を 背 景 に,今 回,PZFX注 射 薬1,000mg (分2)の1日 用 量 に お い て,原 則 と して 中 等 症 以 上 の 細 菌 性 肺 炎 に 対 す る 有 効 性,安 全 性 お よ び 有 用 性 に つ い てCAZ 2,000mg(分2)を 対 照 薬 と し,無 作 為 割 り付 け に よ る2群 問 比 較 試 験 を 実 施 した 。 な お,本 試 験 は 各 施 設 の 治 験 審 査 委 員 会 の 承 認 を 得 る と と もに,「 医 薬 品 の 臨 床 試 験 の 実 施 に 関 す る 基 準(GCP)」 に 準 拠 して 実 施 さ れ た 。 I.  対 象 お よ び 試 験 方 法 1.  対 象 本 試 験 は1996年4月 か ら1998年6月 ま で の 問 に 参 加67施 設 を 受 診 し,細 菌 性 肺 炎 あ る い は 肺 化 膿 症 と 診 断 さ れ た 入 院 患 者 を 対 象 と し て 検 討 さ れ た 。 年 齢 は20 歳 以 上80歳 未 満 と し,性 別 は 問 わ な い こ と と し た 。 下 記 の 症 状 ・所 見 の す べ て を 満 た し,か つ 細 菌 感 染 症 が 明 確 な 症 例 で,原 則 と し て 中 等 症 以 上 の 薬 効 評 価 に 適 し た 症 例 を 選 択 し た 。 (1)胸 部X線 上,明 ら か な 肺 炎 陰 影 (2)発 熱(37℃ 以 上) (3)膿 性 疲(膿 性 あ る い は 膿 粘 性)の 喀 出 (4)白 血 球 数 増 多(8,000/mm3以 上) た だ し,次 の い ず れ か の 条 件 に 該 当 す る 症 例 は 治 験 対 象 か ら 除 外 し た 。 (1)PZFX注 射 薬 ま た はCAZに よ る 皮 内 反 応 陽 性 の 症 例 (2)臨 床 効 果 お よ び 安 全 性 の 判 定 に 影 響 を お よ ぼ す 重 篤 な 基 礎 疾 患,合 併 症(た と え ば,広 範 囲 に 進 展 し た 慢 性 呼 吸 器 疾 患,悪 性 腫 瘍,中 枢 神 経 系 疾 患 な ど 〉 を 有 す る 症 例 (3)症 状 が き わ め て 重 篤 で 予 後 不 良 と 考 え ら れ る 症 例(た と え ば,呼 吸 不 全 に よ るPaco2上 昇 な ど)

(4)80歳

未 満 で あ っ て も,老 化 な どの 症 状 が 高 度 で

薬 効 評 価 に 不 適 と考 え られ る症 例

(5)高

度 の 心,肝,腎

機 能 障 害 が あ る症 例

(6)今

回 の 感 染 事 象 に 対 して,本

治 験 開 始 前 す で に

PZFX注

射 薬,PZFXま

た はCAZが

投 与 され た 症 例

(7)治

験 薬 投 与 前 に 他 の 抗 菌 薬 療 法 に よ り症 状 が 改

善 しつ つ あ る 症 例

(8)原

因 菌 に 対 して,PZFX注

射 薬 また はCAZの

効 性 が 明 らか に 期 待 で き な い と予 測 され る症 例

(9)フ

ロ セ ミ ドな どの ル ー プ 利 尿 薬 の 併 用 を 必 要 と

す る症 例

(10)キ

ノ ロ ン系 抗 菌 薬 お よ び ペ ニ シ リ ン系 ま た は

セ フ ェ ム系 抗 菌 薬 に 対 す る ア レル ギ ー お よび 重 篤 な 副 作

用 の 既 往 の あ る症 例

(11)て

ん か ん,あ

る い は 易 痙 攣 性 な ど の 既 往 を 有

す る 症 例

(12)妊

婦,授

乳 中 お よ び 妊 娠 して い る 可 能 性 の あ

る症 例

(13)か

つ て 本 治 験 に エ ン トリー さ れ た 症 例

(14)治

験 薬 が 投 与 さ れ た 後,薬

効 評 価 を す る に 適

切 な期 間 を経 過 して い な い 症 例

(15)そ

の 他,治

験 担 当 医 師 が 不 適 当 と 判 断 し た 症

2.  被 験 者 の 同 意

本 試 験 の 実 施 に 先 立 ち,治 験 担 当 医 師 は 被 験 者 に 対 し

下 記 事 項 に つ い て 説 明 文 書 を 手 渡 して 十 分 説 明 し た 上

で,治 験 へ の 参 加 に つ い て 自由 意 志 に よ る 同 意 を 文書 で

得,同 意 日 を調 査 表 に 記 載 した 。 や む を得 ず 代 理 人 よ り

文 書 で 同意 を得 た場 合 は,そ

の 理 由 も合 わ せ て 調 査 表 に

記 載 す る こ と と した。

1)治

験 の 目的 お よ び 方 法

2)予

想 され る 効 果 お よ び 副 作 用

3)当

該 疾 患 に 対 す る 他 の 治 療 方 法 の 有 無 お よ び そ

の 内 容

4)治

験 へ の 参 加 に 同 意 しな い 場 合 で あ っ て も 不 利

益 は 受 け な い こ と

5)治

験 へ の 参 加 に 同 意 し た 場 合 で も随 時 こ れ を 撤

回 で きる こ と

6)被

験 者 の 人 権 の 保 護 に 関 し必 要 な 事 項

7)問

題 が 生 じた場 合 の 補 償

3.治

験 薬 剤

1)被

験 薬 剤

PZFX注

射 剤500:1バ

イ ア ル 中 にPZFXと

し て500

mgを

含 有 す る注 射 剤

2)対

照 薬 剤

CAZ 1,000mg(力

価)バ イ ア ル:1バ

イ ア ル 中 にCAZ

1,000mg(力

価)を

含 有 す る注 射 剤

対 照 薬 剤 に つ い て は,こ

れ まで 国 内 に お い て 承 認 され

た 注 射 用 ニ ュ ー キ ノロ ン系 抗 菌 薬 が な く,化 学 構 造 の 類

(4)

436

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000

似性 か らの 対 照 薬 選 定 は不 可能 な た め,細 菌性 肺 炎 に 対

して 適 応 を有 す る 他 系 抗 菌薬 の 中 か ら選 定 す る こ とに し

た.呼 吸 器 感 染 症 お よ びそ の 主 要 起 炎 菌 に 対す る 適 応 が

承 認 され て い る こ と,日 常 の診 療 に 汎 用 さ れ,す で に そ

の 臨 床 上 の 有 効 性,安

全 性 お よ び 有 用性 につ い て の 高 い

評 価 が 確 立 して い る こ と,抗 菌 ス ペ ク トル,さ

らに これ

まで 実 施 され て い る 比 較 試験 の対 照 薬 と して の実 績 な ど

を 考慮 しCAZを

選 定 した 。

本 試験 に 使 用 したPZFX注

射 薬 は 富 山 化 学 工 業 株 式

会 社 よ り,CAZは

日本 グ ラ ク ソ株 式 会 社 よ り提 供 を 受

け た 。PZFX注

射 薬,CAZは

い ず れ もバ イ ア ル を 不 透

明 な ビ ニ ー ル フ ィル ムで 被 覆す る こ と に よ り外 観 上 識 別

不 能 と し た 。 各 薬 剤 は い ず れ も14日

分(投

与 薬 剤28

バ イ ア ル に 予 備1バ

イ ア ル を 加 え た 合 計29バ

イ ア ル)

を1症 例 分 と し て 同 一 形 状 の 薬 剤 収 容 箱 に 収 め 厳 封

し,薬 剤 名 を 「TC-DBR(P)」

と表 示 して 箱 の 外 観 を 識

別 不 能 と した 、

ま た,皮 内 反 応 用 セ ッ トは 別 包 装 と した.

4.  治験 薬 剤 の 割 り付 け お よ び製 剤 試 験

1)薬

剤 の 割 り付 け

治 験 薬 剤 は1組4症

例 と し,各 組 と も被 験 薬 剤,対

照 薬 剤 が そ れ ぞ れ2症 例 に な る よ う に コ ン トロ ー ラ ー

が 無 作 為 に割 り付 け,薬 剤 収 容 箱 に そ れ ぞ れ 割 り付 け ら

れ た薬 剤 番 号 が 付 され た 、被 験 薬 剤 と対 照 薬 剤 の外 観 上

の 識 別 不 能性 の 保 証 は コ ン トロー ラー が 行 っ た。 割 り付

け のkey

codeは コ ン トロ ー ラー が 試 験 終 了後 開鍵 時 ま

で 密 封 保 管 した 。 また,別 途emergency

key codeを 作

成 し治験 総括 医 師 が 保 管 した 。

2)製

剤 試験

薬 剤 割 り付 け 後 に コ ン トロー ラー が 任 意 に抜 き取 っ た

被 験 薬 剤 お よ び対 照 薬 剤 に つ い て,含 量 ・力 価 試験 な ど

を 第 三 者 機 関(京 都 薬 科 大 学 微 生 物 学 教 室,西 野 武志 教

授)に 依 頼 し,両 薬 剤 と も規 格 に 適 合 して い る こ とが 確

認 さ れ た 。

5.  投 与 量,投 与 期 間 お よ び投 与 方 法

1)投

与 量

両 薬 剤 群 の1日

投 与 量 を,被 験 薬 剤 群 はPZFX注

薬1,000mg(PZFXと

し て)/分2,対

照 薬 剤 群 はCAZ

2,000mg(力

価)/分2と

した。

感 染 症 重 症 度 が 中 等 症 以 上お よび 難 治 性 の 感 染 症 を 対

象 と した 一般 臨 床 試験5に お い て,細 菌 性 肺 炎 に 対 す る

投 与 量 別 有 効 率 は600mg/分2投

与 群 で71.4%(25/

35),1,000mg/分2投

与 群 で76.0%(73/96)で

あ っ

た 。 さ ら に基 礎 疾 患 ・合 併 症 を 有 す る 症 例 にお い て は,

そ の 程 度 も感 染症 の 発 症,経 過 に 影響 をお よ ぼ し臨床 効

果 判 定 の 上で 重要 で あ る こ とか ら,基 礎 疾 患 重 症 度,感

染症 重症 度 が と もに 中 等 症 以 上あ る い は い ず れ かが 重 症

の 症 例(52例/で

投 与 量 別 に 分 析 し た,そ の 結 果,そ

れ ぞ れ 有 効 率 は600mg/分2投

与群 で53.3%(8/15),

1,000mg/分2投

与群 で67.6%(25/37)で

あ り,投 与

量 と して は1,000mg/分2の

方 が 多 くの 症 例 に 用 い られ

て い た(研 究 会 時 資 料)。 ま た,原

則 と し て 中 等 症 の 細

菌性 肺 炎 を対 象 と して 実 施 され た 用 量 検 討 試 験6)では,

本 剤600mg/分2投

与 群,1,000mg/分2投

与 群 お よび

対 照 薬CAZ2,000mg/分2投

与 群 の 有 効 率 は,そ れ ぞ

れ100%(33/33),92.9%(26/28),93.3%(28/30)

で あ り,細 菌 学 的 効 果 に お け る菌 消 失 率 はそ れ ぞ れ93.3

%(14/15),100%(8/8),100%(12/12)で

あ った。

副 作 用 お よ び臨 床 検 査 値 異常 は 一 般 臨 床 試 験,用

量検 討

試 験 と も に重 度 の もの は な く,ま た,用 量 依 存性 も認 め

られ な か った 。 今 回,臨 床 の場 に お け る キ ノ ロ ン系注 射

薬 と して の 本 剤 の位 置 付 け を 考 え,対 象 を 原則 と して 中

等 症 以 上 の 細 菌 性 肺 炎 と したが.PZFX注

射 薬 の 投 与 量

に つ い て は 上 記 諸 成 績 を 総 合 的 に 勘 案 し て1日1,000

mg(PZFXと

して)/分2と

した 。 一 方,CAZの

投 与 量

は,種 々 の 細 菌 性 肺 炎 を対 象 と した 比 較 試 験 の成 績 で有

用 性 が確 認 され て い る1日2,000mg(力

価)/分2と

た。

2)投

与 期 間

14日 間(28バ

イ ア ル)連

日投 与 を 原 則 と した 。 た だ

し,下 記 項 目の いず れ か に 該 当す る 場 合 に は治 験 担 当医

師 の 判 断 で投 与 を 中 止す る こ と と した 。

(1)治

療 の 目的 が 達 成 され た と判 断 され た場 合

(2)治

験 薬 の 効 果 が 期 待 で き な い と 判 断 さ れ た場

合 。 な お,「 無 効 」 の判 定 は 治療 開 始 後3日

分(6バ

ア ル)投 与 以 後 に行 う こ と と した。

(3)対

象 か ら除 外 す べ き 条 件 に 該 当 す る こ とが,投

与 開始 後 に 判 明 した場 合

(4)有

害 事 象 ま た は 臨 床 検 査 他 異 常 変 動 が 発 現 し,

継 続 投 与 が 困 難 と判 断 され た 場 合

(5)被

験 者 また は そ の 代 理 人 か ら中 止 の 申 し出 が あ

っ た場 合

(6)そ

の 他,治 験 担 当 医 師 が 継 続 投 与 不 適 当 と判 断

した場 合

なお,投

与 を中 止 す る場 合 に は投 与 中 止 時 点 で 所 定 の

検 査(14日

後 に 実 施 す べ き検 査)を

実 施 し,中 止 の 理

由 お よ び 中 止 後 の 使 用 抗 菌 薬 につ い て 調 査 表 に記 載 す る

こ と と した.

3)投

与 方法

投 与 開 始 前 にPZFX注

射 薬 お よ びCAZの

皮 内 反 応 試

験 を必 ず 実 施 し,い ず れ の 薬 剤 に も陰性 で あ る こ とを確

認 した 後投 与す る こ と と した 。 陽性 の 場 合 に は治 験 薬 剤

は投 与 せ ず に 調 査 表 に患 者 イ ニ シ ャル,皮 内 反 応 判 定 結

果 な どの患 者 背 景 お よび 測 定 の あ る場 合 に は臨 床 検 査 値

を記 載す る こ と と した。 治 験 担 当 医 師 は,患 者 が 前 述 の

「1.対 象 」 の 条 件 に 適 合 す る こ と を 確 認 後,患 者 の 本

試 験 へ の組 み 入 れ 順 に 薬 剤 収 容 箱 に 記 載 した組 番 の若 い

1順か ら投 与 す る こ と と した 。 両 薬 剤 と も1回1バ

イ ア

ル を用 い,原 則 と して100mLの

生 理 食塩 液 に溶 解 し,

(5)

朝 ・夕2回,30分

か け て 点 滴 静 注 す る こ と と した 。 な

お,治 験 薬 剤 の 投 与 に 際 して は,薬 剤 の 溶 解 を 担 当す る

者 と評 価 者(治

験 担 当 医 師)と

は 別 とす る こ とに よ り治

験 の盲 検 性 を 確 保 した 。

6.  併 用 薬 剤

本 試 験 実 施 中 は,他 の 抗 菌 薬(マ

ク ロ ラ イ ド系 薬 剤 の

少量 投 与 も 含 む),副

腎 皮 質 ス テ ロ イ ド剤,γ-グ

ロ ブ

リ ン製 剤,コ

ロニ ー 刺 激 因 子 製 剤,他

の 治 験 薬 剤 お よ び

前述 した対 象 除 外 事 項 に も な っ て い る フ ロセ ミ ドな どの

ル ー プ利 尿 薬 の 併 用 は 禁 止 した。 た だ し,ス

トレプ トマ

イシ ン,カ ナ マ イ シ ン,リ フ ァ ン ピ シ ン,エ ン ビ オ マ イ

シ ン.カ プ レオ マ イ シ ンお よ び サ イ ク ロ セ リ ン以 外 の 抗

結 核 薬 につ い て は,今

回 の 対 象 疾 患 の 起 炎 菌 に対 しほ と

ん ど抗 菌 作 用 を 示 さ な い こ とか ら,薬 効 評 価 にお よ ぼ す

影 響 は少 な い と判 断 し併 用 を認 め た 。

また,原 則 と して 本 試 験 の 薬 効 評 価 に影 響 をお よ ぼ す

と考 え られ る他 の 薬 剤(抗

炎 症 剤,解

熱 鎮 痛 剤 な ど)は

併 用 を避 け る こ と と した。 た だ し,患 者 の 利 益 の た め や

む を得 ず 併 用 した場 合 は,そ の 薬 剤 名,用

法 ・用 量 な ど

を調 査 表 に記 載 す る こ と と した 。

なお,鎮 咳 ・去 痰 薬,消 炎 効 果 を有 さ な い喀 痰 融 解 剤,

気 管 支 拡 張 剤 の 投 与 お よ び 治療 に必 要 な 処 置 な ど は行 っ

て よい こ と と したが 。 そ れ らに つ い て は 必 ず 調 査 表 に記

載 す る こ と と した。ま た,テ オ フ ィ リ ン との 併 用 に よ り,

テ オ フ ィ リ ンの 血 中 濃 度 を 上 昇 させ る 可 能 性 が あ る の

で,併 用 す る 場 合 に は 注 意 して 使 用 す る こ と と した 。 そ

の他,基 礎 疾 患,合

併症 の 治 療 と して併 用 した薬 剤 も調

査 表 に記 載 す る こ と と した 。

7.  調 査 ・観 察 ・検 査 項 目お よ び 実 施 時 期

下 記 の 調 査 ・観 察 ・検 査 を実 施 し,調 査 表 に記 入 す る

こ と と した 。

1)患

者 の 背 景 調 査

本 試験 開 始 前 に患 者 イ ニ シ ャ ル,患 者 の 同 意,カ

ル テ

番 号,年 齢,性

別,妊 娠 の 有 無,体

重,職 業,感

染 症 診

断 名 お よび そ の 重 症 度 と診 断 根 拠,皮

内 反 応 判 定 結 果,

基礎 疾 患 ・合 併 症 お よ び そ の 重 症 度,既 往 歴,現

病 歴,

本剤 投 与 直 前 の 化 学 療 法 の 有 無 お よ び そ の 内容,ア

レル

ギ ー既 往 歴 な ど につ い て 調 査 し,調 査 表 に記 載 す る こ と

と した。

2)臨

床 症 状 の 観 察

連 日観 察 す る こ と を 原 則 と した 。 観 察,測 定 の項 目お

よび 基 準 は下 記 の とお り と し,そ の 経 過 を調 査 表 に 記 載

す る こ と と した 。 な お,投 与14日

未 満 で 中 止 した 場 合

も中 止 時 点 で 必 ず 観 察 し,可 能 な 限 り14日 後 も観 察 ・

記録 す る こ と と した 。

(1)体

温:原 則 と して1日4回

測 定(た だ し,解 熱

後 は1日2回

で も可;実 測 値)

(2)咳

嗽:2+(睡

眠 が 障 害 され る 程 度),+(あ

り),

-(な

し)の3段

(3)喀

痰 量:4+(100mL以

上/日),3+(50mL

以 上100mL未

満/日),2+(10mL以

上50mL未

満/

日),+(10mL未

満/日),-(な

し)の5段

階(た

し,mLで

の 記 載 も可)

(4)喀

痰 性 状:P(膿

性),PM(膿

粘 性),M(粘

性)

の3段

(5)呼

吸 困 難2+(起

坐 呼 吸 の 程 度),+(あ

り),

-(な

し)の3段

(6)胸

痛:+(あ

り),-(な

し)の2段

(7)胸

部 ラ音:2+,+,一

の3段

(8)脱

水 症 状:+(あ

り),-(な

し)の2段

(9)チ

ア ノ ー ゼ:+(あ

り),-(な

し)の2段

そ の 他 の 症 状 に つ い て は具 体 的 に 記 載 す る こ と と し

た 。

3)臨

床 検 査

臨 床 検 査 項 目お よ び 検 査 時 期 につ い てTable 1に 示 し

た。 所 定 の 日に 検 査 が 実 施 で きな い 場 合 に は,投 与 開始

前 に つ い て は そ の 前 日 も し くは前 々 日に,投 与 開 始 以 降

につ い て は そ の 前 日 ま た は 翌 日に 実 施 す る こ と と した 。

経 過 中 。 臨床 検 査値 に 臨 床 上 有 意 と考 え られ る 異 常 変

動 が 認 め られ た場 合 に は,投 与 開始 前 値 ま た は正 常値 に

復 す る まで 追 跡 調 査 を し,治 験 薬 との 因 果 関 係 の 判 定 根

拠,処

置 ・経 過 お よ び転 帰 な ど に 関 す る コ メ ン トを 調 査

表 に記 載 す る こ と と し た。

胸 部X線

撮 影 に つ い て は,そ の 陰 影 を 調 査 表 に ス ケ

ッチ し,撮 影 した 写 真 は 小 委 員 会 に 提 出 す る こ と と し

た 。

4)細

菌 学 的 検 査

菌 の 検 索 は,各

施 設 に お い て 投 与 開 始 前,開

始3日

後,7日

後,14日

後(ま

た は 投 与 中 止 ・終 了 時)に

痰(経

気 管 吸 引 法(TTAm method)な

ど に よ り採 取 さ れ

た 検 体 を含 む)中 の 細 菌 の 分 離 ・同 定 お よ び 菌 量 の 測 定

を 行 い,起

炎 菌 お よ び投 与 後 出現 菌 を推 定 す る こ と と し

た。 この 場 合,可

能 な 限 り喀 痰 細 菌 検 査 を繰 り返 し実 施

した り,塗 抹 標 本 を 用 い る な ど して 起 炎 菌 の 検 索 に最 大

限努 力 す る こ と と した。 た だ し,治 癒 あ る い は 改 善 に よ

り喀 痰 が 得 られ な くな っ た 場 合 に は 細 菌 検 査 は 行 わ な く

て も よい こ と と した 。 起 炎 菌 の推 定 は,治 験 薬 投 与 開始

前72時

間 以 内 に 採 取 さ れ た 検 査 材 料 か らの 分 離 菌 か ら

行 う こ と と した 。 ま た,投 与 開始 以 降 の検 査 に つ い て所

定 の 日に 検 査 が で き な い場 合 に は,そ

の前 日 ま た は 翌 日

に 実 施 す る こ と と した 。 投 与 後 出現 菌 と して は ,(1)呼 吸

器 感 染 症 の 起 炎 菌 と して重 要 な役 割 を果 た して い る 菌 種

(例:S.pneumoniae,Haemophilus influenzae

,

Staphylococcus aureusな

ど)が 抗 菌 薬 投 与 前 に は 陰 性

で投 与 後 は じめ て検 出 さ れ た 場 合 ,(2)抗 菌薬投与前 と比

較 し投 与 後 明 らか に 優 位 とな っ た 菌(た

だ し,起 炎 菌 が

消 失 した こ と に よ っ て 復 帰 して きた と考 え られ る 口 腔 内

常 在 菌 は 除 く)を 取 り上 げ る こ と と した 。

(6)

438

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000

Table 1. Items and schedule of laboratory tests

●: Indispensable,○: should be performed when necessary * Da

y 14 or the end of treatment

推 定 起 炎 菌 お よ び投 与 後 出 現 菌 につ い て は,輸 送 用 培

地 に穿 刺 ・斜 面 塗 抹 培 養 し,菌 の 発 育 を確 認 した う え で

株 式 会 社 三 菱 化 学 ビ ー シー エ ル に検 体 を送 付 し,菌 の 再

同 定 とPZFX,CAZに

対 す る感 受 性 測 定 を集 中 的 に 実

施 す る こ と と した。 な お,MICの

測 定 は 日本 化 学 療 法

学 会 標 準 法71に した が っ て 行 っ た。

5)有

害事 象

治験 薬投 与 開始 後 に 有 害 事 象 が 発 現 した 場 合 に は,適

切 な処 置 を施 し万 全 の 策 を講 ず る と と もに 追 跡 調 査 を 行

い,そ の 症 状 ・種 類,発 現 日,程 度,発 現 後 の 投 与 状 況 ,

処 置,経 過 お よ び薬 剤 との 因 果 関 係 な らび に そ の 判 定 根

拠 な ど につ い て 調 査 表 に 詳細 に 記 載 す る こ と と した 。

6)治

験 薬 投 与 中止 また は終 了 後 の 治 療

治 験 薬 投 与 中 止 また は終 了 後,調 査 表 の 治 験 薬 投 与 中

止(終

了)後 の抗 菌 薬 使 用 欄 に 使 用 の 有 無,薬 剤 名,投

与 方 法,投 与 量,投

与 期 間,効 果 な どに つ い て 記 載 す る

こ と と した 。

8.  評

1)治

験 担 当 医 師 に よ る 判 定

治 験 担 当 医 師 は 同 一 施 設 内 の複 数 医 師 と十 分 に 協 議 し

た うえ,下 記 の 項 目に つ い て 除 外 ・脱 落 の 有 無 を含 め判

定 す る こ と と した 。

(1)対

象疾 患 お よ び 基 礎 疾 患 ・合 併 症 の 重 症 度

1.軽 症,2.中

等 症,3.重

症 の3段

階 で 判 定 した。

(7)

(2)臨

床 効 果

自他 覚 症 状 お よび 検 査 所 見 の 推 移 を も と に,1.「

効」,2.「

有 効 」,3.「

や や 有 効 」,4.「

無 効 」 の4

段 階 で 判 定,ま

た は5.「

判 定 不 能 」 と した 。 また,判

定根 拠 に つ い て も調 査 表 に記 載 した。

(3)細

菌 学 的 効 果

推 定 起 炎 菌 の 消 長 を も と に 喀 痰 所 見 の 推 移 も 考 慮 し

て,1.「

消 失 」(推定 起 炎 菌 が 消 失 し た も の,ま

た は 投

与 終 了 時 の 症 状 が 著 明 に改 善 し検 体 の採 取 が 不 可 能 と な

った もの),2.「

減 少 ま た は 一 部 消 失 」(推定 起 炎 菌 が 明

確 に減 少 した もの,ま

た は 複 数 の 推 定 起 炎 菌 が 認 め ら

れ,そ の 一 部 が 消 失 し た も の),3.不

変(推

定 起 炎 菌

の 減 少 が 不 明 確 な もの,減 少 し なか っ た もの お よび 増 加

した もの)の3段

階 で 判 定,ま

た は4.不

明(起

炎 菌 が

不 明 な もの,ま

た は推 定 起 炎 菌 の 推 移 が 明 らか で な い も

の)と

した 。

また,抗 菌 薬 の 気 道 細 菌 叢 に お よ ぼ す 影 響 に つ い て 次

の 分 類 で 判 定 を行 っ た 。

1.治

療 に よっ て 投 与 後 出 現 菌 な し

2.治

療 に よっ て 投 与 後 出 現 菌 あ り

投 与 後 出 現 菌 が 存 在 した 場 合 に は,さ

ら に 自 他 覚 症

状,検 査 所 見 を も と に,i.菌

交 代 現 象(出

現 菌 に よ る

感 染 症 状 を伴 わ な い 場 合 〉,ii.菌 交 代 症(出

現 菌 に よ

る感 染症 状 を伴 う場 合 〉 の2段

階 で 判 定 した 。

(4)有

害事 象

症状 の 程 度 は,日

本 化 学 療 法 学 会 編 「

抗 菌 薬 に よ る治

験 症 例 にお け る副 作 用,臨

床 検 査 値 異 常 の 判 定 基 準 」8)

を参 考 と し,1.軽

度,2.中

等 度,3.重

度 の3段

階 で

判 定 した。

治験 薬 との 因 果 関係 を,患 者 の 状 態,既 往 歴,併 用 薬,

薬 剤 投 与 と発 現 との 時 間 的 関 係 な どか ら,1.「

明 らか

に 関 係 あ り」,2.「 た ぶ ん 関 係 あ り」,3.「 関 係 あ る か

も しれ な い」,4.「 関 係 な い ら しい 」,5.「 関 係 な し」の

5段 階 で判 定 す る と と も に,コ

メ ン トを調 査 表 に 記 載 し

た。 因 果 関 係 が1,2,3の

もの に つ い て は 副 作 用 と し

て取 り扱 っ た。

(5)臨

床 検 査 値 異 常 変 動

治験 薬 と の 因 果 関 係 を,1.「

明 らか に 関係 あ り」,2.

「たぶ ん 関 係 あ り」,3.「

関 係 あ る か も し れ な い 」,4.

「関係 な い ら しい 」,5.「 関係 な し」の5段

階 で 判 定 し,

因 果 関 係 が1,2,3の

もの につ い て は 臨 床 検 査 値 異 常

と して取 り扱 っ た 。 なお,臨

床 上 有 意 な異 常 変 動 か 否 か

の判 断 は,日 本 化 学 療 法 学 会 編 「

抗 菌 薬 に よる 治 験 症 例

に お け る 副 作 用,臨

床 検 査 値 異 常 の 判 定 基 準 」8事

を 参 考

と して行 っ た 。

(6)概

括 安 全 度

副 作 用 お よ び臨 床 検 査 値 異 常 の 有 無,程

度 な ど を考 慮

して,1.「

安 全 で あ る 」(副作 用 や 臨 床 検 査 値 異 常 が 認

め られ な い 場 合),2.「

ほ ぼ 安 全 で あ る」(軽度 の 副 作 用

や 臨 床 検 査 値 異 常 が 認 め られ た 場 合),3.「

や や 問 題 が

あ る 」(中等 度 の 副 作 用 や 臨 床 検 査 値 異 常 が 認 め ら れ た場

合),4.「

問 題 が あ る」(重度 の 副 作 用 や 臨 床 検 査 値 異 常

が 認 め られ た 場 合)の4段

階 で 判 定,ま

た は5.「 判 定

不 能 」 と した 。

(7)有

用 性

臨 床 効 果 お よ び 概 括 安 全 度 を も と に,1.「

き わ め て

有 用 」,2.「 有 用 」,3.「

や や 有 用 」,4.「

有 用 性 な し」

の4段

階 で 判 定,ま

た は5.「 判 定 不 能」 と した 。

2)小

委 員 会 に よ る検 討

小 委 員 会 で は,コ

ン トロ ー ラ ー 立 ち 会 い の も と全 症 例

の 調 査 表 お よ び 胸 部X線

写 真 を も とに 統 一 的 な 観 点 か

ら,各 症 例 ご とに 症 例 の採 否,感

染 症 診 断 名 お よ び そ の

重 症 度,臨 床 効 果,細 菌 学 的 効 果,副 作 用 の 種 類 と程 度,

臨 床 検 査 値 異 常 の 種 類 と程 度,概 括 安 全 度 お よ び 有 用 性

に対 す る 治 験 担 当 医 師 の判 定 な どに つ い て検 討 した 。 小

委 員 会 に お け る判 定 と各 施 設 判 定 間 の 不 一 致 事 項 に つ い

て は,key

code開 封 ま で に 治 験 担 当 医 師 あ る い は 治 験

実 施 責 任 医 師 に再 度 検 討 を 要 請 し,協 議 の うえ で 両 者 の

判 定 の 一 致 を図 っ た 。

治 験 担 当 医 師 よ り提 出 さ れ た 全 症 例 の 胸 部X線

写 真

につ い て は,肺 炎 陰影 の 拡 が り と性 状 か ら,以 下 の 基 準9)

に も とづ き0点(正

常 所 見)∼10点(最

重 症 所 見)の11

段 階 に採 点 し,評 価,検

討 の 資 料 と した 。

*異 常 陰 影 が 認 め ら れ な い も の を 「0点」,1肋

間 以

内 に と ど ま る き わ め て 軽 度 の 陰 影 が 認 め ら れ る も の を

「1点 」,陰影 範 囲 が1側

肺 の1/10程

度 の もの を 「3点 」,

1/3程 度 の も の を 「5点」,2/3程

度 の も の を 「7点」,

ほ ぼ1側

全 肺 野 に 陰 影 が 認 め ら れ る も の を 「8点」,陰

影 範 囲 が 両 肺 ほ ぼ 全 域 に わ た る もの を 「10点 」 と し,

記 載 しな か っ た2点,4点,6点

お よび9点

に つ い て は

そ れ ぞ れ 前 後 の 点 数 の 中 間 に 相 当 す る も の と した 。 な

お,陰

影 が き わ め て 濃 厚 な もの は1点

を 加 算 し,陰 影

が2ヵ

所 以 上 の もの に つ い て は 陰 影 の 合 計 に よ り判 定

した 。 ま た,肺 炎 発 症 以 前 よ り存 在 した 肺 の 器 質 的 障 害

に つ い て は,そ れ らを 差 し引 い て 評 価 した 。

有 用 性 の判 定 は,臨 床 効 果 と副 作 用,臨

床 検 査 値 異 常

の 有 無 お よ び そ の 重 症 度 の 組 み 合 わ せ か らあ らか じめ 定

め た 基 準(Table

2)に

も とづ き判 定 した 。

な お,マ

イ コ プ ラ ズ マ 抗 体 価 がCF法

で64倍

以 上,

あ る い はIHA法

で320倍

以 上 を 示 した 症 例,も

し く は

ペ ア血 清 で4倍

以 上 の 上 昇 を 認 め た 症 例 は マ イ コ プ ラ

ズ マ 肺 炎 と した 。 た だ し,マ イ コプ ラ ズ マ 肺 炎 と され た

症 例 で あ っ て も,白 血 球 数 増 多,膿

性 痰 喀 出 な どが 明 ら

か に 認 め られ る 症 例 に つ い て は,所

見 を総 合 的 に 判 断 し

て細 菌性 肺 炎 との 合 併 例 と した。 ま た,寒 冷 凝 集 反 応 が

512倍 以 上 を 示 した もの の う ち,喀 痰 性 状,白

血 球 数 な

どか ら細 菌 性 肺 炎 を 否 定 し う る症 例 を 原 発 性 異 型 肺 炎

(PAP)と

した 。 マ イ コ プ ラ ズマ の 単 独 感 染 お よ びPAP

(8)

440

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000

は 対 象 外 疾 患 と して 臨 床 効 果 の解 析 対 象 か ら除外 した 。

3)臨

床 症 状 ・所 見 お よ び 臨 床 検 査値 の 改 善 度 の 検

臨 床 症 状 ・所 見 お よ び臨 床 検 査 値 に つ い て は 一 定 の 基

準(Table3)に

も とつ い て 区 分 し,投 与 開 始 日 を基 準

と して,投 与 開 始3日

後,7日

後 お よ び14日

後 の 改 善

度 を 求 め た 。 ま た,胸 部X線

陰 影 の 点 数 に つ い て も 同

様 に改 善 度 を 求 め た 。 改 善 度 に つ い て は,各 評 価 日に お

い て 投 与 開始 日か らの 変 動 が 「

正 常 → 正 常 」 また は 「

性 → 陰 性 」 で あ っ た もの は集 計 か ら除 い て 解 析 した 。 な

お,改

善 率 は 投 与 開 始 日 と比 較 し て1段

階 以 上 改 善 し

た 症 例 を改 善 例 と して 集 計 した。

9.中

止 症 例 の 取 り扱 い

治 験 薬 を14日

間(28vial)使

用 しな か っ た症 例 に お

い て,そ

の 中 止 理 由 が 治 癒 ま た は 改 善 の た め以 外 の場 合

に は投 与 中止 例 と して 取 り扱 っ た 。

10。

不 完 全 症 例 の取 り扱 い お よ びkey codeの 開 封

小 委 員 会 お よ び コ ン トロ ー ラ ー は,治 験 終 了 後key

codeの 開 封 前 に 症 例 の 取 り扱 い に つ い て 協 議 し,さ ら

に 治験 担 当 医 師 の 合 意 を得 た うえ で 解 析 に際 して の 取 り

扱 い を 決 定 した 。 ま た不 完 全 症 例 に関 して は,「 臨 床 試

験 の統 計 解 析 に関 す る ガ イ ドラ イ ン」10)に

準 拠 して,1.

不 適 格,2.中

止,3.脱

落,4.処

置 違 反,5.処

置 不

遵 守 の5つ

の 分類 に 区 分 した。

す べ て の デ ー タが 固定 され た 後,コ

ン トロ ー ラー に よ

りkey codeが 開 封 され た 。 な お,key

code開 封 後 の デ

ー タ の 不 変 更 性 に つ い て は コ ン トロ ー ラ ー の 保 証 を得

た 。

11.統

計 解 析

デ ー タの 解 析 は,keycodeの

開 封 前 に コ ン トロ ー ラ

ー を 加 えた 小 委 員 会 で 協 議 決 定 さ れ た解 析 方 針 に したが

っ て,コ

ン トロ ー ラー の 指 導 の も と に 富 山 化 学 工 業 株 式

会社 開 発 推 進 部 に て 実 施 した 。

1)背

景 因 子

群 間 の 比 較 可 能性 を確 認 す るた め に,両 群 の 背 景 因子

の 分 布 をFisherの

直 接 確 率 計 算 法 あ る い は 連 続 修 正 を

伴 うx2検

定(以

下,x2検

定)を

用 い て 有 意 水 準15%

(両側)で

比 較 した 。 また,起

炎 菌 に 対 す る 感 受 性 分 布

に つ い て はMann-WhitneyのU検

定 を 用 い た 。

2)主

要 評価 項 目

(1)臨

床 効 果,細

菌 学 的 効 果,概 括 安 全 度,有 用性

臨 床 効 果 につ い て は,実 施 計 画 書 に適 合 した 症 例 の 集

団 に 対 す る 解 析 を行 う こ と と し,△=10%と

した 上 乗 せ

方 式 に よ る 非 劣 性 検 証 を 有 意 水 準 片 側5%に

て 行 い,

同 時 に有 効 率 の 差 の90%信

頼 区 間 を 算 出 す る こ と と し

た。 た だ し,PZFX注

射 薬 群 の 有 効 率 が90%を

超 え た

場 合 は,有 効 率 の 差 の90%信

頼 区 間 下 限 値 が 一10%を

上 回 っ て い れ ば非 劣 性 と判 断す る こ と と した 。 両 群 の背

景 因 子 に 偏 りが 認 め られ た項 目に つ い て は,ロ

ジス テ ィ

ッ ク回 帰 モ デ ル11)によ りそ の 偏 りを調 整 して 有 効 率 を再

算 出 した 。 なお,実

施 計 画 書 不 適 合 の 症 例 も含 め 細 菌性

肺 炎 あ るい は肺 化 膿 症 と診 断 され た 全 症 例 集 団 に つ い て

Table 2. Criteria for evaluation of usefulness

Table 3. Grading of symptoms, signs, and laboratory findings

(9)

の 解析 も参 考 と して 実 施 した 。 細 菌 学 的 効 果,概 括 安 全

度,有 用性 につ い て は そ れ ぞ れ 菌 陰性 化 率,安

全 率,有

用 率 に つ い てx2検

定(有

意 水 準5%)を

用 い て 両 群 間

の 比 較 を行 っ た。 各 セ ル の 期 待 度 数 が5以

下 に な る場

合 はFisherの

直接 確 率 計 算 法(両

側)を

用 い た 。

こ こで い う有 効 率,菌

陰性 化 率,安

全 率,有

用 率 は,

そ れ ぞ れ の 解 析 対 象 例 数 に対 す る 「

有 効 」以 上,「 消 失 」,

安 全 で あ る」 お よ び 「有 用 」 以 上 の 割 合 と定 義 した 。

(2)副

作 用,臨

床 検 査 値 異 常

前 述 した よ う に,有 害 事 象,臨 床 検 査 値 異 常 変 動 の 評

価 にお い て,治 験 薬 と の 因 果 関 係 が1∼3と

判 定 さ れ た

もの を そ れ ぞ れ 副 作 用,臨

床 検 査 値 異 常 と して 集 計 し

た。 副 作 用 発 現 率,臨

床 検 査 値 異 常 発 現 率 に つ い て

Fisherの 直 接 確 率 計 算 法 を 用 い て 両 群 問 の 比 較 を 行 っ

た 。 有 意 水 準 は 両 側5%と

し た 。 な お,各

発 現 率 は そ

れ ぞ れ の解 析 対 象 例 に 対 す る副 作 用 発 現 例 数,臨

床 検 査

値 異常 発現 例 数 の 割 合 と定 義 した 。

3)副

次 的 評 価 項 目

副 次 的 評 価 項 目 と して,疾 患 別 臨 床 効 果,感 染 症 重 症

度 別 な どの 主 要 背 景 因子 別 臨 床 効 果,他

剤 無 効 例 に 対 す

る臨床 効 果,起 炎 菌 別 臨 床 効 果,起

炎 菌 の 消 長,投

与 後

出現 菌発 現 頻 度,症 状 ・所 見 お よ び臨 床 検 査 値 の 推 移 に

つ い て も比 較 した 。 な お,起 炎 菌 別 臨 床 効 果,細 菌 学 的

効 果,起 炎 菌 の 消 長 に つ い て は,CAZ適

応 菌 種 を 対 象

と した症 例 の 集 団 につ い て も解 析 を行 っ た 。 検 定 は,有

効 率,菌 陰 性 化 率,菌

消 失 率 に 対 して はx2検

定 ま た は

Fisherの 直 接 確 率 計 算 法 を,症 状 ・所 見 お よ び 臨 床 検

査 値 の 推 移 に お け る 改 善 度 に 対 し て はU検

定 を 用 い

た。 なお,検

定 の 有 意 水 準 は 両 側5%と

した 。

II.  試

1.  症 例構 成

総 評 価 対 象 例 数 は232例

で あ り,そ の 内 訳 はPZFX

注 射 薬 群(以

下PZFX群

と 略 す)115例,CAZ群117

例 で あ っ た 。

臨床 効 果 につ い て は,実

施 計 画 書 に 適 合 した 症 例 を評

価 対 象 と した 結 果,解

析 対 象 例 は185例(PZFX群86

例,CAZ群99例)で,不

適 格41例(薬

効 評 価 不 適2

例,基

礎 疾 患 重 篤1例,ル

ー プ 利 尿 剤 併 用2例,対

外 疾 患12例,エ

ン ト リ ー 基 準 逸 脱13例,対

象 外 疾 患

+エ ン ト リー 基 準 逸 脱5例

,年 齢 違 反+エ

ン ト リ ー 基

準 逸 脱2例,感

染 症 状 不 明 確2例,外

来 患 者1例,治

験 担 当 医 師 が 薬 効 評 価 に 不 適 当 と判 断1例),中

止4例

(副作 用 発 現),処

置 違 反2例(併

用 薬 違 反)の

計47例

(PZFX群29例,CAZ群18例)を

解 析 除 外 例 と した 。

な お,不 適 格5例(薬

効 評 価 不 適2例,基

礎 疾 患 重 篤1

例,ル

ー プ 利 尿 薬 併 用2例)お

よ び 処 置 違 反2例(併

用 薬 違 反)の

計7例(PZFX群5例,CAZ群2例)に

つ い て は 安 全 性 に 関 して も評 価 不 能 と判 断 し,副 作 用,

臨 床 検 査 値 異 常,概

括 安 全 度,有 用 性 を含 む す べ て の 解

析 対 象 か ら除 外 した 。

副 作 用 解 析 対 象 例 は225例(PZFX群110例,CAZ

群115例)で,上

記 の 薬 効 評 価 不 適 な ど の 理 由 に よ り

す べ て の 解 析 対 象 か ら 除 外 す る こ と と した7例(PZFX

群5例,CAZ群2例)を

解 析 除外 例 と した 。

臨 床 検 査 値 異 常 解 析 対 象 例 は208例(PZFX群100

例,CAZ群108例)で,全

解 析 対 象 外 の7例,臨

床 検

査 項 目不 足9例

お よ び 指 定 日に 臨 床 検 査 が 行 わ れ な か

っ た8例

の 計24例(PZFX群15例,CAZ群9例)を

解 析 除 外 例 と した 。

概 括 安 全 度 解 析 対 象 例 は210例(PZFX群101例,

CAZ群109例)で,臨

床 検 査 値 異 常 解 析 除 外 例24例

か ら副 作 用 発 現2例

を 除 い た22例(PZFX群14例,

CAZ群8例)を

解 析 除外 例 と した 。

有 用性 解 析 対 象 例 は182例(PZFX群82例,CAZ群

100例)で,臨

床 効 果 解 析 除 外 例 か ら副 作 用 発 現5例

よ び 臨 床 検 査 値 異 常 発 現1例

を 除 い た41例

に 臨 床 効 果

解 析 対 象 例 中 の 検 査 項 目 不 足 の3例,指

定 日 に 臨 床 検

査 の 行 わ れ なか っ た6例

を加 え た 計50例(PZFX群33

例,CAZ群17例)を

解 析 除 外 例 と した 。

以 上,各

評 価 項 目別 の 症 例構 成 お よ び 不 完 全 例 の 内 訳

をそ れ ぞ れTables 4,5に 示 した。

な お,上

記 の 総 評 価 対 象 例232例

以 外 に1例CAZ群

に お い て精 神 遅 滞 の 患 者 を対 象 と し薬 剤 が 投 与 され た 症

例 が あ っ た が,こ の 症 例 につ い て は コ ン トロー ラ ー を加

え た 小 委 員 会 に お い てGCP上

治 験 の 対 象 とす べ きで な

い症 例 と の指 摘 が あ り,治 験 担 当 医 師 に も詳 細 を確 認 し

合 意 を 得 た うえ で,本

症 例 をGCP不

適 合 症 例 と判 断 し

て評 価 対 象 か らは 除 くこ と と した 。

2.  投 与 中 止 例

臨 床 効 果 解 析 対 象 例185例

中,治

癒 あ る い は 改 善 以

外 の 理 由 で 治 験 薬 を14日

間(28 vial)投 与 し な か っ た

症 例26例(PZFX群12例,CAZ群14例)が

み られ た 。

そ の 理 由 の 内 訳 は,PZFX群

で 無 効,不

変 また は 悪 化6

例,副

作 用 発 現1例,効

果 不 十 分1例,臨

床 検 査 値 異

常 発 現2例,熱

発1例,被

験 者 本 人 か ら 中止 の 申 し出1

例,一

方,CAZ群

で は 無 効,不

変 ま た は 悪 化6例,副

作 用 発 現1例,効

果 不 十 分1例,臨

床 検 査 値 異 常 発 現4

例,新

た な 浸 潤 影 出 現1例,被

験 者 本 人 か ら 中 止 の 申

し出1例

で あ っ た 。

3.  患 者 背 景 因 子

臨 床 効 果 解 析 対 象 例185例(PZFX群86例,CAZ群

99例)に

お け る両 群 の 患 者 背 景 因子 に つ い て 検 討 し た

(Tables 6∼9)。

1)感

染 症 診 断 名

感 染 症 診 断 名 は 細 菌 性 肺 炎173例(PZFX群78例,

CAZ群95例),肺

化 膿 症12例(PZFX群8例,CAZ

群4例)で

あ り,疾 患 構城 に 関 して は 両 群 問 に 有 意 な

偏 りはみ られ なか っ た(Table

6)。

(10)

442

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000

Table 4. Case distribution

PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime * The

investigational drug was administered to a total of 233 patients in this study, but 1 case was excluded from the evaluation because of its inappropriateness for GCP.

2)性

別,年 齢,体

重,感 染 症 重 症 度

性 別 に 関 して は 両 群 間 に 偏 り(p=0.120)が

み られ,

CAZ群

に 女 性 患 者 が 多 か っ た。 年 齢,体

重 お よ び 感 染

症 重 症 度 に 関 して は,両 群 間 に有 意 な偏 りは み られ な か

っ た(Table 6)。 3)基 礎 疾 患 ・合 併 症,直 前 化 学 療 法,併 用 薬,投 与 日 数 併 用 薬 の 有 無 で 両 群 間 に 偏 り(P=0.028)が み ら れ,

(11)

Table 5. Reason for incomplete cases

○: evaluated,×: excluded

PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

PZFX群

に併 用 薬 あ りの 症 例 が 多 か っ た 。 基 礎 疾 患 ・合

併 症 の 有 無,直

前 化 学 療 法 の 有 無 お よ び投 与 日数 に お い

て は 両 群 間 に 有 意 な偏 りは み られ なか っ た(Table

6)。

4)治

験 開 始 時 の 症 状 ・所 見,臨 床 検 査 値 お よ び 胸

部X線

陰 影 の 点 数 分 布

体 温(P=0.028),血

沈 値(P=0.042),CRP(P=0.074)

お よ び胸 部X線

陰 影 の 点 数 分 布(p=0.116)で

は 両 群 間

に偏 りが 認 め られ た 。 体 温 に つ い て は,PZFX群

に37

℃ ∼38℃ 未 満 が,CAZ群 に38℃ ∼39℃ 未 満 の 症 例 が 多 か っ た 。 血 沈 値 に つ い て は,CAZ群 に60mm/h以 上 の 症 例 が 多 か っ た 。CRPに つ い て は,両 群 と も12.0 mg/dL以 上 の 症 例 が も っ と も 多 か っ た が.次 い で 多 か っ た の はPZFX群 で は7.0∼12.0mg/dL未 満,CAZ群 で は0.5∼7.0mg/dL未 満 の 症 例 で あ っ た 。 ま た,胸 部 X線 陰 影 の 点 数 分 布 に お い て は,5点,6点 に 分 布 す る 割 合 が 両 群 で 異 な り,PZFX群 で は5点 の 症 例 が 多 く,

(12)

444

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE ZU00

Table 6. Background of the patients

Fis: Fisher's exact probability method PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

CAZ群 で は6点 の 症 例 が 多 か っ た 。 咳 徽,喀 疾 量,喀 疾 性 状,呼 吸 困 難,胸 痛,胸 部 ラ 音,脱 水 症 状,チ ア ノ ー ゼ ,白 血 球 数,PaO2,PaCO2な ど そ の 他 の 項 目 で は 両 群 間 に 有 意 な 偏 りは み られ な か っ た(Table7)。 5)起 炎 菌 お よ び 薬 剤 感 受 性 臨 床 効 果 解 析 対 象 例185例 中.薬 剤 投 与 前 の 喀 疾 か ら 起 炎 菌 と 推 定 さ れ た 菌 が 分 離 さ れ た 症 例 は85例 (PZFX群37例,CAZ群48例)で あ り,両 群 問 の 起 炎 菌 分 離 の 有 無 に 関 し て 有 意 な 偏 り は み ら れ な か っ た 。 推 定 さ れ た 起 炎 菌 は,グ ラ ム 陽 性 菌58株(PZFX群27 株,CAZ群31株),グ ラ ム 陰 性 菌37株(PZFX群14 株,CAZ群23株)の 計95株(PZFX群41株,CAZ群 54株)で あ り,そ の 内 訳 に 有 意 な 偏 り は み ら れ な か っ た 。 菌 種 別 に は,S. pneumoniaeが49株(PZFX群24 株,CAZ群25株)と 多 く,H. influenzae27株(PZFX 群10株,CAZ群17株)が こ れ に 次 い で 多 か っ た(Table 8)。 起 炎 菌 と 推 定 さ れ た95株 中,PZFXお よ びCAZの MIC(106CFU/mL)を 測 定 し得 た 菌 株 は62株(PZFX 群28株,CAZ群34株)で あ っ た が,そ の 感 受 性 分 布 に お い て 有 意 な 不 均 一 性 は み ら れ な か っ た(Table9), 4.臨 床 効 果 1)臨 床 効 果 臨 床 効 果 解 析 対 象 例185例 に お け る 臨 床 効 果 を 検 討 し た(Table10)。PZFX群86例 に お け る 成 績 は,「 著 効 」21例,「 有 効 」57例,「 や や 有 効 」3例,「 無 効 」 5例,CAZ群99例 で は 「著 効 」39例,「 有 効 」50例, 「や や 有 効 」4例,「 無 効 」6例 で あ っ た 。 「著 効 」 と 「有 効 」 を 合 わ せ た 有 効 率 はPZFX群90 .7%(78/86), CAZ群89.9%(89/99)で あ り,両 群 と も に 高 い 有 効 率 を 示 し た 。 有 効 率 の 差(PZFX群 一CAZ群)の90% 信 頼 区 問 は 一7.5%∼9.1%で あ り,△ を10%と し た 場

(13)

Table 7. Background of the patients: Initial symptoms, signs, and laboratory findings

Fis: Fisher's exact probability method

(Property of sputum) PM: mucopurulent, P: purulent PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

(14)

446

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000

Table 8. Background of the patients: causative organisms

Fis: Fisher's exact probability method PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

Table 9. Susceptibility distribution of causative organisms to pazufloxacin and ceftazidime

PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

Table 10. Clinical efficacy

Fis: Fisher's exact probability method, Efficacy rate: (excellent+ good)/ No.of patients PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

合 のPZFX群

のCAZ群

に対 す る非 劣性 が 検 証 され た,

疾 患 別 に層 別 した 臨 床 効 果 に つ い て もあ わせ てTable

10に 示 した 。 症 例 数 の 多 か っ た 細 菌 性 肺 炎 に 対 す る 有

効 率 はPZFX群94.9%(74/78),CAZ群91.6%(87/ 95)で あ り,両 群 の 有 効 率 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 ま た,肺 化 膿 症 に 対 し て はPZFX群4/8,CAZ群2/4

(15)

の成 績 で あ っ た 。

2)背

景 因 子 に よる 層 別 解 析

性 別,感 染 症 重 症 度 別,基 礎 疾 患 ・合 併 症 の 有 無 別,

直 前 化 学 療 法 の 有 無 別,併

用 薬 の 有 無 別 お よ び投 与 期 間

別 臨床 効 果 を 検 討 した(Table

11)。 い ず れ に お い て も

両 群 間 の 有 効 率 に 有 意 差 は み られ な か っ た。

3)直

前 化 療 無 効 例 に 対 す る 臨 床 効 果

治 験 薬 投 与 開 始 前3日

以 内 に 他 の 抗 菌 薬 が 投 与 さ れ

治 験 担 当 医 師 に よ り無 効 と判 定 さ れ た32症

例(PZFX

群,CAZ群

各16例)に

対 す る 臨 床 効 果 を検 討 した(Table

12)。 直 前 に 投 与 さ れ た キ ノ ロ ン系 抗 菌 薬 が 無 効 で あ っ

た 症 例(PZFX群2例,CAZ群3例)に

対 し て は,PZFX

Table 11. Clinical efficacy according to the background factors of the patients

Fis: Fisher's exact probability method, Efficacy rate:(excellent+ good)/ No.of patients PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

(16)

448

日 本 化 学 療 法 学 会 雑 誌

JUNE 2000 群,CAZ群 い ず れ も 「有 効 」 以 上 の 成 績 で あ っ た 。 ま た,対 象 と し た32例 中12例(PZFX群5例,CAZ群 7例)は 直 前 投 与 抗 菌 薬 と して 経 口 用 セ フ ェ ム 系 抗 菌 薬 が 投 与 さ れ た 症 例 で あ っ た 。 こ の 経 口 用 セ フ ェ ム 系 抗 菌 薬 無 効 例 に 対 し て,CAZ群 の7例 中1例 は 「や や 有 効 」 で あ っ た が.両 群 あ わ せ て 他 は す べ て 「有 効 」 以 上 の 成 績 が 得 ら れ た 。 さ ら に,2薬 剤 が 投 与 さ れ た に も か か わ ら ず 無 効 で あ っ た 症 例(PZFX群4例,CAZ群3例)に 対 し て は,PZFX群,CAZ群 と も 各1例 が 「無 効 」 と 判 定 さ れ た 。 そ の 他 の,注 射 用 セ フ ェ ム 系 抗 菌 薬,セ フ ェ ム 系 以 外 の β-ラ ク タ ム 系 抗 菌 薬,マ ク ロ ラ イ ド系 抗 菌 薬,不 明(直 前 投 与 抗 菌 薬 名 不 明)な ど の 無 効 例 に 対 し て は 両 群 と も い ず れ も 「有 効 」以 上 の 成 績 が 得 ら れ た 。 直 前 化 療 無 効 例 全 体 で の 有 効 率 は,PZFX群93.8%(15 /16),CAZ群87.5%(14/16)で あ っ た が,得 ら れ た 成 績 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 4)起 炎 菌 別 臨 床 効 果 起 炎 菌 が 推 定 さ れ た85例 に 対 す る 起 炎 菌 別 臨 床 効 果 を 検 討 し た(Table 13)。 も っ と も症 例 数 の 多 か っ たS. pneumoniae単 独 菌 検 出 例 に 対 し て は,PZFX群 に 「無 効 」 が1例,CAZ群 に 「や や 有 効 」 が1例 あ っ た 以 外 は 「有 効 」 以 上 の 成 績 で あ り,有 効 率 はPZFX群,CAZ 群 と も に95.5%(21/22)で あ っ た 。 次 い で 症 例 数 の 多 か っ たH,influenzae単 独 菌 検 出 例 に 対 し て は,PZFX 群100%(8/8),CAZ群90.9%(10/11)で あ っ た 。 ま た,3菌 種 検 出 例 がPZFX群 に1例 あ っ た が,本 症 例 に 対 す る 臨 床 効 果 は 「や や 有 効 」 で あ っ た 。 起 炎 菌 が 確 定 し た 症 例 全 体 で の 有 効 率 は,PZFX群94.6%(35/ 37),CAZ群93.8%(45/48)で あ り,両 群 の 有 効 率 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 さ ら に,起 炎 菌 と し てCAZ適 応 菌 種 が 検 出 さ れ た 症 例 の み に 限 定 し,起 炎 菌 別 臨 床 効 果 を 検 討 し た(Table 14)。S.pneumoniae,H.influenzaeを は じ め 起 炎 菌 と さ れ た 菌 の ほ と ん ど はCAZ適 応 菌 で あ っ た た め, CAZ適 応 菌 検 出 例 全 体 で の 有 効 率 はPZFX群g71% (34/35),CAZ群93.3%(42/45)と 示 さ れ,両 群 の 有 効 率 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 。 5.細 菌 学 的 効 果 起 炎 菌 が 推 定 さ れ た85例 に お け る 細 菌 学 的 効 果 を 検 討 し た(Table 15)。 症 例 数 が も っ と も 多 か っ たS.pneu-moniae単 独 菌 検 出 例 に お け る 菌 陰 性 化 率 はPZFX群 72.7%(16/22),CAZ群100%(22/22)で あ り,両 群 の 菌 陰 性 化 率 に は 有 意 差 が み ら れ た(P=0.021)。 ま た,複 数 菌 検 出 例 を 含 め た 全 体 で の 菌 陰 性 化 率 はPZFX 群811%(30/37),CAZ群100%(48/48)で あ り, 起 炎 菌 検 出 例 全 体 に お い て も 両 群 の 菌 陰 性 化 率 に は 有 意 差 が み ら れ た(P=0.002)。PZFX群 で はS.pneumoniae 単 独 菌 検 出 例6例 とP.aeruginosa単 独 菌 検 出 例1例 の 計7例 に お け る 細 菌 学 的 効 果 が 不 変 で あ っ た 。 し か しPZFX群 の 不 変7例 の う ち 臨 床 効 果 が 「無 効 」 で あ

Table 12. Clinical efficacy in non- responders to prior treatment with other antimicrobial agents

Fis: Fisher's exact probability method, Efficacy rate:(excellent+good)/ No . of patients PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

(17)

Table 13. Clinical efficacy in bacteriologically documented cases

Fis: Fisher's exact probability method, Efficacy rate:(excellent+good)/ No. of patients PZFX: pazufloxacin mesilate, CAZ: ceftazidime

っ た 症 例 はS.pneumoniae単 独 菌 検 出 例1例 の み で あ り,他 の6例 は す べ て 「有 効 」 以 上 の 症 例 で あ っ た 。 さ ら に,起 炎 菌 と し てCAZ適 応 菌 種 が 検 出 さ れ た 症 例 の み に 限 定 し細 菌 学 的 効 果 を 検 討 し た が,上 述 の 結 果 と ほ ぼ 同 様 の 成 績 で あ っ た(Table 16)。 次 に 起 炎 菌 と さ れ た95株 す べ て に つ い て 菌 種 別 に 菌 の 消 長 を 検 討 し た(Table 17)。 全 体 の 菌 消 失 率 はPZFX 群82.9%(34/41),CAZ群100%(54/54)で あ り, 菌 消 失 率 に お い て 両 群 問 に 有 意 差 が み ら れ た(P= 0.002)。 グ ラ ム 陽 性 菌 で はPZFX群77.8%(21/27), CAZ群100%(31/31)の 菌 消 失 率 で あ り,両 群 間 に 有 意 差(P=0.007)が み ら れ た が,グ ラ ム 陰 性 菌 で はPZFX 群92.9%(13/14),CAZ群100%(23/23)の 菌 消 失 率 で あ り,両 群 間 に 有 意 差 は み ら れ な か っ た 分 離 頻 度 の 高 か っ たS.pneumoniaeで はPZFX群75.0%(18/ 24),CAZ群100%(25/25),H.influenzaeで はPZFX 群100%(10/10),CAZ群100%(17/17)の 菌 消 失 率 で あ っ た 。PZFX群 に お い て 存 続 し た 菌 株 はS.pneu-moniae 6株,P aeruginosa 1株 の 合 計7株 で あ っ た 。 さ ら にCAZ適 応 菌 種 に 限 定 し た 菌 の 消 長 に つ い て も 検 討 し た が,上 述 の 結 果 と ほ ぼ 同 様 の 成 績 で あ っ た (Table 18)。 6.投 与 後 出 現 菌 治 験 薬 投 与 に よ り 投 与 後 出 現 菌 が み ら れ た 症 例 が

Fig.  1.  Chemical  structure  of  pazufloxacin  and  pazuflo- pazuflo-xacin  mesilate
Table  1.  Items  and  schedule  of laboratory  tests
Table  2.  Criteria  for  evaluation  of  usefulness
Table  4.  Case  distribution
+7

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