1 XMLコンソーシアム3月月例セミナー
電子商取引の現状と今後の展望
-日本企業のEC実態と今後のXML/EDIの展望-1.日本の企業構成とECの実態
2.EC促進策の提言
3.国際標準ebXMLとUBLの状況
4.ECOMの活動
2004年3月15日
電子商取引推進協議会(ECOM) 斉藤幸則
http://www.ecom.jp [email protected]
日本の企業構成と
EDIの実態
1.日本の企業の状況
(企業数,インターネット普及状況,EC導入率)
2.中小企業のEC実態調査
3 我が国の企業総数は166万社(1999年)。その内,中小企業は99%(165万社)を占める。(個人事業者を除く)
我が国の企業数
70.7
71.0
68.6
%
13,000
28,000
29,000
会社数
大企業
1,645,000
1,637,000
1,524,000
会社数
中小企業
100
100
100
%
0.8
1.7
1.8
%
99.2
98.3
98.2
%
会社数
会社数
1,658,000
1,172,000
3,192,000
1999年
1,665,000
1,182,000
3,435,000
1996年
1,553,000
1,065,000
3,679,000
1991年
企業合計
うち小規模企業
個人事業者
■中小企業:常用従業員数300人以下(卸売業については100人以下,小売業については50人以下, サービス業については100人以下),又は資本金3億円以下(卸売業については1億円以下,小売業・ サービス業については5千万円以下)の会社。個人事業者は含まない。 ■小規模企業:常用従業員数20人以下(卸売業,小売業,サービス業については5人以下)の会社。個 人事業者は含まない。 ■個人事業者:法人でない自営業。例:商店主,工場主,農業主,開業医,弁護士,著述家など。平均 従業者:2.7人。 備考:・企業数データは,2002年版中小企業白書による。(ベースは総務省「事業所・企業統計調査」) ・中小企業,小規模企業の定義は,1999年12月の中小企業基本法改正後の定義。中小企業を含めてインターネットの接続環境は整っていると想定できる。
我が国におけるインターネットの普及状況(%)
6 8 .2 9 8 .4 1 2 .3 1 9 .2 3 1 .8 4 4 .8 7 9 .1 1 1 .0 1 9 .1 3 4 .0 6 0 .5 8 0 .0 8 8 .6 9 7 .6 9 5 .8 6 8 .0 6 .4 8 1 .4 0 .0 2 0 .0 4 0 .0 6 0 .0 8 0 .0 1 0 0 .0 1 2 0 .0 1 9 9 7 年 1 9 9 8 年 1 9 9 9 年 2 0 0 0 年 2 0 0 1 年 2 0 0 2 年 企業普及率 事業所普及率 世帯普及率 ・企業:従業者数300人以上の企業(農業,林業,漁業及び鉱業を除く) ・事業所:従業者数5人以上の事業所 備考:5 中小企業のEC導入率は10%,EDI導入率(B2B導入率)は8%。 大企業のEC導入率は31%,EDI導入率(B2B導入率)は24%であり,必ずしも高くない。
全日本企業の電子商取引導入率(
2001年)
12.6 1,850 23.8 3,499 31.1 4,571 14,705 3億円以上 21.9 474 33.2 719 44.4 962 2,166 50億円以上 12.8 518 24.0 971 31.7 1,282 4,045 10億∼50億円未満 10.1 858 21.3 1,809 27.4 2,327 8,494 3億∼10億円未満 3.9 62,296 7.9 127,125 10.3 164,443 1,602,830 3億円未満 8.3 1,283 18.1 2,797 23.0 3,554 15,453 1億∼3億円未満 5.8 6,124 14.6 15,416 18.1 19,112 105,590 3,000万∼1億円未満 4.4 29,611 9.6 64,606 12.2 82,103 672,975 1,000万∼3,000万円未満 500万∼1,000万円未満 500万円未満 総数 資本金階級 6.0 5.3 8.1 % 12,340 31,966 131,020 企業数 B2B導入 % 企業数 % 企業数 3.2 6,581 7.9 16,248 205,671 3.1 18,697 7.2 43,426 603,141 4.0 64,701 10.5 169,841 1,617,535 B2C導入 電子商取引導入 企業総数中小企業
大企業
中小企業における
EC実態調査の背景・目的
■日本の電子商取引(EC,Electronic Commerce)は1990年後半から登場し,
年平均成長率50%で拡大しており(1998年∼2002年),その市場規模は2002年に
は,企業間電子商取引(B2B)で46兆円,企業消費者間電子商取引(B2C)で3兆
円に達している。
■いままでのECは大企業を中心に展開・拡大してきたのが実態だが,その広がり
を一層推進するには,日本企業の99%以上を占める中小企業のECの導入が不可
欠である。
■中小企業を中心としたEC実態を把握できるデータが殆どなく,ECOMでは,国内
で初めて中小企業のEC実態把握に的を絞ったアンケート調査を実施した。
■本調査結果を今後のEC推進に関する提言に纏め,今後のEC推進施策に反映
する。
7
中小企業における
EC実態調査の概要
IT又はECを指向していると想定できる中小企業約5,000社。以下の各団体の関連企業。 ・(財)日本情報処理開発協会電子商取引推進センター(JIPDEC/ECPC) ・電子商取引推進協議会(ECOM) ・日本商工会議所(JCCI),各地商工会議所 ・(財)全国中小企業情報化促進センター(NIC) 回収数:837社 回収率:17.2%(調査票が届かなかった発送分を差し引いた有効発送数4,880社に対し) 2003年10月8日(水)∼11月4日(火) ・IT導入状況 ・商取引及び電子商取引の導入状況(購入と販売) ・IT,電子商取引に関するニーズ,問題点,対策など ・その他関連事項 (ECの導入・実施状況,問題点・課題などを定量的に得られる質問票にした。) ■調査対象: ■回収: ■調査実施期間: ■主な調査項目:インターネットに接続していない企業は僅かに3社(0.4%)だけである。ブロードバンド接続が69%であり,既に 大容量のデータ交換が行える環境になっている。
インターネットインフラ接続状況
69%
30%
0.4% 接続していない
ダイヤルアップ接続
ブロードバンド接続
母数:818社
9 情報化推進者がいない企業が34%ある。 情報化推進者がいても,1人の専任者(39%の企業)又は1人の兼任者(50%の企業)の体制の企業が殆どで あり,情報化推進・電子商取引推進に対する意識は高いものの,情報化推進担当者を充分に持てていない。
情報化(
IT)推進体制(複数回答)
34%
情報化推進者はいない
専任者がいる
50%以下の兼任者がいる
29%
43%
母数:826社
推進者数
専任者がいる企業
兼任者がいる企業
1人
50%
27%
11%
4%
39%
26%
2人
10%
3人
7%
4人
母数:341社
母数:235社
電子商取引の導入率は,購入ECで35%,販売ECで70%。 全国平均の中小企業のEC導入率10%と比較して今回の中小企業の調査範囲でのEC導入率は高い。
電子商取引(
EC)の導入率
全体母数
35%(291社)
837社
購入EC(今回調査)
837社
販売EC(今回調査)
70%(584社)
10%(16万社)
中小企業のEC導入率の全国平均
160万社
備考:・中小企業のEC導入率の全国平均は平成13年事業所・企業統計調査による(総務省統計局) ・電子商取引(EC,Electronic Commerce):ネットワーク上で,商取引の一部あるいは全部を行うこと。企業間電子商取引(BtoB) と企業消費者間電子商取引(BtoC)がある。 ・EC導入率:1社とでもECを実施している企業をEC導入済みと定義し,EC導入済みの企業の全回答企業に対する割合。11 しかしながら,商取引全体に占める電子商取引(EC)の実施率は低い。件数レベルの実施率では,10%以下 の実施率としている企業が52%(購入EC),48%(販売EC)とほぼ半数を占めている。
電子商取引(
EC)の実施率(件数,商流業務)
購入ECの回答企業の割合
販売ECの回答企業の割合
10%以下
20%以下
30%以下
40%以下
48%
14%
8%
6%
52%
14%
7%
3%
母数:220社
母数:470社
備考:・EC実施率(件数):商取引業務の内,ECで商取引を実施している業務の実施割合(件数)。 ・母数は,商流業務のEC導入企業数。中小企業の商取引先数は,294社(購入EC),536社(販売EC)と多い。その内,ECを実施している取引先の 割合(取引先数レベルの実施率)は,4.3%(購入EC),4.6%(販売EC)と非常に低い。
電子商取引(
EC)の実施率(取引先数)
購入EC
販売EC
取引先社数
全体平均:
536社
電子商取引先社
数(平均):
24.4社
4.6%
取引先社数
全体平均:
294社
電子商取引先社
数(平均):
12.6社
4.3%
母数:291社
母数:584社
備考:・EC実施率(取引先数):ECを実施している商取引先数の全商取引社数に対する割合。 ・母数は,EC導入企業数。13 電子商取引の一時導入費用は,10万円超∼50万円以下を希望する企業が一番多い。 電子商取引の維持費用は,月額1万円以下を希望する企業が一番多い。
電子商取引の導入費用と維持費用の許容額
EC一時導入費用の許容額
EC維持費用の許容額(月額)
21%
5千円以下
1万円以下
2万円以下
5万円以下
10万円以下
20万円以下
50万円以下
100万円以下
16%
5万円以下
10万円以下
50万円以下
100万円以下
200万円以下
500万円以下
1千万円以下
21%
14%
19%
29%
18%
16%
12%
10%
5%
11%
3%
4%
2%
母数:728社
母数:739社
「元々,電子商取引を推進又は今後推進予定」から「取引先からの要請で導入を検討中」まで含めて,90%(回 答の構成比)の企業がその必要性を認めている。
電子商取引(
EC)のニーズ(複数回答)
23%
元々,電子商取引を推進又は今後推進予定
38%
事業の継続・発展のため取引の電子化が必要
32%
業務が合理化・効率化すれば電子商取引を導入
16%
取引先からの要請で導入を検討中
FAXによる商取引で十分
6%
電子商取引のニーズはない(FAXで十分以外)
3%
解らない(検討したことがない)
4%
母数:787社
15 電子商取引の大きな課題は,伝票など電子商取引に関する情報の標準化,電子商取引の導入費・運用費の 低価格化,及び簡易システムの提供・教育である。
ECに関する問題点・課題(複数回答)
58%
伝票やデータフォーマットが業界・企業により異なり困る
36%
電子商取引の導入費,運用費が高い
32%
電子商取引を行う人的環境が整っていない
31%
システム構築,システム接続に専門知識を要する
31%
セキュリティ対策が十分に構築できない
17%
電子商取引に関する法律・ガイドラインが整っていない
9%
電子商取引を行うシステム的環境が整っていない
9%
コード(商品・製品コード)が整備されていない
7%
コード(企業コードなどの参照系コード)が整っていない
6%
どんな伝票やデータフォーマットを採用したら良いか解らない
8%
母数:723社
その他
今後の
EC促進策の提言
1.問題点の整理
2.対策(標準システムの設計・開発)
3.対策(普及促進)
17 EC,EDIに関する問題点は以下の4つに整理できる。
EC,EDIに関する問題点
■標準化の問題: ■ユーザー体制・ 能力の問題: ■利便性: ■費用: ・伝票やデータフォーマットが業界・企業により異なり,困る。 ・電子商取引を行う人的環境が整っていない。 ・システム構築に専門知識を要するので,システム構築できない。 ・セキュリティ対策が十分に構築できない。 ・Web-EDIが多いが,社内システムとデータ連携していない。手入力している。自動 又は半自動で社内システムと連携したい。 ・中小企業の商取引はFAXを用いた取引が多い。EC,EDIに移行するにはそれなり のメリット・効果がないと意味がない。 ・電子商取引の導入費,運用費が高い。 ・インターネットEDIのASPサービスの利用と個別企業のEDIを実施している。ASP 一業者(又は個別企業)当たり約1万円/月の運用費がかかる。取引相手のASP及 び個別企業が数社になると数万円/月となり費用負担が困難。標準化の問題
「伝票や画面,データフォーマットが業界,企業で異なる」
A業界・A社 B業界・B社 C業界・C社それぞれにWeb-EDIの使用を依頼
項目名称、レイアウト等全てバラバラ
3∼5社までが対応の限度
納期:2月10日 納入先:A工場 ABC:5個,500円 XYZ:12個,600円 納期:2月10日 納入先:A工場 ABC:5個 XYZ:12個 合計:1,100円 納入 2/10 A工場 12 XYZ A工場 2/10 納入 5 ABC19
利便性の問題
「FAX以上のメリットがないと,クライアント企業側には意味がない」
注文書 業務管理パッケージFAX
受発注の場合
どちらも手入力の手間は一緒
FAXなら自動受信が出来るが,Web-EDIでは,ブラウザ閲覧やプリントアウトの
操作が必要になるので,不便になっている可能性もある。
注文書 業務管理パッケージWeb-EDI
受発注の場合
費用の問題
サプライヤ サプライヤ サプライヤ バイヤA サプライヤ サプライヤ サプライヤ バイヤB サプライヤ サプライヤ サプライヤ バイヤC サプライヤ サプライヤ サプライヤ バイヤD 公開入札 (eMP) A社のeマーケットプレイス サプライヤ サプライヤ B社のインターネットEDI-ASPサービス サプライヤ サプライヤ D社のファイル転送型EDI サプライヤ サプライヤ サプライヤ バイヤZ バックエンド システム 中小企業 ■発注企業(大企業・中堅企業)は,インターネットEDIのASPサービスを利用して,又は自社システムを開発して 運用しているので問題ない。 ■受注企業(中小企業)は,複数の取引先からEDIシステム接続を要求される。一般的に相互接続できていなく, それぞれのシステムと個別に接続が必要になる。接続料は約10,000円/月だが,取引先が増えるとN倍となり, 負担困難。 C社のWeb-EDI21
EC,EDIの問題点の対策は,システム設計・開発と普及促進の観点がある。
対策の基本技術はXML(eXtensible Markup Language)である。以下の対策はXML技術を適用しないと成り立た ない。
EC,EDIの問題点と対策
[問題点]
[システム設計・開発]
(対策)
[普及促進]
Ⓐ XMLスタイルシートの活用 Ⓓ 共通EDI-ASPサービスの開発 ■利便性 ② 標準EDIクライアントシステムの開 発・提供 ■ユーザー 体制・能力 Ⓒ 標準EDIクライアントシステムの開発 Ⓑ 標準メッセージ変換システムの開発 Ⓔ 中小製造業向けインターネットEDIシ ステムの設計・開発 ③ 共通EDI-ASPサービスの開発・運 用 ① 相互運用性のあるEDI標準の適用 ・業界標準メッセージの開発・適用 ・標準メッセージ変換システムの適用 ■標準化 ■費用 ④ 教育・推進体制の整備XMLスタイルシートを活用して,Web-EDIの多端末・多変換の問題を解決する。
対策Ⓐ:
XMLスタイルシートの活用
■Web-EDIのデータ項目と表示フォーマットの非統一の問題をクライアントパソコン側の処理で解決する。 ■主たる標準メッセージの標準XMLスタイルシートを開発して,各企業に提供する。各企業はそのXMLスタイル シートを利用して,統一されたWeb-EDI画面で取引可能になる。XMLスタイルシートを活用したWeb-EDI
従来のWeb-EDI
・EDI交換データと画面フォーマット定義が, HTMLで混在しているために,問題となる。 ・EDIデータは,XMLのEDI交換データのみにする。 ・画面フォーマットはXMLスタイルシートで別管理する。 クライアントPC HTML EDI/Webサーバー クライアントPC XMLスタイ XML EDI/Webサーバー HTML文書 (EDI交換データ+画面フォーマット定義) XML文書 (EDI交換データ)23 標準メッセージ変換システムを開発・提供して,従来から指摘されている業界間取引の問題を解決する。
対策Ⓑ:標準メッセージ変換システムの開発
■背景:
どの業界でも業界間の取引があり,標準メッセージが異なっており悩んでいる。eビジネス国際標準 ebXML及び国際標準メッセージ(例:UBL)が開発されたとしても,この問題は解決されない。■対策:
・主たる標準メッセージの変換システムを開発する。 例:業界標準メッセージ(通信,自動車,鉄鋼,石油化学)⇒JEITA,UBL ・複数の業界で有効活用する。(例:JEITA,JEMIMA,他) 各企業 受注システム BP変換 ⇒JEITA,UBL EDI機能 業界 (例:JEMIMA) 自動車業界 通信機器業界 鉄鋼業界 石油化学業界 電子機器業界 受注 購 買 各企業 購買システム標準メッセージの変換のニーズは多い。
標準メッセージ変換事例(
1/2)
■電子部品の調達
・電子部品メーカーは,種々の標準メッセージで受注するので困っている。 ・海外からの注文は,UN/EDIFACTである。 ・部品子会社に対してはEIAJで発注するので,ビジネスプロトコル変換が発生する。 電気メーカーB 電気メーカーA 電気メーカーC 注文書 (独自) 注文書 (RosettaNet) 注文書 (EIAJ) 社内システム 電気メーカー 海外電気メーカー 国内電気メーカー 電子部品メーカー 部品子会社 BP変換 注文書 (UN/EDIFACT) EIAJ25
標準メッセージ変換事例(
2/2)
■化学業界EDI
の今後の検討
・商社又は大手化学メーカーでは,JPCA-BPとChem-eStandardの標準メッセージ変 換のニーズがある。 ・大手化学会社の受注システムで,Chem-eStandardからJPCA-BPへの標準メッセー ジ変換を実施する。大手化学メーカーは,JPCA-BP標準メッセージで統一処理をする。 電子部品メーカー 社内システム 商社 二次商社 JPCA-BP Chem-eStandard 注文書(Chem-eStandard) 注文書(EIAJ) 商社A 商社B JPCA-BPメッセージ BP変換 Chem-eStandard⇒JPCA-BP 大手化学メーカー中小企業でも導入が可能な,簡単で安価なEDIクライアントシステムを開発する。
対策Ⓒ:標準
EDIクライアントシステムの開発
■EDIメッセージ送受信機能:
・Web-EDIのダウンロード機能,又は簡易アプリケーションサーバー機能で実現する。
・中小企業向けPCサーバー(MS Windows Small Business Server 2003搭載)の利用可能。 ・必要に応じて,高セキュリティ・高信頼性メッセージ搬送機能(ebXML MS仕様準拠)を実装する。
■標準メッセージ処理機能:
・画面表示,帳票印刷,標準メッセージトランスレーション,及び社内バックエンドシステム連携の機能を持たせる。 ・フルXML対応した汎用フロントエンドシステムとして,MS Office System 2003の利用が可能。 ・安価(25,000円/1ユーザー)で,かつビジネスエキスパートのレベルでハンドリング可能。 簡易EDIシステム [クライアントPC] XMLデータ インターネット (HTTP,HTTPS) ルータ XMLデータ サーバー (Web-EDI,ファイル転送型) 表示・帳票 標準メッセージ 標準メッセージ EDIメッセージ 送受信機能 ファイアウオール27 MS Excel 2003の活用により,XMLトランスレータとフラットファイルを不要にする。石油化学工業会で本方式を研究している。
MS Excel 2003の活用例(受発注処理)
・Webサーバー,EDIサーバーを経由してXMLデータを取り出す。XMLトトランスレータでフラットファイルに変換する。 ・フラットファイル経由,社内バックエンドシステムと連携する。 ・Excelフォーマットで表示する。伝票印刷する。■従来の方法
XML/EDI標 準メッセージ XMLデータ EDIサーバー Web サー バー 社内バッ クエンドシ ステム XML トランス レータ 変換 テーブル フラット ファイル (インターネット) Excel 表示・印刷■新しい方法
・Webサーバー,EDIサーバーを経由してXMLデータを取り出す。 ・既に開発されている標準メッセージのXML Schemaを利用して,Excel 2003で画面設計・開発する。 ・社内バックエンドシステムとの連携は,Excel 2003のXMLデータで連携する。 XMLデータ EDIサーバー Excel 2003 表示・印刷 標準メッセージ XML Schema サー XML/EDI標 準メッセージ 社内バッ クエンドシ ステム Web バー (インターネット)MS InfoPath 2003を活用すると,操作・認識し易いEDI画面・帳票が簡単に設計できる。XMLデータ変換機能の組み込みが 不必要になる。
MS InfoPath 2003の活用例(注文請書処理)
■従来の方法
・注文請書処理を,アプリケーション処理プログラムとして開発。 ・XMLトランスレータ,変換テーブルが必要。 注文請書処理 アプリケーション 社内バック エンドシステム XML トランスレータ 変換テーブル XML/EDI 標準メッセージ 標準注文請書の XML Schema 注文請書情 報を入力■新しい方法
・注文請書フォームを,InfoPathのデザインモードで作成し,解り易いEDI画面・帳票とする。 ・業界標準注文請書のXML Schemaを基に,直接,業界標準のXML/EDIメッセージを生成する。 注文請書フォーム (InfoPath 2003) 注文請書情報を InfoPathに入力 XML/EDI 標準メッセージ 標準注文請書の XML Schema29 共通のASPサービスを提供して,多端末・多変換問題,人間が再入力,コストアップの問題を解決する。
対策Ⓓ:共通
EDI-ASPサービスの開発
■中小企業を含めた業種グループ(例:中小製造業)で利用できるXML/EDIのASPを開発・提供
する。
■機能:EDIメッセージ送受信機能,EDIメッセージ蓄積・交換機能,標準メッセージ変換機能
■複数のEDI-ASPサーバーの相互接続機能を開発する。
EDIメッセージ送受信機能 EDIメッセージ蓄積・交換機能 標準メッセージ変換機能 共通EDI-ASPサービス(B) EDIメッセージ送受信機能 EDIメッセージ蓄積・交換機能 標準メッセージ変換機能 共通EDI-ASPサービス(A) クライアントPC (A-1) クライアントPC (A-1) クライアントPC (A-1) クライアントPC (B-1) クライアントPC (B-1) 相互接続簡易EDIシステムと共通のASPサービスを提供して,多端末・多変換問題,人間が再入力,コストアップの問題を安価に一挙 に解決する。
対策Ⓒ+Ⓓ:簡易
EDIシステム+共通ASPサービス
簡易EDI システム XMLデータ 表示・帳票 標準メッセージ XML Schema (ProcureMart) 簡易EDI システム 表示・帳票 標準メッセージ XML Schema XMLデータ 標準メッセージXML Schema (共通メッセージ) EDIメッセージ送受信機能 EDIメッセージ蓄積・交換機能 EDIメッセージ変換機能 共通EDI-ASPサービス (HTTP) InfoPath 2003 XMLデータ InfoPath 2003 TWX-21 (日立製作所) e-ingBiz.com (東芝) HUB機能 ProcureMart (富士通) D社 C社31
対策Ⓔ:中小製造業向け
EDIシステムの設計・開発
■中小製造業向けEDIシステムの要件
(1) 業界別EDIや企業別EDIから共通EDIへの転換
・製造業の系列型取引は急速に崩壊しつつある。これまでの業界別や企業別EDIにおける多端末
現象を引き起こさないで,単一・共通EDIシステムで多数の企業と電子商取引が必要である。
(2) 中小企業へEDI普及のライバルはFAX。クライアントパソコンレベルで構築する簡易EDIシス
テムが必要
・中小企業の現状の主たる取引手段のFAXの置き換えが可能な導入コスト・運用コストで,FAX
を超える利便性を提供する。
・単一システムで受注・発注を可能とする。
・社内バックエンドシステムと自動連携可能とする。
(3) セキュリティと情報リテラシー
・中小製造業の情報リテラシーレベルでセキュリティを維持管理できるシステムと支援サポートの
提供が必要。
■中小製造業向けEDIシステムの推奨システム
(1)
ebMS準拠HUBサーバー+ebMS準拠HTTP方式Push/Pull型EDIクライアントシステム。
(2)
コストレベルは,一次導入費用:10万円∼20万円,月額維持費用:3,500円∼5,000円とする。
このコストレベルはフィージブルである。
中小製造業共通EDIフレームワークは,Push型XML/EDIクライアントとPull型XML/EDIクライアントをEDI-ASPサービス事 業者が提供するHUBサーバーを介して接続することにより実現する。
中小製造業共通
EDIフレームワーク
大手発注企業 大手発注企業 大手発注企業 EDI-ASP HUBサーバー EDI-ASP HUBサーバー UBL インターネット Push型 XML/EDI クライアント Push型 XML/EDI クライアント Pull型 XML/EDI クライアント 中規模中小製造業 中規模中小製造業 小規模中小製造業 Pull型 XML/EDI クライアント 小規模中小製造業 Push型 XML/EDI クライアント Push型 XML/EDI クライアント UBLなど UBLなど UBLなど UBLなど B業界EDI又はUBL A業界EDI又はUBL UBL VAN通信端末 EDIサーバー VANサーバー VAN回線 専用回線 中小製造業共通 EDIフレームワーク33 Pull型XML/EDIクライアントは,HTTP方式ebXML Pull型で構築する。
Pull型XML/EDIシステムアーキテクチャ
■通信機能:
・ebXML MS仕様に準拠して標準メッセージの高信頼性送受信を実施。・通信プロトコルはHTTPS とし,SSL/TLSを使用した相互認証とデータ暗号化を実施する。■標準メッセージ処理機能:
・アプリケーション通達機能(Receipt Ack)。・EDI画面,帳票印刷機能,・社内 バックエンドシステムとのデータ連携機能。 ?(注1) ○ 総合評価 × × ? ○ × × Push型への転換 × × ? ○ × × Push型との整合 ○ ○ ? ○ × × 発注機能 ○ ○ ? ○ ○ × データ自動受信と社内システム自 動取込み ○ ○(PKI) ○ ebXML Pull型 ? ? × Web サービス 汎用メール (注3) ebMail XML Web-EDI Web-EDI × × × × リライアビリティ ID+PW ○(PKI) ID+PW ID+PW セキュリティ × △(注2) × × ebXML MS仕様準拠 SMTP HTTP通信機能の実現方式
の評価
注1:WebサービスのEDI標準化は未確定。注2:MSH(Massage Service Handler)のACK返送機能など,リライアビリティ機能がない。 注3:汎用メール方式は,ISP(Internet Service Provider)のメールサービスを利用する。
中小製造業共通EDIは関係者が多岐に渡るため,これらの関係者によるEDI標準の維持・管理と普及促進のための組織 が必要である。
中小製造業共通
EDIフレームワーク関連組織
EDI標準化推進
維持・管理
EDI標準の普及
ECOM
材料・部品卸
VAN事業者
ASP事業者
大手SIer
ITコーディネータ
パッケージ
地域SIer
認証機関など
中小製造業
大手製造業
物流業者
35
普及促進対策(
1/2)
①相互運用性のあるEDI標準の適用
■業界標準メッセージの開発・適用
・業界・企業グループは,業界標準メッセージを開発して,その業界内では業界標準メッセージを
適用することで,多端末・多変換の問題を解決できる。
・新世代のXMLベース国際標準メッセージが標準化開発されており,これを適用することにより,
相互運用性のあるEDIを実施できる。又,業際(業界間)で利用することにより,複数業界間での
標準メッセージの不整合の問題を解決できる。XMLベースの国際標準メッセージの候補として,
OASISが標準化を推進しているUBL(Universal Business Language)がある。
■標準メッセージ変換プログラムの開発・適用
・主たる標準メッセージの変換プログラムを開発する。
・対象の業界標準メッセージ(例:通信,自動車,鉄鋼,石油化学)⇒ECALGA(JEITA),UBL
・変換プログラムの活用:EDIユーザーの受注システム,共通EDI-ASPサービス,他などで共通に
活用できる。
②標準EDIクライアントシステムの開発・提供
■標準簡易EDIクライアントシステムを開発・提供する。例:オープンソースソフトウェア。
■個別の中小企業でも活用でき,特定の業界でも活用可能である。
■標準・簡易EDIクライアントシステムの導入ガイドを作成・提供する。読者のターゲットは,EDI
ユーザーのIT・EC技術担当者,及びその教育・推進者である。
普及促進対策(
2/2)
③共通EDI-ASPサービスの開発・運用
・第一次として,中小製造業向け共通EDI-ASPサービスの立ち上げが考えられる。
・ EDI-ASPサービスの提供者は,現状でインターネットEDIシステムを提供しているサービスプロ
バイダーが考えられる。続いて,地方でのEC推進事業者が考えられる。例:大阪商工会議所,関
西情報・産業活性化センター
・共通EDI-ASPサービスのインターネットEDIフレームワークは,他業種・業界に水平展開可能で
ある。
・地域の中小企業のECを促進するには,地域の特性に合わせた付加サービスが必要であり,地
方自治体が運営する公設市場・取引所が地方のEC促進に繋がる。
・中小企業向け共通企業コードサービスとPKI認証局サービスの検討・提供が必要である。
④教育・推進体制の整備
・ ITコーディネーターの活用:中小企業のIT,ECの指導は,経済産業省が推進しているITSSP活
動の一環で育成されているが良いと思われる。
・中小製造業共通EDIフレームワークの推進組織:中小製造業共通EDIは,関係者が多岐に渡る
37 地域の中小企業の電子商取引・EDIを促進するには,地域の特性に合わせた付加サービスが必要である。 単なる営利目的でない地方自治体が運営する公設市場・取引所の開設が,地方のEC促進に繋がる。
公設市場・取引所の開設
公設市場・取引所 地方自治体 地方ECサイト eマーケットプレイス 中小企業 中小企業 中小企業・地域の企業の審査・登録・指導。顔の見える市場形成を図る。
・公開電子入札と契約仲介。取引ルールの適正化を図る。
・発注から検収のプロセス管理。取引プロセスの公証となる。
・債務保証と債権回収代行。リスクに見合った手数料を徴収する。
・取引価格のオープン化と市場価格の公表。地域の需給関係による価格形成を図る。
・取引企業の実績評価の収集・公開。商売はWin・Winの関係,信用が大切である。
・地方自治体の電子調達連携機能。
(自治体の調達代行,自治体の購買業務のアウトソーシング)
・VPNサービスと個人認証サービスの提供。安全・安心のネットワーク環境を提供する。
・他のサービスとの連携(地方自治体のEC機能,地方ECサイト,eマーケットプレイス)
公設市場・ 取引所の サービス機 能 インターネットEDIフレームワークは,共通EDI-ASPサービスと同一とし,相互接続を図る。eビジネス国際標準ebXMLとUBLの状況
1.ebXMLの状況
2.UBLの状況
39 ebXMLは,大きく分類して5種の機能標準を持っている。現在は二次開発中。
ebXMLの概要
ebXMLとは: e-business XMLの略称。XMLベースのeビジネス標準フレームワーク(標準仕様)。 設立母体,経緯: UN/CEFACTとOASISが共同で,1999年11月にebXMLイニシャチブを設立して活動。 全世界から150以上の組織・企業と1,400人以上のメール会員で構成。 18ヵ月の活動を経て,2001年5月にVersion 1.0を完成し,公開した。 現在は,UN/CEFACTとOASISの各TC(Technical Committee),WGで二次開発中。 位置付け: 電子ビジネス参加者の全てが,相互運用性があり,矛盾のない一貫した方法で電子 商取引を可能にするXMLベース標準フレームワーク。 機能: 大きく分類して5つの機能の標準を持つ。 ①ビジネスプロセス(BP):ビジネスプロセスの定義方法や共通化できる枠組みの定義。 ②コアコンポーネント(CC):商取引項目(データ要素等)の構造,表記方法,項目の標準仕様。 ③レジストリ・リポジトリ(R&R): ebXML仕様,BPなどが登録(レジストリ)される電子的保管庫(リポジトリ)の標準仕様。 ④電子交換協定(CPPA):取引基本契約書の技術部分の標準仕様。 ⑤メッセージ搬送(ebMS):電子商取引文書(ビジネス文書)の搬送方法の標準仕様。 UN/CEFACT:UN/EDIFACTの標準化を進めている国連の組織 OASIS:米国主体のXML実装標準化を推進しているコンピュータ企業と業界団体の幅広いコンソーシアムOASISの3種の標準はV2.0が完成,機関承認されている。それぞれの仕様の二次,三次開発が推進中。
ebXML関係仕様策定状況
BPSS ebXML BP TC ebXML準拠を 含めた業界別 標準メッセージ TBG XML Naming & Design Rules 備考 2004年3月完 成目標 SC32/ WG1で ISO化の検討OASIS
ATGUN/CEFACT
IIC TC Messagi ng TC ebXML CPPA TC Registry TC TMG Group/TC 年/月 IIC 1月 12月 6月 5月 仕様名 V1.0 MS V1.0 CPPA V1.0 R&R CC V1.01 BPSS UMM 2003年 2002年 2001年 Rev. 10(10月) Rev. 12,リファレンスガイドの開発 V1.05(7月) V1.1(10月) V1.90(12月) V2.0(8月) メッセージ構築法 XMLメッセージ設計規則 V2.0(12月) V2.1(2003年10月) V2.0(11月) V2.0(8月) (V3.0) (V3.0) (ebXML MS相互接続ガイドライン) 各種標準メッセージ V1.01ベース41 eビジネス国際標準の各仕様は,BOVとFSVの各レイヤーにマッピング出来る。 BCFは,FSV機能仕様群とは独立であり,ebXMLとWebサービスのどちらとも連携できる。
eビジネス国際標準
FSV
BOV
UDDI R&R レジストリ・リポジトリ BCF BCFととWebWebサービスサービス BCF BCFととebXMLebXML HTTP*,SMTP* FTP*,他 HTTP*,SMTP* FTP*,他 通信プロトコル WS-Security XMLDSIG*,他 CPPA, MS XMLDSIG* セキュリティ SOAP DIME,MIME* ebMS SOAP*,MIME* パッケージング WS-Reliable Messaging ebMS メッセージ搬送 WSDL CPPA 技術合意書 サービス記述 CC データ項目定義 (UBL) ビジネス文書 (標準メッセージ) 企業・製品コード管理 BCSS BPEL4WS BPSS ビジネスプロセス仕様記述 BCF UMM BCF UMM ビジネスプロセス定義BOV:Business Operational View FSV:Functional Service View
代表的な業界B2B標準は,ebXMLの採用を指向している。
代表的な業界
B2B標準
EDIINT S/MIME MIME* EDIINT EDIINT EDIINTFSV
BOV
S/MIME* RNIF MIME* RNIF (ebMS*,Webサービス) UDDI* RN TPA (ebXML CPPA*) PIP PIP DUNS, GTIN RNBD/ TD ebXML BPSS* (BPEL4WS*) PIP RN TPA RosettaNet RosettaNet レジストリ・リポジトリ ECALGA ECALGA OAGIS OAGIS ebMS* ebMS* セキュリティ ebMS* RNIF* ebMS* パッケージング ebMS* RNIF* ebMS* メッセージ搬送 ebXML CPPA* (ebXML CPPA*) 技術合意書 サービス記述 JEITA データ項目 BOD (ebXML CC*) データ項目定義 JEITA メッセージフォーマット BOD ビジネス文書 (標準メッセージ) CII企業コード ECALS 企業・製品コード管理 ebXML BPSS* ebXML BPSS* ビジネスプロセス仕様記述 JEITA BP Integration Scenario ビジネスプロセス定義 JEITA TPA 取引合意書43 日本では,ebXML標準適用方向の業界が増加している。
ebXML導入を指向している業界活動(1/2)
流通業界: 繊維業界: 電子情報機器・部 品業界: 情報機器,電子 部品の民間コン ソーシアム 流通システム開発センターは,流通業界標準メッセージJEDICOS標準メッセージを基に, 8種のXML/EDI標準メッセージ「JEDICOS-XML」を開発した。(2001年度,2002年度) ・ebXML MS仕様を採用する。ebXML MS仕様準拠メッセージ交換ガイドラインを作成。 ・2003年度は,流通業界の簡易版R&Rを開発している。 QR-XML普及協議会は,業界標準のQR-XML標準を開発・実証実験を実施し,「QR-XML標準説明書」第3.0版を2002年4月に発刊した。繊維ファッションSCM推進協議会は, QR-XML普及協議会と合同でXML標準統合研究会を設置・活動し,業界用の新XML/ EDI標準メッセージ(FISPA-XML)3種を開発した(2002年度)。ebXML MSを採用する。 電子情報技術産業協会(JEITA)は,コラボレイティブEDIを開発し,2001年12月から実 証実験を実施した。2003年12月にECALGA標準として発表した。 ・ebXML仕様(MS,CPPA,BPSS)を採用している。 ・JEITAとして,CPA雛型,BPSS雛型,及びTPA雛型を提供する。 RosettaNet(1998年),RosettaNet Japan(2000年4月)を設立。 ・XMLベースのサプライチェーン構築推進の世界規模の民間コンソーシアム・現在では,PIP(Partner Interface Process)のebXML BPSS対応などebXML対応を 進めている。 ・2002年度はOMJ(Order Management in Japan,注文管理WG)が実 装拡大を推進しており,166社が実装した。(2002年12月現在,達成率83%)
ebXML導入を指向している業界活動(2/2)
旅行業界: 鉄鋼業界: 公共調達分野: 貿易業界: 旅行電子商取引機構は,国際旅行電子商取引情報基盤としての2001年の実証実験の成 果を踏まえて,実用化システムの構築運用を旅行業界へ提案した。(2002年度) ・旅行業者と旅行サービス会社(ホテル,旅館など)とのB2B予約・情報提供システム。 ・2003年度は,UMM及びebXML CCに準拠した旅館EDIモデリングを実施している。 日本鉄鋼連盟は,韓国鉄鋼業界との間で,ebXML仕様に基づいた鋼材貿易取引業務モデ ルを,日韓で標準化することを目的にした共同プロジェクト実施している(2001年8月∼ 2003年度)。UMM及びebXML CC仕様に準拠した品質データシートのモデリング。 ・韓国:韓国鉄鋼協会,日本:日本鉄鋼連盟 国土交通省の電子入札システムが2001年10月からサービスインした。 公共調達分野における電子入札への国際標準対応を目的に,UN/CEFACT TBG6(日本 がリーダー)で,2002年9月よりebXML仕様に基づく標準化作業が開始された。 日本建設情報総合センター(JACIC)では,この国際標準に準拠した電子入札コアシステム を2004年に供給する予定としている。 2000年末TEDI Clubを設立し,2001年末からXML/EDIベースのTEDI(貿易金融EDI)の 実運用を開始した。 ・アジア各地域との貿易業務の連携を図るため2002年2月,PAA(45 アジア各国はebXML関係の仕様開発,実証テスト,システム導入など積極的に推進している。 ebMSの導入が多い。
アジアにおける
ebXML活動,導入状況
ebXMLアジ ア会議: 韓国: 台湾: 香港: タイ: マレーシア: PAA: 2000年12月に設置され,現在では11カ国から24を超える組織が参加している。 ebXML相互運用テスト,ebXML CC仕様に準拠したCC/BIEライブラリ,ebXMLメッセー ジガイドラインの開発推進している。 KIECが主体となってebXML関係仕様,システム開発を推進している。 ・ナショナルR&R(REMKO)を開発。B2B標準メッセージ開発ガイドラインの開発。 ebMSを重視しており政府支援プロジェクトで導入している。・Trade Facilitation Project,Global Logistics Project
CECIDが中心になり,ebXML準拠のオープンソフトの開発,パイロットプロジェクトの推
進を実施している。MTRCとSaggioの電子調達・電子販売システム。(ebMSを導入) 政府の支援の元にPayment 2004プロジェクトが推進中(2002年∼2004年)。この基盤 としてITMX(Interbank Transaction Management and eXchange)を構築している。
ebMSを採用している。
税関システムにペーパーレスで接続するインボイス・貨物追跡システムを開発中(2003 年∼2004年)。ここでebMSを採用する。
PAA(Pan Asia E-Commerce Alliance)は,アジア地区で貿易業務を実施するための
サービスプロバイダー同盟で,8カ国から参加している。ebXML仕様を広く適用している。 現状では,ebMS,CPPA,R&Rを適用している。2002年7月からビジネス開始。
欧米でもebXML相互運用性テストが推進している。ヨーロッパでebXML導入の動きが多い。
欧米における
ebXML活動,導入状況
北米ebXML相 互運用性テスト: ヨーロッパの ebXML相互運 用性テスト: RosettaNet: STAR/XML: INREON GCI米国のDGI(Drummond Group Inc.)は,2001年から北米地域でebMS V2.0の相互運 用性テストを推進している。11のITベンダーの14ソフトウェア製品の相互運用性テストを 成功した。(2003年1月)
CEN(European Standardization Council),ISSS(Information Society Standardization System),eBES(e Business Board for European
Standardization)は共同でebXML(ebMS)相互運用性プロジェクトを推進している。 (2003年から) RosettaNetは,次世代PIPとしてebXML BPSS仕様での定義を推進している。ebMSが 広く採用される時になれば,ebMSを採用する。(2002年) STAR/XMLプロジェクトはOAGIS R8.0を開発した。ebMS,BPSS,CPPAを導入してい る。STARは,北米の自動車販売業界のIT標準化組織。(2002年) 英国を始めとしたヨーロッパでの再保険を提供するeマーケットプレイスのINREONは, ebXML仕様を採用したシステムを開発しビジネスをスタートした(2002年)。ebMS, CPPAを採用している。
GCI(Global Commerce Initiative)は,ebMSの採用を表明している(2000年7月)。 GCIは,流通業の電子商取引の標準規格「GPIP」を開発している。
47
相互運用可能な国際標準メッセージとして,UBL(Universal Business Language)がある。
UBLの概要
・特定の業界にディペンドしなく国際的に汎用的に利用されることを目的に開発されている標 準メッセージ仕様である。 ・UBLは,OASISのUBL技術委員会(TC)活動であり,OASISとして推進している。又, UN/CEFACT運営委員会においては,UBLをベースにした唯一のeビジネス文書標準の開発 意向を表明している。 ・UBLは,eビジネスの国際標準ebXMLのCC(Core Component)仕様に準拠している。 ・UBLの最新仕様V1.0が,UBL TC仕様として,2003年11月に公開された。 ・以下の7種の標準メッセージがある。①Order(注文),②Order Response(注文請け),③Order Change(注文変更),④
Order Cancellation(注文取消),⑤Dispatch Advice(出荷通知),⑥Receipt Advice
(入荷通知),⑦Invoice(納品/請求) (1)デンマーク政府は,一般調達システムの標準メッセージとしてUBL V0.7を適用することを 正式に決定した。(2004年1月,デンマークXML委員会が発表,UBLの実ビジネスへの適用 事例としては世界初) (2)地域問題の解決と導入推進を図るため,UBL地域サブ委員会(LSC,Localization Sub Committee)を設立した。(2004年1月) ・JPLSC(日本),CNLSC(中国,香港),KRLSC(韓国) ■位置付け: ■仕様: ■導入・推進:
UBLの利用事例としてMROの調達がある。
UBL Orderの伝票例(UBL V1.0)
$22.50 $4.50
5 Pens, box red felt tip
091344-5 6
$10.00 $1.00
10 Staples, wire, box
984567-12 5
$37.50 $12.50
3 Tape, lin case
543-165-1 4 $5.00 $30.00 $2.50 Unit Price $50.00 10
Pens, box, blue finepoint 091356-3
3
$300.00 10
Xerox Paper- case 78-697-24
2
$12.50 5
Pencils, box#2 red 32145-12 1 Extended Amount Qty Description Part Number Line Num
From: Bills Microdevices
413 Spring St. Elgin, Ill 60123 Contact: George Tirebiter
Deliver to: 413 N Spring St. Elgin, Ill 60123 Requested Delivery Date: 02-10-03
To: Joes Office Supply 32 W. Lakeshore Dr Chicago, Ill 60022
Order No: 20031234-1 Issue Date: 01-23-03
49 標準ビジネスプロトコル変換方法調査研究ATFでは,UBL Orderを調査研究した。
UBL Orderの特徴
・情報項目数(BBIE):約250個。 ・発注に必要な情報項目は全て網羅されており,日本の企業でも十分利用可能である。 ・国内取引では使用しない項目や,取引基本契約書で規定すれば良い情報項目が多数含ま れている(1/2∼2/3程度)。業界又は企業の利用者は,使用する情報項目を峻別して利用で きる。 ・N品1葉(1伝票に複数明細)構造が表現できる。 ・分納が表現できる。Delivery(納品)が繰り返し構造となっている。また明細毎にも指定可能。 ・納入場所を複数指定できる。明細毎にも指定できる。 ・単価,総額を表現できる。 ■UBL Order の特徴・評価:[国内主要標準メッセージとの情報項目マッピング試行]
・JEDICOS-XML OrderのBBIE:112個。 ・UBLと同様にN品1葉の構造である。 ・UBLの豊富な情報項目群はJEDICOS-XMLの情報項目をほぼ包含するので,JEDICOS-XMLと共用できる項目を適切に選択すれば,相互運用は可能と思われる。 ・ECALGA OrderのBBIE:101個。 ・ECALGA(ベースはEIAJ)は,1品1葉の構造である。 ・ECALGAの情報項目は,ほぼUBLに対応付く。特に必須項目は対応付いている。 ■JEDICOS-XML(流開セ ンター): ■ECALGA (JEITA):UBLの活用コンセプトは,UBLを単独で利用することの他に,業界間の標準メッセージとしての利用がある。(OASIS UBL TC)
Where UBL Can Fit Into Existing
XML B2B
Chemical
Mfr C
C’s industry
partners
CIDX
Hospital B
B’s industry
partners
HL7
Electronics
Mfr A
A’s industry
partners
RosettaNet
51
2003年度のECOMの活動
(
XML/EDIとトレーサビリティ関係)
日本のECの問題点の把握
と促進策の提言
・中小企業のEC実態調査
・EC促進策の提言
共通プラットフォームの標
準化
・ebXML
企業間統合基盤整備
・業界ひな形の整備→UMM
・実証実験(ebXML)
・ミドルウェア整備→ebMail
電子タグの応用の研究
・RFIDの応用の調査
・商品トレーサビリティの研究
ナショナルリポ
ジトリ構築
業務プロセス標準化プロジェクト
概要
プロジェクト
推進組織
出版業界にRFIDタグを導入することによる,書籍流通コストの削減を図 出版流通 日本出版イン 宿泊施設を対象にした,予約業務などの旅館業務プロセスをUMM技法 で整理・標準化し,標準メッセージと情報項目辞書を開発した。 旅館情報化 旅行電子商取 引促進機構 住宅設備機器及び建材の受発注と請求業務プロセスを整理し,トランザ クションモデルと情報モデルの定義を行った。 住宅設備受発注 住宅産業情報 サービス 宅配・特積み等の小口積み合わせ運送のビジネスコラボレーションに関 わる,ビジネスプロセスとビジネス文書のモデルを定義し,ebXML仕様に 基づく実証実験を実施した。 小口混載貨物 日本リジスティ クスシステム 協会 電子部品の需要や供給情報の交換を行うカスタム部品(特注品)調達業 務につき,ビジネスプロセスとビジネス文書のモデル化を実施した。 カスタム部品 部品メーカーと機器メーカー間の電子部品納入仕様書交換をモデル化し, 標準XML Schemaを設計し,ebXML環境で有効性評価した。 仕様書交換 電子情報技術 産業協会 (JEITA) KIDSタグ(ミューチップ)を利用した鋼材のトレースシステムをモデル化し,トレーサ ビリティ向上策としての有効性を評価するために実証実験を行った。 鋼材トレーサビリ ティ KIDSフォーラ ム 鉄鋼メーカーより商社を介して需要家に提供されるミルシート(検査成績) 情報交換業務を,日韓の業界共同でebXML仕様に基づいたビジネストラ ンザクションモデルを設計・実験した。 日韓合同プロジェ クト 日本鉄鋼連盟53
まとめ(
1/3)
1.日本企業のECの実態
(1)電子商取引(EC)の導入率は,大企業で31%,中小企業で10%と必ずしも高くない。
(2)EC導入済みの中小企業でも,そのEC実施率は件数レベルで10%以下が約半数を占める。
取引先数レベル実施率は4%と非常に低い。EC実施の効果を得られていない。
(3)中小企業のEC導入ニーズは約90%と高く,経営者の意識も高い。残念ながらECを推進す
るための担当者を充分に確保できていない。中小企業の少ないEC体制でもEC導入可能な
システム開発と対策が必要である。
(4)電子商取引,EDIの普及拡大を図るには,日本企業の99%以上を占める中小企業への導
入が必要不可欠である。
2.EC推進の対策(提言)
(1)中小企業でも導入可能な標準EDIシステムの開発・提供
・簡単・安価な簡易EDIクライアントシステムを開発・提供する。XML/EDIシステムとし,EDIメッ
セージ送受信機能と標準メッセージ処理機能(画面表示,帳票印刷,社内バックエンドシス
テムとの連携)を持たせる。
・共通EDIシステムとして,共通EDI-ASPサービスを開発・提供する。
まとめ(
2/3)
・システムアーキテクチャとして,ebXML MS準拠HUBサーバー+ebXML MS準拠HTTP方式
Push型EDIサーバー/Pull型EDIクライアントシステムを推奨する。
・中小企業対象の標準システムの費用レベルは,一次導入費用:10万円∼20万円,月間維持
費用:3,500円∼5,000円とする。開発方法にもよるが,この費用レベルはフィージブルであ
る。
(2)業界間の標準メッセージ変換システムの開発・提供
・主流の標準メッセージの変換システムを開発して,複数の業界で活用する。
・対象の業界標準メッセージ(例:通信,自動車,鉄鋼,石油化学)⇒ECALGA(JEITA),UBL
(3)普及促進
・標準・簡易EDIクライアントシステムの導入ガイドを作成・提供する。
・教育・サポート体制は,経済産業省が推進しているITSSP活動の一環で育成されているIT
コーディネーターの活用が良い。
・中小企業向け共通EDI推進組織が必要と思われる。
55