ECOM材料・部品卸
1. ebXML の状況 2. UBL の状況
39 ebXMLは,大きく分類して5種の機能標準を持っている。現在は二次開発中。
ebXML の概要
ebXMLとは: e-business XMLの略称。XMLベースのeビジネス標準フレームワーク(標準仕様)。
設立母体,経緯: UN/CEFACTとOASISが共同で,1999年11月にebXMLイニシャチブを設立して活動。
全世界から150以上の組織・企業と1,400人以上のメール会員で構成。
18ヵ月の活動を経て,2001年5月にVersion 1.0を完成し,公開した。
現在は,UN/CEFACTとOASISの各TC(Technical Committee),WGで二次開発中。
位置付け: 電子ビジネス参加者の全てが,相互運用性があり,矛盾のない一貫した方法で電子 商取引を可能にするXMLベース標準フレームワーク。
機能: 大きく分類して5つの機能の標準を持つ。
①ビジネスプロセス(BP):ビジネスプロセスの定義方法や共通化できる枠組みの定義。
②コアコンポーネント(CC):商取引項目(データ要素等)の構造,表記方法,項目の標準仕様。
③レジストリ・リポジトリ(R&R):
ebXML仕様,BPなどが登録(レジストリ)される電子的保管庫(リポジトリ)の標準仕様。
④電子交換協定(CPPA):取引基本契約書の技術部分の標準仕様。
⑤メッセージ搬送(ebMS):電子商取引文書(ビジネス文書)の搬送方法の標準仕様。
UN/CEFACT:UN/EDIFACTの標準化を進めている国連の組織
OASIS:米国主体のXML実装標準化を推進しているコンピュータ企業と業界団体の幅広いコンソーシアム
OASISの3種の標準はV2.0が完成,機関承認されている。それぞれの仕様の二次,三次開発が推進中。
ebXML 関係仕様策定状況
ebXML BPSS BP TC
ebXML準拠を 含めた業界別 標準メッセージ
TBG
XML Naming
& Design Rules
備考
2004年3月完 成目標
SC32/ WG1で ISO化の検討
OASIS
ATG
UN/CEFACT
IIC TC Messagi ng TC ebXML CPPA TC Registry TC
TMG Group/TC
年/月
IIC
1月 12月 6月
仕様名 5月
MS V1.0 CPPA V1.0 R&R V1.0 CC
V1.01 BPSS
UMM
2003年 2002年
2001年
Rev. 10(10月) Rev. 12,リファレンスガイドの開発
V1.05(7月) V1.1(10月)
V1.90(12月) V2.0(8月)
メッセージ構築法 XMLメッセージ設計規則
V2.0(12月) V2.1(2003年10月)
V2.0(11月)
V2.0(8月) (V3.0)
(V3.0)
(ebXML MS相互接続ガイドライン)
各種標準メッセージ
V1.01ベース
41 eビジネス国際標準の各仕様は,BOVとFSVの各レイヤーにマッピング出来る。
BCFは,FSV機能仕様群とは独立であり,ebXMLとWebサービスのどちらとも連携できる。
e ビジネス国際標準
FSV BOV
UDDI R&R
レジストリ・リポジトリ
BCFとBCFとWebサービスWebサービス BCFBCFととebXMLebXML
HTTP*,SMTP*
FTP*,他 HTTP*,SMTP*
FTP*,他 通信プロトコル
WS-Security XMLDSIG*,他 CPPA, MS
XMLDSIG*
セキュリティ
DIME,MIME*SOAP SOAP*,MIME*ebMS
パッケージング
WS-Reliable Messaging メッセージ搬送 ebMS
WSDL 技術合意書 CPPA
サービス記述 データ項目定義 CC
(UBL)
ビジネス文書
(標準メッセージ)
企業・製品コード管理
BCSS BPEL4WS ビジネスプロセス仕様記述 BPSS
BCF UMM BCF
ビジネスプロセス定義 UMM
BOV:Business Operational View FSV:Functional Service View
赤色字:XMLベース標準 *:他の標準適用 ( ):今後の計画 2003年9月時点
代表的な業界B2B標準は,ebXMLの採用を指向している。
代表的な業界 B2B 標準
EDIINT S/MIME
MIME*
EDIINT EDIINT EDIINT
FSV BOV
S/MIME*
RNIF MIME*
(ebMS*,Webサービス)RNIF UDDI*
RN TPA (ebXML CPPA*)
PIP PIP DUNS, GTIN
RNBD/ TD ebXML BPSS*
(BPEL4WS*)
PIP RN TPA RosettaNet RosettaNet
レジストリ・リポジトリ
ECALGA ECALGA OAGIS
OAGIS
ebMS*
ebMS*
セキュリティ
ebMS*
RNIF*
ebMS*
パッケージング
ebMS*
RNIF*
ebMS*
メッセージ搬送
ebXML CPPA*
(ebXML CPPA*) 技術合意書
サービス記述
JEITA データ項目 BOD
(ebXML CC*) データ項目定義
JEITA メッセージフォーマット ビジネス文書 BOD
(標準メッセージ)
CII企業コード ECALS 企業・製品コード管理
ebXML BPSS*
ebXML BPSS*
ビジネスプロセス仕様記述
JEITA BP Integration
Scenario ビジネスプロセス定義
JEITA TPA 取引合意書
43 日本では,ebXML標準適用方向の業界が増加している。
ebXML 導入を指向している業界活動( 1/2 )
流通業界:
繊維業界:
電子情報機器・部 品業界:
情報機器,電子 部品の民間コン ソーシアム
流通システム開発センターは,流通業界標準メッセージJEDICOS標準メッセージを基に,
8種のXML/EDI標準メッセージ「JEDICOS-XML」を開発した。(2001年度,2002年度)
・ebXML MS仕様を採用する。ebXML MS仕様準拠メッセージ交換ガイドラインを作成。
・2003年度は,流通業界の簡易版R&Rを開発している。
QR-XML普及協議会は,業界標準のQR-XML標準を開発・実証実験を実施し,「 QR-XML標準説明書」第3.0版を2002年4月に発刊した。繊維ファッションSCM推進協議会は,
QR-XML普及協議会と合同でXML標準統合研究会を設置・活動し,業界用の新XML/
EDI標準メッセージ(FISPA-XML)3種を開発した(2002年度)。ebXML MSを採用する。
電子情報技術産業協会(JEITA)は,コラボレイティブEDIを開発し,2001年12月から実 証実験を実施した。2003年12月にECALGA標準として発表した。
・ebXML仕様(MS,CPPA,BPSS)を採用している。
・JEITAとして,CPA雛型,BPSS雛型,及びTPA雛型を提供する。
RosettaNet(1998年),RosettaNet Japan(2000年4月)を設立。
・XMLベースのサプライチェーン構築推進の世界規模の民間コンソーシアム
・現在では,PIP(Partner Interface Process)のebXML BPSS対応などebXML対応を 進めている。 ・2002年度はOMJ(Order Management in Japan,注文管理WG)が実 装拡大を推進しており,166社が実装した。(2002年12月現在,達成率83%)
ebXML 導入を指向している業界活動( 2/2 )
旅行業界:
鉄鋼業界:
公共調達分野:
貿易業界:
旅行電子商取引機構は,国際旅行電子商取引情報基盤としての2001年の実証実験の成 果を踏まえて,実用化システムの構築運用を旅行業界へ提案した。(2002年度)
・旅行業者と旅行サービス会社(ホテル,旅館など)とのB2B予約・情報提供システム。
・2003年度は,UMM及びebXML CCに準拠した旅館EDIモデリングを実施している。
日本鉄鋼連盟は,韓国鉄鋼業界との間で,ebXML仕様に基づいた鋼材貿易取引業務モデ ルを,日韓で標準化することを目的にした共同プロジェクト実施している(2001年8月〜
2003年度)。UMM及びebXML CC仕様に準拠した品質データシートのモデリング。
・韓国:韓国鉄鋼協会,日本:日本鉄鋼連盟
国土交通省の電子入札システムが2001年10月からサービスインした。
公共調達分野における電子入札への国際標準対応を目的に,UN/CEFACT TBG6(日本 がリーダー)で,2002年9月よりebXML仕様に基づく標準化作業が開始された。
日本建設情報総合センター(JACIC)では,この国際標準に準拠した電子入札コアシステム を2004年に供給する予定としている。
2000年末TEDI Clubを設立し,2001年末からXML/EDIベースのTEDI(貿易金融EDI)の 実運用を開始した。 ・アジア各地域との貿易業務の連携を図るため2002年2月,PAA( Pan Asia E-Commerce Alliance)に参加(PAAは,ebXML仕様を全面的に採用したサ
45 アジア各国はebXML関係の仕様開発,実証テスト,システム導入など積極的に推進している。
ebMSの導入が多い。
アジアにおける ebXML 活動,導入状況
ebXMLアジ ア会議:
韓国:
台湾:
香港:
タイ:
マレーシア:
PAA:
2000年12月に設置され,現在では11カ国から24を超える組織が参加している。
ebXML相互運用テスト,ebXML CC仕様に準拠したCC/BIEライブラリ,ebXMLメッセー ジガイドラインの開発推進している。
KIECが主体となってebXML関係仕様,システム開発を推進している。
・ナショナルR&R(REMKO)を開発。B2B標準メッセージ開発ガイドラインの開発。
ebMSを重視しており政府支援プロジェクトで導入している。
・Trade Facilitation Project,Global Logistics Project
CECIDが中心になり,ebXML準拠のオープンソフトの開発,パイロットプロジェクトの推 進を実施している。MTRCとSaggioの電子調達・電子販売システム。(ebMSを導入)
政府の支援の元にPayment 2004プロジェクトが推進中(2002年〜2004年)。この基盤 としてITMX(Interbank Transaction Management and eXchange)を構築している。
ebMSを採用している。
税関システムにペーパーレスで接続するインボイス・貨物追跡システムを開発中(2003 年〜2004年)。ここでebMSを採用する。
PAA(Pan Asia E-Commerce Alliance)は,アジア地区で貿易業務を実施するための サービスプロバイダー同盟で,8カ国から参加している。ebXML仕様を広く適用している。
現状では,ebMS,CPPA,R&Rを適用している。2002年7月からビジネス開始。
欧米でもebXML相互運用性テストが推進している。ヨーロッパでebXML導入の動きが多い。
欧米における ebXML 活動,導入状況
北米ebXML相 互運用性テスト:
ヨーロッパの ebXML相互運 用性テスト:
RosettaNet: STAR/XML: INREON
GCI
米国のDGI(Drummond Group Inc.)は,2001年から北米地域でebMS V2.0の相互運 用性テストを推進している。11のITベンダーの14ソフトウェア製品の相互運用性テストを 成功した。(2003年1月)
CEN(European Standardization Council),ISSS(Information Society Standardization System),eBES(e Business Board for European
Standardization)は共同でebXML(ebMS)相互運用性プロジェクトを推進している。
(2003年から)
RosettaNetは,次世代PIPとしてebXML BPSS仕様での定義を推進している。ebMSが 広く採用される時になれば,ebMSを採用する。(2002年)
STAR/XMLプロジェクトはOAGIS R8.0を開発した。ebMS,BPSS,CPPAを導入してい る。STARは,北米の自動車販売業界のIT標準化組織。(2002年)
英国を始めとしたヨーロッパでの再保険を提供するeマーケットプレイスのINREONは,
ebXML仕様を採用したシステムを開発しビジネスをスタートした(2002年)。ebMS, CPPAを採用している。
GCI(Global Commerce Initiative)は,ebMSの採用を表明している(2000年7月)。
GCIは,流通業の電子商取引の標準規格「GPIP」を開発している。
47 相互運用可能な国際標準メッセージとして,UBL(Universal Business Language)がある。
UBL の概要
・特定の業界にディペンドしなく国際的に汎用的に利用されることを目的に開発されている標 準メッセージ仕様である。
・UBLは,OASISのUBL技術委員会(TC)活動であり,OASISとして推進している。又,
UN/CEFACT運営委員会においては,UBLをベースにした唯一のeビジネス文書標準の開発 意向を表明している。
・UBLは,eビジネスの国際標準ebXMLのCC(Core Component)仕様に準拠している。
・UBLの最新仕様V1.0が,UBL TC仕様として,2003年11月に公開された。
・以下の7種の標準メッセージがある。
①Order(注文),②Order Response(注文請け),③Order Change(注文変更),④ Order Cancellation(注文取消),⑤Dispatch Advice(出荷通知),⑥Receipt Advice
(入荷通知),⑦Invoice(納品/請求)
(1)デンマーク政府は,一般調達システムの標準メッセージとしてUBL V0.7を適用することを 正式に決定した。(2004年1月,デンマークXML委員会が発表,UBLの実ビジネスへの適用 事例としては世界初)
(2)地域問題の解決と導入推進を図るため,UBL地域サブ委員会(LSC,Localization Sub Committee)を設立した。(2004年1月)
・JPLSC(日本),CNLSC(中国,香港),KRLSC(韓国)
■位置付け:
■仕様:
■導入・推進: