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小中学校建築における再生利用の限界 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)小中学校建築物における再生利用の限界. 岸川 善幸 1. 研究の背景と目的. 表 1 調査概要 調査名 九州圏内における公共建築物に関するアンケート調査.  少子高齢化時代を迎えた我が国において、既存建築. 期間. 物を長期的に活用するストック型社会への転換が認識. 調 対象 査 1 調査 内容. されて久しい。地方自治体にとっても公共建築物の長 期的利用は不可欠であり、更新の時期を迎えた公共建. 平成14年11月. 平成15年2月. 九州圏内の人口10万人未満の市町村551の所有する公共建築物の内で、 建物全体の用途変更等によって再生利用を行っている公共建築物 郵送によるアンケート調査 ①公共建築物の再生利用の有無と基礎データ  (従前の用途、建設年、面積、工事費等) ②再生利用建築の検討経緯 ③現在の利用と管理状況       (回収率60.3%332/551). 調査名 熊本県内における廃校活用状況に関するヒアリング調査. 築物の利活用が重要な課題となっている。. 調 期間 査 対象 2 調査 内容 調査名.  本研究は、用途転用によって公共建築物を利活用し ている再生利用事例の内、旧用途が小中学校の事例に 注目し、再生利用の規定要因を考察する。旧用途の利. 期間. 調 査 対象 3 調査 内容. 用停止から新用途の利用・運営までのプロセスを考慮 し、再生利用の課題と計画的指針を得ることを目的と する。. 平成16年10月 熊本県教育委員会 ①熊本県内の廃校活用状況 ②熊本県内の小中学校数及び児童数推移 小中学校の再生利用に関する実態調査 平成14年7月. 平成16年12月. 調査1・2によって把握した小中学校の再生利用事例13 ①空間改変の実態(観察調査/住前後の図面入手) ②自治体(建築担当者)に対するヒアリング調査 (再生利用の経緯/従前の用途施設からの改変点・現在の利用状況). (事例数) 18. 2. 研究の課題. 16. 2.1 再生利用事例の推移. 14.  本研究では 3 つの調査を実施した(表 1) 。まず、. 12 10. 平成 14 年に実施したアンケート調査によって、九州. 8. 圏の 63 の市町村で 88 の再生利用事例が確認された。. 6. 実施年度別事例数の推移をみると近年急速に増加して. 4 2. おり、88 事例中 42 事例、47.7%が 2000 年以降に実. 0. 施されている(図 1)。旧用途別の割合を見ると、小. 1985. 中学校が 33 事例、27.5%と最も多くなっている(図 2) 。. 1990 経過年数. 0. 1995 20. 21. 40. 2000(再生利用年) 41. 不明. 図 1 再生利用事例数と経過年数.  以上より、公共建築物の再生利用は、従来のフロー 保健・医療施設. 型の建築行為とは異なる新しい課題であり、その中で も旧用途別の小中学校建築の事例が重要な位置を占め ているといえる。 2.2 研究の課題. 12. 33. 庁舎・ 事務所. 学校・教育施設. 5. 18 福祉施設. 社会教育・文化施設. 4 3. 複合用途 12. 1. その他. 88 合計. 消防関連施設.  本研究では、アンケート調査で得られた基礎的知見. 図 2 再生利用事例の旧用途内訳. に基づき 2 つの研究課題を設定する。. 握すると共に、教育委員会にヒアリング調査を行い、. (1)小中学校建築の再生利用事例増加要因の解明. 廃校及び再生利用事例の増加要因を考察する。.  文部科学省が平成 15 年に発表した「廃校活用状況 *1. 調査 」によると、平成 4. (2)再生利用における用途及び運営の規定要因の解明. 13 年度の 10 年間に全国で、.  調査 1 及び 2 によって把握した小中学校の再生利用. 1975 の廃校が発生しており、この内、60.9%の 1203. 事例の内、13 校を抽出し、新用途の観察調査と行政. 校で利活用されている。また、平成 12 年度以降の年. へのインタビュー調査を実施した。調査項目は、①行. 間廃校数は 250 を越えており、全国的な傾向となって. 政の再生利用の検討内容、②建物の改修実態、③新用. いる。九州圏の 7 県の廃校数は、福岡県(65 校)、長. 途の利用状況、以上の 3 点である。これらの視点から. 崎県(65 校)、熊本(63 校)、大分県(51 校)の 4 県. 13 事例を比較し、再生利用プロセスにおける用途及. が相対的に多く、他の 3 県は少数で 2 極化している。. び運営について、新しい試みを推進もしくは阻害する.  本研究では、熊本県の廃校及び再生利用の動向を把. 要因を明らかにする。 25-1.

(2)  以上の考察を基に小中学校建築物の再生利用におけ 大規模改修. る計画的指針を提示する。 建築物の活用. 2.3 再生利用の定義. 中規模改修 小規模改修.  現在、建築物を改修し、新しい用途及び空間に再生. 活用. 未改修. させる改変手法おいて、 「コンバージョン建築 *2」と「リ ファイン建築 *3」が確立されている。コンバージョン. +. 土地のみの活用. 利用停止. 企画・運営. 建築はオフィスから住居への用途転換を示し、空間改 撤去. 修を必要とする。リファイン建築は構造躯体のみを残. 再生利用. 図 3 再生利用の定義. して、全く新しい建築に甦らせる手法である。このよ うな空間改修に基づく定義に対して、実際の公共建築. 計画的指針の提示. 物では大規模な改修を行わずに新しい利用を行ってい. 増加要因. る事例も確認できる。本研究の「再生利用」とは、改. プロセス. 利用停止. 修規模にかかわらず、利用が一旦停止された後に、新. 施設状態. 旧用途. 意志決定. 廃校 or 利用. しい用途として利用される行為を示す(図 3) 。その ため、本研究では、ハード面の空間改修に加え、検討 プロセスや運営管理といったソフト的な転換も考察す. 利用状況. 再生利用決定. 新用途決定. 運営. 空き建物 利用 or 撤去. 新用途. 社会教育施設 文化施設 福祉施設. 行政 地元住民 NPO. etc. etc. 図 4 再生利用プロセスと目的. る(図 4) 。 小学校数. 児童数(万人). 3. 廃校と再生利用のプロセス. 30. 650. 25. 600. 用が物理的もしくは機能的寿命によって停止される、. 20. 550. ②未利用の建築物が解体されずに、新しい用途として. 15. 500. 10. 450. 5. 400.  建築物が再生利用されるプロセスは、①旧用途の利. 利用される、以上の 2 つの段階の検討と決定に区分で きる。小中学校の再生利用事例が相対的に多くなって. 0 S30. いる要因は、①廃校によって停止となる学校建築が多. 35. 40. 45. 50. 55. 60. H2. 7. 12. 0 16(年度). 1 校あたりの平均児童数(人). 児童数. 424 464 359 301 276 285 286 267 253 225 226. いこと、②その学校建築物が解体されずに、新しく利 用される傾向が大きいこと、以上の 2 つの視点が考え. 図 5 熊本県内の小学校数と児童数の推移. られる。. 表 2 ヒアリング対象施設の廃校理由 No.. 3.1 廃校の増加傾向とその要因. 施設名称. 県別. 新用途. 旧用途. 小学校数. 継続意向. 1 共星の里. 福岡県 美術館. 小学校. あり. 2 喜楽来館. 福岡県 高齢者活動促進施設 中学校. なし. 3 環境教育センター. 大分県 社会教育施設. 小学校. なし. 4 中津江村宿泊交流体験館. 大分県 社会居住施設. 小学校. なし. ング調査によって、廃校の理由は、すべての事例で共. 5 庄内ゆうゆう館. 大分県 社会教育施設. 小学校. あり. 通しており、就学児童の減少であることが確認された. 6 亀川小学校体育館. 熊本県 体育施設. 中学校. あり. (表 2) 。昭和 30 年から 5 年ごとの小学校数と児童数. 7 下浦地区体育館. 熊本県 体育施設. 中学校. あり. の推移をみると、学校数は昭和 30 年の 623 校以降減. 8 楠浦地区体育館. 熊本県 体育施設. 中学校. あり. 9 九州電力研修所. 熊本県 研修施設.  熊本県の平成 4. 13 年度の廃校数を市町村の人口. 規模別にみると、小規模な自治体だけでなく、地方都 市や中核都市においても廃校事例がみられる。ヒアリ. 少しており、平成 16 年には 226 校となっている。一 方、児童数は昭和 35 年の 28.7 万人をピークに減少傾. 中学校. あり. 10 きくちふるさと水源交流館 熊本県 社会教育施設. 中学校. あり. 11 大川地区集会所. 熊本県 集会所. 小学校分校. あり. 向になり、平成 16 年度には 11.1 万人となっている。. 12 越小場地区集会所. 熊本県 集会所. 小学校分校. あり. 昭和 30 年と平成 16 年度の一校あたりの平均児童数は. 13 ブルーアイランド天草. 熊本県 社会教育施設. 中学校. あり. 424 人から 226 人への約半分に減少している(図 5)。 ける用途であるといえる。 学校建築では、1 クラスあたりの人数やクラス数を減. 3.2 学校建築の継続利用の決定要因. 少させることによって、利用者変動に対応することが.  ヒアリング調査を行った 13 校を対象に再生利用さ. 可能であるが、一定の限度を超えると行政的な判断に. れた要因について分析を行う。13 事例中、行政が主. よって、統廃合が行われている。このように利用対象. 導して新用途及び改修を決定した事例は 3 事例であ. が限定される学校建築は利用者の変動に最も影響を受. り、その理由として「建物が新しく、取り壊すのがもっ 25-2.

(3) 表 3 再生利用の検討主体と補助金の獲得及び施設形態. たいない」、「取り壊す費用を考えると再生利用した方 がよいのではないか」といった行政財産の維持、経. No. 建築年 廃校年 経過年. 再生 利用年. 検討 主体. 補助金 新補助金 財産の の返還 の獲得 移動. 施設 形態. 済的制約が多くなっているな。一方、「地元のシンボ. 1. 1964. 1996. 32. 2000. 協働. なし. なし. あり. 単一. ルであるために行政が心まで消してしまってはいけな. 2. 1965. 1985. 20. 1996. 行政. なし. あり. あり. 複合. い」という住民の意向に配慮した理由もみられた。. 3. 1972. 1995. 23. 2001. 行政. なし. あり. なし. 単一.  その他の 10 事例では地元住民からの要望によって. 4. 1981. 1995. 14. 2001. 行政. なし. あり. なし. 複合. 5. 1980. 1999. 19. 2001. 協働. なし. あり. あり. 複合. 6. 1957. 1995. 38. 1995. 協働. なし. なし. あり. 単一. 7. 1957. 1995. 38. 1995. 協働. なし. なし. あり. 単一. 8. 1949. 1995. 46. 1995. 協働. なし. なし. あり. 単一. ることが大きな要因となっている(表 3) 。. 9. 1962. 1995. 32. 1995. 協働. なし. なし. あり. 単一.  このように財政的制約といった行政上の理由と住民. 10. 1950. 1999. 49. 2003. 協働. なし. あり. あり. 複合. からの地域施設としての継承の 2 つが顕在的要因とし. 11. 1955. 1999. 44. 1999. 協働. なし. なし. あり. 単一. て確認された。. 12. 1955. 1999. 44. 1999. 協働. なし. なし. あり. 単一. 13. 1983. 2002. 19. 2004. 協働. なし. あり. あり. 複合. 再生利用が決定されていた。すべての事例で地域シン ボルであるために残したいという住民からの要望があ り、他の公共建築物と比較して愛着の大きい施設であ. 4. 新用途と運営形態の決定プロセス. 表 4 熊本県内の再生利用事例内訳.  熊本県教育庁による独自の調査によると平成 4. 施設形態 複合. 合計. 教育. 社会. 小学校. 40. 17. 57. 14. 52. 4. 2. 7. 3. 82. 21. 中学校. 15. 6. 21. 13. 11. 2. 1. 1. 1. 29. 10. 合計. 55. 23. 78. 27. 63. 6. 3. 8. 4. 111. 31. 15 年度の期間中に 80 校の小中学校が再生利用されて いた。特殊学校を除く 78 事例について施設形態、施 設用途別に分類を行った。. 施設用途. 単一. 福祉 集会所 文化. 民間. 合計 自治体. ※教育施設と社会施設を加えて 71 を越えるのは、用途複合化のため.  教育もしくは社会施設に転用された事例は単一と複 合用途を併せて 71 事例であり、全体の 91%を占める. (現状). (表 4)。これらの学校の規模、建築年次、廃校年との. (提案). 廃校. 廃校 地域のニーズ 不足している施設. 補助金の返還問題. 相関は小さく、立地する自治体にも特定の規模や地域. 新用途が制限される. に偏るという傾向はみられない。新用途はこのような 学校や自治体の属性によって規定されるのではなく、 法制度に関連した行政の判断に関係していると考えら. 新用途決定. 補助金の適応. 補助金の適応. 用途複合化. 地域住民の協力 用途複合化. 限定された新用途. 様々な新用途. れる。また、再生利用事例の特徴である用途の複合化 運営に限界. は 23 事例で全体の 29%であった。. 地元の関わり.  このような新用途における特定の複合化は、学校建. 図 6 補助金問題による障害. 築の特徴であると考えられ、その要因を抽出した 13. わなければならない。13 事例中 11 事例において財産. 事例の再生利用プロセスを基に考察する。. の移動が行われているが、このことが新用途を制限す. 4.1 新用途の決定要因. る要因となっている事例はみられなかった。.  小中学校の建設に対しては通常文部科学省より「市.  続いて、新用途での校舎改修を行っている 7 事例に. 町村立学校施設整備事業国庫補助金」が交付され、財. ついて、補助金の交付状況をみると 6 事例で新たな交. 源が確保される。補助金は減価償却期間が 40 年と定. 付を受けている。これらの 6 つの事例の新用途は、社. められており、建設から 40 年未満に廃校となり、且. 会教育施設、福祉施設となっており、新用途検討の材. つ、校舎が取り壊されない場合には残りの減価償却期. 料となっていた。. 間に合わせた金額の返還義務が生じる(図 6) 。しかし、. 4.2 住民協働型の再生利用プロセス. 教育もしくは社会施設として校舎を継続利用する場合.  小中学校建築の新用途は、教育及び社会施設への転. には、補助金の返還義務が発生しない。このことが新. 用が多いことを指摘したが、その検討及び施設運営に. 用途を限定する大きな要因となっており、13 事例中 9. 住民が積極的に参画している事例が確認できた。ここ. 事例が 40 年未満に廃校となっているが、いずれも補. では、その中の一つである菊池市の「きくちふるさと. 助金の返還を行っていない。. 水源交流館」(以下、交流館)の再生利用プロセスを.  次に、財産の部局間移動について考察する。教育委. 考察する。交流館の建築物は、政策推進課が所有して. 員会の財産として所有されていたものを他の部局の所. いるが、施設の運営は、清掃部門を NPO 法人「きらり. 有とする場合は、文部科学省へ財産処分の手続きを行. 水源村」が、企画部門を NPO 法人「九州沖縄子供文化 25-3.

(4) 芸術協会」が行っている。このうち、「きらり水源村」. 地元住人 菊池東中学校跡地 利用促進協議会. は菊池市の地域住民の組織であり、その前身は廃校に. 施設. 再生利用提案. 行政(所有). ワークショップ. なった校舎の有効活用を検討するための組織「菊池東. 再生利用. 解散後 NPO 法人として登録. 中学校跡地利用促進協議会」である。廃校が決定した 直後から校舎の保存を行政に提案しており、その後、 協議会と行政が一体となって新用途を検討し、先進地. きらり水源村 (NPO). 菊池東中学校. 財産の移動. 行政(所有). 清掃委託. 活動. スタッフ. 企画. きくちふるさと 水源交流会館 九州沖縄子供文化 芸術協会 (NPO). 参加. 研修も行っている。新用途が決定した後は NPO 法人を. 参加者. 取得し、運営に携わっている。行政と地域住民が協働. 図 7 菊池市における取り組み. して、用途検討から管理運営まで一体的に活動してい 各プロセスにおける住民の関わり. る点は注目される。 利用停止.  交流館の利点は、「グリーンツーズム」のコンセプ. 再生利用決定. 新用途決定. 運営. 関わりなし  No.2・3・4・5. トを基に文化芸術協会が企画を行い、実際の活動は多 No.6・7・8・9. くの地元住民が指導者や協力者という形で都市住民と. 行政主導型. 地元の交流を行っている。また、清掃委託という形で. No.1 No.11・12. 少額ではあるが、委託料も支払われており、行政・地 住民協働型. 元 NPO・地域の参加者という 3 者による積極的な協力. No.10・13. 関係が構築されている(図 7) 。. 図 8 「行政主導型」と「住民協働型」. 4.3 再生利用マネージメントの提案.  小中学校は人口規模に関係なく必要とされる施設で.  再生利用事例をうまく活用するために、新用途決定. あり、利用対象が限定されているため、利用者の変動. 及び運営を含む一連のプロセスについて提案を行う。. の影響を受けやすく、2000 年以降の廃校が多く発生. (1)財政上の制限の見直し. している。その後、財政上の問題と地域住民の存続意.  4.1 節で考察したように、行政の財政上の問題が新. 向の 2 つの理由により継続利用が決定し、再生利用事. 用途を限定する要因となっている。その改善案として. 例が増加している。. は、「市町村立学校施設整備事業国庫補助金」の減価. (2)再生利用における用途及び運営の規定要因. 償却期間を短縮することが考えられる。また、社会施.  新用途の決定には、廃校時の補助金の返還及び新用. 設や教育施設以外の用途に校舎を転用可能にするため. 途での補助金の獲得という財政上の用途制限が大きな. に、特定用途以外への利用に対する返還義務の見直し. 要因となっている。転用後の運営に地域住民が関わる. も必要である。. 場合は、地域住民による組織化が行われており、新た.  さらに、用途転用における地方自治体の負担を軽減. な利用の決定時から行政と地域の積極的協力関係を構. するため、従来適応できなかった用途に対して交付可. 築している。. 能な新しい補助金を創出するといった方策が求められ. (3)再生利用プロセスの課題. る。.  小中学校の廃校に伴う、再生利用事例の発生は避け. (2)利用決定から運営までの一体的な検討体制の構築. られない問題であるが、新用途の制限、新用途の活用.  行政単独の運営ではなく、住民の意向を反映した運. 性は改善することが可能である。そのためには財政上. 営形態が重要となる。廃校から再生利用、新用途決定. の問題を見直すこと、再生利用利用決定から運営まで. まで行政が主体的に判断する「行政主導型」から、企. 一体的な検討体制の構築が求められる。. 画段階から地域住民と行政が協議を行い、企画から運. 謝辞 アンケート調査に御協力頂いた 4 県、ヒアリング調査に加 . 営までの一連のプロセスにおいて一体的に検討される. え、貴重な資料を提供頂いた各自治体、担当者に深謝します。. 「住民協働型」へのシフトが必要となる(図 8) 。. *1 文部科学省「廃校施設の実態及び有効活用状況等研究委員会」 .  「住民協働型」の 2 事例において、①協議会が新用. 研究報告書(2003 年 6 月 24 日文部科学省 HP に掲載). 途決定後 NPO 法人に組織化している、②協議会発足か. *2(社)日本建築学会建築計画委員会:コンバージョンによる建. ら、施設運営開始まで 3 年、2 年 6 ヶ月という長い年. 築空間の再生 2002 年度日本建築学会(北陸)建築計画部研. 月がかかっている、という 2 点も着目できる。. 究懇談会資料、2002.9. 5. 結論. *3 青木茂:リファイン建築へ 建たない時代の建築最利用術、建 . (1)小中学校建築における再生利用事例の増加要因. 築資料研究社、2001.10. 25-4.

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