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DUP乾式工法工事仕様書試案 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)DUP 乾式工法工事仕様書試案 佐々木 孝. 1. 序. 3.2 建設工程分析.  煉瓦を構造材とする循環型住宅基礎研究の一連とし.  図 1 に DUP 乾式煉瓦造住宅の標準建設工程フロー. て,熊本県菊水町に DUP 乾式煉瓦造実験住宅の基礎. チャートと煉瓦組積工事詳細を示す.煉瓦組積は4人. データを得るために建設を行い,施工性・工程・コスト. 工とし工程全体を基礎部,構造躯体部,内装・造作部. 基礎データを得た. 次段階の電子調達システムを用い. に分割して構成した. 中央のフローがクリティカルパ. た汎用化へと続く.これには DUP 乾式煉瓦造住宅の. スを示す.フロー左肩数字は作業日数,右肩数字はフ. 品質・性能確保を目的とする施工法・管理手法が記さ. リーフロートである.基礎工事後,構造躯体部のDUP. れた工事仕様書作成が急務である.本研究は DUP 乾. 煉瓦組積工事がある.工期は37日であり,全体では. 式煉瓦造実験住宅のケーススタディから工事実績・施. 99 日となった.フルブリック工法は煉瓦壁体が構造. 工性・工程を分析・考察し,さらに改善可能な施工方法. 体のため, 他工事を同時に行えず煉瓦組積工程がクリ. の検討を行った.またDUP 乾式煉瓦の界面影響解析. ティカルパスとなり全工期が長くなることがわかる. 13. を行い,DUP煉瓦に適用し仕様を決定した.以上及び. ! " #. 土工 事. 4 基礎 工事. これまでの施工に関する研究成果をもとに DUP 乾式. 3. 煉瓦造住宅工事仕様書試案を作成を行う.. 1. 基礎 ボル ト 設 置. 1 $ % & ' #. 墨出 し. 37. 2.DUP 乾式工法工事仕様書試案. 煉瓦 組積 工 事. 2 上部 ダク ト 保温 施工.  住宅の品質・性能の確保及び施工時の工法・管理手. 5. 法の指針としての DUP 乾式工法工事仕様書試案の作. 2. 成を行った.章立てを以下に述べる.. 3. トラ ス 屋根 下地 鼻隠 し 野地. 第1工区 1−14段. 20. 外部足場. 4 第2工区 15−26段. 50 1. ④. 11. 内部 足場 解 体. 第3工区 27−46段. 屋根 取付. 5. 1 章 DUP 工法一般共通事項 工法・材料,品質管理体制など. 2階床 貼 り. 3 1階床 組 み. ④. 1. 1階床 下 断熱 材取 付. 4 アル ミサ ッ シ. 4. DUP壁体基礎及び基礎と煉瓦の緊結方法, 3 章 組積レベル精度の確保. 1. ⑰ 1. ⑨. 4 章 煉瓦組積工事. 28. 8 1階 床下 2階 床下 給排 水設 備. 10 1F,2F 床仕 上 げ貼 り壁 ・ 天 井ク ロス 貼 階 段取 付. 木製 建具 工 事. 1 2階床受 鉄骨トラス架. ⑮. 電気 設備. 9 2階天 井 貼り 内装 壁ボ ー ド. 外部 足場 解 体.  組積開始段の要求レベル精度. 4 1階床 貼 り. 化粧 煉瓦 組 積. 1. + #. 3. 外部 塗装. 2 章 基礎工事. ( ) * %. 2. 軒天 軒天 廻縁 雨樋. 2. ⑧ キッ チン 洗面 台 トイ レ. 1. 15 第4工区以降 47−78段. 1 屋根受 鉄骨架. 清掃. 煉瓦壁体の要求事項. 竣工. クリテ ィカル パス 99 日. 煉瓦組積工事 37日.    図 1 標準建設工程フローチャート. 3. ケーススタディ:DUP 乾式煉瓦造住宅  DUP乾式煉瓦造実験住宅は建築面積100.22m ,延べ. 3.3 建設作業人工数分析. 床面積193.82m の2階建住宅で,内外煉瓦壁間に断熱.  工種別人工数のグラフを図 2 に示す.DUP フルブ. 材用の中空層を有するフルブリック工法である.. リック工法は内壁も煉瓦壁であり煉瓦個数が多く作業. 3.1 分析項目. 人工数は144人工と大きくなった.比べて他工種人工.  本実験住宅の標準建設工程フローチャートにより工. 数は少ない.次は大工が多く 59 人工である.工事内. 事全体の流れを明らかにし, 建設プロセス分析を行い. 容は屋根小屋組(13 人工) ,1・2 階床及び天井(38人. 各工種の人工数・歩掛り・施工性分析を行った. またフ. 工) ,階段(8人工)である.本工事では内装工事の廻. ルブリック工法におけるデータから,煉瓦外壁 1 枚. り縁・幅木等取付け8 人工,金属建具8 人工,キッチ. と内壁で中空層を形成するブリックベニア工法シミュ. ン等取付け4人工も大工の作業であり,職種別では大. レーションを行い,各種基礎データを算出してフ. 工が79人工となり.大工への依存度が大きかった.構. ルブリックとの人工数・工期比較を行った.. 造躯体部では煉瓦工,内装・造作部では大工がクリ. 2. 2. 49-1.

(2) ティカルパス上の大部分作業を行う.この2工種の作. 3.5.1工程. 業効率が全工期に影響を与える..  煉瓦造住宅歩掛りから,煉瓦組積工事日数は15.4日. 160. 144. であった. この結果よりブリックベニア工法工程表を. 3!=. 140 120. 作成した(図5) .全工期は67日となった.フルブリッ. 100. クでは煉瓦組積工事がクリティカルパスのため雨天が. 80. 工期に影響を与えるがブリックベニアは内装工事がク. 59. 60 40 20. 13 12 7 10. 26. 13. 36. リティカルパスである. また屋根工事終了後に組積工. 28 34 8 3. 事を行うため屋根を利用し雨天による影響を受けにく. 6 6 4 8. 0 O ! :. O P ! ! ;. Q 5 R ! 5 !. 6 S 7 T ! !. U 8 V 9 ! ! :. 8 8 W 9 9 9 ! ! ! ; <. X Y ? !.        図 2 工種別歩掛り. Z [ \ ]. ^ ` _ a \ ! ]. い. また内壁が煉瓦壁ではなく開口部巻込みがないた. b c d !. め,歩掛り向上による工期短縮も期待できる. 9. 基礎工事 給排水管.  乾式煉瓦住宅の工区別組積歩掛りを算出した(図. $ % & ' #. 1階床 組. 2. 積は3工区が最大であったがフルブリック工法開口部. 1. 脇の巻込部分の特殊形状プレート管理・まぐさ部施工. 1. 用の支保工設置手間のため歩掛りは小さい.また,2. 2. 工区から足場上の作業となり,組積高さが歩掛りに. 16. 3. 影響を与えていることがわかる.. DUP3456. *!"+,-./012m2/3!4. 17. 2. 3) .全体の歩掛りは 4.7m2/ 人工となった.開口部の面. 7.0. ! " #. 土工事. 8. 3.4DUP 壁体組積歩掛り. 1階部 分組立. 2階床 組. 16 2階部 分組立 小屋組 屋根下地. ②. 野地. 5 屋根. 6.8. 3 階段 天井下地. 6.5. 5. 15. 6.0. 5.6. ②. 4. 5.5. アルミサ ッシ. 4. 4.5. 屋根廻り 外部造作. ⑤. ③. 内部タイ ル 左官. 4. シーリン グ 外部塗装. 4.1. 3.9. 4.0. 3. 6. 4.7. 5.0. 屋内配管 ガス・水 道. 内装壁ボ ード 内壁建具 枠 床内部造 作. 5. ( ) * % + #. 33. 電気設備. 内部塗装. 3 クロス貼 り. 3.5. 2 床仕上げ. 3.0 1!" 1#14$. 2!" 15#26$. 3!" 27#46$. 4!"%& 47$#. 1. '(). 清掃.      図 3 DUP 乾式実験住宅歩掛り. クリティカルパス67日. 竣工. 3.5 ブリックベニア工法との比較.   . 本実験住宅プランを使用して内壁に2×4工法,外. 図 5 DUPブリックベニア工法工程フローチャート. 3.5.2 工種別人工数. 壁にDUP乾式工法壁体を想定し.ブリックベニアDUP.  フルブリック工法シミュレーションより,大工・煉. 乾式煉瓦造住宅の工期・人工数を算出した.ブリック. 瓦工・内装工人工数を算定した.煉瓦工は 62 人工で. ベニア工法とフルブリック工法との比較を行った. 図. あった(図6) .ブリックベニア工法煉瓦工はブリック. 4 にブリックベニア工法住宅 1 階平面図を示す.. ベニアに比べ半分以下となった. 内装工は内壁仕上げ. 1440. 1980. 900. 1440. (). 240. !" #$. 1560. 2040 2640. 3480. 5460. 2640. 5460. @ABCEFG!D HIJKLHMN. 100 3!=. 80 60. 12. 1200 1080. >?@ABC!D. 120 9000. 2760 /0. 144. 140. 960. D.S.. 2280. -.. 160. 59. 51. 62. 54 36. 40. 1080. 840. 2040. 840 %& '. 作業が多くなったため多少大きくなっている.. 1200. 20. 1080. 240. * +,. 1560. 1800. U.B.. 840. 240. 3540. 2520. 840. 1920. 4500. 1320. 1920. 1020. 3540. 240. 10920. 5!.  図 4 DUP ブリックベニア工法住宅平面プラン. 8 9. 3 6. 89!;. 89!<. 0.      49-2. 67!. 89!:.  図 6 工種別人工数比較.

(3) 3.5.3考察. 界面影響 ki. 工期・人工数・歩掛りにおいてブリックベニア工法が.           . 優れている. これらの要因は建設時コストに直接影響 を及ぼす.また工務店が施工する機会の多い既存の2 ×4工法やその他木造工法を用いることによる施工能 率の向上,アフターサービスの充実など,付加価値を 考慮に入れると,DUP ブリックベニア工法乾式煉瓦.  煉瓦 2 個寸法の和    煉瓦 2 個計測高さ. 造住宅へのユーザーのニーズが大きくなることが予想.    図 8 界面影響 ki の測定モデル概念図. でき,仕様書への記載の必要性があると思われる.. 4.1.2 測定結果. 4.DUP 乾式煉瓦壁体の界面影響.  測定の結果,7170 個のkiデータを採取した.0mm以.  これまでの研究により明らかになっている煉瓦. 下の試料は極少数で誤差と考えられる. ほぼ全ての試. 高さと壁体高さの標準偏差の関係を用いたシミュ. 料が正規分布となった. ただし煉瓦と測定器の界面影. レーションの結果と実験住宅実施工における壁体レ. 響はキャンセルした.界面影響kiの基本データを表9. ベル測定結果を比較すると後者が大きかった. これは. に分布図を図 10 に示す.. 乾式工法特有の界面影響に起因すると考えた.図7に.        表9 ki 基本データ 0.290 '( 0.142 efgh -0.399 ij 1.165 i5 7170 ek. 概要図を示す.このとき個々の煉瓦間の界面影響値 を ki,界面数を n,界面影響Δとして,      Δ=Σ ki (i=1,2,3…n) とした. 実施工で煉瓦壁体を設計寸法に合わせる. <977. DUP 壁体は目地部シーリングのため煉瓦小口面同士. <877. を密着させる. 界面影響によってボルトピッチと煉瓦. <777. の穴がずれ施工不能になるおそれがある. この界面影. ;77. 響を解析で明らかにして煉瓦設計寸法を決定した.. IJ. ためにはこの界面影響を考慮する必要がある.また. mm mm mm mm l. :77 977 877 7 =7>? =7>@ =7>8 =7>7 7>< 7>8? 7>9 7>?? 7>A 7>;? BCDEFGGH.     . <. <><?.  図10 界面影響 ki 分布. H H+Δ  設計寸法高さ       実施工高さ. 4.2 界面影響解析.       図 7 界面影響の概念. 4.2.1解析式. 4.1 界面影響値 ki の測定.  界面影響と煉瓦間の界面数の関係は正比例であると.  煉瓦壁体に界面が影響を及ぼす最小単位として. 予想し,次式とした.. DUP煉瓦2個組積したものを測定した.煉瓦はナンバ.        Δ = n・k      ・・・ (1). リングして個々を対応させ,煉瓦間の界面影響値kiを.  Δ:煉瓦壁体全体における界面影響. 採取した..  n:煉瓦壁体の界面の数(n=N-1:Nは煉瓦個数). 4.1.1 測定方法.  k:煉瓦高さに影響を与える界面の係数. 図8に界面影響ki測定方法概念図を示す.測定には. 4.2.2 シミュレーション解析 . レーザー測定器を使用し,煉瓦は平均寸法 82.024mm.  界面影響値 ki データを用いシミュレーション実験. 標準偏差 0.098mm の DUP 煉瓦を用いた.測定手順は. を行った.10∼80段の煉瓦壁体を想定して全kiから. ①,煉瓦をナンバリングし,個々の煉瓦の高さ寸法を. 無作為に抽出し和をとる.この作業を各段 50 回ずつ. 採取する.②,①で計測した煉瓦2個を高さ寸法方向. 繰返し,横軸を界面個数 n,縦軸を煉瓦壁体における. に重ね測定する.③,①と②のデータを用いて煉瓦の. 界面影響Δとしてプロットした.界面影響係数kは回. 界面影響値 ki を次式で求める.. 帰直線の傾きと予想される. シミュレーションから界. ki=(煉瓦 2 個計測高さ)-(煉瓦 2 個寸法の和). 面係数k を求め, (1)式に用いる. 49-3.

(4) 4.2.3 解析結果. 4.3.2DUP 乾式煉瓦造実験住宅実測との比較.  ki データによるシミュレーション結果を図 11 に示.  図 13 に実験住宅外壁における実測の結果を示す.. す.プロットの回帰直線の傾きは 0.291 となった.相. 但し煉瓦寸法は各工区平均値とした.1工区2 工区途. 関係数 R は 0.996であり,非常に高い相関を持つこと. 中までΔ =0.3n に合うが,n=17(2 工区途中)では. が判明した. シミュレーション実験結果より煉瓦壁体. 平均値を用いたことによるばらつきを表している.. の界面影響Δは個々の煉瓦間の界面影響kに正比例し. 3工区は煉瓦壁体におけるレベル調整を行っている. ており(1)式が妥当であることが判明した.解析式. ため全体的にΔが減少したと考えられる. 87. Δ =n・k においてΣ ki のプロットの回帰直線の傾き. \] <?. 響係数k≒0.3とおき解析式(1)は次のように表すこ とが出来る.          Δ =0.3 n    ・・・・ (2). V&XYOZGG[. 0.291 は各段のΔ平均値を表す.この傾きを界面影. O_7>@W. ^]. <7 ? 7. @7 =?. V&XYOFGGH. 8?. KLMN OPQ7>8R<S TUPQ7>RR:. 87. <`a. 8`a. @`a. =<7 7. ?. <7. <? 87 V&JS. 8?. @7. @?.       図 13 実測値との比較. <?. 4.3.3 煉瓦長手寸法. <7.  長手方向では界面影響によりボルトが煉瓦の穴に. ?. 納まらず施工不能になるおそれがあり,個々の煉瓦 において界面影響が発生しないようにしなければ. 7 7. <7. 87.     . @7. 97 ?7 V&JW. :7. A7. ;7. ならない.実験住宅壁体50 列(11,000mm)を想定 した場合に,界面数 n = 49 で 1 個の界面影響値 ki.  図 11 シミュレーション結果 4.3DUP 煉瓦仕様への適用. を許さないとして不良率を考慮した.ki 分布にお.  DUP煉瓦割付寸法は高さ85mm, 長手220mmである.. ける正規分布関数から2%の不良率であり,+2.06σ. 実施工の界面影響を考慮し設計寸法を決定して,DUP. (0.293mm)を用いて,平均値 0.290mm に加え. 煉瓦仕様への適用を行う.. 0.583mmとした.以上より煉瓦長手方向は0.6mm余. 4.3.1 煉瓦高さ寸法. 裕を持たせ割付寸法 220mmのとき 219.4mmとする. 7><;.  煉瓦を高さ方向に組積すると界面影響は1階天井高. 7><:. 40段で11.7mmとなり,2階天井高80段で23.7mmの界. 7><9. 面影響をキャンセルしなければならない.各段に. 7><. おけるΔの影響をばらつきも考慮に入れキャンセ. 7>7;. ルするためにΔの平均値であるk=0.3を用いて煉瓦1. 7>7:. 個につき0.3mm設計寸法を小さくし,85mm煉瓦の場. 7>79. 7>?;@GG. 7>78. 合は設計寸法を 84.7mm とする.. 7. @7. =7>? =7>9 =7>8 =7><. O_7>@W 8? V&XYOFGGH. g8>7:h. 7><8. 7><. 7>8? 7>9 BCZGG[. 7>??. 7>A. 7>;?. <. <><?.     図 14 界面影響値 ki の +2.06 σ考慮 5.まとめ. 8@>AGG. 87. (1)DUP 乾式煉瓦造実験住宅のケーススタディを行. <? <7. い,工程・歩掛り・施工性分析を行った.またブリッ. 8bcde F34;7fH. <<>AGG. ?. クベニア工法基礎データとの比較を行った.. <bcde F3497fH. (2)DUP乾式煉瓦界面影響解析を行い,煉瓦高さ寸法 を 0.3mm,長手寸法 0.6mm と決定した.. 7 7. <7. 87. @7. 97 ?7 V&JW. :7.        図 12 Δ= 0.3n 直線. A7. ;7. (3) 以上の結果及びこれまでの施工に関する研究をも とに DUP 乾式工法工事仕様書試案を作成した. 49-4.

(5)

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