人 間 関 係 と 自己構 造 の イ メ ー ジ
一 そ の1 .理 論 と 方 法 論 一
水 島 恵 一・ ・ 草 田 寿 子
Structure of Self and Interpersonal Relationship (1) Theory and Research Method
Keiichi Mizushima and Hisako Kusada
We have previously proposed the "Non-Euclid theory of self" , in which we have clarified the varieties of schema of self-perception. Especially we have focused our attention on the strucurization of "common self" instead of ordinary "individual self."
In this paper, we have tried to establish the "two dimension theoy" of self and inter -
) per
sonal relationship and to make a scale for operational research .
In our scale using imagery and the "Schematic Projection" one dimension shows form of self, individual v.s common (horizontal axis of Table 2), and the other shows degree of growth (vertical axis). The scale is used for the image of self as well as two-persons' relationship. Also the scale includes various phases; attitudinal , emotional, existencial, etc. Immature or pathological form C) are found both in isolation (or individualistic)stage 6 (e.g. autistic) and in the stage of communion 0 (e.g.
symbiotic), as well as in other inbetween stages. Samely mature and healthy form are found in each stage, which seems to clarify the "paradox of peak experience"
as Maslow pointed out. Ordinary development from infant to adolescence is mainly from e to be, whereas growth experience in T-group, encounter-group etc . is regarded as from bC) to fe. Also various forms of self are discussed.
1.は じ め に
こ の 一 連 の研 究 は,親 子 関係,友 人 関係, 恋 愛 関係,師 弟 関係,教 育 ・カ ウ ン セ リン グ 関係 な ど,2者 関係 の 構 造 とそ こ に お け る 自 己構 造 をい くつ か の 次 元(役 割 の 次 元,態 度 的 次 元,情 緒 的 次 元,深 層 感i青の 次 元,存 在 感 の 次 元 な ど)で と ら え よ う とす る もの で あ る.と くに 今 回 の 報 告 で は,構 造 を イ メ ー ジ 的 に と らえ,内 容 的 に は,多 くの 人 間 関 係 に 共 ・通す る孤 独H共 同 の 情 緒 的 態 度 的 特 性 と個
我 的 存 在 感 ←〉共 同 存 在 感 の 態 様 を と ら え る こ と をめ ざ した.ま た,方 法 的 に は,社 会 的 ・ 心 理 的 ・存 在 的 次 元 を統 合 した 研 究 法 を確 立 す る こ とを ね ら い と した.厂
この 第1論 文 で は,と りあ えず の 目的 を 自 己像 ・関 係 像 の理 論 の 明確 化 と尺 度 構 成 に し ぼ る.そ れ に基 づ い て,第2論 文 で は,友 人 関 係(対 異 性 恋 愛 関係 を含 む),親 子 関 係 に つ い て,情 緒 的 態 度 的 次 元 に お け る孤 立 性H 共 同 性 の 実 証 研 究 を行 な い,そ れ が個 的 存 在 1
H共 同 存 在 感 と どの よ うに 関 連 す るか に焦 点 を あ て る こ とに す る.
自己 ・関 係 構 造 に つ い て は,す で に 多様 な 観 点 か ら各 方 面 で研 究 が な され て い る が,本 研 究 で の視 点 は,わ れ わ れ独 自の 自 己理 論(水 島1978,ほ か)に 根 拠 を もち,存 在 感 に か か わ る多様 な 自己構 造 の 可 能 性 化 を前 提 と し て い る.こ こで は そ れ を一 定 の イ メ ー ジ 的 図 式 的 視 点 か ら尺 度 化 す る こ とに まず 重 点 を お くわ け で あ るが,も ち ろん 人 間 学 的 に は,自 己 ・関係 像 の 生 ぎた姿 は,現 象 的 ニ ュア ンス を含 ん で具 体 的 に追 求 され るべ き もの で あ り, そ れ に よっ て 理 論 も体 験 的 裏 づ け を もつ.し か し,人 間科 学 の 方 法 に お け る要 素 的 ア プ ロ ー チ,構 造 的 ア プ ロ ー チ,現 象 的 ア プ ロ ー チ の3相 相 補 性(水 島1979)を 考 慮 に い れ る と き,で きる だ け 少 な い 変 数 と単 純 な構 造 に よ っ て近 以 的 な大 枠 を設 定 す る こ とが 操 作 的 実 証 研 究 との 橋 わ た しに有 利 で あ る.そ の た め 大 枠 と して の 理 論 的 ・図 式 的尺 度構 成 を行 い, 質 問紙 化 お よび 図 式投 影 研 究 に つ な げ な が ら, 常 に具 体 的 現 象 記 述 ・ケ ー ス研 究 と併 せ 考 察 す る こ と を念 願 と した.
2.共 同 存 在 理 論 と̲̲次 元 尺 度 構 成 共 同 存 在 感 が 様 々 な形 で 育 つ こ とは,前 記 自己 理 論 め 中 心 課 題 で あ っ た.個 人 的 自 己の み を存 在 感 の 原 点 とす る近 代 的 常識 に対 して, 前 近 代 的 存 在 様 式,病 者 や あ る種 の 異 文 化 の
も とで み られ る存 在 様 式 な ど はか な り違 う.
ま た成 長 体 験,特 殊 な社 会 的体 験,宗 教 体 験 な どに お い て も個 を越 え た存 在 様 式 が体 験 さ れ る.(ま た 自己 知 覚 や 自己 イメ ー ジ の最 近 の 研 究 結果 も個 人 的 自 己の 構 造化 が 学 習 の 諸 産 で あ り,相 対 的 で あ る こ と を示 して い る.) 我 々の 自己 理 論 は,こ れ らの 経 験 的 事 実 を ふ ま え,個 人 的 自 己像 を絶 対 の 単位 と した 「ユ ー ク リ ッ ド的 」 常 識 に対 して,「 非 ユ ー ク リ
ッ ド的 」 な 自己 構 造 ・関係 構 造 の 原 理 を提 案 し,共 同 自己 ・没 我 等 々 が 同 じ く構 造 原 理 と して 可 能 で あ る こ とを示 す もの で あ っ た.と くに 共 同 存 在 は,現 存 在 分 析 や 実 存 心 理 学 に
もみ られ る よ う に,個 我 中 心 の 孤 立 性 ゑ ら開 か れ て い く成 長 過程 と して近 年 再 評 価 され て お り,Tグ ル ー プ,エ ンカ ウ ン ター グル ー プ な どで も評 価 され て きた もの で あ る.
日本 にお い て は,共 同 自己 が 伝 統 的 に 強 い わ け で あ るが,し か し,現 代 生 活 に お い て は や は り個 我 が 中心 に な っ て い る こ と に変 わ り
は な い.そ して,近 代 個 人 主 義 社 会 に お け る 存 在 様 式 一 般 につ い て い え ば,他 者 ・世 界 か ら断 絶 した 独 立 個 我 の み を原 点 とす る限 り, 個 人 の 深 層 の 問 題 に対 して も,ま た個 人 と社 会,人 類 の統 合 の 問題 に対 して も解 答 が 見 い 出 しに くい.む しろ我 々 が 自 己実 現 の あ か つ き に他 者 ・世 界 に 自然 に 開 か れ て い く内 的 過 程 に着 目す るな らば,そ こ に 「ユ ー ク リッ ド 的 」 常 識 を こ え た 可 能 性 の世 界 が 開 か れ る.
以 上 の よ うに,自 己超 越 や 個 と普 遍 の 課題 を も背 景 に もち な が ら,筆 者 は存 在 性 に 関 す る よ り抱 括 的 理 論 を探 索 し続 け て き た わ け で あ る.簡 単 に い え ば,自 己の 存 在 感 を規 定 す る ノ エ シス 的 側 面 は,「 個 」 「集 団 」 「普 遍 」 等 々 の意 識 作 用 の すべ て に共 通 す る あ る働 き
(x)で あ る.一 方,ノ エ マ 的 に と ら え られ た 「自 己 」 は 生 活 に応 じて ま っ た く多様 で あ るが,そ の ノエ マ 的 自己 の 形 態 に よ って,ノ エ シ ス的 自己 の と らえ 方 も規 定 され て くる.
開 か れ た普 遍 的 自 己 に 目を あ て て い え ば,そ の普 遍 的 作 用 の 顕 現 と して,常 識 的,個 的 ノ エ マ 自己 を越 え た 共 同 存 在 ,一 体 化,没 我等 の 成 長 体 験 が 可 能 に な って くる と考 え られ る わ け で あ る.
自 己 理 解
図1普 遍 的作 用モデ ル
2
図1は5で 述 べ る共 感 を例 に と って,ノ エ シ ス 的作 用 を線 で 示 した もの で あ る.点 線 部 分 に よっ て 普 遍 的 ノエ シス,す な わ ち非 ユ ー ク リ ッ ド的 図 式 が 成 立 し,Bの 共 感 はAの 自 己理 解 と本 質 的 に は同 じに な るく5‑g参 照).
以 上 の よ うな,共 同 存 在 性 に 力 点 をお い た
「非 ユ ー ク リッ ド的 自 己理 論 は,本 論 の 前 提 と は して い な い が,し か し成 熟 した 共 同 存 在 性 の 評 価 の基 礎 に はな って い る.す な わ ち, 内 的 成 熟 に伴 っ て,個 人 的 自 己 の枠 が 開 か れ 単 に共 同 自 己 の 枠 にお きか え られ て い くだ け で な く,よ り本 質 的 に普 遍 的 ノエ シ ス の働 き と して の 開 か れ た 内 的 共 同 存 在 性 が 発 現 して い くそ の 過 程 に我 々 は 研 究 の 焦 点 を あ て て き た.そ して また,こ の よう な共 同 存 在 性 の 成 熟 につ い て,我 々 は体 験 学 習 的 実 験 や そ の 測 定 法 の研 究 を積 み 重 ね て きた わ け で あ る.
(水 島1978,水 島 ・神 田 ・他1981).
これ らの研 究 に お い て我 々 は,普 遍 的 ノエ
シ ス が個 的 ノエ マ の 常 識 を こ え て発 現 す る度 合 を⑤ 〜⑤ の7段 階 に評 定 して測 定 して きた.
す な わ ち ④ 孤 立 の 極,⑤ 孤 立,◎ 孤 立 的 連 帯,
④ 連 帯,(動 体 的 連 帯,① 一 体 化,◎ 没 我 へ と い う,つ な が り=成 熟 の7段 階(当 初5段 階)で あ る.そ して この 各 段 階 につ い て 自 己 像,他 者 像,関 係 像,共 感,協 同行 動,そ の 他 の い くつ か の 極 面 の分 析 を行 い,尺 度 化 を 行 っ て きた.(表1参 照.一 部 水 島 ほ か1979).
そ の 大 部 分 は上 杉(1978),神 田(1980)に よ って 集 団 関係 お よび2者 関係 の 成 熟 尺 度 と し て質 問 紙 化 され,第2論 文 の 質 問 紙 の基 礎 と な っ て い る.(各 段 階 を図 式 的 に表 現 す る と 表1の 最 上 段 の よ う にな る.)
(注)次 項 以 下,本 研 究 で は普 遍 的 ノエ シス の仮 説 は と ら ず,a〜gと くにb〜fの5段 階 は 単 に個 の 枠 が 優 先 す るか,共 同 の 枠 が 優 先 す るか とい う研 究 方 針 に 転 換 して い る の で要 注 意.上 記 は あ くまで1979年,日 本 心 理 学会 発 表 当時 の 理 論 枠 で あ る.
表11次 元 ス ケ ー ル の 諸 相
\
③ 孤立の極 ⑤ 孤 立・ 騨
④ 連 帯鴨噂
①一体化 ⑨ 没 我Q10知 覚 図 o自 00 :o(三))響 曹一一 璽一
画
○ 巨冫O
(三)他Q3大 事 なの は 自の み 自の み 自 〉 他 自 〉他e 自 ≒他 自≡ 他 他 く 自
・教 育等 の
や りが い な し 義 務 ・役 割 と して
役割 ・責任 優位
役 割 ・責 任 ・ 他 者 の 成 長
主 と して 他 者 の 成 長 に役立 っ こ と
他者の成長 即 自分 の
成 長
他 者 の 方 が よ り「自己 」
自 己 とQs 他 者 は
無関係 な 存在
独立 して 存在 し, 役割上交渉
独立の存在 その間に やや 心 も 通 い合 う
それぞれ 独立 の存 在
心 も っなが る
心 が つ な が り相 手 との ま と ま り
自分 と相 手 は一 体 で あ る
相 手 の 中 に 生 き て い る
Q5共 感 共感な し 頭で
わか るだけ
と きに は 心 を感 じ る
自 と は別 の 相 手 の 心 と して感 じ る
と きに は 自 分 の 心 と も 一 緒 に な る
ぴ った り一 緒 に な って 感 じ られ る
ただ相手の 心だ けが 感 じられ る
Q4協 同行動 協 同行動 は で きない
義務 として の協 同行動
役 割 と して い くらか 親 密 に 協 同
親密 な気持 で協 同行動
親 密 に協 同 と きに は 一 心 同 体
一心同体で 協 同行動
ノ
ただ相 手の ために行動 他 者 の
Q1す ば ら しい 体 験
関心ない 自分 とは 無 関係
関 心 あ る が 自分 と は 関 係 な い
か な り 関 心 が あ る
自分 の 体 験 で は な い が うれ しい
冗
自分 の こ と の よ う に
うれ しい
彼 の 喜 び の 中 に 一 体 とな る
彼の 喜び それ 自体で
十分
自分 がQ2 死 ん だ ら
暗黒 すべては
無意味
相手 は生 き 続 けるが
自分 には 無意 味
相 手が生 き 続 け るの を 漠 然 と 懸 じる
相 手 が 生 き 続 け るの を は っ き り と 感 じ る
生 き続 け る 相 手に 自分を託す
相 手の中に 生 き続 ける
相手が生 き 続け る事実 だ けで十分
Q8自 己 とは
個人的存在 だが 実感な し
個人的存在 の み
個 人的だが どこかで 共同存在的
主 に個人的 だがか な り 共同存在的
自他 共 同 の 系 の方 が よ り「自 己 」
合一 した 共同存在
他者の成長 それ 自体
・集 団 ・社 会
関 係
一 バ ラバ ラ な
集 ま り
個人主義 的 利益社会 的
集団主義的
共同社会 的 一体化 集団 一
隆̲
その他同様 に して さまざまな側面 ・状 況下の規定が可能
3
3.自 己 の多 様 性 理 論 と2次 元尺 度
以上 の1次 元 尺 度 は,共 同 存 在 の 方 に よ り 価 値 を お くよ うな もの で あ っ た が,し か した と え ば,共 生 関 係 や 閉鎖 的 集 団性 にみ られ る よ う に,共 同 自 己 が 閉 され て い る よ う な場 合
と,自 由 で 深 いつ な が りの よ う に共 同 自己 が 開 か れ て い る場 合 とで は基 本 的 に違 う.一 方 自 己 が個 と して分 化 した上 で こ そ成 熟 した つ な が りが 可 能 だ と い う こ とは 現 代 の 常識 で さ え あ る.ま た孤 立 的個 我 に お い て 成 熟 した 実 存 が 論 じ られ て い る こ と も周 知 の こ とで あ る.
この よ うに孤 立 ・個 我 の側(⑤ 側)に も,一 体 化 ・共 同存 在 の 側(① ・(創則)に もプ ラ ス マ イナ ス双 方 の 面 が あ る こ とは,実 は 自 己 の 多 様 性 の理 論 か ら して も当然 な わ けで あ る.
前 節 の 理 論 に お け る よ う に,社 会 的 な い し宗 教 的 共 同 存 在 体 験 を高 次 の 成 長体 験 と して認 め る と して も,(ま た 普 遍 的 ノエ シ ス顕 現 の 仮 説 に た つ と して も)現 実 に 記 述 さ れ て い る 多 くの体 験 は,よ り低 次 の 閉鎖 的 集 団性 や 共 生 関係 を含 ん だ もの で あ る.ま して通 常 の テ
ス トで測 定 され た もの は,成 熟 し た もの か ら 未 成 熟 ・閉鎖 的 な種 々 の もの を含 んで い る.
そもそも尺 度 化 を伴 う理 論 は,over‑simplification を さ け る こ とが で きな い の で あ るが,孤 立 か ら連 帯 ・一体 化 へ とい う関係 性 深 化 の 一 次 元 的 単 純 化 は,あ ま りに も単 純 す ぎ る.そ こ で, 内 的 成 熟 ・深 化 の 軸 と,個 的(孤 立 的)⇔ 共 同 的(連 帯 ・一体 化)の 軸 と を2次 元 的 に設 定 す る道 を我 々 は 選 び,孤(個)H共 同 の 軸 (表2の ヨ コ軸)に つ い て は,ま さ に 自己構 造 化 の 多様 性 理 論 に立 脚 す る こ と に した.す な わ ち,本 来 は個 人 的 自己 か ら共 同 自己 に わ た る,あ ら ゆ る段 階 が そ れ ぞれ に(生 活 条 件 に 応 じて)構 造 化 の権 利 を もち,し た が っ て理 念 的 に は どの 段 階 につ い て も病 理,未 成 熟 な 段 階 か ら成 熟,極 致 体 験 まで が 存 在 す る.こ れ が 別 の 成 熟 の 軸 と して 設 定 され るわ けで あ る.(表2タ テ軸).成 熟 の軸 は 通 常 自我 強 化, 内 面 の 充 実等 々 の 要 因 を総 合 して と ら え られ る もの で あ る.
な お,こ こで 前 述 した7段 階 図 式 ス ケ ー ル (表1最 上 段)を あて は め る と,問 題 は 次 の よ 表2
④ ⑤ ◎ 孤立 的 ④ ◎ 一体 的 0 没 ⑨ 我
孤立の極 孤 立 連 帯 連 帯 連 帯 一 体 化 (的共 感)
O 他者 がは っ き りみ
00
他者は対象にすぎ
σ 葛
、‑o■ 騨 嶋9他者1靉 して
{二丶 二二}ノ 口
自他は未分化で一
え て い な い.又 は ず,主 体 と して認 認 知 され ないが, 体 に感 じられ,個
0 物,手 段,障 害, 知 され ない,っ な 自他 のつ なが りが と しての 自分 の実 権威 としてのみ う が りの実感 もない. か な り感 じられ る. 感 も他者 の実感 も
つ る. な い.
㊥ 略
㊤
㊤ ㊤
他 者 は対 象 と して も感 じられ,主 体 として も感 じられ る.自 他のつ なが りの 実感 はない.
略
他職.
も感 じられ,主 体 として も感 じられ る.自 他の つなが りが かな り感 じら れ る.
略
±t 他 者 は対 象 と して
も感 じられ,主 体 として も感 じられ る.そ れぞ れが主 体 と して感 じられ しか も自他 は一体 に感 じられ る.
艦
0 略
++++
現在 ・具体 的関係
++++
他 者は全 き王体 と
++++
それぞ れが主供 と
⑨ 他者自身のみが全
丶 はないが,他 者 を しては っき り感 じ しては っ きり感 じ き主体 として はっ
++ 全 き主体 として尊
重 で きる.
略 られ る.自 他の つ なが りが かな り感
略 られ る.し か も, 自他 は一体 に感 じ
き り感 じられ る.
(自分 の存在 感は
じ られ る. ら れ る. 明確だが問題にし
て いない)
4
う に 明確 化 され る.前 述 した 図 式 に お け る 「 共 同の 枠 」 は ま と ま り,共 有,交 わ り,つ な が り,開 か れ とい っ た相 互 に密 接 に 関 係 は し て い るが ニ ュア ンス の 違 う関係 性 概 念 を含 ん で い る.そ れ ら は横 軸 的 な もの もタ テ軸 的 な もの も含 ん で い る.こ れ らが い ず れ も広 い 意 味 での 共 同 自己 の 形 成 に 関係 して い る こ とは た しか で あ り.過 去 の 我 々 の一 次 元 図 式 は, こ れ らを一 括 して 未 成 熟 な孤 立 か ら成 熟 した 共 同へ とい う単 純 化 を行 っ て きた もの で あ る.
そ こ で分 化 した2次 元 尺 度 化 の た め に は,第 1に 図 式 ス ケ ー ル の 実 際上 の観 点 か ら閉鎖 的 共 同性 を も意 味 す る共 同枠 に よ る交 わ り(以 下 「ま と ま り」 とい う)と 内 的 充 実 と成 熟 に
も とつ く深 層 にお け る交 わ り(以 下 「つ な が り」 とい う)と を区 別 す る こ とが 最 低 限 必 要 に な る.す なわ ち,核 と枠 を用 い た 図 式 的 表 現 の性 質 か ら して枠 的 交 わ りと核 的 交 わ りと を 区別 し,核 に よる 「つ な が り」 が 充 実 す る ほ ど,枠 に よ る閉 鎖 的 ・共 生 的 「ま と ま り」
は い らな くな る とい う見 方 に立 つ わ け で あ る.
こ の こ とは(図 式 的 投 影 法 に よ る体 験 学 習 で い くらか 実 証 され て い るが),個 人 の 自己 像 に お い て核 が 充 実 す るほ ど,枠 の か た さや 閉 鎖 性 は不 要 に な る こ と と対 応 して い る.
4.2次 元 尺度 の操 作 的基 準 以 上 の 諸 問題 点 を で き るだ け総 合 的 に 考 慮 しなが ら,し か しあ る程 度 単 純 化 した操 作 的 枠 組 み を作 る ため,我 々 は 次 の よ う に基 準 を 設 定 した.(表2参 照.従 来 の 一 次 元 的 共 同 性 成 熟 の尺 度 は,こ の 表 に お い て は左 上 か ら 右 下,主 と してae,be,c㊦,d㊤,e㊦,
f⑭)へ と い う軸 に な る.)
① 自己 像 が 個 人的 自己 か ら共 同 自 己へ と至 る ヨコ軸 は 従 来 通 り とす る.た だ しこ の軸 に 成 長 価 値 を含 め な い た め⑤ の 「孤 立 」 に は 「 独 立 」 と して の 意 味 を 含 め,④ の 「孤 立 の極
」 は特 殊 な 場 合 を示 す 概 念 とす る.「 没 我 」 も同 じ く別 扱 い とす る.こ れ ら極 外 の もの を 含 め た 段 階 が 前 述 した7段 階 で あ る.(⑤ を
「孤 立 」 で な く,「 独 立 」 と改 丁 す る こ とは
将 来 あ りう るが,当 面 は従 来 の研 究 との 関連 もあ るの で こ こ で は 変 更 を さ け た.)な お,こ の7段 階(と くにb〜fの5段 階)に お い て 図 式 の 共 同 の 枠 ・ま とま りが 強 い程,そ れ に 支 え られ て 個 の枠 が 不 要 に な る と規 定 で き る.
そ の 逆 もま た真 で あ り,し た が っ て あ えて 量 的 にい え ば,個 の 枠 と共 同 の枠 の 合 計 が ほぼ constantに な る よ う に 図 式 を設 定 す る こ とが 便 利 で あ る.こ こで 個 の ま と ま り とは,個 の 一 貫 性,ア イデ ン テ ィテ ィ,自 我,個 と外 界 を区 別 す る もの(現 象 的個 我)で あ り,こ れ と対 応 して 共 同 の ま と ま り(枠 的 交 わ り)は 関 係 の 一 貫 性,安 定 性,共 同 の機 能 を意 味 し, 同 時 に そ の 共 同 体 を外 界 ・第3者 と区 別 す る
こ とを意 味 す る.
② 上 記 と別 の 直 交 軸 と して 成 熟 の軸 を設 け, そ れ を 内 的 つ な が りの充 実 の5段 階 で 図 示 す
る.ヨ コ軸 右 の 「ま と ま り」 す な わ ち 共 同 自 己 の 枠 に対 して 「内的 つ な が りの 充 実 」 と は 自己 の 核 に お け る関 係 性,充 実 で あ る と定 義 す る.そ れ は よ りホ ン ネ の 内 面 的 な深 層 の つ な が りで あ り,他 者 を主 体 と して 感 じ と り, 他 者 へ の 信 頼 性,他 者 尊 重,成 熟 した愛 な ど を特 徴 と し,か つ 枠 の よ うに外 部 と2人 と を 区 別 す る閉 鎖 的 境 界 が な い。 枠 的 つ な が りが 現 実 に 会 い コ ミュニ ケ ー トして い る交 わ りを 前 提 と して い るの に対 して,核 的 な もの は イ メ ー ジ レベ ル や 可 能 態 と して の レベ ル で も成 立 す る もの とみ な す(こ の意 味 か ら も次 に述 べ る よ うに個 の 内 的 充 実 とは は っ き り区 別 し に くい もの で あ る).
な お,さ らに タテ 軸 の 成 熟 を,ヨ コ軸 の 共 同 性 と区 別 す るた め,未 成 熟 な 一 体 化 に対 す る成 熟 したつ な が りの 諸 相 を列 挙 す る な らば, 閉 鎖性 に対 す る開 放 性,自 己 喪 失 に対 す る 自 己超 越,閉 鎖 的 愛 に対 す る開 か れ た愛,盲 目 的 一 体 感 に対 す る 「あ りの ま ま を見 す え た一 体 感 」,自己 中 心性 に対 す る相 手 中 心 性 等 々 の こ とが あ げ られ る.ま た 「孤 独 の 不 安 や 拒 否 」 に 対 す る 「安 定 した孤 独 」 依 存 に 対 す る広 義 の 独立 まで もが含 まれ る と考 え られ る.こ れ らは最 後 に述 べ る よ う に,実 証 ケ ー ス研 究 か 5
らの フ ィー ドバ ッ ク に よっ て我 々が タ テ軸 の 評 定 基 準 と して ひ ろ い あ げ て き た項 目で あ る.
(注),当 初 我 々 は,核 的 つ な が りを 核 を結 ぶ 線 で 表 現 し,核 の 充 実 と は 区 別 した 案,っ ま り,核 の 充 実,核 的 つ な が りに 個 の 枠,共 同 の 枠 の4変 数 案 を 用 い て い た.こ の 場 合,成 熟 の タ テ 軸 に お い て は,個 の 充 実 が 増 す と 同 時 に,内 的 つ な が りが 増 す こ とに な る.(θ Oか ら㊦ 一 ㊥ と記 号 化 さ れ る.)ま た 共 同 性
に お い て,未 成 熟 な段 階 で は 個 の 枠 が 共 同 の 枠(枠 的 つ な が り∈ ヲ)に お き か え ら れ て い く
の に対 して,成 熟 し た 段 階 で は 核 的 つ な が り (+=+,二 重 接 続 記 号)に お き か え られ る こ と に な る.し か し こ れ は複 雑 に な りす ぎ る だ け で な く,関 係 性 を こ え た 個 人 の 内面 を, 独 立 に 設 定 しす ぎ て し ま う.核 的 つ な が り は, 個 人 の 核 の 充 実 と密 接 な 関 係 に あ り,本 研 究 で と ら え よ う とす る の は 両 者 を含 ん だ 意 味 で の 現 象 的 関 係 性 で あ る.し た が っ て 核 的 つ な が り と核 の 充 実 の 記 号 を 統 合 し,そ れ が す な わ ち 内 的 関 係 性 充 実 を表 わ す と した わ けで あ る.こ の 場 合,図 の 右 下 ∈ 〔 王Dの よ う な 表 現 は,個 の 枠 の な い こ と と核 の 充 実 と に よ っ て,核 的 つ な が りの 印 象 を もた せ る こ とが で き,個 の 内 面 的 充 実 も あ くま で 他 者 と の 関 係 性 の 深 い 充 実 と い う意 味 に お い て で あ る こ と を(感 覚 的 体 験 的 に も)表 現 し う る と考 え ら れ る.し た が っ て∈:∋ と(丑ヨヨ)の 差 は, 核 的 つ な が り(充 実)の 有 無 の み と な る.つ ま り,開 か れ た 共 同 存 在 に お い て も枠 的 つ な が り は あ り,た だ 核 的 つ な が りの 充 実 に ゆ え に,枠 が 柔 軟 で 変 換 が き く とい う解 釈 に な る.
し た が っ て 共 同 の 枠 とは,単 な る 現 象 的 共 同 性 を 意 味 す る.同 様 に して,孤 立 の 極 に お け
る個 の 枠 も現 象 的 孤 立 性 と な る.
5.孤 立 ・個 的 存 在 性 と,一 体 化 ・ 共 同 存 在 性 の 諸 段 階
以 上 の よ うに,表2が 新 しい尺 度 の 基 本 で あ るが,こ れ に よ って 従 来 規 定 して きた 自 己
・関係 像,価 値 の基 準,共 感,協 同 行 動 を ど の よ う に規 定 で き るか を以 下 に 吟 味 した い.
⑤ の例 外 的 「孤 立 の 極 」 に お い て は,自 他 が 本 来 無 関 係 で あ り,他 者 が は っ き り見 え て い な い.自 閉 的,無 感 心,極 端 に 自己 中心 的 で,他 者 が 物,手 段 等 々 と して の み うつ る.
こ の@段 階 は基 本 的 に は病 理 と して の み存 在 す る特 殊 な もの で あ り,た だ健 康 人 や 成 熟 し
た 人 で も,極 端 な 孤 立 状 況 下 で は,こ の段 階 を示 しう る.ふ つ うの 人 が 日常 自分 に こ だ わ っ て い て 他 者 が み え な い,あ るい は他 者 を道 具 視 して い る よ う な状 態 もこ こ に位 置 づ け ら
れ る.
⑤ は ま さ に 孤 立 性H共 同性 の 段 階上 の個 的 孤 立 的 極 で あ る.こ こ で は(∋(タ テ軸 の 非 充 実 ・未 成 熟)が 主 と して 孤立 的,①(同 充 実
・成 熟 段 階)が 主 と して独 立 的 とい うニ ュ ア ン ス を もつ.θ は相 手 を ま っ た く拒 否 した り,そ もそ も人 とのつ な が りの 感 覚 が もて な い よ うな 場 合 で 通 常 の 孤 立 の ほか,④ で 述 べ た 自 閉性,自 己完 結 性,自 己 中心 性 も含 ま れ る.こ れ に対 して 内面 が 充 実 して きた と きの 独 立 的 孤 立 とは,た と えば 自 己 の信 念 に生 き る よ うな 孤 独 な 実 存 の 際 に見 られ る.い ま こ の 瞬 間 に交 わ りや つ な が りは な い が,い つ で もそ れ が 可 能 な状 態 で あ り,孤 独 の ま ま個 が 安 定 して い る とみ な す.と くに⑤ ㊦ で は,現 実 の 交 わ りは な い が 相 手 へ の 関心 が 強 く,相 手 を受 け入 れ,尊 重 し,潜 在 的 な つ な が りと そ の 充 実 感 を感 じる場 合 で あ る.
⑤ の 没 我 は,⑤ と同 じ く正 確 に は⑤ ⇔① の 極 で は な く,特 殊 な 場 合 で あ り,成 熟 した 愛 に み られ る よ うな 没 我 性 で あ る.未 成 熟 な 自 己 喪 失 体 験 や 病 理 と して の離 人 体 験 も,自 分 が 図 化 さ れ て い な い とい う意 味 で は こ れ に近 い とも思 われ るが,離 人症 の 自己 喪 失 で は,他 者 も実 感 的 に 見 えて い な い の で,@は 本 来 成 熟 域 の 段 階 だ と考 え な け れ ば な ら な い.つ ま り 内 面 が 充 実 して の み,他 者 を あ りの ま まに 認 知 す る こ とが で き,そ こ に没 我 す る こ とが で き る と考 え られ る.前 述 の 「非 ユ ー ク リッ ド 的 」 理 論 に した が え ば,没 我 的 共 感 に お い て は,相 手 の み が あ りの ま ま に感 じ られ る.前 述 した 図1に お け る よ う に相 手 へ の 共 感 と相 一6
手 の 自己 認 知 の 差 は,普 遍 的 ノエ シ ス が相 手 自身 を通 じて 働 くか わ りに,自 分 を通 じて働 く にす ぎな い よ うな典 型 とな る.普 遍 的 な 力 (x)が 自分 を通 して働 い て い るか の よ う に表 現 され るゆ え ん で あ る.(x及 び 点 線 を仮 定 しな い 「ユ ー ク リ ッ ド的」常識 と対 比 され る.) 行 動 レベ ル で も,相 手 を主 体 と して と ら え, 純 粋 にそ の 相 手 を援 助 して い る関 係 が 没 我 的
だ と い え る.な お没 我 は基 本 的 に は相 互 性 を 要 求 せ ず,一 方 的 に相 手 中心 に な りう る よ う な 関 係 で あ る.
① の 〜 体 化 は,(ひ →① 線 上 の 共 同性 の 極 で あ る.没 我 とち が って 相 互 性 を要 求 し,そ の 一 体 感 に情 緒 的 ・態 度 的 ・存 在 的 意 味 を見 い 出 す.相 手 の ノエ マ 自 己 と同一 化 また は 融合 し,共 同 の ノ エ シス が 体 験 され う る.内 面 が 充 実 した と きの 一体 化f㊥ は,つ な が りの 極 と して の 自他 の 融 合 で あ る.こ の 場 合 に は 共 同 の 枠 も必 要 とせ ず,融 合 体 は 第3者 や 外 界 に向 っ て 開 か れ て い る.ま た深 いつ な が り の 実 感 に支 え ら れ,た とえ離 れ た と して もつ なが りの 感 じが 保 て る よ うな 安 定 した一 体 感 を もっ た 関係 とい え る.こ れ に対 して一 体 化 の 病 理 は共 生 関 係 で あ る(実 際 の 共 生 関係 は 相 互 的 で な く,一 方 的 で あ るが,そ れ は 図 式 で は 問 うて い な い).離 人体 験 も実 際 に は主 と して こ こ に含 まれ,実 際 問題 と して 共 生 精 神 障 害 者 が 離 人 体 験 を もつ こ とは 多 い.幼 児 の 一 方 的依 存 も基 本 的 に は同 じ原 理 に よ っ て い る とみ る こ とが で き る.通 常 の 社 会 関 係 に お い て は,個 人 的 自己 の 核 も枠 も貧 困 な ま ま に,ま た 深 いつ な が りや 信 頼 もな い ま ま に, 共 同 の枠 に依 存 して い る状 態 がfeで あ る.
い っ し ょに い る こ と に しが みつ い て い て,相 手 が い な い と 自分 が な くな っ て し ま う とい う ニ ュ ア ン ス が 多 くみ られ る.こ の ようなfθ
と極 致 的f㊦ と の 中 間 に通 常 の 友 情 ・恋 愛 ・ 仲 間 集 団 に お け る よ うな一 体 化 が あ る.す な わ ち 若 干 の 閉鎖 性 を もち つ つ もあ る程 度 内面 に 裏づ け られ た 一 体 化 体 験 が あ り,時 に よ っ てf㊦,feへ とゆれ 動 くとみ な さ れ る.
以上,⑤ ⇔① の 両 極 と,特 殊 な 極 と して の '7
@,⑨ を述 べ た の で,そ の他 の 中 間 段 階 は ほ ぼ機 械 的 に規 定 して 述 べ て い きた い.㊤ の 段 階 の◎,④,⑨ に つ い て い え ば,通 常 の 個 的 存 在 感 も共 同 存 在 感 も あ り,◎ の 方 に い くに つ れ て共 同 自 己 の枠 と ま とま りが,個 の 枠 と ま
と ま りに とっ て か わ って い くこ とに な る.
◎ の 一 体 的 連 帯 は,基 本 的 に は㊦ の 一 体 化 と次 に 述 べ る④ の連 帯 との 中 間 段 階 と して規 定 され る.存 在 感 と して は,一 体 化 よ りは 自 他 が分 化 ・分 離 して い るが,共 同存 在 の 系 と して認 知 され る.自 他 の 相 違 は あ た か も個 人 の 内部 分 裂(極 端 に は二 重 人 格)と 同 様 に と らえ られ,し た が っ て2つ のSub‑systemの 統 合 と して 共 同 の 系 が と ら え られ る.
④ の連 帯 は,個 人 的 自己 と共 同 自己 が 共 に ほぼ 平 等 に 成 立 し う る状 態 で あ るが,現 実 社 会 に お い て は 個 人 的 自己 が 優 先 し,共 同 自 己 は存 在 感 と して は従 的 に体 験 さ れ る.共 感 や 協 同行 動 に お い て も,お 互 いの 独 立 性,相 違 性 を前 提 と した 上 で,し か し情 緒 的 ・深 層 的 必 然 を あ る程 度 伴 っ た共 同性 が 発 揮 さ れ る.
親 密 な人 間 関係 の もっ と も普 通 の タ イ プ と規 定 され る.と くに④ ㊤ は,普 通 の親 しい 関 係 で,お 互 い に あ る程 度 独 立 で 利 害 ・役 割 関 係 に 支 え られ,深 い とこ ろ で も あ る程 度 の つ な が りと尊 重 を伴 う場 合 で あ る.
◎ の 孤 立 的連 帯 は,⑥ の連 帯 と⑤ の 孤 立 と の 中間 段 階 で あ る.あ る程 度,情 緒 的 交 わ り が あ るが,基 本 的 に は孤 立 的個 人 的 自 己 が, 契 約 ・役 割 等 に よ って 社 会 的 に 結 び つ い て い
る とい う形 態 で あ る.こ こ で は,主 体 の感 覚 は ほ とん ど個 に の み 源 泉 を もつ こ と に な り, 共 同存 在 感 は ご く希 薄 で あ る.
以 上 の よ う に,横 軸 の 各 段 階 ご と に未 成 熟 な(∋段 階 か ら㊦ の 成 熟 した段 階 す な わ ち存 在 の 実感 と充 実 感 を もっ た他 者 を も実 感 的 に主 体 と して 尊 重 した状 態 へ とい う段 階 が 設 定 さ れ るわ けで,そ の さ らに具 体 的 な肇 は次 項 の 表3・4・5の 例 示 を へ て 第2論 文 に 譲 る こ と
と す る.
6.実 証 研 究 に 向 け て
以 上 の 主 旨 に基 づ き,表2を 基 礎 に して 実 証 研 究 向 け の 諸尺 度 が 構 成 され る.す で に各 種 の もの が 我 々の 間 で 試 み られ てい るが ここ で は そ の い くつ か を例 示 す る 余裕 しか な い.
ま ず,以 前 の 研 究 に お け る左 上 か ら右 下 へ (未成 熟 な 孤 立 か ら成 熟 した 共 同性 へ)の 尺 度 は,や は りか な り多 く用 い られ,洗 練 さ れ て きて い る.表1及 び 第2論 文 で 用 い る質 問 項 目の い くつ か は,成 熟価 値(内 的 つ なが り)に 無 関係 の個(孤)H共 同 の ヨ コ軸 に 関 す る もの で あ るが,多 くはや は り価 値 的 に左 上 か ら右 下 へ の尺 度 とい うニ ュア ン ス を も って い る.
こ れ に対 して,上 記 と逆 に右 上 か ら左 下 (未 成 熟 な共 同 性 か ら成 熟 した 孤 立,独 立 性 へ
とい う軸 も 当然 考 え られ る.そ れ は た と え ば 幼 児 の共 生 的 依 存 か ら青 年 期 の(孤 独 の ニ ュ ア ン ス を 伴 った)独 立 へ とい う成 熟 へ の 段 階 あ る い は 共 生 的 ・依 存 的 病 者 の 治 療 過 程 に対 応 す る よ うな もの で あ る.こ の 面 の研 究 は, まだ 行 な わ れ て い な い が,上 との 対 照 上,独 立 自我 の 実 感 形 成 過 程 を例 示 す る と表3の よ う に な る.
〔表3〕
O 相 手 に依 存 しき っ た共 生 関係.独な 立 した 自分 は い.
◎
独 立 した 自分 も若 干 あ るが,相 手 との ま と ま り の 方 が 強 い.④ そ れ ぞ れ 独 立 して 存在 しな が ら,同 時 に 心 が つ な が り合 っ て い る.
◎ そ れ ぞ れ の 独 立 した 自 己 実現 の 方 が 強 調 され て い る.
⑤ 完 全 に独 立 して存 在 し,そ れ ぞ れ が 自由 に 自己 実 現 して い る.
こ れ は 第2論 交 で述 べ る「共 同 の ま とま り」
に 関 す る左 上 か ら右 下 へ の項 目(Q6)と 対 をな す もの で あ り,双 方 の項 目 を交 叉 させ れ ば,後 の 表4,5と 同 様 の2次 元 尺 度 の例 に な る.表4,5の 形 式 で い え ば,上 記 がfO, d㊤,b㊦ を あ らわ す項 目に な り,表1な い し 次 論 文Q6か らbe,d㊤,f㊥ が 拾 い う る.
ち な み に表2,3と 同 様 に して残 りの欄 を埋 め る と表3付 表 の よ う に な る.
〔表3付 表 〕
bO 若 干 の 不 安 ・不 満 ・防衛 を 含 ん だ 通 常 の 独 立
fO 依存 も愛 も含 んだ通 常の一体感
dθ つなが りへの依存 と防衛 的独立の間 をゆれ る d㊥ 独 立 とつ な が りが と もに 深 く充 実 し てい る.
以 上 の よ う に,総 合 的 に は,文 章 化 な い し 図 式 化 され た2次 元 尺 度 が 存 在 的 ・情緒 的 ・ 態 度 的 諸次 元 に つ い て作 成 され る.表1の 各 項 目 につ い て も原 則 的 に は それ ぞ れ2次 元 的 尺 度 が 成 立 す るわ け で あ るが,こ こ で は 紙 数 の 関 係 上,存 在 感 の 次 元 に関 す る もの(表4), 共 感 ・協 同 行 動 に関 す る もの(表5)を 例 示 す
る に と どめ る.表4は,個 的 存 在 感 の極 か ら 共 同 存 在 感 の 極 まで を ヨ コ軸 に と り,図 と地 の 関 係 で あ らわ し,一 方 タ テ軸 の 成 長 の 軸 を, 存 在 の 実感 とその 尊 重 と い う点 か ら とら え た
もの で あ る.こ こ で は個 的 存 在 感 に お い て も, 共 同 存 在 感 にお い て も,と もに 実 感 の うす い
○ 段 階 か ら,存 在 の 実 感 ・充 実 ・尊 重 とい う
㊥ 段 階 へ の 移 行 が 平 等 に あ らわ され て い る.
(ヨ コ軸 は第2論 文Q9と ほ ぼ 同 じ).
(注),表 は,ご く概 念 的 に 記 し た だ けで あ る が,離 人 症,二 重 人 格,宗 教 的 融 合 体 験 の よ う に,存 在 感 の 態 様 が 明 らか な 場 合 は別 と し て,日 常 レ ベ ル で 自 己 の 存 在 感 を 判 定 評 価 す る こ と は 本 人 に と っ て も容 易 で は な く̀評 定 尺 度 化 も言 語 表 現 の 壁 に つ き あ た る.た と え ば 表 のf㊥ で は 「相 手 が 存 在 す る こ と は 自分 が 存 在 す る こ と と 同 じ」 と い うニ ュ ア ン ス を 持 ち,し か も 自 他 の 存 在 が 大 切 に さ れ る.こ れ は 第2論 文Q2‑f「 自 分 が 死 ん で も相 手 の 中 に 生 き続 け る こ と が 実 感 で き る 」,Q2一
⑨ 「相 手 が 生 き続 け る事 実 だ け で,自 分 に は 十 分 で あ る.」と い うニ ュ ア ン ス に も通 じ る も の で あ る.し か し 「相 手 の 存 在 は 自分 の 存 在 と 同 じ よ う に 大 事 で あ る 」 と い う 言 葉 に し て し ま う と,そ れ は 存 在 感 と し て で は な く,い わ ゆ る ヒ ュ ー マ ニ テ ィ と して の 平 等 の 大 切 さ を意 味 す る に す ぎ な くな っ て し ま う.デ リケ ー トな掲 索 が 必 要 な ゆ え ん で あ るが,こ れ に 対 して 前 起 の病 理 や 特 殊 体 験 の例 示 は 分 りや す
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く,た とえばfθ の「未分 化 な共 生 」の よ うに, 幼 児の 未分 化 や 共生精 神 障害 の例 か ら して比 較 的一 義 的 に共 通理解 に達 しう る道 の探 索 も, 尺 度作 製,ひ い て は研 究 全体 に とって 不可 欠
で あろ う.
表5で 共 感 に つ い て は(そ の 内 容 の 正 確 さ は 問 わ な い こ と と して 「姿 勢 」 に 目 を向 け)
ヨ コ軸 に,⑤ 個 の 孤立 性 と共 感 の 限 界 の 認 識 に 立 った相 互 理 解 と尊 重 →④ 自分 と は独 立 の 相 手 へ の 共 感 的 理 解 → ① 自体 一 体 化 した よ う な(あ た か も同 じ よ うに感 じ,内 的 に 触 れ合
う よ うな ピ ッタ リ した)共 感 を とっ て い る.
タ テ軸 は,相 手 を あ りの ま ま に主 体 と して 深 く感 じと り大 事 に す る度 合 で あ る.タ テ軸 の
○ に は,共 感 の 貧 困や 拒 否,自 分 の都 合 に よ っ て しか わ か ろ う と しな い と い う面 が 強 調 さ れ る.同 様 に して,協 同行 動 につ い て は,ヨ コ軸 に,考 えや 目標 が 違 うか 同 じか とい う こ とが 問 わ れ,タ テ 軸 に協 力性,相 手 尊 重 の 度 合 が 問 わ れ る こ と に な る.
な お,表2の 場 合 と同様 に@は 基 本 的 に は O,⑨ は㊦ の み しか 該 当 しな い の で 表 記 は し な か っ た.ち な み に③ は,自 分 以 外 が み え て い な い と い う共 感 ・協 同 行 動 以 前 の 状 態,⑧ は,た だ 相 手 の心 だ けが あ りの ま ま に感 じら れ る(自 分 を無 に して相 手 の た め に行 動 す る) とい う こ と に な る.
これ らス ケ ール の 実 際 の 使 用 に 当 っ て は, 第2論 文 に お け る よ う に,今 の と こ ろ図 式 ス ケー ル の み を二 次 元 化 し,あ とは 目的 に応 じ て左 上 か ら右 下,右 上 か ら左 下,価 値 を含 ま な い ヨ コ軸 等 々 に一 次 元 化 した質 問 紙 を用 い る こ と が 多 い が,表4,5の よ うに,文 章 を簡 素 化 した二 次 元 尺 度 を用 い る こ と もあ り,と
くに 研 究 者 の 評 定 尺 度 と して 多 く用 い て い る.
総 じて こ の尺 度 は,内 的状 態(パ ー ソナ リ テ ィ)と 密 接 な 関 係 は あ るが,実 証 研 究 に お い て は,基 本 的 に は関 係 性,そ れ もあ る瞬 間 の状 態 につ い て 用 い る こ との 方 が 有 効 で あ り,
した が って 成 熟 した 人 で もマ イナ ス の 場 合 が
表4存 在 感(白 紙部 分 は省略)
嵳諺
@ ◎ ◎ ④ ◎ ㊦1⑨存 能
在 心
の 充 実 実感 感
同 右
(嬲
自己 とは個 人的 存在
(地に共同存在)
同 左 共 同存 在 感
も少 しあ る.
(いくらか図化)
個 人的 存 在 中 心 共 同存 在 感 もあ る,
(か な り図化)
自他 を含 ん だ 系 が 自己
1存 の方が図)
合 一 した共同存在
(個 は 地 の み)
相 手 の 方 が よ り「自 己 」
(自は地のみ)分自身
他 者 が み えず, 個 も共同存在
O 自分 中 心,そ の 感 も同 じ くら 未分化な
共 生
存在感 も稀薄 い 弱 い.
㊦
\
もっ ぱ ら個 と し 個 で あ りなが ら 自他未分化 を
㊤ て の存 在 感. 共 同 感 も あ る. 残 しつつの分
化統 合
(西欧的極) ふ つ うの 存 在 感. (日 本 的極)
0
個 的存在 として 個 も共 同存在
分化 した上 で
++ の充 実. 感 も同 じ くら
再 結A.̲̲.体 化
他者の個 を尊重 い充 実.
覧
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あ り,個 的 な人 で も①,② 段 階 の こ とが あ る こ とを 大 前 提 と して い る.
こ こ で 本 論 が,と くに理 論 的 体 系 的 尺 度 化 の 方 に 力 点 を置 い て い るこ と を付 記 して お き た い.わ れ わ れ は 基 本 的 に は あ る切 断 を した と きの 自 己 の特 性 を理 論 的,一 義 的 に 設 定 し, ま さに 理 論 に も とつ い た 自己 ・関係 像 の位 置 づ け を 目的 と して き た.つ ま り表1〜5(お
よび 紙 面 の都 合 で 省 略 した こ れ と同様 の 諸 尺 度)は す べ て 基 本 的 に は 理 論 に精 通 した 研 究 者 が 用 い る評 定 規 準 と して の 性 格 の もの で あ り,そ れ ぞ れ の 項 目に 関 す る詳 しい 解 説,評
定 例 の集 積 に た っ て,研 究 者 の 間 で イ メ ー ジ の 一 致,評 定 規 準 の 一 致 を は か っ て きた もの で あ る.こ の 意 味 で 単 独 に質 問紙 項 目 にす る に は不 適 切 な面 もあ るが,し か し表1を 質 問 紙 化 した上 杉 ・神 田 らの 前 述 の 結 果 か ら して, 質 問 紙 と して 用 い る こ と も(一 定 の 限 界 を踏
ま え た上 で)可 能 で あ る.第2論 文 で は この 意 味 で 質 問紙 化 を行 な うが,し か し同 時 に用 い た 表2の タテ軸 が,本 人 評 定 の ス ケ ー ル と
して は 必 ず し も適 切 で な い こ とが 明 らか に さ れ,む しろ 研 究 者 評 定 と して使 用 す る こ とに な る わ け で あ る.
表5共 感 ・協 同 行 動 に 関 す る ス ケ ー ル 形
態 成 熟度
③ ⑤ ◎ ④ ◎ 0 ⑨
璽
孤 立性 の 認 識,共 感 ・協 同 行 動 の 限 界 の 認 識 に立 つ.市 單
自分 とは独立 の相 手へ の共 感的理解 と協 力
甲 單
自他 一 体 化 した よ う に同 じ よ う に感 じ合 い,行 動 す る.
璽
e自 己中心 共感不 能 ・ 拒否
(共同行動 不 能)
自他の断絶 共感 な し
(協同行動 な し)
頭 だ け で わ か るか,双 方 が 一 致 した面 で の み わ か る.
醗 讎 瀟 奪)
同 感 し身 に つ ま され て, 巻 き込 まれ る.
驪 徐1鞴 りの)
㊤ ふつ うに 自己中心 と 他者中心
あ る程 度 ・断絶 しな が ら 独 立 性 の 尊 重 もあ る.
(義務,役 割 と して 協 力)
自分 とは独 立 の相 手 へ の, あ る程 度 実 感 を伴 った 普 通 の共 感.
(目標 ・考 えが違 いなが らの普通の協力)
同感 して 共 に 揺 れ な が ら も 相 手 が み えて い る.
醗 離 主体的で)
㊥ ありのま まの共感 と 他者 中心
孤 独 ・独 立 性 をふ ま え, 限 界 を わ き ま え た共 感 的 理 解 と 自由 尊 重
(責 任 と して の 協 力)
同上,愛 他 性 の 強 い場 合 (同)
あ りの ま まの 相 手 の 気持 ち が ピ ッ タ リ伝 わ っ て くる.
隴 淘瞿瀛 劣の喜び)
7.要 約 と問 題 点
以 上,我 々 は過 去 の い くつ か の研 究 の 継 続 と して個 人 的 自 己 だ け が 存 在 感 や 情 緒 的 ・態 度 的 自己 同 一 性 の 原 点 で は な く,個 的 な相 か ら共 同 的 な相 に至 る まで の す べ て が 自己構 造 と して 可 能 で あ る こ と,ま た 内 的成 熟 や 主体 的 交 わ りもそ れ ぞれ の相 に お い て可 能 で あ る
こ と を み て きた.ま た,新 しい実 証 研 究 に向 けて の ス キ ー マ とそ の 尺 度 化 の 具 体 例 を述 べ て き た.し か し,存 在 感 を 中心 と した デ リケ ー トな感 覚 は 言 語 化 が極 め て 困 難 で あ り,か つ 人 に よっ て も,異 な る と い うの が 我 々 の体
験 して きた とこ ろ で あ る.図 式 的 表 現 に お い て も,そ の と らえ方,感 じ方 は 多様 で あ り, 一 義 的 に す べ ての 人 に 通 用 す る枠 組 み を設 定 す る こ とは ほ とん ど不 可 能 に近 い.1次 元 的 尺 度 か ら2次 元 的 尺 度 へ と研 究 を 発 展 させ た こ とに よ り,研 究 上 の い くつ か の 困 難 が 解 決 され た とは い え,言 語 的 に も図式 的 に も整 合 性 に 関 す る新 た な 問題 が 生 じて い る.
さ らに 我 々 は存 在 感 の 次 元 と情 緒 的 ・態 度 的 次 元 と をで き るだ け分 化 させ た 上 で 総 合 的 に み る こ と をね らい と して きた が,実 際 に両 者 の分 化 が 容 易 で な い と い う問題 も残 され て 10
い る.い くつ か例 示 して き た項 目(さ らに は 第2論 交 で 質 問紙 の形 で 掲 載 さ れ る項 目)に お い て,存 在 感 の次 元 と情 緒 的 ・態 度 的 次 元
との 区 別 は必 ず し も明確 で は な い 。
表4に み る よ うに,存 在 感 を典 型 的 に表 現 す れ ば,個 的 な極 で は 「自 己 とは個 人 的 存 在 だ けで あ る」 とい う こ と に な り,そ れ に対 し て 共 同 存 在 の 極 で は 「自他 を含 ん だ 共 同 の 系 な い し 厂自分 も相 手 もな い合 一 した 共 同 存 在 が 真 の 自己 」だ とい うこ とにな る.さ ら に没 我 的 に は 「相 手 の 方 が よ り自 己」 だ と い うこ と に な る.(第2論 文Q9)
これ に対 して情 緒 的 ・態 度 的 に は,表5に み る よ う に共 感 や 協 同行 動 の程 度(表1お よび 第2論 文Q4,Q5)な どが代 表 的 で あ る.し か し,相 手 の 幸 福 を 自分 の こ との よ うに喜 べ るか (同Q1),相 手 の 存 在 が 自分 の死(消 滅)を も 代 償 させ るか(同Q2),相 手 が 自分 と同 じ位 大 事 か(同Q3)と い う よ う な価 値 の 基 本 に な る感 覚 は,現 象 的 に は情 緒 的 ・態 度 的 次 元 に 属 しなが ら,存 在 感 と不 可 分 の 関 係 に あ る と み な けれ ば な らな い.本 論 の代 表 的 な表2も, 双 方 の 次 元 を 含 ん だ もの に な っ て い る.実 際 問 題 と して 一 般 の 研 究 に お い て,存 在 感 に 関 す る叙 述 は,多 くが 情緒 的 ・態度 的 な ニ ュ ア ン ス を含 ん で な され て い る(同Q6,Q7).
古 今 の 自己 に関 す る諸 理 論 が極 め て 多様 な
「自 己」 の概 念 規 定 や イ メ ー ジ を発 展 させ て い る よ う に,存 在 の 問 題 を含 ん だ 「自己 」 の 人 間 学 的 探 求 は容 易 に体 系 化 ・測 定 に な じ ま
な い もの で あ り,あ え て簡 易 に体 系 化 す れ ば 多 くの ニ ュ ア ン ス を犠 性 にせ ざ る を え な い で あ ろ う.こ の ジ レ ンマ を 認識 しつ つ,し か し お お よ そ の構 造 原 理 を 明 らか にす るた め の も の と して,前 著 の 「非 ユ ー ク リ ッ ド的 」 公 準 の 体 系 化 も,ま た過 去 の 諸 測 定 研 究 も位 置 づ け られ る.今 回2次 元 尺 度 を設 定 した の も,
もち ろ ん と りあ え ず の 研 究 準 拠 枠 に す ぎず, よ り現 象 学 的 に個 々 の体 験 の 了解 と合 わせ な が ら,研 究 を進 め て い か な け れ ば な ら な い も の で あ る.こ の こ と は次 の 第2論 交 の 方 法 に
も生 か され る こ と にな る.
文 献
1.水 島 恵一1978人 間学,有 斐 閣 2.水 島 恵 一1979「 体 験 と意 識 」研 究 の 方
法 論,体 験 と意 識 に 関す る 総 合 研 究 第1集 3.水 島 ・神 田1978「 非 ユ ー ク リッ ド的 」
自己 理 論 とそ の 体 験 的 検 証.そ の1,日 本 心 理 学 会 第42回 発 表 論 文 集
4.水 島 ・神 田 ・棚 倉 ・土 沼1979「 非 ユ ー ク リ ッ ド的 」 自 己理 論 とそ の 体 験 的検 証 そ の2〜5,日 本 心 理 学 会 第43回 発 表 論 文 集 5.上 杉 喬1978集 団 の 創 造 的 動 に 関 す る一 考 察,日 本 心 理 学 会 第42回 大 会 発 表 論 文 集
6.神 田久 男1980場 面 状 況 にお け る対 人 認 知 構 造 の 変 容 過 程,体 験 と意 識 に 関 す る 総 合 研 究 第2集
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