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数値制御工作機械のプログラミングについて

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U.D.C.る21.9-503.55

数値制御工作機械のプログラミングについて

Programmlng

for Numerically

Controlled

Machine

TooIs

一*

TeiichiKatagiri

宏*

Yoshibiro Higashi

日立数値制御 ̄1 ̄二作機械ほ昭和32年頃よF)開発に着手され,すでに川崎航空株株式会社をはじめとして,相 当台数が実用操業にほいっている〔最近になって数値制御工作機械のメリットがようやくわが国においても認 められてきており,今後,従来の工作機械に代わって数値制御コニ作機械の需要が増加すると予想される。した がって数値制御工作機械のソフトウェア(計算機のプログラムによる情報処理)を開発して,実用の便宜をほ かることが必要になってきた。ここに述べる数値制御⊥二作耗械のプロダラミソグ方式は実際問題に直面した経 験を生かして完成したものであるっ現在ほこのプログラミソグ方式でテープサービスを行なっており実用に供 している。

】.緒

数値制御工作機械で部品を切削する場合,加工に必要な情報,つ まり加工部品の形状,カッタ送り速度,カッタ径などの切削諸元を なんらかの形で人間が表現しなければならない。11謀製作所の数値 制御方式はこの情報を計算機に処理させ,二l二作機械に指令すべきカ ッタ中心移動量,あるいは送り速度からきまる移動に安する時間な どを紙テープにパンチアウトし,次に紙テープの内宮羊をいったん磁 気テープに位相変調して記録し,これによっで切削を行なうもので ある。数値制御_■l二作機械のプログラミソグ方式を確 ̄i呈するためには まず第一に加工に必要な情報を表現する言葉(Statement-これは人 間が直接使用するのであるから人間の ̄ご葉に近いことが守圭ましい) を決定することと,第二にその吉葉を計算機で処即させるための処 理ルーチソを作成することの二つが必要である。言葉(Statenlent) ほ計算磯にかけられると,処理ルーチソが働いて言葉は解読されて 工作機械の解読できる言葉つまりカッタ中心の動く量,動くに要す る時間などに変換され,これに基づいて工作機械は所要の形状を加 工することになる。つまり計算撥ほ人間の言葉を二【二作機械に通訳し ていることになる。言葉を用いて切削諸元を記述することをプロセ スシートの作成にいっているが,このプロセスシートの作成が実用 上便宜かつできるだけ容易なものであることが望まい、。口 ̄た聾望作 所では加⊥二部品の形状,送りなど切削に必要な情報を簡_ぎ巨な英占才子の 略語を用いて表現することにし,種々の操作に対応して約30種額 の言葉を作成し実用に供している。.

2.数値制御方式の概要と数値制御プログラミング

ここでは加二1二図面から数値制御 ̄【二作梯械で加二「品が切削されるま での全体のプロセスの概要を説明する。 まず与えられた加 ̄丁二図面をもとにして,材質などを考慮して送 わち図面の形状,カッタ径,送りなどほシートに記入される。この シートを加工のプロセスを表わすものという意味でプロセスシート といっている〔このプロセスシートは計算センタに送られると,計 算楼は所労のカ、ソタ中心移動量,送り時間などを計算し,紙テープ にパンチ7ウ卜する。Fl′-上顎望作所では,紙テープを録音機によって 付和変調した指令信号として磁気テープに記録しこの磁気テープを 別場iこ†ハ給Lて数値制御l二作機械を動かす方式を採用Lている。

3.プロセスシート作成用語

3.1月語作成に芳慮すべき点 前述したように加工に必要な情報を表現する言葉を決定すること がまずれ一であるr.この吉葉は簡新明瞭でしかも融通性のあるもの でなければならない「.融通性のない言葉を用いると種々の加t部の 形状を表ぢい孝一るのに無数の ̄三一葉を用意しなければならないことにな るからである.一 どういう形式の言i ̄某(用語)を使用するかは実にその プログラム方式の特色を決定するものであっで供垂を要するもので あり,言葉の作成に当たっては必要とする言葉を種々の加工図面に ついて広く検討して決めなH+ればならない。 3.2 加工図面の検討 (1)両線と「+弧の組合せでできているもの(弟3図) この種の形状は一番よく見られる。国中の50Rの円の1・卜しほ 図面にほ記入してないから,計算機で計算しなけjtばならない。 (2)点群で表わさjlているもの(弟4図左) 巽形などのように′亡、ミ群をなめらかに結んだ形状を切削したい場 合がこれである。 (3)方程式で与えられている場合(第4図右) 3.3 用語 の決定 筆名らほ加工図面ほ上の三つのパターンに分類できると思ったの り,カッタ径,切込量などを決めるいわゆるマシニソダブラソがな される。マシニソダブラソによって決まった切削に必要な情報すな

:

人 間 の ∫榊丁ど〝占Vr 計算洩 工作機 (フロプラム) 情鞘処理 ルーチン 第1図 計算放の 情 報処理 日立製作所川崎工場 (生産管理室) 二九セスシ小の作成 加工図面

ー56-工作磯指令 用施策テープ マシニンフフラン (計豊ニンテニ・ 指令チーフb作尿 通気テープ 記簡装置  ̄て商魂 ̄f電う ̄ ̄「 指令テープ○による加コ工l 工作磯械 プロセスシート 作 成 工作機指令 用敬〒-ブ 電子計責磯 カセスシ十王 敬テープlこルチ 第2図 日立数値制御方式系統図

(2)

制 御

作 機 械

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カッタ 第3図 直線と円弧の糾介せで できている加工l工121

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カッタ

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円の内側を切削 する場合 円の外側を切削 する場合 第5図 円 弧 分 割 (向図において斜線部分 がいずれも切り残し部分 である) γ=J∂夕方 (左)点群で表わされてt・、る加二【二品 (右)プチ程式でよわされている加+二品 第4図 点群および刀郎ブじで与えられた加工l甘】 でその各々に属する図面を分析しその加Tに必要と思われる必要般 小限の用訂壬30余を決定し,この30余の川語を用いてプロセスシー トを作成することにした。

4.情報処≡哩ルーチン

さてプロセスシートに記入された月ほ_テほ計算機にかけらjtその用 語の意味が解読され,必要な計算を行ないカッタ小心の移動量およ び移動時閃などをパンチアウトする。日立製作所ではこの計算枚と して汎用のHITAC301を使用している。したがって汎用電子計算 楼(GeneralPul-pOSe Computer)で数値制御_ ̄r二作棟械の情報処理 に使用するための処理ルーチソを作成することが必要である。日立 製作所でほこの処理ルーチソを約1,800記憶容量(WordsMemory) を用いて完成している。 4.1電子計算機の計算内容 電子計算機のおもな計算内容ほ次の三つである。 (1)円 弧 分 割 現在日立製作所で製作している数値制御__l二作樺械ほテーブルが 回転しないので,円弧の切削ほテーブルの前後左右運動で近似し ている。そのために円弧を弟5図の許容誤差≠を満足するように 分割し多数の短い線分で近似している。 (2)接点および円弧の中心を求めること 円弧と直線,円弧と円弧の接点を計算することもたびたび必要

となる。また中心が与えられていない円弧ではその中心座標を計

算する必要がある。かくして,すべての図形は直線と中心座標と 半径の決まった円弧との組み合わせで表現される。弟3図の例で いえば円弧と直線の接点②③,円弧と円弧の接点④⑤,与えられ ていない半径50Rの円弧の中心座標を計算する。 (3)カッタの移動量および移動時間の算出 数値制御工作棟械を動かすに必要な指令はカッタ移動量および 移動に要する時間である。ところでカッタ中心ほワークよりカッ タ半径だけオフセットされた点を動かなければならない。前述の 尽\ β爪 C爪 ノら 伽一r C什十J 第6図 カ 中心移動量 813 ように円弧ほ直線で近似されるのであらゆる 図形は線分からできているからカッタ中心ほ 相交る二つの線分に平行でカッタ半径だけ離 jlた2線分の交点(弟占図のCm)から交点へと移動させなければ ならない。また移動に要する時間才は移動量をエとすると

∼=旦×60秒(s)

で与えられる。ここでⅤほ送り速度(mm/min)。 ム2 処≡哩ルーチン作成上とくに莞慮したこと (1)円弧の弦近似と接線近似 円弧を線分で近似する場合に,弦近似(弟5図の上)と接線近似 (舞5図の ̄F)の2通りがある。線分の分割数を多くすれば両者の 差ほ′トさくなるが,分渕数を大きくすると計算機使用時間が長く なF)費川が人きくなる。一般に部品を切削する場合,荒加二[1仕 上加]二の二段に分けて行なわれる。特に荒加工でほ≠を大きくと ってもよいので分湖数を小さくとるが,こjlで円弧の外側切削で 弦近似を子Jなうとワークを才だけ切りすぎるので接線近似しなけ ればならない。逆に内側切肖りでは弦近似しなければならない。そ こでわれわれは=弧の内側を切削するのか外側で切削するのかを 計節掛こ判断させ,l勺側切削の場合弦近似,外側切削の場合接線 近似を行なっている。これによって切りすぎによるワークの不良 をだすことをさけている。 (2)カッタ移動量と二線分の交角 カッタ移動量は前述したようにプロフィルからカッタ半径だけ オフセットした二線分の交点から定まる。弟7図に示すように二 線分の交角を〝とするとき図のg=γCOt(β/2)であるから〝が小 さくなると二線分の交点Pはワークから著しく離れてしまう。 そこで筆者らは〃≧打/2に応じた計算椀にこの交角が鈍角か鋭 角かを判断させ,鋭角の場合は第7図のようにP′,Q′点を求め,カ 、リタ中Jbが0→P′一Q′→Qの方向に動いて切削するようにした。 (3)円弧終点の座標の保証 ある円弧を切削する場合,その切削の終点座標をプロセスシー ト上に数値で与えるがこの数値ほ有効数字の関係や計算の誤差に より正しく円周上に乗っていない場合がある。カッタがその数値 をもとにして計算された経路を進んで切削すると,ワークに傷を つけることがある。そこでわれわれは与えられた数値の近傍にあ

る円周上の正確な点を計算機に求めさせ終点座標を正しく円周上

におくことによってこの問題を解決している。 (4)プロセスシート作成誤りの検出 切削諸元を一定の言葉を使ってプロセスシートに記入すること は前述したがこの過程において言葉のつづりを誤った場合 "Mistake”とプリントさせ計算機を停止(Halt)させる。

5.プロセスシート作成例

プロセスシートの作成例を弟3図の加工図面について説明する。

適当な座標軸をとって加工図面の形状を座標値で表わす(第8図参

(3)

-57-814 昭和38年5月

P′ % β′ /J 第7図 カ タ中心 の 軌跡 照)。このプロセスシート記入例を第 9図に示す。 まず第一行の"TOL O.01”ほ円弧 を線分で分割する場合円弧と線分の片 寄り(Deviation)(第5図のf)を0.01 以内にとる。 次に"DIA”はカッタ径を意味しそ の右の10Rと記入したのほ10申で切 肖附こあたってカッタ中心がワークの右 (Right)側にあることを示す。 "STP”は出発点(Start Point)の略 で,その右の座標値(0,0,10)によって 出発点は原点上10mmにあることを 示す。 "FEED”は送り速度(Feed Rate) の略で送りを500mm/minにするこ とを示す。 次の"DRIFT25-0”ほカッタ中心 J♂ /J ク♂ (坊β)/ lせ ト侶β) \ \ 第45巻 第5号 ノブ斤

卜し\I、ヰ々

 ̄【 ̄ ̄ ̄ 1ト /β斤 (J占♂) ⑦\ 第8図 加工図面を座標値で表現

㊥〟′州

プロセスシート 御依頼

⑭ェ墟

吉日 課 ネ末 例 題 依 日付 作 成 審垂 承 認 受 付 日付 署名 =何 R】 名 筆七 頁〃り ユログ ラム点 命 令 終点座標(その他) の /亡座標 円の半径

盲嘗

許容誤差 工具径

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泄払出血

を点(-25,0)へ移動させるための言 葉である。負の符号は数値の後に苦 く。このときの送りは前のFEEDで500mm/minと定義されてい る。 "PLUNGE”は切り込みを示す言葉でその右の20によって 20mm切り込むことになる。 次の"FEEDlOO”で送りを500mm/minより切削送り100皿m/ minにおとす。 "START13一,0”によって切削開始点はノ亡ニミ(-13,0)であるこ とを示す。 次の"CLC”によって点②から点③(45,0)まで円弧(C)一両線 (L)一円弧(C)に沿って切削する。最初の円の中心座標,半径,お よび最後の円の中心,半径ほプロセスシートの円の中心座標,「-ユゴの 半径の欄に記入する。円の半径の右の"CC”は円弧切削方向は反時 計方向(Counter Clockuwise)であることを示す。切削方向が時計 方向の場合は"CW”で示す。 次の"CCC”は③点から②点までは三つの円弧からできているの で"CCC”という言葉を用いてある。まず中心(35,0)半径10の円 弧を反時計方向に切削し,次に半径50の円弧を時計方向に切削し, 最後に中心(0,0)半径13の円弧を反時計方向に切削して点②にく る。"CCC”の右のUは半径50の円弧の中心ほ最初の円弧の中心と 最後の円弧の中心を結ぷ線上の上側(Upper Side)にあることを示 す。以下同様にして最後の"END”によって切削は完了したことを 意味し,工作機械を止める信号を紙テープにパンチアウトするとと もに計算機の計算を停止させる。 われわれはこのように切削に必要なデータを記号化してプロセス シートに記入する。これらの記号は計算機にかけられ数値制御工作 第9図 プ ロ ー ト 機械の感知できる量に変換される。計算機という通訳を通してわれ われの意志を言葉に表現して数値制御工作枚械を動かしていること になる。この意味で数値制御(NumericalControl)というかわりに 記-ぢイヒ制御(Symbolic Contsol)といってもさしつかえない。 われわれが作成してすでに実際作業に使用されている30余のプ ロセスシート作成用詔の各々についての説明は紙面の関係上割愛す る。

占.韓

日 以上数値制御+二作機のプログラミングについて日立製作所の方式 を説明した。.口立製作所でほ,電了・計算枚,1二作枚の両者をいっしょ にまとめ,電気と枚械とを統合した総合技術を生かして本形式の数 値制御工作機械を完成し,現在すでに,川崎航空機株式会社をはじ め日立製作所内において実用に供し,100種以上の部品を加工して おり,さらにその数は増加している。 今後,プログラミソグほもちろん,機械本体についても研究を重 ね性能の向上を因っていきたい。 終わりに本プログラムシステムの完成に協力してくださった日本 ビジネスコンサルタント株式会社本間主任および日立製作所神奈川 二L場浦城氏に感謝する。 参 男 文 献

(1)Automatic Programming of Numerically Controlld

ma-Chine TooIs-Interin Engineering Report 6873一IR-3 for PeriodJanual■yl,1957to Marcb31,1957

ー58

参照

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(注)本報告書に掲載している数値は端数を四捨五入しているため、表中の数値の合計が表に示されている合計