• 検索結果がありません。

数学を「分かる」生徒の育成についての研究 ―知識のつながりに焦点をあてて―

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "数学を「分かる」生徒の育成についての研究 ―知識のつながりに焦点をあてて―"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

数学を「分かる

J

生徒の育成についての研究

一知識のつながりに焦点をあててー

老師ヰ@領域教育専攻 自然系コース〈数勃 岩 本 浩 幸

1

.

はじめに 今日の社会は、生産年齢人口の減少、グロ} パノレ化の進展や絶え間なし吐繍革新等

i

こより、 変化の激ししヰ士会であり、社会構造や雇用環境 の大きな変化によって、予測が困難!となってい る。このような社会の変化に対応するため、国 は、生握にわたって、変化の激しし咋土会の中で あっても、学む糠ける子どもたちの育成をより 一層求めている。学習指導要領においては、変 化の激ししヰ土会を生き抜くための力を「生きる 力Jと表現をしている。学校での授業において、 「生きる力Jを各教科で育成するために、どの ような視点で物事を捉え、どのような考え方で 思考していくのかを明確にして指導する必要が ある。 本研究の目的は、知識のつながりに焦点をあ て、数学を「分かるj生徒を育成する手法を提 索することである。 2. 子どもの学力の現状 平成30年度の全国学力・学習状況調査から、 簡単な方程式の言十算能力は多くの子どもに身に ついていることが分かる。一方で、計算能力は あるにも関わ己ず、その計算過程の意味を鶴草 することなく、数学を学んでいる子どもがいる ことが推測された。問題や解決方法の背景の数 学を理解していなければ、自分自身の力で、学 む続けることは難しい。数学教育において、意 指導教員 秋 田 美 代 味の理解をともなった問題解決を実現するため には、算数・数学科担当の耕市の間で、子ども が数学を「分かるjとは、何をどのように理解 する乙とかを、共通瑚草をして指導することが 重要である。 3.

r

分かるjことについて 佐伯 (1982)は、心理学の分野において fわ かるJを、単に外部から情報が入ってくるだけ のことではなく、情報を取捨選択して、変形し、 操作を加えたあげく、何らかの形になったこと によって「分かるJと実感するものであるとし ている。また、佐伯 (1983)は、「わかるjを、 「できる」と関連付け、「できる」には、「浅い できる」と「深いできるjがあり、「深いできる」 は自分の中の

E

閣の事項を基に考え、正しい解 き方を見つけ出し、正解に辿り着くこととして いる。「深いできる」は、「わかるJとつながる としている。 算数・数学教育において、銀林 (1985) が、 「できるJと「わかるJを区別し、「できるJを やり方が分かること、手続きの習得ができてい ること、「わかる」をわけがわかること、意味。 内容の理解ができていることと定義している。 4. 数学の特性と数学が{分かるJこと 数学を学習する際に、数学の特│生を意識オる 必要がある。数学とは、定義・公理と呼ばれる ヴ i F b り ム

(2)

正しいことを認める最小限の性質を基にして導 かれる数量@図形についての性質や関係につい ての体系を扱う学問である。定義・公理以外の 性質や関保は、それまでに正しいことが明らか になっている性質や関係を使って、正しさを証 明することが求められる。したがって、数学の 新ヰとしての重要な特性として、知識の関保づ けがあると考えられる。本研究では、数学の特 性を考慮して、評是勤手決において、数学が「分 かるJということを、解き方を知っているだけ でなく、既習の内容をもとに、な甘浩平けるのか の理由を理解し、課題を解決できることとする。 5. 数学を「分かるjための思考力 数学を「分かるJためには、問題や問題語草決 の方法の中に既習の知識を見出すことと、既習 の知識を使って説明の道筋を作ることが必要で ある。数学の授業では、問題から見出した関係 を、既習の内容を解決するためのアイデアとし、 数学の論理を使って、問題の答えを明らかにす ることで問題覇軍決ができるようにする必要があ る。問題を解くためにどのようにアイデアを見 出すかは、個人の主観に依存している。このと きに働く思考力を、主雛句思考力と呼ぶ。数学 では、見出したアイデ、アから数学の論理を使っ て、結果までの道筋が矛盾なく説明ができるこ とで問題解決ができる。説明において、正しい とされている根拠を示すことで、誰もが納得で きる道筋をつくることが必要である。このとき 働く思考力を、客観的思考力と呼ぶ。主観的思 考力と客観的思考力を省察する思考力として、 批判的思考力が重要である。数学の授業におけ る問題解決の中で、主齢思考力、客観句思考 力、批判的思考力が発揮される場面を設定する ことで、子どもに数学の特性を意識させ、数学 を「分かるJ子どもの育成が効果的に行える。

6

.

)思考モデ〉レと思考モヂ〉レを利用した指導 下図の数学を弓同五るjようになるための思 考モデノレを構築した。 子どもが数学を『分かるjょうζなるための怠毛モデル

i

l

卓宗子吋

d

き号

7

L

竺!こ…

i

教員は問題鋪軟において、この思考モデルに 治って授業を行い、問題理解の段階で問題の中 にどのような

f

t

習の関保や性質があるのかを問 うことで¥主観甘思考を{動かせることの必要性 を、また、問題解決の段階で既習の関係をどの ように使うのかを問うことで、客観的思考を働 カ3せることの必要性を子どもに気付かせること ができる。 258

7

.

終わ哲に 本研究では、数学を「分かるjことを明らか にし、そのために必要な資質@能力を考察し、 身に付けるための指導法を提案し

T

む 今後の課題は、数学を「分かるJことをさら に明らかにし、今後に生かしていくことである。 参考文献 佐伯昨編, ~認知心理学講座 3 推論と瑚札束 京大学出版会, 1982. 佐伯酔著,

w

r

わかる」ということの意味

L

岩波 書庇 1983. 佐伯併編, [瑚:牛とは何か,~,東京大学出版会3 1985.

参照

関連したドキュメント

目標を、子どもと教師のオリエンテーションでいくつかの文節に分け」、学習課題としている。例

 大学図書館では、教育・研究・学習をサポートする図書・資料の提供に加えて、この数年にわ

 講義後の時点において、性感染症に対する知識をもっと早く習得しておきたかったと思うか、その場

自分ではおかしいと思って も、「自分の体は汚れてい るのではないか」「ひどい ことを周りの人にしたので

課題 学習対象 学習事項 学習項目 学習項目の解説 キーワード. 生徒が探究的にか