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福井大学附属図書館自己点検評価報告書 平成19年12月 利用統計を見る

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福井大学附属図書館自己点検評価報告書 平成19年

12月

著者

福井大学附属図書館

雑誌名

福井大学附属図書館自己点検評価報告書

平成19年12月

発行年

2007-12

URL

http://hdl.handle.net/10098/10155

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福井大学附属図書館

自 己 点 検 評 価 報 告 書

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はじめに

福井大学附属図書館は,総合図書館(文京)と医学図書館(松岡)からなっていますが, 共に狭隘化が進んでおり,増改築を含めて,図書館の再生構想が検討されてきております。 資料の集積と継承や学習・研究環境の提供といった図書館の基本的な機能の充実に加えて, ネットワーク・アクセス環境の整備,学生や教職員の集いの場の提供,及び,地域社会と の連携の場の創設等を通して,図書館機能の拡大及び利用者サービスの高度化を図って行 こうとしております。 電子ジャーナルや文献データベースは教育・研究のための学術情報基盤であり,平成1 6年度以降,全学的な視点から整備されてきており,これらの利用促進のため利用講習会 を定期的に行ってきています。これは教職員,学生が何時でも何処からでも文献にアクセ スできるという意味では,図書館サービス電子化の核となるものですが,近年の価格高騰 により,その維持はかなり困難な状況になってきております。今後は,契約タイトルの見 直しや大学間連携など,様々な工夫が必要になってきます。しかし,学術情報基盤の充実 と経費削減や効率化の方針とは元々両立するものではなく,工夫にも限界があります。基 本からの再検討が必要と考えています。 本学の学術成果を学内外に発信する「福井大学学術機関リポジトリ」の構築は平成18 年度から着手されてきており,本年7月に完成,9月末から一般公開されております。登 録されている学術論文は未だ100件程度ですが,著作権処理が進むに従ってその数は増 加していきます。リポジトリは大学で作り出された知的財産の蓄積・共有・効用を通して 大学の研究機能の向上を図るものですが,教職員にとっても研究業績をアピールする場に することができます。今後は県内及び全国の大学のリポジトリと連結していくことを計画 しております。 図書館の一般市民への開放や書籍の貸出は,平成16年から行われてきておりますが, よりダイナミックな地域連携を実現するために,本年10月4日に福井県立図書館と相互 協力協定を締結致しました。福井県内図書館横断検索システムに参加し,現在では県立図

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書館の物流システムを介して,県内の各市町村図書館も含めて,蔵書の相互貸借が行われ ております。これにより県内各図書館の蔵書460万冊が検索・貸借の対象となっており, 図書館サービスの向上,大学と地域の連携協力が大きく前進することとなりました。 国立大学法人の第一期中期目標・計画(平成16~21年度)に対する国立大学法人評 価委員会による評価が平成20年度から行われる事になっております(20年度評価)。ま た,平成21年度には認証評価も受ける予定になっております。図書館に於いても,この 20年度評価及び認証評価に先立って,自己点検評価を行うことにより,現状を分析し中 期計画の達成状況を検証することと致しました。評価体制としては平成18年度中に自己 点検評価小委員会及びそのもとに専門部会を設置しており,本年度に入ってから本格的な 準備を進めてきました。利用者サービスに関しては,利用者アンケートを本年7月に採り 基礎データとして用いています。評価項目は,利用支援(教育支援,研究支援),図書館活 動(利用・貸出,目録データベース,電子図書館,広報活動,地域連携)及び管理運営(施 設・設備,組織体制,予算・経費)となっております。図書館機能の充実度は大学におけ る教育・研究支援体制の整備状況や学術レベルの程度を測るメジャーとなるものであり, 今回の自己点検による評価と指摘課題に関しては,真摯に受け止め,課題解決に全力で取 り組むべきであると考えております。自己点検評価報告書の作成に尽力された自己点検評 価専門部会委員や図書館職員には,ここに,厚くお礼申し上げます。 附属図書館長 中 川 英 之

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目 次

はじめに ……… i 1.附属図書館の目的と目標 ……… 1 2.利用支援 ……… 3 2.1 教育支援 ……… 3 2.1.1 資料の収集・整備 ……… 3 2.1.2 図書館利用指導 ……… 5 2.1.3 図書館間相互貸借 ……… 6 2.2 研究支援 ……… 7 2.2.1 電子ジャーナル ……… 7 2.2.2 文献データベース ……… 8 2.2.3 学術機関リポジトリ ……… 9 3.図書館活動 ……… 11 3.1 利用時間と貸出 ……… 11 3.1.1 利用時間 ……… 11 3.1.2 貸出 ……… 12 3.2 OPAC と遡及入力 ……… 12 3.3 電子図書館 ……… 14 3.4 広報活動 ……… 15 3.4.1 情報ポータルとしてのホームページ ……… 15 3.4.2 展示と刊行物 ……… 16 3.5 地域との連携 ……… 17 4.管理運営 ……… 19 4.1 施設・設備の整備と利用状況 ……… 19 4.1.1 建物 ……… 19 4.1.2 書架・書庫 ……… 20

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4.2 組織体制 ……… 21 4.2.1 運営組織 ……… 21 4.2.2 事務組織 ……… 22 4.3 予算と経費 ……… 23 4.4 自己点検評価体制 ……… 24 資料編 アンケート調査表と集計結果 ……… 29 統計 ……… 91

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1.附属図書館の目的と目標

福井大学は,『学術と文化の拠点として』『人々が健やかに暮らせるため』高度な『教育・研究 を推進し』『社会に貢献し得る人材の育成』と『独創的でかつ地域の特色に鑑みた』研究の『実践』 を理念として掲げている。(福井大学ホームページ>大学紹介>理念) これらを支援するため,教育・研究に『必要な図書館資料を収集,整理,保存及び提供』する とともに『学術情報を提供するシステムを整備』し,『地域社会の知的情報の拠点としての役割を 果たす』ことを目的としているのが附属図書館である。(福井大学附属図書館規程第2条) 附属図書館では大学の理念と図書館の目的に沿って,平成16年度からの中期計画として4つ の目標のなかで以下の計画を掲げ,それらの具体的成果を挙げるべく努力してきている。 (1) 附属図書館,総合情報処理センターからなるメディアコモンの実現に努力する。 ○ 附属図書館,総合情報処理センターでは,メディアコモンについて,機能的側面から 整備に努める。 → 2.2.3, 4.1.1【参照】 (2) 附属図書館の学習支援機能を強化する。 ○ シラバスに掲載されている教科書,参考書等の収集に努めるとともに,教育・学習に 必要な図書・雑誌等の充実を図る。 → 2.1.1【参照】 ○ 現在講義の一環として実施している情報リテラシー教育プログラム(総合図書館:共 通教育科目「情報処理基礎」,医学図書館:テュートリアル教育)の充実を図るとともに, 関連教員と連携を図りながら,高学年及び大学院学生を対象にして,専門分野に対応し た情報リテラシー教育を実施する。 → 2.1.2【参照】 (3) 附属図書館等における研究支援機能を充実させる。 ○ 学術情報基盤である電子ジャーナルと学術文献データベースを継続して提供する。 → 2.2.1, 2.2.2, 4.3【参照】 ○ 本学教員の研究成果である図書等を収集し,教員著書コーナーに蔵置する。また,本 学発行の紀要,研究報告書等を電子化し,本学の研究成果に容易にアクセスできる環境 を整備する。 → 2.1.1, 2.2.3【参照】 ○ オンライン目録に未登録となっている図書の遡及入力を図り,本学の蔵書へ容易にア クセスできる環境を整備する。 → 3.2【参照】

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○ 総合図書館及び医学図書館オンライン目録の統合,あるいは横断検索機能を付加する ことにより,本学蔵書へ容易にアクセスできる環境を整備する。 → 3.2【参照】 ○ 電子ジャーナル,学術文献データベース,オンライン目録,本学作成・提供の電子的 コンテンツ等を一元的に管理・提供する図書館ポータルを整備することにより,学術情 報資源の円滑な検索・入手を支援する。 → 3.4.1【参照】 (4) 地域住民に対する図書の貸出しや日曜日・休日開館を実施する等,附属図書館の地域への開 放を図る。 ○ 地域住民に対する資料公開の一環として稀覯書・コレクション等の展示会を実施する。 保存的観点から公開できない資料は,積極的に電子化し,インターネット上で公開する。 → 3.3, 3.4.2【参照】 ○ 附属図書館を地域住民に開放するとともに,生涯学習及び地域産業振興に必要な図 書・雑誌等の資料を収集・提供する。 → 2.1.1, 3.1.1【参照】 ○ 地域住民が附属図書館を利用しやすくするために,日曜日・休日を含む開館時間の検 討を行うとともに,県内図書館との連携を強化する。 → 3.5【参照】 ○ 医学図書館においては,調査・研究を目的とした地域住民に対し,図書の貸出しを実 施する。 → 3.1.2【参照】

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2.利用支援

2.1 教育支援

2.1.1 資料の収集・整備

現 状 本学は,平成18年度末現在の蔵書数約59万冊,年間受入冊数約12,800冊の大学である。 教育地域科学部・医学部・工学部と3学部からなり,小規模大学としては多岐にわたる資料の収 集・整備が望まれている。資料の収集・整備に当たっては,限られた予算の範囲で,利用者が必 要とする図書資料の収集が特に求められる。 中期計画の中で「附属図書館を地域住民に開放するとともに,生涯学習及び地域産業振興に必 要な図書・雑誌等の資料を収集・提供する」としているが,地域の人々が大学図書館に期待する のは,公共図書館と同じ対応ではなく,大学図書館の本来の目的である教育・研究のための資料 の公開である。大学図書館が真に大学図書館の目的を果たすことによって,地域の人たちにも役 立つことになると思われる。 今回のアンケートの結果,質問13「あなたが必要とする資料は図書館に揃っていますか?」 にたいして,「充分に揃っている」「だいたい揃っている」を合わせると,総合図書館76%,医 学図書館60%である。総合図書館の場合,平成14年度に行った同様の質問では70%であり, 少しずつ改善されている。 資料の選定は,教員による推薦,図書館員による選書,リクエスト制度,寄贈等により行って いる。 総合図書館では平成17年度に,よりタイムリーな資料収集を行うため,Webから「いつで も,どこからでも,必要な図書」の推薦を行えるプログラムを自館開発した。これによって日常 的な選書ができることになり,時期を失しない資料の収集が可能となっただけでなく,推薦冊数 の増加にも結びついた。 また医学図書館においては,学生代表者が直接書店で図書を選定するブックハンティングを実 施して利用者の立場に立った資料の整備に努めている。 学習用図書として特に重点的に収集・整備を図る必要がある資料としては,シラバスに掲載さ れている教科書・参考書等がある。これらについて総合図書館では,平成17年度から年度当初 に教務課からシラバスのデータを入手し,未所蔵図書を購入している。医学図書館においても, シラバスに記載された図書は毎年購入し,学生の利用の便宜を図っている。特に,利用の多い図 書については複数購入を実施している。 また,総合図書館では,平成17年度から文部科学省の支援事業である「特色ある大学教育支 援プログラム(特色GP)」に福井大学の「より高い現代的な教養教育をめざして」が採択され, 教養教育関連図書を充実し利用を高めるため図書館では,専用書架を設け利用環境を整備すると ともに,新書や各分野の入門的な内容のもの毎年約1,200冊を収集している。

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最新情報が必要な医学図書館では,蔵書全体が古くなり利用者からも蔵書構成の刷新を図る要 望も多くあり,平成17年度から重点的に新刊を購入するため約900万円の予算化を計った。 特に平成18年度には,医学・看護学の専門書を中心に約4,000冊を購入するなど,計画的系 統的に収集している。 総合図書館では,平成14年度から本学教員の著作物をまとめて配架することで,本学教員の 学術成果を効果的に公開するため,専用書架による「教員著書コーナー」を設けた。 雑誌について,総合図書館の場合は,学術雑誌から就職,趣味の分野の雑誌等幅広く収集し, 利用に供している。開架雑誌は現在124誌を開架しているが,学生にとってより魅力のある雑 誌を備え,開架雑誌の充実を図るため,3年ごとに見直しを行うこととしており,最近では平成 18年度に行った。見直しについては,従来から行っていた教官への調査に加えて,来館利用者 にもアンケート調査を行い,利用者の希望雑誌中から教養雑誌等を追加するなど,学生に活用し てもらえるように努めている。また,従来研究費で購入した資料は各講座,専攻に配架されてい るが,平成18年度からは,工学部独自にコアジャーナルとして選定・購入した雑誌を,学内で 共同利用できるよう図書館に開架している。 医学図書館における雑誌の選定は,医学関係の専門雑誌は教員推薦,教養雑誌等は学生の希望 を取り入れ購入している。医学図書館の使命は,医学関係の雑誌を含め最新情報を提供していか なければならないため24時間開館し,図書・雑誌ともすべて開架書架に配置して利用に供して いる。 評価と課題 総合図書館のWebを活用した資料の推薦システムは,教員の利便や即応性のみならず事務処 理の効率化の面からも評価できる。 シラバス掲載資料については,総合図書館では,各学部のそれぞれの冊子体シラバスからデー タを収集していたが,平成17年度からは,教務課から直接シラバス掲載図書データを入手する こととしたため,学生にいち早く資料の提供ができることや,両図書館とも,経常的な整備・充 実体制を実現し収集している点では評価できる。しかし,シラバス掲載図書の中には品切れ等で 入手困難な資料もあるため,教員へのフィードバックを含め教務課と連携し,より効率的な収集 計画を推し進める必要がある。 学生向けの資料選択は,カリキュラムに結び付いたシラバス掲載図書等を収集することが望ま れるが,ただ単に授業の学習に役立つ資料だけでなく実りある大学生活をおくるために要するも のまで含む幅広い資料選択が望まれる。総合図書館の場合,採択された特色GPへの積極的な協 力によって不足していた資料群を充実できたことは評価できる。 医学図書館では,学生自身による選書方式(ブックハンティング)を導入している点や,積極 的に古くなった図書の刷新を図っている点は評価できる。 また,医学部等の協力を得て計画的に図書の充実を図っていることは,最新情報の確保という 医学部の特性に対処していることとして高く評価できる。 総合図書館の開架雑誌の見直しのために来館利用者にアンケートを行ったことは利用者の意向 を知る機会となり評価できる。雑誌については,今後も教官・学生の要望を取り入れた収集が望

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まれる。 中期計画の中にもある,附属図書館を地域住民に開放し資料を提供するということは,大学図 書館の本来の目的である教育・研究のための資料の公開である。大学図書館としての資料の充実, 即ち専門図書等の充実を図ることが地域住民の期待にそうことにもなり大切なことである。その 中で本学教員の研究成果物を集中的に管理し,教員の研究を身近に知ってもらう意味でも,教員 著書コーナーを設置したことは評価できる。 今後の資料収集・整備については,電子ジャーナル等の雑誌を含め資料媒体も変化しつつあり, 限られた予算の範囲の中で利用者が必要とする資料を充実していかなければならない。 今回の利用者アンケートによると,「あなたが必要な資料は図書館に揃っていますか」に対し, 両図書館では約25%の人が「揃っていない」と回答してきている。内容を見てみると,蔵書が 少ない,小説が少なすぎる,個人では購入できない高価な全集,専門書等々の要望があり,改善 されているものの,今後アンケート結果を精査し,一般書の選定方法のありかたについて,収集 方針を含め検討しなければならない。また,収集した資料については,学内はもちろんインター ネットを活用することで地域を含めた積極的な広報を行う努力が必要である。

2.1.2 図書館利用指導

現 状 総合図書館では,教育地域科学部160名と工学部525名の新入生を対象とした「大学教育 入門セミナー」の中で,図書館の利用方法と情報へのアクセス方法を中心に講義を行っている。 また工学部の新入生を対象とした情報リテラシー教育に係る講義を「情報処理基礎」の中で, OPAC や文献データベースの使い方等について,演習を交えて講義を行っている。 医学図書館では,医学部155名の新入生や大学院修士課程の新入生及び新規採用看護職員, 薬剤部職員等70名前後を対象に,図書館の利用方法を中心としたオリエンテーョンを行ってい る。 特に医学科1年生には,入門テュートリアル教育の一環として,「情報検索の基礎-図書館の利 用法,効率的な情報へのアクセスを知る-」というテーマで講義を行っている。また看護学科の 4年生全員に対して,担当教員との協力を得て授業の中で,文献データベースの使い方や文献複 写の申込み方法等,卒論作成に直接必要となる具体的で高度な検索手法等について演習を中心と した講義を行っている。 このほか,両図書館とも人数や時間にこだわらず,いつでも知りたいことを選択して気楽に受 講できるミニミニ講習会を平成18年度から実施しており,好評を得ている。 評価と課題 両図書館とも,新入生に対する利用指導は,毎年確実に実施されており評価できる。また,「い つでもどこでも」というキャッチフレーズで,利用者がその時知りたい事項に対応するミニミニ

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講習会を実施していることは高く評価できる。

図書館の利用目的は,学年や専門によって異なること,近年のネットワークを介したサービス においては高度な機能が追加されていることなど,常に利用者のニーズを把握するとともに,そ れらに対応するためには図書館職員自身の研鑽が必要である。

2.1.3 図書館間相互貸借(ILL:Inter Library Loan)

現 状 相互貸借のWebを介した申込みは,総合図書館は平成15年度,医学図書館は平成8年度か ら行っていたが,平成19年3月に図書館統合システムが導入され,Webによる利用者サービ スである「Myポータル」からの申込みになった。これは利用者が図書館まで足を運ぶことなく, 研究室や自宅から24時間いつでも申込みできるということで,利用者サービスの向上を目指し たものである。平成14年度から18年度の平均利用状況は,現物貸借が依頼件数287件,受 付件数270件,文献複写は依頼件数6,994件,受付件数3,784件と,受付件数よりも依頼 件数が多いのに対して,同規模大学(平成17年度学術情報基盤実態調査において,2~4学部 を有する大学を称する C クラスを参照している。以下同じ)の現物貸借の依頼件数1,900 件, 受付件数204件,文献複写の依頼件数2,477件,受付件数2,901件と受付件数が依頼件数 よりも多くなっている。ただし,現物貸借の受付件数は近年,増加しており,総合図書館の遡及 入力によってOPACからの検索対象が増加したためと考えられる。文献複写は平成15年度以 降,両図書館とも依頼件数,受付件数が減少傾向にある。これは電子ジャーナルの整備・充実に 加えて,利用者の認知度や,操作の習熟度の向上が一因と思われる。 また,平成18年度から運営交付金に加えて科学研究費補助金での支払いをできるようにした ことで,目的に応じた経費負担が可能となった。 平成19年10月4日には福井県立図書館との相互協力協定を締結したことによって,県が運 用している物流システムを活用した図書館間の相互貸借をスタートさせた。さらに11月15日 からは,県内公共図書館との相互貸借も可能とした。 評価と課題 相互貸借の申込みがWebからもできるようになったことは,利用者にとっても担当者にとっ ても作業効率が格段に良くなり,資料入手までの時間が大幅に短縮された点で高く評価できる。 限定された予算で必ずしも十分な資料を所蔵できないことも多い地方大学において相互協力は重 要なサービスであり,学外への申込み機能について積極的に広報・利用指導を行い,更なる利用 拡大を図っていく必要がある。 科学研究費補助金での支払いを可能としたことは,年々研究費が削られていく現状においては 研究者にとっては有用と考えられ評価できる。 また福井県立図書館との相互協力協定を締結したことで,県内公共図書館を含む相互貸借につ

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いて,県が運用する物流システムを利用できるようにしたことは,福井大学と公共図書館の所蔵 資料460万冊の有効活用となるだけでなく,地域への貢献という意味でも高く評価できる。

2.2 研究支援

2.2.1 電子ジャーナル

現 状 電子ジャーナルは本学における教育・研究のための学術情報源として欠かすことのできない電 子的資料である。 電子ジャーナルは,当初購入雑誌購読を維持すればわずかな額を上積みするだけで電子ジャー ナルを利用することが可能であった。しかし,教員等の研究費に頼って購入していた雑誌が研究 費削減で雑誌購読維持そのものができなくなり,毎年大幅な雑誌購読中止を余儀なくされた。中 止した雑誌の価格はそのまま電子ジャーナル価格に上積みされるため,その電子ジャーナルの価 格は高額となり,学長裁量経費で補っていた財源も確保することが困難になった。このことから 臨時経費的な予算ではなく安定的予算を確保するため,平成16 年度から電子ジャーナルは学術情 報基盤の整備と位置付け,様々な交渉の場を経て学内のコンセンサスを得るなかで全学共通経費 として負担することとなった。 現在全学共通経費で導入している電子ジャーナルは,Elsevier(Freedom Collection), Springer,ACS,ProQuest(ARL,HMC),IEEE(CSDL),ACM,AP S,Natureとなっている。その他,医学図書館の経費で導入している電子ジャーナルに, Science,メディカルオンラインがある。総合図書館は,学部で導入している電子ジャー ナルはあるが,総合図書館の経費で導入しているものはない。これら契約している電子ジャーナ ルの総タイトル数は,現在5,723タイトルとなっている。 電子ジャーナル契約のほとんどが,ビッグ・ディール契約といわれるもので,出版社が発行す る雑誌のすべてか大部分のタイトルへのアクセス権限を購入する包括的なライセンス契約である。 出版社の全タイトルをタイトルごとに購読するよりも割安で有利であるが,利用しないタイトル まで含めて契約をするのは無駄で,実際に必要とするタイトルだけ契約すればよいのではという 反対論がある。しかし,例えば,Elsevierのビック・ディール(フリーダムコレクショ ン)契約の雑誌数は1,800タイトルで,そのうち福井大学が2006年の1年間で利用があっ た雑誌は1,240タイトルに及ぶ。それだけのタイトルを個別に契約すると約2億円となり,本 学契約実績の約4千万円では到底それだけの雑誌を利用することができないことになる。それだ けの数のタイトルを使用する要因としては,自分の研究テーマの文献を検索してそこから不特定 の雑誌にアクセスできるというところからきていると考えられる。 ただ,電子ジャーナルの値上げは冊子よりも値上げは抑えられている(プライスキャップ)と はいえ,ほとんどの出版社は毎年5%以上の値上げを行ってきている。運営交付金について毎年 1%の削減があるなかで,電子ジャーナルを購読維持することはかなり困難な状況にきており, 差し迫った現実となっている。

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電子ジャーナル利用促進のため,総合図書館,医学図書館それぞれで,教員・学生等を対象と した利用講習会を行っている。 評価と課題 本学の電子ジャーナルのアクセス件数は年々増え続けており,今や電子ジャーナルは,全学の 教育と研究活動における学術情報基盤として必要不可欠なものとなっている。この電子ジャーナ ル購読経費を全学共通経費にしたことは,電子ジャーナルの安定的・継続的供給において非常に 評価できる。 今後は電子ジャーナルの毎年の値上がりへの対応が迫られており,電子ジャーナルの費用対効 果(契約金額/アクセス件数)を踏まえての見直し等の検討が早急に必要である。

2.2.2 文献データベース

現 状 文献データベースは,電子ジャーナルと同様,学術情報を入手するための電子的情報検索ツー ルとして教育・研究おいて必要不可欠なものとなっている。 現在文献データベースは,全学共通経費でSciFinder Scholar(半額工学部経 費)を導入しており,両図書館共通経費でJCR Science Edition を導入,総合図書館経費でS wetsWise,CiNiiを導入している(SwetsWiseは両キャンパスで利用可能)。 また,医学図書館では,医学部や病院との予算的コラボレーションによって,CINAHL, 医学中央雑誌Web,EBMR,UpToDate,今日の診療Webというデータベースを導 入し,研究・教育はもちろん日常的な診療にも貢献している。(CINAHLは両キャンパスで利 用可能)。 総合図書館では,平成16年度まで工学部経費(一部総合図書館経費)でCAonCDを導入 していたが,平成17年度から学内のコンセンサスが得られ全学共通経費を補って,検索機能等 がより充実した同データベースのインターネット版であるSciFinder Scholar に切り替えて導入することとなった。 文献データベース利用促進のため,総合図書館では,化学系データベースのSciFinde r Scholar,医学図書館では,臨床系データベースのEBMR,UpToDateを,ま た,看護系データベースのCINAHLの利用講習会を毎年行っている。 評価と課題 総合図書館においてはSciFinder Scholarを,図書館と工学部の連携のもとで 導入できたことは評価に値する。 また医学図書館においては,医学部等との連携によって多くのデータベースを維持しているこ

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とも評価できる。 しかし文献データベースにおいては,学術情報基盤として安定的・継続的な供給が必要不可欠 であるため、今後経費をどう確保していくかの検討が必要である。また,文献データベースの適 正な導入を目的として,導入のための参考資料とするためのアンケート実施,分析し,利用統計 等も考慮した上で,適切なデータベースの導入を図って行く必要がある。 利用者講習会では,多くの参加者を得るため,あらゆる宣伝方法を駆使して行っていくこと, 教 員の実践的な事例報告を組み入れること,カリキュラムの1コマとして授業との連携を図ること 等の工夫が必要である。

2.2.3 学術機関リポジトリ

現 状 本学の学術成果を学内外に発信する学術機関リポジトリは,平成18年度より構築に着手し, 附属図書館委員会の下に機関リポジトリ小委員会,機関リポジトリ専門部会を設置し収集・運用 等の検討を行って運用指針を作成した。その後リポジトリシステムを導入し,役員等連絡会,各 教授会,紀要編集委員会等での説明会を実施して学内のコンセンサスを得た。 すでに著作権処理が済んで電子化して公開している紀要論文,平成18年度学位授与された工 学部博士学位論文,出版社の許諾が得られた学術雑誌論文についてリポジトリシステムに登録を 行っていった。 平成19年7月から学内試験公開を行い,さらなる学術雑誌論文の提出を促して,平成19年 9月に,それまでに登録した学術雑誌論文65件,研究紀要論文279件,博士学位論文9件で もって学外一般公開に踏み切った。また,同時にプレス発表を行い機関リポジトリを学内外に広 報した。 この学術機関リポジトリ構築は,メディアコモン構想における機能的側面の整備から,情報サ ービスの強化の一環として,学術成果の国内外への還元と研究・教育支援の充実を図っている。 評価と課題 国立情報学研究所のCSI委託事業に未採択で財源が苦しい状態のなか,この機関リポジトリ を立ち上げたことは,全国的にも非常にまれで評価に値する。 機関リポジトリについては,プレス発表も行い積極的な広報を行った。しかし,学内における 機関リポジトリの認知度はまだまだである。当面は,学部説明会や教員に対して論文提出の直接 依頼を行うなどしてコンテンツ収集を図る必要がある。 今後は総合データベースとの連携を図り,教員の入力時の負担を少なくし,リポジトリに論文 が登録できるようなシステム構築が必要である。また,学術雑誌論文の登録数を増やしていくこ とはもちろん必要であるが,学内からあまり外に出ることのない各学部やセンター等で発行して いる研究・技術報告書等を機関リポジトリから学外に発信することも必要で,この事業の大きな

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特徴になると考えられる。 【参考】新聞掲載記事 ・研究論文ネット公開(福井新聞 2007.10.5) ・学術研究の閲覧できます:県内初,「リポジトリ」運用開始(県民福井 2007.10.18) ・教職員の論文,ネットで無料公開(産経新聞 2007.10.5) ・学術論文ネットで公開:研究業績,外部にPR(読売新聞 2007.10.17) ・学術論文の無料一般公開を開始(中日新聞 2007.10.5) ・県立図書館との相互協力協定に含めて紹介(朝日新聞 2007.10.5)

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3.図書館活動

3.1 利用時間と貸出

3.1.1 利用時間

現 状 総合図書館では,平日9時から21時まで,土曜日10時から17時まで開館しており,平成 17年度の開館日数は288日で,同規模大学の開館日数平均296日(「平成17年度学術情報 基盤実態調査結果報告」)と比べると若干少ない。これは日曜・休日について閉館(試験期は開館) しているためと考えられる。開館時間については,以前から延長を希望する声があったものの, 人員や予算措置等の難しい問題を抱えているのが現状である。このことについては,平成19年 9月と10月において平日や土曜日の延長開館時間を短縮し,その時間を振り分ける形で日曜・ 休日開館を試行した。 医学図書館では,平日9時から20時まで,土・日・休日10時から17時まで開館(有人開 館)をしている。閉館時は,身分証明書,学生証(磁気カード)を用いた自動入退館システムに より,申請を行った医学部所属のすべての学生及び教職員は24時間利用できる体制(無人開館) をとっている。このために,窓の無断開放防止装置や監視カメラを設置し,管理面での対応と利 用者の安全を図っている。 評価と課題 開館時間について総合図書館でのアンケート調査では,「現状でよい」が85%であるが,日曜 開館や24時間開館を望む声も少なくはなかった。24時間開館は設備投資の問題があり,すぐ には困難と思われるが,予算的負担を最小限に抑えながら日曜・休日開館の試行を行ったことは 評価できる。日曜・休日開館は,大学図書館の開放として地域への貢献にも結びつくものであり, 積極的に検討することが望ましい。 一方,アンケート調査結果を見ると,21%の利用者が土曜開館や試験期の日曜開館を知らず, 日常的で且つ効果的な広報・周知による利用の拡大が必要である。新入生については,入学時の オリエンテーション,大学教育入門セミナー,情報処理基礎(工学部のみ)など周知する機会も 多いが,他の学部学生や院生,科目等履修生等への広報を検討する必要がある。 医学図書館でのアンケート調査では,開館時間についても「現状でよい」が91%であり,休 日等の開館が定着していることが伺え評価できる。 特に24時間開館体制は,病院が設置されているという状況の中で時間に拘束されない利用を 可能としており評価できる。 また,両図書館とも延長時間に来館する利用者への対応は,非正規職員に委ねることが多くな ると考えられる。図書館職員のサービスについてアンケート調査では,「満足」と「ふつう」を併

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せて総合図書館では93%,医学図書館では86%となっているが,これに満足せず正規職員や 非正規職員を問わず,自己研鑽や研修の機会を増やすとともに対応マニュアルを充実させ「満足」 の比率を上げる努力が必要である。

3.1.2 貸出

現 状 学内者の貸出冊数及び貸出期間は,総合図書館が図書10冊以内2週間,視聴覚資料5点以内 1週間,教養雑誌3冊以内1週間,教科書3冊以内3日間である。医学図書館は,図書,視聴覚 資料の併せて5点以内 1 週間の貸出である。両図書館とも学部学生に限って図書のみ休業期間の 長期貸出を行っている。また,図書自動貸出返却装置を設置しており,カウンターを通さずに貸 出・返却が可能となっている。平成18年度の学内者統計は貸出冊数62,665冊,入館者数2 48,888人である。一般市民への貸出は,総合図書館が平成16年4月から開始し,図書3冊 1週間である。医学図書館は,平成17年1月から患者の皆さんに貸出を開始し,図書2冊 1 週 間,同年12月からは一般市民への貸出も開始し,図書2冊1週間である。平成18年度の学外 者統計は,貸出冊数557冊,入館者数1,205人である。 平成19年3月に導入した統合図書館システムの「Myポータル」機能を使うことにより,ど こからでも貸出更新が可能となった。 このほか総合図書館では,平成17年度の特色GPで「より高い現代的な教養教育をめざして」 が採択され,教養図書を購入したことにより貸出冊数が増えた。平成18年度は,入学後3年間 で教員からの推薦図書を読ませるという「Green Leaves Project」として学科と連携し,学生 自身が感じたことをもとに作成した宣伝ポスターを,図書館に展示したことで貸出冊数が増えた。 また,これらの情報を利用者に広報するため,「館内ツアーとミニミニ講習会」を平成18年度か ら開催している。 医学図書館では24時間365日開館を実施しており,図書自動貸出返却装置の設置によって 無人開館時でも貸出や返却が可能となっている。 評価と課題 入館者数はほぼ横ばい状態であるが,平成18年度の貸出冊数は平成14年度と比較すると約 1.7倍に増加している。また,『平成17年度学術情報基盤実態調査結果報告』の同規模大学貸 出冊数は平均26,655冊,福井大学の平成16年度30,075冊,平成18年度62,665 冊で平均を大きく上回っている。特に平成18年度の貸出冊数の伸びは目を引くものがあるが, これは自動貸出返却装置の導入,学科との連携プロジェクト,利用者からのリクエストや予約サ ービスの成果が出ていると考えられる。学外者貸出冊数は497冊で,同規模大学の学外者貸出 冊数の平均は796冊で約0.5倍であるが,平成19年10月の福井県立図書館との相互協力協 定締結により地域連携が強化され,図書館間相互協力による学外者への貸出冊数の増加見込まれ

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る。 総合図書館の開架図書は約5.8万冊(平成19年7月現在)である。平成19年7月に行ったア ンケート調査結果によると「開架冊数が少ない,全面開架を希望する」と言う意見が多く不評で あった。現在書庫についても学内者は自由に利用可能となっているが,更に利用しやすくするべ く整備を進める必要がある。また,教員との連携によって,学生にミニミニ講習を受けるように との指示があり,より深く指導することができたことは評価に値する。 また図書館員のサービスの対するアンケートでは,不満の回答が2%と特に大きな不満を与え てはいない。しかし満足度についても28%であり,必ずしも高いわけではない。今後も地道に 一人一人のニーズに合わせて柔軟に対応していくとともに,教員の協力を得て図書館運営や学生 の指導をしていけばよりよい結果が出るであろう。 全国的に学生の本離れの現象があるといわれて久しいが,今後はさらに資料整備,学習環境整 備の両面から検討して行きたい。また,医学図書館でのアンケートによると,図書館を利用する 多くの学生は図書館を自主学習の場としての機能を求めており,図書館の機能とは何か再考の必 要があると考える。

3.2 OPACと遡及入力

現 状

図書館の基本要件である全蔵書の目録データベース(OPAC:Online Public Access Catalog, 以下「OPAC」という。)への遡及入力計画を,総合図書館では平成9年から実施した。対象 は雑誌製本を含む全蔵書(漢籍,和装本は除く)である。 全国の大学図書館の中では早い時期である昭和62年4月から目録の電子化をはじめたが,そ れ以前に受入れられた図書については,カード目録による手作業検索が必要であった。このよう な状態のなかで,平成9年度から遡及入力を開始し,平成11年7月からは入力要員を確保する ための予算措置が行われた。本年が最終年度であるが,この間遡及入力件数は約22万件に達し, 平成14年度末には65%であったOPAC入力率が,平成19年8月末の現時点では約97% となり,当初の予定を待たずに研究室貸出図書を含め,一般書の入力を終えることができた。 医学図書館ではすでに全蔵書がOPACに入力済である。総合図書館では専門的な能力が必要 な漢籍,和装本を残すのみとなっている。 総合図書館における雑誌については,平成11年度図書の遡及入力と同時にカード目録による データ入力を開始した。平成17年度からは,図書館所在の雑誌については現物を確認しながら 所蔵データの追加・修正を行った。平成18年度からは未入力の製本雑誌データの登録を行って いる。 また,総合図書館と医学図書館とは別の図書システムで運用されていたため一元的な検索がで きなかったが,平成19年3月に念願の図書館システムが統合され,総合図書館と医学図書館両 図書館の同時検索が可能となった。

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評価と課題 OPAC入力率について医学図書館は100%,総合図書館は約97%に達しており,所定の 成果を上げていると評価できる。しかし総合図書館では,貴重な資料にも関わらず研究・教育に 資することができないまま未入力となっている漢籍・和装本についても,専門的な知識を必要と する作業ではあるが,全蔵書の入力をめざし継続的な入力作業が望まれる。 平成18年3月に報告された科学技術・学術審議会の「学術情報基盤の今後の在り方について」 の中でもふれられているように,大学図書館は『社会・地域との連携』が求められている。平成 19年10月,附属図書館では県立図書館との包括協定を締結し,福井県内公共図書館との横断 検索を可能とした。このことによって,所蔵資料の活用はもちろん地域住民が福井大学の資料を 知る機会の拡大につながるという意味でも,地域への貢献として評価できる。 OPACのデータについては,遡及入力によって利用者の利便性が向上したことは評価できる。 しかし,平成19年3月の図書館システム統合によって同時検索が可能になったことは評価でき るが,両図書館のデータにおいて整合性がとれていないものが多く発見されている。利用者アン ケートの中で,「書籍の検索がしにくい」との指摘も,このことが一因と思われる。格納されて いるデータの中には,一部の書誌事項しか入力されていないというものもあり,目録の品質管理 上はまだ多くの問題が残っている。目録の品質向上は検索効率や精度の向上に直結し,利用に反 映するものであり,今後の継続的な作業が望まれる。 総合図書館の雑誌について,目録カードで入力した図書館所在の所蔵データの追加・修正をお こなったことはデータの正確性を向上させた点で評価できる。 また,利用者アンケートで「あなたはどのような手段で本学の図書館資料を検索していますか」 との質問に対し,約30%の人がOPACを利用しているとの回答があったが,更に利用者教育 を含め,OPACの広報,充実に努めなければならない。

3.3 電子図書館

現 状 江戸から明治中期にかけての古文書であり,郷土資料としても貴重な小島家文書(寄託資料) 約3,000点を,平成14年度に電子化を行い,内容や年代等から検索可能な画像データベース として一般公開した。 その後平成17年3月,貴重資料として所蔵していた江戸時代の歌人で国学者である橘曙覧直 筆の短冊と,明治期の歌人である山川登美子,与謝野鉄幹,与謝野晶子等の署名のある扇面のレ プリカ作成をきっかけとして,前述の小島家文書を含めた電子図書館の構築を開始した。これ以 降,附属図書館が所蔵する江戸時代の刊本を中心に,毎年数点ずつ継続的に電子化を行い,現在 10種の資料についてインターネットを介して公開している。

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評価と課題 小島家文書は地域に由来した庄屋文書であり,これを一点ずつ正確な目録を作成し画像として 一般公開したことは,郷土史研究上も意味のあることであり,地域へ貢献としても評価できる。 また,現在資料の電子化以外はフリーソフトを活用し,安価で且つ閲覧が容易な形態で電子図 書館を実現しているが,これについて「デジタルアーカイブ百景:大学図書館のさまざまな魅力 /笠羽晴夫」では, 多くの『大学図書館デジタルアーカイブの世界』が『国からまとまった予算を取ること ができた結果であったり、創立記念事業であったりして思い切ったことができた結果で ある』が,『次のフォローが資金的にも人的にも困難なことはよくあ』り,『本来はさら に素人向けのナビ、ガイドなどを望みたいところ』 として,本学の電子図書館を一つの方向として紹介しているとおり,厳しい予算状況の中で継続 的に電子化を推進していることは大変評価できる。 更に所蔵資料の電子化を推し進め,学内外に公開することで資料の活用と地域への貢献を期待 したい。 【参考】 Web ページ紹介記事 デジタルアーカイブ百景:大学図書館のさまざまな魅力(artscape 大日本印刷 2006.8) http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0608.html

3.4 広報活動

3.4.1 情報ポータルとしてのホームページ

現 状 図書館ホームページは,最新情報,利用案内,資料案内,レファレンス情報,目録情報,各種 機関へのリンクに利用者が容易にアクセスできる図書館サービスとしての一元的な情報発信窓口 としている。 また,研究支援のため,図書館ホームページ上に電子ジャーナル,学術文献データベース,蔵 書検索,本学作成・提供の電子的コンテンツ等を一元的に管理・提供し,学術情報資源の円滑な 検索・入手を可能とする情報ポータルとしての機能を充実していくために,平成17年11月, ホームページ上に学術情報ポータルのページを構築して運用を開始し,内容の充実を図ってきた。 さらに,平成19年3月には,両図書館の業務用図書館システムが統合されたことにより,蔵 書検索は両図書館の蔵書を総合的に検索できるようになり,また,図書購入依頼,ILL申込み, 資料予約等がネットワークを介して一元的に行えるようになった。

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評価と課題 利用者が学術情報資源を取得しやすくするため,インターネット上にある有用なリソースへの リンクを集約した情報ポータルを立ち上げたことは評価に値する。今後も誰もが使いやすく,更 なる機能を充実させた情報ポータルとしての図書館ホームページの作成に取組んでいく必要があ る。 図書館ホームページは常に最新の情報を利用者に提供しなければならないが,その情報量の多 さからタイムラグが出てしまいがちである。新しい情報には敏感に反応し図書館ホームページへ 掲載につなげていくことが必要である。

3.4.2 展示と刊行物

現 状 (1) 展示 総合図書館は文部科学省指定による教科書センターとなっており,毎年検定に合格し採択対象 となった小・中・高等学校の教科書の展示会を行っている。これらの教科書は,教育地域科学部 に教員になることを目指す学校教育課程があること,附属小・中学校を設置していることもあり, 過去の検定教科書を含めいつでも閲覧可能の状態で開架しており,学生等の利用も多い。平成1 7年度には,貴重資料である「橘曙覧直筆の短冊」と「山川登美子,与謝野鉄幹,与謝野晶子等 の署名のある扇面」の展示会,平成18年度には,「World Cup を観戦してドイツ旅行をしたつも りになろう!の巻」,「墨塗り教科書ってなに?の巻」,「福井大学の『もしかしてお宝?』の巻」 の展示会,平成19年度には「福井地震ってなに?の巻」,「おらが福井の自慢【眼鏡産業】+お らが福井大学の取り組みの巻」の展示会と,所蔵資料と関連情報を併せて小さな展示会を継続的 に行っている。これらの展示会については,ホームページでもその内容を公開している。 (2) 刊行物 総合図書館(旧福井大学)では「かりん」,医学図書館(旧福井医科大学)では「はこぶね」を 発行していたが,統合した平成15年より両図書館共通の広報誌として「図書館Form」を年 1回発行し,学内外に配布している。これには,図書館のトピックス,利用案内,各種企画案内, お知らせ等を掲載している。また,これらの広報誌は電子化し,過去の分を含め,いつでも閲覧 できるようにホームページ上でも公開している。 評価と課題 (1) 展示 教科書については,過去の検定教科書を保存し提供しており,学生のみならず現職教員や研究 者にとって有効と考えられ評価できる。特に現職教員はもちろん地域への貢献ともなることから, 保存スペースの問題はあるとしても,継続的に保存していくことが望まれる。また,指導書に対

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する要望も多いが,限られた予算の中では県内で使用されている小・中学校の指導書に限定する など,継続して購入できるような努力も必要である。

所蔵資料を紹介する展示会は,来館者のみを対象とせず,電子展示としてWeb上でも公開し ており,

ACADEMIC RESOURCE GUIDE 2007-01-05 発行 No.266 http://blog.mag2.com/m/log/0000005669/108104036.html でも『福井大学附属図書館が…図書館内で行われた展示会の内容がそのままサイトでも公開され ている』と紹介されたように,多様な形態で広報していることは評価できる。 また,「おらが福井の自慢【眼鏡産業】+おらが福井大学の取り組みの巻」では,地域産業と所 蔵資料を結びつけた展示を行った結果,福井県眼鏡協会のホームページの インフォメーション:理想の匠 http://takumi.megane.gr.jp/webapps/info/detail.jsp?id=174 でも『電子展示も行っておりますのでご覧ください。』と紹介され,地域との結びつきという面か らも高く評価できる。 今後とも実物展示だけでなく,インターネットや紙媒体をも活用した効果的な広報について努 力することが期待される。 (2) 刊行物 「図書館Form」では,毎回教員等からその内容と推薦理由を付して図書を紹介しているが, 学生等にとって有益な図書を知る機会を得るだけでなく,授業と密着した選書にもつながり評価 できる。しかし,発行回数が年1回という現状ではタイムリな情報とならない可能性も多い。予 算的な制約もあるが簡易なパンフレットや,Webを活用することで状況やトピック的な情報を 周知することの検討が必要であろう。

3.5 地域との連携

現 状 (1) 閲覧・貸出サービス 一般市民への開放については,既に閲覧及び複写サービスを両図書館とも行っている。一般市 民への貸出は総合図書館が平成16年4月から開始している。現在の登録者数は約100人で, 貸出冊数は平成16年度497冊,平成17年度451冊,平成18年度413冊となっており, 利用者は主に卒業生である。 医学図書館では,平成17年1月から患者の皆さんへの貸出,同年12月から一般市民への貸 出を開始している。現在の登録者数は196人で,貸出冊数は平成17年度51冊,平成18年 度144冊となっており,主に県内病院関係者である。 地域連携として平成19年10月に福井県立図書館との相互協力協定を締結すると同時に福井 県内図書館横断検索システムに参加し,週1回の物流システム(宅配システム)を使って福井県 立図書館との相互貸借を開始した。さらに11月からは,これを県内公共図書館まで拡大した。

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(2) 複写サービス

両図書館はコイン式の複写機を導入しており,著作権の範囲内で複写サービスを行なっている。 (3) 検索サービス

利用者用パソコンは総合図書館内に19台,医学図書館内に10台が設置されており,OPA Cや文献データベース検索,電子ジャーナル等が自由に利用できる。

(4) 相互貸借(ILL:Inter Library Loan)

全国の大学図書館,公共図書館等からの文献複写・図書貸借の依頼に応じ,サービスを行なっ ている。 (5) 横断検索システム 福井県立図書館との相互協力協定を締結すると同時に,福井県内図書館総合目録システム(横 断検索システム)に福井大学附属図書館蔵書検索システムが追加され,地域への蔵書検索サービ スを開始した。福井県内図書館総合目録システムは,福井県立図書館,県内の市町村立図書館及 び県内の大学図書館を対象に横断的に各館が所蔵している図書の検索を可能にしたシステムであ り,現在,公共図書館29館と本学図書館が参加している。 評価と課題 一般市民への貸出を開始したことと,県立図書館との相互協力協定を締結したことは,地域連 携の第一歩として大きく評価できる。 特に福井県内図書館総合目録システムは,館種を超えて一元的に検索できるものであり,各図 書館の所蔵資料の有効活用という意味でも高く評価できる。 また一般市民の登録をみると,総合図書館は主に卒業生,医学図書館は主に県内病院関係者が 多く地域産業,高等教育機関,県内医療機関への貢献を行っている。しかし,地域との連携及び 図書館の開放を推し進めるには,図書館の施設整備は必要不可欠で,学外者を含めた利用環境の 整備が急務である。

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4.管理運営

4.1 施設,設備等の整備状況

4.1.1 建物

現 状 附属図書館は,教育地域科学部と工学部のある文京キャンパスに総合図書館をおき,医学部が ある松岡キャンパスに医学図書館を配置している。 総合図書館は,鉄筋3階建で総面積4,250㎡であるが,当初の建物に対して2回の増築を行 っている。1回目の増築を含む「旧館」には,1階に閲覧事務室,郷土資料室,情報検索コーナ ー,グループ学習室等を配置し,2階に雑誌コーナー,統計書コーナー,教科書コーナー・マル チメディアコーナー等に加えて,第一閲覧室や特殊資料室を配置している。3階には参考図書室 と開架書架及び第二閲覧室を配置している。書庫は1階と2階を貫く積層式の3層となっている。 また,2回目の増築部分である「新館」は,1,2階を書庫とし3階に事務室を設置している。イ ンターネットが利用できる端末は情報検索コーナーとマルチメディアコーナーを併せて19台設 置されている。閲覧室の座席数は343席あるが狭隘化が進んでいる。平成8年度に書架の狭隘 化が「福井大学附属図書館将来構想第1次報告書」で指摘され,平成12年度に「福井大学附属 図書館建物整備計画」,平成14年度に「施設整備委員会長期計画検討委員会に対するメディアコ モン計画についての答申」というように,3回にわたり将来構想を検討してきているが実現でき ないまま現在に至っている。更に最初の建築部分及び1 回目の増築部分については,耐震強度が 基準に満たず(Is 値 0.28)早急な対策を必要としており,平成19年度に一部増築を含む耐震改修 の概算要求を行った。 医学図書館は鉄筋2階建て総面積1,728㎡で,1階は事務室,情報検索コーナー(ホール), 雑誌閲覧室を設置し,2階にブラウジングコーナー,参考図書室,グループ学習室,図書閲覧室 を設置している。インターネットが利用できる端末は情報検索コーナーとブラウジングコーナー を併せて10台設置されている。閲覧室の座席数は205席あり,多人数用机の場合一人で占有 することも多いため,一人用閲覧席を中心に配置しており多くの利用者が気兼ねなく学習できる 環境を整えている。また,保存のための書庫は設置されておらず全て開架方式とすることで,い つでも自由な資料の閲覧を可能としている。 なお医学図書館では,自動入退館システム及びカード式自動扉を設備することで,無人開館に 対応している。無人開館によって365日24時間開館を目指すことで,病院が設置されている という教育・研究環境の中で時間に拘束されない利用を可能としている。この無人開館時を考慮 した管理体制として多数の監視カメラを設置しており,守衛室でも映像のモニタを可能とするこ とで緊急時の安全面も配慮している。 また,両図書館ともビデオや衛星放送を視聴できる個席ブースが設置されているほか,図書自 動貸出返却装置やエレベータを備えている。

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評価と課題 総合図書館における書庫や各種コーナー,医学図書館における個人閲覧席等それぞれの図書館 の目的や状況に応じた運用を図っていることは評価できる。 また両図書館の面積(5,978㎡)をあわせても同規模大学の平均(6,871㎡)にははるか に及ばない中で,総合図書館が保存機能を維持するための努力は評価できるが,10年前に書庫 の狭隘化が指摘されていることや耐震強度のことを考慮すると,総合図書館の施設整備は最優先 で対応する必要がある。 医学図書館では365日24時間開館を目指して,有人開館に加え無人開館の実施によってい つでも利用できる体制としていることは大いに評価できる。

4.1.2 書架・書庫

現 状 所蔵冊数は,総合図書館が図書473,237冊,学術雑誌12,889種,医学図書館が図書1 20,956冊,学術雑誌4,414種である。合計で図書594,193冊,学術雑誌17,303 種となる。これに対して収容力は,総合図書館は棚板延長13,918m,収容可能冊数は386, 611冊,医学図書館は棚板延長4,885m,収容可能冊数は135,694冊,合計棚板延長1 8,803m,収容可能冊数522,305冊である。 総合図書館は,開架書架に加え,集密書庫,3層の積層書庫を備えている。特殊資料室には,小 島家文庫・道元文庫等を収納し,空調設備を備えている。医学図書館は集密書庫スペースを含め て,全て開架方式を採っている。 評価と課題 全国の同規模大学平均の収容可能冊数599,332冊との比較からも明らかなとおり,収容能 力がかなり劣っており,書庫の狭隘化は極めて深刻な状況にある。特に総合図書館は,毎年1万 冊の図書移動を行って利用環境を維持していることは評価できる。しかし,今後は更に部局から の返却図書の増加が見込まれるため,解決は緊急の課題である。また,貴重資料及び郷土資料は, 附属図書館の地域貢献事業の核となるものであり,保存施設としての貴重書庫の整備は極めて重 要である。平成19年度に一部増築を含む耐震改修の概算要求を行っており,早急に書架及び書 庫の狭隘化の現状を詳細に分析し,効率的な資料の配置計画を行い,整備を行う必要がある。今 日まで狭隘化を解消するため田嶋記念大学図書館振興財団の奨学寄附金により和装本書架を増設, 平成17年度の文部科学省の支援事業である「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)に 福井大学の「より高い現代的な教養教育をめざして」が採択され書架の整備を行ったことは評価 できる。今後もさらに外部資金等の獲得に一層の努力が必要である。

(27)

4.2 組織体制

4.2.1 運営組織

現 状 福井大学は,平成15年10月に旧福井大学と旧福井医科大学が統合し,現在の福井大学とな ったものである。統合前の両大学にはそれぞれ附属図書館が設置されていたこととキャンパスが 約10Km 離れていることから,旧福井大学の文京キャンパスの図書館を「総合図書館」,旧福井 医科大学の松岡キャンパスの図書館を「医学図書館」として,両図書館を統括する附属図書館長 と医学図書館を統括する医学図書館長を置いている。 また,附属図書館には福井大学委員会規程第5条に基づき,「附属図書館の運営に関する事項」 を審議する運営委員会が設置されており,館長を委員長に医学図書館長,各学部選出の教員各2 名及び学術情報課長を委員としている。 更に総合図書館には運営ワーキング,医学図書館には運営小委員会を設置し,該当キャンパス の運営委員及びその他の学部教員等を委員として,各図書館固有の事項を中心に審議している。 上記の運営委員会と各図書館での小委員会等が相互に連携し,審議することでキャンパス間並 びに学部間での独自性と協調性を調整している。 なお,全体にかかる運営委員会の開催に当たっては,議題によってはTV会議とすることで, 時間的,空間的な効率化を図っている。 また平成18年度から教育・学生担当理事である副学長が附属図書館長となり,より全学的立 場からの視点を加えつつ図書館の管理運営を推し進めているところである。 学 長 附属図書館長 附属図書館 運営委員会 事務局長 学務部長 総合図書館運営 ワーキンググループ 医学図書館長 医学図書館 運営小委員会 学術情報課長補佐 医学情報係 医学情報サービス係 電子情報係 図 書 情 報 課 係 雑 誌 情 報 課 係 情報サービス係 専門職員(総務) 総務係

総合図書館

医学図書館

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評価と課題 法人化以前の運営委員会では館長と教員のみで構成されていたが,法人化後学術情報課長を委 員に加え,実務的な管理運営も視野に入れた審議が可能となっていることは評価できる。また, 運営委員会のもとに各キャンパス毎のワーキンググループ及び小委員会を設置することで,それ ぞれの学部固有の特色を反映した予算執行や方針を,各図書館運営に反映できるようにしている ことも評価できる。しかし,委員会の開催が多くなることや意思決定の遅れ等に留意する必要が ある。 その意味で,両キャンパスの委員が参加する運営委員会におけるTV会議の活用は有効と思わ れ,メールによる協議を含め今後も効率的な運営への努力が必要である。

4.2.2 事務組織

現 状 法人化に移行する以前から国家公務員の定員削減が各大学にも割り振られており,更に平成1 8年5月の行政改革推進法によって,今後5年間で5%以上の人件費削減が目標とされ,国立大 学法人もこれに準じた取組を行うことなった。 これらの状況を背景に,平成15年10月の統合前は現総合図書館には事務長以下5係,16 人(常勤10人,非常勤6人),現医学図書館には課長以下3係,8人(常勤7人,非常勤1人), 合計24人(常勤17人,非常勤7人)が配置されていたが,平成15年10月の統合によって, 課長以下8係22人(常勤15人,非常勤7人)となった。 ※ここでの人数には,夜間開館要員及び遡及入力要員を除いている。 これを受けて平成16年4月,課長補佐を設置し医学図書館の事務組織を総括するとともに3 係を2係に統合し,業務の合理化を図っている。 2大学の統合に伴う業務の合理化や組織の改廃の中で,職員の削減はやむを得ない面もあるが, 歴史的経緯からくる予算や運用手順の違いはもちろん,地理的に離れた勤務場所を一つの課とし て運営することは,意思疎通の問題に加え物流を中心とする業務においては合理化の限界もある。 しかし,図書館システムの統合を機に,図書館全体としての組織体制の更なる見直しの検討を行 っているところである。 評価と課題 行政改革の流れの中で人員削減はやむを得ないが,同規模大学の図書館職員数(28人)より 少ない人数(22人)にもかかわらず,医学図書館を総括する課長補佐の設置と係の統合による 組織の再編は評価できる。 また,平成19年3月の図書館システム統合の中で,ネットワークの活用を含めた効率化,省

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