単位株制度の検討
著者名(日)
堀口 勝
雑誌名
東洋法学
巻
41
号
2
ページ
287-313
発行年
1998-03-15
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00000473/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja単位株制度の検討
堀
口勝
東洋法学
目 次 ①導入のいきさつ ②導入に対する賛否①適用会社
②一単位の株式の数 ①単位株制度の一律強制 ②単位株制度の存続期聞 ③単位未満株に与えられる権利 3 ︵ ︶ 単位株制度の問題点 ︶ 単位株制度の概要 2 ︵ ー 単位株制度導入の立法趣旨 二 単位株制度の問題点 一 はじめに ︵株主権の制限︶ 287単位株制度の検討 ④株券の交換手続と保管振替制度 ⑤額面の有する意義 三 単位未満株の問題点 ω 単位未満株の位置付け ①単位未満株の位置付け ②単位未満株の取扱い ③単位未満株の解消 ③ 単位未満株の員取請求制度 ①買取請求制度 ②転換社債の転換により発生する単位未満株の取扱い ③株主名簿上の記載と真の株主のズレ 四 おわりに 288
はじめに
最近、店頭登録会社の単位未満株を架空名義を用いて買取請求する事件が続発した。本来、単位未満株の買取 請求権は、株式を売却することによって、投下資本を回収する途を閉ざされている単位未満株主に対して与えら れているものである。しかしながら、一連の事件︵必ずしも、訴訟に持込まれたものばかりではないが︶では、 転換社債の転換に際して、転換権の行使により単位株を有するに至ったはずの株主により、株主名簿上の名義が ハこ 分散され、形式的に単位未満株が作出されていたと思われる節が、非常に強い。東洋法学
そもそも、単位株制度は、昭和五六年商法改正︵以下、五六改正︶の際に、株式単位の引上げのための過渡的 措置として導入されたものである。すなわち、明治商法以来存続してきた額面五〇円という株式単位の基準が、 古くさくまた余りにも小さいということで、新設会社については、設立時より額面五万円という基準を強制し ︵商一六六条二項︶、また、既存会社については、株式の併合により額面を五万円にする必要があるが、即座に株 式併合を実施することにともなう手続上の困難、経費の負担を軽減するために、単位株制度という暫定措置︵五 パと 六附則一五条以下︶を採用することとなったのである。単位株制度とは、一定数の株式をもって取引単位とし ︵通常、一〇〇〇株︶、一単位に該当する株式については、これを一人前の株式として取扱い完全な権利を認め、 一単位に満たない株式︵単位未満株︶については、これを一人前の株式として認めず権利︵共益権︶を制限し、 ハこ 譲渡も制限するものである。これは、本来株式に認められる固有の権利を制限する、株主平等原則に対する例外 的な措置である。また、これは、株式の自由譲渡性を修正する例外的制度であり、さらに角度を変えると、会社 による自己株式取得の禁止︵商二一〇条以下︶に対する例外に該当する。それでも敢えて単位株制度を実施した パゑ ということは、それ相応の政策的理由によるものと考えられる。 単位株制度の実施にともない、端数の株式すなわち単位未満株が解消されていくことが予定されていた。しか し、昭和五六年改正附則では、具体的な単位株制度終結時期が示されておらず、その後株式の強制併合を実施す パヱ る声も聞かれることなく今日に至っている。しかも、一方で単位未満株の解消を図りつつも、他方で本稿で取上 げる転換社債の転換による場合のように、新たに単位未満株が発生してしまうという悪循環が繰り返されている。 289単位株制度の検討 そこで、本稿では、過渡的措置として導入された単位株制度の是非をあらためて検討し、次に”半端”としての パ ロ 単位未満株の姿に焦点を当てて検討することにより、単位株制度の将来について述べていくこととする。 二 単位株制度の問題点 qD 単位株制度導入の立法趣旨 ①導入のいきさつ 本章では、単位株制度を概観しつつ、その問題点を検討していくこととする。導入時に賛否両論があったが、 十数年を経た現在、今︼度単位株制度を再検討してみたい。 五六改正は、株式単位の引上げ策︵額面株式の額面の引上げ︶として、﹃単位株﹄と﹃端株﹄の両制度を導入 した。それぞれ、﹃単位株﹄は、暫定的措置として、﹃端株﹄は、恒久的制度として位置付けられている。いわば、 ハヱ わが国の会社法制は、株式会社につき、二重の株式単位基準を設けているということになる。 従来、わが国では、額面株式の額面は、二〇円、五〇円、五〇〇円といった低額のものが広く利用されており、 その中でも特に五〇円額面が広く一般的に利用されていた。しかし、五六改正では、同法施行日︵昭和五六年一 〇月一日︶以降に設立される会社︵以下、新設会社︶につき、設立時に発行する額面株式一株の金額︵額面︶は、 五万円を下ることを得ないとし︵商一六六条二項︶、かつ、額面株式の額面未満発行は禁止されているので︵商ニ パ ロ 〇二条二項︶、結局、最低額面五万円を株式の単位としなければならないこととなった。このような額面五万円 290
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という単位を利用する会社については、もっぱら端株制度が適用されるが、一方、同法施行日以前より存在する 会社︵以下、既存会社︶については、株式の一斉︵強制︶併合により株式単位を引上げることが当然要請される。 すマ この一斉併合にともなう種々の弊害を回避するため、過渡的措置として単位株制度が導入されることとなった。 本来であれば、株式単位の引上げは、一元的に行われるべきものであり、端株制度だけあればすむはずである。 しかし、後に述べるようなさまざまな理由により、実際には単位株制度といういわば特殊な暫定的立法措置が施 されることになった。なぜこのような特殊な制度が創られ、それははたして優れた制度なのか、何も間題はない のか、現在に至っても存在しているのはどうしてなのか、いくつもの疑問を拭切れない制度である。 ところで、一連の株式単位引上げの出発点は、冒頭に述べたように、圧倒的多数の会社が採用している五〇円 という額面にあるということができる。 五六改正は、株式単位を引上げ、五万円という額面を取引単位の基準とした。これにともない端株制度が導入 されたわけだが、既存会社について額面引上げのための措置、すなわち株式の一斉併合を強制的に実施すること とした場合、種々の弊害が予想されるのでこれを回避するため、いわば一時的に単位株制度が設けられた。した がって、端株については商法上に規定が置かれているが、それに対して単位株については附則に規定が置かれて ︵船︶ いる。 ②導入に対する賛否 そもそも、単位株制度の導入は、株式単位の引上げ論にともない浮上してきたものである。単位株制度の是非 291単位株制度の検討 を論ずる前提として、株式単位のサイズを考慮する必要があろう。従来の額面株式の額面五〇円という基準は、 微細に過ぎるとされる。その理由としては、大別して、貨幣価値の変化との調和を取る必要性−物価との均衡を 欠く、低額面株式による株券数の増大ー株式の発行コストや株主管理費用との釣合い、の二本の柱が挙げられて ︵11︶ いた。 株式単位の引上げそのものについては、圧倒的賛成多数で、反対意見らしきものは見当たらなかったようであ るが、その実施方法については、意見が真っ二つに分かれた。すなわち、①株式単位の引上げは、即座に額面の 引上げにより実施するとするもの1額面の一斉︵強制︶併合、②ただちに一斉併合を強制するのではなく、単位 パど 株制度により、段階的に額面の併合を実施するとするものの二通りの考え方が、対立した。 詳しくは、個々の場面で触れることにするが、この対立の原因は、大まかに言うと、単位株制度を採用した場 ハお 合の一単位に満たない株式︵単位未満株︶の取扱いに集約される。 確かに五〇円という額面は、どこからどう見ても小さ過ぎるといえるだろう。しかし、株式単位が語られる時 は、なぜか額面についてしか言及されない傾向があるように思われて仕方がない。わが国の株式会社の資金調達 方法が、戦後、額面発行から時価発行へと移行し、会社によって当然格差はあるが、株式の時価は、通常額面よ りも高く、会社によっては、額面とはかけ離れた額を示す場合も少なくないようである。 292 (2) 単位株制度の概要
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①適用会社
さて、単位株制度が適用される会社は、端株制度の適用のない会社になるわけだが、だからといって既存会社 のすべてについてこの制度を適用する必要があるかというと、そもそも、単位株制度は株主管理コストの軽減を 主要な目的として、導入されたのであり、それは株主総会の招集に係る費用、特に招集通知に掛る通信費の支出 に集約される。したがって、単位株制度を必要とするのは、株式を公開している会社、特に証券取引所に上場し パど ている会社ということができる。しかも、単位株制度の適用を受ける会社は、既存会社のうち、任意に株式併合 による額面引上げを実施しない会社ということになる。この場合、併合により、額面を五万円に引上げることが 期待されるが、実施に至らない会社については、暫定的に単位株制度が適用されることになる。ただし、上場会 ハを 社については、強制的に単位株制度が適用される。 ②一単位の株式の数 では、具体的に、一単位の株式の数をどのように決めるかというと︵五〇円額面の会社を例にとると︶、原則 として五万円を額面株式一株の金額で除して得た数または定款で別に定める数をもって、一単位の数とする︵五 六附則一六条一項︶。したがって、五〇円額面の会社の場合、五万を五〇で割った数、すなわち一〇〇〇を一単位 の数とすることになる︵なお、二〇円株については、二五〇〇株、五〇〇円株については、一〇〇株を一単位と パど するのが、一般的な方法といえる︶。 ただし、市場価額の極めて高い会社の場合、五〇円額面で一〇〇〇株を一単位とすると、取引価額が極端に高 293単位株制度の検討 くなってしまうので、定款で別段の定を置くことも認められる。しかし、このような場合でも、定款で一単位の 株式の数を自由に決められることにしてしまうと、著しく小さな数をもって一単位の数とすることも可能となっ てしまうので、定款で一単位の数を定める場合には、一単位当たりの純資産額が五万円以上に相当するように、 すなわち五万円を最終の貸借対照表により会社に現存する純資産額を発行済株式総数で除して得た額で除して得 じ た数以上の数でなければならないこととされている︵五六附則一六条二項︶。 294 ⑥ 単位株制度の問題点 ①単位株制度の一律強制 前述のように、単位株制度は、任意に株式併合を実施する会社を除き、上場会社全般に一律に強制されるもの である。発行会社にとっては、手間ひまとコストのかかる一斉併合を猶予してもらえるのであるから、もろ手を 挙げて歓迎するところであろうが、株主にとっては、いくつかの点で一方的に不都合を強いられる結果となって しま・フ。 本来、株式は自由に譲渡することができ、株主は他へ株式を譲渡すことにより、投下資本を回収することがで きる︵商二〇四条一項本文︶。しかしながら、株主が自己の所有する株式を手放すことにより、投下資本を回収す る手だてが制限される場合が、法律上いくつか予定されている。定款による譲渡制限︵商二〇四条ノニ以下︶を 例に取ると、その採用は、各会社の裁量に委ねられており、設立時より定款にその旨の規定を置いておくか︵商
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二〇四条一項但書︶、または設立後株主総会の決議により定款を変更し、新たに譲渡制限を設ける旨の規定を置く か︵商三四八条︶、いずれにせよ、株主には法律上用意された制度を採用するか否かを選択する余地が残されて ︵18︶ いる。 これに対し、単位株制度は、とりあえず上場会社については一律に採用が強制される。すなわち、株主に対し て、投下資本回収の途である株式の譲渡性が、一単位に満たない株式︵単位未満株︶については、有無をいわさ パ ず制限されてしまうこととなってしまう。また、後に触れるように、単位未満株については、議決権に代表され る、いわゆる共益権が制限されている︵五六附則一八条一項︶。本来、株主の不利益に通ずるような、株式に加え られる変更は、株主に対しその是非を問うことが必要だが︵例えば商三四八条︶、この点に関し、単位株制度の導 ハ 入は、事後の立法によって株主から既得権を剥奪することになってしまうとの指摘がなされている。ただ、この 点に関しては、そもそも単位株制度自体、将来的に端株制度へ移行するまでのいわば仮の姿であり、もはや、単 位未満株は、株式の姿をしてはいるけれども、すでに端株への途を進み始めたのであり、その権利が制限されて パむ もやむをえないとされている。 ②単位株制度の存続期間 単位未満株は、いずれ端株になる運命にあるのだが、ではいったいいつになったら一単位の株式が一株に併合 されるのだろうか。この点に関しては、別に法律で定める日にみなし併合が実施されると規定されているだけで、 具体的な時期についてはまったく触れられていない︵五六附則一五条一項︶。とはいえ、額面五〇円で一単位一〇 295単位株制度の検討 OO株の会社を例に取ると、一〇〇〇株未満の株式を表彰する株券を一〇〇〇株またはその整数倍の数の株券に まとめていき、その進歩状況により、多くの会社で株券の整理が進めば、適当な時期に併合を実施することとさ パ パ れている。しかし、この点に関しては、当初より懸念の声が聞かれていた。すなわち、株主の権利を制限する事 態は、一時的にというのであれば、やむをえないとする声が、反対論者の側からも出ていたのだが、一斉併合の 時期を定めずして、単位株制度を導入したのでは、不安定な状態︵言うなれば、単位未満株と端株の二通りの パお ﹃端数﹄が併存する事態︶が、どこまで続くのか想像もつかないからである。 株式単位の引上げ措置の一環として設けられた単位株制度は、近い将来端株制度へと移行するはずであった。 ところが、五六改正以後、現在に至るまで、︼斉併合は行われておらず、今日に至っても単位未満株、端株の両 パ 者は存在している。 五六改正附則では、具体的な単位株制度終結時期が示されていなかったが、その後株式の一斉併合を実施する 声も聞かれることなく今日に至っている。この点に関し、次のような意見も見られる。当初、一斉併合が実施さ れるのは、大体五年後くらいであろうとされていたにもかかわらず、結局、一斉併合の実施されない理由として、 ①わが国の経済情勢の急激な上昇にともない、企業の資金調達が間接金融から直接金融へと移行し、②機関投資 家の持株比率が増大し、個人投資者の持株比率が低下し、③株価の上昇傾向が株式を個人の手の届かないものへ とする傾向が強まった、④資本自由化による外資からのM&Aに対抗するための株式の持合い、⑤実際に証券市 場に出回る株式の減少傾向による個人投資者への圧迫、⑥相場操縦等の不公正取引の横行、等々、証券市場にお 296
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パ ける予期せぬ変化の数々が指摘されている。 五六改正当初、個人株主の投資単位として、最低一〇〇〇株くらいが適当とされていたのが、株価上昇のため、 一般投資者にとって株式が手の届かないものになってきたため、一斉併合を先送りにするという事情が、見受け られる。要するに、個人投資者層の減少傾向に歯止めをかけ、その拡大を図ることが要請されるということであ 麺・ しかし、この点に関しては、当初、額面引上げのため、株式の併合という方策を採用したのであり、その時点 で額面に固執した結果、額面と時価の乖離現象を配慮しなかったことに一因があるのではないかと勘ぐるのは後 知恵に過ぎるか。 ③単位未満株に与えられる権利︵株主権の制限︶ パ 本来、各株式の内容は、均一であり、その間には優劣はないはずである。ところが、単位未満株については、 いわゆる自益権は認められるが、共益権は認められないとされている。では、単位未満株は、はたして正規の株 式ではないのか。単位株制度の導入は、株主管理コストの軽減を主要な目的としているのであるから、当然、株 主総会への関与に関連する権利に制限を加えざるをえないので、単位未満株には、共益権が認められないとする パ より他はないことになる。 単位未満株主に対して与えられる権利︵自益権︶は、①利益配当、利息の配当、または中間配当を受ける権利、 ②株式の消却、併合、分割、転換、会社の合併、改正後の二九三条ノ三第二項による株式の無償交付、同二九三 297単位株制度の検討 条ノ三ノニ第一項により額面株式を券面額を超えた価額で発行した場合で券面額を超えて資本に組入れられた場 合における新株の発行、により金銭または株式を受ける権利、③新株、転換社債または新株引受権附社債の引受 パ 権、④残余財産の分配を受ける権利、⑤株券の再発行を請求する権利、に限定される︵五六附則一八条一項︶。 したがって、単位未満株には議決権が認められないことになるが、これはそもそも議決権が剥奪されており存 在しないのか、それとも一時的に停止されているのか。 単位未満株については、確かに議決権がカウントされないが、一単位の単位株につき一〇〇〇個の議決権がカ ウントされるのであるから、この場合、一個一個の株式︵単位未満株︶につき一個の議決権がカウントされてい るのであり、議決権をともなわない個々の単位未満株が一〇〇〇個集まることにより突然一〇〇〇個の議決権が 発生すると考えるのは、不自然である。むしろ、立法政策上、単位未満株については、議決権を凍結︵停止︶し、 パむ 零細株主による権利行使を制限するというように見たほうがより自然ではないか。 単位株制度を正当化するのに、換言すれば、単位未満株主に対する権利の制限を説明するのに、単位未満株は、 株式とはいってもすでに端株への途を歩み出したものであるという主張がなされているが、これは単位株制度が 過渡的措置であるという前提に基づくものであり、今現在、一斉併合の行われないところからすると、もはやそ ハゑ の前提が崩れており、単位未満株は正規の株式ではない、とは言いえないのではないかという疑問も生じてくる。 株主総会の形骸化現象に鑑みれば、株主権の空洞化現象が確かに目につくが、反面、株主総会での積極的な株 主権の行使に限らず、株式保有による経営への影響力︵圧力︶が当然認められるわけであり、一概に株主権を自 298
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益権に限定し、共益権を認めないという論法は疑問である。株主構成に占める単位未満株主の割合が、微々たる ものであり、株主総会の大勢に影響を及ぼさないのであるから、議決権を剥奪してもさしつかえないという主張 も成り立つかもしれないが、むしろ大勢に影響を及ぼさないのであれば、議決権を剥奪するまでもないのではな 、︵瑠︶。 ︶カ ④株券の交換手続と保管振替制度 さて、単位株制度導入の主要な理由は、株式の取引単位引上げにあったわけだが、むしろ、株券の取扱い事務 こそが、現実的な理由として挙げられていた点を見逃すことはできない。単位株制度の基では、既存の単位未満 パお 株の整理はもとより、新たに発生する単位未満株の取扱いについても、大きな問題を内包すると言える。この点 パ については、次章で、転換社債の転換により発生した単位未満株の取扱いを題材にして、検討することとする。 ところで、単位未満株については、前述のように、その整理・解消を促進する一方で、新株の割当、無償交付 パ 等によって新たに発生するものをどのように処理すればよいかという点が重要となってくる。新株の割当、無償 交付等によって新たに発生する単位未満株について、株券を発行したのでは、単位株制度の当初の目的に反する 結果となってしまう。なぜなら、この制度は、単位未満株を集約し、単位株へと整理することをその使命として いるのであり、新たな単位未満株に対してまで、株券を発行したのでは本末転倒である。そこで、株主に単位未 満の株式が割当てられた場合、会社が一括してその株式を売却し、その代金を交付する方法、単位未満株を登録 ハむ 株式として存続させる方法が考えられるとされていた。 299単位株制度の検討 パ この点に関し、単位株制度の導入と前後して、株券振替決済制度の導入が急浮上してきた。これは、株主が、 参加者を通じて、保管振替機関に株券を集中預託し、株券の名義を振替機関に書換え、参加者が振替機関に有す る口座、および株主が参加者に有する口座の上で、口座から口座への振替を行うことによって、株式の移転を可 能とするものである。この制度のメリットは、株券の現実のやり取りをすることなく、株式の譲渡を可能とする ︵39︶ ところにある。 この制度を利用することにより、株券を用いずに単位未満株を流通させることができるとするアイデアが、見 パ られたが、それならば、むしろ株式併合に伴う株券の交換手続にかかる手数および費用の削減に保管振替制度を パむ 利用すれば、単位株制度をわざわざ導入する必要はなかったのではないかとも考えられる。単位未満株の整理・ 解消を至上目的として、導入された単位株制度であるが、はたして、額面引上げ︵取引単位の引上げ︶を実現さ せるものと言えるのだろうか。 ⑤額面の有する意義 わが国では、昭和二五年改正以来、株式には従来より存する額面株式と新たに加えられた無額面株式の二種類 パゑ のものが制度上用意されており、さらには、五六改正で、額面株式の無額面株式化が図られた。その結果、額面 株式の額面の有する意義は、極めて小さくなり、最低限、株金総額︵券面額×発行済株式総数︶分の金額が、資 パお 本として会社に払込まれたという歴史的事実を表すに過ぎない。 さらには、額面株式の額面は、利益配当の際の基準として考えられている。たとえ時価がいくらしようと、額 300
パお 面五〇円を基準として配当額が決定されることになってしまい、配当性向の低さが指摘されている。そこで、五 六改正は、額面株式の額面の持つデメリットを解消するため、無額面株式に全面的に切換えるのが本当であれば パゑ 好ましいが、従来あまり利用されてこなかったので、額面株式と無額面株式とを接近させる方策を採った。単位 株制度導入の出発点は、額面の引上げ論によっていたわけであるが、額面株式に固執している限りにおいては、 時価発行主義への移行にスムーズに乗り換えることができず、いたずらに株式の仕組みを複雑にするだけではな いだろうか。 三 単位未満株の問題点
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ω 単位未満株の位置付け ①単位未満株の位置付け 単位株制度は、過渡的な制度として導入されたのであり、いずれ解消されるものとされている。とすると、単 位未満株は、将来予定されている一斉併合までの、言うなれば仮の姿と位置付けらる。この点は、同じ端数でも 端株とは大きく異なる。むしろ、単位未満株は、端株の前身ということができる。 ②単位未満株の取扱い 単位未満株については、すでに発行されている株券は別として、新たに株券を発行することは許されない︵五 六附則一八条二項︶。単位未満株についても株券の発行を認めると、これを流通させることとなり、結局、単位未 301単位株制度の検討 満株の拡散を来すことになるので、そもそも将来にむけての一斉併合のために、単位株制度を導入した意味がな ハ くなってしまうためである。加えて、株主名簿上の取扱いも、単位未満株の名義書換は、名簿上の株主が単位未 パゼ 満株を取得した場合を除きできないこととされている︵五六附則一八条三項︶。すなわち、既存の株主が、単位未 へ 満株を集積して、単位株にまとめていくのを期待してなされる名義書換は別として、株主でない者が、書換をし て新たな単位未満株主が発生し、単位未満株が分散する結果となるような取扱いは、制度の趣旨からして認める パ ことはできないからである。 ③単位未満株の解消 前述のように、単位未満株については、その流通・拡散を防止するため、株券の発行が禁止されている︵五六 附則一八条二項︶。単位未満株の解消を実現するために、換言すれば、単位未満株をまとめて単位株にしていくに は、どのようにすればよいのであろうか。もちろん、株主が単位未満株を集積していくことも期待できないこと はない。しかし、それだけに頼っていたのでは、なかなか単位未満株の解消は進まないであろう。 そこで登場するのが、単位未満株の買取請求制度である︵五六附則一九条︶。株主は、会社に対し、自己の有す る単位未満株を買取るべきことを請求することができる︵五六附則一九条一項︶。ただし、これは、自己株式取得 の禁止︵商二一〇条︶の例外に該当する。したがって、単位未満株のみを有する株主は、その有するすべての単 位未満株について買取請求をすることが可能となる。一方、一単位以上の株式を有する株主は、一単位に満たな い部分についてのみ買取請求ができる。例えば、一二〇〇株を有する株主であれば、二〇〇株分について会社に 302
対して買取を請求できることになる。このようにして、会社が、複数の単位未満株主から単位未満株を買取って ハ レ いき、これをまとめて一単位ずつ市場で売却するという方法で株単位未満の単位化を図っていくのである。 以上に述べたように、一方で単位未満株の拡散を封じ、他方で単位未満株を単位株にまとめていくのである。 このような方法により、いずれ単位未満株は端株へと移行していくはずであり、株式単位の引上げ措置の一環と して設けられた単位株制度は、近い将来端株制度へと移行するはずであったが、五六改正以後、現在に至るまで、 パ 一斉併合は行われておらず、むしろ、これを存続させようとする意見が強いようである。
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ω 単位未満株の買取請求制度①買取請求制度
五六改正附則は、次のような理由に基づき、単位未満株式の買取請求制度を設けた。すなわち、株主の側にとっ ては、共益権の行使を停止され、また株券の発行および名義書替に関しても制限を受けるので、単位未満株保有 者の経済的地位の保護を図り︵単位未満株主の保護︶、他方、発行会社の側にとっては、買取った単位未満株を まとめていき、単位株として売却することにより、単位未満株を単位化していくことを促進する︵単位未満株の パむ 解消︶という二つの大きな要請である。 なお、発行会社が、単位未満株の買取請求に応ずることにより、自己株式取得という結果を生ずるが、単位未 満株の買取請求制度には、株式の単位を引上げるという至上目的があり、また、買取請求権が、単位未満株だけ 303単位株制度の検討 を対象にしているために、買取請求権の行使によって、会社が支払うべき資金もさほど多額にはならないという パ 見込みのもとに、この制度が導入されたものと理解される。 したがって、単位未満株の買取請求制度は、自己株式取得の禁止の例外として、あくまでも必要最小限の範囲 で機能するものと考えられる。なぜなら、極力、制限的に買取請求を認めていかないと、いたずらに会社資金の 流出を来すことになってしまうからである。 単位未満株の買取請求権は、どの程度の範囲で認めていけばよいだろうか。五六改正附則一九条一項は、﹁株 主は、会社に対し、自己の有する単位未満株式を買い取るべきことを請求することができる。﹂と規定している。 したがって、﹁自己の有する単位未満株式﹂の要件を満たすかどうかを検討する必要がある。具体的には、単位 未満株が存在するのかどうかという点、および請求者が単位未満株主であるかどうかという点、の二点を考える 必要がある. 同一人が、単位分プラス端数分の株式を有する場合︵例えば、持株数二五〇〇株だとすると、二単位プラス五 〇〇株︶、端数の部分については、単位未満株として取扱われるのは言うまでもないことだが、単位としてまと まっている分について、端数に分けて単位未満株とすることが許されるか。この点については、買取請求制度に は、単位未満株の拡散防止・単位化および単位未満株主の救済という至上目的があるので、いたずらに単位未満 パま 株を広く捉えることは許されないと解される。 ②転換社債の転換により発生する単位未満株の取扱い 304
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新たに単位未満株が発生する場合としては、株式分割、新株発行の他に、転換社債の転換による場合が挙げら れる。本節では、転換社債の転換によって発生した単位未満株の買取請求を基に、実際にどのような形で、発行 会社が買取請求に応じていけばよいかにつき検討していきたい。 ここで例に挙げる事例は、複数の転換社債を取得した者が、これを複数の架空名義に分散した上、各架空名義 で転換権を行使した結果生じた単位未満株について、各架空名義ごとに、買取請求権が発生するかどうかに関す パお るものである。すなわち、転換社債の転換により生じる単位未満株をどのような範囲で認めればいいのか、また、 これにつき、発行会社に対する買取請求権をどのような形で、認めればいいのかに関するものである。三笠製薬 ハ 事件では、単位未満株の買取請求をなした原告が、①架空名義を使用し、かつ②当該名義を複数に分散させた上 で、株主名簿上の株主となっている。いわば、名簿上の株主と実質株主が同一人であるにもかかわらず、形式上 は一致していないので、発行会社および名義書換代理人としては、いずれの者を株主とレて取扱えばよいのかが 問題となってくる。この点につき、判決は﹁①株主名簿にどのような名前、住所を記載するかは、登録を請求す る株主の意思に委ねざるをえず、会社は株主の請求通りに記載するほかはないので、仮に、原告の主張するとお り、株主名簿上単位未満株式として登録されている全ての場合について買取請求権の発生を認めるとすると、単 位株主が買取請求権を取得するために、敢えて計画的に複数の架空名義に分散して登録すれば、一見して架空名 義であることが明白であっても、発行会社は買取請求に応じなくてはならなくなり、かくては株主の恣意によっ て容易に自己株式取得の禁止を潜脱することを許す結果となり、著しく不合理であり、②真実の株主は、容易に、 305単位株制度の検討 株主名簿の架空名義を自己の名義に訂正することができ、これによって、真実の株主の所有する株式数を合計し、 単位株となった部分について、その株券の交付を受け、これを市場で譲渡して投下資本を回収することができる﹂ とし、﹁原告は、株主名簿上の架空名義をすべて自己名義に訂正することにより、株主名簿上も四一万株の単位 株主となり、⋮⋮したがって、原告には、単位未満株式は存在しないことになる﹂として、原告の請求を棄却し ている。 ③株主名簿上の記載と真の株主のズレ 本判決で注目すべき点は、実質株主の株式保有状況をもって、株主名簿上の名義書換がなされたものとして擬 パ 制していることである。単位未満株式の買取請求権の存否を判断するに際しては、大別して①形式的に株主名簿 上、複数の単位未満株主が存在すると把握した上で、その買取請求は名簿上の名義に隠れた真の株主の権利濫用 とみるか、②実質的に名簿上の名義に隠れた真の株主が、単位株を有するに過ぎないと把握した上で、買取請求 権そのものが存在しないとみるかの二通りのアプローチができると考えられるが、判決は、おそらく後者による ものと推測される。本判決の場合、名義上の株主と実質上の株主の同一性については争いがないところ、実質株 主たる原告を名実共に、真の︵名簿上の︶株主として取扱っても、差し支えないものと解される。 以上のように、本判決については、名簿上の複数の単位未満株主の存在は認められず、実質株主たる原告が、 単位株を有するに過ぎないと認定したのは、妥当な判断と思われる。 一般的に、名義書換をしていない実質株主の権利行使を認めるべきか否かという問題については、名義上の前 306
株主と書換未了の実質株主との間の関係について述べられており、学説上は否定的な見解が多い。しかし、本判 決の場合、株主名簿上の名義︵記載︶が、全く意味を持たず︵空洞化現象を生じ︶、逆に実質株主の不当な請求 パむ の根拠となってしまうのであれば、真の権利関係にたって判断せざるを得ない。買取請求制度の至上目的は、単 位未満株の解消︵単位化︶を促進することにあり、可能な限り、単位未満株の存在を制限的に考えていかなけれ パ ばならない。その点で本件判決は評価されるものと思われる。 四 おわりに
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最後に、単位株制度の将来について考えてみたい。単位株制度は、額面引上げのための一斉併合を実施するま でのつなぎとして導入され、あくまでも過渡的措置であると位置付けられ、また、改正法附則一五条一項は、そ の終結時期を﹁別に法律で定める日﹂としており、単位未満株の整理状況を見ながら、一斉併合を実施すること となっている。単位株制度導入後、数度の改正時には、結局、終結が見送られたが、終結時期不明のままでは、 ハ 半ばこの制度を恒久的なものとして考え直さざるを得なくなってしまうのではないかという疑問も生じてくる。 この点については、前述のように、証券市場を取巻く事情の変化を理由に、単位株制度の永続化を望む声も聞か れている。 しかし、単位株制度が、過渡的措置であるという前提が崩れると、さまざまな点でつじつまが合わなくなって きてしまうのではないだろうか。例えば、単位未満株に加えられる権利の制限は、端株へ移行することの現われ 307単位株制度の検討 だとされていたが、このまま現状が続くとすると、説得力を欠く説明となってしまう。 単位未満株の解消という観点からすると、単位株制度そのものについては、単位未満株の解消を図りつつも、 転換社債の転換や株式分割により単位未満株式が発生してしまうのでは、買取請求制度の認められる趣旨︵殊に、 単位未満株の単位化︶からしても考えものであり、早期に単位株制度の終結を実施した方がいいのではないかと 思われる。むしろ、一斉併合の実施に支障をきたすような端数の株式を集約するということ自体が、現実的な方 策ではなかったのではないかと、疑間を持たざるをえない。一斉併合を実施するつもりがあるのならば、いつ実 施しても大差はないのであるし、単位未満株の買取請求制度も、いわば、単位未満株の買取と発生が、いたちごっ こ的に継続してしまい、あまり役に立たないのではないかという印象を与えることになりかねない。 単位株制度の導入は、株主管理コストの低減という、発行会社サイドの事情に基づき実施されたものであるが、 視点を変えると、これと表裏一体となる現象として、個人株主と法人株主・機関投資家のバランスの問題が浮上 する。個人投資家の証券市場離れが、懸念されて久しい。その一因として、株式の取引単位が、あまりにも大き くなり過ぎてしまったことがある。額面五〇円という金額を基準に、取引単位を評価し、株式の現実の価値︵時 価︶を考慮に入れずに、額面引上げ論が続いて、単位株制度の導入論が出てきたのは、当時の状況からして、や パ むをえないことかもしれないが、むしろ、現状では、取引単位の引下げ実施を望む声も聞かれている。 このままでは、個人投資家は、お金持ちは別として、直接企業の株式を保有することが難しくなり、投資信託 といった方法によらないと、証券市場に参加することができなくなってしまう恐れが多分にある。個人株主・個 308
人投資家と法人株主・機関投資家のバランスは、どの程度の割合が好ましいのか定かではない。あるいは、個人 投資家の存在自体が、証券市場にとって必要なのかどうかも不明である.その善し悪しは、何とも言いがたいが、 もし、個人投資家を証券市場へ呼び戻すことを望むのであれば、株式の取引単位の引下げは、ぜひとも実行しな ければならない課題であろう。 昭和二五年改正により新たに無額面株式が導入され、その後、額面株式のいわゆる無額面化も実施され、額面 の持つ意味は、極めて小さくなり、いたずらにこれに固執する必要はないと思われる。むしろ最近では、前述の ように、株式の取引単位の肥大化現象による個人株主の減少傾向が指摘されている。単位株制度は、取引単位の 引上げを出発点として、始められたものであるが、今やその取引単位は、引上げに適しないくらい大きくなって しまっている。 単位株制度は、存続させるべきか、解消させるべきか。話の筋から言えば、当初の提言通り一斉併合を実施し て、解消すべきであろう。しかし、今や別の意味での単位株制度の”解消”︵取引単位の引下げ︶も見据えてい かなければならない現実に背を向けることはできない。
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︵1︶ 注 名古屋地判平成八・ ・二六資料版商事法務一四三号一七六頁。 309単位株制度の検討 ︵2︶
((
43
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65
12 11 10 9 8 7 ) ) ) ) ) ) 18 17 16 15 14 13 ) ) ) ) ) ) 田中誠二 前掲註︵7︶書三八O∼三八一頁。 河本一郎前掲註︵2︶六四頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三四〇∼三四一頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三三七∼三三九頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三三七∼三三八頁。 もちろん、これ以外にも、単位株制度の存続期間や適用会社といった点も重要な問題点である。 務五七二号五∼七頁。河本一郎前掲註︵2︶六二∼六三頁。 田中誠二﹁単位株制慎重論︵下︶﹂商事法務七七五号八頁。小関健二﹁額面引上げの実行方法について﹂商事法 龍田節﹁株式単位の是正についての所感﹂ジュリスト六四六号二〇頁。 河本一郎前掲註︵2︶六三頁。﹁新版注釈会社法︵四︶﹂︵河本一郎と二九∼二二〇頁。 河本一郎前掲註︵2︶六二∼六三頁。 河本一郎前掲註︵2︶六二頁。 田中誠二 ﹁三全訂会社法詳論︵上︶﹂三五二頁︵勤草書房︶。 あり方にも触れてみたい。 第二章で単位株制度そのものにつき、第三章で単位未満株の取扱いについて検討し、あわせて今後の株式単位の 大谷禎男﹁改正会社法﹂一六頁︵商事法務研究会︶。 吉田昴 ﹁額面株式の券面額引上げに関する諸問題︵続︶﹂商事法務三一号八頁。 丑場直道﹁額面引上げ論より単位株制度への考察−遅すぎた額面引上げ論ー﹂商事法務五三三号七ー八頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三三六頁。 ナー三二七号六二ー六三頁。 元木伸﹁改正商法逐条解説﹂三三五∼三三六頁︵商事法務研究会︶。河本一郎﹁単位株制度︵その一︶﹂法学セミ 310東洋法学
31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) )3332
) ) ︵3 4︶ 後述するように、単位未満株については、株券の発行が禁止される。 田中誠二﹁単位株制慎重論︵上︶﹂商事法務七七四号七頁。 河本一郎﹁単位株制度︵その二︶﹂法学セミナi三二八号九九頁。 前掲註︵10︶書︵河本一郎︶二一九頁。 龍田節前掲註︵n︶二五頁。田中誠二前掲註︵7︶書三五二頁。 田中誠二 前掲註︵12︶一一頁。 大谷禎男 前掲註︵5︶一六頁。 大武泰南﹁金融・証券ときの流れ︵一︶単位株制度の行方﹂手形研究四五三号二三頁。 大武泰南 前掲註︵26︶二三頁。 田中誠二 前掲註︵1︶書二七九頁。 前掲註︵10︶書︵河本一郎︶二一九頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三四二∼三四五頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三四七頁。前掲註︵10︶書︵河本一郎︶二三六∼二三七頁。端株よりは、優遇されている という意見もあるが、しかし端株の場合、額面五万円の株式を一株有する者は、一議決権を有することになる。こ れに対し、単位未満株の場合、額面五〇円の株式を一〇〇〇株有する者は一〇〇〇議決権を有することになるが、 その一方で九九九株有する者は全く議決権を認められないことになるという奇妙な結末になる。 河本一郎前掲註︵21︶九九ー一〇〇頁。田中誠二前掲註︵12︶二頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三三六ー三三七頁。単位未満株につき株主権の制限を認めることの是非を検討するのに 際し、本来であれば、株式の本質を今一度再検討することを要するが、ここではとりあえず、一般的な考え方であ る社員権説を念頭に置いて考えることとする。 元木伸﹁会社法改正審議の現状と論点﹂商事法務七四五号六頁。 311単位株制度の検討
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転換社債が転換されると、その比率によって、単位未満株が発生してしまう。 河本一郎﹁単位株制度と振替決済制度 株式制度改正の一論点i﹂商事法務七四七号二頁。 元木伸 前掲註︵3 4︶六頁。 河本一郎前掲註︵36︶二頁。田中誠二﹁単位株制再論﹂一四五∼一四六頁。 河本一郎・岸田雅雄・森田章・川口泰弘﹁日本の会社法︵新訂第一版︶﹂一二二∼一二三頁︵商事法務研究会︶。 河本一郎前掲註︵36︶五∼六頁。 田中誠二 前掲註︵38︶一四五∼一四六頁。 前掲註︵10︶書︵前田庸︶四∼五頁。 河本他前掲註︵39︶書一〇〇頁。 矢沢惇﹁株式制度改正の諸問題︵上︶﹂商事法務七九一号三五∼三六頁。 元木伸 元木伸 元木伸 元木伸 元木伸 前掲註 前掲註 前掲註 前掲註 前掲註 ︵2︶書一四頁。 ︵2︶書三四五頁。 ︵2︶書三四六頁。 ︵2︶書三四六頁。 ︵2︶書三四九頁。 大武泰南 前掲註︵26︶二三頁。 前掲註︵10︶書︵関俊彦︶二四八頁。田中誠二 前掲註︵7︶書三五五頁。 前掲註︵10︶書︵関俊彦︶二四九頁。 元木伸 前掲註︵2︶書三五一∼三五二頁。 拙稿﹁架空名義に分散して株式を取得した単位未満株主の買取請求が棄却された事例﹂金融・商事判例九九七号 四〇頁以下。 312︵55︶ 前掲註︵1︶一七六頁。 ︵56︶ ﹁新版注釈会社法︵三︶﹂︵松岡誠之助︶一七〇ー一七二頁。 ︵57︶ 拙稿 前掲註︵54︶四三頁。この点については、株主名簿上の記載の効力との関係でなお検討を要すると考える。 ︵58︶ 拙稿前掲註︵54︶四三頁。 ︵59︶ 新山雄三﹁単位株制度・端株制度について その批判的覚書 ﹂法学四七巻六号一三三頁。 ︵60︶ 新井武広﹁株式投資者層の拡大に向けて 株式投資単位の引下げのための施策1﹂商事法務一二四九号二 四頁。佐々木亮治﹁平成七年度株式分布状況調査結果の概要﹂商事法務一四三三号一〇頁。