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(1)

2021年

法務担当者 基本知識講座〔国際編〕 第6講

弁護士法人北浜法律事務所

パートナー弁護士/ニューヨーク州弁護士

(2)

目次

第1章 M&Aの基礎

M&Aとは

M&Aのプレーヤー

M&Aのスキーム

M&Aの流れ

デューディリジェンス

10

M&Aの契約

14

第2章 合弁の基礎

30

合弁事業の特徴

31

合弁契約の意義・特徴

33

(3)

第1章 M&Aの基礎

【今日のセミナーで理解してもらいたいポイント】

M&Aの手続きの基本的な流れ

デューディリジェンス(DD)と最終契約(DA)の関

最終契約(DA)の大まかな構造

※DA:Definitive Agreementの略

(4)

M&Aとは

M&A =Merger and Acquisitionの略

明確な定義はないが、広くは事業提携も含む

M&Aの進め方や契約書の構造は、欧米のプラクティスに大きな

影響を受けている。

(5)

M&Aのプレーヤー

【M&Aのプレーヤー】

売手(S)

対象会社(T)

買手(A)

T社株式 株式譲渡 フィナンシャル・アド バイザー(FA) 税理士・会計士 弁護士(リーガル アドバイザー) フィナンシャル・アド バイザー(FA) 税理士・会計士 弁護士(リーガル アドバイザー)

(6)

【M&Aの手法(スキーム)】

株式譲渡

増資(第三者割当増資)

組織再編

合併

会社分割

事業譲渡

株式交換

株式移転

M&Aのスキーム

(7)

スキーム

一般的な特徴

株式譲渡

シンプルなスキームであり、実務上、最もよく用いられるスキーム。法人格

の変更が生じないので取引先、許認可等への影響も最小限。ただし、偶

発債務は承継される。

増資

既存株主が残るため、完全支配ができず、株主間契約が必要となる。

合併

包括承継であるため、偶発債務の承継の可能性あり。組織再編に必要

とされる会社法上の手続の履践も必要。

事業譲渡

特定承継であるため、原則的には、偶発債務の承継を遮断できる。許

認可の承継は基本的に不可。

M&Aのスキーム

(8)

①MOU・NDAの交 渉 ②各アドバイザーのDD、 バリュエーション ③株式譲渡契約(必要に 応じて株主間契約)の交渉 ④クロージングに向けた 準備 MOU・NDAの締結 株式譲渡契約の締結 ⑤ クロージング

M&Aの流れ

(9)

MOU・NDAの交渉・締結

⚫ MOU(Memorandum of Understanding、基本合意書)において、取引のスキーム(株式譲渡方式であればその旨)、対象会 社の企業価値の目安、優先交渉権等、取引の概要について合意する。優先交渉権等特定の事項以外は法的拘束力を持たせ ないことが多い。 ⚫ NDA(Non-Disclosure Agreement、守秘義務契約)を締結する。MOUにおいて取引を本格的に検討することが決まり、DDに入 るに当たり、対象会社から機密情報を取得することになるので、守秘義務契約の締結が必要。

DD(デューディリジェンス)とバリュエーション

⚫ 対象会社の法務、財務、税務、事業に関するデューディリジェンスを実施する。また、対象会社の株式の価値を算定する(バリュ エーション)。

最終契約(株式譲渡スキームの場合は株式譲渡契約)の交渉・締結と株主間契約の交渉

⚫ DDにより明らかになったリスクやバリュエーションで明らかになった株式価値を考慮しながら、株式譲渡契約の交渉を行う(なお、ク ロージング後、既存株主とともに対象会社を共同運営することになる場合には、既存株主との間で株主間契約を締結する必要が あるので、その条件についても交渉する)。

クロージングに向けた準備

⚫ 株式譲渡契約において合意されたクロージングまでに対応すべき事項(企業結合規制のクリアランス、取引先からの同意取得 等)を順次履践する。

M&Aの流れ

(10)

デューディリジェンス

DDに要する期間はケースバイケースであるが、一般的には1.5か

月~3か月

特に非上場会社に対してはDDが効果的

DDでは全てを明らかにすることはできないため、その点は最終契

約(Definitive Agreement、株式譲渡スキームの場合には

株式譲渡契約が最終契約に相当)でカバー

DDの結果が価格やスキームに影響することも多々ある

DDの実施によりディールキラーとなる大きなリスクが発見されない

場合には、最終契約の締結に至る可能性が高まる

(11)

デューディリジェンス

法務DDにおける問題点に対する対処方法

そもそもディールそのものを止めるべきか否か

バリュエーション(価格)に反映させるべきか否か

契約におけるリスクヘッジで対応するべきか否か

PMI(Post Merger Integration。買収後の統合)の過程で解決

していくべきか否か

(12)

デューディリジェンス

【DD結果の活用方法】

DDの結果、重要な事実が発見された場合

(例)重要な契約がChange of Control条項により解除

(例)敗訴すれば事業に大きなダメージを与える訴訟

DDの結果、発見された事実に応じて対応策を検討

ディールの中止

バリュエーションへの反映

契約書を利用したリスク・アロケーション

(13)

デューディリジェンス

【DD結果の活用方法】

リスクの分担を契約書に反映させる一般的な方法:

表明保証条項(Representations and Warranties)

誓約条項(Covenants)

前提条件条項(Conditions Precedent)

解除権条項(Termination Rights)

(14)

M&Aの契約(最終契約作成上の留意点)

【最終契約作成上の留意点】

最も重要な役割

DDの結果を契約に反映

当事者間で激しい交渉が繰り広げられることが多い

価格についてはこの時点で最終決定することが多い(ただし、契

約締結後クロージングまでの期間の財務状況の変化を最終価

格に反映するための調整を行う場合もある。)

実務上、M&A契約特有の規定が多く、契約の基本的な構造は

ほぼ統一されている。

(15)

M&Aの契約(サンプル株式譲渡契約の構成)

【サンプル株式譲渡契約の構成】

定義条項(Definition、1条)

売買・クロージング条項(Sale and Transfer of Shares、2

条)

表明保証条項(Reps & Warranties、3条、4条)

誓約条項(Covenants、5~7条)

取引実行の前提条件(Conditions Precedent、8条、9条)

契約終了条項(Termination、10条)

補償条項(Indemnification、11条)

一般条項(Miscellaneous、12条)

(16)

M&Aの契約(売買条項)

【売買条項(2.1~2.2条)】

売買の合意(2.1条)

売主が本件株式(Shares)を買主に譲渡すること

買主が売主に対価を支払うこと

対価の金額及び支払方法(2.2条)

契約締結時点で価格を確定的に合意をして、価格調整を行わないこともある。

他方、契約締結からクロージングまで一定の期間を要することが多いので、契約締

結時点で対価の金額を暫定的に決めておき、クロージング時点のバランスシートに

基づき対価の金額を調整して、最終的な対価の金額を確定させることもある(ク

ロージング・アカウント方式)。

(17)

M&Aの契約(クロージング条項)

【クロージング条項(2.3~2.4条)】

クロージング(2.3~2.4条)

クロージングとは

取引の実行のこと。株式譲渡契約の場合には、売主から買主に株式を譲渡し、買主

が売主に対価を支払うこと。

クロージング条項では、①クロージングを実施する場所・日時に関する規

定(2.3条)と②クロージングとして具体的にどのようなことを行うかに関す

る規定(2.4条)を設けることが多い。

(18)

M&Aの契約(表明保証条項)

【表明保証条項(3~4条)】

表明保証

表明保証とは、特定の事項について真実かつ正確であることを表明し

(Representations)、保証すること(Warranties)。

表明保証した事項について違反が発見されると、クロージング前であれば、

取引実行の前提条件が未成就であるとして、取引の実行を中止できる

場合があり、また、クロージング前後を問わず違反により損害を被った場合

には、補償請求をなしうる場合がある。

(19)

M&Aの契約(表明保証条項)

【表明保証条項(3~4条)】

表明保証のリスク分担機能

当事者は対象会社が一定の状態にあることを前提として、取引実行・取引条

件について妥当性を判断するところ、当事者が契約締結時に想定していた対

象会社の状態が実態と異なっていたことが契約締結後に判明した際のリスクを

当事者間でどのように分担するかについて、表明保証条項が重要な役割を果

たす。

表明保証は、主として対象会社の財務状態など対象会社の企業価値そのも

のに影響を与える事項を中心に規定され、表明保証違反の場合には、取引

実行の中止や補償請求による実質的な事後的価格調整の効果が生じる。こ

のため、契約締結時に想定されている対象会社の状態に関して表明保証の

対象とされた事項については、売主がリスクを負担したと評価でき、対象とされ

なかった事項については、買主がリスクを負担したと評価できる。

リスク分担機能は、主として、DDで発見されなかった潜在的リスクについて発揮

(20)

M&Aの契約(表明保証条項)

【表明保証条項(3~4条)】

売主による表明保証(3条)

売主には、主として対象会社の財務状態など対象会社の企業価値その

ものに影響を与える様々な事項について問題のないことを表明保証しても

らうことになるので、契約交渉において、両当事者にとっては非常に重要な

交渉ポイントとなる。

売主が別途提出するディスクロージャー・レター(Disclosure Letter、

1.1.14条)記載の事項については、表明保証事項(Schedule 3)

から除外(カーブアウト)されるという構成を採ることが多い(サンプル契

約ではそのような構成を採っている。Schedule3の10項参照)。⇒表明

保証条項の『リスクのあぶり出し機能』(DDでは発見しきれないリスクをあ

ぶり出す機能)

(21)

M&Aの契約(表明保証条項)

【表明保証条項(3~4条)】

売主の表明保証事項~「知る限り」による限定

売主の様々な表明保証事項について、「売主の知る限り(To the Sellers’

knowledge)」による限定が付されることがよく見受けられる。問題は、どのような場合

に「認識(Knowledge)」ありとされるかどうかである(「認識(Knowledge)」の

定義規定を設けるかどうか、設けるとしてどのような定義とするかである。)。

(1)「認識(Knowledge)」を実際に知っていた場合(Actual Knowledge)

に限定する場合

(2)「認識(Knowledge)」にActual Knowledgeだけでなく、知りうる状態に

あった場合には認識ありとする擬制的認識(Constructive Knowledge)まで含め

る場合

(3)擬制的認識まで含めるとして、認識主体の役割に応じて知りうることのできる認

識を含めて定義する場合(Role-Base Deemed Knowledge)や、認識主体が

調査を行った上での認識を含めて定義する場合(Express Investigation –

(22)

M&Aの契約(誓約条項)

【誓約条項(5~7条)】

誓約(Covenants)条項

誓約条項とは、売主・買主が遵守すべき義務を規定した条項。

クロージング前とクロージング後で売主・買主の役割が大きく変化するので、

誓約条項もクロージング前と後で分けて規定することが多い。

誓約条項について違反すると、クロージング前であれば、取引実行の前提

条件が未成就であるとして、取引の実行を中止できる場合があり、またク

ロージング前後を問わず違反により損害を被った場合には、補償請求をな

しうる場合がある。

(23)

M&Aの契約(誓約条項)

【誓約条項(5~7条)】

クロージングまでの売主の誓約(Covenants)条項(5条)

一般的にクロージングまでの売主の誓約条項としては、以下のような条項

が定められる。

クロージングまでの期間、売主が通常の事業運営(Ordinary Course of

Business)以外のことをする場合には買主の同意を取得する義務(5.1

条)

表明保証の違反や前提条件の成就が不可能であることが発覚した場合の通

知義務(5.2条)

売主や対象会社の関係者に対する債務の弁済義務(5.3条)

前提条件成就の努力義務(5.4条)

財務状況のアップデート義務(5.5条)

(24)

M&Aの契約(前提条件)

【前提条件(8~9条)】

前提条件(Conditions Precedent)

前提条件とは、売主・買主のクロージングを実行する義務の前提条件のこ

と。

買主のクロージングを実行する義務の前提条件(8条)が未成就であり、

かつ買主が放棄しない限り、買主は、クロージングを実行しなくてよい。

売主のクロージングを実行する義務の前提条件(9条)が未成就であり、

かつ売主が放棄しない限り、売主は、クロージングを実行しなくてよい。

このように前提条件は契約締結後に取引を中止させる機能を持つので重

要。

(25)

M&Aの契約(前提条件)

【前提条件(8~9条)】

買主のクロージング義務の前提条件(Conditions

Precedent to Buyer’s Obligation to Close、8条)

一般的に買主のクロージング義務の前提条件としては、以下のような条項

が定められる。

売主の表明保証が、契約締結時点及びクロージング時点において、重要な

点において真実かつ正確であること(8.1条、8.3条)

売主が誓約事項をすべて遵守していること(8.2条、8.3条)

クロージングに必要な許認可・同意(対象会社の取引契約に支配権の異動

がある場合の解除条項がある場合に対象会社が取引契約の相手方から取

得する同意など)等が取得されていること(8.4条)

買主が満足する条件で買主が資金調達ができていること(8.8条)

(26)

M&Aの契約(契約終了条項)

【契約終了条項(10条)】

契約終了事由(10.1条)

一般的な契約終了事由としては、以下のような事由が定められる。

両当事者の合意(10.1条(a))

重大な債務不履行(10.1条(b)(c))

前提条件の不成就(10.1条(d)(e))

一定期間内にクロージングが発生しなかった場合(10.1条(f)(g))

契約終了の効果(10.2条)

契約終了の効果としては、①一般条項その他の条項が契約終了後も有

効に存続すること(Survival条項)と、②契約終了により補償義務が

免責されるわけではないこと、等を規定する。

(27)

M&Aの契約(補償条項)

【補償条項(11条)】

補償条項(Indemnification)

補償条項とは、売主又は買主が契約上の義務に違反し、それにより他方

当事者が損害を被った場合には、当該他方当事者が違反当事者に対し

て損害を補償するよう請求できることを定めた条項のこと。

(28)

M&Aの契約(補償条項)

【補償条項(11条)】

補償請求をなしうる時的限界(Time Limitation、11.4条)

クロージング後長期間にわたり補償請求をなしうるとするのは当事者(特

に売主)にとって法的安定性を欠くので、一定の合理的な期間内に補償

請求の期間を制限することが一般的。

サンプル契約では、原則として、表明保証違反に基づく補償請求をなしう

る期間をクロージング後18か月に限定している。

(29)

M&Aの契約(補償条項)

【補償条項(11条)】

補償請求をなしうる下限金額と上限金額の設定(11.5条)

下限金額の設定(バスケット条項):表明保証が必ずしも完全には正確ではな

い可能性があり、問題となる表明保証違反による損害額が比較的少額の場合に

まで補償請求が発動され、紛争となることを避けるための条項。

①一定の金額を超過した額のみ補償される「控除免責方式(Deductible)」、②一定の

金額に達すれば損害額全体が補償される「ファースト・ダラー方式(First Dollar)」、の2種

類がある(⇒サンプル契約では、②の方式を採用している。)。

請求項目ごとに下限金額を設定するミニバスケット条項を設ける場合もある(⇒サンプル契

約では、ミニバスケット条項は設けていない)。

上限金額の設定:類型的に表明保証が完全には正確ではない可能性があり、

莫大な金額の補償請求がなされるリスクを避けるため、補償請求をなしうる最高

金額を設定するのが一般的。

サンプル契約では、表明保証違反の補償請求の場合に限り、下限金額と上限金

額の設定をしている(ただし、故意の表明保証違反の場合には、下限金額・上

(30)

第2章 合弁の基礎

【今日のセミナーで理解してもらいたいポイント】

M&Aと合弁の関係

合弁契約が必要な理由(合弁契約は主として誰(多

数株主 or 少数株主)のための契約か)

合弁契約の大まかな構造

(31)

合弁事業の特徴

メリット

シナジー(相乗効果)の獲得

パートナーの特許発明や技術ノウハウを利用

パートナーの取引関係・販売チャネルの利用

パートナーの信用力の利用

パートナー相互のノウハウの共有、共同開発

費用分担・リスクの分散

新規事業、投資額の大きい事業

(32)

合弁事業の特徴

デメリット

意思決定の遅延

経営方針の対立の可能性(海外案件では文化

の摩擦も)

技術情報の漏洩の可能性

(33)

合弁契約の意義・特徴

複数の株主の存在

株主間の相互の権利関係

Q 規律する規範は?

会社法

定款(Articles of Incorporation, By-laws)

社内規程(取締役会規程、株式取扱規程)

(34)

合弁契約の意義・特徴

株主間の相互の権利関係

Q なぜ契約が必要となるのか、会社法による規律にゆだ

ねるのでは、不十分か?

少数の株主間においては資本の論理以外の

規律が要請される傾向に

当事者間の細やかな権利義務関係が規定

される

マイノリティ株主の権利保護という傾向が強い

(35)

合弁契約の意義・特徴

一般的なM&A契約の傾向

買主:「不確定要素により生じる損失は売主の負担とさせたい」

⇒例えば表明保証は詳細に求める

売主:「売却対価の受領後のリスク負担は回避したい」

⇒例えば表明保証は簡素なものを求める

Q 合弁契約・株主間契約は?

(36)

合弁契約の意義・特徴

株式譲渡契約

表明保証・補償責任の追及

合弁契約

マイノリティ株主の権利確保

ガバナンスへの関与の確保

契約が想定する時間軸

株式の処理(撤退・合弁関係の解消)

デッドロックの処理

(37)

合弁契約の意義・特徴

合弁事業が好調に推移

合弁事業が悪化

合弁パートナーとの関

係が良好

・ガバナンスに関する規律

(両者の意思を反映した経

営が継続するような仕組み)

・撤退(株式処分)の可否

・完全子会社化の検討

合弁パートナーとの関

係が悪化

・ガバナンスに関する規律

(拒否権の確保)

・デッドロックの処理

・撤退(株式処分)の可否

・完全子会社化の検討

・デッドロックの処理

(38)

具体的な条項の検討(ガバナンスに関する規律)

【ガバナンスに関する規律】

役員の派遣人数

重要事項に関する拒否権

(39)

具体的な条項の検討(役員選任権の条項例)

1. 役員選任権

Global Company may appoint [3] persons as directors of the

JV and Japanese Corporation may appoint [2] persons as

directors of the JV. Each Shareholder shall vote its Shares of

the JV in favor of each of the designated directors at a

Shareholders Meeting.

2. 持分が変化した場合の調整

Where the composition of the Shareholders’ ownership of

Shares in the JV changes after the date of this Agreement,

the composition of the Board shall be adjusted so that the

number of the directors so adjusted shall fairly represent the

then prevailing shareholding ratio of each Shareholder.

(40)

具体的な条項の検討(重要事項に関する拒

否権の条項例)

⚫ Matters reserved for shareholder approval

The JV shall not take any of the following actions without first having received the affirmative vote or written consent of Japanese Corporation, [which affirmative vote or written consent will not be unreasonably withheld by Japanese Corporation]:

(a) 定款の変更:Varying in any respect the [CONSTITUTIONAL DOCUMENTS] of the JV or

the rights attaching to any of its shares.

(b) 増資・自己株式取得:Increasing the amount of the JV’s share capital [except as provided

in this agreement], grant any option or other interest (in the form of convertible securities or in any other form) over or in its share capital, redeem or purchase any of its own shares or effect any other reorganisation of its share capital.

(c) 一定以上の借入:Making any borrowing by the JV [other than [the initial loan for

working capital purposes] [from its bankers in the ordinary and usual course of business] ] and shall ensure that its banking facilities do not enable it to have more than [AMOUNT] in aggregate borrowed at any one time.

(d) 上場:Applying for the listing or trading of any shares or debt securities of the JVC on

(41)

否権の条項例)

(g) 子会社の設立:Forming any Subsidiary or acquiring shares in any other company or

participating in any partnership or joint venture (incorporated or not).

(h) 事業の処分:Closing down any business operation or disposing of or diluting any interest

of the JV in any of its Subsidiaries for the time being.

(i) 合併:Amalgamating or merging with any other company or business undertaking. (j) 関係当事者取引: Entering into any transaction or arrangement of any nature

whatsoever with any of the JV’s members or directors [or any person who is connected to any of its members or directors] whether or not any other person shall be party to such transaction or arrangement.

(k) 一定以上の取引: Entering into any commitment by way of a transaction or series of

related transactions (including without limitation any leasing transaction) which would involve the JV in paying or receiving consideration having an aggregate value in excess of [AMOUNT].

(l) 通常取引外の取引: Entering into any arrangement, contract or transaction outside the

normal course of its business or otherwise than on arm’s length terms.

(m) 重要な契約の終了: Giving notice of termination of any arrangements, contracts or

transactions of a material nature in the context of the JV’s Business or materially varing any such arrangements, contracts or transactions.

(42)

否権の条項例)

(o) 年次事業計画・予算の決定・修正: Adopting or amending its annual Business Plan (p) 会計方針の変更:Making or permitting to be made any [material] change in the

accounting policies and principles adopted by the JV in the preparation of its audited [and management] accounts [except as may be required to ensure compliance with relevant accounting standards].

(q) 剰余金の配当:Declaring or paying any dividend that exceeds in any year [MAXIMUM

PERCENTAGE]% of the JV’s post-tax distributable profits as shown by the audited accounts for that year, or making any other distribution (by way of capitalisation, repayment or in any other manner) out of the JV’s distributable profits or any of its reserves

(r) 貸付・信用供与行為:Making any loan (otherwise than by way of deposit with a bank or

other institution the normal business of which includes the acceptance of deposits) or granting any credit (other than in the normal course of trading) or giving any guarantee (other than in the normal course of trading) or indemnity.

(s) 債務保証行為:Giving any guarantee, suretyship or indemnity to secure the liability of

any person or assume the obligations of any person.

(t) 役員の報酬の決定:Agreeing to remunerate (by payment of fees, the provision of

(43)

場合の対処)

Deadlockに陥った場合の対処

株式の買取り

株式の売却

(44)

条項例~ロシアン・ルーレット条項~)

当事者の一方が価格を決め、他方当事者が買うか売るかを決

めることにより、株式の売買契約を成立させて、100%子会社

化する条項

株主Majority

株主Minority

T社株式60

T社株式40

①通知 1株=1,000米ドル ②通知 売却する

(45)

具体的な条項の検討(株式譲渡に関する条項)

【株式譲渡に関する条項】

株式譲渡に関する制約

Lock-up

先買権(First refusal right)

大株主の権利

ドラッグアロングライト

少数株主を保護する権利

タグアロングライト

その他

プットオプション

(46)

Right(先買権))

株主Majority

株主Minority

T社株式60

T社株式40

第三者

①買取りの意向表明 ②第三者から意向表明を 受けたことの通知

(47)

Right)

合併当事者が、第三者に株式を売却して、合弁から離脱しようとする場合

などに、他の合弁当事者の株式も強制的に第三者に売却できる権利

株主Majority

株主Minority

T社株式60

T社株式40

第三者

①買取りの合意 ②Minorityも売却するよう に強制 ③共同売却

(48)

具体的な条項の検討( Tag Along Right)

合併当事者が、第三者に株式を売却して、合弁から離脱しようとする場合

などに、他の合弁当事者も一定条件で自己の株式を第三者に売却できる

権利

株主Majority

株主Minority

T社株式60

T社株式40

第三者

①買取りの合意 ②自身も売却をする意向を 通知

(49)

Option)

オプション・イベントについての交渉

トリガーイベント(撤退条件・買取条件)をできるだけ明確化

相手方の破産・支払停止

相手方のチェンジオブコントロール

相手方の契約違反・債務不履行

デッドロックによる契約解除

価格に関する交渉(イベント毎による変更もあり得る)

その時点における合弁会社の価値が原則

各株主が合弁会社の成長に対して行った寄与をどのように見

るか

(50)

具体的な条項の検討( Put Option)

自己が保有する株式の価値を一定の条件により他の株主に求

めることができる権利

株主Majority

株主Minority

T社株式60

T社株式40

①オプションイベント

の発生

(51)

具体的な条項の検討(Call Option)

一定の条件により他の株主が保有する株式の買取りを求めるこ

とができる権利

株主Majority

株主Minority

T社株式60

T社株式40

①オプションイベント

の発生

(52)

講師の紹介

酒井 大輔 (日本国弁護士/ニューヨーク州弁護士)

弁護士法人北浜法律事務所東京事務所

03-5219-5187(事務所直通)

[email protected]

http://www.kitahama.or.jp

【略歴】

•1999年3月 神戸大学法学部卒業 •2001年11月 司法試験合格 •2003年10月 弁護士登録(第56期) 北浜法律事務所にて勤務開始。M&A、民事訴訟を中心に企業 法務に従事。 •2008年7月 米国バンダービルト大学ロースクールに留学 •2009年5月 同大学ロースクールを卒業、法学修士(LLM)を取得 •2009年11月 米国ニューヨーク州司法試験合格 •2009年9月 KPMGインドにおいて、投資、会社法、税務などの面からインド進出日系企業をサポート。 •2010年9月 北浜法律事務所(東京事務所)に帰任し、日系企業のインドへの進出及びインドでのビジネス

(53)

⚫ 大阪 北浜法律事務所・外国法共同事業 〒541-0041 大阪市中央区北浜1-8-16 大阪証券取引所ビル TEL 06-6202-1088(代) / FAX 06-6202-1080 ⚫ 東京 弁護士法人北浜法律事務所 東京事務所 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー14階 TEL 03-5219-5151(代) / FAX 03-5219-5155 ⚫ 福岡 弁護士法人北浜法律事務所 福岡事務所 〒812-0018 福岡市博多区住吉1-2-25 キャナルシティ・ビジネスセンタービル4階 TEL 092-263-9990(代) / FAX 092-263-9991

http://kitahama.or.jp/

事務所所在地

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